以下、本発明の実施の形態における画像形成装置について図面を参照して説明する。以下の説明では同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰り返さない。また、以下の説明においては、画像形成装置の一例としてMFPを説明する。さらに、以下に説明するMFPにおいては、画像を形成する対象となる記録媒体は、普通紙、上質紙、再生紙または写真用紙等の用紙と、OHP(OverHead Projector)フィルムを含む。以下の説明では、記録媒体として用紙を用いる場合を例に説明する。
図1は、本実施の形態におけるMFPの外観を示す斜視図である。図2は、MFPのハードウェア構成の概要を示すブロック図である。図1および図2を参照して、MFP100は、画像形成装置の一例であり、メイン回路110と、原稿を読み取るための原稿読取部130と、原稿を原稿読取部130に搬送するための自動原稿搬送装置120と、画像データに基づいて記録媒体に画像を形成するための画像形成部140と、画像形成部140に記録媒体を供給するための給紙部150と、ユーザーインターフェースとしての操作パネル160とを含む。
自動原稿搬送装置120は、原稿トレイ121上にセットされた複数枚の原稿を1枚ずつ自動的に原稿読取部130の原稿読み取り位置まで搬送し、原稿読取部130により原稿に形成された画像が読み取られた原稿を原稿排紙トレイ129上に排出する。
原稿読取部130は、原稿を読み取るための矩形状の読取面を有する。読取面は、例えばプラテンガラスにより形成される。自動原稿搬送装置120は、読取面の1つの辺に平行な軸を中心に回転可能にMFP100の本体に接続され、開閉可能である。自動原稿搬送装置120の下方に、原稿読取部130が配置されており、自動原稿搬送装置120が回転して開いた開状態で、原稿読取部130の読取面が露出する。このため、ユーザーは、原稿読取部130の読取面に原稿を載置可能である。自動原稿搬送装置120は、原稿読取部130の読み取り面が露出する開状態と、読み取り面を覆う閉状態とに状態を変化可能である。自動原稿搬送装置120は、自動原稿搬送装置120の開状態を検出する状態検出センサーを備える。
原稿読取部130は、光を照射する光源と、光を受光する光電変換素子とを含み、読取面に載置された原稿に形成されている画像を走査する。読取領域に原稿が載置されている場合、光源から照射された光は原稿で反射し、反射した光が光電変換素子で結像する。光電変換素子は、原稿で反射した光を受光すると、受光した光を電気信号に変換した画像データを生成する。原稿読取部130は、画像データをメイン回路110が備えるCPU(中央演算処理装置)111に出力する。
給紙部150は、記録媒体を収容する複数の媒体収容部を含む。給紙部150は、複数の媒体収容部のいずれかに収容された記録媒体を取り出し、記録媒体を画像形成部140に搬送する。複数の媒体収容部は、3つの給紙トレイ151,152,153および手差しトレイ154を含む。以下、記録媒体として用紙を用いる場合を例に説明する。用紙は、サイズの異なる複数の種類を含む。また、用紙は、長手方向および短手方向の長さが異なる。ここでは、用紙の長手方向を平行な方向を縦方向といい、用紙の短手方向と平行な方向を横方向という。給紙トレイ151,152,153それぞれは、それに収容される用紙のサイズおよび方向が定められた固定収容部である。手差しトレイ154は、それに収容される用紙のサイズおよび方向が定められていない未定収容部である。手差しトレイは、通常は用紙を収容されていない状態とされ、ユーザーがMFP100に画像形成処理を実行させる場合にユーザーにより用紙が収容される場合が多い。
画像形成部140は、CPU111により制御され、周知の電子写真方式により給紙部150により搬送される記録媒体に画像を形成するものである。本実施の形態では、画像形成部140は、CPU111から入力される画像データの画像を、給紙部150により搬送される記録媒体に形成する。画像が形成された記録媒体は排紙トレイ159に排出される。CPU111が画像形成部140に出力する画像データは、原稿読取部130から入力される画像データの他、外部から受信されるプリントデータ等の画像データを含む。
メイン回路110は、MFP100の全体を制御するCPU111と、通信インターフェース(I/F)部112と、ROM(Read Only Memory)113と、RAM(Random Access Memory)114と、大容量記憶装置としてのハードディスクドライブ(HDD)115と、ファクシミリ部116と、外部記憶装置118と、を含む。CPU111は、自動原稿搬送装置120、原稿読取部130、画像形成部140、給紙部150および操作パネル160と接続され、MFP100の全体を制御する。
ROM113は、CPU111が実行するプログラム、またはそのプログラムを実行するために必要なデータを記憶する。RAM114は、CPU111がプログラムを実行する際の作業領域として用いられる。また、RAM114は、原稿読取部130から連続的に送られてくる画像データを一時的に記憶する。
操作パネル160は、MFP100の上部に設けられる。操作パネル160は、表示部161と操作部163とを含む。表示部161は、例えば、液晶表示装置(LCD)であり、ユーザーに対する指示メニューや取得した画像データに関する情報等を表示する。なお、LCDに代えて、画像を表示する装置であれば、例えば、有機EL(electroluminescence)ディスプレイを用いることができる。
操作部163は、タッチパネル165と、ハードキー部167とを含む。タッチパネル165は、静電容量方式である。なお、タッチパネル165は、静電容量方式に限らず、例えば、抵抗膜方式、表面弾性波方式、赤外線方式、電磁誘導方式等の他の方式を用いることができる。
タッチパネル165は、その検出面が表示部161の上面または下面に表示部161に重畳して設けられる。ここでは、タッチパネル165の検出面のサイズと、表示部161の表示面のサイズとを同じにしている。このため、表示面の座標系と検出面の座標系は同じである。タッチパネル165は、ユーザーが、表示部161の表示面を指示する位置を検出面で検出し、検出した位置の座標をCPU111に出力する。表示面の座標系と検出面の座標系は同じなので、タッチパネル165が出力する座標を、表示面の座標に置き換えることができる。
ハードキー部167は、複数のハードキーを含む。ハードキーは、例えば接点スイッチである。タッチパネル165は、表示部161の表示面中でユーザーにより指示された位置を検出する。ユーザーがMFP100を操作する場合は直立した姿勢となる場合が多いので、表示部161の表示面、タッチパネル165の操作面およびハードキー部167は、上方を向いて配置される。ユーザーが表示部161の表示面を容易に視認することができ、ユーザーが指で操作部163を容易に指示することができるようにするためである。
通信I/F部112は、ネットワークにMFP100を接続するためのインターフェースである。通信I/F部112は、TCP(Transmission Control Protocol)またはUDP(User Datagram Protocol)等の通信プロトコルで、ネットワークに接続された他のコンピューターまたはデータ処理装置と通信する。なお、通信I/F部112が接続されるネットワークは、ローカルエリアネットワーク(LAN)であり、接続形態は有線または無線を問わない。またネットワークは、LANに限らず、ワイドエリアネットワーク(WAN)、公衆交換電話網(PSTN)、インターネット等であってもよい。
