JP5114827B2 - 樹脂成形品の成形方法 - Google Patents

樹脂成形品の成形方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5114827B2
JP5114827B2 JP2005047005A JP2005047005A JP5114827B2 JP 5114827 B2 JP5114827 B2 JP 5114827B2 JP 2005047005 A JP2005047005 A JP 2005047005A JP 2005047005 A JP2005047005 A JP 2005047005A JP 5114827 B2 JP5114827 B2 JP 5114827B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
molded product
component
mold
molding
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2005047005A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006231606A (ja
Inventor
文雄 大野
誠 中村
和人 山沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TDK Corp filed Critical TDK Corp
Priority to JP2005047005A priority Critical patent/JP5114827B2/ja
Publication of JP2006231606A publication Critical patent/JP2006231606A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5114827B2 publication Critical patent/JP5114827B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

本発明は、各種部品が樹脂中にインサート成形されてなる樹脂成形品に関するものであり、さらにはその成形方法に関するものである。
樹脂成形品の分野においては、電子部品や機構部品をインサート成形することが広く行われており、これら部品を一体に組み込むことで、樹脂成形品に様々な機能を付加することが可能になる。ここで、インサート成形は、金型内に部品を配置して、樹脂を注入するだけでよく、電子部品や機構部品等が一体化された樹脂成形品を簡単に作製することができ、工数削減やコストダウンに有効な方法である。
近年、電子機器等の小型化の進展に伴い、機器内に組み込む部品に対しても小型化が要求されており、前記樹脂成形品においても例外ではない。そして、樹脂成形品を小型化するためには、成型品の樹脂厚を極力削減することが必要になり、その成形に際しては、先ず、強度の確保が課題となる。
このような状況から、例えば樹脂中にフィラーを添加することで、樹脂成形品の強度を確保する試みがなされている(特許文献1等を参照)。特許文献1は、レンズホルダの成形に関するものであるが、レンズホルダを形状異方性を有するフィラー入り樹脂によって成形すると共に、フィラーが中心軸の軸線方向に配向されるようにしている。これにより、寸法精度に優れ、かつ薄く軽量でも機械的剛性の高いレンズホルダが提供できるとしている。
特開平6−27360号公報
ところで、前記インサート成形においては、インサート成形の際の樹脂の粘性が高いため、樹脂の流れにより大きな力がインサート部品に加わり、その結果、しばしば部品の浮き上がりを起こしてしまう。通常、インサート部品の位置ずれを防止するために、例えば金型にガイドを設け、ここにインサート部品を配置して成形を行うが、ただ単にインサート部品の一面側を支持するガイドを配した場合には、樹脂の粘性による応力がインサート部品に加わる結果、ガイドからインサート部品が浮き上がってしまう。
前述のようなインサート部品の浮き上がりが生ずると、熱硬化性の樹脂を用いた場合におけるガス抜き不良が大きな問題となる。熱硬化性の樹脂を用いた場合、硬化に伴って反応ガスが発生するが、通常、この反応ガスは、インサート部品と金型の間の微小空間を利用して、例えば前記ガイド等に沿って外部に逃がされる。ここで、インサート部品に浮き上がりが生ずると、回り込んだ樹脂によって被膜が形成され、前記ガイドに沿った微小空間が当該被膜によって塞がれた形になる。その結果、反応ガスのガス抜きができなくなり、樹脂とインサート部品の間で解離が発生したり、ガスが溜まり樹脂が変形してフクレやクラックが発生する等の障害が発生する。
