JP6313657B2 - 防湿回路基板及びこれを備える洗濯機 - Google Patents

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Description

本発明は、防湿回路基板及びこれを備える洗濯機に関する。
一般に、水気や湿気の多い環境下で使用される電子機器(例えば、洗濯機等に搭載のコントローラ)は、パネル、カバー等からなる防湿構造によってその内部への水滴等の浸入を防止している。また、その内部に水滴等が浸入した場合をも想定して、電子機器を構成する回路基板上にはウレタン樹脂等の防湿材が付与されている。これにより回路基板に配置される各電子部品間でのリーク電流の発生は、より確実に防止される。
従来、回路基板上に設けられたコネクタの周囲を壁部材で囲むことにより、回路基板上に付与する防湿材がコネクタの電気接続部(電気的接点)に付着することを防止した防湿回路基板が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この防湿回路基板によれば、防湿材により回路基板の防湿を行うことができるとともに、コネクタの電気接続部が防湿材の介在で接触不良を起こすことが防止される。
特開2013−69832号公報
しかしながら、従来の防湿回路基板(例えば、特許文献1参照)では、電線が横出しのコネクタを使用する場合に、電線が壁部材に干渉し易い構成となっている。特に、コネクタの側方から電線を嵌脱する低背型コネクタやライトアングルコネクタでは、壁部材が障害となって電線の嵌脱操作が困難となる。また、結線時のロック機構を有するコネクタではこの傾向がより顕著となる。
また、このような従来の防湿回路基板では、壁部材の内側(コネクタ側)に結露が生じてこれが滞留すると、この水分によりリーク電流が生じるおそれもある。
そこで、本発明の課題は、電線の嵌脱操作が容易なコネクタを有し、回路基板上での水分の滞留を防止することができる防湿回路基板及びこれを備える洗濯機を提供することにある。
前記課題を解決した本発明の防湿回路基板は、有底の基板ケースと、前記基板ケースの底面に沿うように前記基板ケース内に配置された回路基板と、前記基板ケースの底面に対向する前記回路基板の対向面に配置された電子部品と、前記対向面の反対側の前記回路基板の板面に配置され、当該回路基板の電子回路に対して着脱自在の電気的接点を形成するコネクタと、前記基板ケース内で前記回路基板が埋設されるように前記基板ケース内に充填されている防湿材と、を有し、前記回路基板と前記コネクタとの間に介在し、前記対向面の反対側の前記回路基板の板面を基準とした前記電気的接点の高さが、前記回路基板の当該板面上に形成された前記防湿材からなる防湿材層の厚さよりも大きくなるように前記回路基板の当該板面上で前記コネクタを位置決めするスペーサをさらに備えることを特徴とする。
また、前記課題を解決した本発明の洗濯機は、前記の防湿回路基板を備えることを特徴とする。
本発明によれば、電線の嵌脱操作が容易なコネクタを有し、回路基板上での水分の滞留を防止することができる防湿回路基板及びこれを備える洗濯機を提供することができる。
本発明の実施形態に係るドラム式洗濯乾燥機の外観斜視図である。 本発明の実施形態に係るドラム式洗濯乾燥機の内部構造を示す側面断面図である。 (a)は、本発明の実施形態に係る防湿回路基板を備えるコントローラの部分外観斜視図、(b)は、(a)のIIIb−IIIb断面図である。 (a)から(e)は、本発明の実施形態に係る防湿回路基板の製造方法の工程説明図である。 図3に示す防湿回路基板の第1変形例に係る防湿回路基板を備えるコントローラの断面図であり、図3(b)に対応する断面図である。 図3に示す防湿回路基板の第2変形例に係る防湿回路基板を備えるコントローラの断面図であり、図3(b)に対応する断面図である。 図3に示す防湿回路基板の第3変形例に係る防湿回路基板を備えるコントローラの断面図であり、図3(b)に対応する断面図である。
以下に、本発明の実施形態について適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
