以下の実施形態においては便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明等の関係にある。
また、以下の実施形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でもよい。
さらに、以下の実施形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。
同様に、以下の実施形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは特に明示した場合および原理的に明らかにそうではないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数値および範囲についても同様である。
また、実施形態を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。ただし、同一の部材であっても環境変更等により変更前の部材と称呼を共有すると混乱を生ぜしめるおそれが高い場合、別の異なる符号や名称を付すことがある。以下、本発明の各実施形態について図面を用いて説明する。
図1は、第一の実施形態に係る工場管理装置の構成例を示す図である。工場管理装置100は、処理部110、記憶部120、入力部130、出力部140、通信部150を含む。
処理部110には、作業者能力予測部111と、機械能力予測部112と、生産能力予測部113と、計画立案部114とが含まれる。記憶部120には、作業者計測情報121と、機械計測情報122と、生産リソース情報123と、生産物量情報124と、生産工程情報125と、製品仕様情報126と、製造実績情報127と、機械仕様情報128と、生産性指標目標情報129とが含まれる。
作業者計測情報121は、画像センサや三次元センサ等によって取得される作業者の状態を記録した計測データである。例えば、三次元計測機によって撮像される作業者の骨格モデルをベースとした各参照軸における三次元座標値の時系列の計測値である。
図4は、作業者計測情報のデータ構造例を示す図である。図に示すように、作業者計測情報121には、三次元計測機によって撮像される作業者の骨格モデルをベースとした各参照軸(頭部、右ひじ、右手、左ひじ、左手、腰、右ひざ、右足、左ひざ、左足等)における三次元座標値(x,y,z)および時情報(tj)が組み合わされて計測値として格納される。
機械計測情報122は、電流センサ、振動センサ等によって取得される生産に係る機械の状態すなわち生産設備である機械の状態を記録した計測データである。例えば、機械に流れる時系列ごとの電流値が計測値である。
図5は、機械計測情報のデータ構造例を示す図である。図に示すように、機械計測情報122には、装置欄401によって特定される機械の、時系列での電流値(A)が計測値として格納される。
生産リソース情報123は、作業者の生産リソースと、機械の生産リソースと、を含む。両者を区別する場合には生産リソース情報(作業者)123と、生産リソース情報(機械)123と表記し、生産リソース情報123と表記する場合は両者を区別しない総称である。
図6は、生産リソース情報(作業者)のデータ構造例を示す図である。生産リソース情報(作業者)123には、作業者123aと、工程123bと、熟練度123cと、が関連付けて格納される。作業者123aは、作業に従事する個人を特定する情報である。工程123bは、担当する工程を特定する情報である。熟練度123cは、作業者123aにて特定される作業者が、工程123bにて特定される工程を担当する場合に期待される能力を所定の値で示す情報である。
図7は、生産リソース情報(機械)のデータ構造例を示す図である。生産リソース情報(機械)123には、機械123dと、工程123eと、が関連付けて格納される。機械123dは、作業に使用される機械を特定する情報である。工程123eは、担当する工程を特定する情報である。
生産物量情報124は、工場が生産を予定する製品の量を示す情報である。例えば、生産物量情報124は、予定生産月における製品ごとの生産物量を特定する情報である。
図8は、生産物量情報のデータ構造例を示す図である。生産物量情報124には、生産物ごとの生産物量124aと、生産月124bと、が含まれる。生産物量124aは、生産月124bにて特定される時期(当該1ヶ月間)に生産する予定の生産物の量を特定する情報である。
