JP5253103B2 - 車両用内装部品 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用内装部品に関し、更に詳しくは、自動車等の車両の室内に設けられる内装部品の表面構造に関する。
通常、自動車や電車等の車両室内には内装部品が配設され、外観向上または触感向上を図っていた(例えば、特許文献1等参照)。
この特許文献1に記載された車両用内装部品は、自動車用ウエザストリップ等の長尺状部材に適用され、長尺成形品本体と、該長尺成形品本体の表面に設けられた装飾層とから形成されている。この装飾層の表面には、直線状に延びる線状溝部が複数形成されており、これら複数の線状溝部は、長尺状部材の長手方向に直交する方向に所定間隔をおいて配置されている。線状溝部の表面には、該線状溝部による凹凸よりも小さい微細な凹凸模様が多数形成されている。
特開2005−263197号公報
しかしながら、前記背景技術に示された車両用内装部品では、線状溝部の大きさや線状溝部の表面に形成した凹凸模様の大きさが具体的に規定されていないため、人間の手指が内装部品の表面に触れた場合に、手指の指紋によって感じる繊細でソフトな感触を得ることが困難であった。
そこで、本発明は、前記の事情に鑑みてなされたもので、人間の手指の指紋によって感じる繊細でソフトな感触を得ることができる車両用内装部品を提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明に係る車両用内装部品は、裏面側に向けて凹む凹部を互いに間隔をおいて複数配置すると共に、少なくとも、前記凹部における内装部品の表面近傍の縁部に、前記凹部よりも小さい所定径寸法を有する微細な凸部が複数形成されてなり、前記凹部の縁部における断面の曲率半径は、1mm〜2mmに設定され、前記凸部は、径の大きさが15μm〜40μmで、高さが15μm〜30μmに形成され、且つ、隣接する凸部と連続して形成されてなることを主要な特徴とする。
本発明に係る車両用内装部品によれば、前記凹部の少なくとも縁部に形成された微細な凸部に人間の手指がふれた場合に、手指の指紋によって感じる繊細でソフトな感触を得ることができる。
以下に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態によるドアトリムを備えたドアを車内側から見た斜視図である。
ドア1は、アウタパネルおよびインナパネル同士を結合してなるドア本体と、該ドア本体の車内側に取り付けられたドアトリム3とから構成されている。ドアトリム3の高さ方向中央部には、車内側に突出するアームレスト5が設けられており、該アームレスト5の上面5aには、乗員が把持してドア1を開閉させるドアグリップ7が設けられている。このドアグリップ7は、アームレスト5の上面に凹状に設けられており、ドアグリップ7を画成する内壁面のうち、車内側の内壁面9には、後述する本発明の実施形態による表面構造が設けられている。
図2は図1のドアグリップの表面を拡大した斜視図、図3は図2の平面図、および、図4は図3の断面図である。
ドアグリップ7の前記内壁面9の表面には、複数の凹部11が互いに所定間隔をおいて配置されている。これらの凹部11は、裏面側に向けて凹んだ略半球面状に形成されており、凹部同士11,11の間には、平坦な平面部13が形成されている。また、凹部11の径(直径)Dは0.5〜2.0mmが好ましく、凹部11の深さHは60〜350μmが好ましい。ここで、前記凹部11の径Dは、縁部におけるR止まり同士の距離を示し、凹部11の深さHは、凹部11の底面から内壁面の平面部13までの距離を示す。さらに、凹部11の表面近傍における縁部15の断面の角R(曲率半径)は、1〜2mmが好ましい。
図5は、図4を拡大した断面図である。
図4では省略したが、凹部11の縁部15のみならず、凹部11全体および平面部13の全ての表面には、凹部11の径Dよりも小さな径dに形成された微細な凸部21が連続して複数形成してある。これらの凸部21は、表面側に突出する半球状に形成されており、径(直径)dの大きさは15μm〜40μmが好ましく、高さhは15μm〜30μmが好ましい。なお、前記凸部21は、少なくとも、凹部11の縁部15に形成されていれば良いが、本実施形態のように凹部11全体や凹部11以外の平面部13にも形成していることが好ましい。