ファクシミリ部116は、公衆交換電話網(PSTN)に接続され、PSTNにファクシミリデータを送信する、またはPSTNからファクシミリデータを受信する。ファクシミリ部116は、受信したファクシミリデータを、HDD115に記憶するとともに、画像形成部140でプリント可能なプリントデータに変換して、画像形成部140に出力する。これにより、画像形成部140は、ファクシミリ部116により受信されたファクシミリデータの画像を用紙に形成する。また、ファクシミリ部116は、HDD115に記憶されたデータをファクシミリデータに変換して、PSTNに接続されたファクシミリ装置に送信する。
外部記憶装置118は、CPU111により制御され、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)118A、または半導体メモリが装着される。本実施の形態においては、CPU111は、ROM113に記憶されたプログラムを実行する例を説明するが、CPU111は、外部記憶装置118を制御して、CD-ROM118AからCPU111が実行するためのプログラムを読出し、読み出したプログラムをRAM114に記憶し、実行するようにしてもよい。
なお、CPU111が実行するためのプログラムを記憶する記録媒体としては、CD-ROM118Aに限られず、フレキシブルディスク、カセットテープ、光ディスク(MO(Magnetic Optical Disc)/MD(Mini Disc)/DVD(Digital Versatile Disc))、ICカード、光カード、マスクROM、EPROM(Erasable Programmable ROM)などの半導体メモリ等の媒体でもよい。さらに、CPU111がネットワークに接続されたコンピューターからプログラムをダウンロードしてHDD115に記憶する、または、ネットワークに接続されたコンピューターがプログラムをHDD115に書込みするようにして、HDD115に記憶されたプログラムをRAM114にロードしてCPU111で実行するようにしてもよい。ここでいうプログラムは、CPU111により直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
図3は、原稿トレイの斜視図である。図3においては、MFP100の原稿トレイ121が設置される部分を切り取って示している。図3を参照して、原稿トレイ121は、一対の原稿幅調整板123A,123Bと、溝124と、原稿検出突起125A,125Bとを備える。原稿トレイ121は、自動原稿搬送装置120の本体122と結合する端部126を有する。原稿トレイ121は、その上面が傾斜して自動原稿搬送装置120の本体122に取り付けられる。端部126が最も低く、端部126に対向する端部が最も高い位置となる。一対の原稿幅調整板123A,123Bは、溝124に沿ってスライド可能に原稿トレイ121に装着される。一対の原稿幅調整板123A,123Bそれぞれは、対向する面が溝124に垂直な面を有する。
原稿トレイ121の上面に原稿が載置される場合、原稿は原稿トレイ121の上面の傾斜に沿って端部126に向かって滑り落ち、自動原稿搬送装置120の本体122に当接することにより、原稿の端部が揃えられる。これにより、溝124に垂直な方向における原稿と原稿トレイ121との相対位置が定められる。自動原稿搬送装置120の本体122には、原稿トレイ121の上面の端部126に存在する原稿を検出する原稿検出センサー121Aが設けられている。
一対の原稿幅調整板123A,123Bは、ラックアンドピニオン機構によって連結される。このため、一対の原稿幅調整板123A,123Bそれぞれは、一方がユーザーにより他方に向かう方向にスライドされると他方が一方に向かう方向に移動し、一方がユーザーにより他方から離れる方向にスライドされると他方が一方から離れる方向に移動する。ユーザーは、一対の原稿幅調整板123A,123Bの間隔が、溝124と平行な方向の原稿の長さ(原稿の幅)よりも大きくなるように一対の原稿幅調整板123A,123Bのいずれか一方を移動させた後に、原稿を原稿トレイ121に載置し、その後、一対の原稿幅調整板123A,123Bそれぞれが原稿に当接するまで一対の原稿幅調整板123A,123Bのいずれか一方を移動させる。これにより、原稿の溝124と平行な方向の中心が一対の原稿幅調整板123A,123Bの中心となるように定められるので、原稿トレイ121に対する原稿の相対位置が定められる。ラックアンドピニオン機構は、一対の原稿幅調整板123A,123Bの間の距離を計測する原稿幅センサーが装着されている。
原稿検出突起125Aは、原稿検出突起125Bよりも端部126側に原稿トレイ121に配置される。このため、端部126から原稿検出突起125Aとの間の距離は、端部126から原稿検出突起125Aとの間の距離よりも短い。原稿検出突起125A,125Bそれぞれは、原稿トレイ121に上下移動が可能となるように原稿トレイ121に取り付けられている。原稿検出突起125A,125Bそれぞれは、原稿トレイ121に対して上方にばねで付勢されている。このため、原稿トレイ121に原稿がセットされていない状態では、原稿検出突起125A,125Bそれぞれは、原稿トレイ121の上面よりも上方に突出する。原稿検出突起125A,125Bそれぞれは、原稿トレイ121にセットされた原稿の重さにより下方に押し下げられる。原稿検出突起125A,125Bそれぞれに対して、下方に押し下げられたことを検出するセンサーが設けられている。ここでは、原稿検出突起125A,125Bそれぞれに対して設けられるセンサーは、原稿検出突起125A,125Bそれぞれが原稿トレイ121の上面から突出している場合にOFFを出力し、原稿検出突起125A,125Bそれぞれが下方に押し下げられた場合にONを出力する。
端部126から原稿検出突起125Aとの間の距離は、B5サイズの用紙の短手方向の長さより長く、A4サイズの用紙の短手方向の長さより短くなるように、調整されている。また、端部126から原稿検出突起125Bとの間の距離は、A4サイズの用紙の短手方向の長さより長く、B5サイズの用紙の長手方向の長さより短くなるように、調整されている。
原稿トレイ121にセットされる原稿のサイズによって、原稿検出突起125A,125Bそれぞれに対応するセンサーの出力が異なる。原稿検出突起125A,125Bそれぞれに対応するセンサーの出力の組み合わせは、原稿検出突起125Aに対応するセンサーがOFFで原稿検出突起125Bに対応するセンサーがOFFとなる第1組と、原稿検出突起125Aに対応するセンサーがONで原稿検出突起125Bに対応するセンサーがOFFとなる第2組と、原稿検出突起125Aに対応するセンサーがONで原稿検出突起125Bに対応するセンサーがONとなる第3組と、がある。
このため、原稿検出センサー121Aにより原稿トレイ121に原稿がセットされたことが検出される場合、原稿幅センサーにより検出される原稿の幅と、原稿検出突起125A,125Bそれぞれに対応するセンサーの出力の組み合わせとから、原稿のサイズが定まる。原稿幅センサーにより検出される原稿の幅から、原稿トレイ121にセットされた原稿が、A4サイズおよびA3サイズを含むAサイズと、B5サイズおよびB4サイズを含むBサイズのいずれかであるかが判別される。原稿の幅がBサイズで、原稿検出突起125A,125Bそれぞれに対応するセンサーの出力が第1組の場合、原稿のサイズはB5である。原稿の幅がBサイズで、原稿検出突起125A,125Bそれぞれに対応するセンサーの出力が第3組の場合、原稿のサイズはB4である。原稿の幅がAサイズで、原稿検出突起125A,125Bそれぞれに対応するセンサーの出力が第2組の場合、原稿のサイズはA4である。原稿の幅がAサイズで、原稿検出突起125A,125Bそれぞれに対応するセンサーの出力が第3組の場合、原稿のサイズはA3である。
