JP5772277B2 - コークス熱間反応後強度の推定方法 - Google Patents
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Description
本実施形態に係るコークス熱間反応後強度の推定方法について説明する。図1はコークス熱間反応後強度を推定する推定方法のモデルを示している。本実施形態に係る配合炭コークスの熱間反応後強度(以下「CSR」という場合もある)の推定方法は、配合炭コークスの反応率(以下「CRI」という場合もある)を単味炭コークスのCRIの加重平均値に基づいて求める第1のステップと、この求めた配合炭コークスのCRI(以下、「補正前の配合炭コークスのCRI」という場合もある)を、コークス到達温度、コークスの気孔率及びコークス炉の炉幅からなる操業条件に基づき補正する第2のステップと、この補正後の配合炭コークスのCRIと配合炭コークス表面破壊強度(以下「DI150 6」というもある)に基づいて配合炭コークスのCSRを推定する第3のステップと、を有する。
なお、試験乾留炉での乾留条件(昇温速度、気孔率、コークス到達温度、炉幅)も特に指定はなく、通常の操業条件の範囲内で、設定することができる。
ここで、コークス到達温度とは、コークス炉からコークスを押し出す時のコークス温度である。コークス温度は、コークス炉の炉幅方向において温度のバラツキがあるため、本明細書では炉幅方向の温度の平均値をコークス到達温度と定義する。なお、コークス到達温度は、コークス炉における乾留時間、コークス炉の燃焼室の温度、装入される配合炭の温度に左右される。
コークスの気孔率は、コークス炉に装入される配合炭の嵩密度を用いて算出することができる。図5は、コークスの気孔率とCRIの変化量との相関図である。コークス炉の昇温速度を4℃/min、コークス到達温度を1000℃、炉幅を450mmに設定して、コークスの気孔率を変化させることにより、コークスの気孔率とCRIの変化量との相関関係を求めた。図示するように、コークスの気孔率及びCRIの変化量の間には、コークスの気孔率が下がるとCRIも低下する相関関係がある。このように、CRIが低下するのは、気孔率が低下することによりコークスの比表面積が低下するためであると考えられる。
図6は、コークス炉の炉幅とCRIの変化量との相関図である。コークス炉の昇温速度を4℃/min、コークス到達温度を1000℃、コークス炉に装入される石炭の気孔率を50%に設定して、コークス炉の炉幅を変化させることにより、コークス炉の炉幅とCRIの変化量との相関関係を求めた。図示するように、コークス炉の炉幅及びCRIの変化量の間には相関があり、コークス炉の炉幅が大きくなるほどCRIが低下することがわかった。このように、CRIが低下する理由について説明する。乾留中に石炭から発生するガスは、コークス層内の気孔を通って炉壁側に移動する。このとき、気孔内に熱分解カーボンがデボジットして気孔が小さくなり、コークスの比表面積が低下し、その結果CRIが低下するものと考えられる。
石炭軟化時の空隙充填度(−)=石炭軟化時の比容積(cm3/g)×コークス炉装入時の石炭の嵩密度 (g/cm3) (1)
ここで、石炭軟化時の比容積は、例えばJIS M 8801のディラトメーターにより測定される膨脹率b(%)から下記(2)式により算出できる。
石炭軟化時の比容積(cm3/g)
=最大膨脹時の石炭体積(cm3)/ディラトメーターへの石炭装入量(g)
=0.96π(1+b/100) /ディラトメーターへの石炭装入量(g) (2)
次に、製造された単味炭あるいは配合炭のコークスの表面破壊強度として、例えばJIS K2151のドラム試験法によるDI150 6を測定しておく。
さらに、石炭軟化時の比容積と石炭装入時の嵩密度から(1)式により算出される石炭軟化時の空隙充填度と、コークスの表面破壊強度DI150 6の関係を、単味炭あるいは配合炭について予め求めておく。なお、石炭軟化時の比容積は、単味炭の場合は実測値を用い、配合炭の場合は各石炭の実測値の加重平均値を用いればよい。
表面破壊強度を推定するには、使用する石炭の軟化時の比容積を測定し、さらに乾留する際の石炭装入時の嵩密度を石炭水分や粒度などから公知の方法により予測し、これらの値から石炭軟化時の空隙充填度を(1)式により算出し、空隙充填度の値から、予め求めておいた石炭軟化時の空隙充填度とコークスの表面破壊強度の関係により、コークスの表面破壊強度を推定することができる。