生産工程情報125は、生産を予定する製品の加工や組立といった生産工程の方法、順番、使用する機械(生産装置)の候補、作業者の候補等を示す情報である。
図9は、生産工程情報のデータ構造例を示す図である。生産工程情報125には、生産対象の製品名を特定する製品名125aと、工程を特定する工程種類125bと、工程にて用いることが可能な生産装置の候補があればそれを羅列する装置候補125cと、工程を担当することが可能な作業者の候補があればそれを羅列する作業者候補125dと、が含まれる。
製品仕様情報126は、製品の設計情報や素材情報を含む製品の仕様を示すデータである。製造実績情報127は、過去に製造した製品の工程、作業者、機械の割当結果、作業時間、作業品質を含む情報である。機械仕様情報128は、生産リソース情報(機械)123の機械123dにより特定される機械(生産装置)の電源、サイズ、移動量、回転速度等の仕様情報を含む情報である。生産性指標目標情報129は、生産スループットや、製造コスト、作業者の満足度等の各種の生産性指標(KPI:Key Performance Indicator)の目標値である。
作業者能力予測部111は、作業者計測情報121と、製品仕様情報126と、製造実績情報127とを用いて、作業者の作業能力を予測する。作業者能力予測部111は、製品仕様情報126により特定される製造物のいずれかについて、作業者計測情報121の変化が製造実績情報127に及ぼした影響を分析することで、作業者の作業能力を予測する。
例えば、所定の部位の移動量が減って移動速度が高くなっている場合に製造実績が高くなっている傾向がある製造物について、作業者の計測情報が同傾向にあれば、作業者能力予測部111は、製造実績を高く予測し、作業者能力についても高く予測する。
図10は、予測作業者能力(作業時間)のデータ構造例を示す図である。図に示すように、作業者能力モデル300は作業者、製品、工程ごとの特定情報1001に対して、その工程を作業するための作業時間が将来にわたってどう変化するかを予測した情報の集合である。なお、基本的な傾向として、作業者は熟練により作業時間が短くなっていく傾向にあるため、熟練度が高くなれば作業時間は短くなる。
図11は、予測作業者能力(モチベーション)のデータ構造例を示す図である。図に示すように、作業者能力モデル310は、作業者、工程ごとの特定情報1101に対して、その工程を作業するモチベーションが将来にわたってどう変化するかを予測した情報の集合である。なお、モチベーションの予測においては、作業者能力予測部111は、作業者計測情報121において一連の作業あるいは一定期間毎に付加されるアンケート等により心理的・主観的情報(アンケート回答結果)を収集する。作業者能力予測部111は、作業者計測情報121と、心理的・主観的情報(アンケート回答結果)との相関を分析し、主観的なモチベーションの変化を予測する。なお、基本的な傾向として、作業者は熟練・繰り返し・その他心理的要因によりモチベーションにゆらぎが生じる傾向にある。
機械能力予測部112は、機械計測情報122と、製品仕様情報126と、製造実績情報127とを用いて、機械の作業能力を予測する。機械能力予測部112は、製品仕様情報126により特定される製造物のいずれかについて、機械計測情報122の変化が製造実績情報127に及ぼした影響を分析することで、機械の作業能力を予測する。
例えば、所定の機械の電流値が高い場合に製造実績が高くなっている傾向がある製造物について、機械の計測情報が同傾向にあれば、機械能力予測部112は、製造実績を高く予測し、機械能力についても高く予測する。
図12は、機械能力(劣化度)のデータ構造例を示す図である。図に示すように、機械能力モデル400は機械名の特定情報1201に対して、その機械の性能を特定する指標である劣化度が将来にわたってどう変化するかを予測した情報の集合である。なお、基本的な傾向として、機械は使用により劣化度が高くなる傾向にあるため、メンテナンスを怠ると劣化限界を超え(壊れ)、使用できなくなる。そのため、機械能力モデル400を用いると、機械能力(劣化度)の劣化度が劣化限界を超えるタイミングを予測できる。
