JP4880906B2 - フィルム用ポリエステル樹脂組成物およびポリエステルフィルムの製造方法 - Google Patents

フィルム用ポリエステル樹脂組成物およびポリエステルフィルムの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、比表面積が150〜450m/gで平均粒子径が2.0〜4.0μmのシリカ粒子を含有するポリエステル用シリカ粒子グリコールスラリー、ポリエステル樹脂組成物およびポリエステルフィルムの製造方法に関するものである。
シリカ粒子は、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレートに代表されるポリエステル樹脂に比較的屈折率が近いことから、高透明性を要求されるフィルム用途に重用されている。シリカ粒子は、主に乾式法と湿式法で合成される粒子に2分される。前者は液状のSi化合物を高温で焼成して合成される一次粒子径が数十nmのシリカ粒子の凝集体であるヒュームドシリカが挙げられる。一方、後者はゲル法シリカとも呼ばれ、たとえば珪酸ナトリウムを酸性水溶液中で反応させたのち水洗乾燥を経て粉砕し、場合によっては乾式分級することにより製造される軽質無水珪酸が挙げられる。(例えば特開2004−175902号公報参照。)
ところで、高度の透明性を要求される光学用や包装用などのフィルムやシートなどに用いるには、シリカ粒子は、一次粒子径が小さくかつ比表面積の大きな粒子が好ましい。このような粒子は、比表面積が大きいことから、該粒子を含有するポリエステル樹脂組成物をフィルムやシートに加工したときに受ける延伸応力に追従できる柔軟な粒子形状を所有しており、滑り剤として使用される一般的な比表面積の小さな粒子が延伸時に作りがちな、ボイドと呼ばれる粒子周囲の空隙を生じ難く、結果として、フィルムを透過する光が散乱しにくい、高度の透明性を得られるフィルムやシートへ付与できるからである。一方、光学用のなかでも、例えばDFR(ドライフォトフィルムレジスト)などでは、透明性に優れるだけでなく、凝集粒子を含む粗大粒子の低減も要求されてきている。なお、一次粒子径が小さくかつ比表面積の大きな粒子であるほど、一般的に凝集しやすく、透明性の向上と粗大粒子の低減は二率背反の関係にあるといえる。
このような粗大粒子の混入を抑制するには、粒子を分散スラリー化、解砕(粉砕)、分級、濾過などの操作を行ったのち、ポリエステル合成反応系に加えてポリエステル樹脂を製造する方法が一般的である。そして、具体的な解砕処理としては、サンドミルやボールミルに代表される湿式解砕(または粉砕)処理が一般的であるが、これらの処理では、処理時に媒体が残留したり、着色などを惹起したりする問題、あるいは過粉砕による再凝集などの問題が潜在している。また、特許文献1では遠心分離機による粗大粒子の除去方法が提案されているが、これらの方法では、単位操作に多大な時間や労力が必要であるなどの問題があった。そのため、透明性の向上と粗大粒子の低減とを同時に具備するシリカ粒子を含有するグリコールスラリー、ポリエステル樹脂組成物およびポリエステルフィルムの製造方法は未だ提供されていないのが現状である。
特開2004−175902号公報
本発明の課題は、上述の問題を解消し、透明性に優れたシリカ粒子を、再凝集などの問題を惹起させることなく、粗大粒子を生産性良く解砕するポリエステルへの添加用シリカ粒子グリコールスラリーを製造する方法を提供することにある。また、本発明の他の課題は、透明性に優れたシリカ粒子を、効率よく非常に揃った粒度分布で再凝集などの問題を惹起させることなくポリエステル中に分散させることができるポリエステル樹脂組成物およびポリエステルフィルムの製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記の課題を解決させるべくポリエステル樹脂組成物の製造方法について鋭意研究した結果、ポリエステル合成反応系へ加える前のスラリーの精製段階において、スラリーを特定の超高圧状態で双方向から放出して粒子同士を衝突させると、凝集粒子の発生を抑制しつつ、粒子自身がもともと所有していた一次粒子の粒度分布を短時間で実現でき、さらに濾過性も大きく向上してより濾過精度を高めることが可能となって、凝集粒子と粗大粒子を大幅に減少させたシリカ粒子を含有するグリコールスラリーが効率的に製造できることを見いだし、また、このようにして得られたグリコールスラリーを用いることで、ポリエステル樹脂組成物および該樹脂組成物を加工して得られるフィルムやシート状物において同様な効果を発現できることも見出し、本発明に到達した。
