JP5219601B2 - ウェルドナットの溶接方法、ウェルドナット溶接用電極装置 - Google Patents

ウェルドナットの溶接方法、ウェルドナット溶接用電極装置 Download PDF

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Description

上下の電極間でウェルドナットを溶接するウェルドナット溶接装置に関するものである。
従来、被溶接部材(鉄板)にナットを接合する場合には、特許文献1〜3に示されるようなプロジェクション溶接機が広く用いられている。このようなプロジェクション溶接機を使用したプロジェクション溶接は、図10に示されるように、被溶接部材100に貫通形成した位置決め穴100aに、下部電極装置90のガイドピン95を挿通して、被溶接部材100を下部電極装置90の下部電極96上に載置し、ガイドピン95を、座面に複数のプロジェクション101aが形成されたプロジェクションナット101のネジ穴101bに挿入し、この状態で、上方から上部電極をプロジェクションナット101に押し当てて、プロジェクション101aに電流を集中させて流し、この際に発生する電気抵抗熱によりプロジェクション101aを溶融させて、プロジェクションナット101を被溶接部材100に溶接するスポット溶接である。
しかしながら、このようなプロジェクション溶接は、被溶接部材100にガイドピン95が挿通する位置決め穴100aを貫通形成する必要があるので、空気タンクや燃料タンクのように、被溶接部材100に位置決め用穴100aを形成することが許されない場合には、被溶接部材100に治具でナットを位置決めした上で、作業者が、特許文献4に示されるようなアーク溶接用トーチを用いて、ナットの全周をアーク溶接することにしていた。しかしながら、この方法では、治具を製作する必要があり、また、作業者がナットの全周をアーク溶接するために、被溶接部材にナットを接合するのに時間がかかるという問題があった。
特開平06−238460号公報 特開平10−58154号公報 特開平09−295162号公報 特開平05−269580号公報
本発明は上記問題を解決し、被溶接部材に位置決め穴を開けることなく、容易に被溶接部材にナットを溶接することができる溶接器具を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた請求項1に記載の発明は、
下部電極上に被溶接部材を載置し、
ウェルドナットのプロジェクションを被溶接部材側に向け、上部電極を摺動自在に貫通するガイドピンを、ウェルドナットのネジ穴に挿通した状態で、ウェルドナットを被溶接部材上に載置し、
上部電極及び下部電極でウェルドナットを挟んで加圧しながら、上部電極と下部電極間に電流を流して、ウェルドナットを被溶接部材に溶接するウェルドナットの溶接方法であって、
ガイドピンの先端を尖鋭な形状とし、
被溶接部材の上面に、位置決め凹部を凹陥形成し、
前記位置決め凹部を前記ガイドピンの先端に係合させて、被溶接部材に対するウェルドナットの位置決めを行うことを特徴とする。
請求項1に記載を具現化するのに最適な装置である請求項2に記載の発明は、
請求項1に記載の溶接方法に使用するウェルドナット溶接用電極装置であって、
筒状の電極ホルダーと、
前記電極ホルダーの下端に取り付けられ、中心に電極ホルダーと連通する貫通穴が成された上部電極と、
前記電極ホルダーの内部にスライド自在に収納されて、その下端を前記電極の貫通穴から突出させたガイドピンを有する上部電極装置と、
前記上部電極装置の下方に対向配置された下部電極とから構成されており、
被溶接部材の上面に凹陥形成した位置決め凹部に係合して、被溶接部材に対するウェルドナットの位置決めを行うように、ガイドピンの先端を、尖鋭な形状にしたことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、
ガイドピンを、ガイドピンの先端側に付勢したことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項2又は請求項3に記載の発明において、
