JP4843455B2 - 整合回路、マルチバンド増幅器 - Google Patents

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Description

本発明は、効率的な増幅を行うために、増幅素子とその周辺回路との間のインピーダンス整合を図る整合回路に関する。また、整合回路を用いた、複数の周波数の信号をそれぞれまたは同時に増幅可能なマルチバンド対応のマルチバンド増幅器に関する。
無線通信によって提供されるサービスの多様化に伴い、無線機には複数の周波数帯域の情報を処理するマルチバンド化が要求されている。無線機に含まれる不可欠な装置として電力増幅器がある。効率のよい増幅を行なうには、実際に信号を増幅する増幅素子とその周辺回路間とのインピーダンス整合を取る必要があり、この用途に整合回路が使われる。なお、周辺回路との接続に際し、周辺回路の入出力のインピーダンスをある一定の値に揃えることが一般的に行われている。以下、周辺回路の入出力のインピーダンスを「系のインピーダンスZ」と呼ぶことにする。
増幅器に用いられる増幅素子の入出力の反射係数(Sパラメータ)は図1のように測定でき、この反射係数と系のインピーダンスZより、増幅素子の入出力インピーダンスが測定できる。ここで、S11は増幅素子の入力側の反射係数、S22は増幅素子の出力側の反射係数である。
増幅素子の入出力インピーダンスは図1に示されるような周波数特性をもち、増幅素子を用いて増幅器を設計する場合には、設計周波数における入出力インピーダンスに対してそれぞれ、系のインピーダンスであるZとインピーダンス整合を行う必要がある。
したがって、マルチバンド電力増幅器を設計する場合には、複数の設計周波数における増幅素子の各入出力インピーダンスに対して、それぞれ、系のインピーダンスであるZとインピーダンス整合を行う必要がある。
そこで、異なる周波数帯の信号を増幅する場合には、例えば“帯域共用移動機”内で用いられる増幅器(例えば、非特許文献1参照。)のように、異なる増幅素子と整合回路による増幅器を、使用する周波数帯の数だけ備え、使用周波数帯に応じて選択する方法が従来用いられている。また、整合回路自体を、動作周波数帯域全体に渡って整合を確立できるように広帯域設計する方法がある。さらに、整合回路の回路定数を変更する方法などがある。
以下、整合回路の回路定数を変更する方法について説明する。整合回路の回路定数を変更する手段として、可変デバイスを用いる方法などが考えられるが、損失の小さい整合回路の構成法の一つとして、図2に示す主整合ブロック701と、主整合ブロック701に一端が接続された遅延回路702と、副整合ブロック703と、遅延回路702の他端と副整合ブロック703の一端間に接続されたスイッチ素子704とを具備する整合回路700が提案されている(例えば、非特許文献2参照。)。
図2に示される従来例は、ポートPに接続された周波数特性を持つインピーダンスZ(f)の回路をポートPから見てポートPの入力インピーダンスZに整合させる整合回路であり、例えば、図3に示される中心周波数F,Fとする2つの周波数帯域の信号に対する整合回路として動作する。
図2の回路では、スイッチ素子がOFF状態のとき周波数Fの信号に対する整合回路として動作し、スイッチ素子をON状態の時、周波数Fの信号に対する整合回路として動作する。すなわち,1つのスイッチ素子の状態(ON/OFF)を切り替えることで、2つの周波数帯域の信号に対する整合回路を構成することができる。ここで、スイッチ素子に例えば、MEMS技術を用いれば、広帯域に渡って、低挿入損失と高アイソレーションの両立が比較的容易にできるため、特性の優れるマルチバンド電力増幅器が構成できる。
千葉耕司他,"移動機",NTT DoCoMoテクニカルジャーナル,Vol.10,No.1 福田敦史他,"MEMSスイッチを用いたマルチバンド電力増幅器",2004年電子情報通信学会 総合大会C−2−4
異なる増幅素子と整合回路による増幅器を、使用する周波数帯域の数だけ備え、使用周波数に応じて選択する方法は、使用する周波数帯域ごとに異なる増幅素子と整合回路を設ける必要があり、回路が大きくなるという問題がある。
一方、広帯域設計された整合回路を用いる方法および整合回路の回路定数を変更する方法は増幅器自体を切り替える方法と比較して回路の小型化が可能であるなどの利点がある。
しかし、広帯域設計された整合回路を用いる場合には、整合回路を各動作周波数に対して最適に設計することが困難であり、特に、高効率動作が要求される電力増幅器の設計には支障がある。
一方、整合回路の回路定数を変更する方法は、整合回路を各動作周波数に対して最適に設計することが比較的容易であり、各動作周波数において、高出力、高効率動作が可能である。
しかし、複数の周波数帯域の信号を同時に効率良く増幅する場合には、広帯域整合の箇所で述べたものと同じ課題、すなわち整合回路を各動作周波数に対して最適に設計することが困難となり、特に、高効率動作が要求される電力増幅器の設計には支障があるという問題がある。すなわち、複数の周波数帯域の信号を同時に効率良く増幅することができないという問題がある。
本発明は、複数の周波数帯域の信号に対して効率的に動作する整合回路、及び、複数の周波数帯域の信号を同時に効率良く増幅することができるマルチバンド電力増幅器を提供することを目的とする。
本発明の一態様による整合回路は、2以上の周波数帯域の信号を増幅する増幅素子から出力された信号を、周波数帯域ごとの信号に分波して出力する分波回路と、上記分波回路に接続され、入力された周波数帯域ごとの信号に対して当該入力された信号の周波数帯域でインピーダンス整合を行う2以上の整合ブロックとを備える。分波回路は、伝送線路と先端開放線路とから構成される帯域阻止フィルタを備える。
明の一態様による整合回路は、入力された周波数帯域ごとの信号に対して、当該入力された信号の周波数帯域でインピーダンス整合を行う2以上の整合ブロックと、上記2以上の整合ブロックに接続され、各整合ブロックから入力された信号を合波して、2以上の周波数帯域の信号を増幅する増幅素子に出力する合波回路とを備える。分波回路は、伝送線路と先端開放線路とから構成される帯域阻止フィルタを備える。
また、上記分波回路と整合ブロックに周波数可変機能を設けて、インピーダンス整合を行う周波数帯域を適宜変化できるようにしてもよい。また、飽和出力電力が異なる2以上の増幅器を設けて、入力された信号の電力に応じて動作させる増幅器を選択できるようにしてもよい。また、バトラーマトリクスを用いて、マルチポート型マルチバンド増幅器を構成してもよい。さらに、ドハティネットワークを用いて、ドハティ型増幅器を構成してもよい。
本発明によれば、複数の動作周波数において整合回路を最適に設計でき、その結果、複数の周波数の信号を同時に、効率良く、低雑音で増幅することができる。
また、分波回路と整合ブロックに周波数可変機能を設けることにより、多バンド化した、高効率・高出力のマルチバンド増幅器を設計することができる。また、飽和出力電力が異なる2以上の増幅器から、入力された信号の電力に応じて動作させる増幅器を選択させる構成にすることにより、より高効率なマルチバンド増幅器を設計することができる。また、バトラーマトリクスを用いることにより、増幅素子に入力される平均化することができるため、低コスト・高効率なマルチバンド増幅器を設計することができる。さらに、ドハティネットワークを用いることにより、より効率的なマルチバンド増幅器を設計することができる。
[第一実施形態]
図4に、マルチバンド増幅器の出力側回路での実施例を示す。本発明による整合回路をマルチバンド増幅器の増幅素子の出力側に設けることにより、高効率・高性能なパワーアンプを設計することができる。図4に示したマルチバンド増幅器100は、2つの周波数帯域f、fの信号を増幅するものである。マルチバンド増幅器100は、増幅素子10と整合回路40で構成される。また、整合回路40は、分波回路20、整合ブロック30及び整合ブロック31で構成される。
第1の周波数帯域fの信号と第2の周波数帯域fの信号が混合された信号が、増幅素子10に入力される。増幅素子10は、この入力された信号を増幅して、分波回路20に出力する。分波回路20は、増幅素子10によって増幅された信号を、周波数帯域fの信号と、周波数帯域fの信号とに分波して、それぞれの信号を異なる整合ブロックに出力する。この実施例では、周波数帯域fの信号は、整合ブロック30に出力され、周波数帯域fの信号は、整合ブロック31に出力される。
周波数帯域fの信号において増幅素子10の出力端子から分波回路20を介して整合ブロック31側を見たインピーダンスは十分大きいためである。また、周波数帯域fの信号において増幅素子10の出力端子から分波回路20を介して整合ブロック30側を見たインピーダンスは十分大きいためである。
