JP6182387B2 - 細径rc柱からなる架構を有する建築構造物 - Google Patents
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Description
そこで、同一平面上に壁などの別途水平抵抗部材を設けて、細径RC柱2’には地震時水平変位に対する追従性のみを期待して、柱頭および柱脚を半剛接合4’とすることが一般的に行われている。半剛接合あるいはピン接合4'とすることで,細径RC柱2’に作用する応力を極力小さくして,水平変位追従性を向上させている(図7参照)。
前記細径RC柱の柱頭側とプレキャストプレストレスト梁の柱梁接合部が柱通しとなるように形成され、かつ、該柱梁接合部が梁せいのほぼ中央高さ位置に並列に設置された圧着用PC鋼より線により圧着された架構を有する建築構造物とした。
ここで、半剛接あるいはピン接合される側の梁等の接合部材とは、梁の他に、基礎梁、床スラブ、柱なども含まれる。また、柱通しとなるように圧着される側の梁等の圧着接合部材とは、梁の他に、基礎梁、床スラブなども含まれる。
したがって、細径RC柱の下部側で接合する梁と上部側で接合する梁は、細径RC柱との接合方法により、半剛接合あるいはピン接合の場合は接合部材として、また、圧着接合される場合は圧着接合部材として細径RC柱と架構を構成する。
なお、本明細書において細径RC柱は、柱の部材長さを最も小さな柱幅で除した値が5以上のRC柱であることを意味している。
なお、本明細書においてPC鋼材は、PC鋼線、PC鋼より線、PC鋼棒または異形鉄筋を含むものとする。
また、細径RC柱の一端と梁等の接合部材が半剛接合あるいはピン接合されているので、細径RC柱に生じる曲げモーメントが低減され、細径RC柱の損傷が抑えられる。一方で、細径RC柱の他端と梁とは圧着しているので、水平力に対して抵抗することができる。細径RC柱には、圧着度合いに応じて曲げモーメントが生じるが、細径RC柱にプレストレスが導入されているので、ひび割れ耐力および曲げ耐力が向上しており、柱が損傷しにくい。この架構であれば、従来のように別途水平抵抗部材を設ける必要がないので、建物の平面計画の自由度が増す。
また、高強度コンクリートを用いてポストテンション方式にてプレストレスを導入する場合には、打設時にコンクリートの収縮に対して拘束力が小さいシース管のみが配設されていて、拘束力が大きい主筋が配設されていないので、コンクリートの収縮によるひび割れや初期応力が緩和される作用効果を奏することができる。
細径RC柱2にはプレストレスが導入されており、細径RC柱2一端部の端面は半剛接合4、もしくは、ピン接合4されている。
そして他の端部は梁と圧着され、この柱梁接合部5が柱通しとされた細径RC柱2と梁3の圧着構造が構成されている(後述、図2に圧縮構造50を示す)。
細径RC柱2の他の端部には梁3の圧着度合いに応じて曲げモーメントが生じる。これに対しては、細径RC柱2にプレストレスを導入することにより、ひび割れ耐力および曲げ耐力を向上させて柱が損傷しにくい架構1を構成することができる。
なお、図1では、建物全体が本発明の架構1にて構築されているが、建物の一部分を本発明の架構1にて構築し、建物の他の部分を他の架構にて構築することもできる。
したがって、柱脚に生じる曲げモーメントが低減され、細径RC柱2の損傷が抑えられる。柱2の断面略中央に接合筋41を配設するだけなので、本発明の細径RC柱2のように断面が小さく、柱主筋あるいは緊張材21の配筋が複雑な場合にも容易に配筋することができる。
特に、本実施例のように150〜300N/mm2程度の高強度コンクリートを用いる場合には柱断面が小さくなる。このため細径RC柱2の断面略中央に接合筋41を配設するだけの半剛接合構造は極めて有効である。
なお、接合筋41は、細径RC柱2の工場製作段階で、上層階細径RC柱2の柱脚に一体化されて柱2下方に突出した形態、下層階細径RC柱2の柱頭に一体化されて柱2上方に突出した形態、あるいは、細径RC柱2とは一体化されていない別部材の形態であってもよい。
また、細径RC柱2の半剛接合構造は上記の例に限定されるものではない。
さらに、半剛接合に代えてピン接合構造とすることもできる。
a、全主筋21位置に中空のシース管22が配設された状態で、コンクリートを打設する。
