JP4745577B2 - アミノアシル化活性を有した触媒RNAs - Google Patents
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Description
本出願は、1999年11月24日提出の米国特許仮出願番号60/167,331および2000年6月28日提出の米国特許仮出願番号60/214,382(その開示が本明細書中で参考として援用される)の優先権を主張する。
【0002】
(技術分野)
本発明は、一般に、触媒RNA分子の分野に関し、より詳細には、tRNA様分子のシスまたはトランスでのアミノアシル化能力を有する触媒RNA分子に関するものである。
【0003】
(背景技術)
非天然アミノ酸を含むタンパク質は、生物医学用および治療目的効果が期待されている。このようなアミノ酸は、特に、たんぱく質の構造および機能の探索、コンビナトリアルケミストリー用のペプチドライブラリーの構築、およびプロテオミクスに有用であり得る。しかし、このようなタンパク質の合成は、これまでのところ容易ではなかった。現在自然に起こることが公知の翻訳系では、アミノアシルtRNA合成酵素(ARS)によって遺伝子暗号化が行われている。これは20の異なる形態で存在し、それぞれ1つのアミノ酸のその同族tRNAイソ受容体へのエステル化を特異的に触媒し、それによりアミノ酸をその対応するアンチコドントリプレットに直接接触する。非同族アミノ酸のtRNAへの誤アシル化によりその細胞内活性に重要であり得る細胞タンパク質へのアミノ酸の誤組み込みが生じるので、ARSによるアミノアシル化反応の忠実度が非常に高くなければならない。この重要な課題を達成するために、ARSは同族アミノ酸およびtRNAを選択的に認識する非常に精巧な機構を使用する。tRNAの認識決定要因は、アンチコドンループから受容体−Ti〜Cステムおよびリン酸−リボース骨格まで多種多様な範囲に及ぶ。これらの複雑さのために、非天然tRNAおよびアミノ酸に対して所望の特異性を有するARSの操作は行われていなかった。結果として、核酸が注目されている。
【0004】
長年、核酸は情報分子のみであると考えられていた。しかし、Cechおよび共働者(Cech、1987、Science、236、1532〜1539;McCorkleら、1987、Concepts Biochem.、64、221〜226)の先駆的研究により、触媒として作用することができる天然に存在するRNA(リボザイム)の存在が示された。しかし、これらの天然のRNA触媒が切断およびスプライシングのためのリボ核酸基質に対して作用することのみが示されているにもかかわらず、最近のリボザイムの人工的な進化の発展により種々の化学反応に対する触媒のレパートリーが広がっている。例えば、RNAは、DNAのリン酸ジエステル切断(Beaudryら、1992、Science、257、635)、アミノアシルエステルの加水分解(Piccirilliら、1992、Science、256、1420〜1424)、自己分解(Panら、1992、Biochemistry、31、3887)、3’OHを有するオリゴヌクレオチドと触媒の5’三リン酸塩末端とのライゲーション(Bartelら、1993、Science、261、1411〜1418)、ビフェニルイソメラーゼ活性(Schultzら、1994、Science、264、1924〜1927)、およびポリヌクレオチドキナーゼ活性(Lorsch et al.、1994、Nature、371、31〜36)を触媒することが報告されている。
【0005】
新規の触媒を同定するために、Brennenら(1992、Proc.Natl.Acad.Sci.USA、89、5381〜5383)は高分子の異種遺伝子プールを構築し、所望の反応を触媒する分子を単離するためにインビトロ選択処理過程を使用した。このアプローチの変形形態がGold.et al.(米国特許第5,475,096号)によって使用されている。指数関数的富化によるリガンドの系統的進化(SELEX)として公知のこの方法により、種々の標的分子との特異的非共有結合相互作用を形成する能力を有する核酸を同定する。関連特許(米国特許第5,990,142号)は、SELEX法に基づいているが、標的との共有結合の形成を触媒することができる改変および非改変RNA分子を潜在的に同定することができる。最近、ホスホジエステラーゼ、アミダーゼ活性を有する触媒RNA分子を同定することができる類似のアプローチが使用された(Joyceに付与された米国特許第6,063,566号)。
【0006】
さらに、アミノアシル−RNA結合の触媒がその(2’)3’末端において可能であるRNA分子(Illangakekareら、1995、Science、267、643〜647)もしくは、RNA分子があるRNA分子から別のRNA分子にアミノ酸を転移することができる(Lohseら、1996、Nature、381、442〜444)ことが研究により同定されている。
【0007】
しかし、現在のタンパク質翻訳処理過程において生理学的に有意なRNA分子をアミノアシル化することができる触媒tRNA様分子はこれまでのところ証明されていない。
【0008】
(発明の要旨)
本発明は、シスアミノアシル化活性を有する触媒RNAを提供する。この触媒RNAは、tRNA様ドメインおよびリボザイムドメインを含む。リボザイムドメインは触媒活性を有するが、アミノアシル化のためのアミノ酸特異性も付与する。したがって、この触媒RNAは、特定のアミノ酸を有する3’末端を選択的にアミノアシル化する能力を有する(以後、シスアミノアシル化RNA分子と呼ぶ)。これらの触媒RNAを使用して、天然にアミノアシル化されないtRNA様配列をアミノアシル化することができる。