かくして本発明によれば、比表面積が150〜450m/gで平均粒子径が2.0〜4.0μmのシリカ粒子を含有するグリコールスラリーを、50〜250MPaの高圧状態としたのち、向かい合うノズルから該グリコールスラリー同士が衝突するように放出し、グリコールスラリー中で軽質無水珪酸からなる粒子を解砕処理し、その後絶対ろ過精度10μm以下のフィルターで濾過するポリエステル用シリカ粒子グリコールスラリーを、ポリエステル反応系に添加して重合反応を行う工程からなるフィルム用ポリエステル樹脂組成物の製造方法が提供される。
また、本発明によれば、上記本発明のポリエステル樹脂組成物をシート状に溶融押出ししてフィルムに成形するポリエステルフィルムの製造方法も提供される。
また、本発明のグリコールスラリー、ポリエステル樹脂組成物およびポリエステルフィルムの製造方法は、その好ましい態様として、シリカ粒子が軽質無水珪酸からなる粒子であること、高圧状態が50〜150MPaの圧力で、解砕処理が2回以上繰り返されること、濾過処理されたグリコールスラリーにおいて、全粒子の体積を基準としたとき、粒径5μm以上の粒子の比率が0.5質量%以下であること、濾過処理されたグリコールスラリーにおいて、全粒子の体積を基準としたとき、粒径2μm以下の粒子の比率が2.0質量%以下であること、ポリエステル樹脂が、ポリエチレンテレフタレートまたはポリエチレン−2,6−ナフタレートであることの、少なくともいずれかを具備するものも含む。
本発明によれば、ポリエステル合成反応系へ加える前のスラリーの精製段階において、スラリーを特定の超高圧状態で双方向から注入し、粒子同士を衝突させることにより凝集粒子の発生を抑制しつつ、粒子自身がもともと所有していた一次粒子の粒度分布近くまで短時間にて解砕でき、しかも粗大粒子の発生が抑制されていることから濾過性が大きく向上してより細かな濾過フィルターによる濾過も可能となり、結果として凝集粒子と粗大粒子を大幅に減少させたシリカ粒子を含有するグリコールスラリーが得られる。そして、このように均一に解砕されたグリコールスラリーを用いることで、ポリエステル樹脂組成物および該樹脂組成物を加工して得られるフィルムやシート状物において、凝集粒子などの粗大粒子を抑制できる。
まず、本発明のグリコールスラリーの製造方法を説明する。本発明のグリコールスラリーの製造方法は、それ自体公知の方法を好適に採用できるが、比表面積が150〜450m/gで平均粒子径が2.0〜4.0μmのシリカ粒子を含有するグリコールスラリーを、50〜250MPaの高圧状態としたのち、向かい合うノズルから放出された該グリコールスラリー同士が衝突するように放出し、該シリカ粒子を解砕処理して、その後濾過する工程からなることが必要である。
本発明で用いるシリカ粒子は、BET比表面積が150〜450m/gで好ましくは200〜350m/gである。比表面積が小さすぎると粒子の延伸追従性が悪くなり粒子周囲に空隙を生ずることによりフィルムにおける透明性が低下し、逆に大きすぎるとポリエステル製造反応時の再凝集が進む傾向が強くなり、ポリエステル樹脂組成物における凝集粒子が増加する傾向を抑えきれなくなる。
また、シリカ粒子の平均粒子径は、レーザー光散乱式粒度分布測定装置で測定される平均粒子径(体積基準の積算50%粒子径:d50とも称す。)で2.0〜4.0μm、好ましくは2.0〜3.5μmである。粒子径が小さすぎると再凝集を防ぎきれず、大きすぎると粗大粒子の除去が困難になる。
