JP7710023B2 - 曲げ加工機 - Google Patents

曲げ加工機

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Description

本発明は、曲げ加工機に関する。
曲げ加工機は、トップダイが左右方向に取り付けられる上部フレームと、ボトムダイが左右方向に取り付けられる下部フレームと、下部フレームの後方に設けられるベンドビームとを備えている。ベンドビームの前端は左右方向に延在しており、ベンドビームの前側上部及び前側下部には、左右方向に沿って曲げ金型が装着されている。ベンドビームは、上下方向の移動機構及び前後方向の移動機構によって、上下方向及び前後方向へ移動することができる。
曲げ加工を行う場合、トップダイとボトムダイとがワークを挟持することでワークが固定される。ベンドビームが上下方向に動作すると、トップダイ及びボトムダイの後端から後方へ突出したワークの端部に曲げ金型が押し当てられる。これにより、ワークの端部が左右方向に延在する曲げ線に沿って折り曲げられる。
特許文献1は、ベンドビームに連結された3つのベンドビームアームを前後方向に移動させることで、ベンドビームを前後方向に移動させる構成を開示している。3本のベンドビームアームは、各ベンドビームアームに設けられた移動機構によってそれぞれ独立して移動することができる。
特許文献1の曲げ加工機は、各駆動機構を独立して制御することで、ベンドビームを前後方向に湾曲させるクラウニングを行うことができる。例えば、ワークの曲げ力によってベンドビームが湾曲する場合には、このクラウニングにより、ベンドビームが左右方向にかけて直線(曲げ線)上に位置するよう調整される。これにより、ベンドビームの湾曲が抑制されることによってベンドビームが真っ直ぐな状態になり、曲げ加工の通り精度を向上させることができる。
特開2002-035846号公報
しかしながら、ベンドビームは高い曲げ加重が作用するため、剛体で構成されている。このため、ベンドビームを理想通りの形状に変形させることが難しい。
1又はそれ以上の実施形態の一態様は、下側のボトムダイと上側のトップダイとによって挟持されたワークを、左右方向に延在する曲げ線に沿って曲げるベンドビームと、ベンドビームを前後方向に湾曲させるクラウニング機構と、を備える曲げ加工機である。クラウニング機構は、前後方向に延在する第1駆動軸に沿ってベンドビームを前後方向に移動させる第1駆動部と、第1駆動部に対して左右方向に離隔して配置され、第1駆動軸と平行な第2駆動軸に沿ってベンドビームを前後方向に移動させる第2駆動部と、を有する。ベンドビームは、第1駆動軸及び第2駆動軸の間に設けられ、ベンドビームの一部を切り欠くように形成された第1切欠部を備えている。
1又はそれ以上の実施形態に係る曲げ加工機によれば、ベンドビームを理想通りの形状に変形させることができるので、曲げ加工の通り精度を向上させることができる。
図1は、本実施形態に係る曲げ加工機の要部を模式的に示す側面図である。 図2は、本実施形態に係る曲げ加工機1の要部を示す側面図である。 図3は、右直動部の構成を示す側面図である。 図4は、ベンドビームの構造を示す斜視図である。 図5は、上ベンドフレームの構造を説明する図である。 図6は、中央直動部と連結ブロックとの連結構造を示す断面図である。 図7は、右直動部と連結ブロックとの連結構造を示す断面図である。 図8は、変形例に係る上ベンドフレームの切欠部の形状を示す図である。
以下、図面を参照し、本実施形態に係る曲げ加工機について説明する。本実施形態では、曲げ加工機の構造を、左右方向、前後方向及び上下方向を用いて定義する。本実施形態では、左右方向及び前後方向が水平方向において直交する2つの方向に対応し、上下方向が鉛直方向に対応するが、これに限らない。図面では、右方向、左方向、上方向、下方向、前方向、後方向がそれぞれRT、LT、UP、DN、FR、RRで示されている。
図1は、本実施形態に係る曲げ加工機1の要部を示す上面図である。図2は、本実施形態に係る曲げ加工機1の要部を示す側面図である。
