JP4711032B2 - 歯科用チェアユニットの排水処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、歯科用チェアユニットの排水処理装置に係り、特に排水管の終端吐出口からの排水を、電解による酸性水を用いて殺菌処理し外部に放出する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、歯科用チェアユニットの排水処理は、歯科治療開始前又は終了後に殺菌水を水回路に導入し、全水回路の排水管内を清浄にする手段が提案されているが、治療中においては患者に対し殺菌水を使用することは規制されており、この間随時流される排水には患者の有害な病原菌等が混入しているおそれがあった。
また、 排水を外部の汚水処理場まで導き、そこで処理してから放出する手段も提案されているが実用上問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとしている課題】
上記のように、歯科の治療に際しては、患者の口腔内の唾液、血液、膿、痰、歯垢等の汚染源に含まれた有害な病原菌が、各種の排水内に混入されるおそれがあるが、単なるフィルタ等では除去できない。 また、排水を外部の汚水処理場まで導き処理してから放出するには、その施設を要するが、一般に歯科医院等は小規模であり実施は困難な場合が多かった。
従って、個々の歯科用チェアユニットの排水の吐出口において滅菌処理した後、外部に放出することが環境汚染問題上望まれている。
本発明は、以上の課題を解決する排水処理装置を提供する。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記に鑑み本発明者等は鋭意実験研究の結果、下記の手段によりこの課題を解決した。
〔1〕歯科用チェアユニットの排水管終端部分に設けられた排水処理装置であって、(1)、開閉電磁弁を介して排水管の吐出口に接続された導水口と、開閉電磁弁を介して外部の排出管に接続された吐出口と、酸性水生成用電極を備えた滅菌用タンクと、
(2)、最初前記酸性水生成用電極の水没位置まで排水が注入されると同電極を通電して酸性水を生成し、以降排水が増加し吐出口からオーバーフローするまで通電を継続する電源部と、
(3)、オーバーフロー検知器又は、pHセンサからのpH測定値により電源部の通電量を制御するpH制御系とを備えてなることを特徴とする歯科用チェアユニットの排水処理装置。
〔2〕前記滅菌用タンクが、直接排水を電気分解して酸性水を生成し、歯科用チェアユニットからの排水と酸性水とを混合して、排水内の病原菌を滅菌することを特徴とする〔1〕に記載の歯科用チェアユニットの排水処理装置。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて発明の実施の形態を説明する。
図1は排水処理装置を有する歯科用チェアユニットの平面図、
図2は排水処理装置を有する歯科用チェアユニットの正面図である。
図において、1は歯科用チェアユニット、2はチェア、3はフットスイッチ、4は補助テーブル、5はスピットン、6はライトアーム、7は水回路収納部、8は給・排水管設置部、9は排水処理装置収納部を示す。
排水処理装置は水回路収納部7の下部スペースに配設されている給・排水設置部8に接した後部の排水処理装置収納部9に配設されている。
なお、排水処理装置は歯科用チェアユニット1の近傍に配設してもよい。
【0006】
図3は、排水処理装置の構成を示すブロック図である。
図において、10は吸引方向、11は吸引チューブ、12はバキュームフィルタ、13はバキュームタンク吸引方向、14は吸引チューブ、15は給気口、16は合同排水、17はバキュームタンク、18はバキュームタンクの排水、19、20は排水管、21はスピットンの排水、22は排水トラップ、23は排水管、23aは導水口、24は排水一時貯留タンク、25は貯留排水、26は吐出口、27は導水口、28は滅菌用タンク、29は排水・酸性水の混合液、29aは吐出口、30は電源部、30aは電極用導線、34は電極、37は処理排水管、38は外部排水管、40a、40bは開閉電磁弁、41はpHセンサ、41aはpH信号線、42はpH計、43a、43bは水位センサ、44はpH値調節指示部、45は開閉電磁弁・電源制御部、46はフィルタ、51は水位信号線、52は電源制御信号線を示す。
【0007】
事例は、落差を利用した排水処理装置である。
図示したようにフィルタ46を経由した合同排水16が流れる排水管23からの排水25は、導水口23aから排水一時貯留タンク24に貯留される。
そして、吐出口26から開閉電磁弁40aを介して、次段の滅菌タンク28の導入口27より排水25を注入する。
