JP4893019B2 - コネクタ付き弾性チューブとその製造方法 - Google Patents

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本発明は、コネクタ付き弾性チューブとその形成方法とに関する。より詳細には、可撓性樹脂により形成された弾性チューブの端部に樹脂製のコネクタを有するコネクタ付き弾性チューブと、それを形成する形成方法とに関する。
樹脂、ゴム、エラストマ等の弾性材料により形成された弾性チューブは、容易に屈曲させることができると共に、振動、屈曲等に起因する変形によって破損することがないので、特に液体または気体等の流体を取り扱う多くの分野で広く用いられる。この種の弾性チューブの接続は、当初は、下記の特許文献1に記載されるように、他の硬質な材料で形成された部材に対して自身の弾性を利用して嵌められていた。しかしながら、このような接続方法では接続作業に手間がかかるので、工業的な利用には好ましくない。
そこで、下記の特許文献2に記載されるように、接続手段としてのコネクタを弾性チューブの端部に一体に形成して、他の部材に対して容易に接続することが提案された。この種のコネクタは、コネクタに適した硬質な材料を弾性チューブ端部の周囲に射出成形する等して形成できる。これにより、弾性チューブを他の部材に対して容易に着脱できると共に、確実な接続が期待される。
また、弾性チューブ単体については、下記の特許文献3に記載されるように、互いに独立した複数の弾性チューブを平行に配列して一体に形成して多列チューブ化することが提案される。多列チューブは、弾性チューブを配列した面に対して交差する方向には容易に屈曲できると共に、互いに異なる複数種類の流体を個別に流通させることができる。従って、例えばカラープリンタにおいて、異なる色のインク、コート剤等を一括して取り扱うことができる。
特開2000−168099号公報 特開平11−157092号公報 特開2003−320680号公報
しかしながら、既存の弾性チューブを硬質なコネクタの材料樹脂で包囲して成形した場合、形成されたコネクタの内部で弾性チューブが変形する場合があることが判った。また、多くの場合、このような変形により、弾性チューブの実効的な内径が細くなるので、コネクタが装着された区間において、弾性チューブに流通させることができる流体の量が減少することが判明した。
そこで、上記課題の解決を目的として、本発明の第1の形態として、弾性材料により形成され長手方向に連続した流路を有する弾性チューブと、弾性チューブの端部およびその近傍に一体に成形され流路を外部に連通させるコネクタとを有するコネクタ付き弾性チューブを製造する製造方法であって、弾性チューブの一端において、流路の内径に略等しいピンを流路に挿入するピン挿入手順と、弾性チューブの一端の周囲を弾性チューブに対して間隔をおいて包囲する成形面、および、ピンが挿入された区間の一部において弾性チューブを隙間なく包囲する成形面に隣接して形成された密着面を有する金型を弾性チューブに装着して、コネクタと相補的な形状を有する成形空間を形成する型締め手順と、成形空間にコネクタの材料樹脂を注入する注型手順と、金型を開いて弾性チューブの一端の周囲に形成されたコネクタを取り出して、更に、ピンを抜き取る型開き手順とを含み、型締め手順において密着面に隣接する弾性チューブの表面領域に面して形成される形成空間が、注型手順において金型に注入された材料樹脂の、弾性チューブに沿った流通方向について末端に近づくにつれて、形成空間の流通方向に直交する断面の面積が狭くなる製造方法が提供される。これにより、注型手順で注入される樹脂の、流通方向について下流側における供給量が低減され、樹脂の回り込み性が抑制される。一方、金型の密着面に締めつけられた弾性チューブ表面には、成形空間内部において弾性変形が生じている。しかしながら、前記のように樹脂の周り込み性を抑制することにより、この微細な変形部分に樹脂が入り込まないので、弾性チューブの変形が材料樹脂により固定されることがない。このように、コネクタの独特の形状により、弾性チューブの実効的流通量が減少する変形が防止される。
また、ひとつの実施形態によると、上記製造方法において、成形空間の断面の面積が、段階的に狭くなる。これにより、比較的簡単な加工により所望の形状の金型を作製できる。
更に、他の実施形態によると、上記製造方法において、成形空間の断面の面積が、連続的に狭くなる。これにより、前記した条件を維持しつつ、コネクタの美観を向上させることができる。
また他の実施形態によると、上記製造方法において、密着面が、成形面に隣接する部位において弾性チューブと相補的な形状を有する。これにより、成形空間内において、成形面の直近において弾性チューブ表面に生じる変形を抑制できる。