図2に示すように、曲げ加工機1は、板状のワークWの加工領域Wpを曲げることにより、ワークWを所望の形状に加工する加工機であり、パネルベンダーと称される。曲げ加工機1の前方には、ワークWの供給及び位置決めを行うマニピュレータ(図示せず)が配置されている。
曲げ加工機1は、本体フレーム5と、下部フレーム10と、上部フレーム20と、ベンドビーム30と、上下移動機構40と、前後移動機構50とを主体に構成されている。図1では、ワークW及び上部フレーム20の記載が省略されている。
本体フレーム5は、下部フレーム10、上部フレーム20及びベンドビーム30を支持するフレームである。
下部フレーム10は、左右方向に横長に形成されており、本体フレーム5の前側に設けられている。下部フレーム10の上部には、固定金型としてのボトムダイ15が取り付けられている。ボトムダイ15は、下部フレーム10に沿って左右方向に延在している。
上部フレーム20は、左右方向に横長に形成されている。上部フレーム20の下部には、ボトムダイ15と対向する、可動金型としてのトップダイ25が取り付けられている。トップダイ25は、上部フレーム20に沿って左右方向に延在している。
上部フレーム20は、上下方向に移動可能に本体フレーム5に設けられており、図示しないフレーム移動機構によって上下方向に移動する。上部フレーム20が下方向に移動すると、ボトムダイ15とトップダイ25とによってワークWが挟持されるので、ワークWが固定される。逆に、上部フレーム20が上方向へと移動すると、トップダイ25がワークWから離間するので、ワークWの固定が解除される。
ベンドビーム30は、下部フレーム10の後方に配置されている。ベンドビーム30は、前側が開放された略C字形状の断面形状を有しており、左右方向に延在している。ベンドビーム30の前側下部には、ワークWの加工領域Wpを上方向に曲げる正曲げ用の曲げ金型31が装着される。ベンドビーム30の前端上部には、ワークWの加工領域Wpを下方向に曲げる逆曲げ用の曲げ金型32が装着される。なお、ベンドビーム30の詳細な構成については後述する。
ベンドビーム30は、上下移動機構40及び前後移動機構50によって前後方向及び上下方向に移動可能に構成されている。
上下移動機構40は、ベンドビーム30を上下方向に移動させる機構である。図1に示すように、上下移動機構40は、左昇降部40Lと、右昇降部40Rとから構成されている。左昇降部40Lは、本体フレーム5の左側に配置され、ベンドビーム30の左領域を下方から支持している。右昇降部40Rは、本体フレーム5の右側に配置され、ベンドビーム30の右領域を下方から支持している。
図2を参照し、右昇降部40Rの構成を説明するが、左昇降部40Lの構成も同一である。右昇降部40Rは、左右方向に延びる回転軸を中心に回転するクランク軸(偏心軸)と、クランク軸を回転駆動する電動モータ41とを備えている。クランク軸に設けられた偏心部と、ベンドビーム30とは連結ビーム42によって連結されている。右昇降部40Rは、電動モータ41によって駆動されるクランク軸の回転によって、ベンドビーム30を上下方向に移動させる。
図1を参照するに、左及び右昇降部40L、40Rは、図示しない制御装置によって制御され、独立して動作する。左及び右昇降部40L、40Rは、ベンドビーム30の左右の高さが同じ状態で、すなわち水平状態でベンドビーム30を上下方向に移動させることができる。また、左及び右昇降部40L、40Rは、ベンドビーム30の左右の一方をその他方よりも相対的に低くすることで、水平面から傾斜した状態にベンドビーム30を切り替えることができる。
前後移動機構50は、ベンドビーム30を前後方向に移動させる機構である。また、前後移動機構50は、ベンドビーム30を前後方向に変形させるクラウニング機構でもある。以下、ベンドビーム30を前後方向に変形させる動作、すなわち左右方向に延びる直線に対してベンドビーム30の一部を前後方向にシフトさせる動作をクラウニングという。ただし、クラウニングという用語は、左右方向に延びる直線と平行な状態のベンドビーム30を前後方向に湾曲させる動作のみのらず、前後方向に湾曲したベンドビーム30を左右方向に延びる直線と平行な状態に変形させる動作も含むこととする。
