JP6617635B2 - 沈殿槽 - Google Patents

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本発明は、スラッジを沈降分離するための沈殿槽に係り、特に固定式のセンターウェルと回転式のセンターカラムとを備え、被処理液をこの固定式センターウェルと回転式センターカラムを経て、回転式センターカラムの下部に設けられたディストリビュータから槽内に導入する沈殿槽に関する。
従来、活性汚泥処理設備や凝集沈殿処理設備等では、汚泥混合液(凝集処理液)を処理水と汚泥とに分離する手段として固液分離槽(沈殿槽)を用いた沈降分離が一般的に採用されている。この沈降分離では、汚泥混合液中の濁質や微細なSSを効率的に除去して良好な処理水を得るために、沈殿槽内に汚泥ゾーン(スラッジブランケット層)を形成し、導入配管(フィードウェル)を経て、汚泥混合液をこの汚泥ゾーンの下部から流入させて汚泥ゾーンを通過させることにより、汚泥混合液中の濁質や微細なSSを濾過分離するスラッジブランケット濾過方式が採用されている。
センターウェル型の沈殿槽において、処理水流量を増大させるにはセンターウェルの内径を大きくする必要があり、またトラフの設置数を増やす必要もあり、水面の相当面積をセンターウェルで占めていることが問題であった。
この対策としてセンターウェル及びセンターカラムの直径を小さくすることが考えられるが、センターウェル内及びセンターカラム内の流速が大きくなるため、ディストリビュータに設けた複数の流出口のうちセンターカラムとの接合部の近傍の流出口の流量より接合部から遠い流出口の流量の方が大きくなりディストリビュータから排出後に沈殿槽の内壁近傍での上向流速が局所的に大きくなり、ブランケット層を巻き上げて処理水水質を悪化させる懸念があった。
なお、特許文献1には、上側のセンターウェルと、その下側のセンターカラムとを別体とし、センターウェルとセンターカラムとの間に弾性シール部を設けた沈殿槽が記載されている。
特開2002−126407号公報
本発明は、処理水流量を増大させることができ、また上向流速が局所的に大きくなることが防止され、処理水質が悪化することが防止される沈殿槽を提供することを目的とする。
本発明の沈殿槽は、中央部に筒状のセンターウェルが固定され、該センターウェルの下方に該センターウェルと同軸に、軸心回りに回転可能な筒状のセンターカラムが設置され、該センターウェルの下部と該センターカラムの上部との間が弾性シール部によってシールされている沈殿槽において、該センターカラムはセンターウェルよりも大径であることを特徴とする。
本発明の一態様では、センターカラムの内径はセンターウェルの内径の1.4〜2倍である。
本発明の一態様では、前記センターウェルとセンターカラムとの連繋部分に、上方ほど小径となるテーパ部が設けられている。
本発明の一態様では、前記センターカラムとセンターウェルとの連繋部分の上側と外周を囲むカバーが設けられている。
本発明では、センターカラムをセンターウェルよりも大径としているので、センターカラム内の流速を小さくすることができ、ディストリビュータから排出後に沈殿槽内壁近傍での上向流速が局所的に大きくなることを防止することができる。
本発明では、センターウェルとセンターカラムとの連繋部分に、上方ほど縮径するテーパ部を設けた構成とした場合、該連繋部分に気体が滞留しない。そのため、弾性シール部から気体が漏洩せず、ブランケット内を気泡が上昇することがなく、固液分離が阻害されることがない。
前記センターカラムとセンターウェルとの連繋部分の上側と外周を囲むカバーが設けられている構成とすることにより、弾性シール部から気体が漏洩しても、この気体がカバー内に止まるので、ブランケット内を気泡が上昇することがなく、固液分離が阻害されることがない。
(a)は実施の形態に係る沈殿槽の縦断面図、(b)は(a)の沈殿槽の弾性シール部付近の拡大図と斜視図である。 別の実施の形態に係る沈殿槽の弾性シール部付近の拡大図である。 別の実施の形態に係る沈殿槽の弾性シール部付近の拡大図である。 別の実施の形態に係る沈殿槽の弾性シール部付近の拡大図である。 別の実施の形態に係る沈殿槽の弾性シール部付近の拡大図である。 別の実施の形態に係る沈殿槽の弾性シール部付近の拡大図である。 別の実施の形態に係る沈殿槽の弾性シール部付近の拡大図である。
以下、図面を参照して実施の形態について説明する。図1は実施の形態に係る沈殿槽を有する凝集沈殿装置を示すものである。
この凝集沈殿装置において、沈殿槽(シックナ)1の中央部をのぞく底面1Aは、底部中央に向って下り勾配となる錐形状となっている。この底部中央に軸受用の凹部1Bが設けられ、この部分に排泥管(図示略)が接続されている。この沈殿槽1の傾斜底面1Aに沿って回転可能に集泥レーキ2が設けられ、このレーキ2と一体にディストリビュータ3が設けられている。ディストリビュータ3は沈殿槽1内に原水を均一に分散供給するための部材であり、レーキ2は沈殿した汚泥をレーキアクション効果を利用して濃縮しながら排泥するための部材である。