また他の実施形態によると、上記製造方法において、型締め手順において、密着面が、成形面に隣接した部位および金型の外面に隣接した部位の中間において、弾性チューブを最も強く押圧する形状を有する。これにより、弾性チューブを金型に強固に保持させることができる。従って、材料樹脂の成形圧力により弾性チューブが金型に対して変位することが防止される。
また他の実施形態によると、上記製造方法において、密着面が、金型の外面に隣接する部位において弾性チューブと相補的な形状を有する。これにより、密着面が途切れた部位において弾性チューブに局部的な変形が生じることがない。
また他の実施形態によると、上記製造方法において、密着面が、成形面から離れるにつれてより高い圧力で弾性チューブを押圧する形状を有する。これにより、密着面は、より広い面積で弾性チューブを押圧できるので、弾性チューブの把持が確実になる。また、それにより、材料樹脂の注入圧を上昇させることもできるので、生産性の向上にも寄与する。
更に、本発明の第2の形態として、弾性材料により形成され長手方向に連続した流路を有する弾性チューブと、弾性チューブの端部およびその近傍に一体に成形され流路を外部に連通させるコネクタとを有するコネクタ付き弾性チューブを製造する製造方法であって、弾性チューブの一端において、流路の内径に略等しいピンを流路に挿入するピン挿入手順と、弾性チューブの一端の周囲を弾性チューブに対して間隔をおいて包囲する成形面、および、ピンが挿入された区間の一部において弾性チューブを隙間なく包囲する成形面に隣接して形成された密着面を有する金型を弾性チューブに装着して、コネクタと相補的な形状を有する成形空間を形成する型締め手順と、成形空間にコネクタの材料樹脂を注入する注型手順と、金型を開いて弾性チューブの一端の周囲に形成されたコネクタを取り出して、更に、ピンを抜き取る型開き手順とを含み、型締め手順において密着面に隣接する弾性チューブの表面領域に面して形成される形成空間が、注型手順において金型に注入された材料樹脂の、弾性チューブに沿った流通方向について末端に近づくにつれて、形成空間の流通方向に直交する断面の面積を狭くして製造されたコネクタ付き弾性チューブが提供される。これにより、コネクタ内部において弾性チューブの変形がないので、流体の流通量が高くい液体流路を形成できる。また、設計仕様の再現性が高く、歩留りの向上という観点からも生産性向上に寄与する。
なお、上記発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションも発明となり得る。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明する。ただし、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明される特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、特定の位置に装填されるインクカートリッジ180と、インクカートリッジ180に対してインク供給チューブ210(不図示)を介して結合された記録ヘッド172とを備えたインクジェット式記録装置100の全体的な構造を示す断面図である。同図に示すように、このインクジェット式記録装置100は、その後部(図上右側)に形成された給送部110と、給送部110から前方(図上で左側)に向かって順次配置された搬送部130、プラテン140、排出部150を備えて、筐体102により一体に形成される。また、プラテン140の上方にはキャリッジ170が配置され、キャリッジ170およびプラテン140の間で記録動作が実行される。更に、筐体102の前面(図上左側)には、下端をヒンジとして開くことにより機能する排出トレイ162と一体のカバー160備える。
給送部110は、ペーパサポート112に装填された記録用紙190の下端付近を前方に押し出すホッパ116、記録用紙190の側端を位置決めするエッジガイド114、および、ホッパ116により押し出された記録用紙190に回転しつつ当接する給送ローラ120を備え、ペーパサポート112から記録用紙190を1枚ずつインクジェット式記録装置100の内部に取り込む。
搬送部130は、取り込まれた記録用紙190に対して回転駆動されつつ下方から当接する搬送駆動ローラ131、および、ローラホルダにより下方に向かって付勢され記録用紙190を搬送駆動ローラ131に対して押し付ける搬送従動ローラ132を備える。これら搬送駆動ローラ131および搬送従動ローラ132の間に記録用紙190を挟むことにより、取り込まれた記録用紙190はプラテン140上に送り込まれる。
プラテン140上において、記録用紙190は下面に当接するプラテン140により所定の高さに保たれる。これに対して、プラテン140の上方に配置されたキャリッジ170は、その底面に装着された記録ヘッド172からインクを吐出して、記録用紙190の上面に画像を形成する。キャリッジ170は、図面の紙面に対して奥行き方向に延在する一対のガイドレール174に案内されて、記録用紙190の搬送方向と直交する方向に往復移動する。従って、記録用紙190の搬送と、キャリッジ170の往復移動とを組み合わせることにより、記録用紙190上面全体のうち任意の領域に画像を形成できる。