また、仮に前述のような部品の浮き上がりによるガス抜き不良が発生しなくとも、例えば部品として希土類金属磁石等を用いた場合には、熱膨張係数に由来するガス抜き不良が発生するおそれもある。例えば、希土類金属磁石は、配向方向と直交する方向において負の熱膨張係数を有し、冷却時にはこの方向において膨張することになる。このとき、周囲の樹脂は収縮するので、希土類金属磁石と樹脂の間に隙間が形成され難く、ガスの排出を十分に行うことが難しい。
前記部品の浮き上がりを防止するには、例えば外部から固定ピンを差し込んで、インサート部品を当該固定ピンとガイドの間に挟み込んで固定し、樹脂の応力によって浮き上がらないようにする等、何らかの工夫が必要である。
しかしながら、外部から固定ピンを差し込んでインサート部品を固定する場合、金型内部には非常に高い圧力が加わることや、樹脂が均一に充填されるように樹脂の流れを妨げないような工夫が必要になること等から、その実施には大きな困難が伴う。
例えば固定ピンの先端でインサート部品を固定する場合、前記金型内部に加わる圧力に抗して大きな力を加える必要があるが、インサート部品にはその寸法にある程度のバラツキがあるため、過度の力がインサート部品に加わってこれを破損するおそれがある。
また、ガス抜きに関しては、結局はガイドや固定ピンと樹脂、あるいは部品との間の隙間を利用して行うことになるが、前記の通り、十分とは言えない。さらに、外部から固定ピンを差し込んでインサート部品を固定する場合、固定ピンを引き抜いた後に樹脂部に大きな開口部(孔)が形成されることになり、強度低下の原因となるおそれもある。特に、前記固定ピンは樹脂の最も薄い部分に設けられることもあり、成形後には前記開口部において急激に応力が開放され、クラック等が発生し易い。これらクラックが発生すると、製品として提供することはできず、したがって、不良品の発生による歩留まり低下が大きな問題となる。
本発明は、このような従来の実情に鑑みて提案されたものである。すなわち、本発明は、部品をインサート成形する場合において、反応ガスのガス抜きを確実に行うことができ、フクレや変形が発生することがない樹脂成形品、並びにその成形方法を提供することを目的とする。
本発明者は、前記目的を達成せんものと長期に亘り鋭意検討を重ねてきた。その結果、部品をインサート成形する際に、コアピンの引き抜きによる負圧を利用することで、反応ガスのガス抜きが著しく促進されるとの結論を得るに至った。
本発明は、このような知見に基づいて案出されたものである。すなわち、本発明の成形方法は、金型のキャビティ内に配置された部品を熱硬化性の樹脂によりインサート成形するに際し、前記金型に前記部品表面に当接するコアピンを設け、金型内に樹脂を充填し、樹脂の硬化が始まった後、硬化が完全に終わる前に前記コアピンを引き抜くことでガス抜きを行うことを特徴とする。
インサート成形において、樹脂として熱硬化性の樹脂を用いると、反応ガスが発生する。そのガス抜きが十分でないと、樹脂と部品の間で解離が発生したり、ガスが溜まって樹脂が変形する等の障害が発生する。本発明では、コアピンの引き抜きによる負圧(減圧状態)を利用し、ガス抜きを促進する。すなわち、コアピンを引き抜く操作により生ずる空間は、周囲に比べて減圧状態になる。それにより、反応ガスがこの空間に集まってきて、ガス抜きが促進される。
本発明によれば、反応ガスのガス抜きを確実に行うことができ、ガス抜き不良によるフクレや変形の無い品質の高い樹脂成形品を提供することが可能である。また、本発明においては、固定ピンを必要最小限とすることができ、場合によっては固定ピンが無くても良いので、強度低下等も抑えることが可能である。
以下、本発明を適用した樹脂成形品及びその成形方法について、図面を参照して詳細に説明する。なお、実際の樹脂成形品は、様々な形状をしており、部品の配置等も多様であるが、本実施形態においては、最も簡単なモデルを使用してその基本概念を説明する。
図1は、本発明を適用した樹脂成形品1の概略構成を示すものである。図1(a)は平面図、図1(b)は側面図、図1(c)は正面図である。
この樹脂成形品1は、例えば熱硬化性の樹脂等からなる樹脂部中に2つの部品(例えば希土類金属磁石)をインサート成形したものである。前記樹脂成形品1においては、樹脂部が大きく2つに分割され、これら各樹脂部2A,2Bが筐体状に連結された構造を有しており、分割された樹脂部2A,2Bにそれぞれ部品3がインサート成形されている。部品3は、金型に設けられたガイドによって位置決めされており、したがって、樹脂部2A,2Bには、ガイドに対応してガイド孔4が形成されている。
また、本発明の樹脂成形品1においては、前記各部品3に対応してガス抜き孔5が形成されており、これが大きな特徴である。ガス抜き孔5は、成形時に反応ガスのガス抜きを促進するものであり、部品3の表面の一部が露呈するように形成されている。このガス抜き孔5は、ガス抜きを促進するに足る開口径を有していればよく、なるべく小さな径で形成することが好ましい。
