JP5244645B2 - シート接合装置およびシート接合体の製造方法 - Google Patents

シート接合装置およびシート接合体の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、複数の帯状の熱可塑性樹脂シートの幅方向の端部同士を接合してシート接合体を得るためのシート接合装置およびシート接合体の製造方法に関する。
シート原反の幅、長さには一定の制約があることから、様々な場面でシートの接合が必要とされている。
特許文献1には、シートの接合装置として、幅方向の端部同士を重ねた2枚の熱可塑性樹脂シートの上下に配設され、前記熱可塑性樹脂シートを連続的に搬送する一対の無端帯状体と、各無端帯状体の内側に設置された加熱ユニットとを有するものが提案されている。特許文献1に記載の接合装置では、2枚の熱可塑性樹脂シートを無端帯状体によって連続的に搬送しながら、端部同士を重ねて形成させた重層部を加熱ユニットにより加熱して溶着させている。
特開平6−883号公報
しかしながら、熱可塑性樹脂シート、特に厚手のものを特許文献1に記載の接合装置で接合すると、溶融したシート材料が脇に押しやられるため、2枚の熱可塑性樹脂シートを互いに遠ざける方向に力が働く傾向にある。そのため、熱可塑性樹脂シートが本来の走行方向に対して斜めになり、熱可塑性樹脂シート同士が離れてしまい、正常に接合できないことがあった。
そこで、本発明は、複数の帯状の熱可塑性樹脂シートを走行させながら幅方向の端部同士を溶着して接合する際に熱可塑性樹脂シート同士が離れることを防止できるシート接合装置およびシート接合体の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、以下の構成を有する。
[1] 複数の帯状の熱可塑性樹脂シートを走行させながら、該複数の熱可塑性樹脂シートの幅方向の端部同士を重ねて形成させた重層部を接合するシート接合装置であって、
前記重層部を溶着する溶着ユニットと、熱可塑性樹脂シートの重層部以外の部分を挟持する一対の挟持手段を備え、前記溶着ユニットの両側の各々に少なくとも1組ずつ、前記溶着ユニットとは独立して設けられて熱可塑性樹脂シートの走行方向を案内するシート走行方向ガイドユニットとを有することを特徴とするシート接合装置。
[2] 複数の帯状の熱可塑性樹脂シートを走行させながら、該複数の熱可塑性樹脂シートの幅方向の端部同士を重ねて形成させた重層部を接合するシート接合装置であって、
前記重層部を溶着する溶着ユニットと、熱可塑性樹脂シートの重層部以外の部分を挟持する一対の挟持手段を備え、前記溶着ユニットの両側の各々に少なくとも1組ずつ設けられて熱可塑性樹脂シートの走行方向を案内するシート走行方向ガイドユニットとを有し、
前記溶着ユニットが、重層部を挟持する一対の押圧ロールを具備し、
前記シート走行方向ガイドユニットは、少なくとも前記押圧ロールより上流側に位置する熱可塑性樹脂シートを挟持するように設けられていることを特徴とするシート接合装置。
[3] 各組の一対の挟持手段の少なくとも一方が、熱可塑性樹脂シートの走行に対応するように回転駆動することを特徴とする[1]又は[2]に記載のシート接合装置。
[4] シート走行方向ガイドユニットの挟持手段は、回転しながら熱可塑性樹脂シートに接触するベルトであることを特徴とする[1]、[2]、[3]のいずれかに記載のシート接合装置。
[5] シート走行方向ガイドユニットの挟持手段は、熱可塑性樹脂シートに接触する部分が防滑材料で構成されていることを特徴とする[1]〜[]のいずれかに記載のシート接合装置。
[6] シート走行方向ガイドユニットは、溶着ユニットの近傍に設けられていることを特徴とする[1]〜[]のいずれかに記載のシート接合装置。
[7] 溶着ユニットが、重層部を挟持する一対の押圧ロールを具備し、
シート走行方向ガイドユニットは、少なくとも前記押圧ロールより上流側に位置する熱可塑性樹脂シートを挟持するように設けられていることを特徴とする[1]に記載のシート接合装置。