そして、整合ブロック30は、周波数帯域fの信号に対して分波回路20側をみたインピーダンスと系のインピーダンスとの整合をとる。また、整合ブロック31は周波数帯域fの信号に対して分波回路20側をみたインピーダンスと系のインピーダンスとの整合をとる。
この場合、整合ブロック30と整合ブロック31はそれぞれ対応する周波数帯域の信号に対する整合を達成すればよい。また、各整合ブロックの設計は他の整合ブロックの構成に関係ないため、各整合ブロックをそれぞれ独立に設計することができ、各周波数帯域において最適な整合ブロックを構成できる。このため、各周波数帯域f、fで高出力、高効率設計が可能となり、高出力、高効率のマルチバンド増幅器を構成することができる。
また、2つの周波数帯域の信号が同時に入力された場合においても、各整合ブロックには、それぞれ対応した周波数帯域の信号のみが入力されることになるので、原理的には1つの周波数帯域が入力された場合と同様に例えば、高効率で高出力な増幅が可能となる。
周波数帯域fとfの各幅は適宜設定することができる。例えば、周波数帯域fに含まれる周波数の数と、周波数帯域fに含まれる周波数の数が異なるようにしてもよい。また、周波数帯域fがあるひとつの周波数Fで構成され、周波数帯域fがあるひとつの周波数Fで構成されるようにしてもよい。周波数帯域の幅を小さくするほど、高出力、高効率なマルチバンド増幅器を設計が容易となる。また、周波数帯域fに含まれる周波数Fと周波数Fとが、それぞれ離散的な値を取る構成にしてもよい。
<マルチバンド化1>
上述したマルチバンド増幅器を、多バンド化、多バンド共用化へと拡張することができる。図5に、多バンド化したマルチバンド増幅器104の出力側回路での実施例を示す。
図5に示したマルチバンド増幅器104は、M個の周波数帯域f,…,f,…,fの信号を増幅するものである。マルチバンド増幅器104は、増幅素子11と整合回路44で構成される。また、整合回路44は、分波回路21、M個の整合ブロック321,…,整合ブロック32m,…,整合ブロック32Mで構成される。
第1の周波数帯域fの信号から第Mの周波数帯域fの信号までのM個の信号が混合された信号が、増幅素子11に入力される。増幅素子11は、この入力された信号を増幅して、分波回路21に出力する。分波回路21は、増幅素子11によって増幅された信号を、周波数帯域fの信号から周波数帯域fの信号までのM個の信号に分波して、それぞれの周波数帯域ごとの信号を異なる整合ブロックに出力する。この実施例では、周波数帯域fの信号は整合ブロック321に出力され、周波数帯域fの信号は整合ブロック32mに出力され、周波数帯域fMの信号は整合ブロック32Mに出力される。
周波数帯域fの信号(1≦m≦M)において増幅素子11の出力端子から分波回路21を介して整合ブロック32m以外の整合ブロック側を見たインピーダンスは十分大きいためである。
そして、各整合ブロック32m(1≦m≦M)は、周波数帯域fの信号に対して分波回路20側をみたインピーダンスと系のインピーダンスとの整合をとる。
この場合、各整合ブロックは対応する周波数帯域の信号に対する整合を達成すればよい。また、各整合ブロックの設計は他の整合ブロックの構成に関係ないため、各整合ブロックをそれぞれ独立に設計することができ、各周波数帯域においてそれぞれ最適な整合ブロックを構成できる。このため、各周波数帯域f(1≦m≦M)で高出力、高効率設計が可能となり、高出力、高効率なマルチバンド増幅器を構成することができる。
また、M個の周波数帯域の信号が同時に入力された場合においても、各整合ブロックには、それぞれ対応した周波数の信号のみ入力されることになるので、原理的には1周波数入力の場合と同様に例えば、高効率で高出力な増幅が可能となる。
<マルチバンド化2>
分波回路を構成するフィルタに周波数可変機能を持たせて、周波数帯域fに含まれる周波数(Fm1〜Fmp)のうち、1つ又は複数の周波数の信号を通過させることができるようにしてもよい(pは、2以上の整数。)。すなわち、周波数帯域fに含まれる周波数(Fm1〜Fmp)の一部の周波数の信号を通過させるようにしてもよい。
この場合には、整合ブロックに周波数可変機能を持たせるとよい。これにより、周波数可変フィルタが通過させた信号の周波数に合わせてインピーダンス整合を行うことができ、高出力・高効率の動作が可能となるためである。
図6に、周波数可変機能を有するフィルタを用いた分波回路と、周波数可変機能を有する整合ブロックを有するマルチバンド増幅器の例を示す。マルチバンド増幅器105は、増幅素子12と、整合回路45を有する。増幅素子12は、周波数F11と周波数F12の2つの周波数を含む周波数帯域fの信号と、周波数F21と周波数F22の2つの周波数を含む周波数帯域fの信号とが混合された信号を増幅する。整合回路45は、周波数可変機能を有する周波数可変フィルタ28、29を備える分波回路22と、周波数可変機能を有する整合ブロック33、34を有する。
分波回路22の周波数可変フィルタ28は、周波数F11と周波数F12の何れか一方の周波数の信号を通過させる。同様に、分波回路22の周波数可変フィルタ29は、周波数F21と周波数F22の何れか一方の周波数の信号を通過させる。
整合ブロック33は、周波数可変フィルタ28が通過させた信号の周波数でインピーダンス整合を行うように予め設定してあり、当該周波数可変フィルタ28が通過させた信号の周波数でインピーダンス整合を行う。同様に、整合ブロック34も、周波数可変フィルタ29が通過させた信号の周波数でインピーダンス整合を行うように予め設定してあり、当該周波数可変フィルタ29が通過させた信号の周波数でインピーダンス整合を行う。
このようにすることで、本発明の実施者は、増幅しようとする信号の周波数を、周波数F11と周波数F12の何れか一方と、周波数F21と周波数F22の何れか一方とから選択することができる。
このように、分波回路22のフィルタと、整合ブロックとに周波数可変機能を設けることにより、多バンド化、多バンド共用化した、高効率・高出力のマルチバンド増幅器を構成することができる。
<プリマッチ回路>
なお、図7に破線で示すように、増幅素子10と分波回路20の間にプリマッチ回路9を設けてもよい。プリマッチ回路9は、増幅素子10の出力インピーダンスを分波回路20や整合ブロック30、31が設計しやすい値に変更することや、高調波処理回路などを設けてマルチバンド増幅器101の高効率化を図るなど色々な用途に適用できる。
<合波回路>
また、図8に示すように、整合回路の中に合波回路60を設けてもよい。合波回路60は、整合ブロック30から入力された周波数帯域fの信号と、整合ブロック31から入力された周波数帯域fの信号を合成して出力する。このような構成にすることにより,1出力のマルチバンド増幅器103を達成することができる。
<アイソレータ>
また、図9−1に、整合回路42の中にアイソレータ8、アイソレータ7を設けたマルチバンド増幅器102を示す。アイソレータ8は、周波数帯域fで動作するものであり、整合ブロック30の出力端子に接続されている。アイソレータ7は、周波数帯域fで動作するものであり、整合ブロック31の出力端子に接続されている。マルチバンド増幅器102で増幅された信号は、図示していないアンテナに給電されるが、アンテナのインピーダンスは利用条件に応じて変動することが予想される。この場合、マルチバンド増幅器102の出力インピーダンスが変動することになるため、マルチバンド増幅器102の整合状態が変わり、特性が劣化する。アイソレータ8、アイソレータ7を設けることにより、アンテナのインピーダンス変動の影響がマルチバンド増幅器102の増幅特性に影響しないようにすることができる。
安価なアイソレータは動作周波数範囲が狭いため、アイソレータを含めた無線回路部分の動作周波数帯域はアイソレータの特性に依存する場合がある。図9−1に記載したマルチバンド増幅器102では、周波数帯域fと周波数帯域fの間隔が、アイソレータの動作周波数と比較して広い場合においても、それぞれの周波数に対応するアイソレータを備えればよい。
また、図9−2に示すように、アイソレータ8、9がそれぞれ出力した信号を合波する合波回路60を整合回路46に設けることにより、1出力のマルチバンド増幅器106を構成することができる。
また、マルチバンドアイソレータもしくは広帯域なアイソレータを用いる場合には、図8に示すように、整合ブロック30と整合ブロック31の出力を合波する合波回路60の出力端子にアイソレータ6を設ける。
なお、図9−2に示した他、上記説明したマルチバンド化1、2の手法、プリマッチ回路、合波回路、アイソレータは適宜組み合わせることが可能である。