プラテン140の前方(図上左側)に配置された排出部150は、記録用紙190に対して下方から当接する排出駆動ローラ151と、記録用紙190に上方から当接して記録用紙190を排出駆動ローラ151に接触させる排出従動ローラ152とを備え、画像を形成された記録用紙190を、開いた排出トレイ162の上面に送り出す。
また、このインクジェット式記録装置100では、記録用紙190に対して吐出するインクを収容したインクカートリッジ180は、給送部110の下方に収容される。即ち、図中に示すように、インクカートリッジ180を受け入れるカートリッジホルダ184は、インクジェット式記録装置100の後方底部近傍に設けられており、インクカートリッジ180は、インクジェット式記録装置100の後部から装填または抜き取る。このため、インクカートリッジ180を脱着する着脱レバー182も、インクジェット式記録装置100の後部に設けられる。また、インクカートリッジ180に収容されたインクは、カートリッジホルダ184の奥に配置されたインク給送路186を介して、後述するインク供給チューブ210に供給される。
図2は、図1に示したインクジェット式記録装置100の内部機構200を取り出して示す斜視図である。同図に示すように、図上の給送部110の右側方には、給送部110および搬送部130を駆動する搬送モータ118が配置される。また、給送部110の左側方には、キャリッジ170の往復移動を駆動するキャリッジモータ176が配置される。更に、排出部150の側方には、排出駆動ローラ151を駆動する排出モータ154が配置される。
更に、この内部機構200は、インクカートリッジ180から記録ヘッド172にインクを供給するインク供給チューブ210を備える。インク供給チューブ210の一端には、内部機構200の下部に装填されたインクカートリッジ180およびインク供給チューブ210を連通させるコネクタ212が装着される。また、インク供給チューブ210の他端には、インク供給チューブ210を記録ヘッド172に連通させるコネクタ214が装着される。従って、インク供給チューブ210の一端は、コネクタ214を介してキャリッジ170に固定される。
図3は、上記コネクタ212、214およびインク供給チューブ210が一体に形成されたコネクタ付き弾性チューブ組立体300の一端近傍を拡大して示す斜視図である。なお、図3では、コネクタ付き弾性チューブ組立体300のコネクタ214が装着された側の一端を示す。
同図に示すように、インク供給チューブ210は、複数の弾性チューブを並列且つ一体に成形した多列チューブである。これに対して、コネクタ214は、ネック部310、液体流路320およびブラケット部330等、個別の機能を有する複数の部分を含む。
ネック部310は、インク供給チューブ210の端部近傍を一定の区間にわたって包囲する。ネック部310の内部においては、インクはインク供給チューブ210の内部を流通する。これに対して、ネック部310はインク供給チューブ210を外部から保持する。これにより、インク供給チューブ210はコネクタ214と一体をなし、相互に脱落することかない。また、液体流路320の各々は、その一端においてインク供給チューブ210の端部と連通する。液体流路320の他端は、インクジェット式記録装置100のキャリッジ170にそれぞれ個別に接続される。更に、ネック部310は、その表面に複数の段差312を有して、段差312毎に末端に向かって細くなる。これは、換言すれば、ネック部310を形成する樹脂の厚さが、末端ほど薄くなることを意味する。
ブラケット部330は、インクジェット式記録装置100のキャリッジ170にコネクタ214を固定する場合に固定用のネジを挿通するネジ穴332を有する。また、ブラケット部330の前端には、インク供給チューブ210の下方まで延在するリブ部334を有する。リブ部334は、コネクタ214をキャリッジ170に固定した場合に、キャリッジ170の上面に広く当接して、コネクタ214を安定させる。なお、図3には図示を省略したが、インク供給チューブ210の他端には、もうひとつのコネクタ212も同様に装着される。
インクジェット式記録装置100の製造において、インク供給チューブ210およびコネクタ212、214は、上記のようなコネクタ付き弾性チューブ組立体300として供給され、組み付けられる。これにより、柔軟なインク供給チューブ210の組み付けを容易にして生産性を向上させると共に、他の部材と液密に結合させて接続部におけるインクの漏洩を確実に防止する。