前後移動機構50は、左直動部50Lと、中央直動部50Mと、右直動部50Rとから構成されている。左、中央、及び右直動部50L、50M、50Rは、ベンドビーム30の後方に、左右方向にかけて一定の間隔で配置されている。左直動部50Lは、本体フレーム5の左側に配置され、ベンドビーム30の左側に連結されている。中央直動部50Mは、本体フレーム5の中央に配置され、ベンドビーム30の中央に連結されている。右直動部50Rは、本体フレーム5の右側に配置され、ベンドビーム30の右側に連結されている。
図3は、右直動部50Rの構成を示す側面図である。以下、図3を参照し、右直動部50Rの構成を説明する。右直動部50Rは、電動モータ52と、減速機53と、ボールねじ軸54と、ボールねじナット56と、ヨーク57とを備えている。右直動部50Rは、本体フレーム5の上面(図3では省略)に固定された板状のベース部材58に搭載されている。
電動モータ52は、電気エネルギーによってトルクを発生させる機器であり、例えばサーボモータである。減速機53は、電動モータ52の回転動力(トルク)を減速して出力する。電動モータ52の出力軸と、減速機53の入力軸との間には、図示しないタイミングベルトが張られており、タイミングベルトを介して電動モータ52のトルクが減速機53の入力軸に伝達される。
ボールねじ軸54及びボールねじナット56は、ボールねじ機構を構成しており、減速機53のトルクによる回転運動を、前後方向に沿った直線運動に変換する。ボールねじ軸54は、前後方向に延在する右駆動軸ARに沿って配置されており、軸受55によって回転自在に支持されている。ボールねじ軸54の後端は、減速機53の出力軸に連結されている。ボールねじナット56は、ボールねじ軸54に螺合しており、ボールねじ軸54が正逆回転することにより、右駆動軸ARに沿って直線運動する直動部材である。このボールねじナット56は、ヨーク57と連結されている。
ヨーク57は、ボールねじナット56の直線運動に応じて、右駆動軸ARに沿って前後方向へ移動する。ヨーク57の前後方向へ移動は、ベース部材58の上面に前後方向に沿って設けられたガイドレール58aによって案内される。ヨーク57は、前後方向に沿った単純な直線運動となり、その他の方向への運動は伴わない。ヨーク57の前端は、二股状に分岐されており(図1参照)、ベンドビーム30に連結されている。
右直動部50Rは、右駆動軸ARに沿って直線運動するボールねじ機構によって、ベンドビーム30を前後方向に移動させることができる。
左及び中央直動部50L、50Mの構成は、右直動部50Rの構成と同じである。図1に示すように、左直動部50Lは、前後方向に延びる左駆動軸ALに沿った直線運動によってベンドビーム30を前後方向に移動させることができる。同様に、中央直動部50Mは、前後方向に延びる中央駆動軸AMに沿った直線運動によってベンドビーム30を前後方向に移動させることができる。
左、中央及び右直動部50L、50M、50Rは、図示しない制御装置によって制御され、独立して動作する。左、中央及び右直動部50L、50M、50Rは、ベンドビーム30の前端が左右方向に延在する直線と平行な状態でベンドビーム30を前後方向に移動させることができる。また、左、中央及び右直動部50L、50M、50Rは、ベンドビーム30のクラウニングを行うことができる。
具体的には、左、中央及び右直動部50L、50M、50Rは、ベンドビーム30の左右両側がベンドビーム30の中央よりも後側又は前側に位置するように、ベンドビーム30を湾曲させることができる。また、左、中央及び右直動部50L、50M、50Rは、ベンドビーム30の左右の一方がベンドビーム30の中央よりも後側又は前側に位置するようにベンドビーム30を湾曲させることができる。加えて、左、中央及び右直動部50L、50M、50Rは、ベンドビーム30の左右の一方を前側又は後側に湾曲させた状態で、ベンドビーム30の左右の他方をそれとは逆向きに湾曲させたりすることもできる。
