JP5865648B2 - 防汚性布帛の製造方法 - Google Patents
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Description
すなわち本発明は、以下の内容を要旨とするものである。
(1)ポリエステル系繊維からなる布帛の表面に、親水性セグメントを有するフッ素系撥水剤および親水性モノマーを含有する水溶液を付与させた後に乾燥させ、次いで、低温プラズマ処理を行った後、130〜190℃で乾熱処理をほどこすことを特徴とする防汚性布帛の製造方法。
(2)ポリエステル系繊維からなる布帛の表面に、親水性セグメントを有するフッ素系撥水剤および親水性ポリマーを含む被膜が形成され、JIS L 0217の103法にしたがって30回洗濯を行い、乾燥させた後の汚れ除去性の等級が3級以上である防汚性布帛を製造する方法であって、ポリエステル系繊維からなる布帛の表面に、親水性セグメントを有するフッ素系撥水剤および親水性モノマーを含有する水溶液を付与させた後に乾燥させ、次いで、低温プラズマ処理を行った後、130〜190℃で乾熱処理をほどこすことを特徴とする防汚性布帛の製造方法。
(3)親水性セグメントを有するフッ素系撥水剤の固形分と親水性モノマーの質量比を、(フッ素系撥水剤固形分)/(親水性モノマー)=1/1〜1/5とし、親水性セグメントを有するフッ素系撥水剤の固形分および親水性ポリマーの付着量の合計をポリエステル系繊維からなる布帛の質量に対して0.5〜10質量%とすることを特徴とする(1)または(2)の防汚性布帛の製造方法。
(4)親水性モノマーとして、アルキレンオキサイドを含むジアクリレートモノマー、および/またはアルキレンオキサイドを含むジメタクリレートモノマーを用いることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかの防汚性布帛の製造方法。
本発明の防汚性布帛は、ポリエステル系繊維からなる布帛(本明細書においては、「ポリエステル系繊維布帛」と称する場合がある)の表面に、親水性セグメントを有するフッ素系撥水剤および親水性ポリマーを含む被膜が形成され、被膜中の親水性ポリマーはポリエステル系繊維表面において親水性モノマーをグラフト重合することにより得られる。このような構成を有することにより、本発明の防汚性布帛は、洗濯耐久性に優れた防汚性を満足するものとなる。
本発明の製造方法は、ポリエステル系繊維からなる布帛の表面に、親水性セグメントを有するフッ素系撥水剤および親水性モノマーを含有する水溶液を付与させた後に乾燥させ、次いで、低温プラズマ処理をおこなった後、130〜190℃で乾熱処理をほどこすものである。
1.試料
測定に供すべき試料として、JIS L 0217の103法に従って、ライオン社製「トップ クリアリキッド」を使用して30回洗濯をしたもの(以下、「30回洗濯後」と称する場合がある)と、当該洗濯前のもの(以下、「加工上がり」と称する場合がある)との2種を用意した。
2−1.口紅に対する汚れ除去性
10cm×10cmの試料を採取した。そして、直径1.5cmの円が描かれたフィルム表面上に、口紅(カネボウ化粧品社製)0.03gを均一に塗布した。そして、口紅を塗布したフィルム表面に、試料をゴムブロックで上から10秒間押し当てた。その後、JIS L 0217の103法にしたがって洗濯を1回行い、乾燥させた後、汚れの程度を汚染用グレースケールにて判定した。
3級以上であるものを実使用に耐えうるものであると判断した。
5cm×5cmの試料を採取した。そして、マイクロピペッターで食品用油を0.4μL量り取り、試料の中心に付着させ、24時間放置した。その後、JIS L 0217の103法にしたがって洗濯を1回行い、乾燥させた後、汚れの程度を汚染用グレースケールにて判定した。
3級以上であるものを実使用に耐えうるものであると判断した。