図4は、図3に示したコネクタ付き弾性チューブ組立体300を、インク供給チューブ210の配列面に対して裏面から見た様子を示す斜視図である。同図に示すように、ブラケット部330には、一対のネジ穴332が形成される。これにより、コネクタ214は一対のネジによりキャリッジ170に安定に固定される。また、図4に示す通り、ネック部310の段差312は、ネック部310の周囲に連続して形成される。
図5は、コネクタ付き弾性チューブ組立体300の一端近傍の形状を、図3および図4に矢印Yで示した方向から見た様子を示す平面図である。同図に示すように、コネクタ214の液体流路320の他端は、一対のネジ穴332の間に一列に開口している。従って、ネジ穴332に挿通されるネジの締結力により、液体流路320はキャリッジ170に対して強固に固定され、接続部におけるインクの漏洩が防止される。また、コネクタ214は、面積の広いブラケット部330全体でキャリッジ170に当接するので、安定に固定される。なお、この図においても、リブ部334の後方に、段差312を有するネック部310の一部が見える。
図6は、図5に示す矢印Xを含む面で切ったコネクタ付き弾性チューブ組立体300の断面図である。同図に示すように、液体流路320の各々は、コネクタ214の表面に溝として形成される。この溝は、図示されない封止フィルムにより封止されて管状の液体流路320を形成する。また、この図においても、ネック部310に段差312が形成され、末端においてネック部310が薄くなることが示される。
図7は、図6に示した矢印Zで示す面おける断面の側からコネクタ214を見た様子を示す図である。同図に示すように、段差312が、それぞれネック部310を一周していることが判る。また、インク供給チューブ210を被覆するネック部310の厚さが、段差312毎に薄くなっていることが判る。
図8は、図3から図6までに示したコネクタ付き弾性チューブ組立体300を製造する場合の型締め手順400を説明する図である。なお、図8は、図6に示す断面と平行であり、且つ、インク供給チューブ210の全ての液体流路の直径を含む面で切った断面を示す。
同図に示すように、コネクタ214は、インク供給チューブ210の端部近傍を包囲して装着された金型410の内部に注入した材料樹脂により形成される。また、金型410を型締めする前に、インク供給チューブ210の内部にはコアピン420が装着される。なお、特に図示はしていないが、実際に使用される金型410は、複数の部材により形成されて、コアピン420およびインク供給チューブ210を収容した後に型締めされる。
ここで、インク供給チューブ210は、金型410内部に形成された成形空間から、金型410の一部を貫通して、金型410外部まで延在している。ただし、金型410はインク供給チューブ210の表面に密着する密着面412を有し、成形空間内の材料樹脂が金型410の外部に漏洩することを防止する。
また、インク供給チューブ210に装着された状態で金型410内に配置されるコアピン420は、インク供給チューブ210の各液体流路に挿入される挿入部422と、金型410の成形空間内においてコネクタ214の液体流路320等を成形する肉抜用突起424とを有する。挿入部422の先端は、コアピン420が金型410内で所定の位置に配置されたときに、金型410の外側表面に到達する長さを有する。これにより、金型410の密着面412が外側からインク供給チューブ210を圧迫したときに、挿入部422が内側からインク供給チューブ210を支持するので、インク供給チューブ210は、金型410に対して強く把持される。従って、金型410の内部に材料樹脂が注入されたときに、インク供給チューブ210が樹脂の成形圧力により金型410の外側に押し出されることはない。
更に、この金型410は、成形面411のうち密着面412に隣接した領域において、注入される材料樹脂の流通方向に対して直交する断面が端部にゆくほど段階的に減少する減径部415を形成されている。この実施形態においては、減径部415は複数の段差により形成され、特に密着面412に隣接した領域では、成形空間の厚さが小さくなっており、この部分には材料樹脂が流れ込みにくくなる。
上記のように型締めされた金型410に対して材料樹脂を注入することにより、コネクタ214が形成される。更に、材料樹脂の温度が低下して形状が安定した後に、金型410を型開きし、更に、コアピン420をインク供給チューブ210から抜き取ることにより、図3から図7に示したコネクタ付き弾性チューブ300が完成する。
図9は、図8に示した金型410の密着面412近傍の拡大部分500を示す部分断面図である。同図に示すように、金型410の密着面412は、インク供給チューブ210の表面に対して僅かにくい込む。即ち、密着面412は、インク供給チューブ210の表面を金型410の内外で結ぶ点線213を越えてインク供給チューブ210を押圧し、インク供給チューブ210を弾性変形させている。前述のように、インク供給チューブ210の内部にはコアピン420の挿入部422が挿入されているので、インク供給チューブ210は、密着面412および挿入部422の間に挟まれて、強固に把持される。従って、コネクタ214を形成する材料樹脂が金型410内部の成形面411側に高圧で注入された場合でも、インク供給チューブ210が金型410の外側に向かって押し出されることがない。
