JP6049593B2 - 電力変換装置 - Google Patents

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Description

この発明は、半導体スイッチング素子を並列接続してアームを構成して電力変換を行う電力変換装置に関するものである。
従来、変換器の大電流化や効率改善方法として半導体スイッチング素子を並列に配置し電流容量を増加させ、また半導体スイッチング素子を並列に接続して導通損失を低減して高効率化する方法が適用されている。
導通損失をさらに低減するため、スイッチングの能力の異なる半導体スイッチング素子を並列に接続し、スイッチング損失の低い半導体スイッチング素子を先にオンさせて、スイッチング損失を低減し、次に導通損失の低い半導体スイッチング素子をオンさせて、オフする場合は、逆の順序で動作させることで、スイッチング損失の増加を抑えて導通損失を低減する方法が開示されている(例えば、特許文献1)。
特許5118258号公報(段落[0011]〜[0022]、図1、3、4)
特許文献1の発明では、最初にオン動作を行う半導体スイッチング素子は、続けて導通損失の小さい半導体スイッチング素子がオンするまでその素子のみで電流を流す必要がある。この半導体スイッチング素子で電流を流す期間が長くなればこの素子の発熱が増加し、発熱を抑えるために必要以上の電流容量の半導体を選択する必要があるという問題があった。
この発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであり、並列に接続された半導体スイッチング素子のオンオフタイミングがずれている場合でも、1つの半導体スイッチング素子に電流が集中することなく、各半導体スイッチング素子で分流することができる電力変換装置を提供することを目的とする。
この発明に係る電力変換装置は、直流電圧源の直流電力を交流系統に供給する交流電力に変換する電力変換装置において、複数の半導体スイッチング素子を並列に接続した上部アームと下部アームでブリッジ回路を複数構成し、半導体スイッチング素子は逆並列に接続されたダイオードを備え、各ブリッジ回路は上部アームと下部アームの接続点にそれぞれの分流リアクトルの一端を接続し、それぞれの分流リアクトルの他端を接続し、さらに分流リアクトルの接続点にフィルタリアクトルの一端を接続し、各ブリッジ回路のフィルタリアクトルの他端は交流系統に接続し、ブリッジ回路の分流リアクトルの1つは分流リアクトルの上部アームと下部アームの接続点の方が分流リアクトルの他端子同士を接続した点よりも電位が高い期間を有し、他の分流リアクトルはその期間において分流リアクトルの他端子同士を接続した点の方が分流リアクトルの上部アームと下部アームの接続点よりも電位が高い期間を有する構成としたものである。
この発明に係る電力変換装置は、上記のように構成されているため、並列に接続された半導体スイッチング素子のスイッチングタイミングがずれた場合にも電流を分流させ続けることができるため、半導体スイッチング素子の定格電流を小さくできる。
この発明の実施の形態1の電力変換装置に係る系統連系インバータの構成図である。 この発明の実施の形態1の電力変換装置に係る系統連系インバータの電流波形と駆動信号のタイミングチャートである。 この発明の実施の形態1の電力変換装置に係る系統連系インバータの説明用のタイミングチャートである。 この発明の実施の形態1の電力変換装置に係る系統連系インバータの他の構成図である。 この発明の実施の形態2の電力変換装置に係る昇圧回路の構成図である。 この発明の実施の形態2の電力変換装置に係る昇圧回路の電流波形と駆動信号のタイミングチャートである。 この発明の実施の形態2の電力変換装置に係る昇圧回路の説明用のタイミングチャートである。 この発明の実施の形態3の電力変換装置に係る系統連系インバータの構成図である。 この発明の実施の形態3の電力変換装置に係る電流波形とPWM信号調整量のタイミングチャートである。
実施の形態1.
実施の形態1は、2つの半導体スイッチング素子を並列に接続した上部アームと下部アームでブリッジ回路を構成し、上部アームと下部アームの接続点に各分流リアクトルの一端を接続し、各分流リアクトルの他端の接続点にフィルタリアクトルを接続する構成を基本とする電力変換部を備えた電力変換装置を、直流電圧源から供給される直流電力を交流電力に変換する系統連系インバータに適用したものである。
以下、本願発明の実施の形態1に係る電力変換装置1の構成、動作について、電力変換装置に係る系統連系インバータの構成図である図1、系統連系インバータの電流波形と駆動信号のタイミングチャートである図2、説明用のタイミングチャートである図3、および他の構成図である図4に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施の形態1の電力変換装置1を含む系統連系インバータ全体のシステム構成を示す。システム全体は、電力変換装置1、直流電圧源2、および交流系統3から構成される。電力変換装置1は、直流電力を交流電力に変換するインバータの機能を果たし、入力電力源としての直流電圧源2から供給される直流電力が電力変換装置1で交流電力に変換されて、交流系統3に供給される。
次に、電力変換装置1の全体構成を図1に基づいて説明する。電力変換装置1は、大きく電力変換部と制御部から構成される。
電力変換部は、半導体スイッチング素子21〜28と、分流リアクトル11〜14と、フィルタリアクトル15と、フィルタコンデンサ16とから構成される。
さらに電力変換部は、半導体スイッチング素子21〜28の制御に必要な電圧、電流信号を検出するための検出器を備える。直流電圧源2の電圧を検出する直流電圧検出器17、フィルタコンデンサ16の電圧を検出する交流電圧検出器18、およびフィルタリアクトル15の電流を検出するフィルタリアクトル電流検出器19を備える。