このような構成の曲げ加工機1において、ワークWに対する曲げ加工は以下の通り行われる。すなわち、制御装置は、マニピュレータを制御することにより、トップダイ25上にワークWを配置するとともに、ワークWを位置決めする。図2に示すように、位置決めされたワークWは、加工領域Wpがボトムダイ15の後端から後方へと突出する。このとき、曲げ線は左右方向と平行となり、ボトムダイ15の後端と一致する。制御装置は、フレーム移動機構を駆動させることにより、上部フレーム20を下降させる。上部フレーム20が下降すると、ボトムダイ15とトップダイ25とによってワークWが挟持されることによってワークWが固定される。
つぎに、制御装置は、上下移動機構40及び前後移動機構50を制御することにより、ベンドビーム30を前後方向及び上下方向に移動させる。ベンドビーム30は、ワークWの加工領域Wpを曲げ可能な位置まで前方へと移動し、その後、ベンドビーム30の前端側が円弧を描くように上下方向に移動する。ベンドビームを上方向に移動させると、正曲げ用の曲げ金型31が加工領域Wpを上方に押し上げ、これにより、加工領域Wpに対して正曲げの曲げ加工を行うことができる。これとは逆に、ベンドビームを下方向に移動させると、逆曲げ用の曲げ金型32が加工領域Wpを下方に押し下げ、これにより、加工領域Wpに対して逆曲げの曲げ加工を行うことができる。
また、制御装置は、曲げ加工に先立ち、又は曲げ加工の途中などの必要なタイミングで前後移動機構50を制御することにより、ベンドビーム30のクラウニングを行うことができる。
以下、図4を参照し、ベンドビーム30の構造を説明する。図4は、ベンドビーム30の構造を示す斜視図である。ベンドビーム30は、複数のリブ35と、下ベンドフレーム36と、上ベンドフレーム37とで構成されている。
複数のリブ35は、左右方向にかけて配置されている。各リブ35は、開口部を備えるC字形状の断面形状を有しており、開口部が前方を向くように配置されている。各リブ35により、曲げ加工時に作用する高い荷重に対する剛性が、下ベンドフレーム36及び上ベンドフレーム37に付与される。
本実施形態では、合計で7つのリブ35が配置されている。1つのリブ35がベンドビーム30の中央に配置され、3つのリブ35がベンドビーム30の左領域に配置されている。また、3つのリブ35がベンドビーム30の右領域に配置されている。
中央のリブ35を示す場合には、リブ35Mと表し、左領域の各リブ35を示す場合には、左側から順番にリブ35LL、35LM、LRと表す。また、右領域の各リブ35を示す場合には、左側から順番にリブ35RL、35RM、35RRと表す。
7つのリブ35のうち、任意のリブ35には、前後移動機構50とベンドビーム30と連結するための連結ブロック38が取り付けられている。本実施形態では、合計で3つの連結ブロック38が取り付けられている。具体的には、中央のリブ35Mに連結ブロック38が取り付けられている。ベンドビーム30の左領域にある3つのリブ35LL、35LM、LRのうちの中央のリブ35LMに、連結ブロック38が取り付けられている。ベンドビーム30の右領域にある3つのリブ35RL、35RM、35RRのうちの中央のリブ35RMに、連結ブロック38が取り付けられている。
図1に示すように、左、中央及び右直動部50L、50M、50Rは、それぞれ連結ブロック38を介してリブ35LM、35M、35RMに連結される。具体的には、左直動部50Lがリブ35LMに連結される。中央直動部50Mがリブ35Mに連結される。右直動部50Rがリブ35RMに連結される。
図4に示すように、下ベンドフレーム36は、左右方向に延在しており、複数のリブ35によって支持されている。下ベンドフレーム36の前端36fには、正曲げ用の曲げ金型31が装着される。下ベンドフレーム36の下面には、上下移動機構40の連結ビーム42(図2参照)を回転可能に支持する支持部36aが設けられている。
上ベンドフレーム37は、左右方向に延在しており、複数のリブ35によって支持されている。上ベンドフレーム37の前端37fには、逆曲げ用の曲げ金型32が装着される。
図5は、上ベンドフレーム37の構造を説明する図である。上ベンドフレーム37の後端37rには、複数の切欠部37nが設けられている。図5に示す例では、合計で4つの切欠部37nが設けられている。