10cm×10cmの試料を採取した。そして、A重油およびC重油の混合物(A重油:C重油=1:1、質量比)0.3g/Lに対して、界面活性剤0.38g/Lを溶解させた溶液を、試料に対する浴比が1:100になるように調製した。該重油の混合物に、試料を投入し、沸騰させて10分間放置した。試料を取り出し、水洗いさせて乾燥させた後、汚れの程度を汚染用グレースケールにて判定した。
3級以上であるものを実使用に耐えうるものであると判断した。
樹脂被膜を形成する前後の生地から20cm×20cmの試料を採取し、温度105℃、2時間で乾燥し、温度25℃、湿度65%の環境下で12時間調湿した後、各試料の質量を測定し、下記式(4)にて付着量(%)を算出した。
付着量(%)={(樹脂被膜形成後質量−樹脂被膜形成前質量)/樹脂被膜形成前質量}×100 (4)
経糸としてポリエステルマルチフィラメント加工糸(167dtex/48f)を用い、緯糸としてポリエステルマルチフィラメント加工糸(334dtex/96f)を用いて、綾織物(経糸密度:128本/2.54cm、緯糸密度:58本/2.54cm、目付:200g/cm2)を製織した。この綾織物に対して、通常の方法で精練プレセットをおこなった。次いで、下記に示す使用薬剤A〜Cを用い、処方1から7に示される水溶液を調液し、該綾織物を各水溶液に含浸した後、マングルで絞り(絞り率:80質量%)、120℃で120秒間予備乾燥した。
A:アサヒガード AG−E100(旭硝子社製、親水性セグメントを有するフッ素撥水剤、固形分30%)
B:ポリエチレングリコールジメタクリレートモノマー
C:マイネックスSO(明成化学工業社製、ノニオン系界面活性剤)
処方1
A 50g/L
B 10g/L
C 2g/L
処方2
A 50g/L
B 15g/L
C 2g/L
処方3
A 50g/L
B 20g/L
C 2g/L
処方4
A 50g/L
B 60g/L
C 2g/L
処方5
A 20g/L
B 40g/L
C 2g/L
処方6
A 5g/L
B 2g/L
C 2g/L
処方7
A 100g/L
B 90g/L
C 2g/L
(条件1)
ガス種:酸素
真空度:133Pa
周波数:13.56MHz
高周波電力:0.4kw
処理時間:1分
経糸および緯糸において、ポリエステル繊維およびウールを含有する紡績糸(60番手双糸)[混用率:(ポリエステル)/(ウール)=50/50]を用い、平織物(経糸密度:58本/2.54cm、緯糸密度:51本/2.54cm、250g/cm2)を得た。そして、この平織物に対して、通常の方法で精練幅出しセットをおこなった以外は、実施例1と同一の条件で低温プラズマ処理までをおこなった。その後、150℃で1分間キュアリングを行なった。次いで、温度60℃の温水で10分間ソーピングを行い、テンターにて120℃で2分間乾燥を行い、実施例4の防汚性布帛を得た。
ポリエステルマルチフィラメント加工糸(167dtex/48f)を用い、28ゲージ丸編機にてスムース組織の丸編地(目付:150g/cm2)を製編した。そして、この丸編地に対して、通常の方法で精練幅出しセットを行った後、実施例1と同一の条件で低温プラズマ処理までをおこなった。その後、160℃で1分間キュアリングを行なった。次いで、温度60℃の温水で10分間ソーピングを行い、テンターにて120℃で2分間乾燥を行い、実施例5の防汚性布帛を得た。
経糸および緯糸において、ポリエステル繊維およびウールを含有する紡績糸(40番手双糸)[混用率:(ポリエステル)/(ウール)=65/35]を用い、綾織物(経糸密度:70本/2.54cm、緯糸密度:52本/2.54cm、目付け:300g/cm2)を製織した。この綾織物に対して、通常の方法で精練プレセットをおこなった。次に、該綾織物を下記処方8に示す水溶液に含浸した後、マングルで絞り(絞り率:80質量%)、120℃で120秒間予備乾燥した。
