JP6156060B2 - 発泡性複合樹脂粒子の製造方法 - Google Patents
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Description
また、難燃剤としてテトラブロモシクロオクタンやトリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレートを用いた、スチレン改質ポリオレフィン系樹脂を基材樹脂とする発泡粒子を得る方法が提案されている(特許文献2〜4参照)。
ポリオレフィン系樹脂と難燃剤とを混練してなるポリオレフィン系樹脂核粒子を水性媒体中に分散させる分散工程と、
上記ポリオレフィン系樹脂核粒子100質量部に対して100〜2000質量部のスチレン系モノマーを上記水性媒体中に添加し、上記ポリオレフィン系樹脂核粒子に上記スチレン系モノマーを含浸、重合させて複合樹脂粒子を得る改質工程と、
該改質工程における重合中及び/又は重合後に上記有機系物理発泡剤を樹脂粒子に含浸させる発泡剤含浸工程を有し、
上記難燃剤が臭素化ブタジエン系重合体であることを特徴とする発泡性複合樹脂粒子の製造方法にある。
上記発泡性複合樹脂粒子は、これを発泡させることにより、複合樹脂発泡粒子を製造し、さらにこれらの複合樹脂発泡粒子を型内成形することにより、発泡複合樹脂成形体を製造するために用いることができる。発泡性複合樹脂粒子は、上述のように、分散工程、改質工程、及び発泡剤含浸工程を行うことにより製造する。
PO系樹脂としては、例えば直鎖状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、分岐状の低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸アルキルエステル共重合体、エチレン−メタクリル酸アルキルエステル共重合体等のポリエチレン系樹脂を用いることができる。また、PO系樹脂としては、例えばプロピレンホモ重合体、プロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−1−ブテン共重合体、プロピレン−エチレン−1−ブテン共重合体、プロピレン−4-メチル−1−ペンテン共重合体等のポリプロピレン系樹脂を用いることもできる。また、PO系樹脂としては、1種の重合体でもよいが、2種以上の重合体の混合物を用いることもできる。
また、核粒子を構成するPO系樹脂成分のメルトマスフローレート(MFR190℃、2.16kg)は、発泡性の観点から0.5〜4.0g/10分であることが好ましく、1.0〜3.0g/10分であることがより好ましい。このMFR(190℃,2.16kg)は、JIS K7210(1999年)に基づき、条件コードD(190℃、荷重2.16kg)で測定される値である。なお、測定装置としては、メルトインデクサー(例えば宝工業(株)製の型式L203など)を用いることができる。
臭素化ブタジエン系重合体のポリスチレン換算平均分子量は、1000以上、300000以下であることが好ましく、10000以上、200000以下であることがより好ましく、100000以上、150000以下であることがさらに好ましい。
また、難燃剤は、使用量の全量を核粒子に練り込むこともできるが、使用量の一部を核粒子に練り込み、残りを改質工程において添加するスチレン系モノマーに溶解させてスチレン系モノマーと共に添加することもできる。この場合には、残留スチレンモノマー量をより少なくし、少量の難燃剤での難燃性をより向上できるという観点から、難燃剤の総配合量の50質量%以上を核粒子に予め練り込んでおくことが好ましい。より好ましくは、難燃剤の総配合量の70質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上、最も好ましくは全量を核粒子に練り込んでおくことがよい。
臭素系難燃剤としては、例えばビス[3,5−ジブロモ−4−(2,3−ジブロモプロポキシ)フェニル]スルホン、2,2−ビス(4−(2,3−ジブロモプロポキシ)−3,5−ジブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(2,3−ジブロモ−2−メチルプロポキシ)−3,5−ジブロモフェニル)プロパン、トリアリルイソシアヌレート6臭化物等が挙げられる。また、塩素系難燃剤としては、例えばビス[3,5−ジクロロ−4−(2,3−ジクロロプロポキシ)フェニル]スルホン、2,2−ビス(4−(2,3−ジクロロプロポキシ)−3,5−ジクロロフェニル)プロパン、トリアリルイソシアヌレート6塩化物等の塩素系難燃剤が挙げられる。
難燃助剤としては、例えば三酸化アンチモン、2,3−ジメチル−2,3−ジフェニルブタン、ポリ−1,4−ジイソプロピルベンゼンなどが挙げられる。非ハロゲンリン系難燃剤としては、例えばトリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリオクチルハスフェート、トリブトキシエチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェートなどが挙げられる。含ハロゲンリン系難燃剤としては、例えばトリス(クロロエチル)ホスフェート、トリス(ジクロロプロピル)ホスフェート、トリス(クロロプロピル)ホスフェート、トリス(2,3−ジブロモプロピル)ホスフェート、トリス(トリブロモネオペンチル)ホスフェートが挙げられる。これらの難燃剤、難燃助剤は単独で用いても、2種類以上混合して用いても良い。
