JP5166923B2 - 共重合ポリカーボネート樹脂およびその製造方法 - Google Patents
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1.下記式(1)で表されるカーボネート構成単位、およびテルペン系ジメチロール由来のカーボネート構成単位を含んでなる共重合ポリカーボネート樹脂であって、ASTM D6866 05に準拠して測定された生物起源物質含有率が80%〜100%であり、式(1)で表されるカーボネート構成単位が全カーボネート構成単位中、50〜98重量%を占める共重合ポリカーボネート樹脂、
3.樹脂0.7gを塩化メチレン100mlに溶解した溶液の20℃における比粘度が0.20〜0.60であり、かつガラス転移温度が100〜170℃である前項1記載の共重合ポリカーボネート樹脂、
4.OH価が5×103g/ton以下である前項1記載の共重合ポリカーボネート樹脂、
5.上記式(1)で表されるカーボネート構成単位がイソソルビド(1,4;3,6−ジアンヒドロ−D−ソルビトール)由来のカーボネート構成単位である前項1記載の共重合ポリカーボネート樹脂、
6.テルペン系ジメチロール化合物がアロオシメン、ミルセン、オシメン、α−ファルネセン、β−ファルネセンからなる群より選ばれた少なくとも1種の化合物から誘導されるジメチロール化合物であることを特徴とする請求項1記載の共重合ポリカーボネート樹脂、
7.前項1記載の共重合ポリカーボネート重合鎖末端に下記式(2)または(3)
で表される末端基がポリマー主鎖構造に対して0.3〜9.0重量%含まれていることを特徴とする末端変性共重合ポリカーボネート樹脂、
8.末端基が炭素原子数8〜22の脂肪族アルコールである前項7記載の末端変性共重合ポリカーボネート樹脂、
9.末端基が植物由来である炭素原子数14〜22の直鎖脂肪族アルコールである前項7記載の末端変性共重合ポリカーボネート樹脂、
10.重合触媒の存在下、下記式(a)
11.前項1記載の共重合ポリカーボネート樹脂から形成された成形品、
が提供される。
本発明の共重合ポリカーボネート樹脂は、上記式(1)のカーボネート構成単位およびテルペン系ジメチロール由来のカーボネート構成単位よりなる共重合ポリカーボネート樹脂であり、ASTM D6866 05に準拠して測定された生物起源物質含有率が80%〜100%であり、83%〜100%がより好ましい。
これらの重合触媒の使用量は、それぞれ炭酸ジエステル1モルに対し、好ましくは1×10−9〜1×10−3当量、より好ましくは1×10−8〜5×10−4当量の範囲で選ばれる。
aは1〜5の整数、より好ましくは1〜3の整数、さらに好ましくは1である。
また、本発明のポリカーボネート樹脂には、用途に応じて各種の機能付与剤を添加してもよく、例えば熱安定剤、安定化助剤、可塑剤、酸化防止剤、光安定剤、衝撃吸収剤、難燃剤、滑剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤などである。
どが見られる。
ASTM D6866 05に準拠し、放射性炭素濃度(percent modern carbon;C14)による生物起源物質含有率試験から、生物起源物質含有率を測定した。
特開2003−43027号公報を参考にした。すなわちペレットを塩化メチレンに溶解し、ジブチルジラウリル錫の存在下、過剰量のフェニルイソシアネートを加え反応させた後に、余剰分のフェニルイソシアナート量は、ジブチルアミンを用いた滴定によって定量した。OH価は、前記滴定結果から反応したフェニルイソシアナート量を求め、算出した。
予め100℃で24時間乾燥した60×60×1(単位:mm)の成形板を23℃の水中に浸し、定期的に取り出してその重量を測定し、吸水率を下記式(1)から計算した。
ペレットを塩化メチレンに溶解、濃度を0.7g/dLとして、温度20℃にて、オストワルド粘度計(装置名:RIGO AUTO VISCOSIMETER TYPE VMR−0525・PC)を使用して測定した。なお、比粘度ηspは下記式から求めた。
ηsp=t/to−1
t :試料溶液のフロータイム
to :溶媒のみのフロータイム
ペレットを用いてTA Instruments社製 DSC (型式 DSC2910)により測定した。