制御部は、制御装置30と駆動回路31〜34から構成される。制御装置30には、直流電圧検出器17、交流電圧検出器18、およびフィルタリアクトル電流検出器19からの電圧、電流信号が入力されている。
制御装置30は、各検出器からの電圧、電流信号に基づき、半導体スイッチング素子21〜28を制御するためのPWM制御信号を生成し、駆動回路31〜34に出力する。
駆動回路31は、半導体スイッチング素子21、22を駆動し、駆動回路32は半導体スイッチング素子23、24を駆動する。駆動回路33は半導体スイッチング素子25、26を駆動し、駆動回路34は半導体スイッチング素子27、28を駆動する。
電力変換部の主要部を構成する半導体スイッチング素子21〜28と、分流リアクトル11〜14と、フィルタリアクトル15についてさらに説明する。なお、半導体スイッチング素子25〜28と分流リアクトル13、14で構成された変換回路は、半導体スイッチング素子21〜24と分流リアクトル11、12で構成された変換回路と構成、機能は同じであるため、適宜半導体スイッチング素子21〜24と分流リアクトル11、12で構成された変換回路を代表として説明する。
以降の説明において、半導体スイッチング素子21〜28部全体をいう場合は、適宜半導体スイッチング部と記載する。
半導体スイッチング素子21と22は並列に接続され上部アームを構成し、半導体スイッチング素子23と24は並列に接続され下部アームを構成している。半導体スイッチング素子21と22の上部アームと半導体スイッチング素子23と24の下部アームでブリッジ回路を構成している。一方の上部アームと下部アームの接続点である半導体スイッチング素子21と23の接続点Aに分流リアクトル11の一端が接続されている。他方の上部アームと下部アームの接続点である半導体スイッチング素子22と24の接続点Bに分流リアクトル12の一端が接続されている。分流リアクトル11および12のそれぞれの他端を接続し、この接続点Cにフィルタリアクトル15の半導体スイッチング部側の上部端を接続している。
半導体スイッチング素子25〜28と分流リアクトル13、14で構成された変換回路については、半導体スイッチング素子21〜24と分流リアクトル11、12で構成された変換回路と同様の構成である。
一方の上部アームと下部アームの接続点である半導体スイッチング素子25と26の接続点Dに分流リアクトル13の一端が接続されている。他方の上部アームと下部アームの接続点である半導体スイッチング素子26と28の接続点Eに分流リアクトル14の一端が接続されている。分流リアクトル13および14のそれぞれの他端を接続し、この接続点Fにフィルタリアクトル15の半導体スイッチング部側の下端を接続している。
なお、半導体スイッチング素子21〜28には、それぞれ逆並列にダイオード21D〜28Dが接続されている。図1では、半導体スイッチング素子21に逆並列接続されたダイオード21Dのみを記載し、ダイオード22D〜28Dは省略している。
次に電力変換装置1の機能、動作を、図1〜図3に基づいて説明する。
図2は、半導体スイッチング素子21〜24に流れる電流(1001〜1004)と分流リアクトル11、12に流れる電流(1005、1006)と半導体スイッチング素子21、22、27、28の駆動信号(1007)のタイミングチャートを表している。
なお、図2では半導体スイッチング素子21〜24に流れる電流(1001〜1004)は、半導体スイッチング素子21〜24自体に流れる電流のみでなく、逆並列に接続されたダイオード21D〜24Dに流れる電流を合わせた電流を表している。例えば、半導体スイッチング素子21に流れる電流(1001)は、半導体スイッチング素子21に流れる電流とダイオード21Dに流れる電流を合わせた電流である。
なお、駆動信号は半導体スイッチング素子と区別するために、Sを付加している(例えば、半導体スイッチング素子21の駆動信号はS21)。
また、図3は本発明の主要構成要素である分流リアクトル11〜14がない場合の動作、すなわち分流リアクトル11〜14の効果を説明するためのタイミングチャートである。
半導体スイッチング素子21〜24に流れる電流を1011〜1014で表し、フィルタリアクトル15に流れる電流を1015で表し、半導体スイッチング素子21、22、27、28の駆動信号を1007で表している。
まず、図1、図2に基づいて電力変換装置1の機能、動作を分流リアクトル11〜14の機能を中心に説明する。
スイッチングのタイミングとして図2のt0で半導体スイッチング素子21、22、27、28が全てオンの状態で、半導体スイッチング素子23、24、25、26が全てオフの状態であるとする。このとき分流リアクトル11と分流リアクトル12の合計電流がフィルタリアクトル15に流れている。
次に時刻t1は半導体スイッチング素子21、22、27、28の駆動信号がオフとなったとする。このとき、半導体スイッチング素子23、24、25、26は上下の半導体スイッチング素子のアーム短絡を防ぐためにまだオンしていない。ここでは例として、半導体スイッチング素子22のオンオフ動作が少し遅れ、他の素子は全て同時にオンオフ動作すると仮定する。
同一の駆動回路を用いた状況でスイッチングのオンオフ動作が遅れる要因としては、駆動信号配線距離や半導体スイッチング素子の素子特性のばらつきによるものが考えられる。駆動回路が各半導体スイッチング素子に個別に設置されている場合には、駆動回路自体のばらつきによってもオンオフ動作がずれることがある。
今、半導体スイッチング素子22を残して、半導体スイッチング素子21、27、28はオフ状態となる。このときスイッチング素子がオフしてもフィルタリアクトル15には同じだけの電流が流れ続けようとする。