分散径拡大剤としては、例えば、アクリロニトリル−スチレン共重合体、ゴム変性ポリスチレン、ABS樹脂、AES樹脂から選択される1種、又はこれら2種以上の混合物が挙げられる。好ましくは、アクリロニトリル−スチレン共重合体がよい。また、アクリロニトリル−スチレン共重合体中のアクリロニトリル成分量は20〜40質量%であることがよい。
核粒子は、オレフィン系樹脂、難燃剤、及びその他の必要に応じて添加される各種添加剤を配合し、配合物を溶融混練してから細粒化して製造することができる。溶融混練は押出機により行うことができる。このとき、均一な混練を行うために、予め各樹脂成分等を混合した後に押出を行うことが好ましい。各樹脂成分等の混合は、例えばヘンシェルミキサー、リボンブレンダー、Vブレンダー、レディーゲミキサーなどの混合機を用いて行うことができる。
核粒子の粒子径は、0.1〜3.0mmが好ましい。この場合には、発泡性複合樹脂粒子の発泡性をより向上させることができる。また、この場合には、発泡性複合樹脂粒子を発泡させて得られる複合樹脂発泡粒子を型内成形する際に、複合樹脂発泡粒子を金型内へ充填し易くなる。同様の観点から、核粒子の粒子径は、0.3〜1.5mmであることがより好ましい。なお、押出機を用いる場合には、例えば作製しようとする粒子径のほぼ同じ大きさの口径を有する孔から樹脂を押出し、カットスピードを変えて所定の粒子径の核粒子が得られる長さに切断することにより、粒子径の調整を行うことができる。
また、水性媒体には、必要に応じて、例えば塩化リチウム、塩化カリウム、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、硝酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム等の無機塩類からなる電解質を添加することができる。
水溶性重合禁止剤としては、例えば亜硝酸ナトリウム、亜硝酸カリウム、亜硝酸アンモニウム、L−アスコルビン酸、クエン酸等を用いることができる。
水溶性重合禁止剤の添加量は、水性媒体(反応生成物含有スラリーなどの水を含む系内の全ての水をいう)100質量部に対して0.001〜0.1質量部が好ましく、0.005〜0.06質量部がより好ましい。
スチレン系モノマーの添加量が少なすぎる場合には、上記発泡性複合樹脂粒子を用いて得られる発泡複合樹脂成形体が十分な剛性を示さなくなる虞がある。したがって、核粒子100質量部に対するスチレン系モノマーの添加量は100質量部以上であることが好ましく、200質量部以上であることがより好ましく、250質量部以上であることがさらに好ましい。一方、スチレン系モノマーの添加量が多すぎる場合には、上記発泡性複合樹脂粒子を用いて得られる発泡複合樹脂成形体が十分な復元性を示さなくなる虞がある。したがって、核粒子100質量部に対するスチレン系モノマーの添加量は2000質量部以下であることが好ましく、1000質量部以下であることがより好ましく、750質量部以下であることがさらに好ましい。上述のスチレン系モノマーの添加量の範囲は、上述の上限及び下限の好ましい範囲、より好ましい範囲、及びさらに好ましい範囲の全ての組み合わせから決定することができる。複合樹脂中のPO系樹脂及びPS系樹脂の含有量は、発泡性複合樹脂粒子の製造時における原料の配合組成から求めることができる。
スチレン誘導体としては、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−t−ブチルスチレン、o−クロロスチレン、m−クロロスチレン、p−クロロスチレン、2,4,6−トリブロモスチレン、ジビニルベンゼン、スチレンスルホン酸、スチレンスルホン酸ナトリウム等が挙げられる。これらは、単独でも2種類以上を混合したものを用いても良い。
アクリル酸エステルとしては、例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル等がある。
メタクリル酸エステルとしては、例えばメタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等がある。
水酸基を含有するビニル化合物としては、例えばヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート等がある。
ニトリル基を含有するビニル化合物としては、例えばアクリロニトリル、メタクリロニトリル等がある。
有機酸ビニル化合物としては、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等がある。
オレフィン化合物としては、例えばエチレン、プロピレン、1−ブテン、2−ブテン等がある。
ジエン化合物としては、例えばブタジエン、イソプレン、クロロプレン等がある。
ハロゲン化ビニル化合物としては、例えば塩化ビニル、臭化ビニル等がある。
ハロゲン化ビニリデン化合物としては、例えば塩化ビニリデン等がある。
マレイミド化合物としては、例えばN−フェニルマレイミド、N−メチルマレイミド等がある。
これらのビニルモノマーは、単独でも2種類以上を混合したものを用いても良い。