【0009】
本発明はまた、tRNA様分子をトランスでアミノアシル化できる触媒RNA分子を提供する(以後、トランスアミノアシル化RNA分子と呼ぶ)。トランスアミノアシル化RNAは、シスアミノアシル化RNAのリボザイムドメインに対応する。これらの触媒RNA分子を使用して所望の天然または非天然アミノ酸を有するtRNA様分子をトランスでアミノアシル化することができる。
【0010】
本発明はまた、自己アミノアシル化RNA分子の構築法を提供する。この方法は、配列をtRNA様分子の5’末端に結合させる工程を包含し、この配列はリボザイム配列を含む。この方法を使用して、その3’末端のアミノアシル化を触媒することができる触媒RNAを作成することができる。これらの触媒分子をRNアーゼPで切断して、tRNA様分子をトランスでアミノアシル化する能力を有する異なる種の触媒RNA分子を生成することができる。
【0011】
本発明はまた、アミノアシル化活性を有するRNA配列の同定法を提供する。この方法は、tRNA様ドメインおよびリボザイムドメインを有するRNA配列のプールを提供する工程と、前記プールのRNA配列と所望の天然または非天然アミノ酸とを接触させる工程と、非アミノアシル化分子からアミノアシル化RNA分子を分離する工程と、前記アミノアシル化RNA分子を増幅して配列決定する工程とを包含する。
【0012】
本発明はまた、本明細書中に記載の自己アミノアシル化触媒分子のアミノアシル化法を提供する。この方法は、自己アミノアシル化触媒活性を有するRNA分子を提供する工程と、RNA分子と所望の天然または非天然アミノ酸とを接触させる工程と、アミノアシル化RNA分子を単離する工程とを包含する。
【0013】
本発明はまた、tRNA様分子のアミノアシル化法を提供する。この方法は、トランスアミノアシル化活性を有する触媒RNA分子を提供する工程と、RNA分子とtRNA様分子および所望のアミノ酸とを接触させる工程と、アミノアシル化RNA分子を単離する工程とを包含する。
【0014】
(発明の詳細な説明)
明細書および特許請求の範囲の目的のため、本明細書中に記載の語「tRNA様分子」または「tRNA様ドメイン」または「tRNA様配列」は、tRNAに典型的に関連するクローバー型構造の形成に一致する配列を有するRNA分子を意味する。tRNA様分子の具体例は、otRNA(配列番号18)である。他のtRNA様分子は、配列番号5〜15のtRNAドメイン(すなわち、配列番号5のヌクレオチド86〜146、配列番号6のヌクレオチド90〜151、配列番号7のヌクレオチド90〜150、配列番号8のヌクレオチド89〜150、配列番号9のヌクレオチド90〜150、配列番号10のヌクレオチド89〜149、配列番号11のヌクレオチド89〜149、配列番号12のヌクレオチド89〜149、配列番号13のヌクレオチド89〜149、配列番号14のヌクレオチド90〜150、および配列番号15のヌクレオチド89〜148)である。さらに他のtRNA様分子は、配列番号20〜22である。
【0015】
明細書および特許請求の範囲のために本明細書中で使用される語「リボザイム」は、化学反応を触媒することができるRNA分子を意味する。
【0016】
語「天然のアミノ酸」は、生細胞中でtRNAを正常にアミノアシル化する20アミノ酸のうちの任意のアミノ酸をいう。このようなアミノ酸は、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、トリプトファン、フェニルアラニン、メチオニン、グリシン、セリン、トレオニン、チロシン、システイン、グルタミン、アスパラギン、リジン、アルギニン、ヒスチジン、アスパラギン酸、およびグルタミン酸である。したがって、語「非天然のアミノ酸」は、天然のアミノ酸または天然のアミノ酸の改変以外の任意のアミノ酸を意味する。
【0017】
用語「シス」は、同一分子内を意味する。用語「トランス」は、異なる分子上またはそれに対することを意味する。
【0018】
用語「5’リーダードメイン」または「触媒ドメイン」または「5’リーダーリボザイム」は、シスアミノアシル化活性を有する触媒分子の5’領域を意味する。このような5’リーダードメインの例は、配列番号5のヌクレオチド1〜85、配列番号6のヌクレオチド1〜89、配列番号7のヌクレオチド1〜89、配列番号8のヌクレオチド1〜88、配列番号9のヌクレオチド89、配列番号10のヌクレオチド1〜88、配列番号11のヌクレオチド1〜88、配列番号12のヌクレオチド1〜88、配列番号13のヌクレオチド1〜88、配列番号14のヌクレオチド1〜89、および配列番号15のヌクレオチド1〜88である。
【0019】
本発明は、アミノアシル化反応を触媒することができる触媒RNA分子に関する。自己アミノアシル化活性を有する触媒RNA分子は2つのドメイン、触媒ドメインおよびアミノアシル受容体ドメインを有する。触媒ドメインは、リボザイム活性を有する配列を含む。このドメインはまた、アミノ酸特性を付与する。
【0020】
