JP4807969B2 - 伸縮継手 - Google Patents

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本発明は、伸縮継手に関し、より詳しくは密閉型の振動機器とその振動機器に隣接配置される固定側機器とを接続する伸縮継手に関するものである。
従来、廃棄物の選別処理に用いられる振動篩のような振動機器においては、被処理物が飛散するのを防止するために、当該振動機器の前後に配されるシュート等の固定側機器との間のシール性を保った状態で接続する密閉型の伸縮継手が用いられている。
図4には、この種の振動篩の概略構成図が示されている。この振動篩50は、揺動自在に支持されるケーシング51と、このケーシング51を振動させる駆動部52と、前記ケーシング51内に配される篩53とを備え、被処理物(例えば廃棄物を乾留熱分解して得られる熱分解残渣)をその粒度にしたがって大小に篩い分けすることができるようにされている。
前記ケーシング51は、断面矩形の細長いボックス状に形成され、一端(図で左端)に対して他端(図で右端)がやや下り傾斜になるように、弾性支持体54を介して固定部に揺動自在に支持されている。このケーシング51の一端部の上壁には、被処理物をケーシング51内へ投入する投入口55が設けられ、また他端部の底壁には、篩53によって篩い分けられた粒度が大きめの被処理物(例えば鉄、アルミニウム、コンクリート等)を排出する第1排出口56と、粒度が小さめの被処理物(例えばカーボンや灰分等)を排出する第2排出口57が設けられている。
前記投入口55内には、前段の搬送装置(固定側機器)に付設されたシュート58が配され、このシュート58に設けられた取付座59と、ケーシング51に設けられた取付座60との間に伸縮継手61が設けられている。また、前記第1排出口56および第2排出口57はそれぞれゴム製ホース62,63を介して後段の装置に接続されている。
図5(a)(b)には、伸縮継手61の詳細構造が示されている。図示のように、従来の伸縮継手61は、可撓性を有する継手部材64と、この継手部材64の上端部および下端部をシュート58側の取付座59およびケーシング51側の取付座60にそれぞれ押し付ける押さえバンド65と、前記継手部材64を押さえバンド65とともに取付座59,60に固定するボルト66、ナット67とを備えて構成されている。継手部材64は予め機器の形状に合わせて裁断、成形されるとともに、所要位置に孔あけ加工が施され、また取付座59,60および押さえバンド65にも孔あけ加工が施され、それぞれの孔65a,64a,59aを位置合わせして各孔65a,64a,59aにボルト66を挿通し、継手部材64を押さえバンド65とともにナット67で固定するようにされる。
ここで用いられる継手部材64としては、キャンバスシートや皮革等の非伸縮系素材と、ネオプレンゴムや表面にゴムコーティングを施した布などの伸縮系素材の2種類がある。
しかしながら、前記従来の伸縮継手構造では、継手部材64に孔64aをあけてボルト66を貫通させ、その継手部材64を押さえバンド65とともにナット67で固定する構造であるために、機器の継手取付形状に合わせて予め継手部材64を裁断、成形、孔あけ加工する必要があり、その製作工程が煩雑で、コスト高にならざるを得ないという問題点がある。
また、継手部材64を交換する際には、取付座59,60に対して継手部材64の孔64aの位置を合わせて仮止めし、継手部材64に皺や弛みが残らないように固定する必要があるが、ケーシング51(振動機器)およびシュート58(固定側機器)の個体差や両者の相対位置関係が僅かずつ異なるため、継手部材64をずらしたり、引っ張ったりして孔位置を合わせざるを得ない。この場合、継手部材64として伸縮系素材を用いた場合には、その継手部材64を引っ張ると孔64aが楕円形に変形してシール性を保つことが難しくなる。また、非伸縮系素材を用いた場合には、引っ張ることができないため、現場にて孔をあけ直す必要がある。さらに、継手部材64をずらす場合には、皺や弛みが発生しないように、その継手部材64全体を微調整しながら固定する必要があるため、その交換作業に多大の手間と時間とが必要になるという問題点がある。
本発明は、このような問題点を解消するためになされたもので、製作工程を極めて簡素化して低コストを実現するとともに、交換時の位置合わせ作業を不要にして作業時間の短縮化を図ることのできる伸縮継手を提供することを目的とするものである。
前記目的を達成するために、本発明による伸縮継手は、
密閉型の振動機器とその振動機器に隣接配置される固定側機器とを接続する伸縮継手であって、
伸縮性を有する継手部材と、

前記振動機器に設けられ前記継手部材の一端部が接当される第1の取付座と、
前記固定側機器に設けられ前記継手部材の他端部が接当される第2の取付座と、
前記第1の取付座に沿うように配される押さえバンドと、この押さえバンドの表面に軸端が接当される複数個のクランプボルトとよりなり、前記第1の取付座に対して前記継手部材の一端部を押し付ける第1の押付部材と、