また、第1モノマーのシード比は、1.5以下であることが好ましい。この場合には、スチレン系モノマーが核粒子に充分に含浸される前に重合してしまうことを抑制し、復元性が良好な成形体をより確実に得ることができる。また、この場合には、スチレン系モノマーを安定化させることができ、樹脂の塊状物の発生を抑制することができる。同様の観点から、第1モノマーのシード比は、1.3以下であることがより好ましく、1.2以下であることがさらに好ましい。第1モノマーのシード比の範囲は、上述の上限及び下限に関する好ましい範囲、より好ましい範囲、及びさらに好ましい範囲の全ての組み合わせから決定することができる。
この場合には、発泡性複合樹脂粒子の発泡性をより向上させることができ、発泡時の収縮を防止することができる。さらに、発泡後に得られる複合樹脂発泡粒子の型内成形時に、複合樹脂発泡粒子同士の融着性をより向上させることができ、発泡複合樹脂成形体の寸法安定性を向上させることができる。より好ましくは、発泡剤の含有量は4〜9質量%がよい
即ち、PO系樹脂とPS系樹脂との複合樹脂と、有機系物理発泡剤と、難燃剤とを含有し、
複合樹脂は、3〜50質量%のPO系樹脂と、50〜97質量%のPS系樹脂とを含む(但し、両者の合計が100質量%)発泡性複合樹脂粒子を得ることができる。
dp=λ/(2π(sin2θ-(n2/n1))1/2)・・・(2)
(但し、dp:もぐり込み深さ(μm)、λ:赤外光の波長(μm)、θ:赤外光の入射角(°)、n1:プリズムの屈折率、n2:試料の屈折率
したがって、膨潤度は上述のように1.25以上であることが好ましく、1.5以上であることがより好ましく、2以上がさらに好ましい。また、発泡複合樹脂成形体の収縮を抑えるという観点から膨潤度は、10以下であることが好ましく、5以下であることがより好ましい。膨潤度の範囲は、上述の上限及び下限の好ましい範囲、より好ましい範囲、及びさらに好ましい範囲の全ての組み合わせから決定することができる。また、発泡性複合樹脂粒子を用いて得られる複合樹脂発泡粒子及び発泡複合樹脂成形体の膨潤度も、発泡性複合樹脂粒子と同様の範囲であることが好ましい。
有機溶媒にPO系樹脂を浸漬させた時の膨潤度(膨潤の度合い)は、樹脂の架橋構造(三次元網目構造)と相関性があり、網目が細かいほど有機溶媒の吸収量が低くなるため、膨潤度は低下する。一方、非架橋のPO系樹脂も、温度23℃のメチルエチルケトン中ではほとんど膨潤しない。
架橋された三次元網目構造の網目が粗いPO系樹脂成分は、発泡性複合樹脂粒子の発泡時に、強度を有しながらも適度に伸びやすいため、高い強度を有する気泡膜が形成されるものと推察される。さらに、複合樹脂発泡粒子において、圧縮された際に、複合樹脂中のPO系樹脂が柔軟で十分に変形可能なため、複合樹脂中のPS系樹脂の比率が高い場合にも、発泡粒子の気泡膜が破れずに独立気泡構造を維持できるものと推察される。即ち、膨潤度が上記特定範囲の発泡性複合樹脂粒子を用いることにより、剛性及び復元性をより高いレベルで兼ね備える複合樹脂発泡粒子、発泡複合樹脂成形体を得ることができる。
具体的には、まず、150メッシュの金網袋中に発泡性複合樹脂粒子1.0gを入れる。次に、容積200mlの丸型フラスコにキシレン約200mlを入れ、ソックスレー抽出管に上記金網袋に入れたサンプルをセットする。マントルヒーターで8時間加熱し、ソックスレー抽出を行う。抽出したキシレン溶液をアセトン600mlへ投下し、デカンテーションし、上澄み液を減圧蒸発乾固し、アセトン可溶分としてPS系樹脂を得る。得られたPS系樹脂2〜4mgについて、ティ・エイ・インスツルメント社製のDSC測定器(Q1000)を用い、JIS K7121(1987年)に準拠して熱流束示差走査熱量測定を行う。そして、加熱速度10℃/分の条件で得られるDSC曲線の中間点ガラス転移温度としてガラス転移温度Tgを求めることができる。
また、複合樹脂発泡粒子は、上述のクッション用途だけではなく、型内成形用途に用いることもできる。この場合にも、軽量でありながらも、高い剛性と優れた復元性を兼ね備えた発泡樹脂複合樹脂粒子を得ることができる。即ち、複合樹脂発泡粒子を周知の成形手段により型内成形することにより、発泡複合樹脂成形体を得ることができる。得られる発泡複合樹脂成形体の見掛け密度は10〜200kg/m3であることが好ましく、16〜100kg/m3であることがより好ましい。発泡複合樹脂成形体は、剛性及び復元性に優れると共に、優れた難燃性を示し、残存スチレン系モノマー量も低いため、車両用部材や建築用部材として好適である。
また、発泡複合樹脂成形体は、圧縮永久歪が12%以下であることが好ましい。この場合には、発泡複合樹脂成形体がその優れた復元性をより確実に発揮することができる。発泡複合樹脂成形体の圧縮永久歪は10%以下であることがより好ましく、8%以下であることがさらに好ましい。
本例においては、実施例にかかる発泡性複合樹脂粒子を作製し、これを用いて複合樹脂発泡粒子及び発泡複合樹脂成形体(複合樹脂発泡粒子成形体)を作製する。本例の発泡性複合樹脂粒子は、PO系樹脂とPS系樹脂との複合樹脂と、この複合樹脂に含浸された有機系物理発泡剤と、難燃剤とを含有する。以下、その製造方法を詳説する。