図4は、手差しトレイの斜視図である。図4においては、MFP100の手差しトレイ154が設置される部分を切り取って示している。図4を参照して、手差しトレイ154は、一対の用紙幅調整板173A,173Bと、溝174A,174Bと、用紙検出突起175A,175Bとを備える。手差しトレイ154は、MFP100の本体と結合する端部176を有する。手差しトレイ154は、その上面が傾斜してMFP100の本体に取り付けられる。端部176が最も低く、端部176に対向する端部が最も高い位置となる。一対の用紙幅調整板173A,173Bは、溝174A,174Bそれぞれに沿ってスライド可能に手差しトレイ154に装着される。溝174Aと溝174Bとは平行である。一対の用紙幅調整板173A,173Bそれぞれは、対向する面が溝174A,174Bに垂直な面を有する。
手差しトレイ154の上面に用紙が載置される場合、用紙は手差しトレイ154の上面の傾斜に沿って端部176に向かって滑り落ち、MFP100の本体に当接することにより、用紙の端部が揃えられる。これにより、溝174A,174Bに垂直な方向における用紙と手差しトレイ154との相対位置が定められる。MFP100の本体には、手差しトレイ154の上面の端部176に存在する用紙を検出する用紙検出センサー154Aが設けられている。
一対の用紙幅調整板173A,173Bは、ラックアンドピニオン機構によって連結される。このため、一対の用紙幅調整板173A,173Bそれぞれは、一方がユーザーにより他方に向かう方向にスライドされると他方が一方に向かう方向に移動し、一方がユーザーにより他方から離れる方向にスライドされると他方が一方から離れる方向に移動する。ユーザーは、一対の用紙幅調整板173A,173Bの間隔が、溝174A,174Bと平行な方向の用紙の長さ(用紙の幅)よりも大きくなるように一対の用紙幅調整板173A,173Bのいずれか一方を移動させた後に、用紙を手差しトレイ154に載置し、その後、一対の用紙幅調整板173A,173Bそれぞれが用紙に当接するまで一対の用紙幅調整板173A,173Bのいずれか一方を移動させる。これにより、用紙の溝174A、174Bと平行な方向の中心が一対の用紙幅調整板173A,173Bの中心となるように定められるので、手差しトレイ154に対する用紙の相対位置が定められる。ラックアンドピニオン機構は、一対の用紙幅調整板173A,173Bの間の距離を計測する用紙幅センサーが装着されている。
用紙検出突起175Aは、用紙検出突起175Bよりも端部176側に手差しトレイ154に配置される。このため、端部176から用紙検出突起175Aとの間の距離は、端部176から用紙検出突起175Aとの間の距離よりも短い。用紙検出突起175A,175Bそれぞれは、手差しトレイ154に上下移動が可能となるように手差しトレイ154に取り付けられている。用紙検出突起175A,175Bそれぞれは、手差しトレイ154に対して上方にばねで付勢されている。このため、手差しトレイ154に用紙がセットされていない状態では、用紙検出突起175A,175Bそれぞれは、手差しトレイ154の上面よりも上方に突出する。用紙検出突起175A,175Bそれぞれは、手差しトレイ154にセットされた用紙の重さにより下方に押し下げられる。用紙検出突起175A,175Bそれぞれに対して、下方に押し下げられたことを検出するセンサーが設けられている。ここでは、用紙検出突起175A,175Bそれぞれに対して設けられるセンサーは、用紙検出突起175A,175Bそれぞれが手差しトレイ154の上面から突出している場合にOFFを出力し、用紙検出突起175A,175Bそれぞれが下方に押し下げられた場合にONを出力する。
端部176から用紙検出突起175Aとの間の距離は、B5サイズの用紙の短手方向の長さより長く、A4サイズの用紙の短手方向の長さより短くなるように、調整されている。また、端部176から用紙検出突起175Bとの間の距離は、A4サイズの用紙の短手方向の長さより長く、B5サイズの用紙の長手方向の長さより短くなるように、調整されている。
手差しトレイ154にセットされる用紙のサイズによって、用紙検出突起175A,175Bそれぞれに対応するセンサーの出力が異なる。用紙検出突起175A,175Bそれぞれに対応するセンサーの出力の組み合わせは、用紙検出突起175Aに対応するセンサーがOFFで用紙検出突起175Bに対応するセンサーがOFFとなる第1組と、用紙検出突起175Aに対応するセンサーがONで用紙検出突起175Bに対応するセンサーがOFFとなる第2組と、用紙検出突起175Aに対応するセンサーがONで用紙検出突起175Bに対応するセンサーがONとなる第3組と、がある。
このため、用紙検出センサー154Aにより手差しトレイ154に用紙がセットされたことが検出される場合、用紙幅センサーにより検出される用紙の幅と、用紙検出突起175A,175Bそれぞれに対応するセンサーの出力の組み合わせとから、用紙のサイズが定まる。用紙幅センサーにより検出される用紙の幅から、手差しトレイ154にセットされた用紙が、A4サイズおよびA3サイズを含むAサイズと、B5サイズおよびB4サイズを含むBサイズのいずれかであるかが判別される。用紙の幅がBサイズで、用紙検出突起175A,175Bそれぞれに対応するセンサーの出力が第1組の場合、用紙のサイズはB5である。用紙の幅がBサイズで、用紙検出突起175A,175Bそれぞれに対応するセンサーの出力が第3組の場合、用紙のサイズはB4である。用紙の幅がAサイズで、用紙検出突起175A,175Bそれぞれに対応するセンサーの出力が第2組の場合、用紙のサイズはA4である。用紙の幅がAサイズで、用紙検出突起175A,175Bそれぞれに対応するセンサーの出力が第3組の場合、用紙のサイズはA3である。
図5は、画像形成部および給紙部の一部の内部構成を示す模式的側面図である。図5を参照して、MFP100の内部には、太い点線の矢印で示される主搬送経路41が基本的に上下方向に延びるように形成されている。主搬送経路41は、給紙部150から搬送される用紙を画像形成部140を通して排紙トレイ159へ導くための経路である。本例の主搬送経路41においては、画像形成部140よりも上方に位置する上端部13の反対側の下端部30が給紙部150から用紙を受ける搬入口を構成する。また、主搬送経路41の上端部13が、画像形成後の用紙を排紙トレイ159に排出する排出口を構成する。主搬送経路41の上端部13には、排紙ローラー15が設けられている。
給紙部150は、3つの給紙トレイ151,152,153および手差しトレイ154を含む。3つの給紙トレイ151,152,153は、この順で上方から下方に向かって並ぶように積層配置されている。手差しトレイ154は、MFP100の側壁に設けられ、画像形成部140よりも下方に位置する。図3に太い一点鎖線で示すように、給紙トレイ151,152,153および手差しトレイ154は、副搬送経路SP1,SP2,SP3,SP4をそれぞれ通して主搬送経路41の下端部30に接続されている。