まず、本実施形態に係るドラム式洗濯乾燥機(以下、単に洗濯機という)の全体構成について説明した後に、この洗濯機に使用される防湿回路基板について説明する。
<洗濯機の全体構成>
図1及び図2を参照しながら洗濯機Aの全体構成について説明する。図1は本発明の実施形態に係る洗濯機Aの外観斜視図、図2は本発明の実施形態に係る洗濯機Aの内部構造を示す側面断面図である。以下の説明における前後左右上下の方向は、図1に示す前後左右上下の方向を基準とする。
本実施形態の洗濯機Aは、洗濯から乾燥までの工程を行うことができるものである。
この洗濯機Aは、図1に示すように、外郭が鋼板と樹脂部品とを組み合わせて構成された筐体1を有する。
筐体1は、ベース1f、左右の側板1a,1a、前面カバー1b、背面カバー1c、上面カバー1d、下部前面カバー1e等で構成されている。側板1a,1a及び背面カバー1cは、鋼板をプレス成形したものである。ベース1f、前面カバー1b、上面カバー1d及び下部前面カバー1eは、合成樹脂にて成形したものである。
操作・表示パネル13は、筐体1の上部手前に横長に形成され、電源スイッチ、各種操作ボタン、表示器等を備えている。
洗剤ケース5は、筐体1の上部左側の手前に設けられている。
洗剤ケース5の後方には、図示しない給水弁(電磁弁)や風呂水吸水ポンプ、水位センサ等の給水に関連する部品が設けられている。
上面カバー1dには、水道栓から延びる給水ホース(図示省略)が接続される給水ホース接続口16が設けられている。また上面カバー1dには、風呂の残り湯を吸水するための吸水ホース(図示省略)が接続される吸水ホース接続口17も設けられている。
ドア2は、前面カバー1bの略中央に設けた洗濯物を出し入れするための投入口を塞ぐためのものであり、洗濯機Aの前補強材(図示省略)に設けたヒンジ(図示省略)で開閉可能に支持されている。
図2に示すように、洗濯機Aのドラム8(内槽)は、有底円筒形状を呈している。このドラム8は、回転可能に外槽10内に支持されており、その外周壁に通水及び通風のための多数の貫通孔8dを有している。
またドラム8は、前側端面に洗濯物を出し入れするための開口部8aを有している。開口部8aの外側には、ドラム8と一体の流体バランサ8cを備えている。ドラム8の外周壁の内側には、軸方向に延びるリフタ8bが周方向に離散的に複数個設けられている。
洗濯、乾燥時にドラム8が回転すると、洗濯物は、リフタ8bと遠心力とで外周壁に沿って持ち上がり、重力で落下するような動きを繰り返すタンブリング動作を行う。ドラム8の回転中心軸は、開口部8a側が高くなるように傾斜している。
有底円筒形状の外槽10は、ドラム8を同軸上に内包し、その前面が開口している。つまり外槽10は、前記のように傾斜するドラム8に合わせて傾斜している。また外槽10は、後側端面の外側中央にドラムモータ9を備えている。ドラムモータ9の回転軸9aは、外槽10を貫通し、ドラム8と結合している。
外槽10の前面の開口部には、外槽カバー100が設けられている。この外槽カバー100は、外槽10の開口部内側付近での貯水を可能にしている。外槽カバー100の前側中央には、洗濯物を出し入れするための正面側開口部101が設けられている。
正面側開口部101と洗濯機Aの筐体1に設けられた開口部(図示省略)とは、ゴム製のドアベローズ11(環状のシール部材)で接続されている。つまりドアベローズ11は、正面側開口部101の周囲に沿って設けられることとなる。このドアベローズ11は、ドア2を閉じることで外槽10を水封する。
外槽10は、下側をベース1fに固定されたサスペンションSで防振支持されている。また外槽10の上側は、上部補強部材(図示省略)に取り付けられた補助ばね(図示省略)で支持されている。この補助ばねは、外槽10が前後方向に倒れるのを防止している。
乾燥ダクト18は、洗濯機Aの背面内側に上下方向(縦方向)に設置されている。この乾燥ダクト18の下部は、外槽10の背面下方に設けた吸気口10eにゴム製の蛇腹管18aで接続されている。乾燥ダクト18には、水冷除湿機構(図示省略)が内蔵されている。この水冷除湿機構には、給水弁(図示省略)から冷却水が供給されるようになっている。
乾燥ダクト18の上部は、洗濯機A内の上部右側に配置されるフィルタダクト19と接続されている。フィルタダクト19は、送風ユニット22、ファンヒータ23等を経由して吹き出し口25へと繋がっている。