PO系樹脂として、ポリエチレン系樹脂であるエチレン−酢酸ビニル共重合体(旭化成ケミカルズ社製「EF1531」を準備した。このエチレン−酢酸ビニル共重合体は、酢酸ビニルの含有量が15質量%である。また、分散径拡大剤として、アクリロニトリル−スチレン共重合体(電気化学工業(株)製「AS−XGS、重量平均分子量:10.9万、アクリロニトリル成分量:28質量%、MFR(200℃、5kgf):2.8g/10min)を準備した。さらに、難燃剤として、臭素化ブタジエン系重合体である臭素化ブタジエン−スチレンブロック共重合体(ケムチュラ社製「エメラルド3000」、ポリスチレン換算重量平均分子量Mw=13万、臭素含有量=65質量%)の50質量%マスターバッチ(マスターバッチの基材樹脂はエチレン−酢酸ビニル共重合体(旭化成ケミカルズ社製「EF1531」)を準備した。そして、このPO系樹脂20kgと、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂又はSANともいう)1kgと、難燃剤のマスターバッチ2.44kgとをヘンシェルミキサー(三井三池化工機社製;型式FM−75E)に投入し、5分間混合し、樹脂混合物を得た。
次いで、押出機(アイケージー(株)製;型式MS50−28;50mmφ単軸押出機、マドックタイプのスクリュ)を用いて、樹脂混合物を温度230〜250℃で溶融混練し、水中カット方式により0.4〜0.6mg/個(平均0.5mg/個)に切断することにより、核粒子(PO系樹脂核粒子)を得た。本例で得られた核粒子を「核粒子D」とし、その組成、PO系樹脂の融点Tm及びMFR(200℃、5kgf)を後述の表1に示す。
撹拌装置の付いた内容積3Lのオートクレーブに、脱イオン水1000gを入れ、更にピロリン酸ナトリウム6.0gを加えた。その後、粉末状の硝酸マグネシウム・6水和物12.9gを加え、室温で30分間撹拌した。これにより、懸濁剤としてのピロリン酸マグネシウムスラリーを作製した。次に、この懸濁剤に界面活性剤としてのラウリルスルホン酸ナトリウム(10質量%水溶液)1.25g、水溶性重合禁止剤としての亜硝酸ナトリウム0.1g、及び核粒子125gを投入した(分散工程)。
得られた発泡性複合樹脂粒子100質量部に対して、帯電防止剤であるN,N―ビス(2−ヒドロキシエチル)アルキルアミン0.008質量部を添加した。さらにステアリン酸亜鉛0.12質量部、グリセリンモノステアレート0.04質量部、グリセリンジステアレート0.04質量部の混合物を添加した。そして、これらによって発泡性複合樹脂粒子を被覆した。
また、本例において得られた発泡性複合樹脂粒子について、PO系樹脂とPS系樹脂の配合割合、複合樹脂100質量部に対する難燃剤の配合割合、残存スチレン系モノマーの含有量(R−SM)、膨潤度、キシレン不溶分の重量割合、PS系樹脂の重量平均分子量(Mw)、発泡剤含有量、ビーズライフを以下のようにして調べた。その結果を後述の表2に示す。
まず、発泡性複合樹脂粒子をIKA社製分析ミルで粒子径が100μm程度になるように冷凍粉砕した。約1gの粉砕物を採取し、これをジメチルホルムアミド25mlに溶解し、ガスクロマトグラフィーにてスチレン系モノマーの含有量を測定した。なお、ガスクロマトグラフィーの測定条件は次の通りである。使用機器:(株)島津製作所製のガスクロマトグラフGC−9A、カラム充填剤:〔液相名〕PEG−20M、〔液相含浸率〕25重量%、〔担体粒度〕60/80メッシュ、担体処理方法〕、カラム材質:内径3mm、長さ3000mmのガラスカラム、キャリヤーガス:N2、検出器:FID(水素炎イオン化検出器)、定量:内部標準法。
まず、約1gの発泡性複合樹脂粒子を採取して、その重量(W0)を小数点第4位まで計量し、150メッシュの金網袋中に入れた。次いで、容量200mlの丸型フラスコに約200mlのキシレンを入れ、ソックスレー抽出管に上記金網袋に入れたサンプルをセットした。マントルヒーターで8時間加熱することにより、ソックスレー抽出を行った。抽出終了後、空冷により冷却した。冷却後、抽出管から金網を取り出し、約600mlのアセトンにより金網ごとサンプルを洗浄した。次いで、アセトンを揮発させてから温度120℃で乾燥した。この乾燥後に金網内から回収したサンプルが「キシレン不溶分」である。また、上記ソックスレー抽出後のキシレン溶液を600mlのアセトン中に投入した。そして、JIS P3801に規定される5種Aのろ紙を用いてろ過することにより、アセトンに溶解しない成分を分離回収し、回収物を減圧下にて蒸発乾固させた。得られた固形物が「アセトン不溶分」である。
これらの操作にて得られた「キシレン不溶分」と「アセトン不溶分」との混合不溶分の重量(Wa)を小数点第4位まで計量した。なお、他の実施例及び比較例において混合不溶分の重量が0.2gに満たない場合には、十分量の混合不溶分を得るために、上記操作を繰り返し行って、0.2g以上の混合不溶分を得た。次に、混合不溶分を50mlのメチルエチルケトン中に浸漬し、温度23℃で24時間放置した。その後、メチルエチルケトンから混合不溶分を取出し、濾紙で軽く拭いた後、混合不溶分の重量(Wb)を小数点第4位まで計量した。そして、メチルエチルケトン浸漬前後における混合不溶分の重量(Wa、Wb)に基づいて、下記の式(3)により膨潤度Sを求めた。なお、後述する複合樹脂発泡粒子及び発泡樹脂成形体の膨潤度は、サンプルとしてそれぞれ複合樹脂発泡樹脂粒子、又は複合樹脂発泡粒子成形体から切り出した試験片を使用した点を除いて、上記方法と同様にして測定した。
S=Wb/Wa・・・(3)
