JP7055943B2 - 石炭灰の無害化方法 - Google Patents
石炭灰の無害化方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7055943B2 JP7055943B2 JP2018172274A JP2018172274A JP7055943B2 JP 7055943 B2 JP7055943 B2 JP 7055943B2 JP 2018172274 A JP2018172274 A JP 2018172274A JP 2018172274 A JP2018172274 A JP 2018172274A JP 7055943 B2 JP7055943 B2 JP 7055943B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- coal ash
- minutes
- selenium
- fluorine
- temperature
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Processing Of Solid Wastes (AREA)
Description
しかしながら、この技術ではリサイクル材が造粒物であるため、セメント等の粉末状態での用途に石炭灰を活用できない。また、造粒、養生、粉砕といった製造コストが掛かり、また無害化のためにセメントや消石灰などを添加する必要があり、副原料費も多量に必要となり、資源保護の点からも好ましくない。
これは、溶出抑制のために高炉セメント等の固化材を石炭灰に添加し、有害元素を物理的にセメント内に封じ込めるものである。
しかしながら、この方法は、無害化に対し添加材を加える必要がある事から、資源保護の点から好ましくなく、また原料コストが掛かるというデメリットがある。また、Fly ash pelletを製造するときと同じように、製品が一定以上の大きさの塊成物であるため、用途が限定されることとなる。
特許文献1には、賦形剤以外の添加剤を用いることなく流動床フライアッシュを造粒した後、得られた造粒物を800~1100℃の温度で焼成する流動床フライアッシュ中の重金属不溶化方法が開示されている。この技術は、賦形剤以外の添加物を用いることなく、石炭灰を造粒した後、得られた造粒物を800~1100℃の温度で焼成するといった不溶化技術であり、得られた不溶化製品は、路盤材原料として利用するとされ、石炭灰に含有する重金属の不溶化技術を提供するものとなっている。
特許文献3は、石炭灰を造粒固化して造粒物を成形し、該造粒物を焼成する石炭灰からの有害物質の溶出抑制方法を開示する。
この技術は、ボトムアッシュを原料の一部として有害重金属溶出の危険性の無い(中略)セラミックス多孔質体を製造するものであり、石炭灰をガラスと混合し、空気遮断下で1~120分間焼結することとしている。
特許文献4の技術に関しては、熱処理時間は1~120分としているが、実施例はいずれも1時間であり、1分という数値に根拠が無い。すなわち、特許文献4の技術を用いたとしても、本当に石炭灰を無害化できるか疑問が残る。
即ち、本発明の石炭灰の無害化方法は、石炭を燃焼した後に発生する石炭灰中に、フッ素、セレン、ホウ素の少なくとも1つ以上が存在する場合に、下記の(1)~(3)のいずれかの条件にて加熱処理を行うことを特徴とする石炭灰の無害化方法。
(1)前記石炭灰中に含まれるフッ素、セレン、およびホウ素の内、フッ素のみが所定の溶出基準量を超えると推定される際には、加熱条件を、700℃以上900℃未満の温度にて60分間以上120分間未満とする。
(2)前記石炭灰中に含まれるフッ素、セレン、およびホウ素の内、セレンのみが所定の溶出基準量を超えると推定される際には、加熱条件を、900℃以上1150℃未満の温度にて60分間以上120分間未満とする。
(3)前記石炭灰中に含まれるフッ素、セレン、およびホウ素の内、少なくともホウ素が所定の溶出基準量を超えると推定される際には、加熱条件を、1000℃ 以上1300℃ 未満の温度にて60分間以上120分間未満とする。
1)~(3)のいずれかの条件にて、加熱処理を行うことを特徴とする石炭灰の無害化方法。
(1)前記石炭灰中に含まれるフッ素、セレン、およびホウ素の内、フッ素のみが所定の溶出基準量を超えると推定される際には、加熱条件を、700℃以上900℃未満の温度にて60分間以上120分間未満とする。
(2A)前記石炭灰中に含まれるフッ素、セレン、およびホウ素の内、セレンのみが所定の溶出基準量を超えると推定される際には、加熱条件を、900℃以上1150℃未満の温度にて60分間以上120分間未満とする。
(2B)前記石炭灰中に含まれるフッ素、セレン、およびホウ素の内、ホウ素が所定の溶出基準量を超えないと推定され、且つ含まれるフッ素とセレンとが所定の溶出基準量を超えると推定される際には、加熱条件を、900℃以上1150℃未満の温度にて60分間以上120分間未満とする。
(3)前記石炭灰中に含まれるフッ素、セレン、およびホウ素の内、少なくともホウ素が所定の溶出基準量を超えると推定される際には、加熱条件を、1000℃ 以上1300℃ 未満の温度にて60分間以上120分間未満とする。