本発明に用いるシリカ粒子は、一次粒子径が小さくかつ比表面積の大きな粒子を合成しやすいことから、軽質無水珪酸からなる粒子であることが好ましい。
本発明の特徴の一つは、スラリーの精製処理にあり、ミキサーなど常用の方法でシリカ粒子をグリコールに分散させスラリー化したものを、50〜250Mpa、向かい合うノズルから放出されたグリコールスラリー同士が衝突するように放出し、グリコールスラリー中でシリカ粒子を該粒子同士の衝突により解砕処理することにある。圧力が高いほど解砕効果は大きいが、その分、装置をより堅牢にする必要が生じたり、解砕から粉砕へとプロセスが進みすぎて粉砕された微粒子が増加して、これらが再凝集して粗大粒子を形成してしまう。一方、圧力が低すぎると十分な解砕効果が得られなかったり、解砕に長時間を要することになる。
本発明における好ましい処理条件としては、処理時間の短縮の観点からは、120〜250MPa、さらに160〜250MPa、特に180〜250MPaの圧力で、1回解砕処理することが好ましい。このような圧力範囲にすることで、1回という解砕処理でも高度に解砕を行うことができる。一方、工業的に均一な解砕を安定的に行う観点から、50〜150MPa、さらに60〜120MPa、特に80〜100MPaの圧力で2パス相当以上、さらに2〜5パスの複数回繰り返し処理することが好ましい。このような圧力で複数回処理することで、粒子を粉砕することによる微粒子の増加を抑制することが可能となる。また、処理圧力を下限以上にすることで、所望の粒度分布を得るまでに必要なパス回数を低減できる。なお繰り返し処理の方法は、同一の液を容器に満たしたまま、自己循環させる方法でも良く、バッチ式で区分して繰り返し処理する方法でも良い。前者の方法は操作性に優れ、後者の方法はショートパスが無く品質的に確実な処理が実現することになる。
このように処理されたグリコールスラリーは、サンドミルやボールミルに代表される湿式解砕(または粉砕)処理では達成し難かった目開きの小さなフィルターなどによる濾過が容易であり、スラリー中に残った凝集粒子をここで除去することが可能になる。具体的には、本発明で用いる解砕処理を施さなかったスラリーは、例えば絶対濾過精度が10μm以下のフィルターで濾過しようとすると、濾過圧力が急上昇して濾過が出来なかったり、濾過に長時間を要することになる。この点で、前述の解砕処理と濾過処理とは、単なる付加的な組合せではなく、相互に有機的に組み合わさっている。なお、ここでいう絶対濾過精度とは、99.98%以上の粒子が補足される粒子径を意味する。また、フィルターの絶対濾過精度の下限は、フィルターの目詰まりによって、工程が不安定化されなければ特に制限はされないが、平均粒子径の1.5倍以上であることが好ましく、他方上限は10μm以下であることが好ましい。
こうして精製処理されたグリコールスラリーは、体積基準の粒度分布における粒径5μm以上の粒子の比率(積算された5μm以下の粒子の比率を100%から減じた値)が2%以下であることが好ましく、更に好ましくは1.5%以下、特に好ましくは1.0%以下である。このようなスラリーをポリエステルの反応系に添加することにより、所期の粗大粒子や凝集粒子の少ないポリエステル樹脂組成物を得ることができる。
また、こうして精製処理されたグリコールスラリーは、体積基準の粒度分布における粒径1.5μm以下の粒子の比率が20%以下であることが好ましく、更に17%以下、特に15%いかであることが好ましい。このような粒径1.5μm以下の粒子の存在割合を少なくすることで、該スラリーをポリエステルの反応系に添加して製造されるポリエステル樹脂組成物を、含有する凝集粒子の少ないポリエステル樹脂組成物とすることができる。このような比率は、粒子の粉砕を起こさないように、例えば前述の比較的緩やかな条件で複数回処理するように調整することで達成できる。
本発明におけるスラリー調製開始からポリエステル合成反応系へ添加に至るプロセスにおけるスラリーの濃度は、取り扱い性、分散性などを勘案すると5〜20重量%が好ましい。もちろん、また、グリコールスラリーには、分散剤としてアルカリ金属の塩あるいは水酸化物に代表される各種化合物を添加してもよい。
