JP6284033B2 - オフセット印刷インキ用ロジン変性フェノール樹脂の製造方法、オフセット印刷インキ用ゲルワニス、およびオフセット印刷インキ - Google Patents
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(1)前記(A)成分中に、ゲルパーメーションクロマトグラフィー法によるポリスチレン換算値の重量平均分子量1以上199以下である低分子量成分(a1)5〜12%、かつ重量平均分子量401以上2000以下である高分子量成分(a2)4〜6%が含まれる。
(2)ガスクロマトグラフィー法により得られた前記(A)成分中に含まれるパラストリン酸、アビエチン酸およびネオアビエチン酸の合計含有量(t1)の原料ロジン類中に含まれる前記合計含有量(t2)に対する比率[(t1/t2)×100]が、88%以上である。
(A)成分の製造に用いる原料ロジン類としては、例えば、ガムロジン、トール油ロジンおよびウッドロジン等からなる群より選ばれる天然ロジンまたは前記ロジン類を蒸留等で精製したロジンを単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。また、必要に応じて、前記原料ロジン類と(B)成分との反応前もしくは反応後に、不飽和カルボン酸類を付加して不飽和酸変性ロジンとすることも可能である。なお、不飽和カルボン酸類としては、例えばマレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、クロトン酸、ケイ皮酸、アクリル酸、メタクリル酸等の不飽和モノカルボン酸や不飽和ジカルボン酸が挙げられる。また、当該不飽和酸変性ロジンは、ロジン類100重量部に対して不飽和カルボン酸類を通常1〜30重量部程度用いて変性(ディールス・アルダー反応)する。
(1)前記(A)成分中に、ゲルパーメーションクロマトグラフィー法によるポリスチレン換算値の重量平均分子量1以上199以下である低分子量成分(a1)5〜12%、かつ重量平均分子量401以上2000以下である高分子量成分(a2)4〜6%が含まれる。
(2)前記(A)成分中に含まれるパラストリン酸、アビエチン酸およびネオアビエチン酸の合計含有量(t1)(ガスクロマトグラフィー法により測定された合計含有量をいう)の原料ロジン類中に含まれる前記合計含有量(t2)に対する比率[(t1/t2)×100]が、88%以上である。
(式1)含有比率 ={成分(A)中に含まれる前記樹脂酸類の合計含有量(t1)}/{原料ロジン類中に含まれる前記樹脂酸類の合計含有量(t2)}×100(%)
製造例1
撹拌機、分水器付き還流冷却管および温度計を備えた反応容器に、オクチルフェノール1000部、92%パラホルムアルデヒド396部、キシレン584部および水500部を仕込み、撹拌下に50℃まで昇温した。次いで、同反応容器に45%水酸化ナトリウム溶液89部を仕込み、冷却しながら反応系を90℃までで徐々に昇温した後、2時間保温し、更に硫酸を滴下してpHを6付近に調整した。その後、ホルムアルデヒドなどを含んだ水層部を除去し、再度水洗した後に内容物を冷却して、レゾール型オクチルフェノール樹脂の70%キシレン溶液(以下、(C−1)成分という。)を得た。
撹拌機、分水器付き還流冷却管および温度計を備えた反応容器に、ノニルフェノール1000部、92%パラホルムアルデヒド444部、キシレン604部および水500部を仕込み、撹拌下に50℃まで昇温した。次いで、同反応容器に45%水酸化ナトリウム溶液89部を仕込み、冷却しながら反応系を90℃までで徐々に昇温した後、2時間保温し、更に硫酸を滴下してpHを6付近に調整した。その後、ホルムアルデヒドなどを含んだ水層部を除去し、再度水洗した後に内容物を冷却して、レゾール型ノニルフェノール樹脂の70%キシレン溶液(以下、(C−2)成分という。)を得た。
撹拌機、分水器付き還流冷却管および温度計を備えた反応容器に、ブチルフェノール1000部、92%パラホルムアルデヒド543部、キシレン643部および水500部を仕込み、撹拌下に50℃まで昇温した。次いで、同反応容器に45%水酸化ナトリウム溶液89部を仕込み、冷却しながら反応系を90℃までで徐々に昇温した後、2時間保温し、更に硫酸を滴下してpHを6付近に調整した。その後、ホルムアルデヒドなどを含んだ水層部を除去し、再度水洗した後に内容物を冷却して、レゾール型ブチルフェノール樹脂の70%キシレン溶液(以下、(C−3)成分という。)を得た。
実施例1