自己アミノアシル化活性を有する触媒RNA分子を構築するために、無作為に合成されたRNAプールを選択する。このプールのRNA分子をtRNA様分子の5’末端へ付着させ、複合体を基質分子(天然または非天然アミノ酸)を接触させることにより、自己アミノアシル化RNA分子を同定する。次いで、これらの分子を選択的に増幅することができる。これらの分子の自己アミノアシル化の性質を、移動度ゲルシフトアッセイなどの標準的なアッセイによって確認することができる。活性アミノアシル化RNA種の単離を容易にするために、ビオチンタグを標的分子に付着させることができる。あるいは、水溶性形態のビオチンを使用してアミノアシル化RNAを標識し、アミノアシル化RNA種を作成することができる。これらのビオチン標識種を、ストレプトアビジン被覆アガロースを使用して単離することができる。選択的増幅ラウンドの反復により、自己アミノアシル化活性を有する触媒RNAの純粋な種が得られる。選択ラウンドは、cDNAを作成するために反応のSAv結合部分から回収された逆転写RNAを一部含む。cDNAをポリメラーゼ連鎖反応(PCR)に供し、次いでPCR産物を転写して、次の選択ラウンドで使用されるRNAを作成する。最終選択ラウンドから得たRNAを移動度ゲルシフトアッセイに供して自己アミノアシル化およびトランスアミノアシル化活性を証明する。
【0021】
本発明の触媒分子はまた、RNA種をトランスでアミノアシル化することができる。このような触媒分子を作成するために、アミノアシル受容体ドメイン(tRNA様ドメイン)を細菌RNアーゼP消化によって触媒ドメインから切断することができる。触媒ドメインは、アミノアシル受容体ドメインまたはtRNA様分子をトランスでアミノアシル化することができる。また、当業者に周知の方法によって、対応するDNAテンプレートから適切なRNAポリメラーゼで触媒化したインビトロ流出転写により触媒分子を合成することもできる。
【0022】
アミノアシル受容体ドメインは、tRNA様分子である。tRNA様分子の適切な例は、人工オーソゴナルサプレッサーtRNA(otRNA、図IBを参照のこと)である。あるいは、異なる種(ヒトなど)に由来するか単離されたアンバーサプレッサーtRNAをこの目的で使用することができる。このtRNA配列は、アンバーサプレッサーtRNAGln2に由来するが、細菌ARSによって認識されない。otRNAを、アミノアシル化活性およびアミノ酸特異性を付与する固有の触媒ドメインに結合させることができる。
【0023】
一旦アミノアシル化活性を有することが公知の配列が単離されると、この配列をさらなるアミノアシル化配列の単離に対する足場ベースのアプローチに使用することができる。各塩基が非野生型となる一定の割合を有するように、DNA形態のpre−24phe 配列領域(5’プライマー配列を除く)を無作為に変異誘発させる。次いで、このDNAプールをotRNAのアンチセンスDNAにアニーリングし、アニーリングプールを全長二重鎖DNAに伸長する。PCRによって新規のテンプレートのコピーを作成し、これを転写して先に記載した選択に供する。
【0024】
pre−24phe の触媒足場を利用して、ほとんどの配列がpre−24phe の二次またはさらに三次構造を維持することができる集中した配列空間のスクリーニングが可能である。この狭い焦点にかかわらず、足場プールは基質のアミノ酸成分であるように選択したアミノ酸に依存するアミノ酸特異性の望ましい変化に十分な無作為変異を有する。したがって、活性配列に出会う可能性は、完全に無作為なプールを使用した選択よりも高くなり得る。少数のヌクレオチドが無作為化されるので、足場プールのために非常に複雑なプールを扱う必要はない(変異速度に依存し、その複雑さは2から3桁低い)。したがって、選択はあまり骨が折れず、より迅速に結果を得ることができる。
【0025】
これらおよび他の実施形態は、下記の実施形態からより明白になるが、これは例示であり限定と解釈すべきでない。
【0026】
(実施例1)
この実施形態は、アミノアシル化活性のスクリーニング用のRNA分子のプールの構築を記載する。この実施形態の例示では、無作為化配列を作成し、tRNA様分子に結合した。したがって、70ヌクレオチドのランダムプールを、以下のtRNA様分子(otRNA)の5’末端に結合した。
【0027】
プール構築:4つの合成オリゴヌクレオチドを、プール構築に使用した:ランダムプールDNAテンプレート(5’−GGATCGTCAGTGCATTGAGA−N70−GGTGGTATCCCCAAGGGGTA−3’)(配列番号1)、オーソゴナルtRNAに相補的なDNAテンプレート(otRNA)(配列番号2)、T7プロモーター配列を含む5’プライマー(配列番号3)、および3’プライマー(配列番号4)。熱サイクル条件下(95℃で10分、55℃で10分、および72℃で10分)で、DNAテンプレートの大規模Taq DNAポリメラーゼ伸長を行った。次いで、全長産物を5’および3’プライマーの存在下での7サイクルの大規模PCRによって増幅した。約1015の複雑度のプールDNAの4つの等価物をa−[32P]−UTPの存在下でのT7 RNAポリメラーゼによって転写し、6%ポリアクリルアミドゲル電気泳動(PAGE)によって精製した。
【0028】
(実施例2)
この実施形態は、実施例1で構築したRNA分子由来の活性配列の選択を記載する。例として、以下の基質を使用してRNAのアミノ鎖アクリル化種を選択した。
【0029】
(基質)
CME基は活性化と加水分解安定性との釣り合いが取れているので、N−ビオチニル−L−アミノアシル−シアノメチルエステル(Biotin−aa−CME)をアミノアシルドナー基質として選択した。さらに、CMEは水素結合官能基を有していないので、基質のアミノ酸側鎖によるRNAとの一次相互作用の確認の助けとなる。
【0030】