この滅菌タンク28には酸性水を生成するための電解用電極34が配設されており、排水25が注入され水位センサ43aに達すると通電され、酸性水29が生成されて排水25に含まれた菌類は酸性水29によって滅菌される。
そして吐出口29aから、開閉電磁弁40bを介して処理排水管37に接続された外部排水管38に放出される。
【0008】
上記、酸性水の適性値は、例えばpH値5.0〜7.0、有効塩素濃度30〜50ppmを必要とする。
また、歯科用チェアユニットの1日(8時間)の排水量は、約10リットルである。さらに排水は断続的に発生するが、1度の発生量は多くないので、酸性水の生成量は2リットル/分以下でよい。
そして、電解型の場合、陰極への付着物を軽減させるため、適時陰極と陽極とを切り替えて、電源を供給することが望ましい。
【0009】
次に、合同排水16を滅菌処理して放出する迄の順序について説明する。
前記各開閉電磁弁40a、40bは、滅菌用タンク28が有する水位センサ43a、43bからの水位信号によって、電磁弁開閉制御部45から制御され、又は滅菌用タンク28内のpH値によりpH調節指示部44と電磁弁開閉制御部45経由電源部30の通電量を調整するpH調節系を有し、また、前記通電用電極34及び電源部・電磁弁開閉制御部・pH制御系用の電源部30を有し、各々に所要電源を供給している。
【0010】
始業前、電磁弁40a、40bは閉じられており、また、一時排水貯留タンク24及び滅菌用タンク28は空の状態になっているものとする。
【0011】
歯科診療が開始され、
▲1▼、最初に、開閉電磁弁40aを開き、排水25を吐出口26より滅菌用タンク28の導水口27より、水位が水位センサ43aに達するまで注入した後、閉じる。なお、この注入時間は排水量により不定であるが、排水は徐々に増加してゆく。
▲2▼、上記水位センサ43aの水位信号により電源部30をONにし、電極34に所要時間通電し、酸性水29を生成する。この酸性水29により排水に含まれる菌は滅菌される。
▲3▼、次に、電源部30をOFFにし、開閉電磁弁40bを開くと、排水は吐出口29aから処理排水管37に接続された外部排水管38に放出される。
また上記、放出している間は前記開閉電磁弁40aは閉じられ、その間の合同排水16は一時貯留タンク24に貯留される。
前記の放出時間は短いので、貯留排水が溢れることはない。
▲4▼、以上により滅菌用タンク28は空になるので、開閉電磁弁40bを水位センサ43bの信号により閉じて、最初の状態に戻る。
このサイクルが一日数回繰り返される。
【0012】
終業時には、一旦開閉電磁弁40a、40bを開にして、貯留排水25、酸性水29を放出した後、再び開閉電磁弁40a、40bを閉じて、次の始業時の準備をしておく。
以上で、始業〜終業までの排水処理の全工程が完了する。
この方式によれば、タンクは排水一時貯留タンクと滅菌用タンクのみでよく、簡便である。
【0013】
図4は排水管より直接導入式の排水処理装置のブロック図である。
図4は、図3から排水一時貯留タンク25を削除し、排水管の終端を直接滅菌用タンク28に導入したもので、他は図3と同じである。
ただし、排水一時貯留タンクをなくしたため、滅菌用タンク28の吐出口29aより処理水を放出する際に排水管末端の開閉電磁弁40aが閉じられた時、たまたま発生した排水が排水管内を逆流しないように排水管を長大にしておく等の処置を必要とする。
また、作用と作業工程は前項図3の事例と同様のため省略する。
【0014】
図5は排水オーバーフロー方式の排水処理装置のブロック図である。
図において、53は水位センサ、54は流量センサ、55は電源制御信号線、57はオーバーフローの溢水口、58は排水管を示す。
次に、上記排水オーバーフロー方式により、合同排水16を滅菌処理して放出する迄の順序について説明する。
【0015】
始業前、電磁弁40bは閉じられており、また滅菌用タンク28は空の状態なっているものとする。
【0016】
歯科診療が開始され、
▲1▼、施術者が水回路を使用し、上記バキューム関連の水回路あるいはスピットン関連の水回路を使用し、その合同排水16は排水管23からフィルタ46を通って吐出口27より滅菌用タンク28に注入される。
▲2▼、そして、次第に合同排水16が増量し電極34が隠れる位置に設置された水位センサ53に達すると、その水位信号により電源部・開閉電磁弁制御部45によって電源部30をONにし、電極に所要時間通電して酸性水29を生成し排水中の菌を滅菌する。
▲3▼、上記の状態で排水16が追加されオーバーフローの溢水口57に達すると、溢れた排水16は排水管58より排水管34経由、外部の排水管38に放出される。