撹拌器、分水器付き還流冷却管および温度計を備えた反応容器に、原料ロジン類としてガムロジン1000部(荒川化学工業(株)製、商品名「CG−WW」、重量平均分子量が1以上199以下である低分子量成分2.7%、401以上2000以下である高分子量成分3.2%、共役ジエン系樹脂酸類の合計含有量(t2)は85.0%、酸価170mgKOH/g)を仕込み、撹拌下に220℃まで昇温して溶融させた。溶融後のガムロジンの物性に変化はなく、その後、(B)成分としてパラトルエンスルホン酸(以下、PTSという。)0.5部を仕込み30分間保温して加熱処理を行い、(A)成分を得た。(A)成分中の低分子量成分(a1)の含有量は6.5%、高分子量成分(a2)の含有量は4.7%、共役ジエン系樹脂酸類の合計含有量(t1)は81.5%となり、含有比率[(t1/t2)×100]は95.9%であった。また、(A)成分の酸価は、原料ロジンに対して2.3%低下し166mgKOH/gであった。ついで製造例1で得られた(C−1)成分1000部(固形分700部)を、6時間かけて系内に滴下した。滴下終了後、グリセリン84部を仕込み、220〜260℃の温度範囲内で反応系の酸価が25以下となるまでエステル化反応を実施した。なお、反応系の樹脂溶液の外観はクリアであり、濁りは発生していなかった。その後、反応系を0.02MPaで10分間減圧し、冷却することにより、固形状のロジン変性フェノール樹脂を得た。得られたロジン変性フェノール樹脂の重量平均分子量、曇点、33%アマニ油粘度、酸価および軟化点を表1に示す(以下同様)。
加熱処理におけるPTSの使用量を0.2部に変更した以外は、実施例1と同様の方法で行い、固形状のロジン変性フェノール樹脂を得た。なお、製造途中で得られた(A)成分中の低分子量成分および高分子量成分の含有量、共役ジエン系樹脂酸類の含有比率[(t1/t2)×100]ならびに酸価低下率を表1に示す(以下同様)。
PTSの使用量を1.0部に変更した以外は、実施例1と同様の方法で行い、固形状のロジン変性フェノール樹脂を得た。
加熱処理におけるガムロジンの温度を240℃で溶融させて、PTS0.5部を仕込み20分間保温した以外は、実施例1と同様の方法で行い、固形状のロジン変性フェノール樹脂を得た。
(B)成分をPTSからメタンスルホン酸(以下、MSAという。)0.3部に変更した以外は、実施例1と同様の方法で行い、固形状のロジン変性フェノール樹脂を得た。
(C−1)成分の滴下終了後、グリセリン84部及び(E)成分として酸化亜鉛7部を仕込んだ以外は、実施例1と同様の方法で行い、固形状のロジン変性フェノール樹脂を得た。
実施例6で、(E)成分を酸化亜鉛から水酸化マグネシウムに変更した以外は、実施例6と同様の方法で行い、固形状のロジン変性フェノール樹脂を得た。
加熱処理における保温時間を15分間に変更した以外は、実施例1と同様の方法で行い、固形状のロジン変性フェノール樹脂を得た。
加熱処理における保温時間を60分間に変更した以外は実施例1と同様の方法で行い、固形状のロジン変性フェノール樹脂を得た。
(C−1)成分から(C−2)成分1100部(固形分770部)に変更した以外は、実施例1と同様の方法で行い、固形状のロジン変性フェノール樹脂を得た。
(C−1)成分の滴下終了後、グリセリン42部及びペンタエリスリトール46部を仕込んだ以外は、実施例1と同様の方法で行い、固形状のロジン変性フェノール樹脂を得た。
(C−1)成分の滴下終了後、グリセリン84部及びPTS1.0部を仕込んだ以外は、実施例1と同様の方法で行い、固形状のロジン変性フェノール樹脂を得た。得られたロジン変性フェノール樹脂の重量平均分子量、曇点、33%アマニ油粘度、酸価および軟化点を表2に示す(以下同様)。
加熱処理においてPTSを添加せずに、実施例1と同様の方法で行い、固形状のロジン変性フェノール樹脂を得た。
低分子量成分が2.8%、高分子量成分が3.0%、共役ジエン系樹脂酸類の合計含有量が85.2%および酸価が165mgKOH/gのガムロジン(荒川化学工業(株)製、商品名「CG−WW」)を用いて、比較例2と同様の方法で行い、固形状のロジン変性フェノール樹脂を得た。
PTSの使用量を1.5部に変更した以外は、実施例1と同様の方法で行い、固形状のロジン変性フェノール樹脂を得た。なお、製造途中で得られた(A)成分中の低分子量成分および高分子量成分の含有量、共役ジエン系樹脂酸類の含有比率[(t1/t2)×100]ならびに酸価低下率を表2に示す(以下同様)。
PTSの添加直後に(C−1)成分1000部(固形分700部)を滴下した以外は、実施例1と同様の方法で行い、固形状のロジン変性フェノール樹脂を得た。
加熱処理における保温時間を90分間に変更した以外は、実施例1と同様の方法で行い、固形状のロジン変性フェノール樹脂を得た。
加熱処理においてPTSを添加せずに、実施例7と同様の方法で行い、固形状のロジン変性フェノール樹脂を得た。
溶融後のガムロジンに水酸化マグネシウム7部を仕込み、(C−1)成分の滴下終了後、グリセリン84部及びPTS0.5部を仕込んだ以外は、比較例1と同様の方法で行い、固形状のロジン変性フェノール樹脂を得た。
比較例1で、(C−1)成分の量を571部(固形分400部)にした以外は同様の方法で行い、固形状のロジン変性フェノール樹脂を得た。