中央直動部50Mが連結されるリブ35Mと、左直動部50Lが連結されるリブ35LMとの間に2つの切欠部37nが設けられている。2つの切欠部37nは、左及び中央直動部50M、50Lが連結されていないリブ35LRを境に左側と右側とそれぞれ配置されている。
右直動部50Rが連結されるリブ35RMと、中央直動部50Mが連結されるリブ35Mとの間に2つの切欠部37nが設けられている。2つの切欠部37nは、中央及び右直動部50M、50Rが連結されないリブ35RLを境に左側と右側とにそれぞれ配置されている。
各切欠部37nは、前方向に向かって凹状に窪むような湾曲した形状を有している。各切欠部37nの湾曲形状は、曲率半径Raと、この曲率半径Raよりも小さな曲率半径Rbとを組み合わせて構成されている。大きな曲率半径Raは、直動部50L、50M、50Rが連結されるリブ35LM、35M、35RM側に設定され、小さな曲率半径Rbは、直動部50L、50M、50Rが連結されないリブ35LR、35RL側に設定されている。例えば、中央直動部50Mが連結されるリブ35Mと、その右側にあるリブ35RLとの間にある切欠部37nを例に挙げる。この場合、切欠部37nのうち、リブ35M側の領域は大きな曲率半径Raで湾曲し、リブ35RL側の領域は小さな曲率半径Rbで湾曲している。
本実施形態に係るベンドビーム30は、左、中央及び右直動部50L、50M、50Rが駆動することで、これらに連結されるリブ35LM、35M、35RMが前後方向に相対移動される。このとき、リブ35LM、35M、35RMの前後方向の相対位置に応じて、ベンドビーム30が前後方向に湾曲する。例えば、左右領域のリブ35LM、35RMが、中央のリブ35Mに比して後方向へ相対移動することで、中央が前方向に向かって凸形状となるようにベンドビーム30が湾曲する。あるいは、左領域のリブ35LMが、中央及び右領域のリブ35M、35RMに比して後方向へ相対移動することで、左領域が後方向に向かうようにベンドビーム30が湾曲する。
クラウニングによりベンドビーム30が湾曲するとき、上ベンドフレーム37には応力が集中する。特に、左、中央及び右直動部50L、50M、50Rが連結されるリブ35LM、35M、35RMの間では、上ベンドフレーム37が大きく撓むため、高い応力が発生する。上述した通り、左及び中央直動部50L、50Mに連結されるリブ35LM、35Mの間に2つの切欠部37nが設けられ、中央及び右直動部50M、50Rに連結されるリブ35M、35RMの間に2つの切欠部37nが設けられている。これらの切欠部37nにより、上ベンドフレーム37の前後方向への湾曲を許容することができるとともに、各リブ35LM、35M、35RMの間に応力が集中することを抑制することができる。
また、ベンドビーム30を湾曲させるために、左、中央及び右直動部50L、50M、50Rが連結されるリブ35LM、35M、35RMの近傍では応力の集中が顕著となる。この点、各切欠部37nには、リブ35LM、35M、35RM側に大きな曲率半径Raが設定されている。これにより、リブ35LM、35M、35RMの近傍に応力が集中することを抑制することができる。
図5では上ベンドフレーム37の後端37rの構造を説明したが、下ベンドフレーム36の後端36rの構造も同様である。すなわち、図4に示すように、下ベンドフレーム36の後端36rには、複数の切欠部36nが設けられている。本実施形態では、下ベンドフレーム36の後端36rにも、左、中央及び右直動部50L、50M、50Rが連結されるリブ35LM、35M、35RMの間に合計で4つの切欠部36nが設けられている。
図6及び図7を参照し、ベンドビーム30と左、中央及び右直動部50L、50M、50Rとの連結構造について説明する。図6は、中央直動部50Lと連結ブロック38との連結構造を示す断面図であり、図7は、右直動部50Rと連結ブロック38との連結構造を示す断面図である。
図6に示すように、中央直動部50Mにおけるヨーク57の前端には、左右方向に延在する支持軸39が設けられている。連結ブロック38における後端には、支持軸39を支持する自動調心ころ軸受60が設けられている。図7に示すように、右直動部50Rにおける連結構造も同様であり、ヨーク57の前端には、左右方向に延在する支持軸39が設けられている。連結ブロック38における後端には、支持軸39を支持する自動調心ころ軸受60が設けられている。なお、左直動部50Lにおける連結構造も同様であり、その説明は省略する。