給紙トレイ151,152,153および手差しトレイ154に対応して、ピックアップローラー151p,152p,153p,154pがそれぞれ設けられている。給紙トレイ151,152,153および手差しトレイ154それぞれから記録媒体を取り出し、搬送する動作は同じなので、ここでは給紙トレイ151を例に説明する。
給紙トレイ151には、1以上の記録媒体が積層した状態で収容されている。給紙トレイ151は、それに収容された1以上の記録媒体を上方に押し上げるリフトアップ機構を有する。ピックアップローラー151pは、給紙トレイ151に収容された1以上の記録媒体の最上段の記録媒体に上方から当接するようにばね等の弾性部材により付勢されている。ピックアップローラー151pは、記録媒体の上方から押圧する。ピックアップローラー151pが回転することにより、記録媒体との間の摩擦力により最上段の記録媒体が副搬送経路SP1に送り出される。副搬送経路SP1に送り出された記録媒体は主搬送経路41へ供給される。
MFP100においては、画像形成時に、3つの給紙トレイ151,152,153および手差しトレイ154のうちから画像形成されるべき記録媒体が収容されたトレイが対象トレイとして選択される。3つの給紙トレイ151,152,153および手差しトレイ154のうち対象トレイとして選択されたトレイに対応するピックアップローラーおよび給紙ローラーが動作することにより、対象トレイとして選択されたトレイから副搬送経路SP1,SP2,SP3,SP4のいずれかを通して主搬送経路41に記録媒体が供給される。
画像形成部140は、中間転写方式を有し、イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックそれぞれの画像形成ユニット21Y,21M,21C,21Kを備える。画像形成ユニット21Y,21M,21C,21Kの少なくとも1つが駆動されることにより、記録媒体に画像が形成される。画像形成ユニット21Y,21M,21C,21Kのすべてが駆動されることにより、フルカラーの画像が形成される。画像形成ユニット21Y,21M,21C,21Kには、イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックの印字用データがそれぞれ入力される。画像形成ユニット21Y,21M,21C,21Kは、取扱うトナーの色彩が異なるのみなので、ここでは、イエローの画像を形成するための画像形成ユニット21Yについて説明する。
画像形成ユニット21Yは、イエローの印字用データが入力される露光ヘッド22Yと、像担持体の一例である感光体ドラム23Yと、帯電ローラー24Yと、現像ローラー25Yと、1次転写ローラー26Yとを備える。露光ヘッド22Yは、受取った印字用データ(電気信号)に応じてレーザ光を発光する。発光されたレーザ光は露光ヘッド22Yが備えるポリゴンミラーにより1次元走査され、感光体ドラム23Yを露光する。感光体ドラム23Yを1次元走査する方向は、主走査方向である。帯電ローラー24Yは、弾性体であり、感光体ドラム23Yに圧接するように配置される。感光体ドラム23Yは、帯電ローラー24Yによって帯電された後、露光ヘッド22Yが発光するレーザ光が照射される。これにより、感光体ドラム23Yに静電潜像が形成される。続いて、現像ローラー25Yにより、静電潜像上にトナーが載せられてトナー像が形成される。感光体ドラム23Y上に形成されたトナー像は、中間転写ベルト27(像担持体)上に、1次転写ローラー26Yにより転写される。
同様に、画像形成ユニット21Mは、マゼンタの印字用データが入力される露光ヘッド22Mと、感光体ドラム23Mと、帯電ローラー24Mと、現像ローラー25Mと、1次転写ローラー26Mとを備える。画像形成ユニット21Cは、シアンの印字用データが入力される露光ヘッド22Cと、感光体ドラム23Cと、帯電ローラー24Cと、現像ローラー25Cと、1次転写ローラー26Cとを備える。画像形成ユニット21Kは、ブラックの印字用データが入力される露光ヘッド22Kと、感光体ドラム23Kと、帯電ローラー24Kと、現像ローラー25Kと、1次転写ローラー26Kとを備える。
一方、中間転写ベルト27は、像担持体の一例であり、駆動ローラー24とローラー24Aとにより弛まないように懸架されている。駆動ローラー24が図中で反時計回りに回転すると、中間転写ベルト27が所定の速度で図中反時計回りに回転する。中間転写ベルト27の回転に伴って、ローラー24Aが、反時計回りに回転する。
これにより、画像形成ユニット21Y,21M,21C,21Kが、順に中間転写ベルト27の担持面上にトナー像を転写する。中間転写ベルト27は、担持面に転写されたトナー像を担持する。画像形成ユニット21Y,21M,21C,21Kそれぞれが、中間転写ベルト27上にトナー像を転写するタイミングは、中間転写ベルト27に付された基準マークを検出することにより、調整される。これにより、イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックのトナー像が中間転写ベルト27上に重畳される。
また、画像形成部140は、IDC(Image Density Control)センサー28を備える。IDCセンサー28は、例えば反射型フォトセンサーを含む光強度センサーであり、中間転写ベルト27の表面からの反射光強度を検出することにより、中間転写ベルト27上に形成されるトナー像を検知する。IDCセンサー28による検知結果は、画像安定化処理に用いられる。画像安定化処理は、画像形成部140を制御するために用いる制御値を決定する処理である。具体的には、画像安定化処理は、画像形成部140に予め定められたパッチ画像を中間転写ベルト27に形成させ、パッチ画像の濃度を測定した測定結果に基づいて、制御値を決定する処理である。制御値は、帯電ローラー24Y,24M,24C,24Kに印加する電圧、現像ローラー25Y,25M,25C,25Kに印加するバイアス電圧、1次転写ローラー26Y,26M,26C,26Kに印加する1次転写電圧および2次転写ローラー47に印加する2次転写電圧を含む。
さらに、画像形成部140は、クリーニングブレード29を備える。クリーニングブレード29は、例えばウレタンゴム系の弾性体により形成され、中間転写ベルト27を摺擦可能に配置される。クリーニングブレード29は、中間転写ベルト27の回転に伴って、中間転写ベルト27上に残存するトナー像を掻き取ることにより、中間転写ベルト27を清掃する。
上記の主搬送経路41には、下端部30から上端部13にかけて、タイミングローラー45、2次転写ローラー47および定着ローラー49がこの順で間隔をおいて配置されている。2次転写ローラー47は、発泡ゴム等の弾性体により形成され、中間転写ベルト27を挟んでローラー24Aと圧接している。なお、本例では、MFP100は、中間転写ベルト27と2次転写ローラー47との圧接状態と離間状態とを切り替える圧接離間機構を有さない。そのため、MFP100をコストダウンするとともに、小型化することができる。給紙部150から主搬送経路41へ供給された記録媒体はタイミングローラー45へ送られる。
タイミングローラー45は、中間転写ベルト27に形成されたトナー像がローラー24Aと2次転写ローラー47との間に到達するタイミングで記録媒体がローラー24Aと2次転写ローラー47との間に到達するように、主搬送経路41における記録媒体の搬送状態を調整する。タイミングローラー45により搬送される記録媒体は、2次転写ローラー47により中間転写ベルト27に押し当てられ、2次転写ローラー47を帯電させることにより、中間転写ベルト27上に重畳して形成されたイエロー、マゼンタ、シアンまたはブラックのトナー像が記録媒体に転写される。2次転写ローラー47の帯電量は、記録媒体の坪量に適した値となるように、2次転写ローラー47に印加される電圧がCPU111によって制御される。