[8] 溶着ユニットが、重層部を搬送する搬送手段を具備し、
該溶着ユニットの搬送手段とシート走行方向ガイドユニットの挟持手段とが同期しながら駆動することを特徴とする[1]〜[]のいずれかに記載のシート接合装置。
[9] 複数の帯状の熱可塑性樹脂シートを走行させながら、幅方向の端部同士を重ねて重層部を形成し、該重層部を溶着ユニットにより溶着すると共に、
熱可塑性樹脂シートの重層部以外の部分を、前記重層部の両側の各々に少なくとも1組ずつ、前記溶着ユニットとは独立して設けた一対の挟持手段により挟持して、各熱可塑性樹脂シートの走行方向を案内することを特徴とするシート接合体の製造方法。
[10] 複数の帯状の熱可塑性樹脂シートを走行させながら、幅方向の端部同士を重ねて重層部を形成し、該重層部を挟持する一対の押圧ロールを具備した溶着ユニットにより重層部を溶着すると共に、
熱可塑性樹脂シートの重層部以外で且つ少なくとも前記押圧ロールより上流側に位置する部分を、前記重層部の両側の各々に少なくとも1組ずつ設けた一対の挟持手段により挟持して、各熱可塑性樹脂シートの走行方向を案内することを特徴とするシート接合体の製造方法。
[11] 各組の一対の挟持手段の少なくとも一方が、熱可塑性樹脂シートの走行に対応するように回転駆動することを特徴とする[9]又は[10]に記載のシート接合体の製造方法。
本発明のシート接合装置およびシート接合体の製造方法は、複数の帯状の熱可塑性樹脂シートを走行させながら幅方向の端部同士を溶着して接合する際に熱可塑性樹脂シート同士が離れることを防止できる。
本発明のシート接合装置の一実施形態例を示す斜視図である。 図1に示すシート接合装置を構成する溶着ユニットを示す側面図である。 図1に示すシート接合装置を構成するシート走行方向ガイドユニットを示す側面図である。 2枚の熱可塑性樹脂シートを幅方向の端部同士を重ねて形成させた重層部およびその近傍を示す図であって、熱可塑性樹脂シートの走行方向に対して垂直に切断した際の断面図である。
<シート接合装置>
本発明のシート接合装置の一実施形態例を説明する。
図1,2,3に、本実施形態例のシート接合装置を示す。このシート接合装置1は、2つ帯状の熱可塑性樹脂シートA,Bを走行させながら、2つの熱可塑性樹脂シートA,Bの幅方向の端部同士を重ねて形成させた重層部αを接合するものである。
具体的には、重層部αを溶着する溶着ユニット10と、熱可塑性樹脂シートA,Bの重層部α以外の部分を挟持するように設けられた2組のシート走行方向ガイドユニット20,20と、溶着ユニット10およびシート走行方向ガイドユニット20の上流側に設けられた送給ユニット30と、溶着ユニット10およびシート走行方向ガイドユニット20の下流側に設けられた巻取りユニット40とを有する。
なお、図示はしていないが、熱可塑性樹脂シートA,Bは支持台の上を走行するようになっている。
溶着ユニット10は、重層部αの上側と下側の両方に設けられた溶着機10a,10bを有する。以下、上側の溶着機10aを第1の溶着機10aといい、下側の溶着機10bを第2の溶着機10bという。
第1の溶着機10aおよび第2の溶着機10bは、各々、搬送手段11を有する。搬送手段11は、少なくとも重層部αに接触する無端帯状のベルト11aと、回転してベルト11aを搬送させると共にベルト11aの走行方向を屈曲させる複数のローラ11b,11b・・・とを具備する。本実施形態例におけるローラ11bはモータ等の駆動手段により回転駆動するようになっている。この回転駆動するローラ11bによって、ベルト11aは、重層部αの走行に対応するように回転するようになっている。
また、第1の溶着機10aおよび第2の溶着機10bは、ベルト11aの、重層部αに接触する部分の内側には、加熱手段12と、押圧ローラ13と、冷却手段14とが上流側から順に設けられている。ここで、第1の溶着機10aの加熱手段12と第2の溶着機10bの加熱手段12、第1の溶着機10aの冷却手段14と第2の溶着機10bの冷却手段14とは互いに対向している。また、第1の溶着機10aの押圧ローラ13と第2の溶着機10bの押圧ローラ13とは、重層部αを挟持して圧縮するように配置されている。