図13は、予測機械能力(作業時間)のデータ構造例を示す図である。図に示すように、機械能力モデル410は、機械、製品、工程ごとの特定情報1301に対して、その工程を作業するための作業時間が将来にわたってどう変化するかを予測した情報の集合である。基本的な傾向として、機械は使用により性能が劣化し作業時間が長くなっていく傾向にあるため、メンテナンスを怠ると作業時間は長くなる。
生産能力予測部113は、作業者能力予測部111によって予測される作業者の作業能力と、機械能力予測部112によって予測される機械の作業能力とを用いて、工場全体の生産能力を予測する。
計画立案部114は、工場管理装置100のユーザーから入力部130を介して入力される生産スループットや、製造コスト、作業者の満足度等の目標値である生産性指標すなわち生産性指標目標情報129に応じて最適化するように、作業者能力予測部111によって予測される作業者の作業能力と、機械能力予測部112によって予測される機械の作業能力と、生産能力予測部113によって予測される工場の生産能力とを用いて、作業者と機械の作業割当、作業者の教育計画、機械のメンテナンス計画を含む工場計画を立案する。
入力部130は、ユーザーインターフェースを介した運用者からの入力情報を受け付ける。出力部140は、ユーザーインターフェースを介して運用者へ情報を出力する。通信部150は、インターネット、イントラネット、エクストラネット等の各種のネットワークを介して他の装置と情報を交換する通信を行う。
図2は、工場管理装置のハードウェア構成例を示す図である。工場管理装置100を実現するコンピューター200は、演算装置201、メモリ202、外部記憶装置203、入力装置204、出力装置205、通信装置206、記憶媒体駆動装置207を含んで構成される。
演算装置201は、例えばCPU(Central Processing Unit)等である。メモリ202は、揮発性及び/又は不揮発性のメモリである。外部記憶装置203は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等である。記憶媒体駆動装置207は、例えばCD(Compact Disk、登録商標)やDVD(Digital Versatile Disk、登録商標)や、その他任意の可搬性を有する記憶媒体208に対して情報を読み書き可能である。入力装置204は、キーボードやマウス、マイクロフォン等である。出力装置205は、例えば、ディスプレイ装置、プリンタ、スピーカ等である。通信装置206は、例えば、図示しない通信ネットワークに接続するためのNIC(Network Interface Card)等である。
工場管理装置100の処理部110の各部は、所定のプログラムをメモリ202にロードして演算装置201が実行することにより実現可能である。この所定のプログラムは、記憶媒体駆動装置207を介して記憶媒体208から、あるいは、通信装置206を介して通信ネットワークから、外部記憶装置203にダウンロードし、そして、メモリ202にロードし、演算装置201が実行するようにしてもよい。
また、記憶媒体駆動装置207を介して記憶媒体208から、あるいは、通信装置206を介して通信ネットワークから、メモリ202に直接ロードして、演算装置201により実行するようにしてもよい。あるいは、処理部110の各部のうち一部又はすべてを、回路等によりハードウェアとして実現してもよい。
また、工場管理装置100の記憶部120は、メモリ202、外部記憶装置203、記憶媒体駆動装置207及び記憶媒体208等の全て又は一部により実現可能である。又は、演算装置201が上記プログラムの実行により、メモリ202、外部記憶装置203、記憶媒体駆動装置207及び記憶媒体208等の全て又は一部を制御することで実現してもよい。
また、工場管理装置100の出力部140は、出力装置205により実現可能である。又は、演算装置201が上記プログラムの実行により、出力装置205を制御することで実現してもよい。
また、工場管理装置100の入力部130は、入力装置204により実現可能である。又は、演算装置201が上記プログラムの実行により、入力装置204を制御することで実現してもよい。
また、工場管理装置100の通信部150は、通信装置206により実現可能である。又は、演算装置201が上記プログラムの実行により、通信装置206を制御することで実現してもよい。
また、工場管理装置100の各部は、1つの装置により実現されてもよく、複数の装置により分散されて実現されてもよい。