トナー像が転写された記録媒体は、定着ローラー49に搬送され、定着ローラー49により加熱される。これにより、トナーが溶かされて記録媒体に定着する。その後、画像形成後の記録媒体は、排紙ローラー15によって主搬送経路41の上端部13から排紙トレイ159上に排出される。定着ローラー49の温度は、記録媒体の坪量に適した値となるように、CPU111によって制御される。
図6は、本実施の形態におけるMFPのCPUが有する機能の一例を示す図である。図6に示す機能は、MFP100が備えるCPU111が、ROM113、HDD115またはCD-ROM118Aに記憶された自動複写プログラムを実行することにより、CPU111により実現される機能である。図6を参照して、CPU111は、原稿検出部51と、媒体検出部53と、複写決定部55と、設定残時間通知部57と、開始残時間通知部59と、複写制御部61と、取消部63と、操作検出部65と、設定部67と、表示制御部69と、モード切換部71と、電力切換部73と、を含む。
原稿検出部51は、原稿トレイ121にユーザーによりセットされる原稿を検出する。具体的には、自動原稿搬送装置120に装着された原稿検出センサー121AがONになると原稿を検出する。
媒体検出部53は、手差しトレイ154にユーザーにより収容される用紙を検出する。具体的には、用紙検出センサー154AがONになると用紙を検出する。なお、本実施の形態においては、媒体検出部53は、手差しトレイ154にユーザーにより設定される用紙を検出する例を示したが、給紙トレイ151,152,153にユーザーにより収容される用紙を検出してもよい。この場合、媒体検出部53は、給紙トレイ151,152,153の開閉を検出し、かつ、用紙が検出される場合に、用紙を検出する。
操作検出部65は、ユーザーが操作パネル160の操作部163に入力する操作を検出する。設定部67は、操作検出部65により検出される操作が設定操作の場合に、設定操作に従って複写動作を実行するための設定値を設定する。
複写制御部61は、自動原稿搬送装置120、原稿読取部130、画像形成部140および給紙部150を制御して、設定部67により設定されて設定値に従って複写動作を実行する。複写動作は、自動原稿搬送装置120が原稿トレイ121にセットされた原稿を原稿読取部130に搬送させ、原稿読取部130に原稿の画像を読み取らせ、給紙部150に収納された用紙を画像形成部140に搬送させ、画像形成部140に原稿読取部130から出力される画像データの画像を給紙部150により搬送される用紙に形成させる動作である。設定部67により設定される設定値は、複写動作を実行する回数を示す置数、原稿読取部130が原稿を読み取るために用いられる設定値、画像形成部140が画像データの画像を用紙に形成するために用いられる設定値、を含む。
複写決定部55は、原稿検出部51により原稿が検出される原稿検出時と、媒体検出部53により用紙が検出される用紙検出時との間の経過時間が予め定められた操作時間以下である場合に、複写制御部61による複写動作を自動的に実行させることを決定する。ただし、複写決定部55は、原稿検出部51による原稿の検出および媒体検出部53による用紙の検出のいずれか一方が検出されてから他方が検出される前に操作検出部65によりユーザーにより入力される操作が検出される場合は、複写動作を自動的に実行させることを決定しない。複写決定部55は、複写制御部61による複写動作を自動的に実行させることを決定する場合、複写制御部61に複写指示を出力する。
複写決定部55は、原稿検出部51により原稿が検出されてから操作時間が経過する前に操作検出部65によりユーザーによる操作が検出されることなく媒体検出部53により用紙が検出される場合、複写制御部61による複写動作を自動的に実行させることを決定する。また、複写決定部55は、媒体検出部53により用紙が検出されてから操作時間が経過する前に操作検出部65によりユーザーによる操作が検出されることなく原稿検出部51により原稿が検出される場合、複写制御部61による複写動作を自動的に実行させることを決定する。
設定残時間通知部57は、原稿検出部51による原稿の検出および媒体検出部53による用紙の検出のいずれか一方が検出されてからの経過時間が操作時間になるまでの残時間を設定残時間として通知する。具体的には、設定残時間通知部57は、設定残時間を音声で通知する。操作時間は、ユーザーにより予め設定される。ユーザーによって、複写動作を自動的に実行させる設定がONに設定される場合に、操作時間の設定が可能となる。設定残時間通知部57は、原稿検出部51による原稿の検出および媒体検出部53による用紙の検出のいずれか一方が検出されてから他方が検出される前に操作検出部65によりユーザーにより入力される操作が検出される場合は、設定残時間の通知を中止する。なお、設定残時間通知部57は、操作パネル160に設けられたLEDなどで設定残時間を通知してもよいし、表示部161に設定残時間を表示してもよい。
具体的には、設定残時間通知部57は、複写決定部55により複写動作を自動実行させることが決定されていない状態で、原稿検出部51により原稿が検出されてから操作検出部65によりユーザーによる操作が検出されることなく経過する経過時間が操作時間になるまでの設定残時間を通知する。設定残時間通知部57は、原稿検出部51により原稿が検出されてから操作時間が経過する前に、操作検出部65によりユーザーによる操作が検出される場合、または、媒体検出部53により用紙が検出される場合、設定残時間の通知を中止する。また、設定残時間通知部57は、複写決定部55により複写動作を自動実行させることが決定されていない状態で、媒体検出部53により用紙が検出されてから操作検出部65によりユーザーによる操作が検出されることなく経過する経過時間が操作時間になるまでの設定残時間を通知する。設定残時間通知部57は、媒体検出部53により用紙が検出されてから操作時間が経過する前に、操作検出部65によりユーザーによる操作が検出される場合、または、原稿検出部51により原稿が検出される場合、設定残時間の通知を中止する。
開始残時間通知部59は、複写決定部55により複写動作を自動実行させることが決定されてから操作検出部65によりユーザーによる操作が検出されることなく経過する経過時間が予め定められた猶予時間になるまでの残時間を開始残時間として通知する。猶予時間は、ユーザーにより予め設定される。ユーザーによって、複写動作を自動的に実行させる設定がONに設定される場合に、猶予時間の設定が可能となる。具体的には、開始残時間通知部59は、開始残時間を音声で通知する。開始残時間通知部59は、複写決定部55により複写動作を自動実行させることが決定されてから操作検出部65によりユーザーにより入力される操作が検出される場合、開始残時間の通知を中止する。なお、開始残時間通知部59は、操作パネル160に設けられたLEDなどで開始残時間を通知してもよいし、表示部161に開始残時間を表示してもよい。
取消部63は、複写決定部55による複写動作を自動実行させることが決定された段階で、所定の条件が成立する場合に複写決定部55による複写動作を自動実行させることの決定を取り消す。取消部63は、複写決定部55による複写動作を自動実行させることの決定を取り消す場合、複写制御部61に取消指示を出力する。