なお、図示はしていないが、第1の溶着機10aは天井から吊り下げられて固定され、第2の溶着機10bは床に固定されている。また、第1の溶着機10aおよび第2の溶着機10bは互いに密着するようにばね等により付勢されている。
加熱手段12としては、例えば、加熱体、熱風や赤外線等により加熱する加熱機などが挙げられる。なお、本実施形態例の加熱手段12は、ベルト11aの内側に配置されているため、重層部αを直接加熱していない。加熱手段12の熱はベルト11aを介して重層部αに伝達される。
加熱手段12の幅は、重層部αの全体を溶融させるために、重層部αの幅以上であることが好ましく、重層部αの幅の2倍以上であることがより好ましく、5倍以上であることが特に好ましい。
また、加熱手段12の幅は、重層部αの幅の20倍以下であることが好ましく、10倍以下であることがより好ましい。加熱手段12の幅が重層部αの幅の20倍以下であれば、重層部α近傍の強度を確保でき、また、加熱エネルギーの消費量を抑えることができる。
押圧ローラ13の幅は、重層部αの全体を圧縮でき、平坦化できることから、重層部αの幅以上であることが好ましく、重層部αの幅の2倍以上であることがより好ましく、5倍以上であることが特に好ましい。
また、押圧ローラ13の幅は、溶着ユニット10を小型化できることから、重層部αの幅の20倍以下であることが好ましく、10倍以下であることがより好ましい。
冷却手段14としては、例えば、冷却体、冷風により冷却する冷却機などが挙げられる。なお、本実施形態例の冷却手段14は、ベルト11aの内側に配置されているため、重層部αを直接冷却していない。
冷却手段14の幅は、溶融させた部分の全体を充分に冷却するために、加熱手段12の幅以上であることが好ましく、加熱手段12の幅の1.3倍以上であることがより好ましい。
また、冷却手段14の幅は、加熱手段12の幅の2倍以下であることが好ましく、1.6倍以下であることがより好ましい。冷却手段14の幅が加熱手段12の幅の2倍以下であれば、溶着ユニット10を小型化でき、また、冷却エネルギーの消費量を抑えることができる。
上記溶着ユニット10としては、例えば、クインライト電子精工株式会社製オープンアーム型熱板式連続溶着機LHP−W708−OA型が挙げられる。
シート走行方向ガイドユニット20は、熱可塑性樹脂シートA,Bの重層部α以外の部分を挟持することで熱可塑性樹脂シートA,Bの走行方向を案内して、熱可塑性樹脂シートA,B同士が互いに離れることを防止するものである。
本実施形態例におけるシート走行方向ガイドユニット20は、溶着ユニット10の近傍に設けられている。
ここでいう「近傍」とは、溶着ユニット10からの、熱可塑性樹脂シートA,Bの走行方向に対して垂直方向の距離が1.0m以下であり、特に0.1〜0.3mのことである。溶着ユニット10からシート走行方向ガイドユニット20までの距離が1.0m以下であれば、確実に熱可塑性樹脂シートA,Bを案内できる。
また、シート走行方向ガイドユニット20は、少なくとも押圧ローラ13より上流側(送給ユニット30側)に位置する熱可塑性樹脂シートA,Bを挟持するように設けられている。シート走行方向ガイドユニット20が押圧ローラ13より上流側に位置する熱可塑性樹脂シートA,Bを挟持するように設けられていることで、熱可塑性樹脂シートA,B同士が離れることをより防止できる。
また、本実施形態例では、シート走行方向ガイドユニット20の巻取りユニット40側の端部20pは、押圧ローラ13より下流側に配置されている。押圧ローラ13からシート走行方向ガイドユニット20の巻取りユニット40側の端部20pまでの、熱可塑性樹脂シートA,Bの走行方向に対して平行方向の距離は0.1〜1.0mであることが好ましく、0.3〜0.5mであることがより好ましい。押圧ローラ13からのシート走行方向ガイドユニット20の巻取りユニット40側の端部20pまでの、熱可塑性樹脂シートA,Bの走行方向に対して平行方向の距離が0.1m以上であれば、熱可塑性樹脂シートA,B同士が互いに離れることを確実に防止でき、1.0m以下であれば、溶着ユニット10とシート走行方向ガイドユニット20との間に皺がよらず、円滑に溶着できる。
