JP6451978B2 - 活性エネルギー線硬化型オフセットインキ組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、活性エネルギー線条件下で優れた硬化性、及び紙器等のパッケージインキ印刷用のために優れた印刷適性と印刷品質を保持することを特徴とする活性エネルギー線硬化型オフセットインキ組成物に関する。更には、該組成物を用いた印刷物に関する。
活性エネルギー線条件下で硬化する、中でも紫外線硬化型オフセットインキは、瞬間乾燥の特性の利便性から、玩具や紙器等の食品包装向けパッケージ印刷の分野で広く使用されている。
一方で、紫外線硬化型オフセットインキは、一般の油性オフセットインキと比較して、印刷時水量を減量させた際の印刷物の汚れポイントと、水量を増量させた際の印刷物の濃度低下を招くポイントの領域幅を示すいわゆる印刷時の「水幅の狭さ」に関連して、網点再現性等、オフセット印刷適性が劣ることが問題点として挙げられる。
活性エネルギー線硬化型、或いは紫外線硬化型オフセットインキの原料である重合性モノマーの構造により極性、粘度、反応性が相異なることから、オフセットインキの性能面で重要である硬化性、流動性、オフセット印刷適性の全てについて高いレベルに保持すべく、これらの特性を制御しうる重合性モノマーの選定・組合せが効果的である。
例えば、インプリント用の光硬化性樹脂組成物として、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート等のモノマーを用いた樹脂組成物が提案されている(例えば、特許文献1)。しかし、該樹脂組成物は転写対象の樹脂との剥離性やインプリント用モールドの柔軟性が目的であり、インキと水の乳化バランスの生じる微妙な影響下において、インキの硬化性、流動性、オフセット印刷適性すべてを発現することは出来ない。
また、印刷時の水幅を考慮した活性エネルギー線硬化性被覆組成物として、エチレンオキサイド変性ビスフェノールAジアクリレート等のモノマーを用いた被覆組成物(例えば、特許文献2)や、硬化性、接着性に優れる紫外線硬化型オフセットインキとして、ケトンアルデヒド樹脂にトリメチロールプロパントリアクリレート等のモノマーを用いた樹脂組成物が提案されている(例えば、特許文献3)。
しかしインキの硬化性、流動性、オフセット印刷適性をバランスよく全てを網羅するに充分であるとは言えない。
WO2014/064149 特開平1−123874 WO2005/085369
本発明の課題は、インキの硬化性、流動性に優れ、版面上に水を連続供給するオフセット印刷適性を有する活性エネルギー線硬化型オフセットインキ組成物を提供することにある。
モノマーは各々異なる粘度、親水/疎水バランス、硬化性能を有することから、流動性、硬化性、乳化率、印刷適性(水幅)といった様々なインキ特性に影響を及ぼすが、本発明者らは、特定のエチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレートと、適量の特定のエチレンオキサイド変性ビスフェノールAジアクリレート、および顔料を適宜組合せ採用することで、上記課題を達成できることを見出した。
すなわち本発明は、モノマー分子1モルあたりのエチレンオキサイドの平均付加モル数が2〜6の範囲にあるエチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート(A)、モノマー分子1モルあたりのエチレンオキサイドの平均付加モル数が2〜6の範囲にあるエチレンオキサイド変性ビスフェノールAジアクリレート(B)、および顔料を含有し、前記エチレンオキサイド変性ビスフェノールAジアクリレート(B)を1〜33重量%の範囲で含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化型オフセットインキ組成物を提供する。
更に、本発明は、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物を、全量の1〜30重量%の範囲で含有する活性エネルギー線硬化型オフセットインキ組成物に関する。
更に、本発明は、ウレタン(メタ)アクリレートを10〜50重量%の範囲で含有する活性エネルギー線硬化型オフセットインキ組成物に関する。
更に、本発明は、基材上に、該活性エネルギー線硬化型オフセットインキ組成物を用いてオフセット印刷された印刷物をも提供する。
本発明の活性エネルギー線硬化型オフセットインキ組成物により、インキの硬化性、流動性に優れ、版面上に水を連続供給するオフセット印刷適性が一般の油性オフセットインキと遜色なく再現できる活性エネルギー線硬化型オフセットインキ組成物を得ることができる。
本発明の活性エネルギー線硬化型オフセットインキの乳化前後におけるインキ粘度(トルク)測定評価に用いるダクテット試験機(川村理研製)の構造を示す図である。
本発明は、モノマー分子1モルあたりのエチレンオキサイドの平均付加モル数が2〜6の範囲にあるエチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート(A)、モノマー分子1モルあたりのエチレンオキサイドの平均付加モル数が2〜6の範囲にあるエチレンオキサイド変性ビスフェノールAジアクリレート(B)、および顔料を含有し、前記エチレンオキサイド変性ビスフェノールAジアクリレート(B)を1〜33重量%の範囲で含有することで目的とする本発明の効果を奏するものである。
エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート(CAS登録番号28961−43−5)の一般化学構造は式(1)で示される。