電極ホルダーの内外を連通するガイド溝を、電極ホルダーの軸線方向に沿って形成するとともに、
前記ガイド溝から電極ホルダーの外側へ突出するハンドルを、ガイドピンの基端に取り付けたことを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、
ガイド溝の上端に、当該ガイド溝と直交する係合部を形成し、ハンドルが前記係合部で係合して、ガイドピンが電極ホルダー内の上方で保持されるように構成したことを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項2〜請求項5に記載の発明において、
ガイドピンのうちウェルドナットのネジ穴との接触部分を絶縁材料で構成したことを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項2〜請求項6に記載の発明において、
内部に冷却水流路を有する水冷ジャケットを、電極ホルダーに設けたことを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の発明において、
水冷ジャケットは、電極ホルダーの外形よりも僅かに大きい形状の取付部が上下に連通形成されたものであり、当該取付部の内周面を全周に渡って凹陥形成し、前記取付部に電極ホルダーを挿通して、前記凹陥部分と電極ホルダーの外周面により形成される空間を冷却水流路としたことを特徴とする。
上記課題を解決するためになされた請求項1に記載の発明は、
下部電極上に被溶接部材を載置し、
ウェルドナットのプロジェクションを被溶接部材側に向け、上部電極を摺動自在に貫通するガイドピンを、ウェルドナットのネジ穴に挿通した状態で、ウェルドナットを被溶接部材上に載置し、
上部電極及び下部電極でウェルドナットを挟んで加圧しながら、上部電極と下部電極間に電流を流して、ウェルドナットを被溶接部材に溶接することを特徴とする。
このため、被溶接部材に位置決め穴を開けることなく、プロジェクション溶接(スポット溶接)をすることが可能となり、短時間で且つ容易に被溶接部材にナットを溶接することが可能となる。
更に、請求項1に記載の発明は、
ガイドピンの先端を尖鋭な形状とし、
被溶接部材の上面に、位置決め凹部を凹陥形成し、
前記位置決め凹部を前記ガイドピンの先端に係合させて、被溶接部材に対するウェルドナットの位置決めを行うことを特徴とする。
このため、ウェルドナットの被溶接部材への溶接位置がずれることを防止することが可能となり、被溶接部材の狙い位置に確実にウェルドナットを溶接することが可能となる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の溶接方法に使用するウェルドナット溶接用電極装置であって、筒状の電極ホルダーと、前記電極ホルダーの下端に取り付けられ、中心に電極ホルダーと連通する貫通穴が成された上部電極と、前記電極ホルダーの内部にスライド自在に収納されて、その下端を前記電極の貫通穴から突出させたガイドピンを有する上部電極装置と、前記上部電極装置の下方に対向配置された下部電極とから構成されることを特徴とする。
前記ガイドピンにウェルドナットのネジ穴を挿通した状態で、前記電極ホルダーを下げると、上部電極がウェルドナットに当接し、この状態で、前記上部電極と、下部電極間で電流を流すと、ウェルドナットのプロジェクションに電流が流れ、この際に発生する電気抵抗熱で、プロジェクションが溶融して、ウェルドナットが被溶接部材に溶接される。このため、被溶接部材に位置決め穴を開けることなく、プロジェクション溶接(スポット溶接)をすることが可能となり、短時間で且つ容易に被溶接部材にナットを溶接することが可能となる。
更に、請求項2に記載の発明は、
被溶接部材の上面に凹陥形成した位置決め凹部に係合して、被溶接部材に対するウェルドナットの位置決めを行うように、ガイドピンの先端を、尖鋭な形状にしたことを特徴とする。
このため、被溶接部材にポンチ等で位置決め凹部を形成すると、ガイドピンの先端が、前記位置決め凹部と係合し、ウェルドナットの被溶接部材への溶接位置がずれることを防止することが可能となり、被溶接部材の狙い位置に確実にウェルドナットを溶接することが可能となる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、ガイドピンを、ガイドピンの先端側に付勢したことを特徴とする。