また、本実施形態例におけるシート走行方向ガイドユニット20は、熱可塑性樹脂シートA,Bの上面側と下面側の両方に設けられ、熱可塑性樹脂シートA,Bの重層部α以外の部分を挟持する一対の挟持手段20a,20bを有する。以下、上面側の挟持手段20aを第1の挟持手段20aといい、下面側の挟持手段20bを第2の挟持手段20bという。
第1の挟持手段20aおよび第2の挟持手段20bは、各々、熱可塑性樹脂シートA,Bに接触する無端帯状のベルト21と、回転してベルト21を搬送させると共にベルト21の走行方向を屈曲させる複数のローラ22,22・・・とを具備する。本実施形態例におけるローラ22はモータ等の駆動手段により回転駆動するようになっている。この回転駆動するローラ22によって、第1の挟持手段20aおよび第2の挟持手段20bのベルト21は、熱可塑性樹脂シートA,Bの走行に対応するように回転するようになっている。
なお、図示はしていないが、第1の挟持手段20aは天井から吊り下げられて固定され、第2の挟持手段20bは床に固定されている。また、第1の挟持手段20aおよび第2の挟持手段20bは互いに密着するようにばね等により付勢されている。
ベルト21を構成する材料としては各種ゴム、各種樹脂を使用することができる。なかでも、重層部αが滑りにくいことから、ベルト21は防滑材料で構成されていることが好ましい。防滑材料としては、例えば、天然ゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ニトリル−ブタジエンゴム、エチレン−プロピレンゴム、ポリウレタン、ポリ塩化ビニルなどが挙げられる。
また、ベルト21の表面に凹凸やシボを形成する方法、ベルト21の表面に粘着性を付与する方法によって、防滑性を付与することもできる。
送給ユニット30は、熱可塑性樹脂シートA,Bを溶着ユニット10に送給するためのものである。本実施形態における送給ユニット30は、熱可塑性樹脂シートAを送給するための第1の送給手段30aと、熱可塑性樹脂シートBを送給するための第2の送給手段30bとを有する。
第1の送給手段30aおよび第2の送給手段30bは、熱可塑性樹脂シートAの巻取りが回転自在に取り付けられる回転軸31を有している。
第1の送給手段30aと第2の送給手段30bとは、熱可塑性樹脂シートAの端部と熱可塑性樹脂シートBの端部とが重なるようにするために、ずらされて設置されている。具体的には、第1の送給手段30aが第2の送給手段30bより下流側に配置されている。
巻取りユニット40は、溶着ユニット10により熱可塑性樹脂シートA,Bを接合して得たシート接合体Cを、駆動手段によって回転駆動する回転軸41に巻き取るものである。
上記シート接合装置1においては、溶着ユニット10の搬送手段11による熱可塑性樹脂シートA,Bの搬送方向と、シート走行方向ガイドユニット20による熱可塑性樹脂シートA,Bの案内方向とが同一の方向になるように配置されている。
また、上記シート接合装置1においては、溶着ユニット10の搬送手段11、シート走行方向ガイドユニット20の挟持手段20a,20bおよび巻取りユニット40の回転軸41が同期しながら駆動する。すなわち、搬送手段11のベルト11aの走行速度、挟持手段20a,20bのベルト21の走行速度、および巻取りユニット40の回転軸41の回転速度が略同等にされる。
<シート接合体の製造方法>
次に、上記シート接合装置1を用いたシート接合体の製造方法の実施形態例について説明する。
本実施形態例のシート接合体の製造方法では、まず、送給ユニット30の第1の送給手段30aおよび第2の送給手段30bの各回転軸31に熱可塑性樹脂シートの巻取りを取り付ける。