Figure 0006451978
式(1)において、Cは炭素原子、Hは水素原子、Oは酸素原子であり、−(CH2−CH2−O)−はエチレンオキサイド基を示し、a、b、cはそれぞれゼロを含む正の整数(0,1,2,3・・・)である。従ってモノマー分子1モルあたりのエチレンオキサイドの平均付加モル数はa+b+cで表される。
本発明で述べる活性エネルギー線硬化型オフセットインキ組成物の必須成分であるエチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート(A)においては、a+b+c=2〜6の範囲にあることが好ましい。
エチレンオキサイドの平均付加モル数が2未満である場合は親水性が低くなり過ぎ、浮き汚れなどのオフセット印刷適性不良が発現しやすくなり、6を超える場合は親水性が高くなり過ぎインキの過剰乳化に伴う印刷時の濃度低下が発現しやすくなり、また分子内の重合性基濃度が低下しインキ硬化性が悪化する傾向があり、また他原料との相溶性が低下しインキ流動性が低下する傾向がある。
エチレンオキサイド変性ビスフェノールAジアクリレート(CAS登録番号64401−02−1)の一般化学構造は式(2)で示される。
Figure 0006451978
式(2)において、Cは炭素原子、Hは水素原子、Oは酸素原子であり、−(CH2−CH2−O)−はエチレンオキサイド基を示し、d、eはそれぞれゼロを含む正の整数(0,1,2,3・・・)である。従ってモノマー分子1モルあたりのエチレンオキサイドの平均付加モル数はd+eで表される。
本発明で述べる活性エネルギー線硬化型オフセットインキ組成物の必須成分であるエチレンオキサイド変性ビスフェノールAジアクリレート(B)においては、d+e=2〜6の範囲にあることが好ましい。
エチレンオキサイドの平均付加モル数が2未満である場合は粘度が過多となり、インキ粘度調整の際に相対的にバインダー成分である樹脂、オリゴマー量を削減する必要がありオフセット印刷適性が悪化する傾向があり、6を超える場合は親水性が高くなり過ぎインキの過剰乳化に伴う印刷時の濃度低下が発現しやすくなり、また分子内の重合性基濃度が低下しインキ硬化性が悪化する傾向があり、また他原料との相溶性が低下しインキ流動性が低下する傾向がある。
前記エチレンオキサイド変性ビスフェノールAジアクリレート(B)の添加量は、好ましくはインキ組成物全量の1〜33重量%であり、より好ましくは3〜25重量%である。1重量%を下回るとインキ乳化率が低下し過ぎ、浮き汚れなどのオフセット印刷適性不良が発現しやすくなり、33重量%を上回ると乳化率が過剰となり濃度低下等の印刷適性不良が発現しやすくなる。
本発明の活性エネルギー線硬化型オフセットインキ組成物においては上記エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート(A)およびエチレンオキサイド変性ビスフェノールAジアクリレート(B)を同時に併用する相乗効果によって、良好なインキ流動性、硬化性、オフセット印刷適性の全てを満たすことができる。
更に、本発明の活性エネルギー線硬化型オフセットインキ組成物は、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物を、インキ組成物全量の1〜30重量%の範囲で含有することができる。ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物はモノマーとして極めて硬化性に優れる一方、高粘度である。使用量が1重量%を下回ると硬化性の向上効果が期待できず、30重量%を上回るとインキ粘度調整の際に相対的にバインダー成分である樹脂、オリゴマー量を削減する必要があり、インキ流動性やオフセット印刷適性が悪化する傾向がある。
通常、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートは単体もしくは混合物の状態で製造販売されており、製品名として「DPHA(サートマー社製、製品中のヘキサアクリレートの割合:ほぼ100重量%)」「アロニックスM−400(東亞合成社製、製品中のペンタアクリレートの割合:40〜50重量%)」「アロニックスM−402(東亞合成社製、製品中のペンタアクリレートの割合:30〜40重量%)」「アロニックスM−403(東亞合成社製、製品中のペンタアクリレートの割合:50〜60重量%)」「アロニックスM−404(東亞合成社製、製品中のペンタアクリレートの割合:30〜40重量%)」「アロニックスM−405(東亞合成社製、製品中のペンタアクリレートの割合:10〜20重量%)」「アロニックスM−406(東亞合成社製、製品中のペンタアクリレートの割合:25〜35重量%)」「LUMICURE DPA−600T(張家港東亜油愛生化学有限公司社製)」「カヤラッドDPHA(日本化薬社製)」「SR399(サートマー社製、製品中のペンタアクリレートの割合:ほぼ100重量%)」「MIRAMER M600(MIWON社製、製品中のヘキサアクリレートの割合:ほぼ100重量%)」等が挙げられ、5官能および6官能アクリレートの混合比率は各々異なるが、いずれも本発明において好適に使用することができる。
更に、本発明の活性エネルギー線硬化型オフセットインキ組成物は、インキのバインダー成分として、重合性オリゴマーであるウレタン(メタ)アクリレートをインキ組成物全量の10〜50重量%の範囲で使用することができる。ウレタン(メタ)アクリレートは非反応性樹脂類と比較して硬化性に優れ、またエポキシアクリレート等の他のアクリレートオリゴマー類と比較して乳化特性やオフセット印刷適性に優れる特性があるが、使用量が10重要%を下回ると硬化性の向上硬化が期待できず、50重量%を超えるとインキ組成物を適切な粘度範囲に調整し諸性能を得ることが困難となる傾向がある。