<分波回路>
分波回路は、例えば、所定の周波数帯域の信号のみを通過させる帯域通過フィルタ(Band Pass Filter:BPF)、又は、所定の周波数帯域の信号の通過を阻止する帯域阻止フィルタ(Band Elimination Filter:BEF)を並列に接続することにより構成することができる。また、分波回路は、帯域通過フィルタと帯域阻止フィルタを組み合わせたフィルタを並列に接続することにより構成することもできる。理想的な帯域通過フィルタの特性を図10Aに、理想的な帯域阻止フィルタの特性を図10Bに示す。
図11に、帯域阻止フィルタ(以下、BEFとする。)を用いた分波回路23の例を示す。BEF230は、周波数帯域fが阻止帯域となるように設計されているフィルタである。逆に、BEF231は、周波数帯域fが阻止帯域となるように設計されているフィルタである。周波数帯域fの信号と周波数帯域fの信号が混合された信号が、BEF230とBEF231に入力されると、上記のように阻止帯域が設定されているため、BEF230は、周波数帯域fの信号を出力する。また、BEF231は、周波数帯域fの信号を出力する。
図12に、帯域通過フィルタ(以下、BPFとする。)を用いた分波回路24の例を示す。BPF241は、周波数帯域fが通過帯域となるように設定されているフィルタである。逆に、BPF242は、周波数帯域fが通過帯域となるように設定されているフィルタである。周波数帯域fの信号と周波数帯域fの信号が混合された信号が、BPF241とBPF242に入力されると、上記のように通過帯域が設定されているため、BPF241は、周波数帯域fの信号を出力する。また、BPF242は、周波数帯域fの信号を出力する。
図11、図12において、周波数帯域fと周波数帯域fの組み合わせによっては、何れか一方の周波数帯域の信号を反射させ、他方の周波数帯域の信号を通過させるようなフィルタの設計は困難となる。このような場合には、BPFとBEFの何れか一方を並列に接続する方法に替えて、上記したBPFとBEFとを継続接続した構成を用いることで、設計が容易となる。
図13に、BPFとBEFとを継続接続したフィルタを用いた分波回路27の例を示す。分波回路27に入力された信号は、BPF241とBEF230とから構成されるフィルタと、BEF231とBPF242とから構成されるフィルタに入力される。上記のように通過帯域・阻止帯域が設定されているため、BPF241とBEF230とから構成されるフィルタは、周波数帯域fの信号を出力する。また、BEF231とBPF242とから構成されるフィルタは、周波数帯域fの信号を出力する。なお、図13において、BPFとBEFの接続の順序は特に問わない。また、必要に応じて、2以上のBPFとBEFを継続接続したフィルタを用いても構わない。
<フィルタ>
フィルタの構成例を図14に示す。図14に示したフィルタ900はBEFであり、阻止したい周波数の波長λの4分の1の長さの伝送線路901と、伝送線路の一端に接続された波長λの4分の1の長さの先端開放線路902によって構成される。
フィルタ900の周波数特性を図15に示す。ここで、阻止する周波数として2GHzを選択し、線路長がλ/4線路で構成した場合の反射係数S11と透過係数S21を示している。設計周波数(2GHz)においてポート1から入射された信号はポート2へ伝達せず、反射している。
なお、伝送線路は、例えば、マイクロストリップ線路や、コプレーナ線路により構成することができる。また、集中乗数素子よりなる直列共振回路を通じて接地することにより、フィルタを構成しても良い。その他、フィルタは、フィルタ理論に基づいて任意の構成を用いることができる。
また、図14に示したフィルタは容易に多バンド化が可能である。図16に、スイッチ素子を用いた2バンドフィルタ910を示す。
2バンドフィルタ910は、伝送線路911と、先端開放線路912、先端開放線路913により構成される。周波数f、周波数fの波長をそれぞれλ、λとした場合、各線路の長さは図16に示される通りである。すなわち、先端開放線路912の長さはλ/4であり、信号が入力される側の伝送線路の端から先端開放線路912が接続される部分までの長さはλ/4であり、先端開放線路913の長さはλ/4であり、信号が入力される側の伝送線路の端から先端開放線路913が接続される部分までの長さはλ/4である。伝送線路911と先端開放線路912との間には、スイッチ素子SW1が設けられている。また、伝送線路911と先端開放線路913との間にも、スイッチ素子SW2が設けられている。これらのスイッチ素子を切り替えることにより、伝送線路911とそれぞれの先端開放線路を接続するかどうかを切り替えることができる。
スイッチ素子SW1をオン状態にしたとき、fが阻止周波数となり、スイッチ素子SW1をオン状態にしたとき、fが阻止周波数となる。
この2バンドフィルタ910を、図6に示したマルチバンド増幅器105の周波数可変フィルタ28、29として用いることができる。
この2バンドフィルタ910は、容易に2バンド以上についても拡張することができる。例えば、阻止しようとする周波数fiの波長をλiとすると、λi/4の長さの先端開放線路を、信号が入力される側の伝送線路の端からλi/4の長さだけ離れた場所に配置することを、すべての阻止しようとする周波数fiに対して行うことにより、多バンド化することができる。
なお、先端開放線路の、伝送線路に接続されていない側の端に可変コンデンサーを設置すると、この可変コンデンサーの値を変えることにより、通過を阻止する周波数について微調整が可能となる。
また、単一の増幅素子を用いて、1入力多出力スイッチ等を用いて整合回路を切り替えるという方法も考えられる。しかし、周波数の差が大きい場合や、スイッチの系統数が大きい場合には、一般に、良好なスイッチの挿入損失とアイソレーション特性の両立が困難となり、効率が良いスイッチを構成するのが難しい。
一方、本発明のように、スイッチではなく、エリミネーションタイプの分波回路を用いると、スイッチを用いる場合に比べて電力損失が少なくなり、回路を小型化することができるという有利な効果を奏する。なぜなら、エリミネーションタイプの分波回路は、構成がシンプルであり、これを用いると部品点数が少なくなるためである。また、多バンド化した際にも基本的に1入力1出力の単純なスイッチのみを使用するため、効率の良いスイッチで構成できる。
<可変整合回路>
図17に、周波数可変機能を有する可変整合回路の構成例を示す。図17に記載された可変整合回路は920は、非特許文献2で示されている可変整合回路であり、スイッチ素子SW3のオン/オフ状態を選択することにより、例えば、周波数f、周波数fの信号に対してそれぞれ、ターゲットインピーダンスと系のインピーダンスの整合をとれる。可変整合回路920は、伝送線路921と、先端開放線路922、先端開放線路923により構成される。図17では、スイッチ素子SW3がオフ状態のときに周波数fの整合回路となり、スイッチ素子がオン状態のときに周波数fの整合回路となる。可変整合回路920は、例えば、図6に示したマルチバンド増幅器105の整合ブロック33、34として用いることができる。また、2バンド以上についても容易に拡張できる(例えば、非特許文献2参照。)。
[第二実施形態]
第一実施形態の整合回路、マルチバンド増幅器は出力側のものであったが、同様の整合回路を、マルチバンド増幅器の入力側に適用することができる。入力側に本発明による整合回路を設けることにより、例えば、高効率な増幅器を設計することができる。以下の説明において、第一実施形態と同じ部分については同じ符号を付けて説明を省略する。
図18に、第1実施形態の整合回路をマルチバンド増幅器の入力側に適用したマルチバンド増幅器の例を示す。図18に記載されたマルチバンド増幅器500は、2つの周波数帯域f、fの信号を増幅するものである。マルチバンド増幅器500は、増幅素子10と整合回路501で構成される。また、整合回路501は、主に、合波回路60、整合ブロック530、整合ブロック531で構成される。
マルチバンド増幅器500に入力された周波数帯域fの信号と周波数帯域fの信号のうち周波数帯域fの信号が整合ブロック530に入力され、周波数帯域fの信号が整合ブロック531に入力される。整合ブロック530は、周波数帯域fの信号に対して合波回路60側をみたインピーダンスと系のインピーダンスとの整合をとり、合波回路60に出力する。また、整合ブロック31は周波数帯域fの信号に対して合波回路60側をみたインピーダンスと系のインピーダンスとの整合をとり、合波回路60に出力する。
合波回路60は、各整合ブロック530、531が出力した信号を合波して、周波数帯域fの信号と周波数帯域fの信号が混合された信号を増幅素子10に出力する
