JP5264149B2 - 同期リング - Google Patents

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Description

本発明は請求項1の前提部分に記載された切替え可能なギヤ・チェンジ変速機の同期装置用の同期リングに関するものである。
例えば、自動車のギヤボックスにおける機械的に切替え可能なギヤ・チェンジ変速機の同期リングは、ギヤ・チェンジ時に生じるギヤ・ホイールとギヤ・シャフトとの間の相対速度を補償するように作用する。これに関して、同期は、対応する摩擦協働部分の間の摩擦によって達成される。この種のギヤの作動方法、および同期処理の作動シーケンスそのものは知られているので、当業者にこれ以上詳しく説明する必要はない。
早期の磨耗を生じないようにする保護、および(または)摩擦特性の改善に関しては、一般に、例えば真鍮や鋼のような金属または合金で作られる同期リングの摩擦面に摩擦層を形成することが知られている。これに関して、例えばモリブデンで作られた熱発散層、炭素摩擦層または他の材料で作られた複数の摩擦層のように、完全に異なる形式の摩擦層が使用されている。
しかしながら、作動状態で同期リングに作用する増大し続ける荷重のために摩擦層の特性に対する要求が増大するのみならず、同期リング自体すなわち同期リング本体の強度および剛性もまた、現在の変速機設計における開発主体になっている。
同期リングは、例えばDE19713304B4に開示されており、それは薄肉の焼入れ可能な鋼バンドから切断するのではなく、摩擦面の荷重担持部分を残して、接触面を、または摩擦面から突出している同期リングの領域を剛性化する手段によって形成される。
これに関して、DE1913304B4に記載の剛性化手段は、例えば摩擦面の1つのエッジから始まって半径方向の内方へ向かうリムを形成する堅固なリム、または、肉厚を増す圧印加工部分または膨径加工部分を備えることのできる同期リングの自由端によるなど、さまざまな方法で実現できる。
同期リングの堅固性および剛性の増大は、DE19713304B4に記載された手段によって達成できるが、示された全ての解決方法は決定的な欠点を有している。その欠点は、同期リングの剛性化がどのように、またどの方法で達成されるかに拘わらずに、摩擦面の荷重担持部分の保持がそれらの同期リングの中心的な特徴として絶対的に要求されるという理由のために特に生じる。
すなわち、この種の同期リングでは、作動状態において、特に高荷重の下では、および(または)変速機の非常に高速なギヤ・チェンジが必要とされる場合には、同期リングの接触面とその協働部材との間に不適当な潤滑が生じることが心配される。これは、なかんずく同期処理の間に、同期リングの接触面に作用する軸線方向の圧力によって過多量のオイルが半径方向に移動してしまい、これにより協働部材に対して或る相対速度で回転している接触面が多少とも潤滑されずに協働部材と摩擦接触することになり、このことが同期リングおよびその協働部材の早期の磨耗兆候をもたらし、大荷重による最悪の場合は対応する表面に自発的な損傷をもたらすことになる。
円錐形の同期リングのためのキャリヤはDE3519811A1に記載されており、それは三分割された1つの外側ギヤ・リングを有し、また、同期リング・ハブに形成された円筒形キャビティ内に配置され、しばしば同期リング本体と称されており、ラグとして形成された当接部により同期リング・ハブ対して実質的に回転方向に固定的に取付けられている。これに関して、実質的に回転方向に固定的とは、本明細書では、同期リングの円周方向における僅かな角度方向の移動以外には、同期リング・ハブに対して回転方向に固定的に連結されていることを意味している。
DE19853856A1は上述の同期リングの継続内容を記載しており、DE19853856A1の同期リングは、その幅が実質的に摩擦面の要求幅だけで決定されることを特徴とする。これは、DE3519811A1に記載されたラグに対する摩擦を考慮して対応する当接部がリング本体の小さな円錐直径の端部またはその近くに配置されること、また、当接部の形状がリング本体の外部ジャケット面の輪郭を越えて半径方向へ突出することで達成される。