図7は、取消部の詳細な機能の一例を示すブロック図である。図7を参照して、取消部63は、操作基準取消部81と、設定値基準取消部83と、サイズ基準取消部85と、ユーザー基準取消部87と、を含む。
操作基準取消部81は、複写決定部55により複写動作を自動実行させることが決定されてから猶予時間が経過するまでに、操作検出部65によりユーザーによる操作が検出される場合、複写決定部55による複写動作を自動実行させることの決定を取り消す。複写決定部55により複写複写を自動実行させることが決定される段階で、設定部67により設定されている複写動作を自動実行するために用いられる設定値は予め定められたデフォルト値であるため、ユーザーは、猶予時間が経過するまでに、設定値をデフォルト値と異なる設定値に変更することができる。
設定値基準取消部83は、複写決定部55により複写動作を自動実行させることが決定された段階で、設定部67により設定されている複写動作を自動実行するために用いられる設定値が予め定められたデフォルト値と異なる場合に、複写決定部55による複写動作を自動実行させることの決定を取り消す。デフォルト値と異なる設定値が設定されている場合、MFP100に原稿および用紙をセットしたユーザーとは別のユーザーが操作パネル160を操作している可能性があるため、他のユーザーにより設定された設定によるジョブの実行を優先させることができる。
サイズ基準取消部85は、原稿検出部51により検出された原稿のサイズと、媒体検出部53により検出された用紙のサイズとが異なる場合に、複写決定部55による複写動作を自動実行させることの決定を取り消す。原稿のサイズと、用紙のサイズとが異なる場合、用紙に形成される画像を加工する処理を実行するための複数の設定値の組み合わせが存在する。このため、複写動作が自動的に実行されないようにして、ユーザーが複数の設定値の組み合わせを決定できるようにする。
ユーザー基準取消部87は、原稿検出部51により検出された原稿を原稿トレイ121にセットしたユーザーと、媒体検出部53により検出された用紙を手差しトレイ154にセットしたユーザーと、が異なる場合に、複写決定部55による複写動作を自動実行させることの決定を取り消す。MFP100は、カメラを備え、カメラで撮像されて得られる画像を解析することにより、原稿トレイ121に原稿をセットしたユーザーを識別し、手差しトレイ154に用紙をセットしたユーザーを識別する。
複写制御部61は、複写決定部55から複写指示が入力される場合、取消部63から取消指示が入力されていなければ、設定部67により設定されている設定値に従って複写動作を実行する。複写制御部61は、保留部75と、変更受付部77と、を含む。保留部75は、複写決定部55から複写指示が入力された段階で、通信I/F部112がプリントデータと画像形成条件とを含むプリントジョブを受信している場合、または、通信I/F部112により受信されたプリントジョブがHDD115に記憶されている場合、複写動作の自動的な実行を保留する。保留部75は、通信I/F部112により受信されたプリントジョブが実行されて、プリントジョブに含まれるプリントデータの画像がプリントジョブに含まれる画像形成条件に従って画像形成された後に、設定値をデフォルトに設定し、複写動作の自動的な実行の保留を解除する。複写制御部61は、複写動作の自動的な実行の保留が解除されることに応じて、設定部67により設定されているデフォルトの設定値に従って複写動作を自動実行する。これにより、通信I/F部112により受信されたプリントジョブが優先して実行される。
変更受付部77は、複写動作が自動実行されている最中に、設定部67により複写動作の一部である画像形成動作を実行するための設定値が変更される場合、設定部67により変更された後の設定値を受け付ける。変更受付部77は、設定部67から受け付けられる変更後の設定値でそれまで設定されている設定値を更新する。複写制御部61は、1回の複写動作が完了した後に、変更受付部77により変更後の設定値が受け付けられている場合、変更後の設定値にしたがって画像形成動作を再度実行する。例えば、設定部67により複写部数を示す項目「置数」の設定値が変更される場合、項目「置数」に設定された設定値で定まる回数だけ、画像形成動作を繰り返し実行する。
ここでは、項目「置数」にデフォルトで「1」が設定されている場合について説明する。複写制御部61は、複写指示が入力されることに応じて、1回目の複写動作を開始する。複写制御部61は、1回目の複写動作を実行している間に、設定部67により項目「置数」が「3」に設定される場合、1回目の複写動作を実行した後に、2回目および3回目の画像形成動作を実行する。1回目の複写動作によって、原稿を読み取る原稿読取処理が実行されているので、2回目および3回目の複写動作においては、原稿読取処理は実行されない。1回目の複写動作における原稿読取処理で得られる原稿を読み取って得られる画像データがRAM114に記憶されているので、2回目および3回目の複写動作においては、RAM114に記憶されている画像データの画像を用紙に形成する画像形成動作が実行される。
モード切換部71は、MFP100の動作モードを、通常モードと、通常モードより消費電力の小さい省電力モードと、に切り換える。モード切換部71は、MFP100のメイン電源がONになることに応じて、動作モードを通常モードに設定する。モード切換部71は、動作モードを通常モードに切り換えている状態で、所定の省電力条件が成立すると動作モードを省電力モードに切り換える。省電力条件は、例えば、ユーザーが操作を入力することなく所定時間が経過する場合、ユーザーが省電力モードへの移行を指示する操作を入力する場合を含む。モード切換部71は、動作モードを省電力モードに切り換えている状態で、所定の復帰条件が成立すると動作モードを通常モードに切り換える。復帰条件は、例えば、ユーザーが操作パネル160に操作を入力する場合、原稿検出部51により原稿が検出される場合、媒体検出部53により用紙が検出される場合、を含む。
電力切換部73は、MFP100のハードウェア資源に供給される電力を切り換える。ハードウェア資源は、通信I/F部112、HDD115、ファクシミリ部116、外部記憶装置118、自動原稿搬送装置120、原稿読取部130、画像形成部140、給紙部150および操作パネル160を、含む。電力切換部73は、モード切換部71により動作モードが通常モードから省電力モードに切り換えられる場合、HDD115、ファクシミリ部116、外部記憶装置118、自動原稿搬送装置120、原稿読取部130、画像形成部140、給紙部150および操作パネル160に供給する電力を切断する。電力切換部73は、モード切換部71により動作モードが省電力モードから通常モードに切り換えられる場合、HDD115、ファクシミリ部116、外部記憶装置118、自動原稿搬送装置120、原稿読取部130、画像形成部140、給紙部150および操作パネル160に電力を供給する。
