JP5100701B2 - 圧縮機 - Google Patents
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Description
例えば特許文献1では、いわゆる横置型の電動スクロール圧縮機を開示している。
かかる圧縮機では、旋回スクロールの公転運動を用いて、高圧貯油室の油を間欠的に減圧して、軸受へ油を供給する構成としている。
すなわち、この圧縮機では、クランク軸内の給油路に入った油は、主軸受と副軸受とに分配される。
請求項1に記載の圧縮機は、容器(1)内に収容し、可動部材(22)と固定部材(23)とを有する圧縮機構部(2)と、圧縮機構部(2)をシャフト(4)を介して駆動する駆動部と、固定部材(23)から可動部材(22)に亘って、通路を連通遮断可能に設けた間欠給油通路(7)とを備え、圧縮機構部(2)により圧縮された作動媒体から分離された潤滑油を、容器(1)内に戻して循環させる圧縮機(100)において、シャフト(4)は、容器(1)内に、油逃し通路を有する第1軸受部材(51)を介して主軸受部(5)と、油逃がし通路を有する第2軸受部材(61)を介して副軸受部(6)とにより支持されると共に、間欠給油通路(7)に連通する主給油路(42)と、主給油路(42)から主軸受部(5)に連通する第1の副給油路(43)と、主給油路(42)から副軸受部(6)に連通する第2の副給油路(44)を設けて、主軸受部(5)と副軸受部(6)とに潤滑油を供給するようにし、固定部材(23)から可動部材(22)に亘る間欠給油通路(7)が連通している間において、第1副給油路(43)の開口、または第2副給油路(44)の開口が回転する角度範囲には、少なくとも、第1軸受部材(51)または第2軸受部材(61)の油逃し通路のいずれか1つが存在しないようにして、第1軸受部材(51)または第2軸受部材(61)を、それぞれ主軸受部(5)、副軸受部(6)に圧入することで、固定部材(23)から可動部材(22)に亘る間欠給油通路(7)の連通時と、シャフト(4)における主給油路(42)と主軸受部(5)または副軸受部(6)との連通時とをずらして潤滑油の給油量を制御するようにしたことを特徴とする。
これにより、間欠給油通路(7)の連通時と、シャフト(4)における主給油路(42)と主軸受部(5)または副軸受部(6)との連通時とをずらすことで、主軸受、副軸受への給油量を制御可能として、潤滑油の流れを円滑なものとすることができる。
これにより、シャフト(4)の副給油路(43)、(44)と、巻ブッシュ(51)、(61)における合口(51a)、(61a)との連通タイミングのうち、少なくとも一方の連通タイミングと、間欠給油通路(7)における連通タイミングとをずらすことで、主軸受部(5)、副軸受部(6)への給油量を制御可能として、潤滑油の流れを円滑なものとし、信頼性の高い、圧縮機を提供することができる。
また請求項4に記載の圧縮機は、第1、第2軸受部材(51、61)は、油逃し通路としての油溝を備えたハウジングである。
さらに、請求項6に記載の発明では、作動媒体である冷媒は、二酸化炭素(CO2)であることを特徴とする。
CO2冷媒を用いる場合は、従来のフロン系冷媒よりも高圧圧力で作動する冷凍サイクルとなっても、主軸受部(5)、副軸受部(6)への給油量を制御可能として、滑油の流れを円滑なものとしたので、信頼性の高い、圧縮機とすることができる。
ここでは、圧縮機の一例として、圧縮機構部がスクロール型であるスクロール圧縮機について説明する。勿論、本発明は、圧縮機構部が他の形式である圧縮機に対しても適用できるものである。すなわち、本発明に適用される圧縮機としては、密閉型に限定せず、又、電動型に限定されるものではない。
図1に示すスクロール圧縮機100は、外部の冷凍サイクル系からの冷媒を容器内の圧縮機構部2で圧縮すると共に、圧縮された冷媒から潤滑油(オイル)を分離して、冷媒を外部の冷凍サイクル系に戻すようにしたもので、運転に伴い、分離したオイルを吐出圧と吸入圧との差圧を用いて、圧縮機構部等の可動部に対し、常時供給し、回収する構成としている。
この圧縮機100では、作動媒体である冷媒として二酸化炭素(CO2)を用いるようにしている。CO2冷媒を用いる場合、従来のフロン系冷媒と比較して効率上、より高圧化が必要であり、圧縮機構部2である旋回スクロールと固定スクロールとが摺動する箇所に対する押圧力は過大なものとなるが、運転時、常時、オイルを供給・回収する構成としていることから、CO2を冷媒とすることを可能としている。
圧縮機構部2は、ミドルハウジング21、可動部材としての旋回スクロール22、固定部材としての固定スクロール23及び弁カバー24等を備えている。ミドルハウジング21は、本体ハウジング11の内周面に焼嵌め又は圧入により固着されている。ミドルハウジング21の中心部には、シャフト4を貫挿する孔が設けられており、この孔に、詳細は後述するが軸受(滑り軸受)が嵌入されて、シャフト4を回転可能に軸支する主軸受部5となっている。一方、本体ハウジング11の電動機部3側には、シャフト4を支持するための支持部材14が本体ハウジング12の内周面に固定されており、この支持部材14の中央部には、芯出し部材15が取着されている。芯出し部材15の中央部にもシャフト4を貫挿する孔が設けられ、この孔に軸受(後述)が嵌入されてシャフト4を回転可能に軸支する副軸受部6となっている。