両方の同期リングとも、作動状態においてラグすなわち当接部によって同期リング・ハブに関する相対回転を生じないように原理的に良好に固定されるが、何れも同期リング・ハブに形成された円筒形キャビティ内での半径方向のガイドは信頼性に欠ける。
これは、従来より知られている同期リングが通常は同期リング・ハブに対して円周方向に回転しないように固定されるが、同期リング・ハブに形成された円筒形キャビティの円筒接触内面と協働する同期リングが円錐外形をしているために、リングが制御できない動き、例えば、僅かな半径方向への変位または傾きを生じようとする強まる傾向を有していることを意味する。これらの制御できない動きは例えば好ましくない振動となって現われ、これにより同期処理の信頼性および精度に悪影響を及ぼす。これは、同期リング・ハブのキャビティ内での同期リングのガイドが十分でなく、制御できない動きも生じるために、大型高級車輌のギヤ・チェンジの容易さおよび運転満足度がかなり制限されてしまうということ以外にも、切替え時間の増大、摩擦面および同期リング全体の磨耗の促進および増大、したがって修理および保守間隔の短縮をもたらす。これらの影響は全て大きくなればなるほど、大きな出力またはトルクを対応する変速機で切替えなければならない。
簡単な例では、同期リングのセットは同期リングおよび内側リングを含み、内側リングは金属、真鍮、焼結金属、プラスチック、複合材料、または何れかの他の適当な材料で構成することができる。摩擦協働部材との摩擦を改善するために、内側リングは摩擦皮膜、例えば炭素層で被覆または覆うことができる。外歯リングを有する同期リング自体においては、少なくとも断面において周知の方法で凹部が形成され、この凹部の中に内側リングのラグが係合でき、これにより内側リングは回転方向に固定的に同期リングに連結されるようになされる。
これに関して、内側リングは非作動状態において、同期リングに対して軸線方向に十分に移動されることが重要である。何故なら、そのような場合には、内側リングのラグは同期リングの凹部から滑り出て、内側リングがもはや同期リングに対して回転しないように固定されることがなく、これは変速機に破壊を、または少なくともかなりの損傷をもたらすことになるからである。
同期リングのセットが長期にわたって作動されるならば、或る程度の磨耗を受けて、同期リング・セットの要素に機械的侵食を生じ、例えば摩擦皮膜、換言すれば例えば炭素摩擦層を磨耗させ、これによって予め設定されている公差はもはや維持できず、内側リングのラグが同期リングの凹部から飛び出して上述した変速機の損傷を生じることが結局引起されることになることは言うまでもない。
したがって、同期リング・セットの設計の基にある公差、また時間が経過するうちに生じる個々の要素の許容度を考慮しなければならない。この理由から、例えば避けられない磨耗のための公差を考慮するのではなく、内側リングのラグの長さを内側リングの機能(すなわち同期リング内での内側リングの保持)に必要とされるよりも長くすることが試みられている。
これらのラグはどのような長さも選べるということではない。何故なら、そうでないと同期リングの後方の要素(同期リング本体)と衝突してしまうからである。
この問題を解決する概念は、内側リングのラグのための凹部の高さ位置にて同期リングに膨径部または隆起部、例えば厚さを大きくした形状の部分を形成することである。これにより、短いラグもまた固定的に保持されることになる。この欠点は、当業者には内側リングと同期リングとの間の軸線方向の空間として一般に知られている磨耗の備えがこれにより減少され、これも当然ながら望ましくないのである。この問題の解決策は、ラグの間の内側リングの高さを減少させることである。この結果、内側リングの摩擦面が失われることになり、これもまた望ましくない結果をもたらす。