I−7240(日華化学社製、親水性セグメントを有するフッ素撥水剤:固形分20%) 50g/L
ポリエチレングリコールジメタクリレートモノマー 20g/L
マイネックスSO(明成化学工業社製、ノニオン系界面活性剤) 2g/L
実施例1で得られた綾織物に対して、下記処方9に示す水溶液を含浸した後に、マングルで絞り(絞り率:80質量%)、120℃で120秒間予備乾燥した。そして、170℃で60秒間の乾熱処理をほどこし、比較例5のポリエステル系繊維布帛を得た。
NKガード S−07(日華化学社製、親水性セグメントを有していないフッ素撥水剤) 50g/L
NKアシスト−NY(日華化学社製、ブロックイソシアネート) 10g/L
実施例1で得られた綾織物に対して、下記処方10に示された水溶液を含浸した後に、マングルで絞り(絞り率:80質量%)、120℃で120秒間予備乾燥した。そして、170℃で60秒間の乾熱処理をほどこし、ポリエステル系繊維布帛を得た。
アサヒガード AG−E100(旭硝子社製、親水性セグメントを有するフッ素撥水剤:固形分30%) 50g/L
ナイスポールPR−99(日華化学社製、ポリエステル系親水化剤、固形分10質量%)
20g/L
マイネックスSO(明成化学工業社製、ノニオン系界面活性剤) 2g/L
親水性セグメントを有するフッ素撥水剤と親水モノマーをポリエステル系繊維布帛に付与するまでは実施例1と全く同一の方法をおこなった後に、170℃で1分間の乾熱処理をおこない、その後、実施例1と同一条件で低温プラズマ処理、ソーピングおよび乾燥をおこない、比較例7のポリエステル系繊維布帛を得た。
親水性セグメントを有するフッ素撥水剤と親水モノマーをポリエステル系繊維布帛に付与し低温プラズマ処理するまでは実施例2と全く同一の方法をおこなったものを2点作製し、それぞれに120℃で1分間の乾熱処理を実施したもの、および195℃で1分間の乾熱処理を実施したものを作製し、実施例2と同一条件でソーピングおよび乾燥をおこない、ポリエステル系繊維布帛を2点得た。120℃で1分間の乾熱処理を実施したものを比較例8、195℃で1分間の乾熱処理を実施したものを比較例9とした。
Claims (4)
- ポリエステル系繊維からなる布帛の表面に、親水性セグメントを有するフッ素系撥水剤および親水性モノマーを含有する水溶液を付与させた後に乾燥させ、次いで、低温プラズマ処理を行った後、130〜190℃で乾熱処理をほどこすことを特徴とする防汚性布帛の製造方法。
- ポリエステル系繊維からなる布帛の表面に、親水性セグメントを有するフッ素系撥水剤および親水性ポリマーを含む被膜が形成され、JIS L 0217の103法にしたがって30回洗濯を行い、乾燥させた後の汚れ除去性の等級が3級以上である防汚性布帛を製造する方法であって、ポリエステル系繊維からなる布帛の表面に、親水性セグメントを有するフッ素系撥水剤および親水性モノマーを含有する水溶液を付与させた後に乾燥させ、次いで、低温プラズマ処理を行った後、130〜190℃で乾熱処理をほどこすことを特徴とする防汚性布帛の製造方法。
- 親水性セグメントを有するフッ素系撥水剤の固形分と親水性モノマーの質量比を、(フッ素系撥水剤固形分)/(親水性モノマー)=1/1〜1/5とし、親水性セグメントを有するフッ素系撥水剤の固形分および親水性ポリマーの付着量の合計をポリエステル系繊維からなる布帛の質量に対して0.5〜10質量%とすることを特徴とする請求項1または2に記載の防汚性布帛の製造方法。
- 親水性モノマーとして、アルキレンオキサイドを含むジアクリレートモノマー、および/またはアルキレンオキサイドを含むジメタクリレートモノマーを用いることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の防汚性布帛の製造方法。
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