ペレットを日本製鋼所(株)製 JSWJ−75EIIIを用いて射出成形を行い、厚み2mmの成形板の形状を目視にて評価した(金型温度:70〜90℃、成形温度:220〜250℃)。
成形加工性
○;濁り、割れ、ヒケ、分解によるシルバーなどが見られない。
×;濁り、割れ、ヒケ、分解によるシルバーなどが見られる。
JEOL製JNM−AL400を用いてペレットの重クロロホルム溶液中における1H−NMRを測定し、主鎖骨格中に含まれるエーテルジオール由来の特定プロトンおよび末端ヒドロキシ化合物由来の特定プロトンとの積分比から末端変性基含有率を求めた。なお末端変性基含有率(重量%)は下記式から求めた。
Mt:末端ヒドロキシ化合物構成単位の分子量
Re:1H−NMRの積分比から求めた主鎖中におけるエーテルジオールの組成比
Me:エーテルジオール構成単位の分子量
冷却管、温度計、撹拌棒を備えた500mLの三つ口フラスコに、ヤスハラケミカル(株)製アロオシメン74重量部(純度92%、0.5モル)およびフマル酸58重量部(0.5モル)を仕込み、撹拌しながら昇温して、150〜160℃で12時間反応した。反応後、アセトンから再結晶することにより、フマル化アロオシメン83重量部(アロオシメン基準で収率62%、純度94%)を得た。続いて、電磁撹拌装置を備えた内容500mLのオートクレーブに、上記で得られたフマル化アロオシメン72重量部(0.27モル)、2−プロパノール140重量部、および粉末状の5%パラジウムカーボン触媒0.7重量部を仕込んだ。次いで、これを密閉し、雰囲気を窒素ガスで置換した後、水素ガス15kg/cm2の圧力をかけながら導入した。そして、撹拌を開始すると、内温が27℃から32℃へ上昇した。吸収された水素を補うことで圧力を15〜20kg/cm2に保ちながら4時間反応させた。その後、得られた懸濁液をブフナーロートで吸引ろ過を行い、触媒をろ別した。その後、ろ液を減圧濃縮することにより、水添フマル化アロオシメン72重量部(収率95%、純度92%)を得た。次に、冷却管、温度計、撹拌棒、滴下ロートを備えた2L四つ口フラスコに、窒素気流下、脱水テトラヒドロフランを500mL入れ、水素化リチウムアルミニウム26重量部(0.68モル)を加えた。混合液を、65℃で30分間環流させた後、加熱をやめ、ここに上記のようにして得られた水添フマル化アロオシメン61重量部(0.22モル)を脱水テトラヒドロフラン300mLに溶解した溶液を3時間かけて滴下した。混合液を65℃で12時間環流させた後、0℃付近に冷却し、水を26mL、4規定水酸化ナトリウム水溶液を26mL、水80mLを順次加えた。灰色の部分がなくなるまで撹拌し、酢酸エチルを加え、油層と水層に分離した。油層を減圧蒸留にて溶媒を除去し、粗生成物50重量部を得た。これをカラムクロマトグラフィーで精製することにより、下記式(7)で代表されるジメチロール化合物の粘稠液体30重量部(収率56%、純度96%)を得た。
冷却管、温度計、撹拌棒を備えた500mL三つ口フラスコに、ヤスハラケミカル(株)製ミルセン90重量部(純度76%、0.5モル)およびフマル酸58重量部(0.5モル)を仕込み、撹拌しながら昇温して、150〜160℃で12時間反応した。反応後、アセトンから再結晶することにより、フマル化ミルセン84重量部(ミルセン基準で収率65% 、純度98%)を得た。続いて、電磁撹拌装置を備えた内容500mLのオートクレーブに、上記で得られたフマル化ミルセン72重量部(0.28モル)、2−プロパノール140重量部、および粉末状の5%パラジウムカーボン触媒0 .7重量部を仕込んだ。次いで、これを密閉し、雰囲気を窒素ガスで置換した後、水素ガス15kg/cm2の圧力をかけながら導入した。そして、撹拌を開始すると、内温が27℃から32℃へ上昇した。吸収された水素を補うことで圧力を15〜20kg/cm2に保ちながら4時間反応させた。その後、得られた懸濁液をブフナーロートで吸引ろ過を行い、触媒をろ別した。その後、ろ液を減圧濃縮することにより、水添フマル化ミルセン71重量部(収率94%、純度95%)を得た。次に、冷却管、温度計、撹拌棒、滴下ロートを備えた2L四つ口フラスコに、窒素気流下、脱水テトラヒドロフランを500mL入れ、水素化リチウムアルミニウム26重量部(0.68モル)を加えた。