まず、上記膨潤度にて計量した発泡性複合樹脂粒子の重量(W0)から、発泡性複合樹脂粒子中に含まれる発泡剤の重量を差し引いた重量(W1)を求めた。また、上記膨潤度の測定で得られたキシレン不溶分について、その重量(W2)を計量した。キシレン不溶分の割合は、重量(W1)に対する重量(W2)の割合(W2/W1;百分率(%))である。
まず、上述の方法と同様にしてソックスレー抽出を行った。そして、抽出したキシレン溶液をアセトン600mlへ投下し、デカンテーション、減圧蒸発乾固を行った。その結果、アセトン可溶分としてPS系樹脂を得た。そして、PS系樹脂の重量平均分子量は、ポリスチレンを標準物質としたゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)法(高分子測定用ミックスゲルカラム)により測定した。具体的には、東ソー(株)製の測定装置(HLC−8320GPC EcoSEC)を用いて、溶離液:テトラヒドロフラン(THF)、流量:0.6ml/分、試料濃度:0.1wt%、カラム:TSKguardcolumn SuperH−H×1本、TSK−GEL SuperHM−H×2本を直列に接続するという測定条件で測定した。即ち、重量平均分子量は、PS系樹脂をテトラヒドロフランに溶解させ、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)で測定し、標準ポリスチレンで校正して求めた。
まず、遠心分離機により、発泡性複合樹脂粒子を脱水・洗浄し、さらに気流乾燥装置により発泡性複合樹脂粒子の表面に付着した水分を除去した。次いで、発泡性複合樹脂粒子をジメチルホルムアミド(DMF)に溶解させた。溶解物のガスクロマトグラフィーにより、添加した発泡剤の含有量を測定し、各成分の含有量を合計して求めた。ガスクロマトグラフによる発泡剤の定量は、具体的には以下の手順で行った。
まず、100mLのメスフラスコにシクロペンタノール約5gを小数点以下第3位まで精秤し(このときの重量をWiとする)、DMFを加えて全体を100mLとした。このDMF溶液をさらにDMFで100倍に希釈し内部標準溶液とした。次いで、測定対象となる発泡性複合樹脂粒子約1gを小数点以下第3位まで精秤し、このときの重量をWs(g)とした。精秤した発泡性複合樹脂粒子の試料を約18mLのDMFに溶解させ、溶解物に、内部標準溶液をホールピペットにて正確に2mL加えた。この溶液1μLをマイクロシリンジにて採集し、ガスクロマトグラフィーに導入し、クロマトグラムを得た。得られたクロマトグラムから各発泡剤成分及び内部標準のピーク面積を求め、下式により各成分濃度を求めた。
各成分濃度(質量%)=[(Wi/10000)×2]×[An/Ai]×Fn÷Ws×100
ここで、
Wi:内部標準溶液を作成したときのシクロペンタノール重量(g)
Ws:DMFに溶解させた試料重量(g)
An:ガスクロマトグラフ測定時の各発泡剤成分のピーク面積
Ai:ガスクロマトグラフ測定時の内部標準物質のピーク面積
Fn:あらかじめ作成した検量線より求めた各発泡剤成分の補正係数
また、上記ガスクロマトグラフ分析の条件は以下の通りとした。
使用機器:(株)島津製作所製のガスクロマトグラフGC−6AM
検出器:FID(水素炎イオン化検出器)
カラム材質:内径3mm、長さ5000mmのガラスカラム
カラム充填剤:[液相名]FFAP(遊離脂肪酸)、[液相含浸率]10質量%、[担体名]ガスクロマトグラフ用珪藻土Chomasorb W、[担体粒度]60/80メッシュ、[担体処理方法]AW−DMCS(水洗・焼成・酸処理・シラン処理)、[充填量]90mL
注入口温度:250℃
カラム温度:120℃
検出部温度:250℃
キャリヤーガス:N2、流量40ml/分
発泡性複合樹脂粒子を温度23℃の開放状態で所定時間放置し、発泡性複合樹脂粒子から発泡剤を散逸させた。その後、発泡性複合樹脂粒子を加熱スチーム温度107℃で270秒間加熱することにより発泡させて発泡粒子を得た。次いで、発泡粒子を温度23℃で24時間乾燥させた。次いで、乾燥後の発泡粒子の嵩密度(kg/m3)を測定した。嵩密度(kg/m3)は、1Lのメスシリンダーを用意し、空のメスシリンダー中に発泡粒子を1Lの標線まで充填し、1Lあたりの発泡粒子の質量(g)を測定し、単位換算することにより求めた。そして、嵩密度33kg/m3の発泡粒子が得られる間の放置時間(日数)、即ち嵩密度33kg/m3の発泡粒子が得られなくなるまでの放置時間(日数)をビーズライフとした。
次に、上記のようにして得られた発泡性複合樹脂粒子を用いて、嵩密度約33kg/m3の複合樹脂発泡粒子を作製した。
具体的には、まず、発泡性複合樹脂粒子を容積30Lの常圧バッチ発泡機内に入れ、この発泡機内にスチームを供給した。これにより、発泡性複合樹脂粒子を嵩密度約33kg/m3まで発泡させ、嵩発泡倍率30倍の複合樹脂発泡粒子を得た。
なお、複合樹脂発泡粒子の嵩密度(kg/m3)は、上述の発泡性複合樹脂粒子のビーズライフの評価方法における発泡粒子の嵩密度と同様の操作によって測定することができる。この操作にて求められた嵩体積1Lあたりの発泡粒子の質量を単位換算することにより複合樹脂発泡粒子の嵩密度(kg/m3)を求めた。また、複合樹脂発泡粒子の膨潤度を測定した。測定方法は、上述の通りである。
本例における複合樹脂発泡粒子の嵩密度及び膨潤度を後述の表2に示す。
「S/I」