本実施形態に係るコークス熱間反応後強度の推定方法のより好ましい形態について説明する。図11はコークス熱間反応後強度の推定方法のモデルを示している。本実施形態に係るコークス熱間反応後強度の推定方法は、配合炭コークスの熱間反応後強度(以下「CSR」という。)の推定方法であって、配合炭コークスの反応率(以下「CRI」という。)を単味炭コークスのCRIの加重平均値に基づいて求める第1のステップと、この求めた配合炭コークスのCRI(以下、「補正前の配合炭コークスのCRI」という。)を、コークス到達温度、コークスの気孔率、コークス炉の炉幅及びコークス炉の昇温速度からなる操業条件に基づき補正する第2のステップと、この補正後の配合炭コークスのCRIと配合炭コークス表面破壊強度(以下「DI150 6」という。)に基づいて配合炭コークスのCSRを推定する第3のステップと、を有する。
コークス炉の昇温速度とは、石炭が軟化溶融している400〜500℃の温度範囲での昇温速度を意味している。一般的に、コークス炉の昇温速度は、コークス炉の燃焼室の温度、装入される配合炭の温度に左右されるため、コークス炉の炉幅方向においてバラツキがある。このため、本明細書では炉幅方向の昇温速度の平均値をコークス炉の昇温速度と定義する。
図12は、コークス炉の昇温速度とCRIの変化量との相関図である。コークス到達温度を1000℃、コークス炉に装入される石炭の気孔率を50%、炉幅を450mmに設定して、コークス炉の昇温速度を変化させることにより、コークス炉の昇温速度とCRIの変化量との相関関係を求めた。図示するように、コークス炉の昇温速度及びCRIの変化量の間には相関があり、コークス炉の昇温速度が速くなるほどCRIが低下することがわかった。このように、CRIが低下する理由については、コークス炉の昇温速度が増加すると、石炭の軟化溶融特性が向上し、コークスの異方性組織が発達するため、CRIが低下するものと考えられる。
Claims (5)
- 配合炭コークスの熱間反応後強度(以下「CSR」という。)の推定方法であって、
配合炭コークスの反応率(以下「CRI」という。)を単味炭コークスのCRIの加重平均値として求める第1のステップと、
この求めた配合炭コークスのCRI(以下、「補正前の配合炭コークスのCRI」という。)を、コークス到達温度、コークスの気孔率及びコークス炉の炉幅からなる操業条件に基づき補正する第2のステップと、
この補正後の配合炭コークスのCRIと配合炭コークス表面破壊強度(以下「DI1506」という。)とに基づいて配合炭コークスのCSRを推定する第3のステップと、を有し、
前記第2のステップにおいて、
炉幅とCRIの変化量との関係として、炉幅が大きくなるほどCRIが低下する関係に基いて、前記第1のステップで求めた配合炭コークスのCRIに対して、操業時の炉幅でのCRIの変化量との差分を補正することを特徴とするコークス熱間反応後強度の推定方法。 - 前記操業条件は、前記コークス到達温度、前記コークスの気孔率、前記コークス炉の炉幅及びコークス炉の昇温速度からなることを特徴とする請求項1に記載のコークス熱間反応後強度の推定方法。
- 前記第2のステップにおいて、
コークス到達温度とCRIの変化量との関係に基いて、前記第1のステップで求めた配合炭コークスのCRIに対して、操業時のコークス到達温度でのCRIの変化量との差分を補正し、
コークスの気孔率とCRIの変化量との関係に基いて、前記第1のステップで求めた配合炭コークスのCRIに対して、操業時のコークスの気孔率でのCRIの変化量との差分を補正することを特徴とする請求項1に記載のコークス熱間反応後強度の推定方法。 - 前記第2のステップにおいて、
コークス到達温度とCRIの変化量との関係に基いて、前記第1のステップで求めた配合炭コークスのCRIに対して、操業時のコークス到達温度でのCRIの変化量の差分を補正し、
コークスの気孔率とCRIの変化量との関係に基いて、前記第1のステップで求めた配合炭コークスのCRIに対して、操業時のコークスの気孔率でのCRIの変化量との差分を補正し、
前記昇温速度とCRIの変化量との関係に基いて、前記第1のステップで求めた配合炭コークスのCRIに対して、操業時の昇温速度でのCRIの変化量との差分を補正することを特徴とする請求項2に記載のコークス熱間反応後強度の推定方法。 - 前記第1のステップにおいて、前記補正前の配合炭コークスのCRIを、単味炭コークスのCRIの加重平均値及び単味炭コークスの全膨張率(以下「TD」という。)の加重平均値に基づいて求めることを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれか一つに記載のコークス熱間反応後強度の推定方法。
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