好ましくは、前記加熱処理を行うに際しては、前記石炭灰を非造粒とするとよい。
好ましくは、前記石炭灰に対する加熱処理を、キルン炉、回転炉床炉、電気炉のいずれかにて実施する、又は精錬中の製鋼スラグ上に散布することで実施するとよい。
石炭を燃料とする火力発電設備やボイラなどのプロセスからは、石炭灰といわれる粉じん状の副産物が発生することが知られている。この石炭灰は、火力発電所や大型のボイラのような大規模設備では膨大な量となる。そのため、廃棄物の低減を意図し、石炭灰の再利用(リサイクル材としての使用)が行われている。リサイクルの方法の一つとしては、石炭灰を造粒物の形(Fly ash pellet)に成形し、それを一旦蒸気エージング処理にて強度を出したのちに粉砕し路盤材に使用するという、石炭灰の無害化技術が実用化されている。
その条件とは、以下の通りである。
条件(1):石炭灰中に、フッ素(Fと表記することもある)のみが存在する場合には、加熱の条件を700℃以上900℃未満の温度にて、60分間以上120分間未満とする。
条件(3):石炭灰中に、ホウ素(Bと表記することもある)が存在する場合には、加熱の条件を1000℃以上1300℃未満の温度にて60分間以上120分間未満とする。
石炭灰に対する加熱処理は、様々な炉で行うことができる。例えば、電気炉で行ってもよく、高炉用のペレットなどを製造するためのキルン炉(ロータリーキルン炉)や回転炉床炉などで加熱処理を行ってもよい。また、精錬中の製鋼スラグ上に散布することで、石炭灰に熱を付与するようにしてもよい。
実験の条件としては、石炭灰の粉末50gを白金坩堝に入れ、実験室規模の電気炉にて加熱処理した。
具体的には、φ50mm、高さ35mmの白金坩堝に、粉末状態の石炭灰を15g、高さ15mm程度入れた。なお、本発明は粉末状態の石炭灰に熱を加えることに特徴があるため、熱が十分加わるものであれば、石炭灰の投入量、層厚は限定されない。
その後、予熱した実験室規模の電気炉に上記白金坩堝を装入し、条件(1)~条件(3)のいずれかに基づき、石炭灰の加熱処理を行った。
一方、表1の結果をグラフにしたものが、図1A~図1C、図2である。
熱処理前の石炭灰に含有されるBのうち、8割程度のものが、易溶出(溶出が容易な状態)であることを本願出願人は確認している。しかしながら、本願発明の加熱処理を行うことで、石炭灰に含有されるBのうち、5割程度が難溶出(溶出が困難な状態)となり、石炭灰の無害化が進んでいることがわかる。なお、熱処理前後に関し、Bの含有量の変化はほとんどないが、溶出量が減少することが明らかとなった。このことは、Bが大気飛散等するのではなく、その形態が変化したことを示唆していると考えられる。
以上の結果より、本発明の技術を用いることで、石炭灰からの有害元素の溶出量を大幅に削減し、環境基準値以下に抑えることができる。
Claims (5)
- 石炭を燃焼した後に発生する石炭灰中に、フッ素、セレン、ホウ素の少なくとも1つ以上が存在する場合に、下記の(1)~(3)のいずれかの条件にて加熱処理を行うことを特徴とする石炭灰の無害化方法。
(1)前記石炭灰中に含まれるフッ素、セレン、およびホウ素の内、フッ素のみが所定の溶出基準量を超えると推定される際には、加熱条件を、700℃以上900℃未満の温度にて60分間以上120分間未満とする。
(2)前記石炭灰中に含まれるフッ素、セレン、およびホウ素の内、セレンのみが所定の溶出基準量を超えると推定される際には、加熱条件を、900℃以上1150℃未満の温度にて60分間以上120分間未満とする。
(3)前記石炭灰中に含まれるフッ素、セレン、およびホウ素の内、少なくともホウ素が所定の溶出基準量を超えると推定される際には、加熱条件を、1000℃ 以上1300℃ 未満の温度にて60分間以上120分間未満とする。 - 石炭を燃焼した後に発生する石炭灰中に含まれるフッ素、セレン、ホウ素の量を予め調べておき、その結果、フッ素、セレン、ホウ素の少なくとも1つ以上が存在し且つ所定の溶出基準量を超えると推定される際に、下記の(1)~(3)のいずれかの条件にて、加熱処理を行うことを特徴とする石炭灰の無害化方法。
(1)前記石炭灰中に含まれるフッ素、セレン、およびホウ素の内、フッ素のみが所定の溶出基準量を超えると推定される際には、加熱条件を、700℃以上900℃未満の温度にて60分間以上120分間未満とする。
(2A)前記石炭灰中に含まれるフッ素、セレン、およびホウ素の内、セレンのみが所定の溶出基準量を超えると推定される際には、加熱条件を、900℃以上1150℃未満の温度にて60分間以上120分間未満とする。
(2B)前記石炭灰中に含まれるフッ素、セレン、およびホウ素の内、ホウ素が所定の溶出基準量を超えないと推定され、且つ含まれるフッ素とセレンとが所定の溶出基準量を超えると推定される際には、加熱条件を、900℃以上1150℃未満の温度にて60分間以上120分間未満とする。
(3)前記石炭灰中に含まれるフッ素、セレン、およびホウ素の内、少なくともホウ素が所定の溶出基準量を超えると推定される際には、加熱条件を、1000℃ 以上130
0℃ 未満の温度にて60分間以上120分間未満とする。 - 前記加熱処理を行うに際しては、前記石炭灰に添加材を加えないことを特徴とする請求項1又は2に記載の石炭灰の無害化方法。