図6及び図7に示すように、クラウニングを行っていない状態では、連結ブロック38は、前後方向に延びる基準線Laに沿った基準状態となっている。一方で、クラウニングによってベンドビーム30が湾曲すると、連結ブロック38も基準線Laに対して傾くように傾斜する。このとき、自動調心ころ軸受60により、連結ブロック38の傾斜を許容することができる。これにより、連結部に大きな負荷が発生することを抑制しつつ、ベンドビーム30を適切に湾曲させることができる。
加えて、図7に示すように、左及び右直動部50L、50Rにおいては、自動調心ころ軸受60とヨーク57との間に、左右方向のクリアランスが設けられている。自動調心ころ軸受60は、このクリアランスの分だけ左右方向に移動することができる。これにより、クラウニングによってベンドビーム30が湾曲するときに、連結ブロック38が左右方向に移動することを許容することができる。これにより、ベンドビーム30を適切に湾曲させることができる。
これに対して、図6に示すように、中央直動部50Mにおいては、自動調心ころ軸受60とヨーク57との間にカラー61が設けられている。このカラー61により自動調心ころ軸受60の左右方向の移動は規制される。ベンドビーム30の中央位置では、連結ブロック38の左右方向の移動を規制することで、ベンドビーム30が左右方向へと位置ずれすることを規制することができる。
以上説明した通り、本実施形態に係る曲げ加工機1は、ボトムダイ15とトップダイ25とによって挟持されたワークWを、左右方向に延在する曲げ線に沿って曲げるベンドビーム30と、ベンドビーム30を前後方向に変形させる前後移動機構(クラウニング機構)50と、を備えている。前後移動機構50は、前後方向に延在する中央駆動軸(第1駆動軸)AMに沿ってベンドビーム30を前後方向に移動させる中央直動部(第1駆動部)50Mと、中央直動部50Mに対して左右方向に離隔して配置され、中央駆動軸AMと平行な左駆動軸(第2駆動軸)ALに沿ってベンドビーム30を前後方向に移動させる左直動部(第2駆動部)50Lと、を有している。ベンドビーム30は、中央駆動軸AM及び左駆動軸ALの間に設けられ、ベンドビーム30の一部を切り欠くように形成された切欠部(第1切欠部)36n、37nを備えている。
左直動部50Lと中央直動部50Mとの間ではベンドビーム30が大きく撓むため、高い応力が発生する。ベンドビーム30に設けられた切欠部36n、37nによって、ベンドビーム30の湾曲部位に応力が集中することを抑制することができる。加えて、ベンドビーム30が撓みやすくなるので、ベンドビーム30を大きく変形させることができる。これにより、ベンドビーム30を理想通りの形状に変形させることができるので、曲げ加工の通り精度を向上させることができる。
本実施形態において、前後移動機構50は、中央直動部50Mを隔てて左直動部50Lと対向する位置に配置され、中央駆動軸AMと平行な右駆動軸(第3駆動軸)ARに沿ってベンドビーム30を前後方向に移動させる右直動部(第3駆動部)50Rをさらに有している。ベンドビーム30は、中央駆動軸AM及び右駆動軸ARの間に設けられ、ベンドビーム30の一部を切り欠くように形成された切欠部(第2切欠部)36n、37nをさらに備えている。
この構成によれば、ベンドビーム30に左、中央及び右直動部50L、50M、50Rが連結される。3つの駆動軸AL、AM、ARのベンドビーム30を前後方向に移動させることで、ベンドビーム30を任意の形状で変形させることができる。
また、中央直動部50Mと右直動部50Rとの間でもベンドビーム30が大きく撓むため、高い応力が発生する。ベンドビーム30に設けられた切欠部36n、37nによって、ベンドビーム30の湾曲部位に応力が集中することを抑制することができる。加えて、ベンドビーム30が撓みやすくなるので、ベンドビーム30を大きく変形させることができる。これにより、ベンドビーム30を理想通りの形状に変形させることができるので、曲げ加工の通り精度を向上させることができる。