このため、ガイドピンが確実に被溶接部材に当接し、ウェルドナットがガイドピンから外れることを防止し、溶接不良を確実に防止することが可能となる。
請求項4に記載の発明は、請求項2又は請求項3に記載の発明において、電極ホルダーの内外を連通するガイド溝を、電極ホルダーの軸線方向に沿って形成するとともに、前記ガイド溝から電極ホルダーの外側へ突出するハンドルを、ガイドピンの基端に取り付けたことを特徴とする。
このため、作業者が前記ハンドルを上方に持ち上げると、前記ガイドピンも上方にスライドするので、ガイドピンをウェルドナットのネジ穴に挿通する際の作業性を向上させることが可能となる。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、ガイド溝の上端に、当該ガイド溝と直交する係合部を形成し、ハンドルが前記係合部で係合して、ガイドピンが電極ホルダー内の上方で保持されるように構成したことを特徴とする。
このため、ウェルドナットを溶接した被溶接部材を容易に、スポット溶接機(ウェルドナット溶接用上部電極、下部電極)から取り出すことが可能となる。
請求項6に記載の発明は、請求項2〜請求項5に記載の発明において、ガイドピンのうちウェルドナットのネジ穴との接触部分を絶縁材料で構成したことを特徴とする。
このため、ウェルドナットのネジ穴から電流が流れることがなく、当該ネジ穴が溶融することを防止することが可能となる。
請求項7に記載の発明は、請求項2〜請求項6に記載の発明において、内部に冷却水流路を有する水冷ジャケットを、電極ホルダーに設けたことを特徴とする。
このため、前記冷却水流路に冷却水を流通させて電極ホルダーを冷却すると、上部電極も冷却されるので、プロジェクション溶接により発生する熱で電極が軟化することを防止することが可能となる。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の発明において、
水冷ジャケットは、電極ホルダーの外形よりも僅かに大きい形状の取付部が上下に連通形成されたものであり、当該取付部の内周面を全周に渡って凹陥形成し、前記取付部に電極ホルダーを挿通して、前記凹陥部分と電極ホルダーの外周面により形成される空間を冷却水流路としたことを特徴とする。
このため、電極ホルダーの外周面が全周に渡って、直接冷却されるので、更に効率よく電極ホルダーを冷却することが可能となる。
図4に本発明のウェルドナット溶接用電極装置で溶接するウェルドナット60の説明図を示して、以下、ウェルドナット60の説明をする。図4において、(1)はウェルドナット60の側面図であり、(2)はウェルドナット60の上面図、(3)はウェルドナット60の底面図である。図4に示されるウェルドナット60は、円柱形状をしているが、本発明のウェルドナット溶接用電極装置で溶接するウェルドナット60は、この形状に限定されない。ウェルドナット60の中心には、連通するネジ穴60aが形成されている。ウェルドナット60の底面には、複数のプロジェクション60bが突設されている。このプロジェクション60bは、プロジェクション溶接する際に電流を集中させ、溶接時に溶融して被溶接部材と溶け合い被溶接部材と一体化して取り付けられるものである。
(ウェルドナット溶接用電極装置)
以下に、図面を参照しつつ本発明の好ましい実施の形態を示す。本発明のウェルドナット溶接用電極装置は、上部電極装置10と、この上部電極装置10の下方に対向配置された下部電極20(図5〜9に示す)とから構成されている。図1は上部電極装置10の正面図、図2は図1の側面図、図3は図2の断面図である。上部電極装置10は、主に、電極ホルダー1、上部電極2、ガイドピン3、ハンドル4、コイルスプリング5、閉塞部材6とから構成されている。