他の基質には、フェニルアラニルアデニレート(Phe−AMP)およびフェニルアラニルチオエステル(Phe−TE)を含んでいた。また、これらの基質を、上記の理由のためおよび他の基質成分よりもむしろアミノ酸への特異性を示すために選択した。ビオチンタグにより、固定ストレプトアビジン(SAv)アガロース上のビオチン部分とSAvとの間の相互作用を介した活性(すなわち、アミノアシル化)配列の単離を容易にする。N−ビオチニル−L−フェニルアラニル−シアノメチルエステル(Biotin−Phe−CME)およびBoc−Phe−CME(Bocはtert−ブトキシカルボニル)を以前に記載の方法によって本質的に合成した(Sugaら、J.Am.Chem.Soc.、120、1151〜1156、1998)。Phe−CMEの合成を以下のように行った:9:1 TFA/アニソール溶液(500mL)をアルゴン雰囲気下でBoc−Phe−CME(385mg、1.26mmol)に添加し、混合物を室温で30分間撹拌した。溶媒を真空下で除去し、約4Mの塩酸のジオキサン溶液(4mL)を残渣に添加した。溶液を真空濃縮し、残渣への無水エーテルの添加によって沈殿を得た。沈殿を最少量のMeOHに溶解し、この溶液(無水エーテル)を添加して生成物を再沈殿させた。生成物の純度を、核磁気共鳴(NMR)を使用して測定した。
【0031】
以前に記載のように(Bergら、Bio.Chem.、253、608〜611、1958)フェニルアラニルアデニレート(Phe−AMP)の合成を行った。生成物の32P NMR分析により、Phe−AMPの純度は約50%であり、残りの副産物は未反応のAMPであることが示された。生成物を水中に溶解し、さらに精製することなくアミノアシル化に使用した。
【0032】
フェニルアラニルチオエステル(Phe−TE)の合成を以下に示す:N,N−ビス[2−オキソ−3−オキソゾリジイルホスホロジアミンクロリド](238mg、0.94mmol)を、Boc−Phe(307mg、1.16mmol)およびトリエチルアミン(175mL、2.26mmol)のCH2Cl2(10mL)溶液に添加した。この混合物に、エチル2−メルカプトアセテート(100mL、0.91mmol)をゆっくり添加し、反応混合物を室温で5時間激しく撹拌した。20%NaHCO3 水溶液の添加によって反応を停止させた。標準的な水溶液の操作後、Boc−Phe−TEをカラムクロマトグラフィーで単離した。9:1 TFA/アニソール溶液(500mL)をアルゴン雰囲気下でBoc−Phe−TE(200mg、0.30mmol)に添加し、混合物を室温で30分間撹拌した。真空下で溶媒を除去し、約4M塩酸のジオキサン溶液(4mL)を添加して、塩酸塩を形成した。溶液を真空濃縮し、残渣をエーテルに溶解した。この溶液に石油エーテルを添加することにより沈殿物が形成され、これをエーテルでリンスし、濾過してPhe−TEを得た。
【0033】
(活性配列の選択)
以下の条件で選択反応を行った:10μM(第1ラウンドのみ)または1μMRNAプール、1mMビオチン−Phe−CMEのEK緩衝液(50mM EPPS、500mM KCl、pH7.5)、100MM MgCl2 、およびエタノール(全体積の25%)の混合物。プールRNAをEK緩衝液中でプレインキュベートし、95℃で5分間加熱し、25℃で5分間冷却した。次いで、MgCl2 を添加後、5分間平衡化した。基質のエタノール溶液の添加によって反応を開始し、25℃で3時間インキュベートした(15〜17ラウンドは30分間)。2体積の冷エタノールの添加によって反応を停止させ、RNAを2回エタノール沈殿した。RNAペレットをEKE緩衝液(50mM EPPS、500mM KCl、5mM EDTA、pH7.5)に溶解し、200μL(第1ラウンドは1mL)のストレプトアビジンアガロースと室温で30分間インキュベートした。未結合のRNAを20樹脂体積のEKE緩衝液、40樹脂体積の4M尿素、その後10樹脂体積の水で溶出した。樹脂結合RNAを10mMビオチン(pH7)の存在下での95℃で10分間の加熱によって溶出した。回収したRNAを1μM 3’プライマー(配列番号4)、125μM dNTP、50mM Tris−HCl、75mM KCl、3MM MgCl2 、10mM DTT(pH8.3)の存在下、42℃で1時間(1〜14ラウンド)または10分間(15〜17ラウンド)100単位のM−MLV逆転写酵素(Promga(商標))を使用して逆転写した。cDNAをPCRに供し、その後標準的な条件下で転写した。
【0034】
プール中の自己アミノアシル化RNA分子の15ラウンドの選択的増幅により、SAv依存性移動度ゲルシフトアッセイ(図2、レーン1〜3)で確認したところ、活性配列が富化した。ラウンド15由来の全投入RNA分子の約10%で3時間後にアミノアシル化が認められた(レーン3)。より短いインキュベーション時間での2ラウンドの選択を使用して、プール中の活性をさらに増加させた(レーン4〜6)。SAvまたは基質の欠損により遅延するバンドが消失することから、これはビオチン−Phe基を有する活性RNAの自己アシル化が起こっていることが示される。3’末端ジオールの過ヨウ素酸酸化または3’アデノシンの欠失により、アミノアシル化がほぼ完全に阻害され(レーン9、10)、これは、3’末端ヒドロキシル基がアミノアシル化部位であることが強く示唆される。
【0035】
ラウンド17のプール由来の36個の各クローンを自己アミノアシル化(実施例Bに記載の自己アミノアシル化アッセイ)についてスクリーニングし、11個のクローン(配列番号5〜15)が明らかな活性を示した。これらの配列のアラインメントにより、5’リーダードメイン中約95%が同一であることが明らかとなった(図3の上)。pre−24またはrtRNA(配列番号9)と呼ばれるクローンの代表を自己アミノアシル化活性の確認のために選択した。
【0036】
(実施例3)