表示制御部69は、表示部161を制御し、表示部161に画像を表示させる。動作モードが省電力モードの状態で、原稿検出部51により原稿が検出されることに応じて、または、媒体検出部53により用紙が検出されることに応じて、電力切換部73により表示部161に電力が供給されるが、表示制御部69は、表示部161に画像を表示させない。さらに、複写決定部55により複写制御部61に複写動作を自動実行させることが決定される場合は、複写制御部61による複写動作の自動実行中は表示部161に画像を表示させない。このため、動作モードが省電力モードの状態で、原稿検出部51により原稿が検出される場合、または、媒体検出部53により用紙が検出される場合に、電力切換部73により表示部161に電力が供給されるが、表示制御部69により表示部161に画像が表示されないので、表示部161の電力消費を低減させることができる。なお、設定残時間通知部57が残時間を表示部161に表示する場合、または開始残時間通知部59が開始残時間を表示部161に表示する場合、表示制御部69は、機能しない。
図8は、自動複写処理の流れの一例を示すフローチャートである。自動複写処理は、MFP100が備えるCPU111が、ROM113、HDD115またはCD-ROM118Aに記憶された自動複写プログラムを実行することにより、CPU111により実行される処理である。
図8を参照して、MFP100が備えるCPU111は、複写動作決定処理を実行する(ステップS01)。複写動作決定処理の詳細は後述するが、複写動作を自動実行するか否かを決定する処理である。CPU111は、ステップS02において、複写動作決定処理を実行した結果に従って処理を分岐する。複写動作決定処理の実行結果が複写動作を自動実行することを示す場合は、処理はステップS03に進むが、そうでなければ処理はステップS20に進む。ステップS20においては、通常の動作が実行され、処理はステップS01に戻る。通常の動作は、ユーザーが操作パネル160に入力する操作を受け付け、受け付けられた操作に従って処理を実行する動作である。
ステップS03においては、決定取消判断処理が実行され、処理はステップS04に進む。決定取消判断処理の詳細は後述するが、複写動作を自動実行することの決定を取り消すか否かを判断する処理である。CPU111は、ステップS04において、決定取消判断処理を実行した結果に従って処理を分岐する。決定取消判断処理の実行結果が複写動作を自動実行することの決定を取り消すことを示す場合は、処理はステップS12に進むが、そうでなければ処理はステップS05に進む。ステップS12においては、複写動作を自動実行することの決定が取り消され、処理はステップS20に進む。
ステップS05においては、タイマーがスタートされ、処理はステップS06に進む。タイマーにより複写動作を自動実行することが決定されてからの経過時間が計時される。ステップS06においては、猶予時間が経過したか否かが判断される。複写動作を自動的に実行することが決定されてから猶予時間が経過したならば処理はステップS07に進むが、そうでなければ処理はステップS13に進む。ステップS13においては、開始残時間が通知され、処理はステップS14に進む。開始残時間は、複写動作を自動実行することが決定されてからの経過時間が猶予時間になるまでの残り時間である。具体的には、猶予時間からタイマー値を減算した値が開始残時間である。
ステップS14においては、操作が受け付けられたか否かが判断される。ユーザーによる操作が受け付けられたならば処理はステップS15に進むが、そうでなければ処理はステップS06に戻る。ステップS15においては、複写動作を自動実行することの決定が取り消され、処理はステップS20に進む。
ステップS07においては、プリントジョブが存在するか否かが判断される。通信I/F部112がプリントジョブを受信中の場合、または、通信I/F部112により既に受信されたプリントジョブがHDD115に記憶されている場合、プリントジョブが存在すると判断される。プリントジョブが存在するならば処理はステップS10に進み、そうでなければ処理はステップS08に進む。
ステップS08においては、複写動作の自動実行が保留され、処理はステップS09に進む。ステップS09においては、プリントジョブが存在しないか否かが判断される。プリントジョブが存在しないならば処理はステップS10に進み、そうでなければ処理はステップS08に戻る。
ステップS10においては、複写動作が開始され、処理はステップS11に進む。ステップS11においては、複写動作が終了したか否かが判断される。複写動作が終了したならば処理は終了するが、そうでなければ処理はステップS16に進む。ステップS16においては、設定を変更する操作が受け付けられたか否かが判断される。設定値を変更する操作が受け付けられたならば処理はステップS17に進むが、そうでなければ処理はステップS11に戻る。
ステップS17においては、変更された設定値が設定され、処理はステップS18に進む。ステップS18においては、複写動作が終了したか否かが判断される。複写動作が終了するまで待機状態となり(ステップS18でNO)、複写動作が終了したならば(ステップS18でYES)、処理はステップS19に進む。ステップS19においては、変更後の設定値に従って複写動作に含まれる画像形成動作が開始され、処理はステップS11に戻る。ステップS10において第1回目の複写動作が実行されているので、ステップS18においては2回目以降の複写動作が実行される。第1回目の複写動作において、原稿読取処理が実行され、原稿を読み取って得られる画像データがRAM114に記憶されている。ステップS18において実行される2回目以降の複写動作は、原稿読取処理は実行されず、第1回目の複写動作が実行されてRAM114に記憶された画像データを用いて画像形成処理が実行される。
図9は、複写動作決定処理の流れの一例を示すフローチャートである。複写動作決定処理は、自動複写処理のステップS01において実行される処理である。図9を参照して、MFP100が備えるCPU111は、原稿または用紙が検出されたか否かを判断する(ステップS31)。原稿または用紙が検出されたならば処理はステップS32に進むが、そうでなければ処理は自動複写処理に戻る。ステップS32においては、タイマーがスタートされる。タイマーにより、原稿または用紙が検出されてからの経過時間が計時される。
ステップS33においては、操作時間が経過したか否かが判断される。原稿または用紙が検出されてから操作時間が経過したならば処理はステップS38に進むが、そうでなければ処理はステップS34に進む。ステップS38においては、複写動作を実行しないことが決定され、処理は自動複写処理に戻る。
ステップS34においては、設定残時間が通知され、処理はステップS35に進む。設定残時間は、原稿または用紙が検出されてからの経過時間が操作時間になるまでの残り時間である。具体的には、操作時間からタイマー値を減算した値が設定残時間である。
ステップS35においては、操作が受け付けられたか否かが判断される。ユーザーにより入力される操作が受け付けられたならば処理はステップS38に進むが、そうでなければ処理はステップS36に進む。ステップS36においては、用紙または原稿が検出されたか否かが判断される。ステップS31において原稿が検出された場合にはステップS36において用紙が検出されたか否かが判断され、ステップS31において用紙が検出された場合にはステップS36において原稿が検出されたか否かが判断される。原稿または用紙が検出されたならば処理はステップS37に進むが、そうでなければ処理はステップS33に戻る。ステップS37においては、複写動作を自動実行することが決定され、処理は自動複写処理に戻る。