電極ホルダー1は、略円筒形状をしていている。電極ホルダー1は、純銅やクロム銅等の銅合金で構成されている。電極ホルダー1の下部1eの内径は、電極ホルダー1の上部1fの内径より小さくなっている。電極ホルダー1下端の内面には、ネジ溝が螺刻されていて、取付部1aとなっている。また、電極ホルダー1の上端の内面にも、ネジ溝が螺刻されていて、取付部1bとなっている。図1に示されるように、電極ホルダー1には、内外を連通するガイド溝1cが形成されている。ガイド溝1cは、電極ホルダー1の長手方向に沿って形成されていて、ガイド溝1cの上端には、ガイド溝1cと直交する係合部1dが形成されている。
上部電極2は円柱形状をしていて、上部電極2の中心には、貫通穴2aが連通形成されている。上部電極2は、ベリリウム銅、クロム銅、ジリコニウム銅、アルミナ分散強化銅等の銅合金で構成されている。上部電極2の上部は、他の部分に比べて外径が小さくなっていて、当該部分の外面には、ネジ山が形成され、取付部2bとなっている。上部電極2の取付部2bが、電極ホルダー1の取付部1aに螺着して、上部電極2が電極ホルダー1の先端に取り付けられている。
閉塞部材6は、略円柱形状をしている。閉塞部材6の途中部分には、ネジ山が形成されていて、取付部6aとなっている。また、閉塞部材6の下端部分は、他の部分に比べて外径が小さくなっていて、スプリング支持部6bとなっている。閉塞部材6の取付部6aが、電極ホルダー1の取付部1bに螺着して、閉塞部材6が、電極ホルダー1の基端に取り付けられている。
ガイドピン3は、図3において上から順に、基部3f、ハンドル取付部3e、スライド部3a、ガイド部3bとなっていて、これらの部材により構成されている。基部3fは、円柱形状をしている。ハンドル取付部3eも円柱形状をしていて、基部3fの下端に同軸に取り付けられている。基部3fの外径は、ハンドル取付部3eの外径よりも小さくなっている。ハンドル取付部3eの外径は、電極ホルダー1の上部1fの内径よりも小さいが、電極ホルダー1の下部1eの内径よりも大きくなっている。
スライド部3aは、縦長の円柱形状をしていて、ハンドル取付部3eの下端に同軸に取り付けられている。スライド部3aの外径は、ハンドル取付部3eの外径よりも小さくなっている。また、スライド部3aの外径は、電極ホルダー1の下部1eの内径よりも小さくなっている。基部3f、ハンドル取付部1e、スライド部3aは、ステンレス等で構成されている。ガイド部3bは、縦長の円柱形状をしていて、スライド部3aの先端に、スライド部3aと同軸に取り付けられ、スライド部3aとガイド部3bとが一体になっている。基部3f及びハンドル取付部3eが電極ホルダー1の上部1f内に位置し、スライド部3aが、電極ホルダー1の下部1e内に位置している。つまり、ガイドピン3は、電極ホルダー1内にスライド自在に収納されている。また、ガイドピン3のスライド部3a、ガイド部3bは、上部電極2に対してスライド自在になっている。
ガイド部3bは、KCF(ステンレス系の金属で、その表面に絶縁被膜処理を施したもの)等で構成され、少なくとも表面が絶縁材料で構成されている。ガイド部3bの先端部は、他の部分(基部3e)よりも外径が小さくなっていて、ネジ穴挿通部3dとなっている。ネジ穴挿通部3dの外径は、ウェルドナット60のネジ穴60aの内径よりも僅かに小さくなっていて、ウェルドナット60のネジ穴60aに挿通するようになっている。ネジ穴挿通部3dの先端3cは、尖鋭な形状になっている。
図3に示されるように、基部3fには、上部リング状部材9が取り付けられている。上部リング状部材9は、フェノール樹脂等の低摩擦な材料で構成されている。上部リング状部材9の外径は、ハンドル取付部3eの外径よりも僅かに大きくなっている。このため、ハンドル支持部3eが、電極ホルダー1の上部1fの内面に直接接触することなく、ガイドピン3が、電極ホルダー1内でスムーズにスライドするようになっている。なお、本実施形態では、上部リング状部材9の外径は17.5mmであるのに対し、ハンドル取付部3eの外径は17.0mmとなっている。
図3に示されるように、電極ホルダー1上部1fの内部下端には、下部リング状部材8が取り付けられている。つまり、スライド部3aが下部リング状部材8を貫通している。下部リング状部材8は、フェノール樹脂等の低摩擦な材料で構成されている。