まず、日本分光(株)製の「FT/IR-460plus(ATR PRO 450−S型、プリズム:ZnSe、入射角 45°)」を使用し、複合樹脂発泡粒子の表層部を圧力170kg/cm2でプリズムに密着させて赤外スペクトルを測定した。これにより、発泡複合樹脂粒子の表層部における赤外吸収スペクトル(ATR補正なし)を得た。次に、表層部の赤外吸収スペクトルから得られる960cm-1における吸光度DA960と2850cm-1における吸光度DA2850を測定し、その比(DA960/DA2850)を求めた。同様の測定を5つの複合樹脂発泡粒子について行い、これらの平均値Sを算出した。
次に、複合樹脂発泡粒子の断面の中心部における960cm-1における吸光度DB960と2850cm-1における吸光度DB2850を測定し、その吸光度比(DB960/DB2850)を求めた。そして、5つの複合樹脂発泡粒子の吸光度比(DB960/DB2850)の平均値Iを求めた。S/Iの値を算出し、その結果を表2に示す。
まず、上記のようにして得られた複合樹脂発泡粒子を室温で1日間熟成させた。次いで、型物成形機(DABO(株)製DSM−0705VS)を用いて、複合樹脂発泡粒子を300mm×75mm×25mmの直方体状の成形体と、底面が340mm×270mm×25mmの箱型の成形体に成形した。得られた成形体を温度40℃で1日間乾燥させた後、さらに室温で1日間以上養生させた。
このようにして、嵩密度約33kg/m3の複合樹脂発泡粒子を成形し、発泡倍率30倍の発泡複合樹脂成形体を得た。なお、発泡複合樹脂成形体の発泡倍率は、この成形体の質量をその体積で除することにより見掛け密度(kg/m3)を算出し、下記の式(4)により算出することができる。
発泡倍率(倍)=1000/見掛け密度(kg/m3)・・・(4)
まず、直方体状の複合樹脂発泡粒子成形体から約1gの試料片を切り出した。次いで、この試料片をジメチルホルムアミド25mlに溶解させ、発泡性複合樹脂粒子のR−SMと同条件のガスクロマトグラフィーにてスチレン系モノマーの含有量を測定した。
箱型の発泡複合樹脂成形体から340mm×102mm×12.7mmのサイズの直方体状の試験片を切り出した。この試験片を用い、JIS D 1201にて規定するFMVSS No.302の燃焼試験に準じて燃焼速度(mm/min)を測定した。この測定を3個の試験片に対して行って燃焼速度の相加平均値を求めた。なお、自己消火した場合には、評価結果を「SE」とした。
直方体状の発泡複合樹脂成形体から縦50mm、横50mm、厚み25mmの板状の試験片を切出し、この試験片についてJIS K 7220(2006年)に準じて圧縮試験を行った。尚、圧縮歪みが50%の時の圧縮応力が50%圧縮応力(kPa)である。
直方体状の発泡複合樹脂成形体から縦50mm、横50mm、厚み25mmの板状の試験片を切出し、この試験片の圧縮永久歪をJIS K 6767(1999年)に準じて測定した。
直方体状の発泡複合樹脂成形体からから縦25mm、横25mm、厚み25mmの立方体状の試験片を切出し、大気圧下、相対湿度50%、温度23℃の条件の恒温室内に試験片を1日放置した。次に、この試験片の正確な見かけの体積Vaを測定した。次いで、試験片を十分に乾燥させた後、ASTM−D2856−70に記載されている手順Cに準じ、東芝・ベックマン(株)製の空気比較式比重計930により、試験片の真の体積Vxを測定した。そして、これらの体積値Va及びVxに基づき、下記の式(5)から独立気泡率を算出した。なお、測定及び算出は、異なる5つの試験片について行いその平均値を求めた。
独立気泡率(%)=(Vx−W/ρ)×100/(Va−W/ρ)・・・(5)
(ただし、Vx:上記方法で測定される発泡複合樹脂成形体の真の体積、即ち、発泡複合樹脂成形体を構成する樹脂の容積と、発泡複合樹脂成形体内の独立気泡部分の気泡の全容積との和(cm3)、Va:発泡複合樹脂成形体を水の入ったメスシリンダーに沈めて、その水位上昇分から測定される発泡複合樹脂成形体の見かけの体積(cm3)、W:発泡複合樹脂成形体の重量(g)、ρ:発泡複合樹脂成形体を構成する複合樹脂の密度(g/cm3))
なお、本例においては、上記の測定方法に基づいて、圧縮永久歪試験前と圧縮永久歪試験後の発泡複合樹脂成形体の独立気泡率を求めた。圧縮永久歪試験後の独立気泡率は、圧縮永久歪試験後の体積を考慮し、下記の式(6)により求めた補正値を採用した。
独立気泡率(圧縮永久歪試験後の補正値:(%))=(独立気泡率(圧縮永久歪試験後の実測値:(%))×(100−圧縮永久歪(%))/100・・・(6)
本例においては、PO系樹脂として、低密度ポリエチレン(住友化学社製「スミカセン G201」)を用いた点を除いては、実施例1と同様にして発泡性複合樹脂粒子を作製した。本例において用いた核粒子を「核粒子I」とし、その組成、PO系樹脂の融点Tm(℃)及びMFR(g/10min)を後述の表1に示す。
本例においては、PO系樹脂として、メタロセン低密度ポリエチレン(住友化学社製「エクセレンGMH GH030」)を用いた点を除いては、実施例1と同様にして発泡性複合樹脂粒子を作製した。本例において用いた核粒子を「核粒子J」とし、その組成、PO系樹脂の融点Tm(℃)及びMFR(g/10min)を後述の表1に示す。