- 前記加熱処理を行うに際しては、前記石炭灰を非造粒としていることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の石炭灰の無害化方法。
- 前記石炭灰に対する加熱処理を、キルン炉、回転炉床炉、電気炉のいずれかにて実施する、又は精錬中の製鋼スラグ上に散布することで実施することを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の石炭灰の無害化方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2018172274A JP7055943B2 (ja) | 2018-09-14 | 2018-09-14 | 石炭灰の無害化方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2018172274A JP7055943B2 (ja) | 2018-09-14 | 2018-09-14 | 石炭灰の無害化方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2020044458A JP2020044458A (ja) | 2020-03-26 |
| JP7055943B2 true JP7055943B2 (ja) | 2022-04-19 |
Family
ID=69899161
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2018172274A Active JP7055943B2 (ja) | 2018-09-14 | 2018-09-14 | 石炭灰の無害化方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP7055943B2 (ja) |
Citations (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002104850A (ja) | 2000-09-27 | 2002-04-10 | Yukio Toda | 炉底灰被覆フライアッシュ粒体又は塊状体及びこれらの製造方法 |
| JP2009007233A (ja) | 2007-06-29 | 2009-01-15 | Kitakyushu Foundation For The Advancement Of Industry Science & Technology | セラミック多孔質体及びその製造方法 |
| JP2009034591A (ja) | 2007-07-31 | 2009-02-19 | Mhi Environment Engineering Co Ltd | 被処理灰の無害化処理装置及び方法 |
| JP2012131702A (ja) | 2012-01-27 | 2012-07-12 | Kitakyushu Foundation For The Advancement Of Industry Science & Technology | セラミック多孔質体の製造方法 |
| JP2016147243A (ja) | 2015-02-13 | 2016-08-18 | 太平洋セメント株式会社 | 流動床フライアッシュ中の重金属不溶化方法、及び重金属が不溶化された土木資材の製造方法 |
| JP2016168578A (ja) | 2015-03-16 | 2016-09-23 | 太平洋セメント株式会社 | 流動床フライアッシュ中の重金属不溶化方法、及び重金属が不溶化された土木資材の製造方法 |
| WO2019009303A1 (ja) | 2017-07-04 | 2019-01-10 | 宇部興産株式会社 | 固体廃棄物の処理方法 |
-
2018
- 2018-09-14 JP JP2018172274A patent/JP7055943B2/ja active Active
Patent Citations (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002104850A (ja) | 2000-09-27 | 2002-04-10 | Yukio Toda | 炉底灰被覆フライアッシュ粒体又は塊状体及びこれらの製造方法 |
| JP2009007233A (ja) | 2007-06-29 | 2009-01-15 | Kitakyushu Foundation For The Advancement Of Industry Science & Technology | セラミック多孔質体及びその製造方法 |
| JP2009034591A (ja) | 2007-07-31 | 2009-02-19 | Mhi Environment Engineering Co Ltd | 被処理灰の無害化処理装置及び方法 |
| JP2012131702A (ja) | 2012-01-27 | 2012-07-12 | Kitakyushu Foundation For The Advancement Of Industry Science & Technology | セラミック多孔質体の製造方法 |