次いで、各回転軸31を回転させて、熱可塑性樹脂シートの巻取りから熱可塑性樹脂シートを溶着ユニット10およびシート走行方向ガイドユニット20に向けて送給する。このとき、熱可塑性樹脂シートA,Bを平行に走行させると共に、図4に示すように、熱可塑性樹脂シートA,Bの端部同士を重ねて重層部αを形成させる。
ここで、重層部αの幅は2〜20mmであることが好ましく、4〜10mmであることがより好ましい。重層部αの幅が2mm以上であれば、確実に接合でき、20mm以下であれば、溶融したシート材料が加圧によって重層部αからはみ出す量を少なくでき、重層部αの開きをより防止できる。
次いで、熱可塑性樹脂シートA,Bの重層部α以外の部分を、各々、シート走行方向ガイドユニット20の挟持手段20a,20bのベルト21で挟持し、ベルト21をローラ22により回転させて搬送する。これにより、熱可塑性樹脂シートA,Bの走行方向が変わらないように案内する。
これと同時に、重層部αを第1の溶着機10aおよび第2の溶着機10bの各搬送手段11のベルト11aで挟持し、ベルト11aをローラ11bにより回転させることにより、重層部αを搬送する。また、加熱手段12により、ベルト11aを介して重層部αを加熱して溶融させ、押圧ローラ13により溶融させた重層部αを挟持して圧着し、冷却手段14により冷却して固化させる。これにより、熱可塑性樹脂シートA,Bの端部同士を溶着して接合する。
その際の加熱温度は、熱可塑性樹脂シートA,Bが結晶性樹脂から構成される場合には、結晶性樹脂の融点を超える温度とすることが好ましく、熱可塑性樹脂シートA,Bが非晶性樹脂から構成される場合には、非晶性樹脂のガラス転移温度を超える温度とすることが好ましい。
加圧時の圧力は、確実に溶着するために、接合された部分の最大厚さを、接合前の熱可塑性樹脂シートA,Bの厚さの1.05倍以上になるように調整することが好ましく、1.1倍以上になるようにすることがより好ましく、1.2倍以上になるようにすることが特に好ましい。
また、接合された部分の最大厚さは、平坦性を高める観点から1.0倍に近い方が好ましい。具体的には、接合された部分の最大厚さは1.60倍以下になるように調整することが好ましく、1.45倍以下になるように調整することがより好ましい。
具体的な加熱温度、加熱時間、冷却温度、冷却時間、圧力、加圧時間等の溶着条件は、熱可塑性樹脂シートの材質、厚さ等により適宜設定される。また、熱可塑性樹脂シートA,Bの材質、厚さ等が同じでも、これらの条件は相互に関連するので、一義的には決まらない。
次いで、熱可塑性樹脂シートA,Bを接合して得たシート接合体Cを、回転する巻取りユニット40の回転軸41に巻き付けることにより、シート接合体Cの巻取りを得る。
この製造方法が適用される熱可塑性樹脂シートA,Bとしては、例えば、防水シート、遮水シート等などに使われるシートであって、各種の熱可塑性樹脂のシートが挙げられる。熱可塑性樹脂は結晶性樹脂(例えば、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ4フッ化エチレン、ポリエチレンテレフタレート等)であってもよいし、非晶性樹脂(例えばポリスチレン等)であってもよい。
熱可塑性樹脂シートA,Bの厚さに制限はないが、本発明の効果を顕著に奏する点から、厚手の熱可塑性樹脂シートであることが好ましい。具体的には、0.5mm以上であることが好ましく、0.8mm以上であることがより好ましい。また、巻き取りやすさの点から、2.0mm以下であることが好ましく、1.5mm以下であることがより好ましい。2枚の熱可塑性樹脂シートA,Bの厚さは、互いに略同一であることが好ましい。
上記のように、シート接合装置1を用いた製造方法では、2枚の熱可塑性樹脂シートA,Bの幅方向の端部同士を重ねて形成した重層部αを溶着ユニット10によって溶着すると共に、シート走行方向ガイドユニット20により熱可塑性樹脂シートA,Bの重層部α以外の部分を挟持して、各熱可塑性樹脂シートA,Bの走行方向を案内する。そのため、熱可塑性樹脂シートA,B同士を溶着する際に、2枚の熱可塑性樹脂シートA,Bを互いに遠ざける方向に力が働いても、熱可塑性樹脂シートA,Bの走行方向が斜めになることを防いで、熱可塑性樹脂シートA,B同士が離れることを防止できる。したがって、熱可塑性樹脂シートA,Bの幅方向の端部同士を正常に接合できる。
上記のようにして得たシート接合体Cは、例えば、一般・産業廃棄物埋立処分場、濁水沈殿池、工場廃液処理池、ヘドロ浚渫池、農業用貯水池、宅地造成調整池、ゴルフ場、庭園、公園などの観賞池、農・工業用水路、排水路、ボックストンネル、ビル・プール・タンクなどの地下構造物の外防水、アースダム、ロックフィルダム、河川堰堤・貯水池堰堤などの遮水コア、デスクマット、トラックシート、テント倉庫生地、コンテナバック、シートシャッター、シート間仕切りカーテン、スクリーン、ブラインド等の産業分野で使用できる。
なお、本発明は上記実施形態例に限定されない。
例えば、シート走行方向ガイドユニット20は溶着ユニット10の押圧ローラ13の上流側に設けられていなくても構わない。
また、シート走行方向ガイドユニット20は、溶着ユニット10の近傍に配置されていなくてもよく、熱可塑性樹脂シートA,Bの重層部α以外の部分のいずれかに配置されていればよい。しかし、熱可塑性樹脂シートA,B同士が離れることをより防止できる点では、シート走行方向ガイドユニット20は溶着ユニット10の近傍に配置されていることが好ましい。
また、シート走行方向ガイドユニット20は、ローラ22が駆動手段により回転駆動するものでなくてもよい。すなわち、走行する熱可塑性樹脂シートA,Bに接触していることで、ベルト21が回転しても構わない。しかし、熱可塑性樹脂シートA,B同士が離れることをより防止できる点では、回転駆動するローラ22によってベルト21が回転することが好ましい。
また、シート走行方向ガイドユニット20の挟持手段の一方が、熱可塑性樹脂シートA,Bの走行に対応するように回転するものでなくてもよく、例えば、平板等であっても構わない。
シート走行方向ガイドユニットの挟持手段は、熱可塑性樹脂シートA,Bを挟持し、回転する一対のローラであってもよい。しかし、熱可塑性樹脂シートA,Bとの接触面積を大きくでき、熱可塑性樹脂シートA,Bの走行方向が斜めになることをより防止できることから、ベルト21を備える上記挟持手段20a,20bが好ましい。
溶着ユニット10についても、ローラ11bが駆動手段により回転駆動するものでなくてもよい。
また、溶着ユニット10においては、例えば、ベルト11aが回転する搬送手段11の代わりに、回転駆動しながら重層部αを挟持する一対のローラを搬送手段としてもよいし、搬送手段を省略してもよい。
また、溶着ユニットは、重層部αを挟持して溶着する加熱ローラであってもよい。
送給ユニットおよび巻取りユニットの一方または両方は、2つの回転ドラムが互いに隣接すると共に軸が平行になるように水平に設けられたものであってもよい。このような送給ユニットおよび巻取りユニットでは、2つの回転ドラムの上に熱可塑性樹脂シートA,Bの巻取りを配置し、2つの回転ドラム上で熱可塑性樹脂シートA,Bの巻取りを回転させる。
本発明では、3枚以上の熱可塑性樹脂シートの接合にも使用できる。3枚以上の熱可塑性樹脂シートの接合では、互いに隣接する熱可塑性樹脂シートの端部同士を重ねて形成させた各重層部を溶着し、各熱可塑性樹脂シートについて走行方向を案内する。
本発明によれば、段差の小さい溶着断面になるため、溶着端部の上面および下面の面取り等を省略でき、3枚以上の溶着にも容易に適用できる。
1 シート接合装置
10 溶着ユニット
11 搬送手段
11a ベルト
11b ローラ
12 加熱手段
13 押圧ローラ
14 冷却手段
20 シート走行方向ガイドユニット
20a,20b 挟持手段
21 ベルト
22 ローラ
30 送給ユニット
30a,30b 送給手段
31 回転軸
40 巻取りユニット
41 回転軸
A,B 熱可塑性樹脂シート
C シート接合体
α 重層部

Claims (11)