したがって本発明の目的は、常に、また、あらゆる作動状態において、たとえ長期の使用の後でかなりの磨耗がこれにより生じている場合も、ラグを備えた内側リングが常に同期リング内にしっかりと係止して保持されることを一方で保証するが、内側リングのラグは実質的に長くされる必要はなく、同時に、ラグの間の内側リングの高さが減少されず、したがって摩擦面の損失は起きず、同時に、磨耗の備えは保持されるような、改良された同期リングを使用できるようにすることである。
これらの目的を満たす本発明の主体は、請求項1の特徴部分の記載内容を特徴とする。
従属請求項は本発明の特に有利な実施例に関するものである。
本発明は、内側摩擦面および外側取付け面を備えた円錐形リング本体を含み、それぞれの面はリング本体を円周方向に沿って半径方向の限界を定めるとともに、所定の摩擦角度で軸線方向の同期リング軸線の周りで円錐形に延在している切替え可能なギヤ・チェンジ変速機の同期リング装置のための同期リングであって、リング本体は最大円錐径の位置において同期リング軸線に実質的に直角に延在するギヤ・ホイールを備えたギヤ・ホイール面によって軸線方向の限界を定められ、最小円錐径の位置において1つの面で限界を定められており、また、特にラグの形状とされた回転を阻止する保護手段を備えた内側リングを固定するための凹部が同期リングの面に備えられている同期リングに関する。本発明によれば、隆起部分および(または)偏倚部分(若しくは変位部分)が同期リングの表面に備えられ、切欠きが内側リングに備えられて、取付け状態において内側リングおよび同期リングで構成される同期リング・セットの全体的な構造高さが偏倚部分のために大きくならないように偏倚部分が切欠きに係合される。
本発明によれば、例えば隆起部分、または膨径部またはビード、または他の形式の偏倚部分が、内側リングの取付け状態で、好ましくは回転しない保証を与える造作部分と直接に並べて、同期リングに備えられる。この造作部分は周知のラグとして形成されることが好ましい。また、内側リングのラグの隣の切欠き(製造工程によって一般にどのようにも与えられる)は、偏倚部分または膨径部または隆起部分が空間を見出して所定位置に係合できるような程度に拡大される。
したがって、同期リング・セットに対する安全手段が本発明により与えられ、磨耗の備えだけでなく利用できる摩擦面の寸法も減少されることはない。
本発明は、複数の要素が互いに、特に多重同期を行われて係合されるようなあらゆる同期リング・システムに有利に使用できる。
これに関して、切欠きおよび偏倚部分は、偏倚部分が切欠き内に係合でき、また偏倚部分が切欠き内に空間を見出す限りにおいて、基本的に何れの方法によっても実現できる。
好ましい実施例においては、偏倚部分はエッジの上で湾曲される、および(または)局部的に肉厚化されることで形成され、溶接、プレス、螺合または他の適当な手段で形成される。
および(または)、偏倚部分は同期リングの円周リングにおいて円周方向および断面方向に沿って延在するウェブによって形成でき、また、切欠きは同期リングの円周方向に沿って円周方向に延在する切欠きにより形成できる。
この構成において同期リング・セットは勿論のこと二重円錐リングも含むことができる。
切欠きは、例えば押下加工および(または)切削加工された造作により、および(または)他の形態の切欠きにより形成することができる。
本発明による切欠きおよび偏倚部分は、切替え可能なギヤ・チェンジ変速機の同期装置のための同期リング・セットに備えることもできる。これは以下に詳細に記載される。例えば、それらは摩擦面および支持面を有する同期リング本体を含み、摩擦面および支持面は同期リングの軸線方向の同期リング軸線のまわりを円周方向に延在し、支持面の表面垂直ベクトルは同期リング軸線に平行に位置し、摩擦面は同期リングの同期リング軸線のまわりを所定の摩擦角で同軸的に延在する。同期リング本体は補強、特に半径方向の補強を有することができ、この補強は支持面に隣接した所定の幅で円周方向に延在する。これに関して、支持面は同期リング本体の凹部で断続される。