電極ホルダー1の上部1fの内部には、コイルスプリング5が収納されている。コイルスプリング5の上端は、閉塞部材6のスプリング支持部6bにより支持されている。図3に示されるように、上部リング状部材9の高さ寸法は、基部3fの高さ寸法よりも小さくなっていている。このため、基部3fは、コイルスプリング5の下端内に侵入し、コイルスプリング5の下端を保持している。コイルスプリング5は、上部リング状部材9を介してハンドル取付部3eを押圧している。このような構成により、ガイドピン3は、ガイドピン3の先端3c側に、常時、付勢されている。
ハンドル4は、軸部4aと、グリップ部4bとから構成されている。軸部4aは、ガイドピン3のハンドル取付部3eに取り付けられ、電極ホルダー1のガイド溝1cから、電極ホルダー1の外部に露出している。グリップ部4bは、軸部4aの先端に取り付けられている。
図3において、ハンドル4が一番下に下がっている状態では、ガイドピン3のスライド部3aは、上部電極2の貫通穴2aを貫通して、ガイド部3bが、上部電極2の貫通穴2aから完全に突出している状態になっている。
一方で、ハンドル4を、ガイド溝1cに沿って、上方に完全に引き上げると、ガイドピン3のガイド部3bは、完全に、電極ホルダー1及び上部電極2内に収納されるようになっている。この状態で、ハンドル4を回転させて、ハンドル4の軸部4aを、電極ホルダー1の係合部1dに係合させると、ガイドピン3が、電極ホルダー内の上方で保持され、下がらないようになる。
電極ホルダー1は、スポット溶接機の給電部(図示せず)に握持され、当該給電部から、電極ホルダー1を介して上部電極2に電流が供給されるようになっている。なお、後述するように、スポット溶接機の給電部は、溶接時には、下方に移動するようになっている。
図1〜図3に示されるように、電極ホルダー1の下端には、水冷ジャケット7が取り付けられている。水冷ジャケット7は、水冷ジャケット本体7a、Oリング7d、7e、流入ジャック7b、流出ジャック7c、固定ネジ7fとから構成されている。
水冷ジャケット本体7aは、ブロック形状をしていて、真鍮やステンレス等の耐食性に優れた金属で構成されている。本実施形態では、水冷ジャケット本体7aは、略円柱形状をしている。水冷ジャケット本体7aには、上下を連通する取付部7gが形成されている。取付部7gの断面形状は円形状である。取付部7gの内径は、電極ホルダー1の外径よりも僅かに大きくなっている。水冷ジャケット本体7aの取付部7gに、電極ホルダー1を挿入して、水冷ジャケット7を、電極ホルダー1の外周面に取り付けている。
図3に示されるように取付部7gの内周面には、全周に渡って冷却水流通凹部7hが凹陥形成されている。図3に示されるように、冷却水流通凹部7hと、電極ホルダー1の外周面により構成される空間は、冷却水が流通する冷却水流路7iとなっている。図1に示されるように、水冷ジャケット本体7aの外面に開口する流入口7mと流出口7nが、冷却水流通凹部7hに連通している。流入口7mには、流入ジャック7bが取り付けられている。流出口7nには、流出ジャック7cが取り付けられている。
取付部7g内面の冷却水流通凹部7hの上方及び下方に隣接する位置には、Oリング収納凹部7j、7kが全周に渡って、それぞれ凹陥形成されている。このOリング収納凹部7j、7kには、それぞれ、Oリング7d、7eが収納されて、取り付けられている。これらのOリング7d、7eにより、電極ホルダー1の外周面と、水冷ジャケット本体7aとの間を密閉し、冷却水流路7iから冷却水が漏洩することを防止している。
図1や図2に示されるように、水冷ジャケット本体7aには、水冷ジャケット本体7aの外面から、取付部7gに連通する、固定ネジ用ネジ穴7pが形成されている。この固定ネジ用ネジ穴7pには、固定ネジ7fが螺入され、固定ネジ7fの先端は、電極ホルダー1を押圧し、水冷ジャケット本体30を、電極ホルダー1の下端に固定している。なお、図に示される実施形態では、固定ネジ7fは、所謂イモネジである。
(ウェルドナット溶接用電極装置の使用方法)