前記第2の取付座に沿うように配される押さえバンドと、この押さえバンドの表面に軸端が接当される複数個のクランプボルトとよりなり、前記第2の取付座に対して前記継手部材の他端部を押し付ける第2の押付部材と、
前記継手部材と各取付座との間および前記継手部材と前記押さえバンドとの間に介挿されるスポンジパッキンと
を備えることを特徴とするものである。
本発明において、前記継手部材は、発泡ゴムよりなるのが好ましい。
本発明によれば、押付部材によって継手部材の一端部および他端部が取付座に押し付けられて固定されるので、継手部材および取付座等にボルト挿通孔を設ける必要がなくなり、従来のようにボルト挿通孔同士の位置合わせ調整を行う必要がなく、継手部材の取り付け作業時および交換作業時の手間と作業時間とを最小限にすることができる。また、孔あけ加工が不要となるため、製作工程を簡素化して低コスト化を実現することができる。
また、押付部材押さえバンドとクランプボルトとにより構成されているので、より簡易な構成にて所望の目的を達成することができる。
さらに、継手部材と取付座との間および継手部材と押さえバンドとの間にスポンジパッキン介挿されているので、押さえバンドおよび取付座が金属製のものであっても、それらが継手部材に直接接当するのを防ぐことができ、それら押さえバンドおよび取付座の角部によって継手部材が損傷するのを防止することができる。
本発明において、継手部材を発泡ゴムにより構成すれば、一般に市販されている材料(ウエットスーツ生地)を使用することができ、かつ必要分だけ裁断して使用することができるので、安価であるとともに、サイズの異なる機器に対しても容易に対応することができる。また、この継手部材を常に自由長より伸びた状態で稼働するように固定することで、その継手部材の耐久性を飛躍的に向上させることができる。
次に、本発明による伸縮継手の具体的な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1には、本発明の一実施形態に係る伸縮継手の断面図が、図2には、同伸縮継手の部分平面図が、図3には、図1の要部拡大図(a)およびシュートとケーシングの相対位置関係を示す説明図(b)がそれぞれ示されている。
本実施形態は、図4に示される従来例と同様、振動篩50におけるケーシング51の投入口55と、固定側機器としてのシュート58との間に配される伸縮継手1に適用された例を示すものである。本実施形態において、振動篩50の全体構成は図4に示される従来例と基本的に異なるところがないので、この従来例と共通する部分には図に同一符号を付すに留めて図示および詳細な説明を省略することとする。
本実施形態の伸縮継手1は、シュート58の下端部に設けられる取付座59と、振動篩のケーシング51における投入口55に設けられる取付座60との間に配される。この伸縮継手1は、伸縮性の素材よりなる継手部材2を主たる構成要素としている。この継手部材2としては、種々の材質が使用可能であるが、耐久性を飛躍的に向上させるには、クロロプレン発泡ゴムを用いるのが最適である。このクロロプレン発泡ゴムは、一般にウェットスーツの生地として市販されており、伸縮性、柔軟性、反発性に優れた上、比較的安価な材質である。なお、このクロロプレン発泡ゴムに代えて、同じくウェットスーツ生地としてのウレタン発泡ゴムを用いることもできる。
前記継手部材2は、鋏やカッターナイフ等によって所要長さに裁断され、上端部がシュート58側の取付座59の外周面を覆うように配されるとともに、下端部がケーシング51側の取付座60の外周面を覆うように配され、それぞれの継手部材2の外周側から押さえバンド3によって押さえ付けられる。その際、継手部材2と、各取付座59,60および押さえバンド3の角部とが直接擦れることによる継手部材2の損傷を防止するために、各取付座59,60および押さえバンド3の表面にはそれらの角部が覆われる大きさのスポンジパッキン4が予め貼り付けられる。勿論、継手部材2側にスポンジパッキン4を貼り付けておくこともできる。
また、シュート58およびケーシング51には、それぞれ取付座59,60に隣接してL型形状の多数個のクランプ台5,6が取り付けられている。そして、各クランプ台5,6の先端部には、その軸部が押さえバンド3の外表面に直交するようにクランプボルト7が取り付けられている。こうして、クランプボルト7を締め付け操作することで、押さえバンド3が取付座59,60に向けて押し付けられ、これによって継手部材2がスポンジパッキン4を介して押さえバンド3と取付座59,60との間に挟み付けられて固定される。
図2に示されるように、前記各取付座59,60は、四箇所のコーナー部が円弧状に形成され、このコーナー部の部位において押さえバンド3が分割されている。そして、この押さえバンド3の各分割部分の端部にはボルト挿通孔が形成され、押さえバンド3が取り付けられる際には、それらボルト挿通孔に連結ボルト8を挿通して各分割部分が相互に連結されるようになっている。