この場合、整合ブロック530と整合ブロック531はそれぞれ対応する周波数帯域の信号に対する整合を達成すればよい。また、各整合ブロックの設計は他の整合ブロックの構成に関係ないため、各整合ブロックをそれぞれ独立に設計することができ、各周波数帯域において最適な整合ブロックを構成できる。このため、各周波数帯域f、fで高出力、高効率設計が可能となり、高効率のマルチバンド増幅器を構成することができる。
また、2つの周波数帯域の信号が同時に入力された場合においても、各整合ブロックには、それぞれ対応した周波数帯域の信号のみが入力されることになるので、原理的には1つの周波数帯域が入力された場合と同様の整合条件を満足する。
なお、第二実施形態のマルチバンド増幅器500について、第一実施形態のマルチバンド増幅器の各変形例と同様の変形をすることができる。例えば、ターゲットインピーダンスが異なる複数の整合ブロックを設けることによりマルチバンド化を図ることができる。また、整合回路501に、分波回路20を設けることにより一入力一出力のマルチバンド増幅器500を設計することができる。また、その分波回路20と各整合ブロックと合波回路に周波数可変機能を設けることができる。また、合波回路の出力端子にプリマッチ回路9を設けてもよい。さらに、これらの変形を組み合わせることもできる。
[第三実施形態]
第三実施形態のマルチバンド増幅器は、第一実施形態で説明した整合回路と、増幅素子と、第二実施形態で説明した整合回路を組み合わせたものである。例えば、図19に記載したマルチバンド増幅器600のように、第二実施形態で説明した整合回路501と、整合回路501が出力した信号を増幅する増幅素子10と、増幅素子10の出力した信号について周波数帯域ごとにインピーダンス整合を行う第一実施形態で説明した整合回路40を設ける。
各部の構成・機能は、第一実施形態と第二実施形態で説明したものと同じであるため、同じ符号を付けて説明を省略する。また、第一実施形態と第二実施形態で説明したのと同様に、整合回路501と整合回路40を、マルチバンド化をすることができ、分波回路20、合波回路60、アイソレータ8、7、プリマッチ回路9を適宜設けることができる。
入力側と出力側の両方に、本発明による整合回路を設けることにより、高効率・高出力・低雑音のマルチバンド増幅器を設計することができる。
[第四実施形態]
図20に示した第四実施形態によるマルチバンド増幅器1000は、第一実施形態で説明した2系統マルチバンド増幅器を2つ備え(以下、増幅器1002、増幅器1003とする。)、各系統の出力のうち同一の周波数帯域の信号出力をそれぞれ合成する合成回路75、76を備える。
ここで、増幅器1002は飽和出力電力が大きく、増幅器1003は飽和出力電力が小さいとする。一般に、増幅器は飽和出力電力付近で効率よく信号を増幅することができるため、例えば、飽和出力電力の大きい増幅器で低出力レベルの信号を増幅すると効率が劣化する。そこで、マルチバンド増幅器1000では、出力電力レベルが大きい場合には第1の増幅器1002をオン状態、小さい場合は第2の増幅器1003をオン状態とすることにより、全出力レベルにおいて、高効率な動作が達成できる。
出力電力レベルの大小についての検出は、比較器77と、スイッチ72、73と、電源78とから構成される制御手段が行う。比較器77は、入力信号の電力レベルが所定の値よりも大きいかどうかを比較する。入力信号は、分配回路1004で分配されて比較器77に入力される。所定の値は、例えば、増幅器1002、1003の飽和出力電力の間の値に予め設定しておく。
比較器77は、入力信号の電力レベルが所定の値よりも大きい場合には、スイッチ72をオンにして、スイッチ73をオフにする。これにより、電源78の電力を増幅器1002の増幅素子10に供給させ、増幅器1002を動作させる。一方、比較器77は、所定の値が入力信号の電力レベルよりも小さい場合には、スイッチ73をオンにして、スイッチ72をオフにする。これにより、電源78の電力を増幅器1003の増幅素子10に供給させ、増幅器1003を動作させる。
なお、出力レベルに応じてオン状態となる増幅器が異なるため、増幅器の出力インピーダンスも変化する。このような場合の合成回路75、76はそれぞれ増幅器1002、1003の出力インピーダンスを考慮して設計される。
ここで、各増幅器1002、1003に周波数帯域ごとの2系統の出力端子設け、各増幅器が出力した信号のうち同じ周波数帯域の信号について、各合成回路75、76でそれぞれ合成を行う。すなわち、増幅器1002の整合ブロック30と増幅器1003の整合ブロック30がそれぞれ出力した周波数帯域fの信号を合成回路75が合成して出力し、増幅器1002の整合ブロック30と増幅器1003の整合ブロック31がそれぞれ出力した周波数帯域fの信号を合成回路76が合成して出力をする。ここで、合成回路75は各周波数帯域で設計したものを用いる。
また、図20に破線で示したように、合成回路75が出力した周波数帯域fの信号と合成回路76が出力した周波数帯域fの信号を合波して出力する合波回路60を設けてもよい。
さらに、第一実施形態と第二実施形態で説明したのと同様に、増幅器1002と増幅器1003を、マルチバンド化をすることができ、分波回路20、合波回路60、アイソレータ8、7、プリマッチ回路9を適宜設けることができる。
また、飽和出力電力が異なる2以上の増幅器を設けて、入力された信号の電力から、上記2以上の増幅器の中の1つを選択し、当該選択された増幅器のみを駆動状態させる制御手段を設けても良い。この制御手段は、例えば、比較器における閾値を複数用意し、それぞれの閾値に対応した増幅器を選択すればよい。例えば、飽和出力電力が異なるN個の増幅器A(n=1,…,N)を用いる場合には、N−1個の異なる閾値a(n=1,…,N−1)を用意して、入力された信号の電力Wが、W<aの場合には増幅器A、k=2,…,N―1としak−1<W<aの場合には増幅器A、aN−1<Wの場合には増幅器Aを用いるように制御することができる。閾値aは、適宜設定することができる 。
なお、図20に示したマルチバンド増幅器1000は、増幅器1002、1003の例として第一実施形態で説明した出力側のマルチバンド増幅器を用いている。しかし、増幅器1002、1003として、第二実施形態で説明した入力側のマルチバンド増幅器500や、第三実施形態で説明したマルチバンド増幅器600を用いてもよい。第二実施形態で説明した入力側のマルチバンド増幅器500を増幅器1002、1003として用いる場合には、各マルチバンド増幅器500の増幅素子10(図20参照)から出力された信号を合成回路75、76の何れか一方の合成回路が合成する構成にすればよい。
このように飽和出力電力が異なる2以上の増幅器を設けて、入力された信号の電力に応じて、最も適切な増幅器を選択することにより、さらに高効率・高出力なマルチバンド増幅器を設計することができる。
[第五実施形態]
複数の分配器と複数の本発明による増幅器と複数の合成器を縦続接続した構成により、各周波数の信号を対応する周波数で設計された各分配器で複数の信号に分配し、分配された信号を各系統の増幅器でそれぞれ増幅し、増幅された信号を対応する周波数で設計された各合成器で合成する。この構成により達成される増幅器として、マルチポート増幅器とドハティ増幅器を例にあげて説明する。第五実施形態として、マルチポート増幅器について説明する。ドハティ増幅器については後述する。
まず、マルチポート増幅器で、分配器、合成器として用いられるバトラーマトリクスについて説明する。最も簡単なバトラーマトリクスは、例えば、90度ハイブリッドで構成される。90度ハイブリッドの構成を図21に示す。90度ハイブリッドは4つのポート(ポート802〜805)を持つ回路である。ポート802から入力された信号は、90度ハイブリッド801を通過した結果、90度の位相差で等分配され、ポート804とポート805に出力される。同様に、ポート803から入力された信号は、90度ハイブリッド801を通過した結果、90度の位相差で等分配され、ポート804とポート805に出力される。
次に、同様なバトラーマトリクスをポート804、ポート805側に接続した場合を図22に示す。ポート804が出力した信号はポート812に入力され、ポート814とポート815に出力される。また、同様に、ポート805が出力した信号はポート813に入力され、ポート814とポート815に出力される。このとき、ポート814にはポート803への入力信号が、ポート815にはポート802への入力信号が、損失なく伝送される。