前記の送風ユニット22が起動すると、ドラム8内の空気は、ドラム8の壁面の貫通孔8dから外槽10に抜け、外槽10の背面下方に設けた吸気口10eに流れ込む。次いで吸気口10eに流れ込んだ空気は、蛇腹管18a、乾燥ダクト18、フィルタダクト19、送風ユニット22、ファンヒータ23等を経由し、吹き出し口25からドラム8内に吹き出される。つまりドラム8内の空気は、乾燥ダクト18等を経由して乾燥した後、再びドラム8内へと循環する。
図2中、符号12は、洗濯機Aを全体的に制御するコントローラである。このコントローラ12は、商用電源21から電源供給を受けるメインコントローラ12aと、通信ハーネス20を介してメインコントローラ12aに接続されてメインコントローラ12aとの間で相互に通信を行うサブコントローラ12bとで主に構成されている。
メインコントローラ12a及びサブコントローラ12bは、それぞれ直方体の外形を有している。本実施形態でのメインコントローラ12aは、筐体1内の下方前側寄りに上下に縦長となるように配置されている。また、本実施形態でのサブコントローラ12bは、薄い箱体で形成されている。そして、サブコントローラ12bは、操作・表示パネル13の裏側でこれに沿うように、その箱体の底部(底面)が洗濯機Aの前後方向に対して傾斜するように配置されている。
<防湿回路基板>
次に、防湿回路基板について説明する。この防湿回路基板は、前記のメインコントローラ12a及びサブコントローラ12bのいずれにも搭載することができるが、本実施形態では、サブコントローラ12b(図2参照)に搭載されるものを例にとって説明する。図3(a)は、本発明の実施形態に係る防湿回路基板Bを備えるコントローラ12の部分外観斜視図、図3(b)は、図3(a)のIIIb−IIIb断面図である。
図3(a)に示すように、前記のコントローラ12(図2参照)を構成するサブコントローラ12bは、基板ケース31と、この基板ケース31内の底部に配置され、基板ケース31と一体となっている防湿回路基板Bと、を備えて構成されている。
基板ケース31は、サブコントローラ12bの外装を形成している。この基板ケース31は、薄い箱体で形成され、その上側は開口している。つまり基板ケース31は、その開口が操作・表示パネル13(図2参照)の裏側に向くように配置されている。ちなみに、本実施形態での防湿回路基板Bの電子回路(図示省略)は、所定のケーブル(図示省略)を介して操作・表示パネル13(図2参照)と電気的に接続されている。そして、ユーザが操作・表示パネル13(図2参照)を介して所定の入力操作を行う際、あるいは操作・表示パネル13(図2参照)に所定の表示がなされる際には、この電子回路(図示省略)と操作・表示パネル13とは、このケーブル(図示省略)を介して通信を行う。
図3(a)中、符号20aは、通信ハーネス20(図2参照)を形成するフラットケーブルであり、このフラットケーブル20aの少なくとも一端には、プラグ20bが取り付けられている。符号32aは電子部品、符号33はレセプタクル、符号36はスペーサ、符号40は防湿材である。なお、フラットケーブル20aとプラグ20bとは、特許請求の範囲にいう「電線」を構成する。またレセプタクル33は、特許請求の範囲にいう「コネクタ」に相当する。
図3(b)に示すように、防湿回路基板Bは、電子部品32aを有する電子回路(図示省略)が形成された回路基板32と、回路基板32の板面上に配置されるレセプタクル33と、回路基板32とレセプタクル33との間に介在するスペーサ36と、防湿材40と、を備えて構成されている。
回路基板32は、その板面が基板ケース31の底面に略平行となるように配置されている。この回路基板32に搭載される電子部品32aとしては、例えば抵抗、コンデンサ、IC等が挙げられる。これらの電子部品32aは、回路基板32の、基板ケース31の底に面する側に主に配置されている。つまり、本実施形態での回路基板32の実装面は、基板ケース31の底に面する側に規定されている。
本実施形態でのレセプタクル33は、電線対基板コネクタを構成する。このレセプタクル33は、後に詳しく説明するようにその一部に切り欠きを有する薄い直方体形状を呈している。このレセプタクル33は低背型コネクタとなっている。
レセプタクル33は、ハウジング33aと、このハウジング33aに装填されるコンタクトピン33bと、を有するインサート型のものである。
ハウジング33aは、レセプタクル33の外観を略形成している。
ハウジング33aの角部には、プラグ20bが略収まる形状の切り欠きが形成されている。つまり、ハウジング33aの当該角部は、後記するプラグ20bの形状(細長い四角柱形状)に対応する切り欠きが形成され、階段状になっている。
コンタクトピン33bは、接続脚33cと接触部33dとで構成され、接続脚33cから接触部33dに掛けてL字状に屈曲して形成されている。さらに詳しくは、接続脚33cは、回路基板32の電子回路(図示省略)と電気的に接続される一端側からスペーサ36側に延びてこれを貫通した後、ハウジング33aの内部にその他端側を止める。そして、コンタクトピン33bは、接続脚33cの他端側で屈曲してL字を形成する。なお、コンタクトピン33b(接続脚33c)は、回路基板32における電子回路(図示省略)の所定の引出接点の数に応じて複数設けられている。
そして、コンタクトピン33bは、接続脚33c側からL字状に屈曲して延びる接触部33dの先端側でハウジング33aから突出し、後記する通信ハーネス20のプラグ20bに対して着脱自在の電気的接点を形成している。
複数のコンタクトピン33bにおける各接触部33dは、プラグ20bが略収まるハウジング33aの前記の切り欠きで所定の間隔で並ぶようにハウジング33aから突出している。突出した接触部33d部分には、後記するようにプラグ20bの端子20dが嵌合する。
プラグ20bは、ハウジング20cと、複数の接触部33dに対応するようにハウジング20cに複数配置される端子20dとを備えている。
ハウジング20cは、プラグ20bの外観を略形成し、細長い四角柱形状を呈している。
複数の端子20dは、図示しないが、ハウジング20cの長手方向に沿って所定の間隔で配置されている。具体的には、端子20dは、コンタクトピン33bの接触部33dの間隔に合わせて配置されている。
端子20dは、コンタクトピン33bの接触部33dに外嵌するようにソケット状に形成されている。
このようなプラグ20bの端子20dには、フラットケーブル20aの一端が電気的に接続されている。そして、フラットケーブル20aは、プラグ20bに接続される一端側から延出し、その他端側でメインコントローラ12a(図2参照)と電気的に接続されている。
本実施形態の防湿回路基板Bにおいては、レセプタクル33の接触部33dにプラグ20bの端子20dが嵌合することで、回路基板32の電子回路(図示省略)と通信ハーネス20との電気的接続が確立される。また、接触部33dと端子20dとの嵌合が解かれることで、回路基板32の電子回路(図示省略)と通信ハーネス20との電気的接続は断たれる。
このようなレセプタクル33の接触部33dは、回路基板32の電子回路(図示省略)に対する着脱自在の電気的接点を構成している。
ちなみに、本実施形態の防湿回路基板Bにおいては、前記のようにレセプタクル33に通信ハーネス20を電気的に接続した際に、プラグ20bに接続される側のフラットケーブル20aの少なくとも基端部は、回路基板32の板面に沿うようにプラグ20bから延出する。つまり本実施形態の防湿回路基板Bにおいては、回路基板32の板面の垂直方向を縦方向と見立てた場合に、フラットケーブル20aは、横出しになるようにプラグ20bから延出する。
なお、本実施形態でのレセプタクル33においては、接触部33dと端子20dとの嵌合が不用意に解除されないように、ハウジング33aは、ハウジング20cに対して係脱自在の係止爪等からなるロック機構(図示省略)を備えている。
スペーサ36は、図3(a)に示すように、薄い直方体形状を呈した絶縁体で形成されている。本実施形態でのスペーサ36は、平面視でレセプタクル33より大きい矩形を呈している。
このようなスペーサ36は、図3(b)に示すように、回路基板32と、レセプタクル33との間に介在している。
スペーサ36には、前記したように、コンタクトピン33bの接続脚33cが挿通される貫通孔36aが形成されている。
本実施形態でのスペーサ36は、回路基板32との間に付与された接着剤と、回路基板32上でスペーサ36の周囲に付与される後記の防湿材40にて回路基板32に接合されている。
また、本実施形態でのレセプタクル33は、このスペーサ36に対して接着剤にて接合されている。なお、スペーサ36とレセプタクル33との接合方法としては、これに限定されるものではなく、係止爪等による係合によるもの、粘着剤を使用した粘着によるもの、熱融着によるもの等を採用することもできる。
防湿材40は、図3(b)に示すように、基板ケース31の底部に、回路基板32と、スペーサ36の一部とを埋設している。
そして、防湿材40は、回路基板32の板面上に厚さ[a]の防湿材層41を形成している。
なお、レセプタクル33が形成する回路基板32に対する着脱自在の電気的接点、つまり接触部33dの高さ(回路基板32の板面を基準とした高さ)は、防湿材層41の厚さ[a]よりも大きい高さ[b]となっている。なお、嵌合部の高さ[b]は、特許請求の範囲にいう「回路基板の板面を基準とした電気的接点の高さ」に相当する。
防湿材40には、絶縁性を有する硬化性樹脂が使用される。この硬化性樹脂としては、例えばウレタン樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。
<防湿回路基板の製造方法>
次に、本実施形態に係る防湿回路基板Bの製造方法について説明する。
図4(a)から(e)は、本実施形態に係る防湿回路基板Bの製造方法の工程説明図である。
図4(a)に示すように、この製造方法では、準備した回路基板32の実装面とは反対側の面の所定の位置に、スペーサ36が接着剤にて仮止めされる。なお、符号32aは、回路基板32に搭載される電子部品である。
次に、図4(b)に示すように、スペーサ36にレセプタクル33が接着剤にて接合される。この際、レセプタクル33の接続脚33cは、スペーサ36の貫通孔36a(図3(b)参照)に挿通されると共に、回路基板32における電子回路(図示省略)の所定の引出接点(図示省略)に半田等を使用して接続される。
スペーサ36とレセプタクル33とが取り付けられた回路基板32は、図4(c)に示すように、基板ケース31の底部に配置される。そして、回路基板32は、図示しないが、基板ケース31の所定の箇所にねじ止めされる。
次に、図4(d)に示すように、基板ケース31内に未硬化の樹脂からなる防湿材40の所定量が投入され、その後、防湿材40が硬化される。これによりスペーサ36の下部と回路基板32とが、硬化した樹脂からなる防湿材40により基板ケース31の底部に埋設される。
この際、基板ケース31内への防湿材40の投入量は、図3(b)に示すように、防湿材層41の厚さ[a]が接触部33dの高さ[b]よりも小さくなるように調節される。そして防湿材40が硬化されることで防湿回路基板Bが完成する。
このような防湿回路基板Bにおいては、図4(e)に示すように、レセプタクル33に通信ハーネス20のプラグ20bが取り付けられることにより、回路基板32の電子回路(図示省略)と通信ハーネス20との電気的接続が確立される。
次に、本実施形態に係る防湿回路基板Bの作用効果について説明する。
一般に、電子機器のコントローラを構成する昨今の回路基板は、益々小型化、薄型化の傾向にある。そのため回路基板から電線を引き出すためのコネクタ(例えば、電線対基板コネクタ)についても低背化の傾向にある。中でも、電線(例えばフラットケーブル)を横出しした低背型コネクタは、実装後の回路基板に対する結線作業性が比較的容易であると共に、回路基板に対する電気的接触の信頼性も比較的高いので望ましい。
その一方で、表面に防湿材層を形成した防湿回路基板としては、前記のようにコネクタの周囲を壁部材で囲むことでコネクタの周囲に防湿材層が形成されないようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、従来の防湿回路基板に電線横出しの低背型コネクタを適用すると、従来の防湿回路基板では壁部材が障害となって電線の嵌脱操作が困難となる。また、このような従来の防湿回路基板では、壁部材の内側(コネクタ側)に結露が生じてこれが滞留すると、この水分によりリーク電流が生じるおそれもある。
これに対して、本実施形態に係る防湿回路基板Bでは、スペーサ36が回路基板32とレセプタクル33との間に介在し、レセプタクル33の電気的接点の高さ[b]が防湿材層41の厚さ[a]よりも大きくなるようにスペーサ36の高さを調節することで、レセプタクル33を位置決めする(図3(b)参照)。これにより、本実施形態に係る防湿回路基板Bでは、防湿材層41が通信ハーネス20のプラグ20bをレセプタクル33に嵌脱する際の障害にならず、防湿材40がレセプタクル33の電気的接点に付着するおそれも低減する。そのため、本実施形態に係る防湿回路基板Bによれば、従来の防湿回路基板(例えば、特許文献1参照)と異なって、レセプタクル33の周囲に壁部材を設ける必要がない。よって、この防湿回路基板Bによれば、壁部材が結線の障害となる従来の防湿回路基板(例えば、特許文献1参照)と比べて、電線(本実施形態でのフラットケーブル20a)の結線が極めて容易に、かつ簡単となる。
また、従来の防湿回路基板(例えば、特許文献1参照)では壁部材の結露によりコネクタ周りでリーク電流が生じるおそれがあるところ、本実施形態に係る防湿回路基板Bでは、壁部材を設ける必要がないので、壁部材での結露によるリーク電流が生じるおそれもない。
そして、本実施形態に係る洗濯機Aによれば、前記した防湿回路基板Bの効果と同様の効果を奏するとともに、サブコントローラ12b(防湿回路基板B)が洗濯機Aの前後方向に傾斜しているので、防湿回路基板Bで不測に結露が生じたとしても水分は重力により防湿回路基板Bの板面から流れ落ちる。よって本実施形態に係る洗濯機Aでは、水分の滞留による防湿回路基板Bでのリーク電流の発生がより確実に防止される。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されず、種々の他の形態で実施することができる。
以下に、前記実施形態に係る防湿回路基板Bの変形例について説明する。
図5は、第1変形例に係る防湿回路基板を備えるコントローラの断面図、図6は、第2変形例に係る防湿回路基板を備えるコントローラの断面図、図7は、第3変形例に係る防湿回路基板を備えるコントローラの断面図である。
図5に示すように、第1変形例の防湿回路基板B1は、特許請求の範囲にいう「回路基板」としての親基板42上に、特許請求の範囲にいう「スペーサ」としての子基板43を介してレセプタクル33が配置されている。
また、レセプタクル33の接続脚33cは、子基板43上に形成された配線45と電気的に接続されている。図5中、符号44は、ピンヘッダである。このピンヘッダ44は、親基板42における電子回路(図示省略)の所定の引出接点(図示省略)と、子基板43の配線45とを電気的に接続する。ピンヘッダ44は、子基板43を貫通して親基板42の電子回路(図示省略)と配線45とを接続している。
なお、図5中、符号20bは通信ハーネス20のプラグ、符号31は基板ケース、符号32aは電子部品、符号33dはレセプタクル33の接触部、符号40は防湿材、符号41は防湿材層である。
このような防湿回路基板B1によれば、防湿回路基板B(図3(b)参照)と比べて接続脚33cの長さを短縮化することができる。
また、子基板43と前記実施形態でのスペーサ36(図3(b)参照)とを重ね合わせて特許請求の範囲にいう「スペーサ」を構成することもできる。
図6に示すように、第2変形例の防湿回路基板B2は、前記変形例1のピンヘッダ44(図5参照)に代えて直挿しハーネス46にて親基板42における電子回路(図示省略)の所定の引出接点(図示省略)と、子基板43の配線45とを電気的に接続している。
この防湿回路基板B2では、前記変形例1の防湿回路基板B1(図5参照)と異なって、配線45と親基板42における電子回路(図示省略)との電気的接続を確立するために、子基板43に貫通孔を形成する必要がない。これにより製造工程を簡略化することができる。
なお、このような防湿回路基板B2においては、直挿しハーネス46に代えて、親基板42に対して嵌脱可能なコネクタ付きのハーネス(図示省略)を使用することもできる。