つぎに、本発明のポリエステル樹脂組成物の製造方法を説明する。
本発明において、上述の方法で調製したグリコールスラリーのポリエステル製造反応への添加時期は、特に制限されず、エステル化反応あるいはエステル交換反応を開始してから反応が完結して重合釜へ移るまでに添加すればよく、エステル化、あるいはエステル交換反応が終了する通常の温度範囲で投入すれば良い。一般的に、反応初期の比較的低温域での添加がヒートショックを和らげる面から好ましいと思われるが、本発明では過度の粉砕による凝集しやすい粒子の発生が抑制されており、そのような制限がないという利点も有する。
本発明におけるシリカ粒子のポリエステル樹脂組成物中の濃度は、特に限定されるものではないが、マスターポリマーとして使用する場合は0.1〜10重量%、好ましくは0.5〜8重量%であり、フィルムにそのまま用いる場合は通常0.02〜2重量%、好ましくは0.05〜1.0%であり、フィルムあるいはシートへ加工する際、実質的に粒子を含まないポリエステル樹脂で混合希釈して使用する、いわゆるマスターポリマー法を採るのが合理的な生産方法である。もちろんストレートポリマーとして単独で使用することに問題があるわけでもない。また、この時、シリカ粒子以外の粒子、例えばアルミナや炭酸カルシウムなどの無機粒子、あるいはシリコーン粒子、ポリスチレン粒子などに代表される有機粒子を含有するポリエステル樹脂組成物を混合して、2種以上の粒子を含有するフィルムやシート状物に加工することも可能である。
本発明における、ポリエステル樹脂は、ジカルボン酸成分とグリコール成分からなるポリエステル樹脂で、好ましくは芳香族ジカルボン酸を主たる酸成分とし、脂肪族グリコールを主たるグリコール成分とするポリエステル樹脂であり、具体的な芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸が、具体的な脂肪族グリコールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1.4−シクロヘキサンジメタノールなどが挙げられる。これらの中でも、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレン−2,6−ナフタレートを特に好ましいものとしてあげることが出来る。上述のポリエステル樹脂は、ホモポリエステルでも、コポリエステルでも良く、コポリエステルの場合の共重合成分としては、酸成分はコハク酸、アジピン酸、セバシン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸(酸成分が2,6−ナフタレンジカルボン酸の場合)、2,6−ナフタレンジカルボン酸(酸成分がテレフタル酸の場合)、5−ナトリウムジカルボン酸あるいはナフタレンジカルボン酸の異性体などが、またグリコール成分は、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオールなどのアルキレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノールなどが挙げられる。
最後に、本発明のポリエステルフィルムの製造方法について説明する。本発明のポリエステルフィルムの製造方法は、上述の本発明の製造方法で得られたポリエステル樹脂組成物を、少なくとも原料の一部として用いるものであり、そのほかは、それ自体公知の方法を好適に採用できる。すなわち、本発明の製造方法で得られたポリエステル樹脂組成物単独でも、前述のとおり他のポリエステル樹脂組成物と混合して、溶融混練し、T−ダイやI−ダイなどのダイから、冷却ドラム上に押出して急冷固化し、必要に応じて逐次二軸延や同時二軸延伸などの延伸処理や熱固定処理を、目的とするフィルムの特性に応じて行えばよい。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。なお、実施例における各特性値は、以下の方法にて測定または評価した。