一般的な、マルチポート増幅器の構成は図22に破線で示すように、ポート804とポート812の間と、ポート805とポート813の間に同じ特性をもつ単位増幅器820、821を接続する。マルチポート増幅器では、ポート802とポート803に入力される信号電力が異なる場合においても、単位増幅器への入力電力、すなわち、ポート804とポート805における信号電力は平均化される。
図22に破線で示した単位増幅器820、821に、本発明によるマルチバンド増幅器を用いることにより、マルチバンド対応のマルチポート増幅器が達成できる。具体的には、図23に示すように、バトラーマトリクス800とバトラーマトリクス810の間に、分波回路20と合波回路60を有する第三実施形態によるマルチバンド増幅器を2つ、単位増幅器820、単位増幅器821として設けることによるマルチポート型マルチバンド増幅器1100を設計することができる。単位増幅器820、821の各部の構成・機能は、上述したものと同様であるため同じ符号を付けて説明を省略する。
マルチポート型マルチバンド増幅器1100のバトラーマトリクス800のポート802に、周波数帯域fの信号(以下、信号f11とする。)と周波数帯域fの信号(以下、信号f21とする。)とが混合された信号(以下、信号f1121とする。)が入力され、ポート803に、周波数帯域fの信号(以下、信号f12とする。)と周波数帯域fの信号(以下、信号f22とする。)とが混合された信号(以下、信号f1222 とする。)が入力される。
上記説明したバトラーマトリクスの特性から、バトラーマトリクス800のポート804(第1の出力端子)からは、位相が90度ずらされた信号f11信号21と信号f1222とが混合された信号f11122122(第1番目の信号)が出力される。また、ポート805(第2の出力端子)からは、信号f11信号21と位相が90度ずらされた信号f1222とが混合された信号f11122122(第2番目の信号)が出力される。
単位増幅器820は入力された上記第1番目の信号f11122122を増幅して、バトラーマトリクス810のポート812に出力する。単位増幅器821は入力された上記第2番目の信号を増幅して、バトラーマトリクス810のポート813に出力する。
バトラーマトリクス810は、単位増幅器820から入力された信号f11122122の位相を90度ずらした信号と、単位増幅器821から入力された信号f11122122とを混合することにより得た信号f1222をポート814から出力する。また、単位増幅器820から入力された信号f11122122と、単位増幅器821から入力された信号f11122122の位相を90度ずらした信号とを混合することにより得た信号f1121 をポート815から出力する。すなわち、バトラーマトリクス810は、各単位増幅器の各整合回路が出力した信号のそれぞれの位相をずらし、等配分して出力する。
なお、単位増幅器820、821は、第一実施形態〜第三実施形態で説明したのと同様の方法で、マルチバンド化が可能であり、また、プリマッチ回路、アイソレータ、周波数可変機能を設けてもよい。
また、本実施形態で用いることができるバトラーマトリクスは、2入力2出力のものだけに限られない。入力ポートがB個あり、出力ポートがB個あるバトラーマトリクスにも適用することができる。例えば、出力ポートがB個ある場合には、入力側のバトラーマトリクスと出力側のバトラーマトリクスとの間に、出力ポートの数B個だけ単位増幅器を並列させればよい。
[第六実施形態]
また、90度ハイブリッドで構成するような現実のバトラーマトリクスは周波数特性をもち、その場合、設計周波数でのみ上記の効果が得られる。そこで、図24で示すように、分配器、合成器にそれぞれの周波数帯域で設計されたバトラーマトリクスを適用し、第三実施形態によるマルチバンド増幅器1201と増幅器1202を用いれば、増幅器1201と増幅器1202は複数の周波数帯域で共用することができるため、小型のマルチポート型マルチバンド増幅器が達成できる。
バトラーマトリクス90、91は、周波数帯域fで効率的に動作するように設計されており、バトラーマトリクス92、93は、周波数帯域fで効率的に動作するように設計されている。
バトラーマトリクス90は、ポート901から入力された周波数帯域fの信号f11と、ポート902から入力された周波数帯域fの信号f12とを90度ハイブリッドして、ポート903(第1の出力端子)から第1番目の信号f1112を出力する。また、ポート904(第2の出力端子)から第2番目の信号f1112を出力する。同様に、バトラーマトリクス92は、ポート921から入力された周波数帯域fの信号f21と、ポート922から入力された周波数帯域fの信号f22とを90度ハイブリッドして、ポート923(第1の出力端子)から第1番目の信号f2122を出力する。また、ポート924(第2の出力端子)から第2番目の信号f2122を出力する。
各バトラーマトリクスから出力された第1の信号f1112とf2122は、増幅器1201の整合回路1303に入力される。また、各バトラーマトリクスから出力された第2の信号f1112とf2122は、増幅器1202の整合回路1205に入力される。
各増幅器1201、1202は、入力された信号f1112とf2122を増幅して、周波数帯域ごとの信号を出力する。増幅器1201、1202の各部の機能構成は第一実施形態〜第三実施形態で説明したものと同じであるため説明を省略する。
バトラーマトリクス91には、増幅器1201の整合回路1204が出力した周波数帯域fの信号f1112と、増幅器1202の整合回路1206が出力した周波数帯域fの信号f1112が入力される。また、バトラーマトリクス93には、増幅器1201の整合回路1204が出力した周波数帯域fの信号f2122と、増幅器1202の整合回路1206が出力した周波数帯域fの信号f2122が入力される。すなわち、各バトラーマトリクスには、各増幅器の整合回路(すなわち、各整合回路)が出力した信号のうち同じ周波数帯域の信号が入力される。
バトラーマトリクス91は、入力された信号を90度ハイブリッドして出力をすることにより、ポート913から信号f12を、ポート914から信号f11を出力する。また、バトラーマトリクス93は、入力された信号を90度ハイブリッドして出力することにより、ポート933から信号f22を、ポート934から信号f21を出力する。
なお、増幅器1201、1202は、第一実施形態〜第三実施形態で説明したのと同様の方法で、マルチポート化が可能であり、また、プリマッチ回路、アイソレータ、周波数可変機能を設けてもよい。
また、本実施形態で用いることができるバトラーマトリクスは、2入力2出力のものだけに限られない。入力ポートがB個あり、出力ポートがB個あるバトラーマトリクスにも適用することができる。例えば、出力ポートがB個ある場合には、入力側のバトラーマトリクスと出力側のバトラーマトリクスとの間に、出力ポートの数B個だけ第三実施形態による増幅器を並列させればよい。この場合には、上記実施形態と同様に、各入力側のバトラーマトリクスが出力した第1番目の信号は同一の増幅器に入力され、各入力側バトラーマトリクスが出力した第2番目の信号は、上記増幅器とは異なる増幅器に入力される。第3番目以降の信号についても同様である。すなわち、各入力側のバトラーマトリクスが出力した第1番目の信号は、…、第b番目の信号、…、第B番目の信号はそれぞれ、異なる増幅器に入力される。また、各増幅器が出力した信号のうち同じ周波数帯域の信号は、上記と同様に、同一の出力側のバトラーマトリクスに入力される。
さらに、増幅しようとする周波数帯域の数を増やす場合には、入力側のバトラーマトリクスと出力側のバトラーマトリクスの数をそれぞれ、その周波数帯域の数と同数にすればよい。この場合には、各増幅器の整合ブロックの数を、その周波数帯域の数に応じて増やす必要がある。
[第七実施形態]
第七実施形態は、本発明による整合回路、マルチバンド増幅器を、ドハティ型増幅器に適用するものである。
図25に、一般的なドハティ増幅器251の構成例を示す。ドハティ増幅器251は、例えば、入力側ドハティネットワーク252、出力側ドハティネットワーク253、キャリア増幅器254、ピーク増幅器255から構成される。
入力側ドハティネットワーク252は、1つの入力端子(ポート256)と、2つの出力端子(ポート257、ポート258)を備える。また、入力側ドハティネットワーク252は、ポート256から入力された信号を分配してポート257とポート258にそれぞれ出力する分配器259と、分配器259とポート258の間に設置され、ポート258に出力される信号の位相を90度ずらすλ/4波長線路260とを備える。