図6中、符号20bは通信ハーネス20のプラグ、符号31は基板ケース、符号32aは電子部品、符号33cはレセプタクル33の接続脚、符号33dはレセプタクル33の接触部、符号40は防湿材、符号41は防湿材層である。
図7に示すように、第3変形例の防湿回路基板B3は、台座47と、この台座47上に配置された子基板43とで特許請求の範囲にいう「スペーサ」が構成されている。
この防湿回路基板B3によれば、防湿材層41の厚さを台座47の高さに応じてさらに厚くすることができる。
なお、図7中、符号20bは通信ハーネス20のプラグ、符号31は基板ケース、符号32aは電子部品、符号33cはレセプタクル33の接続脚、符号33dはレセプタクル33の接触部、符号40は防湿材、符号42は親基板、符号45は子基板43の配線、符号46は直挿しハーネスである。
このような防湿回路基板B3においては、直挿しハーネス46に代えて、親基板42に対して嵌脱可能なコネクタ付きのハーネス(図示省略)を使用することもできる。
また、前記の防湿回路基板B,B1,B2,B3においては、オス型のレセプタクル33(接触部33d)に対して、通信ハーネス20のメス型のプラグ20bが嵌合する構成となっているが、レセプタクル33とプラグ20bとはオスメスが逆になるように構成することもできる。
また、レセプタクル33は、オスメス構造を採らずに、電線(例えば、前記のフラットケーブル20a)の端部を挟んでロックする1ピースタイプのコネクタとすることもできる。
また、本実施形態では、防湿回路基板B,B1,B2,B3を搭載する洗濯機を例にとって本発明を具体的に説明したが、防湿回路基板B,B1,B2,B3は、例えば、乾燥機、ポンプ、湯沸し器、除湿機、エアコン、水洗便器等の水分が介在する環境下で使用されるあらゆる電気機器に使用することができる。
12 コントローラ
12a メインコントローラ
12b サブコントローラ
20 通信ハーネス
20a フラットケーブル
20b プラグ
20c ハウジング
20d 端子
31 基板ケース
32 回路基板
32a 電子部品
33 レセプタクル
33a ハウジング
33b コンタクトピン
33c 接続脚
33d 接触部
36 スペーサ
40 防湿材
41 防湿材層
42 親基板(回路基板)
43 子基板(スペーサ)
44 ピンヘッダ
45 配線
46 直挿しハーネス
47 台座
A 洗濯機
B 防湿回路基板
B1 防湿回路基板
B2 防湿回路基板
B3 防湿回路基板

Claims (5)

  1. 有底の基板ケースと、
    前記基板ケースの底面に沿うように前記基板ケース内に配置された回路基板と、
    前記基板ケースの底面に対向する前記回路基板の対向面に配置された電子部品と、
    前記対向面の反対側の前記回路基板の板面に配置され、当該回路基板の電子回路に対して着脱自在の電気的接点を形成するコネクタと、
    前記基板ケース内で前記回路基板が埋設されるように前記基板ケース内に充填されている防湿材と、
    を有し、
    前記回路基板と前記コネクタとの間に介在し、前記対向面の反対側の前記回路基板の板面を基準とした前記電気的接点の高さが、前記回路基板の当該板面上に形成された前記防湿材からなる防湿材層の厚さよりも大きくなるように前記回路基板の当該板面上で前記コネクタを位置決めするスペーサをさらに備えることを特徴とする防湿回路基板。
  2. 請求項1に記載の防湿回路基板において、
    前記コネクタは、電線対基板コネクタであることを特徴とする防湿回路基板。
  3. 請求項2に記載の防湿回路基板において、
    前記コネクタは、低背型コネクタであり、前記コネクタに接続される電線の少なくとも基端部は、前記対向面の反対側の前記回路基板の前記板面に沿うように前記コネクタから延出していることを特徴とする防湿回路基板。
  4. 請求項1に記載の防湿回路基板において、
    前記回路基板は、親基板であり、前記スペーサは、前記親基板と電気的に接続される子基板であることを特徴とする防湿回路基板。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の防湿回路基板を備えることを特徴とする洗濯機。
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