本実施形態において、左、中央及び右直動部50L、50M、50Rは、左、中央及び右第3駆動軸AL、AM、ARに沿って直線運動するボールねじ機構(直動機構)によって、ベンドビーム30を前後方向に移動させる。前後移動機構50は、左、中央及び右第3駆動軸AL、AM、ARがそれぞれ独立して駆動することで、ベンドビーム30を前後方向に変形させる。
ベンドビーム30を前後方向に移動させる機構としては、左右方向に延在する回転軸を中心に回転する偏心軸を用いる方法が考えられる。しかしながら、偏心軸を利用する構成の場合、偏心軸には前後方向の移動成分のみならず上下方向の移動成分も含まれる。このため、ベンドビーム30に上下方向の捻じれが発生し、曲げ加工の通り精度を低下させてしまう虞がある。
本実施形態によれば、左、中央及び右第3駆動軸AL、AM、ARに沿う直線運動のみで、ベンドビーム30が前後方向に移動される。偏心軸を用いたときのようにベンドビーム30に上下方向の捻じれが発生することを抑制することができるので、曲げ加工の通り精度を向上させることができる。
また、偏心軸を用いる構成の場合、ベンドビーム30の前後方向の移動量の最大値は、偏心軸の偏心量となる。本実施形態では、直動機構であるため、ベンドビーム30の前後方向の移動量を大きく確保することができる。これにより、ベンドビーム30を大きく変形させることができる。ただし、直動機構の場合には、ベンドビーム30が撓みやすい構造であることと、ベンドビーム30の湾曲部位に応力が集中することを抑制することが求められる。本実施形態では、直動機構を採りつつ、上記の如くベンドビーム30に切欠部36n、37nを設けることで、ベンドビーム30に撓みやすさを付与するとともに、湾曲部位に応力が集中することを抑制している。このように、直動機構によってベンドビーム30を大きく変形させることで、ベンドビーム30を理想通りの形状に変形させるという目的を達成している。
なお、本実施形態では、直動機構としてボールねじ機構を例示したが、これに限定されない。左、中央及び右駆動軸AL、AM、ARは、直動型のアクチュエータを広く利用することができる。
本実施形態において、ベンドビーム30は、ワークWを上方向に折り曲げる正曲げ用の曲げ金型31が装着され、左右方向に延在する下ベンドフレーム36と、ワークWを下方向に折り曲げる逆曲げ用の曲げ金型32が装着され、左右方向に延在する上ベンドフレームと、を備えている。切欠部36n、37nは、下及び上ベンドフレーム36、37にそれぞれ設けられている。
この構成によれば、左右方向に延びる剛体である下及び上ベンドフレーム36、37に切欠部36n、37nが設けられている。したがって、下及び上ベンドフレーム36、37の湾曲部位に応力が集中することを抑制することができる。加えて、下及び上ベンドフレーム36、37が撓みやすくなるので、下及び上ベンドフレーム36、37を大きく変形させることができる。これにより、ベンドビーム30を理想通りの形状に変形させることができるので、曲げ加工の通り精度を向上させることができる。
本実施形態において、ベンドビーム30は、左右方向に離隔して配置され、下及び上ベンドフレーム36、37を補強する複数のリブ35をさらに備えている。左、中央及び右直動部50L、50M、50Rは、複数のリブ35の中から選択される3つのリブ35に連結されている。
具体的には、図4に示すように、複数のリブ35は、ベンドビーム30の中央に配置され、中央直動部50Mが連結されるリブ(第1リブ)35Mと、ベンドビーム30の左領域に配置され、左直動部50Lが連結されるリブ(第2リブ)35LMと、を含む。また、複数のリブ35は、ベンドビーム30の右領域に配置され、右直動部が連結されるリブ(第3リブ)35RMを含む。さらに、複数のリブ35は、中央のリブ35M及び左領域のリブ35LMの間に配置されるリブ(第4リブ)35LRと、中央のリブ35M及び右領域のリブ35RMの間に配置されるリブ(第5リブ)35RLと、を含む。切欠部36n、37nは、リブ35M及びリブ35LRの間と、リブ35LR及びリブ35LMの間とにそれぞれ設けられている。また、切欠部36n、37nは、リブ35M及びリブ35RLの間と、リブ35RL及びリブ35RMの間とにそれぞれ設けられている。