比較例2で、(C)成分について、(C−2)成分500部(固形分350部)を3時間かけて系内に滴下し、続いて製造例3で得られた(C−3)成分500部(固形分350部)を、3時間かけて系内に滴下する方法に変更し、滴下終了後、グリセリン93部及び水酸化マグネシウム7部を仕込んだ以外は同様の方法で行い、固形状のロジン変性フェノール樹脂を得た。
実施例1のロジン変性フェノール樹脂45.0部、大豆油10.0部およびAFソルベント7号(JX日鉱日石エネルギー(株)製、沸点範囲259〜282℃、芳香族炭化水素含有率0%)44.0部を180℃で30分間混合溶解した。次にこれを60℃まで冷却した後、アルミニウムジプロポキシドモノアセチルアセテート(商品名ケロープEP−2、ホープ製薬(株)製)1.0部を加え、190℃まで加熱して1時間ゲル化反応させることにより、ゲルワニスを得た。また、実施例2〜11および比較例1〜10のロジン変性フェノール樹脂についても同様にしてゲルワニスを調製した。
前記実施例および比較例のゲルワニスを用い、以下の配合割合で3本ロールミルにより練肉し、25℃におけるC&P粘度が25±5Pa・s、25℃におけるスプレッドメーターのフロー値(直径値)が38.0±1.0となるような印刷インキを調製した。
フタロシアニンブルー(藍顔料) 18重量部
ゲルワニス 66〜71重量部
AFソルベント7号 11〜16重量部
インキ0.4mlをRIテスター(石川島産業機械(株)製)にてアート紙に展色した後、23℃、50%R.H.にて24時間調湿し、60°−60°の反射率を光沢計により測定した。数値が大きいほど光沢に優れる。
インキ3.9mlを動的乳化試験機(日本レオロジー機器(株)製)上に展開し、ロール温度30℃、200rpmにて純水を5ml/分の速度で供給した後、このインキ中の水分量を赤外水分計により測定した。数値が小さいほど耐乳化性が良好である。
インキ2.6mlをインコメーター((株)東洋精機製作所製)上に展開し、ロール温度30℃、400rpmで1分間、更に1800rpmで2分間回転させ、ロール直下に置いた白色紙上へのインキの飛散度を観察して1〜5段階で評価を行った。数値が大きいほど耐ミスチング性が良好である。
インキ1.3mlをインコメーター((株)東洋精機製作所製)上に展開し、ロール温度30℃、400rpmの条件下で1分後のタック値を測定した。タック値が低いほど、紙剥けは少なくなり、高速印刷適性が高い。
Claims (8)
- スルホン酸触媒(B)の存在下、原料ロジン類を加熱処理して得られる下記(1)及び(2)を満たすロジン類(A)をアルキルフェノール−ホルムアルデヒド縮合物(C)と反応させた後、次いでポリオール類(D)とエステル化反応させて重量平均分子量50,000〜130,000のオフセット印刷インキ用ロジン変性フェノール樹脂を得るオフセット印刷インキ用ロジン変性フェノール樹脂の製造方法。
(1)前記(A)成分中に、ゲルパーメーションクロマトグラフィー法によるポリスチレン換算値の重量平均分子量1以上199以下である低分子量成分(a1)5〜12%、かつ重量平均分子量401以上2000以下である高分子量成分(a2)4〜6%が含まれる。
(2)前記(A)成分中に含まれるパラストリン酸、アビエチン酸およびネオアビエチン酸の合計含有量(t1)(ガスクロマトグラフィー法により測定された合計含有量をいう)の原料ロジン類中に含まれる前記合計含有量(t2)に対する比率[(t1/t2)×100]が、88%以上である。 - 請求項1に記載の製造方法において、更に二価金属酸化物および/または二価金属水酸化物である金属化合物(E)をロジン類100重量部に対して、0.1〜0.8重量部反応させることを特徴とするオフセット印刷インキ用ロジン変性フェノール樹脂の製造方法。
- スルホン酸触媒(B)の使用量が、原料ロジン類100部に対して0.01〜0.12重量部である請求項1又は2のいずれかに記載のオフセット印刷インキ用ロジン変性フェノール樹脂の製造方法。
- 請求項3に記載の製造方法において、ロジン類(A)の酸価の低下率が、原料ロジン類に対して1〜6%であるロジン変性フェノール樹脂の製造方法。
- 請求項1〜4に記載の製造方法により得られるオフセット印刷インキ用ロジン変性フェノール樹脂。
- 芳香族含有量が1%未満であり且つアニリン点が70〜100℃の脂肪族炭化水素溶剤の10重量%溶液とした場合における曇点が50〜150℃である請求項5に記載のオフセット印刷インキ用ロジン変性フェノール樹脂。
- 請求項5又は6のいずれかに記載のオフセット印刷インキ用ロジン変性フェノール樹脂にゲル化剤およびインキ用溶剤を含有するオフセット印刷インキ用樹脂ワニス。
- 請求項7の印刷インキ用樹脂ワニス組成物を含有するオフセット印刷インキ組成物。
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