前記ウレタン(メタ)アクリレートとしては、イソシアネート基を有するイソシアネート化合物と水酸基を有する(メタ)アクリレートモノマーをウレタン化反応させてなる化合物全般を示し、前記イソシアナート化合物は分子中に2つ以上のイソシアネート基を有するジイソシアネート化合物およびポリイソシアネート化合物が好ましく、例えば、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、3,4−トルエンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、1,3−キシリレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,4−シクロヘキシレンジイソシアネート、4,4‘−メチレンビスシクロヘキシルジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等のジイソシアネート化合物や、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(通称ポリメリックMDI)等のポリイソシアネート化合物等が挙げられる。これらイソシアネート化合物は単独で用いてもよく、2種以上を混合してもよい。
これらの中でも芳香族イソシアネート化合物が良好な硬化性が得られる点で好ましく、とりわけ1分子中の平均イソシアネート基数が3以上のポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートが良好な印刷適性が得られる点で好ましい。
前記水酸基を有する(メタ)アクリレートモノマーは分子中に1つの水酸基を有するアクリレートモノマーが良好な乳化適性と硬化性が得られる点で好ましく、例えば、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシブチルアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、及びこれらのエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、テトラヒドロフランあるいはεカプロラクトンを付加重合した化合物等を挙げることが出来る。
本発明の活性エネルギー線硬化型オフセットインキ組成物は、基材に印刷後、活性エネルギー線を照射することで硬化皮膜とすることができる。この活性エネルギー線とは、紫外線、電子線、α線、β線、γ線等の電離放射線が挙げられる。これらのなかでも特に、硬化性および利便性の点から紫外線(UV)が好ましい。
本発明の活性エネルギー線硬化型オフセットインキ組成物を硬化させる活性エネルギー線としては、上記の通り、紫外線、電子線、α線、β線、γ線のような電離放射線であるが、具体的なエネルギー源又は硬化装置としては、例えば、殺菌灯、紫外線用蛍光灯、紫外線発光ダイオード(UV−LED)、カーボンアーク、キセノンランプ、複写用高圧水銀灯、中圧又は高圧水銀灯、超高圧水銀灯、無電極ランプ、メタルハライドランプ、自然光等を光源とする紫外線、又は走査型、カーテン型電子線加速器による電子線等が挙げられる。
次に、本発明の活性エネルギー線硬化型オフセットインキ組成物が紫外線硬化型組成物である場合に用いる光重合開始剤は、分子内開裂型光重合開始剤及び水素引き抜き型光重合開始剤が挙げられる。分子内開裂型光重合開始剤としては、例えば、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケトン、2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]−フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、2,2−ジエトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン等のアセトフェノン系化合物;1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)]、1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム)等のオキシム系化合物、3,6−ビス(2−メチル−2−モルフォリノプロパノニル)−9−ブチルカルバゾール等のカルバゾール系化合物、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル等のベンゾイン系化合物;
2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン、2−(ジメチルアミノ)−2−(4−メチルベンジル)−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン、2−メチル−2−モルホリノ((4−メチルチオ)フェニル)プロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン等のアミノアルキルフェノン系化合物;ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド等のアシルホスフィンオキシド系化合物;ベンジル、メチルフェニルグリオキシエステル等が挙げられる。
一方、水素引き抜き型光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル−4−フェニルベンゾフェノン、4,4’−ジクロロベンゾフェノン、
ヒドロキシベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチル−ジフェニルサルファイド、
アクリル化ベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系化合物;2−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン等のチオキサントン系化合物;4,4’−ビスジメチルアミノベンゾフェノン、4,4’−ビスジエチルアミノベンゾフェノン等のアミノベンゾフェノン系化合物;その他10−ブチル−2−クロロアクリドン、2−エチルアンスラキノン、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン等が挙げられる。これらの光重合開始剤は、単独で用いることも、2種以上を併用することもできる。これらのなかでも特に硬化性に優れる点からアミノアルキルフェノン系化合物が好ましく、また、特に発光ピーク波長が350〜420nmの範囲の紫外線を発生するUV−LED光源を活性エネルギー線源として用いた場合には、アミノアルキルフェノン系化合物、アシルホスフィンオキシド系化合物、及びアミノベンゾフェノン系化合物を併用することが硬化性に優れる点から好ましい。
これらの重合開始剤の使用量は、本発明の活性エネルギー線硬化型オフセットインキ組成物中の不揮発成分100重量%に対し、その合計使用量として1〜20重量%となる範囲であることが好ましい。即ち、重合開始剤の合計使用量が1重量%以上の場合は良好な硬化性を得ることができ、また20重量%以下の場合は、未反応の重合開始剤が硬化物中に残存することによるマイグレーション、耐溶剤性、耐候性等の物性低下といった問題を回避できる。これらの性能バランスがより良好なものとなる点から、特に、本発明の活性エネルギー線硬化型インキ組成物中の不揮発成分100重量%に対し、その合計使用量が3〜15重量%となる範囲であることがより好ましい。ただし活性エネルギー線として電子線を用いる場合には、原理的にこれら光重合開始剤の使用は必須ではない。
また、前記した重合開始剤の他に、光増感剤を利用することで硬化性を一層向上させることが可能である。斯かる光増感剤は、例えば、脂肪族アミン等のアミン化合物、o−トリルチオ尿素等の尿素類、ナトリウムジエチルジチオホスフェート、s−ベンジルイソチウロニウム−p−トルエンスルホネート等の硫黄化合物などが挙げられる。これら光増感剤の使用量は、硬化性向上の効果が良好なものとなる点から本発明の活性エネルギー線硬化型インキ組成物中の不揮発成分100重量%に対し、その合計使用量として1〜20重量%となる範囲であることが好ましい。
本発明の活性エネルギー線硬化型オフセットインキ組成物では、硬化性を向上させる目的でワックスを添加することができる。前記ワックスとしては、パラフィンワックス、カルナバワックス、みつろう、マイクロクリスタリンワックス、ポリエチレンワックス、酸化ポリエチレンワックス、ポリテトラフルオロエチレンワックス、アマイドワックスなどのワックス、ヤシ油脂肪酸や大豆油脂肪酸などのC8〜C18程度の範囲にある脂肪酸等を挙げることができる。
中でもポリエチレンワックス、酸化ポリエチレンワックスに代表されるパウダータイプ又は粒子タイプのポリオレフィンワックスは良好なインキ流動性と硬化性が得られるため好ましく、さらに前記ポリオレフィンワックスの融点が90〜130℃の範囲にありかつ平均粒子径D50が1〜10マイクロメートルの範囲にあるポリオレフィンワックスであればより好ましい。平均粒子径D50が1マイクロメートル未満の場合は硬化性を向上させることが難しく、10マイクロメートルを超える場合は印刷機上のインキ転移性が著しく低下しオフセット印刷適性を損なうことから好ましくない。また本発明の活性エネルギー線硬化型組成物中の不揮発成分100重量%に対し、ワックスの総使用量が0.1〜5重量%となる範囲であることが好ましい。
また、本発明の活性エネルギー線硬化型オフセットインキ組成物に用いる顔料としては、公知公用の着色用有機顔料を挙げることができ、例えば「有機顔料ハンドブック(著者:橋本勲、発行所:カラーオフィス、2006年初版)」に掲載される印刷インキ用有機顔料等が挙げられ、溶性アゾ顔料、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、金属フタロシアニン顔料、無金属フタロシアニン顔料、キナクリドン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、イソインドリノン顔料、イソインドリン顔料、ジオキサジン顔料、チオインジゴ顔料、アンスラキノン系顔料、キノフタロン顔料、金属錯体顔料、ジケトピロロピロール顔料、カーボンブラック顔料、その他多環式顔料等が使用可能である。
また、本発明の活性エネルギー線硬化型オフセットインキ組成物には、体質顔料として無機微粒子を用いてもよい。無機微粒子としては、酸化チタン、グラファイト、亜鉛華等の無機着色顔料;炭酸石灰粉、沈降性炭酸カルシウム、石膏、クレー(ChinaClay)、シリカ粉、珪藻土、タルク、カオリン、アルミナホワイト、硫酸バリウム、ステアリン酸アルミニウム、炭酸マグネシウム、バライト粉、砥の粉等の無機体質顔料; 等の無機顔料や、シリコーン、ガラスビーズなどがあげられる。これら無機微粒子は、インキ中に0.1〜20重量%の範囲で使用することにより、インキの流動性調整、ミスチング防止、紙等の印刷基材への浸透防止といった効果を得ることが可能である。