本例においては、PO系樹脂として、メタロセン重合触媒を用いて重合してなる直鎖状低密度ポリエチレン(東ソー社製「ニポロンZ 9P51A」)を用いた点を除いては、実施例1と同様にして発泡性複合樹脂粒子を作製した。本例において用いた核粒子を「核粒子H」とし、その組成、PO系樹脂の融点Tm(℃)及びMFR(g/10min)を後述の表1に示す。
本例においては、難燃剤のマスターバッチの投入量を0.52kgに変更した点を除いては、実施例1と同様にして発泡性複合樹脂粒子を作製した。本例において用いた核粒子を「核粒子B」とし、その組成、PO系樹脂の融点Tm(℃)及びMFR(g/10min)を後述の表1に示す。
本例においては、難燃剤のマスターバッチの投入量を1.16kgに変更した点を除いては、実施例1と同様にして発泡性複合樹脂粒子を作製した。本例において用いた核粒子を「核粒子C」とし、その組成、PO系樹脂の融点Tm(℃)及びMFR(g/10min)を後述の表1に示す。
本例においては、難燃剤のマスターバッチの投入量を5.52kgに変更した点を除いては、実施例1と同様にして発泡性複合樹脂粒子を作製した。本例において用いた核粒子を「核粒子E」とし、その組成、PO系樹脂の融点Tm(℃)及びMFR(g/10min)を後述の表1に示す。
本例においては、難燃剤としての臭素化ブタジエン−スチレンブロック共重合体(ケムチュラ社製「エメラルド3000」)100質量部に対して、熱安定剤としてのDIC社製の「EPICLON N680」10質量部と、BASF社製の「Irganox1010」5質量部と、ADEKA社製の「PEP36」5質量部と、可塑剤としての大八化学社製の「TPP」4.16質量部とを混練してなる難燃剤溶融混練物(臭素化ブタジエン−スチレンブロック共重合体の濃度80.5質量%)を6.4kg用いて核粒子を作製した点を除いては、実施例1と同様にして発泡性複合樹脂粒子を作製した。本例において用いた核粒子を「核粒子F」とし、その組成、PO系樹脂の融点Tm(℃)及びMFR(g/10min)を後述の表1に示す。
本例においては、核粒子を150g、亜硝酸ナトリウムを0.15g、第1モノマーとして、スチレン145g及びアクリル酸ブチル5g、第2モノマーとしてスチレン200gを用いた点を除いては、実施例1と同様にして発泡性複合樹脂粒子を作製した。
本例においては、核粒子E(表1参照)を100g、亜硝酸ナトリウムを0.3g、第1モノマーとして、スチレン95g及びアクリル酸ブチル5g、第2モノマーとしてスチレン200gを用いた点を除いては、実施例1と同様にして発泡性複合樹脂粒子を作製した。
本例においては、核粒子E(表1参照)を75g、亜硝酸ナトリウムを0.3g、第1モノマーとして、スチレン70g及びアクリル酸ブチル5g、第2モノマーとしてスチレン350gを用いた点を除いては、実施例1と同様にして発泡性複合樹脂粒子を作製した。
本例においては、核粒子F(表1参照)を50g、亜硝酸ナトリウムを0.3g、第1モノマーとして、スチレン45g及びアクリル酸ブチル5g、第2モノマーとしてスチレン400gを用いた点を除いては、実施例1と同様にして発泡性複合樹脂粒子を作製した。
本例においては、難燃剤として、実施例8で用いた臭素化ブタジエン−スチレンブロック共重合体(ケムチュラ社製「エメラルド3000」)の濃度80.5質量%の難燃剤溶融混練物13kgを用いて核粒子を作製し、核粒子を25g、亜硝酸ナトリウムを0.3g、第1モノマーとして、スチレン20g及びアクリル酸ブチル5g、第2モノマーとしてスチレン450gを用いた点を除いては、実施例1と同様にして発泡性複合樹脂粒子を作製した。本例において用いた核粒子を「核粒子G」とし、その組成、PO系樹脂の融点Tm(℃)及びMFR(g/10min)を後述の表1に示す。
(1)核粒子の作製
難燃剤を用いずに、PO系樹脂(旭化成ケミカルズ社製「EF1531」)20kgと、分散径拡大剤(電気化学工業(株)製「AS−XGS」1kgとをヘンシェルミキサーに投入した点を除いては、実施例1と同様にして樹脂混合物を作製した。次いで、実施例1と同様にして、樹脂混合物を押出機で溶融混練し、水中カット方式により切断し、核粒子を得た。本例で得られた核粒子を「核粒子A」とし、その組成、PO系樹脂の融点Tm、MFR(200℃、5kgf)を後述の表1に示す。
まず、実施例1と同様に、撹拌装置の付いた内容積3Lのオートクレーブ内で、懸濁剤としてのピロリン酸マグネシウムスラリーを作製した。次に、この懸濁剤に界面活性剤としてのラウリルスルホン酸ナトリウム(10質量%水溶液)1.5g、水溶性重合禁止剤としての亜硝酸ナトリウム0.1g、及び本例の核粒子125gを投入した。
本例においては、難燃剤の使用量を13gに変更した点を除いては、比較例1と同様にして発泡性複合樹脂粒子を作製した。
本例においては、難燃剤として、ビス[3,5−ジブロモ−4−(2,3―ジブロモプロポキシ)]フェニルスルホン((株)鈴裕化学製の「ファイアカットP−65(FCP−65)」、分子量966、臭素含有量=65重量%)19.35gを用いた点を除いては、比較例1と同様にして発泡性複合樹脂粒子を作製した。
本例においては、核粒子を150g、第1モノマーとしてスチレンを350g、難燃剤として、ビス2,2−ビス(4−(2,3−ジブロモ−2−メチルプロポキシ)−3,5−ジブロモフェニル)プロパン(第一工業製薬(株)製の「SR130」、分子量972、臭素含有量=66重量%)12.9gを用い、第2モノマーを用いなかった点を除いては、比較例1と同様にして発泡性複合樹脂粒子を作製した。