前記ガス抜き孔5は、部品3の表面の一部と重なる形で形成すればよいが、その開口形状が部品3の一表面内に収まるように形成することが好ましい。ガス抜き孔5が部品3の表面からはみ出す形で形成されると、ガス抜き孔5を形成するコアピンに樹脂圧が加わり、バリやガス抜き孔5の閉塞等に繋がるおそれがある。また、前記ガス抜き孔5は、各部品3に対応して形成することが好ましく、したがって、インサートされる部品3が複数ある場合には、ガス抜き孔5も複数設けることが好ましい。
樹脂成形品1には、前記ガス抜き孔5の他、前記ガイド孔4も設けられているが、これら開口部は、部品3の一面側にのみ配置されていることが好ましい。例えば、固定ピン等による開口部が前記ガイド孔4やガス抜き孔5の反対側に形成されていると、強度の低下やクラックの発生が問題になる可能性がある。
ここで、例えば金型として上型と下型を用いてインサート成形を行う場合、成形後金型を開く際には、通常、樹脂成形品1は下型に位置している。したがって、樹脂成形品1の上部に滞留したガスは、金型を開くことにより、比較的容易に開放される。これに対して樹脂成形品1の下部に滞留したガスは、下型と樹脂成形品1の間、あるいは樹脂成形品1とインサートされる部品3の間に封じ込められているため容易に開放されない。そのため金型を開く際には、樹脂成形品1の上下部に急激な圧力変化を生じ、フクレやクラックの発生を、より顕著なものとしてしまう。したがって、このような不都合を解消するためには、コアピン(ガス抜き孔5)は樹脂成形品1が位置する側の金型、前述の例でいえば下型の成形時に部品を位置決めするガイドピンにより形成される開口部(ガイド孔4)のある面側にあることが望ましい。
以上の構成を有する樹脂成形品1においては、ガス抜き孔5が設けられているので、ガス抜き不良によるフクレや変形、クラック等が発生することはない。通常、部品3の周囲の樹脂厚の薄い部分、例えば図1に示す例では矢印で示す部分において、フクレや変形が発生し易いが、ガス抜きが円滑に行われることにより、このような障害を解消することができる。
次に、前記樹脂成形品1の成形方法について説明する。前記樹脂成形品1の成形に際しては、部品をインサート成形する必要があるが、このように部品をインサート成形する場合には、部品と樹脂の熱膨張係数の違いを考慮する必要がある。組み込む部品と樹脂は、通常、熱膨張係数が異なるため、一体成形後、クラックが入り易い。特に、異方性を持つ希土類金属磁石の場合、前記傾向が顕著である。配向方向と直交する方向における熱膨張係数が負であるためである。希土類金属磁石をインサート成形した場合、前記熱膨張係数の関係から、一体成形後の冷却時において希土類金属磁石の周囲を取り囲んだ樹脂は収縮するのに対し、樹脂に取り囲まれた希土類金属磁石は膨張する。その結果、大きな応力が発生することになる。したがって希土類金属磁石は、樹脂等の他の物質と一体化した場合、温度変化時に発生する応力に敏感なためクラックを生じやすい。よって、それを考慮して工程を設計する必要がある。また、樹脂成形に際しては、ガスが発生することがあるが、この場合、発生したガスが、樹脂のまわり込み等により外部に排出できず、樹脂と磁石界面に溜まることがある。このような場合、冷却時に、樹脂が縮むのに対し磁石が膨張し、界面のガスが押し潰されて高い内圧を発生することになる。したがって、前記ガスを速やかにガス抜きし得るように工程を設計することも必要である。本実施形態の成形方法は、これらの事項を考慮して工程を最適化したものである。
すなわち、本実施形態において前記樹脂成形品1を成形するには、例えば図2に示すように、直方体形状を有する金型6のキャビティ内に部品3を配置し、いわゆるインサート成形を行う。図2(a)は、樹脂注入前の部品セッティング状態を示すものであり、金型6の底面6aに複数のガイド7が設けられており、これらガイド7によって部品3が前記底面6aの面内方向で位置決めがなされる。
ガイド7は、本例の場合、部品3の4隅に対応して4箇所に設けられており、各ガイド7は、例えば図3に示すように、部品3の周面を支持する立ち上がり壁7aと、部品3の底面を支持する載置面7bとから構成されている。したがって、インサートされる部品3は、前記ガイド7の載置面7bによって高さ方向の位置決めがされ、前記立ち上がり壁7aによって面内方向の移動が規制される。
また、本発明においては、ガス抜きのためのコアピン8が金型6に設置されており、成形時にガス抜きを円滑に行うようになっている。このコアピン8は、所定の径を有する断面円形のピンであり、油圧装置9によって金型6に対して挿脱自在とされている。コアピン8は、樹脂成形品1の大きさや発生ガス量、他の部分からのガス抜けの程度等を考慮して、その数や径を設定すればよく、例えば必要に応じて各部品3に対応して複数設けてもよい。なお、前記コアピン8を加圧する装置としては、前記油圧装置9に限らず、例えばバネ等により加圧するものであってもよい。樹脂注入前においては、前記コアピン8の先端が前記ガイド7の載置面7bと同じ高さになるように、油圧装置9によって押し込まれている。