混合液を、65℃で30分間環流させた後、加熱をやめ、ここに上記のようにして得られた水添フマル化ミルセン60重量部(0.22モル)を脱水テトラヒドロフラン300mLに溶解した溶液を3時間かけて滴下した。混合液を65℃で12時間環流させた後、0℃付近に冷却し、水を26mL、4規定水酸化ナトリウム水溶液を26mL、水80mLを順次加えた。灰色の部分がなくなるまで撹拌し、酢酸エチルを加え、油層と水層に分離した。油層を減圧蒸留にて溶媒を除去し、粗生成物47重量部を得た。これをカラムクロマトグラフィーで精製することにより、下記式(8)で表されるジメチロール化合物の白色結晶20重量部(収率40%、純度99%)を得た。
イソソルビド884重量部(6.05モル)と製造例1で製造したテルペン系ジメチロール(A−1)992重量部(4.95モル)およびジフェニルカーボネート2380重量部(11.11モル)とを反応器に入れ、重合触媒としてテトラメチルアンモニウムヒドロキシドを0.30重量部(ジフェニルカーボネート成分1モルに対して3×10−4モル)、および水酸化ナトリウムを1.3×10−3重量部(ジフェニルカーボネート成分1モルに対して3×10−6モル)仕込んで窒素雰囲気下、常圧で180℃に加熱し溶融させた。撹拌下、反応槽内を30分かけて徐々に減圧し、生成するフェノールを留去しながら13.3×10−3MPaまで減圧した。この状態で20分反応させた後に200℃に昇温した後、20分かけて徐々に減圧し、フェノールを留去しながら4.0×10−3MPaで20分間反応させ、さらに、220℃に昇温し30分間、250℃に昇温し30分間反応させた。次いで、徐々に減圧し、2.67×10−3MPaで10分間、1.33×10−3MPaで10分間反応を続行し、さらに減圧し、4.00×10−5MPaに到達したら、徐々に250℃まで昇温し、最終的に250℃、6.66×10−5MPaで1時間反応せしめた。その結果、比粘度が0.37のポリマーが得られた。このポリマーの評価結果については表1に示した。
イソソルビド1286重量部(8.8モル)と製造例2で製造したテルペン系ジメチロール(A−2)502重量部(2.2モル)およびジフェニルカーボネート2404重量部(11.22モル)とを反応器に入れ、重合触媒としてテトラメチルアンモニウムヒドロキシドを0.31重量部(ジフェニルカーボネート成分1モルに対して3×10−4モル)、および水酸化ナトリウムを1.4×10−3重量部(ジフェニルカーボネート成分1モルに対して3×10−6モル)とした以外は実施例1と同様に重合させてポリマーを得た。得られたポリマーの評価結果については表1に示した。
イソソルビド1125重量部(7.7モル)と製造例1で製造したテルペン系ジメチロール(A−1)661重量部(3.3モル)とステアリルアルコール60重量部(0.22モル)およびジフェニルカーボネート2404重量部(11.22モル)とを反応器に入れ、重合触媒としてテトラメチルアンモニウムヒドロキシドを0.31重量部(ジフェニルカーボネート成分1モルに対して3×10−4モル)、および水酸化ナトリウムを1.4×10−3重量部(ジフェニルカーボネート成分1モルに対して3×10−6モル)とした以外は実施例1と同様に重合させてポリマーを得た。得られたポリマーの評価結果については表1に示した。
イソソルビド1527重量部(10.45モル)と製造例2で製造したテルペン系ジメチロール(A−2)126重量部(0.55モル)とステアリルアルコール89重量部(0.33モル)およびジフェニルカーボネート2427重量部(11.33モル)とを反応器に入れ、重合触媒としてテトラメチルアンモニウムヒドロキシドを0.31重量部(ジフェニルカーボネート成分1モルに対して3×10−4モル)、および水酸化ナトリウムを1.4×10−3重量部(ジフェニルカーボネート成分1モルに対して3×10−6モル)とした以外は実施例1と同様に重合させてポリマーを得た。得られたポリマーの評価結果については表1に示した。
イソソルビド1608重量部(11モル)とジフェニルカーボネート2333重量部(10.89モル)とを反応器に入れ、重合触媒としてテトラメチルアンモニウムヒドロキシドを0.30重量部(ジフェニルカーボネート成分1モルに対して3×10−4モル)、および水酸化ナトリウムを1.4×10−3重量部(ジフェニルカーボネート成分1モルに対して3×10−6モル)とした以外は実施例1と同様に重合させてポリマーを得た。得られたポリマーの評価結果については表1に示した。
イソソルビド643重量部(4.4モル)と製造例2で製造したテルペン系ジメチロール(A−2)1507重量部(6.6モル)、およびジフェニルカーボネート2262重量部(10.56モル)とを反応器に入れ、重合触媒としてテトラメチルアンモニウムヒドロキシドを0.30重量部(ジフェニルカーボネート成分1モルに対して3×10−4モル)、および水酸化ナトリウムを1.3×10−3重量部(ジフェニルカーボネート成分1モルに対して3×10−6モル)とした以外は実施例1と同様に重合させてポリマーを得た。得られたポリマーの評価結果については表1に示した。
Claims (11)
- 厚さ1mmの成型板における23℃水中での、飽和吸水率が5%以下である請求項1記載の共重合ポリカーボネート樹脂。
- 樹脂0.7gを塩化メチレン100mlに溶解した溶液の20℃における比粘度が0.20〜0.60であり、かつガラス転移温度が100〜170℃である請求項1記載の共重合ポリカーボネート樹脂。
- OH価が5×103g/ton以下である請求項1記載の共重合ポリカーボネート樹脂。
- 上記式(1)で表されるカーボネート構成単位がイソソルビド(1,4;3,6−ジアンヒドロ−D−ソルビトール)由来のカーボネート構成単位である請求項1記載の共重合ポリカーボネート樹脂。
- テルペン系ジメチロール化合物がアロオシメン、ミルセン、オシメン、α−ファルネセン、β−ファルネセンからなる群より選ばれた少なくとも1種の化合物から誘導されるジメチロール化合物であることを特徴とする請求項1記載の共重合ポリカーボネート樹脂。
- 請求項1記載の共重合ポリカーボネート重合鎖末端に下記式(2)または(3)
(上記式(2)、(3)において、R1は炭素原子数4〜30のアルキル基、炭素原子数7〜30のアラルキル基、炭素原子数4〜30のパーフルオロアルキル基、または下記式(4)
(上記式(4)中、R2、R3、R4、R5及びR6は夫々独立して炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数6〜20のシクロアルキル基、炭素原子数2〜10のアルケニル基、炭素原子数6〜10のアリール基及び炭素原子数7〜20のアラルキル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の基を表し、bは0〜3の整数、cは4〜100の整数である)であり、Xは単結合、エーテル結合、チオエーテル結合、エステル結合、アミノ結合及びアミド結合からなる群より選ばれる少なくとも1種の結合を表わし、aは1〜5の整数である。)
で表される末端基がポリマー主鎖構造に対して0.3〜9.0重量%含まれていることを特徴とする末端変性共重合ポリカーボネート樹脂。 - 末端基が炭素原子数8〜22の脂肪族アルコールである請求項7記載の末端変性共重合ポリカーボネート樹脂。
- 末端基が植物由来である炭素原子数14〜22の直鎖脂肪族アルコールである請求項7記載の末端変性共重合ポリカーボネート樹脂。
- 重合触媒の存在下、下記式(a)
で表されるエーテルジオール、テルペン系ジメチロール化合物、炭酸ジエステルおよび該エーテルジオールに対して0〜15重量%の下記式(5)または(6)
(上記式(5)、(6)において、R1は炭素原子数4〜30のアルキル基、炭素原子数7〜30のアラルキル基、炭素原子数4〜30のパーフルオロアルキル基、または上記式(4)であり、Xは単結合、エーテル結合、チオエーテル結合、エステル結合、アミノ結合及びアミド結合からなる群より選ばれる少なくとも1種の結合を表わし、aは1〜5の整数である。)で表されるヒドロキシ化合物を常圧で加熱反応させ、次いで減圧下、180℃〜280℃の温度で加熱しながら溶融重縮合させることを特徴とする請求項1記載の共重合ポリカーボネート樹脂の製造方法。 - 請求項1記載の共重合ポリカーボネート樹脂から形成された成形品。
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