また、この排水管58には流量センサ54が配設されており、放出信号が検出されると検出信号線55経由、電源部・開閉電磁弁制御部45により、電源部30より電極34に通電する。
また、上記滅菌用酸性水29の濃度の調節は、pH計42の値によって電源部・開閉電磁弁制御部45により電源部30を制御し行ってもよい。
以降は、この状態が持続され、効率よく酸性水による滅菌処理することができる。
▲4▼、さらに、滅菌用タンク28を清掃するため、底部に排水管を設け、底部からの放出を開閉電磁弁40bを介して例えば、終業時のメインスイッチ67のOFFと同期して行ってもよい。
本方式によれば、排水を貯留して直接電解して滅菌処理水を生成し、また常時オーバーフローした処理水を外部に放出するため、排水路の開閉機構が簡便である。
以上が一日のサイクルである。
この方式によれば常時オーバーフローした処理水を外部に放出するため、排水路の開閉機構が簡便である。
【0018】
【発明の効果】
1、歯科用チェアユニットの排水管終端部分に設けられた導水口が開閉電磁弁を介して排水管の吐出口に接続され、また吐出口が開閉電磁弁を介して外部の排出管に接続された、酸性水生成用電極を有する滅菌用タンクを配設し、最初前記酸性水生成用電極の水没位置まで排水が注入されると同電極を通電して酸性水を生成し、以降排水が増加し吐出口からオーバーフローするまで通電を継続する電源部と、同電源部をオーバーフロー検知器あるいは、pHセンサからのpH測定値により電源部の通電量を制御するpH制御系を備えてなるため、
本方式によれば、排水を貯留して直接電解して滅菌処理水を生成し、また常時オーバーフローした処理水を外部に放出するため、排水路の開閉機構が簡便である。また、ユニット内の排水形式に関係なく、既製のどのチェアユニットにも適用でき、かつタンクは滅菌用タンクのみでよく、滅菌用酸性水の生成を的確に行うことができる。
2、滅菌用タンクが、直接排水を電気分解して酸性水を生成し、歯科用チェアユニットからの排水と酸性水とを混合して、排水内の病原菌を滅菌するため、処理が容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】排水処理装置を有する歯科用チェアユニットの平面図。
【図2】排水処理装置を有する歯科用チェアユニットの正面図。
【図3】排水処理装置の構成を示すブロック図。
【図4】排水管より直接導入式の排水処理装置のブロック図。
【図5】排水オーバーフロー方式の排水処理装置のブロック図。
【符号の説明】
1:歯科用チェアユニット 2:チェア
3:フットスイッチ 4:補助テーブル
5:スピットン 6:ライトアーム
7:水回路収納部 8:給・排水管設置部
9:排水処理装置収納部 10:吸引方向
11:吸引チューブ 12:バキュームフィルタ
13:バキュームタンク吸引方向 14:吸引チューブ
15:給気口 16:合同排水
17:バキュームタンク 18:バキュームタンクの排水
19、20:排水管 21:スピットンの排水
22:排水トラップ 23:排水管
23a:導水口 24:排水一時貯留タンク
25:貯留排水 26:吐出口
27:導水口 28:滅菌用タンク
28a:導水口 29:酸性水
29a:吐出口 30:電源部
30a:電極用導線 34:電極
37:処理排水管 38:外部排水管
40a、40b:開閉電磁弁 41:pHセンサ
41a:pH信号線 42:pH計
43a、43b:水位センサ 44:pH値調節指示部
45:電磁弁開閉制御部 51:水位信号線
52:電源制御信号線 53:水位センサ
54:流量センサ 55:電源制御信号線
57:オーバーフローの溢水口 58:排水管
67:メインスイッチ
Claims (2)
- 歯科用チェアユニットの排水管終端部分に設けられた排水処理装置であって、
(1)、開閉電磁弁を介して排水管の吐出口に接続された導水口と、開閉電磁弁を介して外部の排出管に接続された吐出口及び、酸性水生成用電極を備えた滅菌用タンクと、
(2)、最初前記酸性水生成用電極の水没位置まで排水が注入されると同電極を通電して酸性水を生成し、以降排水が増加し吐出口からオーバーフローするまで通電を継続する電源部と、
(3)、オーバーフロー検知器又は、pHセンサからのpH測定値により電源部の通電量を制御するpH制御系とを備えてなることを特徴とする歯科用チェアユニットの排水処理装置。 - 前記滅菌用タンクが、直接排水を電気分解して酸性水を生成し、歯科用チェアユニットからの排水と酸性水とを混合して、排水内の病原菌を滅菌することを特徴とする請求項1に記載の歯科用チェアユニットの排水処理装置。
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