図3は、工場計画立案処理のフローの例を示す図である。工場管理装置100は、運用者(オペレータ)からの入力部130あるいは通信部150を介した指示を受け付けると、工場管理処理を開始する。
まず、工場管理装置100の処理部110は、入力部130を介して、入力データを記憶部120から取り込む(ステップS301)。なお、入力データには、記憶部120の全てのデータが含まれるが、ここで取り込むのは、記憶部120の全てのデータの参照を行うためのアドレス情報で足りる。
次に、作業者能力予測部111は、作業者計測情報121と、製品仕様情報126と、製造実績情報127とを用いて、作業者の能力を予測する(ステップS302)。具体的には、作業者能力予測部111は、製品、生産工程ごとの作業者の動線(位置)情報、作業時間情報、製品の仕様情報を用いて、作業者の作業時間、作業者のモチベーションを機械学習等の手法により学習し、学習済みモデルを用いて作業者能力を時系列に沿って予測する。作業者能力予測部111により予測された作業者の能力は、作業者能力モデル300,310として扱われる。
次に、機械能力予測部112は、機械計測情報122と、製品仕様情報126と、製造実績情報127と、機械仕様情報128とを用いて、機械の能力を予測する(ステップS303)。具体的には、機械能力予測部112は、製品、生産工程ごとの機械の動作情報、作業時間情報、製品の仕様情報を用いて、機械の劣化度、作業時間を機械学習等の手法により学習し、学習済みモデルを用いて機械能力を時系列に沿って予測する。機械能力予測部112により予測された機械の能力は、機械能力モデル400,410として扱われる。
そして、生産能力予測部113は、作業者の能力予測と機械の能力予測と生産工程情報125の情報とに基づき、工場の生産能力を予測する(ステップS304)。具体的な工場の生産能力の予測処理内容については、図14を用いて後述する。
そして、計画立案部114は、工場の計画を立案する(ステップS305)。具体的な工場の計画立案内容については、図17を用いて後述する。
そして、計画立案部114は、計画立案結果として、作業者の教育計画画面と、機械のメンテナンス計画画面と、作業者と機械の作業割当計画とを出力する(ステップS306)。
以上が、工場計画立案処理の流れである。工場計画立案処理によれば、作業者と機械の作業能力の情報を用いて、工場の管理を最適化することができる。
図14は、工場生産能力予測処理のフローの例を示す図である。工場生産能力予測処理は、工場計画立案処理のステップS304において開始される。
まず、生産能力予測部113は、生産物量情報124と、製品仕様情報126と、生産工程情報125と、を用いて、機械と人に、製品の生産工程における工程を作業として割り付けて生産計画を立案する(ステップS1401)。この処理では、当該生産工程が処理可能かつ作業が割りつけられていない作業者と機械に対して、作業者の作業時間及び機械の作業時間に着目して、作業の割付を実施する。この作業の割付処理においては、数理計画法等の最適化手法を用いて生産計画を立案してもよい。
図15は、生産計画画面の構成例を示す図である。図に示すように、生産計画画面500では、生産計画が表示される。生産計画では、作業着手時間と、対象となる製品と、対象となる工程と、その作業を実施する機械と、作業者と、が対応付けられる。
そして、生産能力予測部113は、作業者能力と、生産計画の結果とを用いて、作業者能力の予測を更新する(ステップS1402)。作業を割り付けたことで、作業者ごとにどの作業を将来実施するかが決まる。作業者は人であり、人の作業能力は将来実施する作業によって将来の予測も変化することから、生産能力予測部113は、作業者能力予測部111に作業者の能力を予測させ、作業者能力モデル300,310を更新する。
そして、生産能力予測部113は、機械能力と、生産計画の結果とを用いて、機械能力の予測を更新する(ステップS1403)。作業を割り付けたことで、機械ごとにどの作業を将来実施するかが決まる。機械の作業能力は将来実施する作業量や作業の時期によって変化することから、機械能力予測部112に機械の能力を予測させ、機械能力モデル400,410を更新する。