本例においては、核粒子に難燃剤を配合せず、難燃剤としてのトリアリルイソシアヌレート6臭化物(鈴裕化学社製「ファイアカットP−660CN(FCP−660CN)、分子量729、臭素含有量=66重量%」12.9gを、第1モノマー(スチレン120gとアクリル酸ブチル5gとの混合モノマー)に溶解して添加した点を除いては、実施例1と同様にして発泡性複合樹脂粒子を作製した。
本例においては、核粒子に難燃剤を配合しなかった点を除いては、実施例1と同様にして発泡性複合樹脂粒子を作製した。
本例においては、核粒子G(表1参照)を15g、亜硝酸ナトリウムを0.3g、第1モノマーとして、スチレン10g及びアクリル酸ブチル5g、第2モノマーとしてスチレン470gを用いた点を除いては、実施例1と同様にして発泡性複合樹脂粒子を作製した。
本例においては、難燃剤として、ビス2,2−ビス(4−(2,3−ジブロモ−2−メチルプロポキシ)−3,5−ジブロモフェニル)プロパン(第一工業製薬(株)製の「SR130」、分子量972、臭素含有量=66重量%)の50質量%マスターバッチ(マスターバッチの基材樹脂はエチレン−酢酸ビニル共重合体(旭化成ケミカルズ社製「EF1531」)を2.44kg用いて核粒子を作製した点を除いては、実施例1と同様にして発泡性複合樹脂粒子を作製した。本例において用いた核粒子を「核粒子G」とし、その組成、PO系樹脂の融点Tm(℃)及びMFR(g/10min)を後述の表1に示す。
本例においては、核粒子として「核粒子A」を用い、難燃剤としての臭素化ブタジエン−スチレンブロック共重合体(ケムチュラ社製「エメラルド3000」)6.5gを第1モノマーに溶解させて添加した点を除いては、実施例1と同様にして発泡性複合樹脂粒子を作製した。
実施例2〜13及び比較例1〜9において作製した発泡性複合樹脂粒子について、実施例1と同様に、複合樹脂100質量部に対する難燃剤の配合割合、R−SM(ppm)、膨潤度、キシレン(XY)不溶分量割合(%)、PS系樹脂のMw、発泡剤含有量、ビーズライフ(日)を調べた。また、各実施例及び比較例において作製した発泡性複合樹脂粒子をそれぞれ用いて、実施例1と同様にして複合樹脂発泡粒子及び発泡複合樹脂成形体を作製した。そして、複合樹脂発泡粒子について、実施例1と同様にして、膨潤度、嵩密度(kg/m3)、S/Iを測定した。また、発泡複合樹脂成形体について、実施例1と同様にして、見掛け密度(kg/m3)、R−SM(ppm)、難燃性(mm/min)、50%圧縮応力(kPa)、圧縮永久歪(%)、圧縮永久歪試験の前後における独立気泡率(%)、及び膨潤度を測定した。これらの結果を表2及び3に示す。
Claims (7)
- ポリオレフィン系樹脂とポリスチレン系樹脂との複合樹脂と、有機系物理発泡剤と、難燃剤とを含有する発泡性複合樹脂粒子を製造する方法において、
ポリオレフィン系樹脂と難燃剤とを混練してなるポリオレフィン系樹脂核粒子を水性媒体中に分散させる分散工程と、
上記ポリオレフィン系樹脂核粒子100質量部に対して100〜2000質量部のスチレン系モノマーを上記水性媒体中に添加し、上記ポリオレフィン系樹脂核粒子に上記スチレン系モノマーを含浸、重合させて複合樹脂粒子を得る改質工程と、
該改質工程における重合中及び/又は重合後に上記有機系物理発泡剤を樹脂粒子に含浸させる発泡剤含浸工程を有し、
上記難燃剤が臭素化ブタジエン系重合体であることを特徴とする発泡性複合樹脂粒子の製造方法。 - 上記ポリオレフィン系樹脂核粒子中における上記難燃剤の配合量は0.3〜50質量%であることを特徴とする請求項1に記載の発泡性複合樹脂粒子の製造方法。
- 上記ポリオレフィン系樹脂が、エチレン−酢酸ビニル共重合体、直鎖状低密度ポリエチレン、及び低密度ポリエチレンから選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1又は2に記載の発泡性複合樹脂粒子の製造方法。
- 上記ポリオレフィン樹脂は、酢酸ビニル成分の含有量が5〜30質量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の発泡性複合樹脂粒子の製造方法。
- 上記発泡性複合樹脂粒子における上記複合樹脂100質量部に対する上記難燃剤の配合量が0.2〜8質量部となるように、上記ポリオレフィン系樹脂核粒子に上記難燃剤を配合することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の発泡性複合樹脂粒子の製造方法。
- 上記難燃剤が臭素化ブタジエン−スチレン共重合体であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の発泡性複合樹脂粒子の製造方法。
- 上記改質工程においては、スチレン系モノマーとして、スチレンとアクリル酸ブチルとを併用し、アクリル酸ブチルの添加量は、上記ポリオレフィン系樹脂核粒子と上記スチレン系モノマーとの合計量100質量部に対して0.5〜10質量部であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の発泡性複合樹脂粒子の製造方法。
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