図10は、決定取消判断処理の流れの一例を示すフローチャートである。図10を参照して、ステップS41において、設定値がデフォルトと異なるか否かが判断される。設定値がデフォルトで定められた値と異なるならば処理はステップS47に進むが、そうでなければ処理はステップS42に進む。ステップS42においては、原稿のサイズと用紙のサイズとが異なるか否かが判断される。原稿のサイズと用紙のサイズとが異なるならば処理はステップS47に進むが、そうでなければ処理はステップS43に進む。ステップS43においては、原稿をセットしたユーザーと、用紙をセットしたユーザーとが異なるか否かが判断される。原稿をセットしたユーザーと、用紙をセットしたユーザーとが異なるならば処理はステップS47に進み、そうでなければ処理は自動複写処理に戻る。
以上説明したように本実施の形態におけるMFP100は、画像形成装置として機能し、CPU111は、手差しトレイ154に収容される用紙を検出し、原稿トレイ121にセットされる原稿を検出し、原稿が検出される原稿検出時と用紙が検出される媒体検出時との間の経過時間が予め定められた操作時間以下である場合に、複写動作を自動実行する。このため、ユーザーが原稿トレイ121にセットされた原稿の画像が、ユーザーが手差しトレイ154に収容した用紙に形成されるので、ユーザーは、複写動作の開始を指示する操作、および画像が形成される用紙を指定するための設定値を入力する操作を操作パネル160に入力する必要がない。したがって、ユーザーは、MFP100に設定値を入力することなく複写動作を実行させることができる。
また、MFP100が備えるCPU111は、用紙が検出されてから操作時間が経過する前に原稿が検出される場合に、複写動作を自動的に実行することを決定する。このため、ユーザーは、用紙を手差しトレイ154に収容してから操作時間が経過するまでに、原稿を原稿トレイ121にセットすればよいので、原稿の準備などの原稿を原稿トレイ121にセットするための時間を確保できる。
また、MFP100が備えるCPU111は、原稿が検出されてから操作時間が経過する前に用紙が検出される場合に、複写動作を自動的に実行すること決定する。このため、ユーザーは、原稿を原稿トレイ121にセットしてから操作時間が経過するまでに、用紙を手差しトレイ154に収容すればよいので、用紙の選択または準備などの用紙を手差しトレイ154に収容する時間を確保できる。
また、MFP100が備えるCPU111は、原稿の検出および用紙の検出のいずれか一方が検出されてからの経過時間が操作時間になるまでの残時間が設定残時間として通知する。このため、ユーザーは原稿トレイ121に原稿をセットする作業または手差しトレイ154に用紙を収容する作業をする時間を調整できる。
また、MFP100が備えるCPU111は、原稿の検出および用紙の検出のいずれか一方が検出されてから他方が検出される前にユーザーにより入力される操作が検出される場合は、複写動作を自動実行することを決定しない。このため、ユーザーは、操作時間の間に操作をすれば、複写動作を実行させないようにできる。
また、MFP100が備えるCPU111は、複写動作を実行することを決定してから猶予時間が経過する前にユーザーにより入力される操作を検出する場合に、複写動作を自動実行させることの決定を取り消し、複写動作を自動実行することを決定してからユーザーにより入力される操作が検出されることなく猶予時間が経過することに応じて、複写動作を自動的に実行する。このため、ユーザーは、原稿トレイ121に原稿をセットし、手差しトレイ154に用紙を収容した後に、複写動作を実行させるように操作できる。
また、MFP100が備えるCPU111は、複写動作を自動実行することが決定されてからの経過時間が猶予時間になるまでの残時間を開始残時間として通知する。このため、ユーザーが複写動作を自動的に実行させるか否かを判断する時間を確保できる。
また、MFP100が備えるCPU111は、複写動作を自動実行している間に、複写動作の一部である画像形成動作を実行するための設定値の変更を受け付ける場合、変更された後の設定値に従って画像形成動作を実行する。このため、デフォルトで設定された画像形成動作のための設定値の変更が可能となる。
また、MFP100が備えるCPU111は、複写動作を自動実行させることが決定される時点で複写動作を自動実行するために設定されている設定値がデフォルトで定められた設定値と異なる場合、複写動作を自動実行させることの決定を取り消す。このため、複写動作を自動実行するための設定値がデフォルトと異なる設定値で複写動作が自動的に実行されないようにできる。
また、MFP100が備えるCPU111は、複写動作を自動実行することを決定した時点で、検出される原稿のサイズと用紙のサイズとが異なる場合、複写動作を自動実行することの決定を取り消す。このため、自動実行される複写動作を、原稿に形成された画像と同じサイズの画像を用紙に形成する場合に限定することができる。
また、MFP100が備えるCPU111は、複写動作を自動実行することを決定した時点で、原稿トレイに原稿をセットしたユーザーと手差しトレイ154に用紙を収容したユーザーとが異なる場合、複写動作を自動実行することの決定を取り消す。このため、原稿トレイ121に原稿をセットしたユーザーと、手差しトレイ154に用紙を収容したユーザーとが同じ場合に複写動作を自動的に実行させることができ、異なる場合に複写動作が自動的に実行されないようにできる。
また、MFP100が備えるCPU111は、複写動作を自動実行することが決定される場合であって、プリントジョブの受信中またはプリントジョブがHDD115に格納されている場合は、複写動作を実行しない。このため、プリントジョブの受信中または受信されてHDD115に格納されたプリントジョブを複写動作よりも優先して実行することができる。
また、MFP100が備えるCPU111は、給紙トレイ151,152,153に用紙が収容されても複写動作を自動的に実行しない。このため、ユーザーは、複写動作を自動的に実行させるために手差しトレイ154に用紙を収容すればよいので、複写動作を実行させる指示が容易になる。また、ユーザーは、給紙トレイ151,152,153と手差しトレイ154とのを選択することにより複写動作を自動的に実行させるか否かを決定することができる。
また、MFP100が備えるCPU111は、動作モードが省電力モードの状態で、原稿が検出されることに応じて、または、用紙が検出されることに応じて動作モードが通常モードに切り換えられても表示部161に画像を表示させず、複写動作を自動実行することを決定する場合は、複写動作を自動実行中は表示部161に画像を表示させない。このため、表示部161により消費される電力を低減することができる。
<変形例>
保留部75は、複写決定部55から複写指示が入力された段階で、プリントジョブを受信している場合、または、プリントジョブがHDD115に記憶されている場合、複写動作の実行を保留したが、保留部75は、複写動作を自動的に実行することの決定を取り消してもよい。これにより、プリントジョブが実行されるまで待機する必要がない。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
<付記>
(1) 好ましくは、前記原稿トレイにセットされた原稿を搬送する原稿搬送部と、
前記原稿搬送部により搬送される原稿を読み取って画像データを出力する原稿読取部と、
前記媒体収容部に収容された記録媒体を搬送する媒体搬送部と、
入力される画像データの画像を記録媒体に形成する画像形成部と、をさらに備え、
前記複写制御手段は、前記原稿搬送部、前記原稿読取部、前記媒体搬送部および前記画像形成部を制御して、前記画像形成部に前記原稿読取部から出力される画像データの画像を前記媒体搬送部により搬送される記録媒体に形成させる。