そして、生産能力予測部113は、作業者と機械の作業能力から生産能力を予測し、生産指標の予測結果を算出する(ステップS1404)。作業者単独で作業される工程であるか、機械と作業者の協業によって作業される工程であるかが、生産工程情報125によって示されている。これに従い、生産能力予測部113は、作業者能力モデル300,310と、機械能力モデル400,410と、の組み合わせにより工場の能力を予測し、生産スループット、製造コスト、作業者の満足度等の生産性指標についての予測結果を算出する。
図16は、生産能力予測画面の構成例を示す図である。図に示すように、生産能力予測画面600では、工場単位での生産能力(作業時間)が、製品、工程ごとの特定情報1601に対して、将来においてどう変化するかを予測した情報の集合である。これにより、例えば、製品の工程ごとの作業時間を組み合わせることでその製品のスループットを予測することができるようになる。
以上が、工場生産能力予測処理の流れである。工場生産能力予測処理によれば、生産計画上で予測される作業者と機械の能力を用いて、生産能力を予測することができる。
図17は、計画立案処理のフローの例を示す図である。計画立案処理は、工場計画立案処理のステップS305において開始される。
まず、計画立案部114は、作業者の作業能力予測と工場の生産能力の予測に基づき、作業者の教育計画を立案する(ステップS1701)。作業者の教育計画とは、例えば、作業者ごとに作業できる工程の熟練度の成長曲線を示すものである。生産性指標は、工場の生産能力に応じて予測される。そのため、計画立案部114は、生産性指標が改善されるような作業者の熟練度の成長を考慮した教育計画を立案する。例えば、この教育計画の立案においては、計画立案部114は、数理計画法等の最適化手法を用いて計画を立案する。
図18は、教育計画画面の構成例を示す図である。図に示すように、教育計画画面700では、教育計画が示されており、教育計画は、作業者と担当工程の組み合わせに対して、所定の時期における熟練度を予測した情報の集合である。これにより、例えば、ある時期における作業者の工程別の熟練度を推定することができるようになる。
次に、計画立案部114は、機械能力予測と工場の生産能力の予測に基づき、機械のメンテナンス計画を立案する(ステップ1702)。機械のメンテナンス計画とは、例えば、機械ごとに部品交換や調整などのメンテナンス種類とメンテナンス時期を示すものである。生産性指標は、工場の生産能力に応じて予測される。そのため、計画立案部114は、生産性指標が改善されるような機械のメンテナンスを立案する。例えば、このメンテナンス計画の立案においては、計画立案部114は、数理計画法等の最適化手法を用いて計画を立案する。
図19は、メンテナンス計画画面の構成例を示す図である。図に示すように、メンテナンス計画画面800では、メンテナンス時期と、メンテナンス対象の機械と、メンテナンスを行う部品と、メンテナンス行為の種類と、が対応付けられた情報の集合である。これにより、例えば、機械のメンテナンス時期にはその機械を生産計画から除外して計画的にメンテナンスを行うことができるようになる。
そして、計画立案部114は、作業者の教育計画と機械のメンテナンス計画に基づき、機械と人の割付を含む生産計画における作業割付を更新する(ステップS1703)。本ステップでは、計画立案部114は、作業者の教育計画と機械のメンテナンス計画による将来の作業者の作業能力と機械の作業能力の変化に応じて変化する生産能力に応じて、生産性の指標を最適化するように、作業者と機械の作業割当を再計画し、作業計画を更新する。生産能力の変化の予測においては、製造実績情報127や製品仕様情報126を用いて機械学習等の学習手法により作成した学習済みモデルを用いて、作業能力を時系列で予測する。作業割当計画の更新においては、計画立案部114は、数理計画法等の最適化手法を用いて計画を立案する。
そして、計画立案部114は、作業者能力と作業割付を含む生産計画の結果から作業者の作業能力の予測を更新する(ステップS1704)。具体的には、計画立案部114は、作業者能力予測部111に作業者の能力を予測させ、作業者能力モデル300,310を更新する。
そして、計画立案部114は、機械能力と作業割付を含む生産計画の結果から機械の作業能力の予測を更新する(ステップS1705)。具体的には、計画立案部114は、機械能力予測部112に機械の能力を予測させ、機械能力モデル400,410を更新する。