このとき分流リアクトル11〜14にも同様に同じだけの電流が流れ続けようとする。このため、分流リアクトル12には、フィルタリアクトル15→交流系統3→分流リアクトル13、14→半導体スイッチング素子25、26に逆並列接続されたダイオード25D、26D→半導体スイッチング素子22を通る経路で電流が流れ続ける。
分流リアクトル11には、フィルタリアクトル15→交流系統3→分流リアクトル13、14→半導体スイッチング素子25、26に逆並列接続されたダイオード25D、26D→直流電圧源2→半導体スイッチング素子23に逆並列接続されたダイオード23Dを通る経路で電流が流れる。分流リアクトル13、14には上述の経路で電流が流れる。
半導体スイッチング素子25、26は同じ上部アームを構成する半導体スイッチング素子で分流している。しかし、半導体スイッチング素子22と半導体スイッチング素子23は別のアームを構成する半導体スイッチング素子で分流していることになる。
このとき、分流リアクトル11と分流リアクトル12には半導体スイッチング素子22と半導体スイッチング素子23に逆並列接続されたダイオード23Dを通して流れるため、分流リアクトル11と分流リアクトル12で直流電圧2を分圧している。比率はその他のフィルタリアクトル15や交流系統3の瞬時電圧によって変わるが、t1〜t2のタイミングでは、分流リアクトル11は電流の流れる上側(A点)をマイナス、下側(C点)をプラスとした電位を持つ。
分流リアクトル12は電流の流れの下側(C点)をマイナス、上側(B点)をプラスとした電位を持つ。このため、分流リアクトル11はt1〜t2の期間では電流が減少し、分流リアクトル12はt1〜t2の間で電流が増加する。
その後t2で遅れて半導体スイッチング素子22がオフする。このため、フィルタリアクトル15→交流系統3→分流リアクトル13、14→半導体スイッチング素子25、26に逆並列接続されたダイオード25D、26D→直流電圧源2→半導体スイッチング素子23、24に逆並列接続されたダイオード23D、24D→分流リアクトル11、12を通る電流経路によって電流が流れ続ける状態へと移行する。この状態は一般的なインバータの動作状態である。
ここで、分流リアクトル11〜14がない場合の動作について、図3に基づいて説明する。
分流リアクトルが存在しない場合の時刻t1の動作を説明する。フィルタリアクトル15には、同じだけの電流が流れ続けようとする。半導体スイッチング素子22がオンしている状況であるため、半導体スイッチング素子22→フィルタリアクトル15→交流系統3→半導体スイッチング素子25、26に逆並列接続されたダイオード25D、26Dによる電流経路で電流が流れ続ける。
半導体スイッチング素子25、26に逆並列接続されたダイオード25D、26Dは分流して流れることができる。しかし、半導体スイッチング素子21はオフ状態であるため、これまで分流して流れていた電流が半導体スイッチング素子22に全て流れることとなる。
図2に戻って、電力変換装置1の機能、動作の説明を続ける。
その後、すべての半導体スイッチング素子がオフ状態であるデッドタイムを経て、時刻t2−1にて半導体スイッチング素子23、24、25、26がオンとなる。デッドタイムは一般的には数マイクロ秒程度である。
フィルタリアクトル15は同じだけの電流を流そうとしているので、電流の向きは変わらず同じ方向に流れようとする。このため、半導体スイッチング素子23、24、25、26がオンとなった場合でも、半導体スイッチング素子に逆並列して接続されたダイオード23D、24D、25D、26Dから半導体スイッチング素子に電流の通過箇所が変わっただけで、電流経路に影響はない。
したがって、今想定している電流の向きにおいて、半導体スイッチング素子23、24、25、26のオンオフ動作が多少ずれていたとしても電流経路に影響はない。
その後、時刻t2−2にて半導体スイッチング素子23、24、25、26がオフとなり、すべての半導体スイッチング素子がオフ状態であるデッドタイムの期間となる。この時も、電流経路は変わらないため、今想定している電流の向きにおいて、半導体スイッチング素子23、24、25、26のオンオフ動作が多少ずれていたとしても電流経路に影響はない。
次に、今時刻t3となると、半導体スイッチング素子21、27、28がオンする。半導体スイッチング素子22は駆動が遅れるためオフ状態であると仮定する。
このとき、直流電圧源2のエネルギーが半導体スイッチング素子21→分流リアクトル11→フィルタリアクトル15→交流系統3→分流リアクトル13、14−半導体スイッチング素子27、28を経路として伝達される。
しかし、半導体スイッチング素子22はオフであるため、半導体スイッチング素子22を経由して電流は流れない。但し、分流リアクトル12は電流を流し続けるため、フィルタリアクトル15→交流系統3→分流リアクトル13、14→半導体スイッチング素子27、28−半導体スイッチング素子24に逆並列接続されたダイオード24Dを通過して電流経路が形成される。分流リアクトル13、14は上述の経路で電流が流れる。
半導体スイッチング素子27、28は同じ下部アームの半導体スイッチング素子で分流し、半導体スイッチング素子21と半導体スイッチング素子24は別のアームの半導体スイッチング素子で分流していることになる。
このとき、分流リアクトル11と分流リアクトル12は半導体スイッチング素子21と半導体スイッチング素子24に逆並列接続されたダイオード24Dを通して流れるから分流リアクトル11と分流リアクトル12で直流電圧2を分圧している。比率はその他のフィルタリアクトルや交流系統3の瞬時電圧によって変わるが、t3〜t4のタイミングでは、分流リアクトル11は電流の流れる上側(A点)をプラス、下側(C点)をマイナスとした電位を持ち、分流リアクトル12は電流の流れの下側(C点)をプラス、上側(B点)をマイナスとした電位を持つ。このため、分流リアクトル11はt3〜t4の期間では電流が増加し、分流リアクトル12はt3〜t4の間で電流が減少する。