本発明の活性エネルギー硬化型オフセットインキ組成物では、更に公知公用の各種バインダー樹脂を利用することができる。ここで述べるバインダー樹脂とは、適切な顔料親和性と分散性を有し、印刷インキに要求されるレオロジー特性を有する樹脂全般を示しており、例えば非反応性樹脂としては、ジアリルフタレート樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、石油樹脂、ロジンエステル樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、セルロース誘導体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリアマイド樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ブタジエン−アクリルニトリル共重合体等を挙げることができ、これらバインダー樹脂化合物は、単独で使用しても、いずれか1種以上を組合せて使用してもよい。
本発明の活性エネルギー線硬化型オフセットインキ組成物では、上記した各成分の他の配合物として、染料、有機溶剤、帯電防止剤、消泡剤、粘度調整剤、耐光安定剤、耐候安定剤、耐熱安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、レベリング剤、顔料分散剤等の添加剤を使用することができる。
本発明の活性エネルギー線硬化型オフセットインキ組成物で使用する印刷基材としては特に限定は無く、例えばカタログ、ポスター、チラシ、CDジャケット、ダイレクトメール、パンフレット、化粧品や飲料、医薬品、おもちゃ、機器等のパッケージ等の印刷に用いられる上質紙、コート紙、アート紙、模造紙、薄紙、厚紙等の紙、各種合成紙、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリビニルアルコール、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアクリロニトリル、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレンビニルアルコール共重合体、エチレンメタクリル酸共重合体、ナイロン、ポリ乳酸、ポリカーボネート等のフィルム又はシート、セロファン、アルミニウムフォイル、その他従来から印刷基材として使用されている各種基材を挙げることが出来る。
本発明で述べる活性エネルギー線硬化型オフセットインキ組成物の製造は、従来の活性エネルギー線硬化型オフセットインキ組成物紫と同様に、前記着色顔料、重合性アクリレートモノマー、ウレタンオリゴマー(ワニス)、バインダー樹脂、光重合開始剤、増感剤、その他添加剤等を配合してミキサー等で撹拌混合し、三本ロールミル、ビーズミル等の分散機を用いて練肉することで製造される。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明する。
〔インキ組成物の製造方法〕
表1〜3の組成に従って、実施例1〜4および比較例1〜12のインキを三本ロールミルにて練肉することによって、各種の活性エネルギー線硬化型インキ組成物を得た。
表1〜3の数値は重量%である。
尚、全てのインキ組成物に対し着色成分として藍顔料であるDIC株式会社製FASTOGEN BLUE TGR−1(Pigment Blue15:3、フタロシアニンブルー)19重量%、粘度及び流動性調整剤としてタルク2重量%、助剤としてポリオレフィンワックス1重量%、光重合開始剤としてBASF社製Irgacure907(2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モノフォリノプロパン−1−オン)3重量%および大同化成工業社製EAB−SS(4,4′−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン)2.5重量%、重合禁止剤として重合禁止剤ベース1(和光純薬工業社製Q1301(N‐ニトロソフェニルヒドロキシルアミンアルミニウム塩)5重量%をMIWON社製MIRAMER M300(トリメチロールプロパントリアクリレート)95重量%に溶解させた液状混合物)1重量%を共通に添加した。
また、作製した各インキ組成物1.31mlを東洋精機(株)製インコメーターに塗布し、ローラー温度32℃、回転スピード400rpmに設定して回転させ、1分後のタックバリュー(T.V.)値を読み取り、タックバリュー(T.V.)値が全例とも標準的な10である事を確認した。
〔展色物の製造方法〕
この様にして得られた活性エネルギー線硬化型インキ組成物を、簡易展色機(RIテスター、豊栄精工社製)を用い、インキ0.10mlを使用して、RIテスターのゴムロール及び金属ロール上に均一に引き伸ばし、コートボール紙(王子マテリア社製UFコート、米坪350g/m)の表面に、200cmの面積にわたって藍濃度1.6(X−Rite社製SpectroEye濃度計で計測)で均一に塗布されるように展色し、展色物を作製した。なおRIテスターとは、紙やフィルムにインキを展色する試験機であり、インキの転移量や印圧を調整することが可能である。
〔UVランプ光源による硬化方法〕
インキ塗布後の展色物に活性エネルギー線である紫外線(UV)照射を行い、インキ皮膜を硬化させた。水冷メタルハライドランプ(出力100W/cm1灯)およびベルトコンベアを搭載したUV照射装置(アイグラフィックス社製、コールドミラー付属)を使用し、展色物をコンベア上に載せ、ランプ直下(照射距離11cm)を分速100メートルの速度で通過させることにより、インキ皮膜を硬化させた。各条件における紫外線照射量は紫外線積算光量計(ウシオ電機社製UNIMETER UIT−150−A/受光機UVD−C365)を用いて測定した。
〔活性エネルギー線硬化型インキ組成物の評価方法1:流動性〕