そして、計画立案部114は、作業者と機械の作業能力から生産能力を予測し、生産性指標の予測結果を算出する(ステップS1706)。作業者単独で作業される工程であるか、機械と作業者の協業によって作業される工程であるかが、生産工程情報125によって示されている。これに従い、計画立案部114は、生産能力予測部113に作業者能力モデル300,310と、機械能力モデル400,410と、の組み合わせにより工場の能力を予測させ、生産スループット、製造コスト、作業者の満足度等の生産性指標についての予測結果を算出する。
そして、計画立案部114は、予測された生産性指標の予測結果が、基準(生産性指標目標情報129の目標値)に達しているか否かを判断する(ステップS1707)。目標値に達している場合(ステップS1707にて「YES」の場合)には、計画立案部114は、計画立案処理を終了させる。
予測された生産性指標の予測結果が、基準(生産性指標目標情報129の目標値)に達していない場合(ステップS1707にて「NO」の場合)には、計画立案部114は、ステップS1701に制御を戻す。これにより、作業者の教育計画、機械のメンテナンス計画、機械と作業者の組み合わせとなる生産計画、作業者の能力の予測、機械の能力の予測、生産性指標の予測に変動要素が生まれ、これらの変動要素を変動させて計画を立案することで、生産性指標が基準に達する工場の計画を立案することができる。
以上が、第一の実施形態に係る工場管理装置100である。本実施形態に係る工場管理装置100によれば、作業者と機械の作業能力の情報を用いて、工場の管理を最適化するように、工場の計画を自動立案することができる。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例を含む。例えば、上記した実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。
例えば、上記した実施形態においては、作業者能力予測部111は、作業者の能力の変化の予測として、客観的能力として作業時間、主観的能力としてモチベーション(将来の行動に対するやる気)について予測を行っているが、これに限られない。例えば、客観的能力として作業のスループット(個/時間)、疲労度(心拍/平均)、主観的能力として満足度(実施した行動についての満足)等の予測を行うようにしてもよい。
また、上記した実施形態においては、機械能力予測部112は、機械の能力の変化の予測として、作業時間、劣化度合いについて予測を行っているが、これに限られない。例えば、故障確率の予測を行うようにしてもよい。
また、上記した実施形態においては、生産能力予測部113は、生産能力の変化の予測として、作業時間について予測を行っているが、これに限られない。例えば、工場のスループット(個/日)、製造コスト(価格/個)、作業者の満足度、作業者個人毎の退職の有無およびその時期等の予測を行うようにしてもよい。
またさらに、上記した実施形態において、計画立案部114は、作業者の退職時期と人数とを用いて作業者の採用時期と量を決定する採用計画を作成するようにしてもよいし、機械の利用可能率を用いて機械の増設や交換等の投資計画を作成するようにしてもよい。
また、各構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換・統合・分散をすることが可能である。また実施例で示した各処理は、処理効率又は実装効率に基づいて適宜分散又は統合してもよい。
また、上記の各部、各構成、機能、処理部等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各部、各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD等の記録装置、または、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に置くことができる。
なお、上述した実施形態にかかる制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際にはほとんど全ての構成が相互に接続されていると考えても良い。
また、上記した工場管理装置100は、上記のような単独で動作する装置であっても良いし、クラウドサービス等にアクセスすることにより動作する装置であってもよいし、他の装置から要求を受け付けると動作して結果を送出するクラウドサーバーとして動作する装置であっても良い。
以上、本発明について、実施形態を中心に説明した。