この状態で樹脂の注入を行うが、このとき、部品3は前記ガイド7の載置面7b上に載置されているだけであるので、上方向には移動可能である。したがって、部品3の浮き上がりによる樹脂のまわり込みが懸念される。この樹脂のまわり込みのため、発生したガスが抜けにくくなる恐れがある。そこで、本実施形態では、樹脂の流れを利用して、前記部品3の浮き上がりを防止すればさらに効果的である。
具体的には、前記金型6において、部品3よりも高い位置にゲート10を設け、ここから樹脂を注入する。このように、部品3よりも高い位置に設けられたゲート10から樹脂を注入すると、樹脂の流れは、いわゆるダウンフローとなり、図2(b)中に矢印で示すように、上から下に向かう流れとなる。また、樹脂の流れの一部は、部品3上を通過する形になる。
このような樹脂の流れにより、部品3に対して矢印Fで示す方向の力が加わり、その結果、部品3は金型6のガイド7が形成された金型面6a、すなわちガイド7の載置面7bに向かって押し付けられることになる。したがって、部品3は、樹脂注入時に浮き上がることがなく、ガイド7による位置決め状態が維持され、部品3の位置ずれの無い成形が可能になる。
この場合、部品3に対する樹脂注入口(ゲート10)の高さが重要である。具体的には、先ず、ガイド7の載置面7bによって高さが決まる部品3の底面を基準とする。この底面を基準hとすると、部品3の上面の位置が高さhということになる。この場合、前記底面を基準hとして、前記部品3の重心の高さよりも高い位置にゲート10を設ける必要がある。部品3が上下対称な形状を有する場合には、前記高さhの1/2よりも高い位置にゲート10を設ける必要がある。これよりも低い位置にゲート10を設けると、樹脂の流れが部品3に対して上昇する方向となり、部品3の浮き上がりの可能性が高くなる。好ましくは、部品3の高さh以上の位置にゲート10を設けるのが良い。
樹脂の充填の後、図2(c)に示すように、油圧装置9の操作によりコアピン8を後退させる。このコアピン8を後退させるタイミングは、樹脂の硬化が始まった後、硬化が完全に終わる前であるが、タイミングがあまり早すぎると、未硬化の樹脂がコアピン8を後退した空間内に流れ込む可能性がある。また、樹脂が完全に硬化してからコアピン8を引き抜いたのでは、十分な効果が得られなくなるおそれがある。したがって、樹脂の冷却開始時から金型6が開くまでの間の何れかの時にコアピン8を後退させることが好ましく、前記期間の概ね中間時点から金型が開くまでの間が好ましく、さらに金型が開く直前にコアピン8を後退させることが好ましい。
コアピン8の後退は、例えばコアピン8を所定量後退させることによって行ってもよいし、コアピン8を金型6から完全に外部に引き抜く形で行ってもよい。前者の場合、コアピン8の後退により空間kが形成され、この空間k内が周囲に比べて減圧状態になることから、ガス抜きが促進される。後者の場合には、コアピン8を引き抜いた孔から外部に速やかに反応ガスが逃散される。
以上の構成を有する本発明においては、樹脂成形品を構成する樹脂材料として、任意の樹脂材料を用いることができるが、特に熱硬化性の樹脂を用いた場合に適用することで、その効果を引き出すことができる。これは、樹脂成形品に熱硬化性の樹脂を用いた場合には、ガスが発生し易く、前記ガス抜きによる効果が顕著であるからである。
以上が本発明の成形方法の基本的な考えであるが、成形に際しては、これに加えて、例えば部品3の長手方向に沿って樹脂の流れが形成されるように、部品3の略長手方向から樹脂を注入することが好ましい。前記成形方法により、前述の通り発生ガスによるフクレやクラックを防止できるが、これに加えて樹脂の流れを考慮することにより、一体成形品の構造に起因するクラックを防止できるからである。
例えば、部品3をインサート成形した場合、成形される樹脂成形品においては、部品3の長手方向に沿って形成される部分の樹脂厚が薄いことが多い。図4は、金型6内に部品2を配置した場合の樹脂成形品の代表的な形状例を示すものである。この樹脂成形品においては、部品2の4辺に対応した樹脂部A,B,C,Dを有しており、それぞれの樹脂部A,B,C,Dの厚さがt,t,t,tとする。そして、t,t,t>tであり、樹脂の厚さが最も薄い部分が樹脂部Dとする。したがって、成形される樹脂成形品において、最も強度が弱いのは樹脂部Dということになる。