以下に、本発明のウェルドナット溶接用電極装置の使用方法について説明する。ウェルドナット60を溶接する被溶接部材50の表面には、位置決め凹部50aをポンチ等で打刻することにより形成している。図5に示されるように、被溶接部材50を、本発明のウェルドナット溶接用電極装置40の下方に対向配置された下部電極20上に載せる。下部電極20は、上端に平面を有していて、本実施形態では円柱形状であるがこの形状に限定されない。次に、被溶接部材50を移動させて、被溶接部材50の位置決め凹部50aを、ガイド部3bの先端3cに合わせて、被溶接部材50の位置決めをする。ガイド部3bの先端3cは、尖鋭な形状となっているので、被溶接部材50の位置決め凹部50aとガイド部3bの先端3cが合致すると、節度感をもって、ガイド部3bの先端3cが被溶接部材50の位置決め凹部50aに係合する。この状態で、被溶接部材50の位置を固定する。
次に、ハンドル4を引き上げてガイドピン3を上方に移動させ、プロジェクション60bを被溶接部材50側に向けた状態でウェルドナット60のネジ穴60aにネジ穴挿通部3dを挿通させる(図6の状態)。この状態で、ハンドル4を離すと、ガイドピン3は、コイルスプリング5により先端3c側に付勢されているので、下側に下がる(図7の状態)。
図7の状態で、スポット溶接機の溶接スイッチをONにすると、スポット溶接機の給電部が下がり、電極ホルダー1が下がり、上部電極2がウェルドナット60に当接、当該上部電極2がウェルドナット60を加圧する。(図8の状態)このように、上部電極2及び下部電極20でウェルドナット60を挟んで加圧した状態で、上部電極2と下部電極20間で電流を流すと、ウェルドナット60のプロジェクション60bに電流が流れ、この際に発生する電気抵抗熱で、プロジェクション60bが溶融して、ウェルドナット60が被溶接部材50に溶接される。この際に、ウェルドナット60のネジ穴60aは、ネジ穴挿通部3dで貫通されてガイドされているので、ウェルドナット60の溶接位置がずれることはない。また、ウェルドナット60のネジ穴60aと接触するガイドピン3のガイド部3bの表面を、絶縁材料で構成したので、ウェルドナット60のネジ穴60aから電流が流れることがなく、当該ネジ穴60aが溶融することを防止している。
ウェルドナット60の被溶接部材50へのプロジェクション溶接が終了すると、スポット溶接機の給電部が上方に上がり、電極ホルダー1も上方に移動する。次に、作業者が、ハンドル4のグリップ部4bを持ち上げて、ハンドル4の軸部4bを、ガイド溝1cの上端に当接させた状態で、ハンドル4を回転させると、ハンドル4の軸部4bが、電極ホルダー1の係合部1d係合部と係合する。(図9の状態)この状態では、ガイドピン3は、電極ホルダー1内の上方で保持され、下方にスライドしないので、ウェルドナット60を溶接した被溶接部材50を容易に、スポット溶接機(上部電極装置10、下部電極20)から取り出すことができる。
プロジェクション溶接時には、流入ジャック7bから流入した冷却水が、冷却水流路7iを流通し、電極ホルダー1の先端を冷却する。このため、上部電極2も冷却され、プロジェクション溶接により発生する熱で上部電極2が軟化して消耗し易くなることを防止している。なお、電極ホルダー1の先端を冷却した冷却水は、流出ジャック7cから排出される。
以上、現時点において、もっとも、実践的であり、かつ好ましいと思われる実施形態に関連して本発明を説明したが、本発明は、本願明細書中に開示された実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲および明細書全体から読み取れる発明の要旨あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴うウェルドナットの溶接方法及びウェルドナット溶接用電極装置もまた技術的範囲に包含されるものとして理解されなければならない。
ウェルドナット溶接用上部電極の正面図である。 ウェルドナット溶接用上部電極の側面図である。 ウェルドナット溶接用上部電極の断面図である。 ウェルドナットの説明図である。 使用状態を示す説明図である。 使用状態を示す説明図である。 使用状態を示す説明図である。 使用状態を示す説明図である。 使用状態を示す説明図である。 従来のウェルドナット溶接の説明図である。
1 電極ホルダー
1a 取付部
1b 取付部
1c ガイド溝
1d 係合部
1e 下部
1f 上部
2 上部電極