ところで、図3(b)に示されるように、取付座59の下面と取付座60の上面との間の距離(以下、「取付面間距離」という。)Lはケーシング51が振動することによって常に変化するが、その距離Lの最小値Lminは次式で与えられる。
Lmin=√{(L−(S/2)cosθ)+(S/2)sinθ}
ここで、Sは振動の振幅、θは鉛直線に対する振動方向角である。
本実施形態においては、継手部材2が押さえバンド3と取付座59,60との間に挟み付けられて固定されるが、この取付時に、前記取付面間距離に相当する継手部材2の自由長LをLminより僅かに短めにし、この継手部材2を長さLになるまで引っ張り、この状態で押さえバンド3にて押し付け固定するようにする。
このようにして取り付けると、振動篩の稼働中にケーシング51が振動しても継手部材2が常に自由長より伸びた状態で稼働することになり、この継手部材2に皺や弛みが発生することがない。本発明者の研究によれば、継手部材の材質にかかわらず、振動機器が振動する際に継手部材の縮み側でその継手部材同士が擦れ合ったり、撓みや皺が発生した箇所から破口することが明らかとなっている。また、継手部材が縮み側から伸び側へ移る際に撓んでいた継手部材がばたつくことにより、余分な力が加わってその継手部材の寿命を縮める結果となっていた。本実施形態では、上述のように継手部材2を取り付けることにより、これらの問題を解消することが可能となった。
また、本実施形態の伸縮継手1によれば、押さえバンド3とその押さえバンド3を押し付けるクランプボルト7によって継手部材2の両端部が取付座59,60に押し付けられて固定されているので、従来のように継手部材および取付座等にボルト挿通孔を設ける必要がなくなり、ボルト挿通孔同士の位置合わせ調整を行う必要がなくなり、継手部材2の取り付け作業時および交換作業時の作業時間を短縮することができる。また、押さえバンド3の端部に連結用の孔あけ加工を行うだけで、多数の孔あけ加工を行う必要がなくなって、製作工程を簡素化して低コスト化を実現することができる。
さらに、本実施形態によれば、継手部材2が一般に市販されているウエットスーツ生地であるクロロプレン発泡ゴムにより形成されているので、市販の生地を必要分だけ裁断して使用することができて安価であるとともに、サイズの異なる機器に対しても容易に対応することができ、大きさ毎に継手部材の予備を在庫しておく必要もない。しかも、この継手部材2が常に自由長より若干伸びた状態で固定されているので、その継手部材2の耐久性を飛躍的に向上させることができるという優れた効果がある。
本実施形態においては、直線部分をもつ取付座59,60に適用したものについて説明したが、周囲のスペースに余裕があり、取付座59,60の形状を円形または楕円形にすることが可能である場合には、クランプ台5,6、クランプボルト7および連結ボルト8は不要となる。また、この場合、押さえバンドとしては、ホースバンド、梱包用スチールバンド、梱包用ポリプロピレンバンド等の帯状で締結機能を有するものを用いることが可能であり、構造をより簡素化することができる。
本実施形態においては、継手部材2として、ウェットスーツ生地を用いたものを説明したが、この継手部材の素材は、伸縮性を有するものであれば他の各種素材を使用することができる。
本実施形態においては、振動篩に適用した例について説明したが、本発明は、振動篩以外の他の振動機器に対しても勿論適用することができる。
本発明の一実施形態に係る伸縮継手の断面図 本実施形態の伸縮継手の部分平面図 図1の要部拡大図(a)およびシュートとケーシングの相対位置関係を示す説明図(b) 振動篩の概略構成図 従来の伸縮継手の詳細構造を示す部分断面図(a)および斜視図(b)
符号の説明
1 伸縮継手
2 継手部材
3 押さえバンド
4 スポンジパッキン
5,6 クランプ台
7 クランプボルト
8 連結ボルト
51 振動篩のケーシング
58 シュート
59,60 取付座

Claims (2)

  1. 密閉型の振動機器とその振動機器に隣接配置される固定側機器とを接続する伸縮継手であって、
    伸縮性を有する継手部材と、
    前記振動機器に設けられ前記継手部材の一端部が接当される第1の取付座と、
    前記固定側機器に設けられ前記継手部材の他端部が接当される第2の取付座と、
    前記第1の取付座に沿うように配される押さえバンドと、この押さえバンドの表面に軸端が接当される複数個のクランプボルトとよりなり、前記第1の取付座に対して前記継手部材の一端部を押し付ける第1の押付部材と、
    前記第2の取付座に沿うように配される押さえバンドと、この押さえバンドの表面に軸端が接当される複数個のクランプボルトとよりなり、前記第2の取付座に対して前記継手部材の他端部を押し付ける第2の押付部材と、
    前記継手部材と各取付座との間および前記継手部材と前記押さえバンドとの間に介挿されるスポンジパッキンと
    を備えることを特徴とする伸縮継手。
  2. 前記継手部材は、発泡ゴムよりなる請求項に記載の伸縮継手。
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