このような形状の樹脂成形品を成形する場合、例えば図5(a)に示すように、樹脂部C側から樹脂を注入すると、樹脂の流れは図中矢印で示すようなものとなる。すなわち、樹脂部C側から金型6のキャビティ内に注入された樹脂の流れは、部品3によって遮られ、部品3を避けながら移動する。そして、樹脂部Dに関しては、樹脂部Aや樹脂部Bを回り込んだ後、樹脂の流れが到達する。このとき、樹脂部Dにおいて、部品3によって分流された樹脂の流れが合流することになり、その結果、図中wで示す位置において、いわゆるウエルドを起こす。ウエルドは、強度低下の大きな原因となり、これが最も強度の弱い樹脂部Dにおいて起こると、この部分でのクラックの発生に繋がり、信頼性を著しく損なうことになる。
一方、図5(b)に示すように、樹脂部A側から樹脂を注入すると、やはり部品3によって樹脂の流れが部品3に沿って分割され、部品3の終端、この場合には樹脂部Bで合流する。したがって、樹脂部Bにおいてウエルドが起こるが、樹脂部Bは樹脂の厚さが厚く、ウエルドが起こったとしても、強度低下の影響は僅かであり、これが原因でクラックが入ることはない。また、樹脂の厚さが最も薄い樹脂部Dについて言えば、この部分には部品3を避けながら移動する樹脂の流れが形成され、樹脂流れの合わさり目となることがないので、ウエルドが起こることはない。したがって、強度的に最も問題となる樹脂部Dにおいて強度が低下することがなく、クラックの発生が抑えられる。
前述のように、樹脂の注入方向によって部品3の周囲での樹脂の流れが変わる。したがって、樹脂成形品の成形に際しては、図5(b)に示すように、樹脂の厚さが最も薄く強度的に問題となる樹脂部Dに沿って平行に樹脂の流れが形成されるように、すなわち樹脂部A側(あるいは樹脂部B側)から樹脂を注入することが好ましいということになる。
また、樹脂成形品の強度を向上するために、樹脂に繊維状フィラーを添加した場合や、部品2に負の熱膨張係数を有する希土類金属磁石等を用いた場合には、これに応じて樹脂の注入方向を考慮することが好ましい。
以上のように、本発明によれば、コアピン8の引き抜きにより反応ガスのガス抜きを確実に行うことができ、ガス抜き不良によるフクレや変形等の無い品質の高い樹脂成形品を作製することが可能である。また、前記に加えて、部品の位置ずれを抑制するために樹脂の注入を適正に制御することで、ガス抜きの効果をさらに大なるものとすることができ、不良品の発生を抑え、樹脂成形品の歩留まりを大幅に向上することが可能である。また、前記に加えて、樹脂の注入を適正に制御することで、クラック等の発生を確実に抑制することができ、前記ガス抜きの効果による不良品の発生の抑制と相俟って、樹脂成形品の歩留まりを大幅に向上することが可能である。
以下においては、実際に樹脂成形品を成形し、本発明の効果を確かめた。
実施例
本実施例において作製した樹脂成形品の形状は図1に示す通りであり、樹脂部中に2つの希土類金属磁石をインサート成形した。樹脂中にインサート成形した希土類金属磁石は、10mm×10mm×3mmであり、通常の粉末冶金の手法により作製した。希土類金属磁石における配向方向は厚さ方向(3mmの方向)であり、表面にはNiめっきを施した。注入する樹脂としては、ガラスフィラーを40質量%充填した熱硬化性樹脂を用いた。
前記樹脂成形品を、図2に示す方法にしたがって成形した。作製した樹脂成形品の数は200個である。なお、本実施例においては、樹脂の注入後、金型を開く直前にコアピンを後退させることによりガス抜きを行った。したがって、図1に示すように、成形された樹脂成形品には、ガス抜き孔が形成されていた。
各樹脂成形品について、樹脂が固化した後、金型から取り出し、180℃にて3時間エージングを行った。その後、樹脂部におけるフクレや変形、クラック等の発生状況を目視にて確認した。フクレや変形、クラック等が発生した樹脂成形品の数量を成形個数(200個)で除し、不良品発生率を求めて評価した。その結果、不良品発生率は0%と極めて良好な値を示していた。
比較例
実施例と同様の樹脂成形品を成形したが、コアピンの引き抜きによるガス抜きを行わなかった。したがって、作製した樹脂成形品には、ガス抜き孔は形成されていない。この場合には、フクレや変形、クラック等による不良品発生率が96%と実施例に比べて著しく大きな値であった。
本発明を適用した樹脂成形品の一例を示すものであり、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は正面図である。 成形プロセスの一例を示す模式図であり、(a)はセッティング状態、(b)は樹脂注入状態、(c)はコアピンの引き抜きによるガス抜き状態をそれぞれ示す。 金型に設けられたガイド及びコアピンの形状例を示す要部概略斜視図である。 金型キャビティ内へ部品の配置例を示す平面図である。 (a)は部品の長手方向と直交する方向から樹脂を注入した場合の樹脂の流れを示す模式図であり、(b)は部品の長手方向と平行な方向から樹脂を注入した場合の樹脂の流れを示す模式図である。
符号の説明
1 樹脂成形品、2A,2B 樹脂部、3 部品、4 ガイド孔、5 ガス抜き孔、6 金型、7 ガイド、7a 立ち上がり壁、7b 載置面、8 コアピン、9 油圧装置、10 ゲート