出力側ドハティネットワーク253は、2つの入力端子(ポート262、ポート263)と、1つの出力端子(ポート264)を備える。また、出力側ドハティネットワーク253は、ポート262からの入力信号とポート263からの入力信号を合成する合成器266と、合成器266とポート262との間に設置され、ポート262から入力された信号の位相を90度ずらして合成器266に出力するλ/4波長線路265を備える。
キャリア増幅器254は、ポート257とポート262の間に設置される。キャリア増幅器254は、例えば、キャリア増幅器はF級にバイアスされる。
ピーク増幅器255は、ポート258とポート263の間に設置される。ピーク増幅器255は、例えば、C級にバイアスされる。
ポート256から入力側ドハティネットワーク252に入力された信号は、分配器259で2つの経路に分配され、一方の信号がポート257から出力され、キャリア増幅器254で増幅される。他方の信号は、λ/4波長線路260を通過することにより、上記一方の信号に対して90度位相がずらされた上で、ポート258から出力され、ピーク増幅器255で増幅される。
キャリア増幅器254で増幅された信号は、ポート262から出力側ドハティネットワーク253に入力され、λ/4波長線路265を通過することにより、ピーク増幅器255で増幅された信号に対して位相が90度ずらされた上で、合成器266に出力される。ピーク増幅器255で増幅された信号は、ポート263から出力側ドハティネットワーク253に入力されて、合成器266に出力される。合成器266は、上記増幅された2つの入力信号を合成する。
キャリア増幅器254は、入力信号が存在する限りその信号を増幅して出力する。すなわち、瞬時入力信号が小さい場合であっても、その信号を増幅して出力する。
一方、ピーク増幅器255は、C級にバイアスされており、瞬時入力信号が小さい場合には、ピーク増幅器255をオン状態とするには十分な入力レベルがないため、オフ状態となり信号を出力しない。ここで、ピーク増幅器255の直流消費電力は十分に小さいので、ドハティ増幅器251全体としての効率も高い。一方、瞬時入力信号が大きい場合には、キャリア増幅器254だけではなく、ピーク増幅器255がオン状態となってピーク増幅器255においても信号を増幅し出力する。
すなわち、ドハティ増幅器251は、入力信号の電力が大きい場合にピーク増幅器255が動作することでキャリア増幅器254とピーク増幅器255の2つの出力電力が合成されて飽和電力が大きくなり、入力信号の電力が小さい場合と大きい場合とでキャリア増幅器254に与えられる見かけの負荷インピーダンスが変化して高効率に動作可能となることで、高効率な動作を実現する。
ここで、ドハティ増幅器251のλ/4波長線路260、265は周波数特性をもち、原理的に波長λの周波数でのみ上記の効果が得られる。そこで、図26に示すように、それぞれの周波数帯域で設計された入力側ドハティネットワーク2521、2522を分配器として適用し、それぞれの周波数帯域で設計された出力側ドハティネットワーク2531、2532を合成器として適用し、入力側ドハティネットワークと出力側ドハティネットワークとの間に、第三実施形態のマルチバンド増幅器を、キャリア増幅器1301、ピーク増幅器として並列に接続することにより、小型なドハティ型マルチバンド増幅器1300を構成することができる。
図26に示したドハティネットワーク型マルチバンド増幅器1300は、入力側ドハティネットワーク2521、入力側ドハティネットワーク2522、出力側ドハティネットワーク2531、出力側ドハティネットワーク2532と、キャリア増幅器1301、ピーク増幅器1302を備える。
入力側ドハティネットワーク2521は、周波数帯域fの信号が入力されるポート401と、ポート401から入力された信号を2つの経路に分波してポート402とポート403とにそれぞれ出力する分配器2591と、分配器2591とポート403の間に設けられ、通過する信号の位相を90度ずらすλ/4波長線路2601とを有する。ここで、分波された信号のうち、ポート402から出力される信号を第1番目の信号、ポート403から出力される信号を第2番目の信号とする。
また、入力側ドハティネットワーク2522は、周波数帯域fの信号が入力されるポート411と、ポート411から入力された信号を2つの経路に分波してポート412とポート413とにそれぞれ出力する分配器2592と、分配器2592とポート413の間に設けられ、通過する信号の位相を90度ずらすλ/4波長線路2602とを有する。ここで、分波された信号のうち、ポート412から出力される信号を第1番目の信号、ポート413から出力される信号を第2番目の信号とする。
入力側ドハティネットワーク2521のポート402から出力される第1番目の信号と、入力側ドハティネットワーク2522のポート412から出力される第1番目の信号は、キャリア増幅器1301の整合回路1303に入力される。すなわち、各入力側ドハティネットワークから出力される第1番目の信号は、キャリア増幅器1301の整合回路1303に入力される。
また、入力側ドハティネットワーク2521のポート403から出力される第2番目の信号と、入力側ドハティネットワーク2522のポート413から出力される第2番目の信号は、ピーク増幅器1302の整合回路1305に入力される。すなわち、各入力側ドハティネットワークから出力される第2番目の信号は、ピーク増幅器1302の整合回路1305に入力される。
キャリア増幅器1301は、たとえばF級にバイアスされており、入力側ドハティネットワーク2521が出力した第1番目の信号(周波数帯域fの信号)と、入力側ドハティネットワーク2522が出力した第1番目の信号(周波数帯域fの信号)とを増幅して、各周波数帯域の信号ごとに出力する。具体的には、キャリア増幅器1301の整合回路1304の整合ブロック30が周波数帯域fの信号を出力し、キャリア増幅器1301の整合回路1304の整合ブロック31が周波数帯域fの信号を出力する。キャリア増幅器1301の機能構成は、第一実施形態〜第三実施形態で説明したものと同様であるため説明を省略する。
ピーク増幅器1302は、たとえば、C級にバイアスされており、入力側ドハティネットワーク2521が出力した第2番目の信号(周波数帯域fの信号)と、入力側ドハティネットワーク2522が出力した第2番目の信号(周波数帯域fの信号)とを増幅して、各周波数帯域の信号ごとに出力する。具体的には、ピーク増幅器1302の整合回路1306の整合ブロック30が周波数帯域fの信号を出力し、ピーク増幅器1302の整合回路1306の整合ブロック31が周波数帯域fの信号を出力する。ピーク増幅器1302の機能構成は、第一実施形態〜第三実施形態で説明したものと同様であるため説明を省略する。
キャリア増幅器1301の整合回路1304の整合ブロック30が出力した周波数帯域fの信号は、ポート421から、出力側ドハティネットワーク2531に入力される。ピーク増幅器1302の整合回路1306の整合ブロック30が出力した周波数帯域fの信号は、ポート422から出力側ドハティネットワーク2531に入力される。また、キャリア増幅器1301の整合回路1304の整合ブロック31が出力した周波数帯域fの信号は、ポート431から、出力側ドハティネットワーク2532に入力される。ピーク増幅器1302の整合回路1306の整合ブロック31が出力した周波数帯域fの信号は、ポート432から、出力側ドハティネットワーク2532に入力される。すなわち、各増幅器の出力側の整合ブロックが出力した信号のうち同じ周波数帯域の信号は、同一の出力側ドハティネットワークに出力される。
出力側ドハティネットワーク2531は、λ/4波長線路2593と、合成器2603を有する。合成器2603は、ポート421から入力され、λ/4波長線路2593を通過することにより90度位相がずらされた周波数帯域fの信号と、ポート422から入力された周波数帯域fの信号とを合成して、その合成した信号をポート423から出力する。
出力側ドハティネットワーク2532は、λ/4波長線路2594と、合成器2604を有する。合成器2604は、ポート431から入力され、λ/4波長線路2594を通過することにより90度位相がずらされた周波数帯域fの信号と、ポート432から入力された周波数帯域fの信号とを合成して、その合成した信号をポート433から出力する。
さらに、増幅しようとする周波数帯域の数を増やす場合には、入力側ドハティネットワークの数と出力側ドハティネットワークの数をそれぞれ、その周波数帯域の数と同数にすればよい。この場合には、各増幅器の整合ブロックの数を、その周波数帯域の数に応じて増やす必要がある。
この場合には、上記実施形態と同様に、各入力側ドハティネットワークが出力した第1番目の信号はキャリア増幅器に入力され、各入力側ドハティネットワークが出力した第2番目の信号はピーク増幅器に入力される。また、各増幅器が出力した信号のうち同じ周波数帯域の信号は、上記と同様に、同一の出力側のドハティネットワークに入力される 。