このような同期リングの支持面は同期リング本体の凹部で断続される。使用できる摩擦面は凹部によって確かに僅かながら減少するが、この凹部は、作動状態において、換言すれば同期処理時に支持面が協働部材と摩擦接触するときに、過大摩擦応力による損傷を確実に防止する流体力学的な潤滑が確立されることを保証する。何故なら、同期処理時に支持面の協働部材から支持面に伝達される軸線方向の圧力が高い場合であっても、支持面は協働部材に対して或る相対速度で回転するからである。
同期処理時に、潤滑オイルの薄膜は同期リングの支持面に付着するだけでなく、同期リングに高い軸線方向の圧力を伝える協働部材の表面にも付着し、同時にその支持面および協働部材の対応する面は共通軸線のまわりに或る相対速度で互いに対して回転する。
この構造において、凹部はそれが備えられる支持面の領域における或る量の潤滑オイルの保存容器を形成する。何故なら、潤滑オイルは支持面と協働部材の面とに同時に付着し、それらの2つの面の互いに対する相対回転によって移動し、また、回転方向に凹部から支持面と協働部材の面との間の狭い空隙へ押出されるからであり、この結果として、流体力学的な潤滑が確立され、これが同期処理時に支持面と協働部材の面とを確実に隔離し、これにより2つの協働部材の間に摩擦損傷はもはや生じない。
好ましい実施例において、回転しない周知の安全手段は支持面と反対側に位置する同期リング本体の側に備えられる。
実際に使用するために特に重要な実施例において、補強は摩擦面と反対側に位置する同期リングの側に形成され、この補強は同期リングの肉厚を拡大することで形成されることが好ましい。これに関して補強は圧印加工した造作および(または)同期リング本体の支持面の領域内に形成された軸線方向の膨径加工部分によって達成でき、これにより支持面の領域において同期リング本体の多少厚肉の部分が形成されて、同期リングの剛性化すなわち補強が得られる。
他の実施例において、補強は、摩擦面から始まり半径方向の内方へ向かうリムを形成する固定リムによっても達成することができ、この補強は何れかの適当な方法で支持面に隣接した所定幅で円周方向に延在することができる。
本発明による同期リングは、内側同期リングとして設計されるのみならず、外側同期リングとしても設計でき、すなわち外側円周面および(または)内側円周面は摩擦面として設計できる。
実際の使用のために本発明の特に重要な実施例においては、同期リング本体の凹部は特に半円形凹部とされる。
要求に応じて、同期リング本体の凹部は何れかの他の適当な形状も有することができることは理解されるであろう。したがって、特別な例では、この凹部を例えば三角形の凹部とすることもできる。
特に、非常に安定した流体力学的な潤滑薄膜が確立されねばならないとき、および(または)潤滑薄膜に高い圧力が確立されねばならないとき、作動状態における同期リングの回転方向に対応した円周方向の凹部の輪郭は、反対の円周方向においてその輪郭が有する勾配よりも小さな勾配を有することができる。したがって、作動状態において潤滑オイルが押込められる空隙は短い距離にわたって狭く、これにより支持面と、その支持面の協働部材の支持面との間で潤滑オイルの薄膜内での速いおよび(または)大きな圧力増大が確立できる。
使用に応じて、摩擦面は磨耗を減少させる、および(または)摩擦を最適化する摩擦層備えることができる。これに関して、摩擦層は例えばモリブデンの熱発散層、炭素摩擦層、または本発明による同期リングの摩擦特性を改善する他の適当な摩擦層とすることができる。
これに関して、同期リングは深絞りシート金属部品として形成され、またはC55,C80またはC80Mの鋼であることが好ましい鋼、C35またはC45の鋼であることが好ましい鋼、および(または)他の適当な金属、および(または)例えば真鍮のような他の適当な合金から作られた薄肉鋼バンドによりチップを形成されないようにして形成された非切断同期リングであることが好ましい。