(1)シリカ粒子の平均粒子径および粒度分布
島津製作所製レーザー散乱式粒度分布測定装置、SALD−2000にて、エチレングリコールで希釈して軽質無水珪酸粒子を分散させた状態で測定した。測定値は全て屈折率1.45を使用した計算結果を示す。平均粒子径(d50)は体積基準の50%積算粒子径を表し、5μm以上の粒子の比率は、小粒子径から積算した5μm以下の値を100%から減じた値を表し、1.5μm以下の粒子の比率は、小粒子径から積算した1.5μm以下の値を表す。
(2)ポリエステル樹脂組成物の固有粘度
ポリエチレンテレフタレートはO−クロロフェノール溶媒下、ポリエチレンナフタレートはフェノール/テトラクロロエタン(50/50)溶媒下で、それぞれ共に35℃の雰囲気下で測定した。
(3)比表面積
ユアサアイオニックス製比表面積/細孔分布測定装置、NOVA1000にて窒素ガスを使用したガス吸着法、BET多点法比表面積測定法にて測定した。
(4)ポリエステルフィルム中の粗大粒子の評価
ポリエステル樹脂組成物の表面にプラズマ処理(ヤマト科学製プラズマリアクターPR−31型)を施し、該表面に粒子を露出させ、カーボン蒸着後、電子顕微鏡を用いて10,000倍の倍率のもとランダムに200個の粒子を写真撮影し、画像解析装置により円相当径を求め、5μm以上の粒子を粗大粒子としてカウントした。なお凝集した粒子全体が5μmを超えるものも粗大粒子1個としてカウントした。
評価のレベルは次のように実施した。
◎:粗大粒子が2個以下である。
○:粗大粒子が2個を越え20個以下である。
×:粗大粒子が21個以上である。
[実施例1]
(1)スラリーの調製
BET値310m/g、平均粒子径(d50)2.5μmの軽質無水珪酸(東海化学製マイクロイドML384)50gを950gのエチレングリコールに加え、家庭用卓上ミキサーにて20分間混合して5重量%のスラリーを調製した。この操作を10回繰り返し、全てを混合して総量10,000gのスラリーを用意した。このスラリーをスギノマシン製連続式微粒化装置アルティマイザーシステムHJP−25005型機にて、圧力80MPaの高圧状態とし、相互に向かい合ったノズルから放出し、粒子の衝突による解砕処理を全量実施した。この解砕処理を2回繰り返し、続いてこの処理液を日本ポール製フィルタープロファイルIIのカートリッジグレード070(99.98%濾過精度7μm相当)のMCYタイプフィルターにて濾過し、最終スラリーとした。
得られたグリコールスラリーの特性を表1に示す。
(2)ポリエステル樹脂組成物の製造
ジメチルテレフタレート100部とエチレングリコール70部の混合物に、酢酸マンガン四水和物0.038部をエステル交換反応釜に仕込み、140℃から230℃まで徐々に昇温しつつ、生成するメタノールを系外に留出させながらエステル交換反応を行った。なお、メタノール留出途中の210℃にて、先に調製しておいた軽質無水珪酸スラリーを5重量%相当で10部を加えた。メタノールの留出が完全に終了したのち、リン化合物として正リン酸0.017部を加え反応を終了させた。続いて5分後に重合触媒三酸化アンチモン0.030部を加え240℃まで加熱して一部のエチレングリコールを留出させたのち、重縮合反応釜へオリゴマーを移した。その後、常法に従い高真空下で加熱しながら、最終内温290℃にて所望の粘度に到達した時点で反応を終了させ、吐出部からストランド状に連続的に押し出し、冷却カッティングして約3mm前後の粒状ペレットを得た。このポリマーの固有粘度は0.60であった。得られたポリエステル樹脂組成物の特性を表1に示す。
(3)ポリエステルフィルムの製造