ビオチン−Phe−CMEの存在下でのpre−24の自己アミノアシル化活性を、12.5mM KClおよび5%エタノールを使用する以外は選択に使用したものと類似の条件下でアッセイした。各測定点で、反応アリコートを2回エタノール沈殿させ、ペレットを7μLのMEUS緩衝液(25mM MOPS、5mM EDTA、8M尿素、10μMストレプトアビジン、pH6.5)に溶解した。1μM RNAおよび1mMビオチン−Phe−CME(図4、レーン1、2、4、および5)または1mMビオチン−aa−CME(レーン6〜10)の存在下または基質の非存在下で反応を行った(レーン3)。過ヨウ素酸酸化のため(レーン4)に、pre−24を10mM NaOHで0℃で1時間処理し、アミノアシル化反応前にエタノール沈殿した。反応物を30分間(レーン1〜4)または2時間(レーン5〜10)インキュベートした。得られた溶液を、ゲルの温度を20℃未満に維持するために低温室で10%PAGEによって分析した。基質濃度に対する初期速度のプロットにより、kcat =0.10+0.01/min-1およびKm=6.3±1.2mMの速度パラメータのミカエリス−メンテン挙動が明らかとなる一方で、基質の溶解限度により5mM未満までに実際の作用濃度が制限される。バックグラウンド速度を、上記と同一の反応緩衝液中で1mMビオチン−Phe−CMEとotRNAを3時間インキュベーションすることによって測定し、0.01%のアミノアシル−otRNAが得られた(レーン11)。したがって、バックグラウンド速度は、約5.5×10-7/min-1と評価される。認められたリボザイムの加速は、バックグラウンドよりも約105 倍高い。
【0037】
自己アミノアシル化活性を、SAv依存性移動度ゲルシフトアッセイによって確認された(図4A、レーン1〜3)。過ヨウ素酸酸化により活性が完全に消失し、これにより、アミノアシル化部位が3’末端であることが強く示唆される(レーン4)。炭酸カリウムでのアミノアシル−pre−24の穏やかな塩基の加水分解により、遅延するバンドが消失した(すなわち、pre−24からビオチン−Pheが加水分解された)。アミノアシル基質に再暴露した場合、この脱アシル化pre−24は依然として自己アミノアシル化活性を示した(図6を参照のこと)。これにより、3’または2’エステル結合はアミノアシル−pre−24の唯一可能性のある結合であることが示唆される。
【0038】
触媒RNAのアミノ酸特異性を、5つの異なるビオチン−アミノアシル−CMEを使用して調査した(図4、レーン6〜10)。Phe−CME、Phe−AMP、およびPhe−TEの基質について、アミノアシル−RNAペレットを酸性EPPS緩衝液(0.3M、pH5.5)に再懸濁する以外は上記と同一の手順を使用して自己アミノアシル化反応を行った。次いで、0.3M EPPS−KOHをこの溶液に添加してpH8.0とした。これらのアミノ酸の反応速度はフェニルアラニンと比較すると劇的に減少し、これは、リボザイムドメインがビオチン−Phe−CMEに対して顕著な特異性を有することを示す。
【0039】
基質中の主な認識エレメントをさらに明らかにするために、3つの合成フェニルアラニンエステル(図1C)を活性について試験した(図4B)(16)。0.5μM pre24触媒RNAおよび5mM Phe−CME(レーン1)、5mM Phe−AMP(レーン2)、または10mM Phe−TE(レーン3)の存在下、25℃(レーン1及び3)または0℃(レーン2)で30分間反応を行った。ビオチン化(レーン4)またはPhe−CMEの基質(レーン5)の非存在により遅延バンドが消失し、これは、アミノアシル化は遅延バンドに必要であることを示す。バックグラウンドアミノアシル化を、5mM Phe−CMEの存在下でotRNAを使用してモニターした(レーン6)。Phe−AMPおよびPhe−TEについて同一対照実験も行った(図7を参照のこと)。a−アミノ基からのビオチンの省略(すなわち、Phe−CME)により、Phe−CME濃度が5倍に増加した場合にビオチン−Phe−CME(図4B、レーン1)で認められたものとほとんど同一の触媒速度が得られた。これは、ビオチニル基(おそらく、a−アミノ基に対するアミド官能基)はリボザイムと相互作用するが、必須の基質認識エレメントではないことを例示している。リボザイムはまた、CME遊離基の代わりにアデニレート(Phe−AMP)およびチオエステル(Phe−TE)に適応した(レーン2および3)。これは、基質の重要な認識エレメントはフェニルアラニル側鎖であり、遊離基ではないことを示していた。
【0040】
(実施例4)
この実施形態は、触媒RNA分子の調製およびトランスアミノアセチル化活性を示す。実施例1および2由来のpre−24触媒RNAを本実施例で使用した。最初に、pre−24otRNAをRNアーゼP切断(図5A)に供し、3’tRNAドメインから5’触媒ドメインを遊離させた。[32P]−ボディ標識pre−24otRNA をRNアーゼP RNAで2時間処理して約23%のpre−24otRNA を切断した(レーン1)。RNアーゼPが存在しないと切断生成物は得られなかった(レーン2)。マーカーRNA(レーン3の5’リーダーセグメント及びレーン4のotRNA)を、対応するDNAセグメントを使用したインビトロ転写によって調製した。以前に記載のようにpDW27プラスミドのM1遺伝子由来のPCR増幅DNAテンプレートを使用して大腸菌RNアーゼP RNAをインビトロで転写し(Ziehlerら、1996、Biotechniques、20、622〜624)、6%PAGEで精製した。37℃の1M NH4 OAc、50mM MgCl2 および0.1%SDS中でRNアーゼP RNA(1μM)によるpre−24otRNA (1μM)の切断を行った。反応後、溶液を2回エタノール沈殿し、得られた溶液を10%PAGEで分析した。
【0041】