以下に説明される同期リングまたは同期リング・セットのさらに他の群は、本発明による切欠き、および本発明による偏倚部分を備えることができ、したがって本発明により被覆されることもできる。
切替え可能なギヤ・チェンジ変速機の同期リング装置用のこれまで注目した同期リングまたは同期リング・セットは、摩擦面と外側取付け面とを備えた円錐形リングを含み、それぞれの面はリング本体の円周方向に沿う半径方向の限界を定めるとともに、所定の摩擦角度で軸線方向の同期リング軸線の周りで円錐形に延在している。これに関して、リング本体は最大円錐径の位置において同期リング軸線に実質的に直角に延在するギヤ・ホイールを備えたギヤ・ホイール面によって軸線方向の限界を定められ、また、最小円錐径の位置において1つのハブ面で限界を定められている。回転を阻止する保護手段が同期リング・ハブの円筒形キャビティ内に同期リングを固定するために備えられ、リング本体と一体的に連結されて、リング本体のギヤ・ホイール面からハブ面へ向かう方向に延在している。同期リング・ハブの円筒形キャビティの内面において取付けられた面をガイドするために、ガイド部材がガイド・ホイール面とハブ面との間の所定の領域にてリング本体に備えられている。
これらの構造においては、ギヤ・ホイール面とハブ面との間の所定の領域において、同期リング・ハブに形成された円筒形キャビティの内面にて取付け面を支持または芯出しおよびガイドするために、ガイド部材を備えることは基本である。ガイド部材は、取付け面を円周方向に横断して配置された複数の膨径部の形態で使用できるようにされることが好ましい。
ガイド部材に加えて、保護ラグの形状であることが好ましい回転しないように保護する構成も備えられているので、本発明による同期リングは、回転しないように保護する構成によって同期リング・ハブに対する相対回転を生じないようにする優れた保護をさらに与えられると同時に、特に半径方向に関する同期リング・ハブの円筒形キャビティ内での確実なガイドおよび芯出しが行われる。
本発明によるそのような同期リングは、同期リング・ハブの円筒形キャビティの円筒内面と協働する外形が円錐形であるために、従来技術で知られた円錐形の同期リングが引起すような、例えば好ましくない振動として現れる僅かな半径方向の振れや傾く動きのような制御できない動きを引起そうとする傾向をもはや有していない。これにより、同期処理の確実性および精度は良い方向にかなりの影響を受け、同期リング・ハブのキャビティ内での本発明による同期リングのガイドが優れているために車輌のギヤ・チェンジの容易さおよび運転満足度以外にも、ギヤ・チェンジ時間の短縮、摩擦面および同期リング全体の磨耗の減少に寄与し、したがって修理および保守間隔の延長に寄与する。これらの良い方向に向かう影響がより大きなインパクトを与えるほど、すなわち、より強調すべき効果を有するほど、より多くの動力またはトルクは対応する変速機で切替えられるべきとなる。
特別な実施例において、ギヤ・ホイール面は1つの凹部により、特に1、2または3つ、またはそれ以上の凹部により断続され、回転を阻止する保護手段はこの凹部でリング本体に連結される。
これに関して、ギヤ・ホイール面にある凹部と同数の回転を阻止する保護手段を備えることは好ましいが、必要ではない。特に実際の使用で重要である一実施例において、回転を阻止する保護手段を与える3つの構成が備えられ、これらは最小限の構造費用で回転を阻止する最大限の安全性を保証する。
回転を阻止する保護手段は、同期リングから離れてリング本体の片側を取付け面と実質的に同じ方向に延在する特に固定ラグとして形成できる。
非常に特別な実施例においては、この固定ラグはポケット状の凹部を備えた固定ラグとされることができ、個々の例において、この凹部を通して同期リング・ハブ内での同期リングの改良された係止が達成できる。