その後、時刻t4で半導体スイッチング素子22が遅れてオンする。これによってフィルタリアクトル15→交流系統3→分流リアクトル13、14→半導体スイッチング素子27、28の電流経路が形成される状態へと移行する。この状態は一般的なインバータの動作状態である。
ここで、分流リアクトル11〜14がない場合の動作について、図3に基づいて説明する。
分流リアクトルが存在しない場合の時刻t3の動作を説明する。フィルタリアクトル15は電流を流し続けようとする。半導体スイッチング素子22がオフしている状況であるため、半導体スイッチング素子21→フィルタリアクトル15→交流系統3→半導体スイッチング素子27、28による電流経路で電流が流れ続ける。半導体スイッチング素子27、28は分流して流れることができるが、半導体スイッチング素子22はオフ状態であるため、これまで分流して流れていた電流が半導体スイッチング素子21に全て流れることとなる。
以上のように、分流リアクトル11〜14を備えることで、スイッチングタイミングのずれによって並列接続した半導体スイッチング素子の1つに全ての電流が流れることを防止でき、常に2つ以上の素子に分流させることが可能となる。
次に、実施の形態1の電力変換装置1の他の実施の例を図4に基づいて説明する。
実施の形態1の電力変換装置1との差異は、制御部の構成の違いである。半導体スイッチング素子21〜28それぞれに対して駆動回路131〜138を設けている。
実施の形態1の電力変換装置1と区別するために、電力変換装置101、制御装置130、駆動回路131〜138としている。電力変換部は電力変換装置1と変わらないため、同一の符号を付している。
駆動回路131は半導体スイッチング素子21を駆動し、駆動回路132は半導体スイッチング素子22を駆動し、 駆動回路133は半導体スイッチング素子23を駆動し、駆動回路134は半導体スイッチング素子24を駆動する。
駆動回路135〜138も同様に、それぞれ半導体スイッチング素子25〜28を駆動している。
電力変換装置101のようにそれぞれの半導体スイッチング素子21〜28がそれぞれ別々の駆動回路131〜138を備えている場合は、駆動信号のばらつきがより顕著になり、並列に接続された半導体スイッチング素子のオンオフ動作がずれる可能性が大きくなる。しかし、この場合でも分流リアクトル11〜14を備えることでスイッチングタイミングのずれによって並列接続した半導体スイッチング素子の1つに全ての電流が流れることを防止でき、常に2つ以上の素子に分流させることが可能となる。
なお、以上の説明において、直流電圧源2を電力変換装置の入力電源として使用しているが、入力電源としては太陽電池、燃料電池等の分散型直流電源や、昇圧回路や降圧回路を介したこれら直流電源であってもよい。
また、半導体スイッチング素子21〜28はMOSFET(Metal−Oxide Semiconductor Field−Effect Transistor)を記載しているが、IGBT(Insulated−Gate Bipolar Transistors)などその他の自励式半導体スイッチング素子としてもよい。
以上説明したように、実施の形態1の電力変換装置は、2つの半導体スイッチング素子を並列に接続した上部アームと下部アームでブリッジ回路を構成し、上部アームと下部アームの接続点に各分流リアクトルの一端を接続し、各分流リアクトルの他端の接続点にフィルタリアクトルを接続する構成を基本とする電力変換部を備えたものであり、これを直流電圧源から供給される直流電力を交流電力に変換する系統連系インバータに適用したものである。このため、実施の形態1の電力変換装置は、並列に接続された半導体スイッチング素子のスイッチングタイミングがずれた場合にも電流を分流させ続けることができるため、半導体スイッチング素子の定格電流を小さくすることができる。このため、省エネルギーの効果がある。
実施の形態2.
実施の形態2の電力変換装置は、2つの半導体スイッチング素子を並列に接続した上部アームと下部アームでブリッジ回路を構成し、上部アームと下部アームの接続点に各分流リアクトルの一端を接続し、各分流リアクトルの他端の接続点にフィルタリアクトルを接続する構成を基本とする電力変換部を備えた電力変換装置を、直流電圧源から供給される直流電圧を昇圧して、負荷に供給する昇圧回路に適用したものである。
本願発明の実施の形態2に係る電力変換装置201の構成、動作について、電力変換装置に係る昇圧回路の構成図である図5、昇圧回路の電流波形と駆動信号のタイミングチャートである図6、および説明用のタイミングチャートである図7に基づいて説明する。
図5は、本発明の実施の形態2の電力変換装置201を含む昇圧回路全体のシステム構成を示す。システム全体は、電力変換装置201、直流電圧源202、および負荷203から構成される。電力変換装置201は、直流電圧を直流電圧に変換する昇圧回路の機能を果たし、入力電力源としての直流電圧源202から供給される直流電圧が電力変換装置201で別の直流電圧に昇圧されて、負荷203に供給される。
次に、電力変換装置201の全体構成を図5に基づいて説明する。電力変換装置201は、大きく電力変換部と制御部から構成される。
電力変換部は、半導体スイッチング素子221〜224と、分流リアクトル211、212と、フィルタリアクトル213と、出力電圧平滑コンデンサ214とから構成される。
さらに電力変換部は、半導体スイッチング素子221〜224の制御に必要な電圧、電流信号を検出するための検出器を備える。直流電圧源202の電圧を検出する直流電圧検出器215、出力電圧平滑コンデンサ214の電圧を検出する出力電圧検出器216、およびフィルタリアクトル213の電流を検出するフィルタリアクトル電流検出器217を備える。なお、フィルタリアクトル213は、昇圧リアクトルの機能を果たす。