このディストリビュータ3は、沈殿槽1の中央部に上下方向に延設されたセンターカラム4の下端から放射方向に延設された管状体よりなり、この管状体よりなるディストリビュータ3の側面(ディストリビュータ3の回転進行方向の後流側の側面)に原水流出口3Aが設けられている。なお、図示は省略するが、このディストリビュータ3の上側に整流板が設置されてもよい。
このセンターカラム4は、モータ9のシャフト9Aに連結され、レーキ2及びディストリビュータ3と共に、該モータ9によって一体にゆっくりと回転するように構成されている。
センターカラム4の上方に、センターカラム4と同軸にセンターウェル5が固定設置されている。センターウェル5とセンターカラム4とは別体とされている。センターカラム4はセンターウェル5よりも大径であり、下降流速がセンターウェル5内よりも小さくなるように構成されている。なお、センターカラム4の内径はセンターウェル5の内径の1.4〜2倍特に1.5〜1.8倍程度であることが好ましい。
図1(b)に拡大して示されるように、センターカラム4の上端には、外向き鍔状のフランジ部4aが設けられている。このフランジ部4a上に、弾性シール部を構成するリング状のゴム板6が配置され、該フランジ部4aにボルト等の固定手段によって固定されている。
ゴム板6の内孔6aの直径は、センターウェル5の外径より若干小さいものとなっている。ゴム板6の素材、厚み、センターウェル5の外径、ゴム板9のフランジ部4aに固定されていない小径部の中心方向の幅によって条件は若干異なるが、ゴム板6の内孔6aの直径をセンターウェル5の外径より30〜100mm程度小さく設計することで、ゴム板6の内孔6aの周縁部上面にセンターウェル5の外壁面が摺動自在に接している。センターウェル5をゴム板6より下方まで押し込むことによりゴム板6のフランジ4aに固定されていない小径部がたわむことでセンターウェル5とセンターカラム4とがシールされる。
凝集槽11には、撹拌装置12とバッフル板13とが設けられている。この凝集槽11からの凝集処理液は、流入トラフ14を介してセンターウェル5からセンターカラム4内に供給され、ディストリビュータ3の側面の原水流出口3Aからディストリビュータ3及びレーキ2の回転方向後流側に向ってスラッジブランケットS内に流出する。そして、ディストリビュータ3及びレーキ2がモータ5によって同時にゆっくりと回転されることによって沈殿槽1内汚泥がゆっくりと撹拌され、フロックの生成及び成長が促進されると同時に安定したスラッジブランケットSが生成される。沈降したフロックは、レーキ2によって中央の凹部1Bに集められて図示しない排泥管より槽外に排出され、清澄水は溢流部16をオーバーフローし、流出部17から処理水として取り出される。
この実施の形態では、センターカラム4をセンターウェル5よりも大径としているので、センターカラム4内の流速を小さくすることができ、ディストリビュータ3から排出後に沈殿槽内壁近傍での上向流速が局所的に大きくなることを防止することができる。
図1では、ゴム板6はセンターカラム4のフランジ部4aに取り付けられているが、図2のように、センターウェル5の下端にフランジ部5aを設け、このフランジ部5aの下端にゴム板6を固定手段によって固定し、このゴム板6に対しセンターカラム4の内壁面を摺動自在に当接させてもよい。センターカラム4をゴム板6より上方まで押し込むことによりゴム板6のフランジ5aに固定されていない外周側がたわむことでセンターウェル5とセンターカラム4とがシールされる。図2の場合、ゴム板6の外径(ゴム板6が変形していないときの外径)はセンターカラム4の内径よりも若干大きく(例えば30〜100mm程度大きく)設計される。なお、図1(b)のゴム板と図2のゴム板とを併用してもよい。
本発明では、センターウェル5とセンターカラム4との連繋部分を、上方ほど小径となるテーパ形状としてもよい。その一例を図3〜6に示す。
図3では、図1(b)において、センターウェル5の下端にテーパ部5bを設けた構成となっている。このテーパ部5bは、下方ほど拡径しており、外周縁はゴム板6の外周縁の上面に摺動自在に接している。ゴム板6にはフランジ4aに固定されないたわみ部分があってセンターウェル5のテーパ部5bがゴム板6のたわみ部分を押し込むことによりゴム板6がたわんでセンターウェル5とセンターカラム4とをシールする。その他の構成は図1(b)と同一であり、同一符号は同一部分を示している。
なお、テーパ部5bのテーパ角θは20〜80゜特に30〜60゜程度が好適である。後述の実施の形態においても同様である。
図4では、図2において、センターカラム4の上端にテーパ部4bを設けた構成となっている。このテーパ部4bは、上方ほど縮径しており、内周縁はゴム板6の内周縁近傍の下面に摺動自在に接している。ゴム板6のフランジ5aに固定されないたわみ部分にセンターカラム4のテーパ部4bを押し込むことによりゴム板6がたわんでセンターウェル5とセンターカラム4とがシールされる。ただしゴム板6の内孔6aよりテーパ部4bの方が小径となるようにする。テーパ部4bの方が大径では通水抵抗でゴム板6とテーパ部4bの隙間から漏水しやすいので不適である。その他の構成は図2と同一であり、同一符号は同一部分を示している。
図5は、図3において、フランジ部4aを省略し、センターカラム4の上部外周を取り巻くようにゴム板7を設けたものである。ゴム板7は、センターカラム4を1周しているが、2周以上に設けてもよい。ゴム板7の上縁は、センターカラム4の上端よりも上方に延出している。このゴム板7の上縁がテーパ部5bの外周縁近傍の下面に摺動自在に接している。
帯状ゴム板7をセンターカラム4上端に巻き回して固定する。固定してない上部にセンターウェル5のテーパ部5bを押し込むことによりセンターウェル5とセンターカラム4とをシールする。
図5のようにゴム板7をセンターウェル5又はセンターカラム4に巻装する形態では、図6のようにゴム板7の外周と上側を包囲するカバー部8を設けてもよい。
図6は、図5の実施の形態において、フランジ部5bの代りにカバー部8を設けたものである。このカバー部8は、センターウェル5の下端から放射方向に拡開するフランジ部8aと、該フランジ部8aの外周縁から垂下する垂下壁部8bとを有している。この垂下壁部8bがゴム板7の外周を取り巻き、ゴム板7よりも下方にまで延在している。ゴム板7の上端面がフランジ部8aの下面に摺動自在に接している。図6では、センターウェル5を押し込んでシールする。通水による通水圧で緩やかにゴム板7のあそび部分が外側にたわむ。図6のその他の構成は図5と同一であり、同一符号は同一部分を示している。
図6は、下部センターカラムにゴム板を固定しているが、図7のように上部センターウェルのカバー部の下部の内向き鍔部8cにリング状のゴム板7’を固定するようにしてもよい。図7のその他の構成は図6と同一であり、同一符号は同一部分を示している。なお、図6のゴム板7と図7のゴム板7’とを併用してもよい。
凝集処理水がセンターウェル5に流入する際に大気中から空気が巻き込まれ混入しセンターウェル5やセンターカラム4とゴム板との当接部から槽内に漏洩して気泡として上昇してスラッジブランケットを巻き上げて乱し、処理水質の悪化が起こる懸念がある。
しかし、図3〜5のようにテーパ部4b,5bを設けたことにより、センターウェル5とセンターカラム4との連繋部分に気体が溜ることが防止され、ゴム板6,7との摺動面から気体が沈殿槽1内に漏れ出すことが防止される。よって、図1(b)、図2より図3〜5の構造の方が好ましい。さらに図5の構成によるとゴム板7とセンターウェル5のテーパ部5bとの接触面から気体が漏れても、テーパ部5b内に溜まり、また、図6の構成によると、ゴム板7とフランジ部8aとの接触面から気体が漏れても、カバー部8内に溜まる。よって、図1(b)、図2〜4より、図5,6の構造の方が好ましい。なお、図3についても、テーパ部5bをゴム板の外周縁より大径とすることで同様の効果を得ることができる。また、図3,4においてテーパ部外周縁から垂下する垂下壁部を設けることでより確実に気泡漏洩を防止できる。
なお、ディストリビュータの複数の原水流出口3Aの径を、センターカラム接合部から槽壁に向かって遠くなるにつれて小さくしてもよく、また、複数の原水流出口3A,3A,…の替わりにセンターカラム接合部の近傍から槽壁に向かって延在するスリット状の原水流出口を設けて軸心から槽壁に向かって遠くなるにつれてスリット幅を狭くしてもよい。ただし、この場合も本発明のゴム板によりセンターウェルとセンターカラムとの連繋部分から沈殿槽内への漏気を防止することができる。
上記実施の形態は本発明の一例であり、本発明は図示以外の構成とされてもよい。例えば、沈殿槽は水平断面が長方形など多角形でもよく、また沈殿槽底面は凹部のない平面でもよく、また沈殿槽内壁の少なくとも一部に汚泥排出口を設け、スラッジブランケットの界面が汚泥排出口の高さを超えたときに汚泥が汚泥排出口から槽外(例えば汚泥貯留槽)に排出することで汚泥界面を一定範囲内に維持するように構成してもよい。
1 沈殿槽
2 レーキ
4 センターカラム
5 センターウェル
6,7 ゴム板
8 カバー

Claims (4)

  1. 中央部に筒状のセンターウェルが固定され、該センターウェルの下方に該センターウェルと同軸に、軸心回りに回転可能な筒状のセンターカラムが設置され、
    該センターウェルの下部と該センターカラムの上部との間が弾性シール部によってシールされている沈殿槽において、
    該センターカラムはセンターウェルよりも大径であることを特徴とする沈殿槽。
  2. 請求項1において、前記センターカラムの内径はセンターウェルの内径の1.4〜2倍であることを特徴とする沈殿槽。
  3. 請求項1又は2において、前記センターウェルとセンターカラムとの連繋部分に、上方ほど小径となるテーパ部が設けられていることを特徴とする沈殿槽。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項において、前記センターカラムとセンターウェルとの連繋部分の上側と外周を囲むカバーが設けられていることを特徴とする沈殿槽。
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