本発明によるこのような同期リングに備えられるガイド部材の個数は、2〜9個のガイド部材、特に3個のガイド部材とされることが好ましく、6個のガイド部材は特に好ましく備えられ、および(または)それぞれの例において2個のガイド部材は実質的に等間隔にて円周方向に配置され、および(または)それぞれの例において2個のガイド部材は回転を阻止する保護手段を与える2つの造作の間にそれぞれ配置されて、これにより高度の半径方向のガイドが最小限の構造費用で保証されることができる。
実際の使用のために特に重要である実施例において、ガイド部材はリング本体の膨径形状として取付け面上に設計され、前記膨径形状は同期リング軸線から外方へ向けて半径方向に延在される。
磨耗を最小化する、および(または)摩擦を最適化する摩擦媒体、特に摩擦被覆、特にモリブデン被覆および(または)摩擦層、特に炭素摩擦層および(または)他の摩擦媒体が摩擦面に備えられることが好ましい。
同期リングは深絞り品質のシート金属および(または)鋼、好ましくはC55,C80またはC80M、特にC35またはC45鋼から製造された形状シート金属部品で作られる。
本発明はさらに、本発明による同期リングを備えた同期リング・セット、および車輌、特に乗用車、輸送車、または重量物搬送車輌のための本発明による同期リングを備えた手動ギヤ・チェンジ変速機に関する。
本発明は概略図を参照して以下により詳細に説明される。
図1〜図7はさまざまな視点から見た部分的に断面とされた概略図でもって、以下に符号1で単一ユニットとして示されている本発明の同期リングの実施例を示している。これらの図において、同一符号は技術的に等しい構成または同じ技術的機能を生じる構成を示している。
本発明による同期リングの第1の実施例は図1に断面で示されている。図2は同期リングと内側リングとを備えた同期リング・セットを示している。図2による第2の実施例は図3に概略的に示されている。図4は第2の内側リング80を備えた実施例を示している。図4の実施例は、図5に異なる斜視で示されている。図6は図2による第3の実施例を示しており、最後に図2による同期リング・セットは図7に斜視図で示されている。
図1〜図7の同期リングまたは同期リング・セットの実施例は、本発明により図1〜図7の実施例が偏倚部分若しくは変位部分11および切欠き12を有していることを除いて、知られている。
したがって、図1〜図7は、切替え可能なギヤ・チェンジ変速機の同期装置のための異なる本発明による同期リング1または同期リング・セットの実施例を示している。これらは、内側摩擦面3および外側取付け面を備えた円錐形のリング本体2を含み、それぞれの面は軸線方向の同期リング軸線4のまわりで所定の摩擦角で円錐状に延在しており、リング本体2は最大円錐直径の位置でギヤ・ホイール6を有するギヤ・ホイール面5により軸線方向の限界を定められ、ギヤ・ホイール面5は同期リング軸線4に対して実質的に直角な方向へ延在し、リング本体は最小円錐直径の位置で面7により限界を定められている。同期リング1の面7の位置には、回転を阻止する保護手段10を使用して内側リング8を固定するための凹部9が備えられ、この回転を阻止する保護手段10は内側リング8に特にラグ10の形態で備えられている。本発明によれば、隆起部分10または偏倚部分11が同期リング1の面7に備えられ、切欠き12が内側リング8に備えられ、これにより偏倚部分11は、内側リング8および同期リング1の同期リング・セットの全体的な構造高さ13が偏倚部分11のために大きくならないように、取付け状態で切欠き12内に係合できるようになされている。
偏倚部分11は特にエッジにおける曲げ11および(または)局部的な肉厚化により形成され、溶接、プレス、螺合または他の適当な手段で形成される。
これに関して、偏倚部分11は同期リングの円周リング14で円周方向および断面方向に延在するウェブ11で形成でき、および(または)切欠き12は同期リングの円周リング14で円周方向に延在する切欠きにより形成できる。