大腸菌RNアーゼP RNAでのpre−24otRNA の処理により、5’リーダーセグメントおよびotRNAに対応する長さの2つのフラグメントが作成された(図5A、レーン3および4の各フラグメントのインビトロ転写と比較したレーン1および2)。これは、pre−24otRNA がRNアーゼP RNA加水分解に影響されやすいことを示す。従って、触媒活性pre−tRNAをtRNA様分子および5’リーダーセグメントに断片化することができる。
【0042】
次に、5’リーダーフラグメントがotRNAフラグメントをトランスでアミノアシル化することができるかどうかを試験した(図1A右)。トランスアミノアシル化活性の分析のために(図5B)、非標識pre−24otRNA を切断し、otRNAおよび5’リーダードメインの各セグメントを10%PAGEで精製した。tRNAセグメントをウシ腸アルカリホスファターゼで処理し、[32P]−a−ATPの存在下でT4ポリヌクレオチドキナーゼを使用してリン酸化した。pre−24otRNA に対するRNアーゼP RNA作用によって作成した5’リーダーおよびotRNAフラグメントを、ビオチン−Phe−CMEで処理した(図5B)。5’リーダーフラグメントは、pre−24otRNA のシス反応と類似の速度でotRNAをトランスアミノアシル化した。インビトロ転写5’リーダーフラグメントはまた、上記と類似のトランス活性を示した。したがって、RNアーゼP RNA消化5’リーダーフラグメントを、その機能的構造に独立して折りたたんで、トランス活性化アミノアシル化酵素として作用することができる。
【0043】
otRNAの受容体Tステム−ループ領域からなるミニヘリックスRNA(図5C)の基質特性も試験した。5’リーダーリボザイムおよびミニヘリックスRNAをインビトロ転写し、その後PAGEで精製した。反応前に、各RNA(4μMの5’リーダーリボザイムおよび3μMのミニヘリックスRNA)を、それぞれ折りたたんだ。残りの手順は、方法の節に記載のものと同一であった。ミニヘリックスRNAは依然として5’リーダーリボザイムによってアミノアシル化されることから、アンチコドンループは活性に必須ではないことが示される。しかし、otRNAと比較して認められた速度の約4倍が減少していることにより、5’リーダーリボザイムが全長otRNA中に存在するさらなるエレメントと相互作用することが示唆される。
【0044】
さらに、5’リーダーフラグメントは、pre−24otRNA のシス反応と同様の速度でotRNAをアミノアシル化した。インビトロ転写5’リーダーフラグメントはまた、上記と類似のトランス活性を示した。さらに、このフラグメントは、それぞれのシス反応に類似の速度でrtRNAおよびその変異型に対する活性を示した(図8)。
【0045】
結論として、本発明は、その3’末端のアミノアシル化を触媒する能力を有する改変tRNAを提供する。5’リーダー配列は、独立して3’tRNAドメインに存在し、その触媒特性を依然として保持することができる。
【0046】
(実施例5)
15%変異誘発足場プールを使用したLeu特異性リボザイムの選択に足場ストラテジーを使用した。15%変異誘発足場RNAプールを以下のように合成した:tRNAの5’プライマー領域および5’重複領域以外のリボザイムの各ヌクレオチドの位置を、自動化DNA合成機の使用によって対応するDNAテンプレートを変異誘発する。合成前に、各ホスホラミダイトを他の3つの塩基と85:5:5:5の反応比で混合した。リボザイム配列にしたがってDNAテンプレートを合成した。標準的な方法としてオリゴヌクレチドの脱保護および精製を使用した。200μLスケールでPCRを行う以外は実施例1と同一の方法によってDNAを増幅した。このDNAテンプレートのインビトロ転写およびその後のPAGEによる精製によって、足場RNAプールが15%変異誘発された。5ラウンドのみの選択後にプール中に活性配列が認められた(一方、完全に無作為のプール由来のpre−24Phe の選択には15ラウンドを必要とする)。なお、オーソゴナルtRNA(otRNA)に対して認められた活性は、本来のpre−24Phe のものよりも高く、このストラテジーは特異性を切り換えるだけでなく、otRNAに対する活性を最適にする。
【0047】
このアプローチの使用によって、ロイシン特異性シスアミノアシル化RNAが得られた。2つの具体例は、配列番号17と配列番号18として示される。
【0048】
本発明の好ましい実施形態を本明細書中に記載および例示したが、本発明はこのような好ましい実施形態に制限されない。本発明の精神を逸脱することなく、種々の変更形態を得ることができることが当業者に認識される。
【0049】
【配列表フリーテキスト】
<210> 1
<213> 人工配列
<223> 70ヌクレオチドのランダムプールを含む合成オリゴヌクレオチド
<210> 2
<213> 人工配列
<223> otRNAGln に対して相補的な完全に合成されたプライマー
<210> 3
<213> 人工配列
<223> T7プロモーター配列を含む5’プライマー
<210> 4
<213> 人工配列
<223> 3’完全に合成されたプライマー
<210> 5
<213> 人工配列
<223> プレ‐12触媒RNA
<210> 6
<213> 人工配列
<223> プレ‐38触媒RNA
<210> 7
<213> 人工配列
<223> プレ‐29触媒RNA
<210> 8
<213> 人工配列
<223> プレ‐36触媒RNA
<210> 9
<213> 人工配列
<223> プレ‐24触媒RNA
<210> 10
<213> 人工配列
<223> プレ‐25触媒RNA
<210> 11
<213> 人工配列
<223> プレ‐22触媒RNA
<210> 12
<213> 人工配列
<223> プレ‐5触媒RNA