  1. 複数の帯状の熱可塑性樹脂シートを走行させながら、該複数の熱可塑性樹脂シートの幅方向の端部同士を重ねて形成させた重層部を接合するシート接合装置であって、
    前記重層部を溶着する溶着ユニットと、熱可塑性樹脂シートの重層部以外の部分を挟持する一対の挟持手段を備え、前記溶着ユニットの両側の各々に少なくとも1組ずつ、前記溶着ユニットとは独立して設けられて熱可塑性樹脂シートの走行方向を案内するシート走行方向ガイドユニットとを有することを特徴とするシート接合装置。
  2. 複数の帯状の熱可塑性樹脂シートを走行させながら、該複数の熱可塑性樹脂シートの幅方向の端部同士を重ねて形成させた重層部を接合するシート接合装置であって、
    前記重層部を溶着する溶着ユニットと、熱可塑性樹脂シートの重層部以外の部分を挟持する一対の挟持手段を備え、前記溶着ユニットの両側の各々に少なくとも1組ずつ設けられて熱可塑性樹脂シートの走行方向を案内するシート走行方向ガイドユニットとを有し、
    前記溶着ユニットが、重層部を挟持する一対の押圧ロールを具備し、
    前記シート走行方向ガイドユニットは、少なくとも前記押圧ロールより上流側に位置する熱可塑性樹脂シートを挟持するように設けられていることを特徴とするシート接合装置。
  3. 各組の一対の挟持手段の少なくとも一方が、熱可塑性樹脂シートの走行に対応するように回転駆動することを特徴とする請求項1又は2に記載のシート接合装置。
  4. シート走行方向ガイドユニットの挟持手段は、回転しながら熱可塑性樹脂シートに接触するベルトであることを特徴とする請求項1、2、3のいずれか一項に記載のシート接合装置。
  5. シート走行方向ガイドユニットの挟持手段は、熱可塑性樹脂シートに接触する部分が防滑材料で構成されていることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のシート接合装置。
  6. シート走行方向ガイドユニットは、溶着ユニットの近傍に設けられていることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のシート接合装置。
  7. 溶着ユニットが、重層部を挟持する一対の押圧ロールを具備し、
    シート走行方向ガイドユニットは、少なくとも前記押圧ロールより上流側に位置する熱可塑性樹脂シートを挟持するように設けられていることを特徴とする請求項1に記載のシート接合装置。
  8. 溶着ユニットが、重層部を搬送する搬送手段を具備し、
    該溶着ユニットの搬送手段とシート走行方向ガイドユニットの挟持手段とが同期しながら駆動することを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のシート接合装置。
  9. 複数の帯状の熱可塑性樹脂シートを走行させながら、幅方向の端部同士を重ねて重層部を形成し、該重層部を溶着ユニットにより溶着すると共に、
    熱可塑性樹脂シートの重層部以外の部分を、前記重層部の両側の各々に少なくとも1組ずつ、前記溶着ユニットとは独立して設けた一対の挟持手段により挟持して、各熱可塑性樹脂シートの走行方向を案内することを特徴とするシート接合体の製造方法。
  10. 複数の帯状の熱可塑性樹脂シートを走行させながら、幅方向の端部同士を重ねて重層部を形成し、該重層部を挟持する一対の押圧ロールを具備した溶着ユニットにより重層部を溶着すると共に、
    熱可塑性樹脂シートの重層部以外で且つ少なくとも前記押圧ロールより上流側に位置する部分を、前記重層部の両側の各々に少なくとも1組ずつ設けた一対の挟持手段により挟持して、各熱可塑性樹脂シートの走行方向を案内することを特徴とするシート接合体の製造方法。
  11. 各組の一対の挟持手段の少なくとも一方が、熱可塑性樹脂シートの走行に対応するように回転駆動することを特徴とする請求項9又は10に記載のシート接合体の製造方法。
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