制御部は、制御装置230と駆動回路231〜234から構成される。制御装置230には、直流電圧検出器215、出力電圧検出器216、およびフィルタリアクトル電流検出器217からの電圧、電流信号が入力されている。
制御装置230は、各検出器からの電圧、電流信号に基づき、半導体スイッチング素子221〜224を制御するためのPWM制御信号を生成し、駆動回路231〜234に出力する。
駆動回路231は半導体スイッチング素子221を駆動し、駆動回路232は半導体スイッチング素子222を駆動する。駆動回路233は半導体スイッチング素子223を駆動し、駆動回路234は半導体スイッチング素子224を駆動する。
電力変換部の主要部を構成する半導体スイッチング素子221〜224と、分流リアクトル211、212と、フィルタリアクトル213についてさらに説明する。
半導体スイッチング素子221と222は並列に接続され上部アームを構成し、半導体スイッチング素子223と224は並列に接続され下部アームを構成している。半導体スイッチング素子221と222の上部アームと半導体スイッチング素子223と224の下部アームでブリッジ回路を構成している。一方の上部アームと下部アームの接続点である半導体スイッチング素子221と223の接続点Gに分流リアクトル211の一端が接続されている。他方の上部アームと下部アームの接続点である半導体スイッチング素子222と224の接続点Hに分流リアクトル212の一端が接続されている。分流リアクトル211および212のそれぞれの他端を接続し、この接続点Iにフィルタリアクトル213の一端を接続している。
なお、半導体スイッチング素子221〜224には、それぞれ逆並列にダイオード221D〜224Dが接続されている。図5では、半導体スイッチング素子221に逆並列接続されたダイオード221Dのみを記載し、ダイオード222D〜224Dは省略している。
次に電力変換装置201の機能、動作を、図5〜図7に基づいて説明する。
図6は、半導体スイッチング素子221〜224に流れる電流(2003、2004、2001、2002)と分流リアクトル211、212に流れる電流(2005、2006)と半導体スイッチング素子223、224の駆動信号(2007)のタイミングチャートを表している。
なお、半導体スイッチング素子221〜224に流れる電流(2003、2004、2001、2002)は、半導体スイッチング素子221〜224自体に流れる電流のみでなく、逆並列に接続されたダイオード221D〜224Dに流れる電流を合わせた電流を表している。
また、図7は本発明の主要構成要素である分流リアクトル211、212がない場合の動作、すなわち分流リアクトル211、212の効果を説明するためのタイミングチャートである。
半導体スイッチング素子221〜224に流れる電流を2013、2014、2011、2012で表し、フィルタリアクトル213に流れる電流を2015で表し、半導体スイッチング素子223、224の駆動信号を2007で表している。
まず、図5、図6に基づいて電力変換装置201の機能、動作を分流リアクトル211、212の機能を中心に説明する。
今、スイッチングのタイミングとして図6のt0で半導体スイッチング素子223、224が共にオンの状態で、半導体スイッチング素子221、222が共にオフの状態であるとする。このとき分流リアクトル211と分流リアクトル212の合計電流がフィルタリアクトル213に流れている。
今時刻t1で半導体スイッチング素子223がオフする。ここでは例として半導体スイッチング素子224のオンオフ動作が少し遅れることを仮定する。別々の駆動回路を用いた場合では実施の形態1でも述べたように駆動回路で使用されている部品のばらつきもオンオフのばらつきの要因となる。
このときフィルタリアクトル213は、同じ電流を流し続けようとする。このため、半導体スイッチング素子がオフしても同じだけの電流が流れ続けようとする。このとき分流リアクトル211、212にも同様にこれまでと同じだけの電流が流れ続けようとする。このため、分流リアクトル211には半導体スイッチング素子221に逆並列接続されたダイオード221D→負荷203→直流電圧源202→フィルタリアクトル213を通る経路で電流が流れ続ける。
分流リアクトル212には半導体スイッチング素子224→直流電圧源202→フィルタリアクトル213を通る経路で電流が流れる。これはフィルタリアクトル213の電流を半導体スイッチング素子221と半導体スイッチング素子224で分流していることを意味している。
その後時刻t2で半導体スイッチング素子224が遅れてオフする。このため分流リアクトル212に流れる電流は、半導体スイッチング素子222に逆並列接続されたダイオード222D→負荷203→直流電圧源202→フィルタリアクトル213の経路で流れる状態へ移行する。これは一般的な昇圧回路の動作状態である。
ここで、分流リアクトル211、212がない場合の動作について、図7に基づいて説明する。
分流リアクトルが存在しない場合の時刻t1の動作について説明する。フィルタリアクトル213の電流が流れ続けようとする。このため、半導体スイッチング素子224がオンしている状況であるため、フィルタリアクトル213→半導体スイッチング素子224→直流電圧源202による電流経路で電流が流れ続ける。半導体スイッチング素子223はオフ状態であるため、これまで分流して流れていた電流が半導体スイッチング素子224に全て流れることとなる。
図6に戻って、電力変換装置201の機能、動作の説明を続ける。