<210> 13
<213> 人工配列
<223> プレ‐19触媒RNA
<210> 14
<213> 人工配列
<223> プレ‐8触媒RNA
<210> 15
<213> 人工配列
<223> プレ‐23触媒RNA
<210> 16
<213> 大腸菌
<223> otRNA
<210> 17
<213> 人工配列
<223> H2 Leu 触媒RNA
<210> 18
<213> 人工配列
<223> D1‐Leu 触媒RNA
<210> 19
<213> 人工配列
<223> ミニヘリックスを形成するRNA
<210> 20
<213> 人工配列
<223> otRNAのV1突然変異体
<210> 21
<213> 人工配列
<223> otRNAのV2突然変異体
<210> 22
<213> 人工配列
<223> otRNAのV3突然変異体
【図面の簡単な説明】
【図1A】自己アミノアシル化活性を有する触媒RNA(左)およびトランスアミノアシル化活性を有する触媒RNA(右)を示す略図である。アミノ酸基質(アミノ酸側鎖および遊離基をそれぞれaaおよびXで示す)は、5’リーダーリボザイムドメインに結合し、tRNA3’−ヒドロキシルの求核攻撃(曲がった矢印で示す)を促進する。RNアーゼP RNAの切断部位をまっすぐな矢印で示す。
【図1B】otRNAの二次構造を示す図である。
【図1C】基質シアノメチルエステル(CME)、アデノシン一リン酸(AMP)(アデニレート)、およびチオエステル(TE)のそれぞれの化学構造を示す図である。
【図2】選択サイクル機能としての自己アミノアシル化活性を示すオートラジオグラムを示す図である。a.SAvと複合化したビオチン−Phe−RNA、b.RNAプール。
【図3】ラウンド17のRNAから単離した活性クローンの配列アラインメントを示す図である。tRNAドメインのアラインメントのために、野生型otRNAを、選択したrtRNA配列と共に示す。tRNAドメインに認められるコンセンサス欠失および変異をボックスで強調している。tRNAループの略称を以下に示す:AC、アンチコドン;V、可変;T、TC。
【図4】図4Aは、pre−24の自己アミノアシル化活性およびアミノ酸特異性を示す図である。a.SAvと複合化したビオチン−アミノアシル−pre−24;b.pre−24;c.SAvと複合化したビオチン−Phe−otRNA;d.otRNA。
図4Bは、3つの異なるエステルを使用したpre−24の自己アミノアシル化活性の比較を示す図である。a.SAvと複合化したビオチン−Phe−pre−24;b.pre−24;c.SAvと複合化したビオチン−Phe−otRNA;d.otRNA。0.5μM pre24および5mM Phe−CME(レーン1)、5mM Phe−AMP(レーン2)、または10mMPhe−TE(レーン3)の存在下、25℃(レーン1および3)または0℃(レーン2)で30分間反応を行った。
図4Cは、pre−24およびtRNAドメインに異なる程度の変異および欠失を有するその変異体の自己アミノアシル化活性の比較を示す図である。野生型pre−24(レーン1)およびpre−24otRNA (レーン5)は、それぞれtRNAドメインのrtRNAおよびotRNAを含む。
【図5】図5Aは、5’リーダーリボザイムのトランスアミノアシル化活性を示す図である。RNアーゼP RNAによるpre−24 otRNAの切断。a.pre−24 otRNA;b.5’リーダーセグメント;c.otRNA。
図5Bは、otRNAの5’リーダーリボザイム触媒アミノアシル化の経過時間を示すオートラジオグラムを示す図である。a.SAvで複合化されたビオチン−Phe−otRNA;b.otRNA、pre−24otRNA のRNアーゼP消化RNAフラグメントをアミノアシル化に使用した(k.b.=1.0×10-3min-1)。
図5Cは、ミニヘリックスRNAの5’リーダーリボザイム触媒アミノアシル化の経過時間を示す図である。a.SAvで複合化されたビオチン−Phe−ミニヘリックスRNA;b.ミニヘリックスRNA(配列番号19)(otRNAの受容体−Tステム−ループ領域からなる)。
【図6】炭酸カリウムでのアミノアシル−pre−24の穏やかな塩基の加水分解前後のアミノアシル化状態を示す図である。レーン1〜3:図4Aのレーン1〜3と同じ、レーン4:ビオチン−Phe−pre−24 RNA(レーン1のRNAと同じ)を50mM K2 CO3 と37℃で15分間処理した。レーン5:レーン4から回収したRNAをレーン1と同一の条件下でのアミノアシル化に使用した。
【図7】Phe−AMPおよびPhe−TEの存在下でのpre−24およびotRNAのアミノアシル化を示す図である。レーン1:5mM Phe−AMPの存在下でのpre−24のアミノアシル化およびその後のビオチン処理。レーン2:アミノアシル化のみ。レーン3:5mM Phe−AMPでのotRNAのアミノアシル化およびその後のビオチン処理。レーン4:10mM Phe−TEの存在下でのpre−24のアミノアシル化およびその後のビオチン処理。レーン5:アミノアシル化のみ。レーン6:ビオチン処理のみ。レーン7:10mM Ohe−TEでのotRNAのアミノアシル化およびその後のビオチン処理。
【図8】tRNA変異型に対するトランスでのリボザイム触媒アミノアシル化を示す図である。3時間反応を行った。v1およびv3(レーン2および3)は、図4Cに記載のtRNAドメインのフラグメントである。
【配列表】
Claims (11)
- a.配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、および配列番号15の配列ならびにその相補配列を有するRNAと、