インキ流動性はスプレッドメーター法(平行板粘度計)によりJIS K5101、5701に則った方法で測定を実施し、水平に置いた2枚の平行板の間に挟まれたインキが、荷重板の自重(115グラム)によって、同心円状に広がる特性を経時的に観察し、60秒後のインキの広がり直径をダイアメーター値(DM[mm])とし、インキ印刷適性が良好となる次の2段階で評価した。本評価項目においてDMが30mm未満となる組成では、印刷機上で壺切れ、インキローラ間の転移不良といった印刷適性面での不良が発現し易くなる。
○:DM30mm以上であり、流動性は良好である。
×:DM30mm未満であり、流動性は不良である。
〔活性エネルギー線硬化型インキ組成物の評価方法2:硬化性〕
硬化性は、紫外線照射直後に爪スクラッチ法にて展色物表面の傷付きの有無を確認し次の5段階で評価した。爪で擦ってインキ硬化皮膜に傷が発生する組成では、印刷物の断裁や製函、輸送といった各工程において、印刷物が損傷し易くなる。
5:爪スクラッチで傷が発生せず、硬化性は良好である。
4:3(良好)と5(中位)の中間の硬化性が確認できた。
3:爪スクラッチで微小な傷が僅かに発生し、硬化性は中位である。
2:3(中位)と1(不良)の中間の硬化性が確認できた。
1:爪スクラッチで傷が明確に発生し、硬化性は不良である。
〔活性エネルギー線硬化型インキ組成物の評価方法3:乳化率〕
インキの乳化率(乳化適性)の評価については、ダクテット試験機(川村理研製)を用いて実施した。本試験装置は特開2003−312161、特開平11−5376、特開平06−011432において用いられた試験機と同一の測定装置である。
ダクテット試験機の断面図を図1に示す。外筒3は内部がくりぬかれた、底面を有する円筒状の金属であり、内部に評価インキ7を投入できる構造となっている。評価インキ7(5グラム)投入後に円柱棒状の金属である内筒2を図1に示す通り、外筒3の底面から1ミリメートルの距離に近接するまで差し込む。その後内筒を2000rpmで時計回りに、外筒も60rpmで時計回りに回転させ、速度差をつけることで評価インキ7にシェアーがかかり撹拌される。撹拌後3分間が経過した時点で、撹拌を継続しながら蒸留水を0.5(グラム/分)の速度で評価インキ7の直上に滴下することで、評価インキ7と滴下された蒸留水は即時に撹拌混合される(乳化)。蒸留水の滴下は10分間継続され、蒸留水の滴下量が合計5グラムに達した時点で終了される。
ダクテット試験機は、外筒3は外筒用駆動モーター5によって回転し、内筒2は内筒用駆動モーター1によって回転する構造を有し、また外筒3内部の評価インキ7の温度が一定となるよう、恒温水槽4を備え水道水6の温度は常に30℃に保たれている。
評価インキ7(5グラム)と蒸留水(5グラム)の撹拌混合が終了した後、内筒2内部にある余剰蒸留水(インキ中に取り込まれずに余った水)の重量(グラム)を秤量する。これにより、評価インキ7中に取り込まれた蒸留水の総重量Yは
Y(グラム)=全投入蒸留水(5グラム)−余剰蒸留水の重量
で示され、評価インキ7の乳化率Zは、
Z(%)=Y÷(評価インキ7(5グラム)+Y)×100
で示される。
(ここで、例えば、投入した蒸留水5グラム全てがインキ中に取り込まれ、余剰蒸留水が0グラムであった場合には、Y=5(グラム)、Z=50(%)と計算される。)
インキ乳化率Z(%)の数値が適切な範囲(約20〜33%程度)にあれば、適度な乳化適性、すなわち水の取り込みと吐き出しのバランスに優れたインキと評価できる。インキ乳化率Z(%)の数値が20%未満の場合、インキが水を内包する能力が不足し、浮き汚れ等の印刷不良を発現する傾向があり、33%を上回る場合、インキが過乳化し易くなり濃度低下や濃度安定性不良等の印刷不良を発現する傾向がある。
一方でインキ乳化率Z(%)の数値が20〜33%の範囲に収まっていれば必ずしも優れた印刷適性を示すとは限らない。オフセット印刷適性は使用する各原料の親水/疎水バランスやインキのレオロジー特性等の様々な性質が複雑に相乗的に影響し合い決定されるものであるが、本発明の実施例においては適切な乳化率とオフセット印刷適性を満たしたことを確認した。
〔活性エネルギー線硬化型インキ組成物のオフセット印刷方法〕
製造された実施例1〜4、比較例1〜12の活性エネルギー線硬化型インキについて、オフセット印刷適性を評価した。紫外線照射装置としてアイグラフィックス社製水冷メタルハライドランプ(出力160W/cm、3灯使用)を搭載したマンローランド社製オフセット印刷機(ローランドR700印刷機、幅40インチ機)を用いて、毎時9000枚の印刷速度にてオフセット印刷を実施した。印刷用紙には王子製紙社製OKトップコートプラス(57.5kg、A判)を使用した。版面に供給される湿し水は、水道水98重量%とエッチ液(FST−700、DIC社製)2重量%を混合した水溶液を用いた。
〔活性エネルギー線硬化型インキ組成物の評価方法4:印刷適性(耐汚れ性)〕
オフセット印刷適性(耐汚れ性)の評価方法としては、まず印刷機の水供給ダイヤルを40(標準水量)にセットし、印刷物濃度が標準プロセス藍濃度1.6(X−Rite社製SpectroEye濃度計で計測)となるようインキ供給キーを操作し、濃度が安定した時点でインキ供給キーを固定した。その後インキ供給キーを固定したままの条件で、水供給ダイヤルを40から35に変更し水供給量を減らした条件で300枚印刷し、300枚後の印刷物の「浮き汚れ」の有無を確認した。水とインキのバランスが上手く保たれていない場合、インキ粒子が湿し水中に浮遊する、あるいは版面非画線部上に付着することで印刷物の画線が明瞭でなくなり汚れが発生するが、このような印刷不良は「浮き汚れ」と呼ばれる。もし浮き汚れが発生しなかった場合は、続けて水供給ダイヤルを35から30に変更し水供給量を減らした条件で更に300枚印刷し、300枚後の印刷物の「浮き汚れ」の有無を確認する。このようにして同様に水供給量を5ポイントずつ段階的に減らしていき、「浮き汚れ」が発生し始める水供給ダイヤル値を記録した。汚れ発生時の水供給ダイヤル値が低いほど、耐汚れ性は良好であると評価できる。下記の基準に従って活性エネルギー線硬化型インキの印刷適性(耐汚れ性)を評価した。