一方、インク供給チューブ210表面において、密着面412の両端に隣接した区間では、インク供給チューブ210に変形部211、215が生じる。金型410の外側に形成された変形部215は、金型410が型開きされて密着面412による押圧が無くなると、インク供給チューブ210自体の弾性により解消される。しかしながら、成形空間内に生じた変形部211にコネクタ214の材料樹脂が入り込んだ場合、金型410を型開きしても弾性変形は解消されない。これに対して、図8に示した金型410では、ネック部310を形成する金型410の末端部に、材料樹脂の流通量を漸減させる減径部415が形成されている。従って、成形空間内の変形部211まで材料樹脂が入り込むことが抑制される。また、ネック部310の末端では樹脂の厚さが少なくなっているので、インク供給チューブ210をその弾性に抗して変形させる力も小さい。
図10は、型締め手順400の作業を説明する図であり、形状の異なる金型410の断面を示す断面図である。同図に示す金型410においては、減径部415の形状が段差ではなく、連続したテーパ状である。これにより、製造されたコネクタ付き弾性チューブ組立体300においてネック部310の形状が平滑に見え、美観が増す。
図11は、型締め手順400の作業を説明する図であり、更に他の形状の金型410のひとつの断面を示す断面図である。同図に示すように、この金型410では、ネック部310に対応した減径部415だけではなく、密着面412においても段差が形成されている。これにより、密着面412の成形面411側の端部414は、インク供給チューブ210その外面と略相補的な内面形状を有し、インク供給チューブ210の表面に変形部を生じることがない。従って、コネクタ214の材料樹脂により変形部が固定されることもない。
図12も、型締め手順400の作業を説明する図であり、更に形状の異なる金型410のひとつの断面を示す断面図である。同図に示すように、この金型410は、図10に示した実施形態と同じテーパ状の減径部415を有する。また、密着面412は、その両端においてはインク供給チューブ210と略同じ内径を有する一方、中央部においてはインク供給チューブ210に深くくい込んでいる。これにより、密着面412に隣接した区間において、インク供給チューブ210に変形部を生じないと同時に、インク供給チューブ210の把持も確実にしている。
上記実施形態においてはインクジェット式記録装置100におけるインク供給チューブ210としてのコネクタ付き弾性チューブ組立体300を例に挙げて説明したが、流体を取り扱う他の多くの用途においてもコネクタ付き弾性チューブが使用できる。具体的には、液晶ディスプレイのカラーフィルタを製造するカラーフィルタ製造装置、有機ELディスプレイ、FED(面発光ディスプレイ)等の電極を形成する電極形成装置、および、バイオチップを製造するバイオチップ製造装置等を例示できるが、更に、これらに限定されるわけではない。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加え得ることは当業者に明らかである。また、そのような変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
インクジェット式記録装置100の機能的な構造を概観する断面図である。 インクジェット式記録装置100の内部機構200を概観する斜視図である。 インクジェット式記録装置100に装備されたコネクタ付き弾性チューブ組立体300の一端近傍の形状を拡大して示す斜視図である。 コネクタ付き弾性チューブ組立体300の一端近傍の形状を、他の角度から見た様子を示す斜視図である。 コネクタ付き弾性チューブ組立体300の一端近傍の形状を、更に他の角度から見た様子を示す平面図である。 コネクタ付き弾性チューブ組立体300におけるコネクタ214のひとつの断面形状を示す断面図である。 コネクタ付き弾性チューブ組立体300におけるコネクタ214の形状を、インク供給チューブ210側から見た様子を示す図である。 コネクタ付き弾性チューブ組立体300を製造する場合の型締め手順400の作業を説明する図であり、金型410のひとつの断面を示す断面図である。 図8に示した金型410の密着面412近傍の拡大部分500を示す部分断面図である。 型締め手順400の作業を説明する図であり、形状の異なる金型410のひとつの断面を示す断面図である。 型締め手順400の作業を説明する図であり、更に形状の異なる金型410のひとつの断面を示す断面図である。 型締め手順400の作業を説明する図であり、また更に形状の異なる金型410のひとつの断面を示す断面図である。