b.uがtに置換されているa)の配列を有するDNA
からなる群から選択されるポリヌクレオチドを含むことを特徴とする核酸分子。 - 前記RNA配列が配列番号9の配列を有することを特徴とする請求項1に記載の核酸分子。
- a)配列番号5のヌクレオチド1〜85、配列番号6のヌクレオチド1〜89、配列番号7のヌクレオチド1〜89、配列番号8のヌクレオチド1〜88、配列番号9のヌクレオチド1〜89、配列番号10のヌクレオチド1〜88、配列番号11のヌクレオチド1〜88、配列番号12のヌクレオチド1〜88、配列番号13のヌクレオチド1〜88、配列番号14のヌクレオチド1〜89、および配列番号15のヌクレオチド1〜88の配列ならびにその相補配列を有するRNAと、
b)uがtに置換されているa)の配列を有するDNA
からなる群から選択されるポリヌクレオチドを含むことを特徴とする核酸分子。 - a)配列番号5のヌクレオチド86〜146、配列番号6のヌクレオチド90〜151、配列番号7のヌクレオチド90〜150、配列番号8のヌクレオチド89〜150、配列番号9のヌクレオチド90〜150、配列番号10のヌクレオチド89〜149、配列番号11のヌクレオチド89〜149、配列番号12のヌクレオチド89〜149、配列番号13のヌクレオチド89〜149、配列番号14のヌクレオチド90〜150、および配列番号15のヌクレオチド89〜148、配列番号20、配列番号21、配列番号22の配列およびその相補配列を有するRNAと、
b)uがtに置換されているa)の配列を有するDNA
からなる群から選択されるポリヌクレオチドを含むことを特徴とする核酸分子。 - 前記RNA配列が配列番号9のヌクレオチド90〜150の配列を有することを特徴とする請求項4に記載の核酸分子。
- tRNA様分子を提供する工程と、リボザイム配列を前記tRNA様分子の5’末端に結合させる工程を包含し、前記リボザイム配列が配列番号5のヌクレオチド1〜85、配列番号6のヌクレオチド1〜89、配列番号7のヌクレオチド1〜89、配列番号8のヌクレオチド1〜88、配列番号9のヌクレオチド1〜89、配列番号10のヌクレオチド1〜88、配列番号11のヌクレオチド1〜88、配列番号12のヌクレオチド1〜88、配列番号13のヌクレオチド1〜88、配列番号14のヌクレオチド1〜89、および配列番号15のヌクレオチド1〜88からなる群から選択され、シス−アミノアシル化がtRNA様分子の3’末端のアミノアシル化を引き起こすことを特徴とするシス−アミノアシル化触媒RNA分子の構築方法。
- a.tRNA様分子を提供する工程と、
b.配列番号5のヌクレオチド1〜85、配列番号6のヌクレオチド1〜89、配列番号7のヌクレオチド1〜89、配列番号8のヌクレオチド1〜88、配列番号9のヌクレオチド1〜89、配列番号10のヌクレオチド1〜88、配列番号11のヌクレオチド1〜88、配列番号12のヌクレオチド1〜88、配列番号13のヌクレオチド1〜88、配列番号14のヌクレオチド1〜89、および配列番号15のヌクレオチド1〜88からなる群から選択される配列を有するリボザイムドメイン分子を提供する工程と、
c.前記リボザイムドメイン分子を前記tRNA様分子の5’末端に結合してリボザイム−tRNA分子のプールを得る工程と、
d.前記リボザイム−tRNA分子とアミノ酸基質とを接触させる工程と、
e.前記リボザイム−tRNA分子の残存物からアミノアシル化リボザイム−tRNA分子を分離してシス−アミノアシル化触媒RNA分子を得る工程とを包含することを特徴とするシス−アミノアシル化触媒RNA分子の同定方法。 - 前記tRNA様分子が、配列番号5のヌクレオチド86〜146、配列番号6のヌクレオチド90〜151、配列番号7のヌクレオチド90〜150、配列番号8のヌクレオチド89〜150、配列番号9のヌクレオチド90〜150、配列番号10のヌクレオチド89〜149、配列番号11のヌクレオチド89〜149、配列番号12のヌクレオチド89〜149、配列番号13のヌクレオチド89〜149、配列番号14のヌクレオチド90〜150、および配列番号15のヌクレオチド89〜148、配列番号20、配列番号21、配列番号22からなる群から選択される配列を有することを特徴とする請求項6に記載の方法。
- a.配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、および配列番号15からなる群から選択される配列を有するRNA分子を提供する工程と、
b.前記RNA分子をRNアーゼPで切断して、トランス−アミノアシル化触媒RNA分子およびアミノアシル受容体ドメインを得る工程とを包含することを特徴とするトランスアミノアシル化触媒RNA分子の獲得方法。 - a.tRNA様分子の5’末端に結合したリボザイム配列を含み、請求項6に記載の方法によって構築されたシス−アミノアシル化触媒RNA分子を提供する工程と、
b.前記RNA分子と所望の天然又は非天然アミノ酸とを接触させる工程と、
c.アミノアシル化RNA分子を単離する工程とを包含し、前記アミノアシル化がtRNA様分子の3’末端の位置にて起こることを特徴とする触媒RNA分子のシス−アミノアシル化方法。 - a.請求項9に記載の方法によって獲得されたトランスアミノアシル化触媒RNA分子を提供する工程と、
b.tRNA様分子を提供する工程と、
c.前記触媒RNA分子およびtRNA様分子と所望の天然または非天然アミノ酸とを接触させる工程と、
d.アミノアシル化tRNA様分子を単離する工程とを包含することを特徴とするtRNA様分子のトランスアミノアシル化方法。
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