図6は、人間の手指の指紋を示しており、(a)は指紋を拡大した概略図、(b)は(a)のB−B線による断面図である。
手指の表面には、良く知られているように、種々の紋様を形成する指紋23が形成されている。図6の紋様は、円形または渦巻状の線状体25で形成された渦状紋の指紋23を示している。この線状体25は、外方に向けて凸状に形成され、長手方向に沿って断続的に配列されている。なお、線状体25同士の間は、平坦部27に形成されている。
図7は、ドアグリップの表面に形成された凹部の縁部に手指の指紋が当接した状態を拡大して示す概略図である。
図7の右下に描かれた凹部11の縁部15の表面には、他の部位と同様に、略半球状の微細な凸部21が表面側に向けて突出して形成されている。この凸部21は、隣の凸部21との間に隙間がない状態で連続して形成されている。また、図7の左上に描かれた大きな半円は、手指の指紋を構成する線状体25である。本実施形態では、1つの線状体25に対して、4つの凸部21が当接するように構成されている。このように、手指の指紋23を構成する線状体25に当接する凸部21の数が4つの場合に、指の内部に設けられた図外の触覚器官が刺激されて「繊細で柔らかい」という感触を受ける。ここでの「繊細」とは、軽く触ることによって分かる非常にセンシティブな意味として表現している。なお、図7では、縁部15における角Rは1mmであり、凸部21の高さは20μm、径は40μmである。
図8は、比較例に係るドアグリップにおける凹部の縁部に手指の指紋が当接した状態を拡大して示す概略図である。
前述した図7に対して、図8に示すように、縁部15の角Rが小さい場合は、指の指紋23を構成する1つの線状体25に対して、4つ未満の3つの凸部21が当接する。このように、角Rが小さいと縁部15の曲率が大きくなる(角Rが小さくなる)ため、凸部21の大きさや指紋23の線状体25が同一寸法でも、1つの線状体25に当接する凸部21の数は減少し、手指の指紋23によって感じる繊細でソフトな感触が得られない。なお、図8では、縁部15における角Rは0.5mmであり、凸部21の高さは20μm、径は40μmである。
図9は、凹部の角Rと凹部の縁部に形成した凸部の高さとの関係を示したグラフである。
横軸は凹部11の縁部15における角R(曲率半径)を示し、縦軸は凸部21の高さを示している。また、黒丸の上に記載した個数は、指紋23の線状体25が当接した凸部21の個数を示している。
このグラフによれば、斜線を施した矩形部分の範囲に条件を設定すれば、指紋23の線状体25が4つの凸部21に当接することが判る。具体的には、凹部11の角Rが1mm〜2mmであり、凸部21の高さが15μm〜30μmの範囲である。このように、指紋23の線状体25が4つの凸部21に当接する場合に、指紋23の裏側にある触覚器官を刺激して繊細でソフトな感触を得ることができる。
以下に、本実施形態による作用効果を説明する。
(1)本実施形態による車両用内装部品は、表面に複数の凹部11が互いに間隔をおいて配置されると共に、前記凹部11の少なくとも縁部15の表面に、前記凹部11よりも小さい所定径寸法を有する微細な凸部21が複数形成されてなる。このため、車両用内装部品の表面に手が触れた場合に、手指の指紋23を構成する線状体25に適切な数の凸部21が当接し、繊細でソフトな感触が得られる。
(2)前記凹部11は、径の大きさが0.5mm〜2.0mmで、深さが60μm〜350μmに形成されている。このように、凹部11の径および深さを所定範囲に形成することによって、手指の指紋23を構成する線状体25に適切な数(4つ)の凸部21が当接し、繊細でソフトな感触が得られる。
(3)前記凹部11の縁部15における断面の曲率半径は、1mm〜2mmに設定されている。このように、凹部11の縁部15における断面の曲率半径を所定範囲に形成することによって、手指の指紋23を構成する線状体25に適切な数(4つ)の凸部21が当接し、繊細でソフトな感触が得られる。