上述の(2)得られたポリエステル樹脂組成物10部と、上述の(2)で軽質無水珪酸スラリーを添加しなかった以外は同様な操作を繰り返して得られた固有粘度0.62のポリエステル樹脂組成物90部とを混合し、140℃の真空乾燥機で4時間乾燥させた後、290℃にて溶融押出し、目開き30μmの繊維焼結ステンレス金属フィルター内を通過させた後、Tダイよりシート状に吐出し、このシートを表面温度30℃の冷却ドラム上に密着させて急冷固化し無配向のポリエステルフィルムを得た。続いてこの無配向フィルムを90℃で3.5倍に延伸し、次いで130℃で横方向に3.5倍に延伸して、その後、長手方向に3%弛緩しながら220℃の温度ゾーンに導き、続いて横手方向に2%弛緩しながら180℃の温度ゾーンに導き、続いて室温まで冷却し、フィルムエッジを除去して厚さ20μmのポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性を表1に示す。
[実施例2〜5]
実施例1におけるスラリー調製において、高圧状態の圧力と解砕処理のパス回数を表1に示す条件で実施した以外は、実施例1と同様な操作を繰り返して、グリコールスラリーを調製した。続いて実施例1のポリエステル樹脂組成物の製造方法と同様な操作を繰り返してポリエステル樹脂組成物を製造し、これを実施例1と同様な操作を繰り返してポリエステルフィルムを製造した。得られたグリコールスラリー、ポリエステル樹脂組成物およびポリエステルフィルムの特性を表1に示す。
[実施例6]
スラリーは実施例1と同じものを用いて、以下のとおり、ポリエステル樹脂組成物を製造した。
2,6−ナフタレン酸ジメチル100部とエチレングリコール60部の混合物に、酢酸マンガン四水和物0.030部をエステル交換反応釜に仕込み、140℃から230℃まで徐々に昇温しつつ、生成するメタノールを系外に留出させながらエステル交換反応を行った。この間190℃にて実施例1の(1)で調製した軽質無水珪酸のスラリーを5重量%相当で10部を加え反応を続け、完全にメタノールの留出が終了したのち、リン化合物としてリン酸トリメチル0.020部を加え反応を終了させた。続いて5分後に重合触媒三酸化アンチモン0.024部を加え250℃まで加熱して一部のエチレングリコールを留出させたのち、重縮合反応釜へオリゴマーを移した。その後、常法に従い高真空下で加熱しながら、最終内温295℃にて所望の粘度に到達した時点で反応を終了させ、吐出部からストランド状に連続的に押し出し、冷却カッティングして約3mm前後のポリエチレン−2,6−ナフタレートの粒状ペレットを得た。このポリマーの固有粘度は0.61であった。
次いで、得られたこのポリエステル(ポリエチレン−2,6−ナフタレート)樹脂組成物10部と、軽質無水珪酸のスラリーを添加しなかった以外は同様にして製造された固有粘度0.61のポリエステル(ポリエチレン−2,6−ナフタレート)樹脂組成物90部とを混合し、180℃の熱風乾燥機で5時間乾燥させた後、300℃にて溶融押出し、30μm繊維焼結ステンレス金属フィルター内を通過させた後、Tダイよりシート状に吐出し、このシートを表面温度40℃の冷却ドラム上に密着させて急冷固化し無配向のポリエステルフィルムを得、続いてこの無配向フィルムを120℃で3.2倍に延伸し、次いで140℃で横方向に3.2倍に延伸して、210℃にて熱固定して、フィルムエッジを除去して厚さ15μのポリエステルフィルムを得た。得られたポリエステル樹脂組成物およびポリエステルフィルムの物性を表1に示す。
[実施例7]
実施例6におけるスラリー調製において、高圧状態の圧力と解砕処理のパス回数を表1に示す条件で実施した以外は、同様な操作を繰り返して、グリコールスラリーを調製した。続いて実施例6のポリエステル樹脂組成物の製造方法と同様な操作を繰り返してポリエステル樹脂組成物を製造し、これを実施例1と同様な操作を繰り返してポリエステルフィルムを製造した。得られたグリコールスラリー、ポリエステル樹脂組成物およびポリエステルフィルムの特性を表1に示す。
[比較例1]
実施例1におけるスラリー調製において、連続式微粒化装置アルティマイザーシステムによる解砕処理を省略し、濾過処理を日本ポール製フィルタープロファイルIIのカートリッジグレード150(99.98%濾過精度15μm相当)のMCYタイプフィルターによる濾過処理に変更した以外は、実施例1のスラリーの調製方法と同様に処理した。なお濾過プロセスでは、日本ポール製フィルタープロファイルIIのカートリッジグレード070(99.98%濾過精度7μm相当)はもとより、カートリッジグレード100(99.98%濾過精度10μm相当)のフィルターでも直ちに昇圧して実質的に濾過できなかった。