また、第1の信号がピーク増幅器に入力され、第2の信号がキャリア増幅器に入力されるようにしてもよい。
ドハティ型マルチバンド増幅器1300は、入力信号の電力が小さい場合にはピーク増幅器1302は動作せず飽和電力が小さいが、入力信号の電力が大きい場合にはピーク増幅器1302が動作することで飽和電力が大きくなる。このため、ドハティ型マルチバンド増幅器1300は、入力信号の電力の大小に関わらず効率的に動作する。
なお、キャリア増幅器1301、ピーク増幅器1302は、第一実施形態〜第三実施形態で説明したのと同様の方法で、マルチバンド化が可能であり、また、プリマッチ回路、アイソレータ、周波数可変機能を設けることができる。
なお、ドハティネットワークは、各周波数帯域で設計されたものを複数用いることになり、その回路規模が問題となる場合があるが、例えば、図27に示すように、分配器、合成器を多層基板の各層に構成することにより、小型化をすることが可能である。
[その他の実施形態]
なお、本発明による整合回路は、増幅器以外の用途にも当然に用いることができる。すなわち、周波数によりインピーダンスが変化する回路全般に、本発明による整合回路を用いることが可能である。
[実験例]
図28に、1.5GHz/2.5GHz対応の本発明によるマルチバンド増幅器の設計例を示す。図28に示したマルチバンド増幅器6000は、整合回路623と、増幅素子601と、3.423mmの長さの伝送線路614と、分波回路602と、2.5GHzの周波数帯域に対してインピーダンス整合を行う整合ブロック605と、1.5GHzの周波数帯域に対してインピーダンス整合を行う整合ブロック606を備える。
整合回路623は、4.823mmの長さの先端開放線路610と、2.886mmの長さの伝送線路611と、9.205mmの先端開放線路612と、4.823mmの長さの伝送線路とから構成し、各帯域で整合が取れるように設計した。
分波回路602は、フィルタ603とフィルタ604を備える。フィルタ603、604は、図14の構成を基本に設計した。具体的には、フィルタ603は、19.75mmの長さの伝送線路615と、19.75mmの長さの先端開放線路616を備える。フィルタ604は、11.83mmの長さの伝送線路617と、11.83mmの長さの先端開放線路618を備える。
整合ブロック605、606は、伝送線路と先端開放線路によって各周波数の信号に対し、分波回路側をみたインピーダンスと系のインピーダンスが等しくなるように構成した。具体的には、整合ブロック605は、0.14mmの長さの伝送線路619と、18.45mmの長さの先端開放線路620を備える。また、整合ブロック606は、0.04mmの長さの伝送線路621と、0.2mmの長さの先端開放線路622を備える。
図29に回路の周波数特性を示す。図29は、ポート607からポート608への伝達特性としてS21、ポート607からポート609への伝達特性としてS31が示されている。図29によれば、S21は2.5GHz付近で利得が最大となっており、2.5GHz帯の増幅器として動作している。S31は1.5GHz付近で利得が最大となっており、1.5GHz帯の増幅器として動作している。一方、S21の1.5GHz付近での利得は十分小さく、同様にS31の2.5GHz付近での利得は十分小さい。つまり、マルチバンド増幅器6000への入力信号を2.5GHzと1.5GHzとした場合、各信号はポート608とポート609のそれぞれに増幅されて出力される。また、図29より、上記2つの周波数の信号を同時に増幅することも可能であることが分かる。
増幅素子の入出力インピーダンスの周波数特性を示した図。 従来技術による回路定数を変更する整合回路の機能構成を例示した図。 従来技術による回路定数を変更する整合回路の機能構成の説明を補助する図。 第一実施形態によるマルチバンド増幅器100の機能構成を例示した図。 多バンド化したマルチバンド増幅器104の機能構成を例示した図。 多バンド化したマルチバンド増幅器105の機能構成を例示した図。 プリマッチ回路を有するマルチバンド増幅器101の機能構成を例示した図。 合波回路を有するマルチバンド増幅器103の機能構成を例示した図。 アイソレータを有するマルチバンド増幅器102の機能構成を例示した図。 合波回路とアイソレータを有するマルチバンド増幅器102の機能構成を例示した図。 Aは、理想的な帯域通過フィルタの特性を示す図。Bは、理想的な帯域阻止フィルタの特性を示した図。 分波回路が、帯域阻止フィルタにより構成される場合の機能構成を例示した図。 分波回路が、帯域通過フィルタにより構成される場合の機能構成を例示した図。 分波回路が、帯域通過フィルタと帯域阻止フィルタとを組み合わせたフィルタにより構成される場合の機能構成を例示した図。 帯域阻止フィルタの構成を例示した図。 フィルタ900の周波数特性を示した図。 スイッチ素子を用いた2バンドフィルタの構成を例示した図。 可変整合回路の構成を例示した図。 第二実施形態によるマルチバンド増幅器500の機能構成を例示した図。 第三実施形態によるマルチバンド増幅器600の機能構成を例示した図。 第四実施形態によるマルチバンド増幅器1000の機能構成を例示した図。 バトラーマトリクスの機能構成を例示した図。 バトラーマトリクスを用いたマルチポート増幅器の構成例を示した図。 第五実施形態によるマルチポート型マルチバンド増幅器1100の機能構成を例示した。 第六実施形態によるマルチポート型マルチバンド増幅器1200の機能構成を例示した図。 一般的なドハティ増幅器251の機能構成を例示した図。 第七実施形態によるドハティ型マルチバンド増幅器1300の機能構成を例示した図。 多層基板の各層に分配器、合成器を構成する場合の構成例を示した図。 実験で用いた1.5GHz/2.5GHz対応のマルチバンド増幅器6000の機能構成を示した図。 マルチバンド増幅器6000の周波数特性を示した図。

Claims (17)

  1. 2以上の周波数帯域の信号を増幅する増幅素子から出力された信号を、周波数帯域ごとの信号に分波して出力する分波回路と、
    上記分波回路に接続され、入力された周波数帯域ごとの信号に対して当該入力された信号の周波数帯域でインピーダンス整合を行う2以上の整合ブロックと、を備え
    上記分波回路は、上記増幅素子から出力された信号を受信する、上記整合ブロックと同数の帯域阻止フィルタを備え、
    各上記帯域阻止フィルタは、伝送線路と、その伝送線路に接続される、上記各帯域阻止フィルタにより阻止しようとする周波数の4分の1波長の長さの先端開放線路とを備える、
    ことを特徴とする整合回路。
  2. 2以上の周波数帯域の信号を増幅する増幅素子から出力された信号を、周波数帯域ごとの信号に分波して出力する分波回路と、
    上記分波回路に接続され、入力された周波数帯域ごとの信号に対して当該入力された信号の周波数帯域でインピーダンス整合を行う2以上の整合ブロックと、を備え、
    上記分波回路は、上記増幅素子から出力された信号を受信する、上記整合ブロックと同数の帯域阻止フィルタを備え、
    各上記帯域阻止フィルタは、伝送線路と、複数の先端開放線路とを備え、
    各上記先端開放線路は、上記各先端開放線路により阻止しようとする周波数の4分の1波長の長さであり、上記伝送線路の一端から上記各先端開放線と同じ長さだけ離れて上記伝送線路に接続されており、
    上記伝送線路と各上記先端開放線路との間に、上記伝送線路と接続する先端開放線路を選択可能なスイッチが設けられている、
    ことを特徴とする整合回路。
  3. 請求項1又は2に記載の整合回路において、
    上記整合ブロックは、インピーダンス整合を行う周波数帯域を変化させることができる整合ブロックである、
    ことを特徴とする整合回路。
  4. 請求項1からの何れかに記載の整合回路において、さらに、
    上記整合ブロックの出力側の端子に、アイソレータを備える、
    ことを特徴とする整合回路。
  5. 請求項1からの何れかに記載の整合回路において、さらに、
    上記増幅素子と上記分波回路との間に、プリマッチ回路を備える、
    ことを特徴とする整合回路。
  6. 請求項1からの何れかに記載の整合回路において、さらに、
    各整合ブロックから入力された信号を合波して出力する合波回路、
    を備えることを特徴とする整合回路。
  7. 入力された周波数帯域ごとの信号に対して、当該入力された信号の周波数帯域でインピーダンス整合を行う2以上の整合ブロックと、
    上記2以上の整合ブロックに接続され、各整合ブロックから入力された信号を合波して、2以上の周波数帯域の信号を増幅する増幅素子に出力する合波回路と、
    入力された信号を周波数帯域ごとの信号に分波して、上記整合ブロックに出力する分波回路と、を備え
    上記分波回路は、上記整合ブロックと同数の帯域阻止フィルタを備え、
    各上記帯域阻止フィルタは、伝送線路と、その伝送線路に接続される、上記各帯域阻止フィルタにより阻止しようとする周波数の4分の1波長の長さの先端開放線路とを備える、
    ことを特徴とする整合回路。
  8. 入力された周波数帯域ごとの信号に対して、当該入力された信号の周波数帯域でインピーダンス整合を行う2以上の整合ブロックと、
    上記2以上の整合ブロックに接続され、各整合ブロックから入力された信号を合波して、2以上の周波数帯域の信号を増幅する増幅素子に出力する合波回路と、
    入力された信号を周波数帯域ごとの信号に分波して、上記整合ブロックに出力する分波回路と、を備え、
    上記分波回路は、上記整合ブロックと同数の帯域阻止フィルタを備え、
    上記各帯域阻止フィルタは、伝送線路と、複数の先端開放線路とを備え、
    各上記先端開放線路は、上記各先端開放線路により阻止しようとする周波数の4分の1波長の長さであり、上記伝送線路の一端から上記各先端開放線と同じ長さだけ離れて上記伝送線路に接続されており、
    上記伝送線路と上記各先端開放線路との間に、上記伝送線路と接続する先端開放線路を選択可能なスイッチが設けられている、
    ことを特徴とする整合回路。
  9. 請求項7又は8に記載の整合回路において
    記整合ブロックは、インピーダンス整合を行う周波数帯域を変化させることができる整合ブロックである、
    ことを特徴とする整合回路。
  10. 請求項7から9の何れかに記載の整合回路において、さらに、
    上記増幅素子と上記合波回路との間に、プリマッチ回路を備える、
    ことを特徴とする整合回路。
  11. 請求項1からの何れかに記載の整合回路と、
    2以上の周波数帯域の信号を増幅して、上記整合回路の分波回路に出力する増幅素子と、
    を備えることを特徴とするマルチバンド増幅器。
  12. 請求項7から10の何れかに記載の整合回路と、
    上記整合回路の合波回路から入力された2以上の周波数帯域の信号を増幅して出力する増幅素子と、
    を備えることを特徴とするマルチバンド増幅器。
  13. 請求項1からの何れかに記載の整合回路(以下、出力整合回路とする。)と、
    請求項7から10の何れかに記載の整合回路(以下、入力整合回路とする。)と、
    上記入力整合回路の合波回路と上記出力整合回路の分波回路に接続され、上記入力整合回路の合波回路から入力された異なる周波数帯域の信号を増幅して、上記出力整合回路の分波回路に出力する増幅素子と、
    を備えるマルチバンド増幅器。
  14. 飽和出力電力が異なる2以上の増幅器と、
    入力された信号の電力から、上記2以上の増幅器の中の1つを選択し、当該選択した増幅器のみを駆動状態にする制御手段と、
    上記各増幅器が出力した信号のうち同じ周波数帯域の信号を合成して出力する合成回路と、
    を備え、
    2以上の周波数帯域の信号を増幅する増幅素子と、当該増幅素子から出力された信号を、周波数帯域ごとの信号に分波して出力する分波回路と、当該分波回路に接続され、入力された周波数帯域ごとの信号に対して当該入力された信号の周波数帯域でインピーダンス整合を行う2以上の整合ブロックと、を備える増幅器を第一増幅器とし、
    入力された周波数帯域ごとの信号に対して、当該入力された信号の周波数帯域でインピーダンス整合を行う2以上の整合ブロックと、当該2以上の整合ブロックに接続され、各整合ブロックから入力された信号を合波する合波回路と、当該合波回路から入力された信号を増幅して出力する増幅素子と、を備える増幅器を第二増幅器とし、
    入力された周波数帯域ごとの信号に対して、当該入力された信号の周波数帯域でインピーダンス整合を行う2以上の整合ブロックと、当該2以上の整合ブロックに接続され、各整合ブロックから入力された信号を合波する合波回路と、当該合波回路から入力された信号を増幅して出力する増幅素子と、当該増幅素子から出力された信号を、周波数帯域ごとの信号に分波して出力する分波回路と、当該分波回路に接続され、入力された周波数帯域ごとの信号に対して当該入力された信号の周波数帯域でインピーダンス整合を行う2以上の整合ブロックと、を備える増幅器を第三増幅器として、
    上記2以上の増幅器のそれぞれは、上記第一増幅器、上記第二増幅器及び上記第三増幅器の何れかである、
    ことを特徴とするマルチバンド増幅器。
  15. B(Bは任意の自然数。)個の信号が入力され、それらの信号の位相をずらし、等配分をしてB個の信号を出力する第一バトラーマトリクスと、
    bを1からBまでの整数とし、上記第一バトラーマトリクスが出力したb番目の信号が入力される請求項に記載の整合回路(以下、第b入力整合回路とする。)と、上記第b入力整合回路が出力した信号を増幅して出力する第b増幅素子と、上記第b増幅素子が出力した信号が入力される請求項に記載の整合回路(以下、第b出力整合回路とする。)とをB個備え、さらに、
    上記各第b出力整合回路が出力した信号のそれぞれの位相をずらし、等配分してB個の信号を出力する第二バトラーマトリクス、
    を備えるマルチバンド増幅器。
  16. B(Bは任意の自然数。)個の信号が入力され、それらの信号の位相をずらし、等配分をしてB個の信号を出力するバトラーマトリクスを複数備え、さらに、
    bを1からBまでの整数とし、上記各バトラーマトリクスが出力した信号のうちb番目の信号が入力される第b入力整合回路と、上記第b入力整合回路が出力した信号を増幅して出力する第b増幅素子と、上記第b増幅素子が出力した信号が入力される第b出力整合回路とをB個備え、さらに、
    上記各第b出力整合回路が出力した信号のうち同じ周波数帯域の信号が入力され、その入力された信号のそれぞれの位相をずらし、等配分してB個の信号を出力するバトラーマトリクスを複数備え
    各上記第b入力整合回路は、入力された周波数帯域ごとの信号に対して、当該入力された信号の周波数帯域でインピーダンス整合を行う2以上の整合ブロックと、上記2以上の整合ブロックに接続され、各整合ブロックから入力された信号を合波する合波回路と、を備え、
    各上記第b出力整合回路は、入力された信号を周波数帯域ごとの信号に分波して出力する分波回路と、上記分波回路に接続され、入力された周波数帯域ごとの信号に対して当該入力された信号の周波数帯域でインピーダンス整合を行う2以上の整合ブロックと、を備える、
    ことを特徴とするマルチバンド増幅器。
  17. 入力された信号を2つに分配し、分配された一方の信号の位相を他方の信号の位相に対して90度ずらして出力する入力側ドハティネットワークを複数備え、さらに、
    上記各入力側ドハティネットワークが出力した信号のうち第一番目の信号が入力される第一入力整合回路と、
    上記第一入力整合回路が出力した信号を増幅する 第一増幅素子と、
    上記第一増幅素子が出力した信号が入力される第一出力整合回路と
    上記各入力側ドハティネットワークが出力した信号のうち第二番目の信号が入力される第二入力整合回路と、
    上記第二入力整合回路が出力した信号を増幅する第二増幅素子と、
    上記第二増幅素子が出力した信号が入力される第二出力整合回路と
    上記各出力整合回路が出力した信号のうち同じ周波数帯域の信号が入力され、入力された一方の信号の位相を他方の信号の位相に対して90度ずらして出力する出力側ドハティネットワークを複数備え、
    上記第一入力整合回路及び上記第二入力整合回路のそれぞれは、入力された周波数帯域ごとの信号に対して、当該入力された信号の周波数帯域でインピーダンス整合を行う2以上の整合ブロックと、上記2以上の整合ブロックに接続され、各整合ブロックから入力された信号を合波する合波回路と、を備え、
    上記第一出力整合回路及び上記第二出力整合回路のそれぞれは、各上記第b出力整合回路は、入力された信号を周波数帯域ごとの信号に分波して出力する分波回路と、上記分波回路に接続され、入力された周波数帯域ごとの信号に対して当該入力された信号の周波数帯域でインピーダンス整合を行う2以上の整合ブロックと、を備える、
    ことを特徴とするマルチバンド増幅器。
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