その後、すべての半導体スイッチング素子がオフ状態であるデッドタイムを経て、時刻t2−1にて半導体スイッチング素子221、222がオンとなる。フィルタリアクトル213は同じだけの電流を流そうとするため電流の向きは変わらず同じ方向に流れようとする。このため、半導体スイッチング素子221、222がオンとなった場合でも、半導体スイッチング素子に逆並列に接続されたダイオード221D、222Dから半導体スイッチング素子に電流の通過箇所が変わっただけで、電流経路に影響はない。そのため、今想定している電流の向きにおいて、半導体スイッチング素子221、222のオンオフ動作が多少ずれていたとしても電流経路に影響はない。
その後、時刻t2−2にて半導体スイッチング素子221、222がオフとなり、すべての半導体スイッチング素子がオフ状態であるデッドタイムの期間となる。この時も、電流経路は変わらないため、今想定している電流の向きにおいて、半導体スイッチング素子221、222のオンオフ動作が多少ずれていたとしても電流経路に影響はない。
次に、時刻t3となると、半導体スイッチング素子223がオンする。半導体スイッチング素子224は駆動が遅れるためオフ状態であると仮定する。このとき、直流電圧源202のエネルギーがフィルタリアクトル213→分流リアクトル211→半導体スイッチング素子223を経路として伝達される。しかし、半導体スイッチング素子224はオフであるため、半導体スイッチング素子224を経路して電流は流れない。但し、分流リアクトル212は電流を流し続けるため、半導体スイッチング素子222に逆並列接続されたダイオード222D→負荷203→直流電圧源202→フィルタリアクトル213を通過して電流経路が形成される。これは半導体スイッチング素子223と半導体スイッチング素子222で分流していることを意味している。
その後、時刻t4に遅れて半導体スイッチング素子224がオンすることによって分流リアクトル212→半導体スイッチング素子224→直流電圧源202→フィルタリアクトル213によって電流経路が形成される状態へと移行する。この状態は、一般的なインバータの動作状態である。
ここで、分流リアクトル211、212がない場合の動作について、図7に基づいて説明する。
分流リアクトルが存在しない場合の時刻t3の動作を説明する。フィルタリアクトル213は電流を流し続けようとする。半導体スイッチング素子224がオフしている状況であるため、半導体スイッチング素子223→直流電圧源202→フィルタリアクトル213による電流経路で電流が流れ続ける。半導体スイッチング素子224はオフ状態であるため、これまで分流して流れていた電流が半導体スイッチング素子223に全て流れることとなる。
以上のように、分流リアクトル211、212を備えることでスイッチングタイミングのずれによって並列接続した半導体スイッチング素子の1つに全ての電流が流れることを防止でき、常に2つ以上の半導体スイッチング素子に分流させることが可能となる。
本実施に形態2の電力変換装置は、昇圧回路について説明したが、降圧回路でも同様な効果が得られる。分流リアクトルを接続することによってスイッチングタイミングのずれによって並列接続した半導体スイッチング素子の1つに全ての電流が流れることを防止でき、常に2つ以上の半導体スイッチング素子に分流させることが可能となる。
以上説明したように、実施の形態2の電力変換装置は、2つの半導体スイッチング素子を並列に接続した上部アームと下部アームでブリッジ回路を構成し、上部アームと下部アームの接続点に各分流リアクトルの一端を接続し、各分流リアクトルの他端の接続点にフィルタリアクトルを接続する構成を基本とする電力変換部を備えたものであり、これを直流電圧源から供給される直流電圧を昇圧して、負荷に供給する昇圧回路に適用したものである。このため、実施の形態2の電力変換装置は、並列に接続された半導体スイッチング素子のスイッチングタイミングがずれた場合にも電流を分流させ続けることができるため、半導体スイッチング素子の定格電流を小さくすることができる。
実施の形態3.
実施の形態3の電力変換装置は、実施の形態1の電力変換装置に各分流リアクトルの電流を検出する電流検出器を追加し、電力変換部の半導体スイッチング素子に流れる電流を等しくする調整機能を追加したものである。
以下、実施の形態3の電力変換装置301の構成、動作について、電力変換装置に係る系統連携インバータの構成図である図8、および電流波形とPWM信号調整量のタイミングチャートである図9に基づいて実施の形態1との差異を中心に説明する。
なお、図8において、図1と同一あるいは相当部分には、同一の符号を付している。
実施の形態3の電力変換装置301の全体構成は、実施の形態1の電力変換装置1と一部を除いて同じである。実施の形態1の電力変換装置1と区別するため、実施の形態3では電力変換装置301、制御装置330、および駆動回路331〜338としている。
また、電力変換部に追加した分流リアクトル11〜14に流れる電流を検出する電流検出器を分流リアクトル電流検出器341〜344としている。
図8は、本発明の実施の形態3の電力変換装置301を含む系統連系インバータ全体のシステム構成を示す。システム全体は、電力変換装置301、直流電圧源2、および交流系統3から構成される。電力変換装置301は、直流電力を交流電力に変換するインバータの機能を果たし、入力電力源としての直流電圧源2から供給される直流電力が電力変換装置301で交流電力に変換されて、交流系統3に供給される。
次に、電力変換装置301の全体構成を図8に基づいて説明する。電力変換装置301は、大きく電力変換部と制御部から構成される。
電力変換部は、半導体スイッチング素子21〜28と、分流リアクトル11〜14と、フィルタリアクトル15と、フィルタコンデンサ16とから構成される。
さらに電力変換部は、半導体スイッチング素子21〜28の制御に必要な電圧、電流信号を検出するための検出器を備える。直流電圧源2の電圧を検出する直流電圧検出器17、フィルタコンデンサ16の電圧を検出する交流電圧検出器18、フィルタリアクトル15の電流を検出するフィルタリアクトル電流検出器19、さらに分流リアクトル11〜14に流れる電流を検出する分流リアクトル電流検出器341〜344を備える。