Claims (5)

  1. 金型のキャビティ内に配置された部品を熱硬化性の樹脂によりインサート成形するに際し、
    前記金型に前記部品表面に当接するコアピンを設け、金型内に樹脂を充填し、樹脂の硬化が始まった後、硬化が完全に終わる前に前記コアピンを引き抜くことでガス抜きを行うことを特徴とする樹脂成形品の成形方法。
  2. 前記コアピンの引き抜きにより減圧状態としてガス抜きを行うことを特徴とする請求項1記載の樹脂成形品の成形方法。
  3. 前記コアピンを金型から引き抜き、コアピンが挿入されるコアピン孔を開放することでガス抜きを行うことを特徴とする請求項1記載の樹脂成形品の成形方法。
  4. 前記部品が希土類金属磁石であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の樹脂成形品の成形方法。
  5. 所定の金型面に設けられたガイドにより前記部品を位置決めするとともに、前記部品に対して前記ガイドが設けられた金型面に向かって樹脂の流れによる力が加わるように樹脂を注入することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の樹脂成形品の成形方法。
JP2005047005A 2005-02-23 2005-02-23 樹脂成形品の成形方法 Expired - Lifetime JP5114827B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005047005A JP5114827B2 (ja) 2005-02-23 2005-02-23 樹脂成形品の成形方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005047005A JP5114827B2 (ja) 2005-02-23 2005-02-23 樹脂成形品の成形方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006231606A JP2006231606A (ja) 2006-09-07
JP5114827B2 true JP5114827B2 (ja) 2013-01-09