固定スクロール23及び旋回スクロール22には、高圧側貯油室29内のオイルを旋回スクロール22のボス部22c内の背圧空間22dへと導入する間欠給油通路7が形成されている。間欠給油通路7は、連通遮断可能な、固定スクロール23側の第1給油通路72と旋回スクロール22側の第2給油通路73とを有している。これら固定スクロール23側の第1給油通路72と旋回スクロール22側の第2給油通路73とは、詳細は後述するが、旋回スクロール22の公転動作により、間欠的に連通するようになっている。
なお、固定スクロール23側の第1給油通路72は、高圧側貯油室29と 送油管71を介して連通している。
固定スクロール23側の第1給油通路72には、旋回スクロール22側の第2給油通路73と接する開口表面には、通路断面積を狭めた絞り部72eを形成している。
かかる構成で、旋回スクロール22の旋回によって、固定スクロール23側の第1給油通路72と旋回スクロール22側の第2給油通路73とが間欠的に連通されるようになっている。
旋回スクロール22の旋回によって、固定スクロール23側の第1給油通路72と旋回スクロール22側の第2給油通路73とが間欠的に連通する範囲は図2のように示すことができる。すなわち、図2は、旋回スクロール22の公転動作により描かれる、旋回スクロール22側の第2給油通路73の軌跡を図示しており、この旋回スクロール22側の第2給油通路73の軌跡が、図中、Δθの範囲で固定スクロール23側の第1給油通路72と重なり合い、固定スクロール23側の第1給油通路72と旋回スクロール22側の第2給油通路73とが連通することを示している。
先ず、主軸受部5は、ミドルハウジング21の中心部には、シャフト4を貫挿する孔に圧入した第1軸受部材として巻ブッシュ51を備えている。
かかる巻ブッシュ51を、シャフト4を貫挿する孔に圧入する際、潤滑油の給油量を制御するために、油逃し通路としての合口51aが、シャフト4における第1副給油路43のシャフト外周開口面と一致しない位置にくるようにしている(図3参照)。
90°−(Δθ/2)<θb<90°+(Δθ/2)
の範囲に存在する。
これを以下に説明する。
第2給油通路73の中心の位相はクランク部41の偏心軸心と同期して同位相で回転している。
第1給油通路72と第2給油通路73との軸心が一致しているとき、第1副給油路43が上方、すなわち90°の位置にあるとする。
この場合には、第2給油通路73の中心と、第1給油通路72とが連通している角度範囲は、
90°−(Δθ/2)<θb<90°+(Δθ/2)
となるのである。
90°−(Δθ/2)<θb<90°+(Δθ/2)
の範囲にある。
従って、巻きブッシュ51の合口51aが第1副給油路43の向き(θbの範囲)と一致しないようにするために、巻ブッシュ51の合口51aの位置範囲θは、
θ<90°−(Δθ/2)、または、90°+(Δθ/2)<θ
で表すことができる。
従って、第2副給油路44の向き(θcの範囲)と一致しないようにするために、第2軸受部材としての巻ブッシュ61の合口61aの位置範囲θは、
θ<270°−(Δθ/2)、または、270°+(Δθ/2)<θ
で表すことができる。
以上の説明においては、第1給油通路72と第2給油通路73の軸心が一致しているとき第1副給油路43が90°の位置にあるとして説明してきたが、90°の代りに任意の角度θ1にあったとしても、同様に類推してθを求めることができる。
かかる連通範囲Δθは、図5に基づいて以下のように求められる。図5は、図2に示す間欠給油通路における連通範囲を算出する際の基となる、旋回スクロールの公転軌跡と、固定スクロール側の第1給油通路と、旋回スクロール側の第2給油通路との位置関係を示している。
すなわち、図5において、R:旋回スクロール22の公転半径、r1:第1給油通路72の断面半径、r2:第2給油通路73の断面半径、Δθ:第1、第2給油通路72、73が連通する範囲から、
Δθ/2=cos−1[1−(r1+r2)2/2R2]
となる。
まず、圧縮機構部2の作動により、外部の冷凍サイクル系から吸入パイプを通って圧縮機構部2の吸入室25内に低圧の冷媒と低温のオイルの混合ガスが流入する。なお、吸入パイプから流入する冷媒は原則として気体である。この混合ガスは、圧縮機構部2の作動室27内に入り圧縮された後に吐出口23cから吐出室26内に吐出される。なお、吸入室25内の混合ガスの一部は、ミドルハウジング21の連通孔を通って低圧側密閉空間S内に流入する。
主給油路42から第1副給油路43を通って主軸受部5に供給される高温オイルは、その後主軸受部5の微小な隙間を通って低圧側油溜り17へと流下し、同様に主給油路42から第2副給油路44を通って副軸受部6の微小な隙間を通って低圧側油溜り17へと流下する。