b、コンクリート硬化後に主筋21を柱主筋用シース管22内に挿入する。
c、主筋21を緊張し、その端部をナット等で仮定着する。
d、シース管22内にグラウトモルタルを充填する。
e、グラウトモルタルが硬化した後、ナット等の仮定着を解除し、主筋21、グラウトモルタル、シース管22およびコンクリート間の付着力により、細径RC柱2のコンクリートにプレストレスを導入する。細径RC柱2端部から突出する主筋21を切断する。
また、細径RC柱2のプレストレス導入手順は上記の例に限定されない。
さらに、細径RC柱にプレストレスを導入するための緊張材は、本実施例で示している主筋に限定するものではなく、図示しないがPC鋼線、PC鋼より線、PC鋼棒等でもよい。
これにより、別途水平抵抗部材を設けなくてよいので、建物の平面計画の自由度が増す。
なお、細径RC柱2と細径RC柱2の間(最下層の柱脚にあっては接合部材との間)の目地6にもグラウトモルタルが充填されている。
これにより、細径RC柱2の柱頭に生じる応力が、細径RC柱2に損傷が生じないよう制御される。
大きな水平力に抵抗させる場合には、圧着部の離間モーメントを大きくする必要がある。ただし、柱に作用する応力が柱の耐力を超えない範囲とするために、離間モーメントや離間後の剛性は、可能な限り小さくすることが求められる。
離間モーメントや離間後剛性は、圧着力、圧着位置、圧着部の梁せい等で調整することができる。
なお、細径RC柱2と梁3の圧着用PC鋼材は上記の例のようにPC鋼より線に限定されず、図示しないがPC鋼棒や異形鉄筋でもよい。
すなわち、細径RC柱2の柱頭が半剛接合4される一方、柱脚が梁3あるいは基礎梁7と圧着され、柱梁接合部5が柱通しで、細径RC柱2にはプレストレスが導入されている。
本実施例においても、細径RC柱2はプレキャストプレストレストコンクリート部材、梁3と基礎梁7はプレキャスト部材であり、また、細径RC柱2には高強度コンクリートを用いている点においては、上記した実施例と同様である。
この架構であれば、従来のように別途水平抵抗部材を設ける必要がないので、建物の平面計画の自由度が増す。
2 細径RC柱
21 柱主筋(プレストレス導入用緊張材)
22 柱主筋用シース管
23 柱せん断補強筋
3 梁(架構形態により接合部材または圧着接合部材となる)
31 梁主筋
32 梁せん断補強筋
33 圧着用PC鋼より線
34 圧着用PC鋼より線のシース管
4 半剛接合(ピン接合)
41 接合筋
42 接合筋用シース管
43 接合部材
5 柱梁接合部
50 柱と梁の圧着構造
6 目地
7 基礎梁(架構形態により圧着接合部材または接合部材となる)
Claims (4)
- 細径RC柱はプレキャストプレストレストコンクリート部材であり、前記細径RC柱の柱脚と梁等の接合部材が半剛接合あるいはピン接合され、
前記細径RC柱の柱頭側とプレキャストプレストレスト梁の柱梁接合部が柱通しとなるように形成され、かつ、該柱梁接合部が梁せいのほぼ中央高さ位置に並列に設置された圧着用PC鋼より線により圧着された架構を有する建築構造物。 - 細径RC柱はプレキャストプレストレストコンクリート部材であり、前記細径RC柱の柱脚とプレキャストプレストレスト梁等の柱梁接合部が柱通しとなるように形成され、かつ、該柱梁接合部が梁せいのほぼ中央高さ位置に並列に設置された圧着用PC鋼より線により圧着され、前記細径RC柱の柱頭側とプレキャストプレストレスト梁が半剛接合あるいはピン接合された架構を有する建築構造物。
- 前記細径RC柱は、柱の全主筋が緊張材とされ、
前記柱梁接合部はプレキャストコンクリート製であり、圧着用PC鋼材により前記細径RC柱と圧着することで、水平力に対して抵抗する架構とされ、圧着度合いを変化させることにより、圧着部の離間モーメントと離間後剛性を調整して、該細径RC柱に損傷が生じないよう前記細径RC柱の一端に生じる応力を制御することを特徴とする請求項1乃至請求項2のいずれかに記載された建築構造物。 - 前記半剛接合は、接合筋が前記細径RC柱断面略中央に埋設されて構成され、前記細径RC柱に生じる曲げモーメント応力が低減されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載された建築構造物。
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