制御部は、制御装置330と駆動回路331〜338から構成される。制御装置330には、直流電圧検出器17、交流電圧検出器18、フィルタリアクトル電流検出器19、さらに分流リアクトル電流検出器341〜344からの電圧、電流信号が入力されている。
制御装置330は、各検出器からの電圧、電流信号に基づき、半導体スイッチング素子21〜28を制御するためのPWM制御信号を生成し、駆動回路331〜338に出力する。
駆動回路331〜334は、半導体スイッチング素子21〜24をそれぞれ駆動する。駆動回路335〜338は、半導体スイッチング素子25〜28をそれぞれ駆動する。
次に電力変換装置301の機能、動作を、図8、図9に基づいて説明する。
図9は、分流リアクトル11、12に流れる電流(3001、3002)と半導体スイッチング素子21の駆動信号に追加するPWM信号調整量(3003)のタイミングチャートを表している。
今、スイッチングのタイミングとしては半導体スイッチング素子21〜28の同時に駆動される並列の半導体スイッチング素子はオンオフ動作が全て一致していると仮定する。そして、分流リアクトル11は他の分流リアクトル12〜14よりもインダクタンス値が小さいと仮定する。
分流リアクトル電流検出器341〜344は、分流リアクトル11〜14の電流を検出し、制御装置330はそれぞれの分流リアクトル電流の1周期分を蓄えて実効値を算出する。1周期とは、例えば交流電流のあるゼロクロス点(t11)から次のゼロクロス点(t12)までであるが、高速性を求める場合半周期分を蓄えて実効値を算出することも可能である。
図9における電流波形の正側の半周期では、半導体スイッチング素子21、22、27、28がオンの状態で直流電圧源2の電力を交流系統3に供給する期間である。
今、分流リアクトル11のインダクタンス値が他と比べて小さいとしているので、同じオン時間であってもオン時間の間で生じる電流の変化量が大きい。
特にインバータの場合は、交流電力を出力するためにPWM信号は交流波形に合わせて変化する。このため、半導体スイッチング素子21、22は系統電圧が高いところではオン時間が長く、系統電圧が低いところではオン時間が短い。したがって、半導体スイッチング素子21、22が同じオン時間であったとしても、インダクタンス値の小さい側に実効値として大きな電流が流れる。
このとき分流リアクトル13、14は同じインダクタンス値であると仮定しているので電流実効値には差が無く、それぞれに流れる電流分流は平衡している。
分流リアクトル電流検出器341〜344は、分流リアクトルに流れる電流を検出し、制御装置330は1周期分のデータより求めた電流実効値を算出する。制御装置330は、この結果に基づき、次の交流周期で、例えばゼロクロス点において半導体スイッチング素子21のPWM信号のオン時間が短くなるように、駆動信号を生成する。
制御装置330は、この駆動信号を駆動回路131に出力し、半導体スイッチング素子21のスイッチングを制御する。
このPWM信号を短くする制御量は、再度交流実効値を算出する1周期後まで固定される。再度、交流1周期後に分流リアクトル正側半周期電流実効値を制御装置330で算出し、分流リアクトル11と分流リアクトル12の電流実効値差によってPWM信号の制御量を調整する。
調整幅はデッドタイム以下とする必要があるが、デッドタイムは数kW程度でスイッチング周波数が20kHz程度であれば一般的に数マイクロ秒である。制御量は、平衡に時間がかかってもよい場合は小さくても(例えば1ns刻みなどでも)よいが、最小変化量は制御装置の分解能による。
このPWM信号を調整することで、分流リアクトル11と分流リアクトル12の電流実効値が等しくなり、半導体スイッチング素子21と22に流れる電流を等しくすることができる。
ここでは、インダクタンス値の変化によって分流する電流に差が出る場合を説明した。しかし、電流に差が出る要因としては、それぞれの分流リアクトルの直流抵抗成分の違いや、半導体スイッチング素子に電流が流れることにより発生する電圧降下の違い、半導体スイッチング素子がオンオフする閾値電圧の違いによっても発生する。しかし、どのような要因であっても、分流リアクトルの電流を測定し、その差をなくすようにPWM信号を調整することで、分流する電流を極力近づけることができる。
実施の形態3では、駆動回路331〜338が半導体スイッチング素子21〜28それぞれに接続されている回路構成で、分流リアクトル電流検出器341〜344を追加し、その検出値を用いてPWM信号を調整する構成とした。この構成により、分流リアクトル11〜14によって1つの半導体スイッチング素子に電流が集中せず、半導体スイッチング素子21〜28にある程度分流させることができる。この効果に加えて、分流リアクトル電流を平衡させることができるため、半導体スイッチング素子に流れる電流を等しくすることができる。
また、本実施の形態3では、半導体スイッチング素子21のPWM信号のオン時間を短くすることによって分流リアクトル電流を平衡させるようにした。これは半導体スイッチング素子22のPWM信号のオン時間を長くすることでも、分流リアクトル電流を平衡させ、半導体スイッチング素子に流れる電流を等しくさせることができる。
また、どちらか一方だけでなく、半導体スイッチング素子21のPWM信号のオン時間を短くすると共に半導体スイッチング素子22のPWM信号のオン時間を長くすることでも分流リアクトル電流を平衡させることができ、半導体スイッチング素子に流れる電流を等しく、均一にすることができる。
さらに、この電流のアンバランスを有る程度許容し、分流リアクトルの電流実効値の差が予め決められた設定値以上となった場合にのみPWM信号の調整を行うことにより、微小な調整を必要とせず、制御装置の構成を簡素化することができる。