3:浮き汚れ発生時の水供給ダイヤル値が20未満であり、耐汚れ性は良好である。
2:浮き汚れ発生時の水供給ダイヤル値が20〜30の範囲にあり、耐汚れ性は中位である。
1:浮き汚れ発生時の水供給ダイヤルが30を上回り、耐汚れ性は不良である。
〔活性エネルギー線硬化型インキ組成物の評価方法5:印刷適性(濃度安定性)〕
オフセット印刷適性(濃度安定性)の評価方法としては、まず印刷機の水供給ダイヤルを40(標準水量)にセットし、印刷物濃度が標準プロセス藍濃度1.6(X−Rite社製SpectroEye濃度計で計測)となるようインキ供給キーを操作し、濃度が安定した時点でインキ供給キーを固定した。その後インキ供給キーを固定したままの条件で、水供給ダイヤルを40から55に変更し水供給量を増やした条件で300枚印刷し、300枚後の印刷物の藍濃度を測定した。水供給量を増やした状態においても印刷物の濃度低下が少ないほど、乳化適性に優れ、濃度安定性に優れたインキと評価できる。下記の基準に従って活性エネルギー線硬化型インキの印刷適性(濃度安定性)を評価した。
3:印刷物の藍濃度が1.5以上であり、オフセット印刷適性は良好である。
2:印刷物の藍濃度が1.4以上〜1.5未満であり、オフセット印刷適性は中位であ
る。
1:印刷物の藍濃度が1.4未満であり、オフセット印刷適性は不良である。
Figure 0006451978
Figure 0006451978
Figure 0006451978
表1及び表2中の数値は重量%である。
表1、2に示す諸原料及び略を以下に示す。尚、粘度(mPa・s)は全て25℃の数値を示す。
・フタロシアニンブルー:銅フタロシアニン、FASTOGEN BLUE TGR−1、DIC社製
・タルク:含水ケイ酸マグネシウム、ハイフィラー #5000PJ、松村産業社製
・ポリオレフィンワックス、S−381−N1、シャムロック社製
・Irgacure907:2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モノフォリノプロパン−1−オン、BASF社製
・EAB―SS:4,4′−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、大同化成工業社製
・重合禁止剤ベース1(和光純薬工業社製Q1301(N‐ニトロソフェニルヒドロキシルアミンアルミニウム塩)5重量%をMIWON社製MIRAMER M300(トリメチロールプロパントリアクリレート)95重量%に溶解させた液状混合物)
・ウレタンアクリレートワニス1:ウレタンアクリレート1(下記)60重量%とエチレンオキサイド(平均3モル付加)変性トリメチロールプロパントリアクリレート(MIRAMER M3130、MIWON社製)40重量%の混合物
・ウレタンアクリレートワニス2:ウレタンアクリレート1(下記)55重量%とトリメチロールプロパントリアクリレート(MIRAMER M300、MIWON社製)45重量%の混合物
・ウレタンアクリレートワニス3:ウレタンアクリレート1(下記)55重量%とエチレンオキサイド(平均9モル付加)変性トリメチロールプロパントリアクリレート(MIRAMER M3190、MIWON社製)45重量%の混合物
・ウレタンアクリレート1:撹拌機、ガス導入管、コンデンサー、及び温度計を備えた1リットルのフラスコに、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(ミリオネートMR−400、日本ポリウレタン工業株式会社製)328.1質量部、ターシャリブチルヒドロキシトルエン3質量部、メトキシハイドロキノン0.12質量部、ジブチル錫ジアセテート1.2質量部を加え、70℃に昇温し、2−ヒドロキシエチルアクリレート271.9質量部を2時間にわたって攪拌下で滴下した。滴下後、70℃で反応させ、イソシアネート基を示す2250cm−1の赤外吸収スペクトルが消失するまで反応を行いウレタンアクリレート1を得た
・DAPワニス1:ジアリルフタレート樹脂(ダイソーダップA、ダイソー社製)45重量%とエチレンオキサイド(平均3モル付加)変性トリメチロールプロパントリアクリレート(MIRAMER M3130、MIWON社製)55重量%の混合物
・EO3TMPTA:エチレンオキサイド(平均3モル付加)変性トリメチロールプロパントリアクリレート、MIRAMER M3130、粘度50〜70mPa・s、重量平均分子量428、MIWON社製
・BisA EO4DA:エチレンオキサイド(平均4モル付加)変性ビスフェノールAジアクリレート、MIRAMER M240、粘度900〜1300mPa・s、重量平均分子量512、MIWON社製
・DPHA:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、MIRAMER M600、粘度4000〜7000mPa・s、重量平均分子量578、MIWON社製
・DTMPTA:ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、SR355NS、粘度450〜750mPa・s、重量平均分子量467、サートマー社製