この第1給油通路72と第2給油通路73とが間欠的に連通する際、シャフト4を支持する主軸受部5と副軸受部6とにおいて、第1副給油路43、第2副給油路44の位置は、それぞれ、図3、図4に示すθb、θcの位置範囲に来るようになっている。
これに対応して、主軸受部5と副軸受部6それぞれに圧入される巻きブッシュ51、61は、合口51a、61aの位置範囲θがθb、θcの位置範囲に入らないようにずらしているため、高圧側貯油室29から、間欠給油通路7を介して間欠的に背圧室22dにもたらされたオイルは、シャフト4の主給油路42を介して、主軸受部5及び副軸受部6を通じて、一気に流出するということはなく、主軸受部5及び副軸受部6側に、応分の流量のオイルを供給することができ、良好な潤滑を確保することができ、信頼性の高い、圧縮機を提供できる。
従って、かかる時間遅れが無視できないときは、以下のように巻ブッシュの圧入範囲を修正する必要がある。すなわち、
主軸受:θ<θb−(Δθ/2)、θb+(Δθ/2)+Δθd<θ
副軸受:θ<θc−(Δθ/2)、または、θc+(Δθ/2)+Δθd<θ
ただし、Δθdは、時間遅れの間にシャフト4が回転する角度
1 外郭ハウジング
11 本体ハウジング
12 前部ハウジング
13 後部ハウジング
14 支持部材
15 芯出部材
16 隔壁
17 低圧油溜り
18 吐出パイプ
2 圧縮機構部
21 ミドルハウジング
22 旋回スクロール
22a 旋回スクロール端板部
22b 旋回スクロール羽根部
22c ボス部
22d 背圧空間
23 固定スクロール
23a 固定スクロール端板部
23b 固定スクロール羽根部
23c 吐出口
24 弁カバー
25 吸入室
26 吐出室
26a リード弁
27 作動室
28 気液分離部
29 高圧貯油室
3 電動機部
31 回転子
32 固定子
4 シャフト
41 クランク部
42 主給油路
43 第1副給油路
44 第2副給油路
5 主軸受部
51 巻ブッシュ
51a 合口
6 副軸受部
61 巻ブッシュ
61a 合口
7 給油通路
71 送油管
72 第1給油通路
72e 絞り部
73 第2給油通路
Claims (6)
- 容器(1)内に収容し、可動部材(22)と固定部材(23)とを有する圧縮機構部(2)と、前記圧縮機構部(2)をシャフト(4)を介して駆動する駆動部と、前記固定部材(23)から前記可動部材(22)に亘って、通路を連通遮断可能に設けた間欠給油通路(7)とを備え、前記圧縮機構部(2)により圧縮された作動媒体から分離された潤滑油を、前記容器(1)内に戻して循環させる圧縮機(100)において、
前記シャフト(4)は、前記容器(1)内に、油逃し通路を有する第1軸受部材(51)を介して主軸受部(5)と、油逃がし通路を有する第2軸受部材(61)を介して副軸受部(6)とにより支持されると共に、前記間欠給油通路(7)に連通する主給油路(42)と、前記主給油路(42)から前記主軸受部(5)に連通する第1の副給油路(43)と、前記主給油路(42)から前記副軸受部(6)に連通する第2の副給油路(44)を設けて、前記主軸受部(5)と副軸受部(6)とに潤滑油を供給するようにし、
前記固定部材(23)から前記可動部材(22)に亘る間欠給油通路(7)が連通している間において、前記第1副給油路(43)の開口、または第2副給油路(44)の開口が回転する角度範囲には、少なくとも、前記第1軸受部材(51)または第2軸受部材(61)の油逃し通路のいずれか1つが存在しないようにして、前記第1軸受部材(51)または第2軸受部材(61)を、それぞれ前記主軸受部(5)、副軸受部(6)に圧入することで、前記固定部材(23)から前記可動部材(22)に亘る間欠給油通路(7)の連通時と、前記シャフト(4)における主給油路(42)と前記主軸受部(5)または副軸受部(6)との連通時とをずらして潤滑油の給油量を制御するようにしたことを特徴とする圧縮機。 - 前記第1、第2軸受部材(51、61)は、油逃し通路としての合口(51a)、(61a)のいずれかを、それぞれ前記シャフト(4)における前記第1、第2副給油路(43、44)からずらすように前記主軸受部(5)と副軸受部(6)とにそれぞれ圧入された巻ブッシュであることを特徴とする請求項1に記載の圧縮機。
- 前記第1、第2軸受部材(51、61)は、油逃し通路としての油溝を備えたすべり軸受であることを特徴とする請求項1に記載の圧縮機。
- 前記第1、第2軸受部材(51、61)は、油逃し通路としての油溝を備えたハウジングであることを特徴とする請求項1に記載の圧縮機。
- 前記圧縮機構部(2)がスクロール型である請求項1乃至4のいずれか1項に記載の圧縮機。
- 作動媒体である冷媒が、二酸化炭素(CO2)であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の圧縮機。
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