符号の説明
100 インクジェット式記録装置、110 給送部、112 ペーパサポート、114 エッジガイド、116 ホッパ、118 搬送モータ、120 給送ローラ、130 搬送部、131 搬送駆動ローラ、132 搬送従動ローラ、140 プラテン、150 排出部、151 排出駆動ローラ、152 排出従動ローラ、154 排出モータ、160 カバー、162 排出トレイ、170 キャリッジ、172 記録ヘッド、174 ガイドレール、176 キャリッジモータ、180 インクカートリッジ、182 着脱レバー、184 カートリッジホルダ、186 インク給送路、190 記録用紙、200 内部機構、210 インク供給チューブ、211、215 変形部、212、214 コネクタ、300 コネクタ付き弾性チューブ組立体、310 ネック部、320 液体流路、330 ブラケット部、332 ネジ穴、334 リブ部、400 型締め手順、410 金型、411 成形面、412、416、418 密着面、413 外面、414 端部、415 減径部、420 コアピン、422 挿入部、424 肉抜用突起、500 拡大部分

Claims (8)

  1. 弾性材料により形成され長手方向に連続した流路を有する弾性チューブと、前記弾性チューブの端部およびその近傍に一体に成形され前記流路を外部に連通させるコネクタとを有するコネクタ付き弾性チューブを製造する製造方法であって、
    前記弾性チューブの一端において、前記流路の内径に略等しいピンを前記流路に挿入するピン挿入手順と、
    前記弾性チューブの前記一端の周囲を前記弾性チューブに対して間隔をおいて包囲する成形面、および、前記ピンが挿入された区間の一部において前記弾性チューブを隙間なく包囲する前記成形面に隣接して形成された密着面を有する金型を前記弾性チューブに装着して、前記コネクタと相補的な形状を有する成形空間を形成する型締め手順と、
    前記成形空間に前記コネクタの材料樹脂を注入する注型手順と、
    前記金型を開いて前記弾性チューブの前記一端の周囲に形成された前記コネクタを取り出し、更に、前記ピンを抜き取る型開き手順と
    を含み、
    前記型締め手順において前記密着面に隣接する前記弾性チューブの表面領域に面して形成される形成空間が、前記注型手順において前記金型に注入された材料樹脂の、前記弾性チューブに沿った流通方向について末端に近づくにつれて、前記形成空間の前記流通方向に直交する断面の面積が狭くなる製造方法。
  2. 前記成形空間の断面の面積が、段階的に狭くなる請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記成形空間の断面の面積が、連続的に狭くなる請求項1に記載の製造方法。
  4. 前記密着面が、前記成形面に隣接する部位において前記弾性チューブと相補的な形状を有する請求項1に記載の製造方法。
  5. 前記型締め手順において、前記密着面が、前記成形面に隣接した部位および前記金型の外面に隣接した部位の中間において、前記弾性チューブを最も強く押圧する形状を有する請求項1に記載の製造方法。
  6. 前記密着面が、前記金型の外面に隣接する部位において前記弾性チューブと相補的な形状を有する請求項1に記載の製造方法。
  7. 前記密着面が、前記成形面から離れるにつれてより高い圧力で前記弾性チューブを押圧する形状を有する請求項1に記載の製造方法。
  8. 弾性材料により形成され長手方向に連続した流路を有する弾性チューブと、前記弾性チューブの端部およびその近傍に一体に成形され前記流路を外部に連通させるコネクタとを有するコネクタ付き弾性チューブであって、
    前記弾性チューブの一端において、前記流路の内径に略等しいピンを前記流路に挿入するピン挿入手順と、
    前記弾性チューブの前記一端の周囲を前記弾性チューブに対して間隔をおいて包囲する成形面、および、前記ピンが挿入された区間の一部において前記弾性チューブを隙間なく包囲する前記成形面に隣接して形成された密着面を有する金型を前記弾性チューブに装着して、前記コネクタと相補的な形状を有する成形空間を形成する型締め手順と、
    前記成形空間に前記コネクタの材料樹脂を注入する注型手順と、
    前記金型を開いて前記弾性チューブの前記一端の周囲に形成された前記コネクタを取り出し、更に、前記ピンを抜き取る型開き手順と
    を含み、
    前記型締め手順において前記密着面に隣接する前記弾性チューブの表面領域に面して形成される形成空間が、前記注型手順において前記金型に注入された材料樹脂の、前記弾性チューブに沿った流通方向について末端に近づくにつれて、前記形成空間の前記流通方向に直交する断面の面積を狭くして製造されたコネクタ付き弾性チューブ。
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