(4)前記凸部21は、径の大きさが15μm〜40μmで、高さが15μm〜30μmに形成されている。このように、凸部21径および高さを所定範囲に形成することによって、手指の指紋23を構成する線状体25に適切な数(4つ)の凸部21が当接し、繊細でソフトな感触が得られる。
(5)前記凹部11は、略半球状に形成されているため、指紋23の線状体25の指向性に対する依存性が低く、どの方向から触れた場合でも一定の触感を得ることができる。
以下に、本発明を実施例を通して具体的に説明する。
図10は実施例で採用したドアハンドルの表面構造を拡大して示す平面図、および、図11は図10のC−C線による拡大断面図である。
図1に示すような自動車のドアグリップ7の内壁面9に、図10に示す凹部11を形成した。具体的には、それぞれの凹部11は、平面視で真円に近い楕円に形成されており、長軸の長さである長径は1.8mmであり、短軸の長さである短径は1.6mmである。また、これらの凹部11は、平面視で、一辺が6mmの正方形の頂点に配置されると共に、正方形の中央部分に一つ配置されている。このような配置がされた凹部11を規則正しく繰り返して多数配列した。
また、図11に示すように、凹部11および平面部13の双方の表面に微細な凸部を形成した。この凸部の径は、20〜30μmであり、高さは20μmであった。さらに、凹部11の角Rは1mmとした。
このドアグリップ7を実際に把持して感触を確かめたところ、従来のドアグリップよりも繊細でソフトな感触が得られた。
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されることなく、本発明の技術思想に基づいて種々の変更及び変形が可能である。
例えば、図12に示すように、半球面状の凹部11を配置する場合に、一点鎖線で示す正六角形29の頂点に対応する部位に配置することが好ましい。これによれば、図12の紙面における上下左右等のどの方向からも略同一の触感を得ることができる。
本発明の実施形態によるドアトリムを備えたドアを車内側から見た斜視図である。 図1のドアグリップの表面を拡大した斜視図である。 図2の平面図である。 図3のA−A線による断面図である。 図4を拡大した断面図である。 人間の手指の指紋を拡大した概略図である。 ドアグリップの表面に形成された凹部の縁部に手指の指紋が当接した状態を拡大して示す概略図である。 比較例に係るドアグリップにおける凹部の縁部に手指の指紋が当接した状態を拡大して示す概略図である。 凹部の角Rと凹部の縁部に形成した凸部の高さとの関係を示したグラフである。 実施例で採用したドアハンドルの表面構造を拡大して示す平面図である。 図10のC−C線による拡大断面図である。 他の実施形態による凹部の配置形状を示した平面図である。
符号の説明
D…径
1…ドア
3…ドアトリム(車両用内装部品)
7…ドアグリップ
9…内壁面
11…凹部
15…縁部
21…凸部
23…指紋
25…線状体

Claims (4)

  1. 表面に複数の凹部が互いに間隔をおいて配置されると共に、前記凹部の少なくとも縁部の表面に、前記凹部よりも小さい所定径寸法を有する微細な凸部が複数形成され
    前記凹部の縁部における断面の曲率半径は、1mm〜2mmに設定され、
    前記凸部は、径の大きさが15μm〜40μmで、高さが15μm〜30μmに形成され、且つ、隣接する凸部と連続して形成されていることを特徴とする車両用内装部品。
  2. 前記凹部は、径の大きさが0.5mm〜2.0mmで、深さが60μm〜350μmに形成されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用内装部品。
  3. 前記凹部は、略半球状に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用内装部品。
  4. 前記複数の凹部は、平面視で六角形の頂点に相当する位置に配置されていることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の車両用内装部品。
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