また、本実施の形態3では、予め設定した半周期の実効値を計算した後、次の半周期にその結果を反映して半導体スイッチング素子のスイッチングタイミングを変更していた。しかし、例えば予め設定したあるサンプリングタイミングで取得した分流リアクトル電流瞬時値を比較して次のサンプリングタイミングでスイッチングタイミングを変更することも可能である。
以上説明したように、実施の形態3の電力変換装置は、実施の形態1の電力変換装置に各分流リアクトルの電流を検出する電流検出器を追加し、電力変換部の半導体スイッチング素子に流れる電流を等しくする調整機能を追加したものである。このため、実施の形態3の電力変換装置は、並列に接続された半導体スイッチング素子のスイッチングタイミングがずれた場合にも電流を分流させ続けることができるため、半導体スイッチング素子の定格電流を小さくすることができる。さらに、半導体スイッチング素子に流れる電流を均一にすることができる。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、実施の形態を適宜、変形、省略したりすることが可能である。
1,101,201,301 電力変換装置、2,202 直流電圧源、
3 交流系統、11〜14,211,212 分流リアクトル、
15,213 フィルタリアクトル、16 フィルタコンデンサ、
17,215 直流電圧検出器、18 交流電圧検出器、
19,217 フィルタリアクトル電流検出器、
21〜28,221〜224 半導体スイッチング素子、
30,130,230,330 制御装置 、
31〜34,131〜138,231〜234,331〜338 駆動回路、
203 負荷、214 出力電圧平滑コンデンサ、216 出力電圧検出器、
341〜344 分流リアクトル電流検出器、
1001 半導体スイッチング素子21電流、
1002 半導体スイッチング素子22電流、
1003 半導体スイッチング素子23電流、
1004 半導体スイッチング素子24電流、
1005 分流リアクトル11電流、1006 分流リアクトル12電流、
1007 駆動信号、1011 半導体スイッチング素子21電流、
1012 半導体スイッチング素子22電流、
1013 半導体スイッチング素子23電流、
1014 半導体スイッチング素子24電流、
1015 フィルタリアクトル15電流、
2001 半導体スイッチング素子223電流、
2002 半導体スイッチング素子224電流、
2003 半導体スイッチング素子221電流、
2004 半導体スイッチング素子222電流、
2005 分流リアクトル211電流、2006 分流リアクトル212電流、
2007 駆動信号、2011 半導体スイッチング素子223電流、
2012 半導体スイッチング素子224電流、
2013 半導体スイッチング素子221電流、
2014 半導体スイッチング素子222電流、
2015 フィルタリアクトル213電流、3001 分流リアクトル11電流、
3002 分流リアクトル12電流、3003 PWM信号調整量。

Claims (8)

  1. 直流電圧源の直流電力を交流系統に供給する交流電力に変換する電力変換装置において、
    複数の半導体スイッチング素子を並列に接続した上部アームと下部アームでブリッジ回路を複数構成し、前記半導体スイッチング素子は逆並列に接続されたダイオードを備え、前記各ブリッジ回路は前記上部アームと前記下部アームの接続点にそれぞれの分流リアクトルの一端を接続し、前記それぞれの分流リアクトルの他端を接続し、さらに前記分流リアクトルの接続点にフィルタリアクトルの一端を接続し、前記各ブリッジ回路の前記フィルタリアクトルの他端は前記交流系統に接続し、
    前記ブリッジ回路の前記分流リアクトルの1つは前記分流リアクトルの前記上部アームと前記下部アームの前記接続点の方が前記分流リアクトルの他端子同士を接続した点よりも電位が高い期間を有し、他の前記分流リアクトルはその期間において前記分流リアクトルの他端子同士を接続した点の方が前記分流リアクトルの前記上部アームと前記下部アームの前記接続点よりも電位が高い期間を有する電力変換装置。
  2. 前記上部アームの半導体スイッチング素子および前記下部アームの半導体スイッチング素子はそれぞれ共通の駆動回路を備える請求項1に記載の電力変換装置
  3. 前記上部アームの半導体スイッチング素子はそれぞれ個別の駆動回路を備え、前記下部アームの半導体スイッチング素子はそれぞれ個別の駆動回路を備える請求項1に記載の電力変換装置。
  4. 前記それぞれの分流リアクトルの電流を検出する検出器を備え、その検出した電流値が一番大きい前記分流リアクトルを流れる電流を制御する前記半導体スイッチング素子の前記駆動回路のPWM信号のオン期間を他の前記半導体スイッチング素子の前記駆動回路のPWM信号よりも短くするように調整する請求項3に記載の電力変換装置。
  5. 前記それぞれの分流リアクトルの電流を検出する検出器を備え、その検出した電流値が一番小さい前記分流リアクトルを流れる電流を制御する前記半導体スイッチング素子の前記駆動回路のPWM信号のオン期間を他の前記半導体スイッチング素子の前記駆動回路のPWM信号よりも長くするように調整する請求項3に記載の電力変換装置。
  6. 前記それぞれの分流リアクトルの前記検出した電流値の差が設定値以上となった場合に、前記駆動回路のPWM信号の調整を行う請求項4または請求項5に記載の電力変換装置。
  7. 前記それぞれの分流リアクトルの電流の検出は、設定した周期の間行う請求項4または請求項5に記載の電力変換装置。
  8. 前記それぞれの分流リアクトルの電流の検出は、設定したサンプリングタイミングで行う請求項4または請求項5に記載の電力変換装置。
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