同期リング1の切欠き12はまた、押下加工部12および(または)切削加工された造作12、および(または)異なる形態の切欠き12によって形成できる。
本願で明確に説明した実施例の全ては本発明の例示として理解すべきものであり、また特に特殊な適用例に適合されることが有利な全ての適当な組合わせ、または当業者に明白となるさらなる発展形態は、本発明により包含されることを理解しなければならない。
本発明による同期リングの断面とされた第1の実施例である。 同期リングおよび内側リングを備えた同期リング・セットである。 図2による第2の実施例である。 第2の内側リングを備えた実施例である。 異なる斜視方向から見た図4の実施例である。 図2による第3の実施例である。 図2による斜視図で示された同期リング・セットである。
符号の説明
1 同期リング
2 リング本体
3 内側摩擦面
4 同期リング軸線
5 ギヤ・ホイール面
6 ギヤ・ホイール
7 面
8 内側リング
9 凹部
10 回転を阻止する保護手段すなわちラグ
11 偏倚部分
12 切欠き
13 構造高さ
14 円周リング

Claims (10)

  1. 切替え可能なギヤ・チェンジ変速機の同期装置のための同期リングにおいて、
    内側摩擦面(3)および外側取付け面を備えた円錐形リング本体(2)であって、前記それぞれの面はリング本体(2)の円周方向に沿った半径方向の限界を定めるとともに、前記同期リングの同期リング軸線(4)のまわりで所定の摩擦角度で円錐形に延び、また前記リング本体(2)は、最大円錐径側の軸線方向端部から前記同期リング軸線(4)に垂直に外側に延びるギヤ・ホイール(6)、および最小円錐径側の軸線方向端部から前記同期リング軸線(4)に垂直に内側に延びる付加面(7)を有しているリング本体(2)と、
    前記同期リングの付加面(7)に備えられた凹部(9)であって、該凹部(9)は、内側リング(8)に備えられたラグ(10)が内部に延びるように構成され、それによって前記内側リング(8)を前記同期リングに対して回転しないよう固定する凹部(9)と、
    前記同期リングの付加面(7)に備えられた隆起部分(11)であって、該隆起部分(11)は、取付け状態において、前記内側リング(8)に備えられた切欠き(12)内に延びるように構成され、また前記隆起部分(11)は、前記切欠き(12)内に完全に収容され且つ前記同期リングの軸線方向、半径方向および円周方向のいずれにも前記切欠き(12)を越えて延びないような寸法とされている隆起部分(11)と
    を有する同期リング。
  2. 前記隆起部分(11)は、湾曲されたエッジ、または前記同期リングの前記付加面(7)に取付けられた局部的な肉厚部分(11)を有している請求項1に記載された同期リング。
  3. 前記隆起部分(11)は、前記同期リングの円周方向(14)に沿って円周方向に且つ断面方向に延びるウェブ(11)を有し、また前記切欠き(12)は前記同期リングの円周方向(14)に沿って円周方向に延びている請求項1に記載された同期リング。
  4. 前記同期リングは二重円錐リングを含む請求項1に記載された同期リング。
  5. 前記切欠き(12)は、押圧加工部(12)または切削加工部(12)である請求項1に記載された同期リング。
  6. 請求項1に記載された同期リング(1)を備えた同期リング・セット。
  7. 請求項1に記載された同期リング(1)を備えた自動車、乗用車、輸送車、または重量物搬送車輌のためのマニュアル・ギヤ・チェンジ変速機。
  8. 請求項6に記載された同期リング・セットを備えた乗用車、輸送車、または重量物搬送車輌のための自動車用マニュアル・ギヤ・チェンジ変速機。
  9. 前記隆起部分(11)は前記付加面(7)に対して横向きである請求項1に記載された同期リング。
  10. 前記隆起部分(11)は前記付加面(7)に垂直である請求項1に記載された同期リング。
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