| JP2016147243A (ja) | 2015-02-13 | 2016-08-18 | 太平洋セメント株式会社 | 流動床フライアッシュ中の重金属不溶化方法、及び重金属が不溶化された土木資材の製造方法 |
| JP2016168578A (ja) | 2015-03-16 | 2016-09-23 | 太平洋セメント株式会社 | 流動床フライアッシュ中の重金属不溶化方法、及び重金属が不溶化された土木資材の製造方法 |
| WO2019009303A1 (ja) | 2017-07-04 | 2019-01-10 | 宇部興産株式会社 | 固体廃棄物の処理方法 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2020044458A (ja) | 2020-03-26 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| Chen et al. | Reuse of incineration fly ashes and reaction ashes for manufacturing lightweight aggregate | |
| CN105562423B (zh) | 一种垃圾焚烧飞灰熔融处理方法 | |
| CN113680795A (zh) | 一种垃圾焚烧飞灰与多源固废高能效协同处理的方法 | |
| CN107159678A (zh) | 铁矿烧结协同处理垃圾飞灰过程的二噁英控制方法 | |
| EP2794506A2 (en) | Aggregates | |
| CN104402403B (zh) | 一种垃圾焚烧灰固化重金属高强陶粒的制备方法 | |
| EP2813479B1 (en) | Method for manufacturing of pellets comprising municipal waste incinerator bottom ash | |
| CN106964637A (zh) | 一种垃圾飞灰与冶金粉尘资源化清洁处理工艺 | |
| CN110030560A (zh) | 一种危险废物的处理方法 | |
| CN113145611A (zh) | 一种利用煤燃烧设备协同处理有机危险废物的方法 | |
| CN105693123A (zh) | 生活垃圾焚烧飞灰与水泥、硅灰、粉煤灰共造粒的方法及其在沥青路面中的清洁应用 | |
| JP7055943B2 (ja) | 石炭灰の無害化方法 | |
| JP7055944B2 (ja) | 石炭灰の無害化方法 | |
| JP2003012355A (ja) | 人工骨材の製造方法 | |
| JPH1095648A (ja) | 人工骨材の製造方法 | |
| JP2017014087A (ja) | 路盤材用造粒物の製造方法 | |
| JP3845355B2 (ja) | 煤燼を製鉄原料とするための再資源化方法 | |
| KR102546721B1 (ko) | 산업폐수와 분진폐기물을 이용한 콘크리트 첨가제의 제조방법 | |
| JPH08301641A (ja) | 人工軽量骨材の製造方法 | |
| JP7176162B2 (ja) | 石炭灰の有害元素の溶出抑制方法 | |
| JPH10226547A (ja) | 人工骨材の製造方法 | |
| JP2016147243A (ja) | 流動床フライアッシュ中の重金属不溶化方法、及び重金属が不溶化された土木資材の製造方法 | |
| JP4408226B2 (ja) | 鉛を含む土壌の処理方法 | |
| JP2017136557A (ja) | 土木資材の製造方法 | |
| Ma et al. | Modification and detoxification of high-temperature sintering fluidized bed incineration fly ash and its performance as the cement admixture |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20201130 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20211207 |
|
| A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20220207 |
|
| TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20220308 |
|
| A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20220309 |
|
| R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7055943 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |

