JP7655183B2 - 段ボールおよび抗菌・抗ウイルス段ボール加工方法 - Google Patents

段ボールおよび抗菌・抗ウイルス段ボール加工方法 Download PDF

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Description

本発明は、抗菌・抗ウイルス加工を施した段ボールおよびその加工方法に関する。
従来、この種の抗菌段ボールの加工方法として、例えば特許文献1に開示されているものが知られている。この特許文献1に開示されている抗菌段ボールの加工方法は、印刷処理後に抗菌剤が段ボール表面にコーティングされている。
平8-151037号公報
しかしながら、特許文献1に記載の加工方法では、印刷処理後に新たに抗菌剤が段ボール表面にコーティングされる工程を設けなければならず、このような構成では、コストがかかる恐れがある。
よって、本発明の目的は、安価に細菌やウイルスの汚染を抑制するように構成した段ボールおよび抗菌・抗ウイルス段ボール加工方法を提供することにある。
本発明の一形態の段ボールは、印刷インキにより設けられた印刷インキ層と、該印刷インキ層を抗菌・抗ウイルス剤によって被覆した抗菌・抗ウイルス層を有する段ボールであって、前記段ボールは、前記印刷インキ層の印刷部位における平均塗布量が、前記抗菌・抗ウイルス層の平均塗布量より少ないことを特徴とする。
また、本発明の一形態の抗菌・抗ウイルス段ボール加工方法は、1つの印刷工程に複数の印刷装置を有する抗菌・抗ウイルス段ボール加工方法であって、 (a)印刷インキで前記印刷装置により段ボールの表面に印刷する工程、 (b)抗菌・抗ウイルス剤を前記印刷装置により段ボールの表面に印刷を行う工程を有し、且つ、(b)工程は、(a)工程の後に行うことを特徴とする。
なお、本明細書および特許請求の範囲において、「抗菌剤(抗菌性の薬剤)」とは、菌の増殖を抑制する機能を有する物質を指し、「抗ウイルス剤(抗ウイルス性の薬剤)」は、ウイルスを不活性化させる機能を有する物質を指し、「抗菌・抗ウイルス剤」とは、抗菌及び/又は抗ウイルス機能を有する物質を指すものとして参照される。また、本発明において、「抗菌・抗ウイルス剤を含有する層」、「抗菌・抗ウイルス層」とは、当該「抗菌・抗ウイルス剤」を、対象物の表面に直に塗布して形成された層や、対象物の印刷インキ層と当該印刷インキ層に被覆して形成された抗菌・抗ウイルス層とで構成された層を含むものとして参照される。本発明において、抗菌・抗ウイルス剤とは抗菌機能及び/又は抗ウイルス機能を有する有効成分単体を意味すると同時に、前記有効成分をビヒクル(アルカリ可溶性樹脂、エマルジョン樹脂、アルカリ成分、水、等)及び各種補助剤(分散剤、架橋剤、消泡剤、等)に添加してなる抗菌・抗ウイルス機能を有する塗料やインキを意味する。
本発明によれば、安価に細菌やウイルスによる感染を抑制することができる。
本発明の一実施形態に係る段ボールの製函装置を示す模式的断面図である。 図1の段ボールにおける折り畳み箱の形成の過程を説明する説明図である。 本発明の一実施形態に係る段ボールの印刷工程の模式的断面図である。 本発明の一実施形態に係る段ボールに印刷工程を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る段ボールのカットシートの模式的断面図である。 本発明に係る段ボールに印刷するインキの種類および抗菌活性値の比較の結果を示す表である。
以下、図面を参照して本発明を詳細に説明する。
<本製函装置の全体構造およびその動作>
図1は、本発明の一実施形態に係る段ボールの製函装置100を示す模式的断面図である。本実施形態の製函装置100は、段ボールのカットシートSにフレキソ印刷を行う印刷装置10と、印刷されたカットシートSに縦方向に折り曲げるための罫線を入れる回転式クリーザおよびカットシートSから段ボールケースの展開形状のブランクシートを形成するための溝切りなどの縦方向の切り込みを行う回転式スロッタを有するブランク形成装置20と、抜き型で手穴やHカット等の加工をする加工装置30と、を備える。また、製函装置100は、加工装置30から供給されるブランクシートからスリーブS′を形成する折り畳み装置40と、折り畳み装置40から搬送されてきたスリーブS′を積み重ねる積み重ね装置50と、を備えている。折り畳み装置40の下流側に積み重ね装置50が配置され、折り畳み装置40と積み重ね装置50との間に、スリーブS′を搬送する複数のコンベアが配置されている。
段ボールのカットシートSには、図2に示すようにあらかじめ横方向に折り曲げるための罫線が入れられている。カットシートSは、印刷装置10による印刷工程後に、加工装置30に搬送され、縦方向に折り曲げるための罫線、段ボールケースを形成する際ののりしろ、手穴やHカット、などの加工が施される。カットシートSは、加工後に、折り畳み装置40へと搬送される。折り畳み装置40では、カットシートSを折り畳み、スリーブS′を生成する。そして、スリーブS′は、積み重ね装置50に搬送され、スリーブS′を所定の枚数を積み重ねられる。積み重ねられた所定枚数のスリーブS′を1つとして市場に流通する。
<印刷装置の構造>
図3は、本発明の一実施形態に係る段ボールの印刷工程の模式的断面図である。図4は、本実施形態に係る段ボールに印刷工程を示す斜視図である。図5は、本発明の一実施形態に係る段ボールのカットシートの模式的断面図である。
本実施形態の印刷装置10には、3種類の印刷インキを用いるために3台の印刷装置10a、10bおよび10cが設けられている(図1参照)。詳細には、印刷装置10aおよび10bは、カットシートSに対して、速乾性および耐水性の印刷インキを使用して文字や図形など(図柄)の印刷を行う。以下、図柄印刷用の印刷インキを省略して「印刷インキ」ともいう。一方、印刷装置10cは、抗菌・抗ウイルス剤を使用して、印刷装置10aおよび10bによって印刷した上に塗布(または印刷)を行う。つまり、印刷インキにより設けられた印刷インキ層IaおよびIbを抗菌・抗ウイルス剤によって被覆した抗菌・抗ウイルス層Icで構成されている。これにより、カットシートSに文字や図形などを印刷しつつ、抗菌・抗ウイルス剤を印刷することができる、即ち、1つの印刷工程において、カットシートSに対して、文字や図形などを表示することと、細菌の繁殖を抑制・ウイルスを不活性化の両方を実現することができる。また、印刷インキ層を複数層とし、その上に抗菌・抗ウイルス剤を塗布してもよい。本発明において、抗菌・抗ウイルス剤とは抗菌機能及び/又は抗ウイルス機能を有する有効成分単体を意味すると同時に、前記有効成分をビヒクル(アルカリ可溶性樹脂、エマルジョン樹脂、アルカリ成分、水、等)及び各種補助剤(分散剤、架橋剤、消泡剤、等)に添加してなる抗菌・抗ウイルス機能を有する塗料やインキを意味する。本実施形態では、3つの印刷装置で印刷を行ったが、本発明では、本発明の効果を発現する限りにおいてこの数に限られない。
段ボールに使用されるフレキソインキは、着色剤、ビヒクル(表面に定着させることを目的とするもの)、添加剤等の成分から成り、ビヒクルは、樹脂及び溶剤から成る。耐水性印刷インキは、主にエマルジョン系の樹脂を使用し、重合促進剤を添加したものであり、この構成により、定着後の水に対する抵抗性が高くなっている。また、速乾性印刷インキは、蒸気圧の高い溶剤を使用し、粘性の低い樹脂の使用で濃度を高めたものであり、この構成により、乾燥負荷を低くしている。
本発明に使用される抗菌剤は、無機系抗菌剤が好ましく、例えば、本実施形態に用いられた銀または銀イオンを無機系物質に担持させたものや、また、銅や銅イオン、亜鉛や亜鉛イオン等を有効成分として含むものなどが挙げられる。
また、本発明に使用される抗ウイルス剤は、例えば、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルキルグリコシド、アルキルアミンオキシド、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化ジアルキルジメチルアンモニウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテルなどが挙げられる。
本実施形態の段ボールの特徴として、印刷インキ層IaおよびIbの印刷部位における印刷インキの平均塗布量が当該印刷インキ層IaおよびIbを抗菌・抗ウイルス剤によって被覆している抗菌・抗ウイルス層Icの当該抗菌・抗ウイルス剤の平均塗布量より少ないことである。
印刷インキ塗布量は、抗菌剤および抗ウイルス剤塗布量より少なくする理由は、抗菌性・抗ウイルス性が発揮されるためには、抗菌剤および抗ウイルス剤の有効成分が表面に露出していることが必要であるが、その下の層の印刷インキの塗布量が多いと、抗菌・抗ウイルス層の有効成分が、印刷インキ層に浸透してしまうためと考えられる。
また、抗菌・抗ウイルス剤と印刷インキ塗布量比の上限は、3.0である。その理由は一定量以上の抗菌・抗ウイルス剤塗布は効果が頭打ちとなりコスト的に無駄であるばかりでなく、抗菌・抗ウイルス層の乾燥に時間が掛かることで、有効成分の沈み込みが生じ、却って抗菌・抗ウイルス効果を低下させてしまう現象が生じるからである。なお、より好ましい塗布量比の範囲は1.0~1.6である。
抗菌・抗ウイルス剤は、文字や図形などを印刷する際に用いる印刷インキよりも高価である。そのため、印刷装置10aおよび10bは、速乾性および耐水性の印刷インキを用いることで、後工程の印刷装置10cによって塗布される抗菌・抗ウイルス剤が速乾性および耐水性の印刷インキに浸透することを抑制することができる。
また、本実施形態の抗菌・抗ウイルス加工を施した段ボールケースの特徴として、印刷インキ層IaおよびIbの印刷インキのザーンカップ粘度が、当該印刷インキ層IaおよびIbを抗菌・抗ウイルス剤によって被覆している抗菌・抗ウイルス層Icの当該抗菌・抗ウイルス剤のザーンカップ粘度より低いことである。
図柄用インキ粘度は、抗菌・抗ウイルス剤粘度より低いことが好ましい理由は、抗菌・抗ウイルス機能が発揮されるためには、抗菌・抗ウイルス機能を発揮する有効成分が表面に露出していることが必要であるが、図柄用インキ粘度が高いと、基紙上に形成される図柄インキ層が厚くなるため、その上に塗布される抗菌・抗ウイルス剤が図柄インキ層に浸透し易くなる。従って、抗菌・抗ウイルス剤の粘度をより高くすることで浸透を抑えることが効果をもたらしていると考えられる。
また、粘度比の上限は、好ましくは2.0である。その理由は、インキ粘度に合わせた印刷設備において、抗菌・抗ウイルス剤の粘度を過度に高くすると、様々な操業上のトラブルが発生するためである。なお、最も好ましい粘度比の範囲は1.0~1.5である。
これにより、印刷装置10aおよび10bの印刷インキが、カットシートSに対して、抗菌・抗ウイルス剤よりも広がりやすく、乾きやすいため、抗菌・抗ウイルス剤の浸透を抑制することができる。
印刷装置10は、印刷インキIを収容するインキ収容器11と、インキ収容器11から通路11bを介して印刷インキIを供給するインキ供給口11aと、所望の印刷図形等を得るための、微小な凹状が形成されたアニロックスロール12と、インキ供給口11aから供給された印刷インキIを適量にするドクターロール13と、印版14aを有する版胴14と、版胴14とともに狭持してカットシートSを搬送する受けロール15と、カットシートSを後工程に搬送する一対の搬送ロール16と、を備える。アニロックスロール12及びドクターロール13の周囲には、インキ飛散防止用のカバー18が配置されている。そして、印刷装置10は、アニロックスロール12にドクターロール13を当接させることによって、インキ供給口11aから供給された印刷インキIにおいてアニロックスロール12に付着する印刷インキIのインキ量を調整したうえで、アニロックスロール12から印版14aに転移された印刷インキIを、版胴14と受けロール15との間に、搬送方向Tの上流側から下流側へ通紙されるカットシートSに転写して印刷する。段ボールの印刷速度は、通常150~350枚/分である。印刷されたカットシートSは、版胴14及び受けロール15の下流側に配置された一対の搬送ロール16によって、下流側へ搬送される。
アニロックスロール12は、円筒形状でセラミックス又はクロムメッキが被覆されたロール体であって、ドクターロール13と平行に配置された状態で、回転可能に支持されている。また、アニロックスロール12は、駆動モータ(不図示)によって連結され、印刷時に回転することができる。アニロックスロール12の外周面には、印刷インキIを収容するために凹部として微小なセルが均一に配列、形成されている。アニロックスロール12およびドクターロール13は、印刷インキIの供給を受けると共に、印刷インキIの量を調整して、アニロックスロール12を矢印A方向に回転させながら版胴14へ印刷インキIを転写する。アニロックスロール12とドクターロール13の一方の端部には、インキ受Irが設けられており、インキ受Irに余分な印刷インキIが留まるようになる。インキ受Irとインキ収容器11とは、通路11cを介して接続されており、インキ受Irに溜まった印刷インキIは、通路11cを介してインキ収容器11へ戻される。このように、アニロックスロール12は、ドクターロール13と共に印刷インキIの量を適量にして版胴14へ転写することができる。
ドクターロール13は、円筒状ゴム部材が積層されたロール体であって、回転可能に支持されている。円筒状ゴム部材の外周面は、平滑面に形成されている。また、ドクターロール13は、駆動モータ(不図示)に連結され、印刷時には回転することができる。ドクターロール13の外径は、アニロックスロール12の外径と略同一に形成されている。
版胴14は、円筒形状であり、その周部に印刷用の印版14aが固定された筒状体であり、アニロックスロール12の下方に平行に配設されている。版胴14は、アニロックスロール12と印版14aとが当接状態で、回転可能に支持されている。また、版胴14は、駆動モータ(不図示)に連結され、矢印B方向に回転することができる。版胴14は、回転しながらアニロックスロール12から版胴14の印版14aに印刷インキIが転移される。版胴14の外径は、アニロックスロール12の外径より大きく形成されている。版胴14は、受けロール15と対になるように構成され、版胴14および受けロール15との間に、搬送方向TにカットシートSが搬送され、通過することで、カットシートS上に印刷として印刷インキIが転写される。そして、印刷されたカットシートSは、一対の搬送ロール16によって、後工程に搬送される。
印刷装置10のうち印刷装置10aおよび10bの印刷工程については、上記にて説明した通りであり、印刷装置10cの印刷工程については、印刷インキIを抗菌・抗ウイルス剤に置き換えれば、印刷装置10aおよび10bの印刷工程と同様であり、上記にて説明した通りである。
なお、本実施形態では、上記にて説明した構成のフレキソ印刷装置でカットシートSに対して印刷を行っているが、これに限られることなく、上記以外の構成のフレキソ印刷装置でカットシートSに対して印刷を行ってもよい。また、本発明の効果を発現する限りにおいて他の印刷方法(グラビア印刷、インクジェット印刷、オフセット印刷、等)も許容されうる。
<印刷インキの選定>
以下、本発明を実施例と比較例により、より詳しく説明するが、本発明はこれらによって何ら限定されるものではない。本実施形態では、印刷装置10aおよび10bで図柄をカットシートSに印刷を行い、印刷装置10cで抗菌・抗ウイルス剤によってカットシートSに印刷を行う方法で、本実験を行った。
図6は、本発明に係る段ボールのカットシートSに印刷する印刷インキの種類および抗菌活性値の比較の結果を示す表である。印刷順序や印刷インキの種類をそれぞれ変えたときの抗菌活性値を測定した結果である。すなわち、図6の表には、印刷順序、印刷装置10aおよび10bに用いる印刷インキの種類(通常、速乾性、耐水性)、抗菌・抗ウイルス剤と印刷用インキの塗布量の比(以下、インキ塗布量の比ともいう)、抗菌・抗ウイルス剤と印刷用インキの粘度(#4 ザーンカップ粘度)の比(以下、インキ粘度の比ともいう)をそれぞれ示し、抗菌活性値(JIS Z 2801に準拠)が2以上であれば抗菌・抗ウイルス効果があるものとして、それぞれ評価している。なお、本実施例の抗菌・抗ウイルス剤は、抗菌・抗ウイルス機能を有する物質として銀イオンを無機物質に担持させたものをビヒクル(アルカリ可溶性樹脂、エマルジョン樹脂、アルカリ成分、水、等)及び各種補助剤(分散剤、架橋剤、消泡剤、等)に添加して、抗菌・抗ウイルス機能を有する塗料としたものを抗菌・抗ウイルス剤とする。該抗菌・抗ウイルス剤の粘度は#4ザーンカップ粘度10~13秒に調整する。
実施例1では、印刷インキ1および印刷インキ2で印刷を行った後に、抗菌・抗ウイルス剤で印刷を行った。印刷インキ1および印刷インキ2の種類は通常であり、ワッサースーパーZ(大阪印刷インキ製造(株))を使用した。また、インキ塗布量の比は、1.2であり、インキ粘度の比は、1.2であった。そして、抗菌活性値は、3であった。この結果から、印刷インキ1および印刷インキ2が乾燥する前に抗菌・抗ウイルス剤が印刷インキに浸透したため、抗菌・抗ウイルス効果が多少あるものと認められた。
実施例2では、印刷インキ1および印刷インキ2で印刷を行った後に、抗菌・抗ウイルス剤で印刷を行った。印刷インキ1および印刷インキ2の種類は速乾性のある印刷インキであり、ワッサースーパーZ SS(大阪印刷インキ製造(株))を使用した。また、インキ塗布量の比は、1.2であり、インキ粘度の比は、1.2であった。そして、抗菌活性値は、4であった。この結果から、抗菌・抗ウイルス剤が印刷インキ1および印刷インキ2に浸透しなかったため、抗菌・抗ウイルス効果があるものと認められた。
実施例3では、印刷インキ1および印刷インキ2で印刷を行った後に、抗菌・抗ウイルス剤で印刷を行った。印刷インキ1および印刷インキ2の種類は耐水性の印刷インキであり、ワッサースーパーZ R(大阪印刷インキ製造(株))を使用した。また、インキ塗布量の比は、1.2であり、インキ粘度の比は、1.2であった。そして、抗菌活性値は、4であった。この結果から、抗菌・抗ウイルス剤が印刷インキ1および印刷インキ2に浸透しなかったため、抗菌・抗ウイルス効果があるものと認められた。
実施例4は、印刷インキ1および印刷インキ2で印刷を行った後に、抗菌・抗ウイルス剤で印刷を行った。印刷インキ1および印刷インキ2の種類は速乾性の印刷インキであり、ワッサースーパーZ SS(大阪印刷インキ製造(株))を使用した。また、インキ塗布量の比は、1.2であり、インキ粘度の比は、0.8であった。そして、抗菌活性値は、3であった。この結果から、印刷インキ1および印刷インキ2の粘度を多少下げたことで、抗菌・抗ウイルス剤が印刷インキ1および印刷インキ2に浸透したため、抗菌・抗ウイルス効果が多少あるものと認められた。
実施例5では、印刷インキ1および印刷インキ2で印刷を行った後に、抗菌・抗ウイルス剤で印刷を行った。印刷インキ1および印刷インキ2の種類は速乾性の印刷インキであり、ワッサースーパーZ SS(大阪印刷インキ製造(株))を使用した。また、インキ塗布量の比は、1.5であり、インキ粘度の比は、1.2であった。そして、抗菌活性値は、5であった。この結果から、抗菌・抗ウイルス剤が印刷インキ1および印刷インキ2に浸透しなかったため、抗菌・抗ウイルス効果があるものと認められた。
比較例1では、抗菌・抗ウイルス剤で印刷を行った後に、印刷インキ1および印刷インキ2で印刷を行った。印刷インキ1および印刷インキ2の種類は通常であり、ワッサースーパーZ(大阪印刷インキ製造(株))を使用した。また、インキ塗布量の比は、1.2であり、インキ粘度の比は、1.2であった。そして、抗菌活性値は、1であった。この結果から、抗菌・抗ウイルス剤が印刷インキ1および印刷インキ2よりも上位にあるため、抗菌・抗ウイルス効果が認められなかった。
比較例2では、印刷インキ1および印刷インキ2で印刷を行った後に、抗菌・抗ウイルス剤で印刷を行った。印刷インキ1および印刷インキ2の種類は通常であり、ワッサースーパーZ(大阪印刷インキ製造(株))を使用した。また、インキ塗布量の比は、0.5であり、インキ粘度の比は、1.2であった。そして、抗菌活性値は、1であった。この結果から、抗菌・抗ウイルス剤が印刷インキ1および印刷インキ2よりも上位にあるため、抗菌・抗ウイルス効果が認められなかった。
比較例3では、印刷インキ1および印刷インキ2で印刷を行った後に、抗菌・抗ウイルス剤で印刷を行った。印刷インキ1および印刷インキ2の種類は通常であり、ワッサースーパーZ(大阪印刷インキ製造(株))を使用した。また、インキ塗布量の比は、1.2であり、インキ粘度の比は、0.5であった。そして、抗菌活性値は、1であった。この結果から、抗菌・抗ウイルス剤が印刷インキ1および印刷インキ2よりも上位にあるため、抗菌・抗ウイルス効果が認められなかった。
このように、印刷インキ1および印刷インキ2で印刷を行った後に、抗菌・抗ウイルス剤で印刷を行い、速乾性または耐水性の印刷インキを用いることによって、抗菌・抗ウイルス剤が当該印刷インキに浸透することなく、抗菌・抗ウイルス効果を得ることができる。
以上、本発明の内容を表現するために、図面を参照しながら本発明の好ましい実施形態の説明を行った。ただし、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本願明細書に記載された事項に基づいて当業者が自明な変更形態や改良形態を包含するものである。
10a 印刷装置
10b 印刷装置
10c 印刷装置
Ia 印刷インキ層
Ib 印刷インキ層
Ic 抗菌・抗ウイルス層

Claims (5)

  1. 印刷インキにより設けられた印刷インキ層と、該印刷インキ層を抗菌・抗ウイルス剤によって被覆した抗菌・抗ウイルス層を有する段ボールであって、
    前記段ボールは、前記印刷インキ層の印刷部位における平均塗布量が、前記抗菌・抗ウイルス層の平均塗布量より少なく、
    前記印刷インキのザーンカップ粘度が、前記抗菌・抗ウイルス剤のザーンカップ粘度より低いことを特徴とする段ボール。
  2. 前記印刷インキは、速乾性印刷インキであることを特徴とする請求項1に記載の段ボール。
  3. 前記印刷インキは、耐水性印刷インキであることを特徴とする請求項1または2に記載の段ボール。
  4. 1つの印刷工程に複数の印刷装置を有する抗菌・抗ウイルス段ボール加工方法であって、
    (a)印刷インキで前記印刷装置により段ボールの表面に印刷する工程、
    (b)抗菌・抗ウイルス剤を前記印刷装置により段ボールの表面に印刷を行う工程を有し、且つ、(b)工程は、(a)工程の後に行い、
    前記(a)工程で用いられる印刷インキのザーンカップ粘度が、前記(b)工程で用いられる抗菌・抗ウイルス剤のザーンカップ粘度より低いことを特徴とする抗菌・抗ウイルス段ボール加工方法。
  5. 前記(a)工程における印刷インキの平均塗布量が、前記(b)工程における抗菌・抗ウイルス剤の平均塗布量より少ないことを特徴とする請求項に記載の抗菌・抗ウイルス段ボール加工方法。
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