2a 貫通穴
2b 取付部
3 ガイドピン
3a スライド部
3b ガイド部
3c 先端
3d ネジ穴挿通部
3e ハンドル取付部
3f 基部
3g スプリング支持部
4 ハンドル
4a 軸部
4b グリップ部
5 コイルスプリング
6 閉塞部材
6a 取付部
6b スプリング支持部
7 水冷ジャケット
7a 水冷ジャケット本体
7b 流入ジャック
7c 流出ジャック
7d Oリング
7e Oリング
7f 取り付けネジ
7g 取付部
7h 冷却水流通凹部
7i 冷却水流路
7j Oリング収納凹部
7k Oリング収納凹部
7m 流入口
7n 流出口
7p 固定ネジ用ネジ穴
8 下部リング部材
9 上部リング部材
10 上部電極装置
20 下部電極
50 被溶接部材
50a 位置決め凹部
60 ウェルドナット
60a ネジ穴
60b プロジェクション
90 下部電極装置
95 ガイドピン
96 下部電極
100 被溶接部材
100a 位置決め用穴
101 プロジェクションナット
101a プロジェクション
101b ネジ穴

Claims (8)

  1. 下部電極上に被溶接部材を載置し、
    ウェルドナットのプロジェクションを被溶接部材側に向け、上部電極を摺動自在に貫通するガイドピンを、ウェルドナットのネジ穴に挿通した状態で、ウェルドナットを被溶接部材上に載置し、
    上部電極及び下部電極でウェルドナットを挟んで加圧しながら、上部電極と下部電極間に電流を流して、ウェルドナットを被溶接部材に溶接するウェルドナットの溶接方法であって、
    ガイドピンの先端を尖鋭な形状とし、
    被溶接部材の上面に、位置決め凹部を凹陥形成し、
    前記位置決め凹部を前記ガイドピンの先端に係合させて、被溶接部材に対するウェルドナットの位置決めを行うことを特徴とするウェルドナットの溶接方法。
  2. 請求項1に記載の溶接方法に使用するウェルドナット溶接用電極装置であって、
    筒状の電極ホルダーと、
    前記電極ホルダーの下端に取り付けられ、中心に電極ホルダーと連通する貫通穴が成された上部電極と、
    前記電極ホルダーの内部にスライド自在に収納されて、その下端を前記電極の貫通穴から突出させたガイドピンを有する上部電極装置と、
    前記上部電極装置の下方に対向配置された下部電極とから構成されており、
    被溶接部材の上面に凹陥形成した位置決め凹部に係合して、被溶接部材に対するウェルドナットの位置決めを行うように、ガイドピンの先端を、尖鋭な形状にしたことを特徴とするウェルドナット溶接用電極装置。
  3. ガイドピンを、ガイドピンの先端側に付勢したことを特徴とする請求項2に記載のウェルドナット溶接用電極装置。
  4. 電極ホルダーの内外を連通するガイド溝を、電極ホルダーの軸線方向に沿って形成するとともに、
    前記ガイド溝から電極ホルダーの外側へ突出するハンドルを、ガイドピンの基端に取り付けたことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のウェルドナット溶接用電極装置。
  5. ガイド溝の上端に、当該ガイド溝と直交する係合部を形成し、ハンドルが前記係合部で係合して、ガイドピンが電極ホルダー内の上方で保持されるように構成したことを特徴とする請求項4に記載のウェルドナット溶接用電極装置。
  6. ガイドピンのうちウェルドナットのネジ穴との接触部分を絶縁材料で構成したことを特徴とする請求項2〜請求項5のいずれかに記載のウェルドナット溶接用電極装置。
  7. 内部に冷却水流路を有する水冷ジャケットを、電極ホルダーに設けたことを特徴とする請求項2〜6のいずれかに記載のウェルドナット溶接用電極装置。
  8. 水冷ジャケットは、電極ホルダーの外形よりも僅かに大きい形状の取付部が上下に連通形成されたものであり、当該取付部の内周面を全周に渡って凹陥形成し、前記取付部に電極ホルダーを挿通して、前記凹陥部分と電極ホルダーの外周面により形成される空間を冷却水流路としたことを特徴とする請求項7に記載のウェルドナット溶接用電極装置
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