・TMPTA:トリメチロールプロパントリアクリレート、MIRAMER M300、粘度80〜120mPa・s、重量平均分子量296、MIWON社製
・EO9TMPTA:エチレンオキサイド(平均9モル付加)変性トリメチロールプロパントリアクリレート、粘度85〜140mPa・s、重量平均分子量692、MIRAMER M3190、MIWON社製
・BisAE010DA:エチレンオキサイド(平均10モル付加)変性ビスフェノールAジアクリレート、MIRAMER M2100、粘度600〜700mPa・s、重量平均分子量770、MIWON社製
・GPTA:プロピレンオキサイド(平均3モル付加)変性グリセリントリアクリレート、MIRAMER M320、粘度80〜120mPa・s、重量平均分子量428、MIWON社製
・PO3TMPTA:プロピレンオキサイド(平均3モル付加)変性トリメチロールプロパントリアクリレート、MIRAMER M360、粘度70〜100mPa・s、重量平均分子量470、MIWON社製
・EO4PETA:エチレンオキサイド(平均4モル付加)変性ペンタエリスリトールテトラアクリレート、粘度120〜200mPa・s、重量平均分子量692、MIRAMER M4004、MIWON社製
(重量平均分子量の測定)
尚、本発明におけるGPCによる重量平均分子量(ポリスチレン換算)の測定は東ソー(株)社製HLC8220システムを用い以下の条件で行った。
分離カラム:東ソー(株)製TSKgelGMHHR−Nを4本使用。カラム温度:40℃。移動層:和光純薬工業(株)製テトラヒドロフラン。流速:1.0ml/分。試料濃度:1.0重量%。試料注入量:100マイクロリットル。検出器:示差屈折計。
実施例に述べる活性エネルギー線硬化型オフセットインキ組成物では、紫外線光源により良好な硬化性が得られた。また各原材料を前記の重量%の範囲で配合することにより、本願発明の必要特性であるインキの流動性、適度な乳化率、及びこれらに影響を受ける印刷適性の各評価項目において良好な結果となった。ウレタンアクリレートオリゴマーを用いた実施例1〜3は特に良好な硬化性を発現した。
比較例の結果においては、比較例1はエチレンオキサイド変性ビスフェノールAジアクリレートを含まないため乳化率が低く印刷適性が劣る結果となった。比較例2はエチレンオキサイド変性ビスフェノールAジアクリレートの使用量が過剰であり乳化率が高く濃度安定性が劣る結果となった。比較例3〜10は各モノマーの有する粘度、硬化性、親水/疎水バランス、相溶性といった性状の差異により、インキ組成物の流動性、硬化性、印刷適性、いずれか1つ以上のインキ性能が実施例と比較して劣る結果となった。比較例11、12は平均付加モル数が2〜6の範囲にあるエチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレートを含んでおらず、TMPTA(比較例11、平均0モル付加)、EO9TMPTA(比較例12、平均9モル付加)を使用したが、実施例に劣る結果となった。
本発明の活性エネルギー線オフセットインキおよびそれを用いて印刷された印刷物は、食品・飲料・サニタリー・コスメ・おもちゃ・機器・医薬品等の紙器パッケージ用途や、書籍・チラシ・ポスター・カタログ・カード・ダイレクトメール・パンフレット・CDジャケット・シールラベル等の商業印刷用途に幅広く展開され得る。
1 内筒用駆動モーター
2 内筒
3 外筒
4 恒温水槽
5 外筒用駆動モーター
6 水道水
7 評価インキ

Claims (4)

  1. 一般式(1)式で示されるモノマー分子1モルあたりのエチレンオキサイドの平均付加モル数が2〜6の範囲にあるエチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート(A)、一般式(2)式で示させるモノマー分子1モルあたりのエチレンオキサイドの平均付加モル数が2〜6の範囲にあるエチレンオキサイド変性ビスフェノールAジアクリレート(B)、および顔料を含有し、前記エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート(A)を組成物全量の10.5〜18重量%の範囲で、前記エチレンオキサイド変性ビスフェノールAジアクリレート(B)を組成物全量の5〜20重量%の範囲で含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化型オフセットインキ組成物。
    但し、前記(A)と(B)との合計は組成物全量の23〜30.5重量%である。

    [化1]
    Figure 0006451978

    (但し、a、b、cは各々独立に0〜6の整数であり、モノマー分子1モルあたりのエチレンオキサイドの平均付加モル数a+b+cが2〜6である。)

    [化2]
    Figure 0006451978

    (但し、d、eは各々独立に0〜6の整数であり、モノマー分子1モルあたりのエチレンオキサイドの平均付加モル数はd+eが2〜6である。)
  2. 更にジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物を、全量の1〜30重量%の範囲で含有する請求項1に記載の活性エネルギー線硬化型オフセットインキ組成物。
  3. 更にウレタン(メタ)アクリレートを全量の10〜50重量%の範囲で含有する請求項1又は2に記載の活性エネルギー線硬化型オフセットインキ組成物。
  4. 基材上に、請求項1〜3の何れか1つに記載の活性エネルギー線硬化型オフセットインキ組成物を用いてオフセット印刷された印刷物。
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