続いて実施例1の製造方法と同様な操作を繰り返して、ポリエステル樹脂組成物を製造し、これを実施例1と同様な操作を繰り返してポリエステルフィルムを製造した。
得られたグリコールスラリー、ポリエステル樹脂組成物およびポリエステルフィルムの特性を表1に示す。
[比較例2]
実施例1におけるスラリー調製において、連続式微粒化装置アルティマイザーシステムによる解砕処理に代えて、東芝バロティーニ社(現社名ポッターズ・バロティーニ社)製の横型サンドミル装置を用い、粒径0.6〜0.85mmの低アルカリ大ビーズを80%の充填率で充填し、周速12m/秒、通過時間平均2分にて2回相当パスさせる解砕処理を用い、その後、日本ポール製フィルタープロファイルIIのカートリッジグレード100(99.98%濾過精度10μm相当)MCYタイプフィルターを用いて濾過した以外は同様な操作を繰り返した。次に実施例1と同様な操作を繰り返してポリエステル樹脂組成物を製造し、これを実施例1と同様な操作を繰り返してポリエステルフィルムを製造した。なお濾過プロセスでは、日本ポール製フィルタープロファイルIIカートリッジグレード070(99.98%濾過精度7μm相当)MCYタイプフィルターでは、直ちに昇圧して濾過できなかった。
得られたグリコールスラリー、ポリエステル樹脂組成物およびポリエステルフィルムの特性を表1に示す。
Figure 0004880906
本発明によれば、粒子自身がもともと所有していた一次粒子の粒度分布近くまで短時間にて粗大粒子の発生を抑制しつつ解砕でき、しかも濾過性が大きく向上してより細かな濾過フィルターによる濾過も可能となることから、凝集粒子と粗大粒子を大幅に減少させたシリカ粒子を含有するグリコールスラリーが得られる。そして、このように均一に解砕されたグリコールスラリーを用いることで、ポリエステル樹脂組成物および該樹脂組成物を加工して得られるフィルムやシート状物において、凝集粒子などの粗大粒子を抑制でき、例えば高度の透明性を得られるフィルムやシートが製造でき、特に高透明性が要求されるDFR(ドライフォトフィルムレジスト)などのフィルムの製造に好適に使用できる。

Claims (7)

  1. 比表面積が150〜450m/gで平均粒子径が2.0〜4.0μmシリカ粒子を含有するグリコールスラリーを、50〜150MPaの高圧状態としたのち、向かい合うノズルから該グリコールスラリー同士が衝突するように放出し、該シリカ粒子を解砕処理し、その後絶対ろ過精度が10μm以下のフィルターで濾過する工程、および
    該濾過処理されたグリコールスラリーを、ポリエステル反応系に添加して重合反応を行う工程からなるフィルム用ポリエステル樹脂組成物の製造方法。
  2. ポリエステル樹脂が、ポリエチレンテレフタレートまたはポリエチレン−2,6−ナフタレートである請求項1に記載のポリエステル樹脂組成物の製造方法。
  3. シリカ粒子が軽質無水珪酸からなる粒子である請求項1記載のフィルム用ポリエステル樹脂組成物の製造方法。
  4. 高圧状態が50〜150MPaの圧力で、解砕処理が2回以上繰り返される請求項1記載のフィルム用ポリエステル樹脂組成物の製造方法。
  5. 濾過処理されたグリコールスラリーにおいて、全粒子の体積を基準としたとき、粒径5μm以上の粒子の比率が2%以下である請求項1記載のフィルム用ポリエステル樹脂組成物の製造方法。
  6. 濾過処理されたグリコールスラリーにおいて、全粒子の体積を基準としたとき、粒径1.5μm以下の粒子の比率が20%以下である請求項1記載のフィルム用ポリエステル樹脂組成物の製造方法。
  7. 請求項1に記載の方法で得られたポリエステル樹脂組成物をシート状に溶融押出しして、フィルムに加工することを特徴とするポリエステルフィルムの製造方法。
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