Family

ID=37039795

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005047005A Expired - Lifetime JP5114827B2 (ja) 2005-02-23 2005-02-23 樹脂成形品の成形方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5114827B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2531345B1 (en) 2010-02-01 2019-04-03 DBM Reflex Enterprises Inc. Lens molded with embedded layers of the same resin using a two step injection molding process.

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0729388B2 (ja) * 1986-08-13 1995-04-05 ブリヂストンスポーツ株式会社 ゴルフボ−ルの製造方法
JPH01222913A (ja) * 1988-03-02 1989-09-06 Seiko Epson Corp 密閉容器の製造方法
JP2756615B2 (ja) * 1991-05-24 1998-05-25 松下電器産業株式会社 インサート成形品およびその製造方法
JPH091566A (ja) * 1995-06-19 1997-01-07 Araco Corp 接着シートにおけるパッド位置決め方法
JP2003131592A (ja) * 2001-10-22 2003-05-09 Seiko Precision Inc El駆動回路一体型elインサート成形品

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006231606A (ja) 2006-09-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5329202B2 (ja) モールドコイルの製造方法
JP5580116B2 (ja) 射出成形による樹脂成形品の製造方法
US8057723B2 (en) Method of manufacturing insert-molded article and apparatus therefor
JP5174874B2 (ja) 圧縮成形型及び圧縮成形方法
JP5422191B2 (ja) モールドコイルの製造方法
JP4426880B2 (ja) 樹脂封止装置及び樹脂封止方法
JP5114827B2 (ja) 樹脂成形品の成形方法
JP2011218623A (ja) インサート成型装置、及びインサート成型方法
JP4611249B2 (ja) 回転子積層鉄心の樹脂封止方法
CN107949445A (zh) 成形装置及成形制品的制造方法
TWI728528B (zh) 記憶卡結構及其製造方法
JP2006231604A (ja) 成形方法
CN105318080A (zh) 一种电子膨胀阀、电机线圈、电路板组件以及灌胶方法
JP6288120B2 (ja) 樹脂封止金型および電子部品の樹脂成形部を製造する方法
CN102077343B (zh) 一种引线架及其制造方法以及一种半导体装置
JP4922671B2 (ja) コネクタの成形方法及び成形装置
JP2006272657A (ja) 成形方法及び成形装置
JP6459869B2 (ja) 樹脂注入方法
CN209738182U (zh) 一种防溢胶结构的注塑模具
JP3280634B2 (ja) 半導体パッケージの製造方法及び半導体パッケージ製造用の金型及び半導体パッケージ
KR101143939B1 (ko) 하형 블록 및 이를 포함하는 전자 부품 몰딩용 금형 유닛
JP6455647B1 (ja) ゴム型挿入具
JP5401703B2 (ja) モールド金型
CN102347248A (zh) 一种低充高保ic塑封工艺方法
JP4419686B2 (ja) 複合部品の成形方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080131

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100428

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100506

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100705

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110705

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110901

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120703

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120831

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120918

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121001

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5114827

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151026

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term