各リブ35の間では下及び上ベンドフレーム36、37が大きく撓むため、高い応力が発生する。下及び上ベンドフレーム36、37に設けられた切欠部36n、37nによって、下及び上ベンドフレーム36、37の湾曲部位に応力が集中することを抑制することができる。加えて、下及び上ベンドフレーム36、37が撓みやすくなるので、下及び上ベンドフレーム36、37を大きく変形させることができる。これにより、ベンドビーム30を理想通りの形状に変形させることができるので、曲げ加工の通り精度を向上させることができる。
本実施形態において、切欠部36n、37nの湾曲形状は、第1曲率半径Raと、第1曲率半径Raよりも小さな第2曲率半径Rbとを組み合わせて構成されている。第1曲率半径Raは、直動部50L、50M、50Rが連結されるリブ35LM、35M、35RM側に設定される。一方、第2曲率半径Rbは、直動部50L、50M、50Rが連結されていないリブ35LR、RL側に設定されている。
直動部50L、50M、50Rが連結されるリブ35LM、35M、35RMの近傍では、クラウニング時に直動部50L、50M、50Rから荷重が作用するため、応力の集中が顕著となる。この点、各切欠部36n、37nには、リブ35LM、35M、35RM側に大きな曲率半径Raが設定されている。これにより、リブ35LM、35M、35RMの近傍に応力が集中することを抑制することができる。
上述した説明では、図5に示す切欠部37nの形状を例示した。しかしながら、切欠部7nの形状は一例であり、本実施形態はこれに限定されない。上ベンドフレーム37の後端37rには、図8に示すような形状の切欠部37n1~37n7が設けられてもよい。図8は、変形例に係る上ベンドフレーム37の切欠部37n1~37n7の形状を示す図である。
図8(a)に示すように、切欠部37n1は、曲率中心が後端37rに位置するような曲率半径一定の半円形状である。図8(b)に示すように、切欠部37n2は、長円が長手方向と直交する方向に分割された半長円形状である。図8(c)に示すように、切欠部37n3は、長円が長手方向に沿って分割された半長円形状である。図8(d)に示すように、切欠部37n4は、円形状の部分と長方形状の部分とが組み合わされた形状である。図8(e)に示すように、切欠部37n5は、曲率中心が後端37rよりも外側に位置するような曲率半径一定の円弧形状である。図8(f)に示すように、切欠部37n6は、後端37rと平行な基準辺と、この基準辺に接続する左右対称な一対の傾斜辺とからなる台形形状である。図8(g)に示すように、切欠部37n7は、左右に並んだ半円と、半円同士の境界部分に位置する四角形状とが組み合わされた形状である。
これらの変形例に示す切欠部37n1~37n7であっても、ベンドビーム30の湾曲部位に応力が集中することを抑制することができる。加えて、ベンドビーム30が撓みやすくなるので、ベンドビーム30を大きく変形させることができる。これにより、ベンドビーム30を理想通りの形状に変形させることができるので、曲げ加工の通り精度を向上させることができる。
なお、図8では上ベンドフレーム37の切欠部37nに関する変形例を説明したが、この変形例は下ベンドフレーム36の切欠部36nにも適用可能である。
上記のように、本実施形態を記載したが、この実施形態の一部をなす論述及び図面はこの実施形態を限定するものであると理解すべきではない。この実施形態から当業者には様々な代替の実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
1 曲げ加工機
5 本体フレーム
10 下部フレーム
15 ボトムダイ
20 上部フレーム
25 トップダイ
30 ベンドビーム
31、32 曲げ金型
35 リブ
36 下ベンドフレーム
36f 前端
36n 切欠部
36r 後端
37 上ベンドフレーム
37f 前端
37n 切欠部
37r 後端
38 連結ブロック
39 支持軸
40 上下移動機構
40L、40R 昇降部(左昇降部、右昇降部)
41 電動モータ
42 連結ビーム
50 前後移動機構
50L、50M、50R 直動部(左直動部、中央直動部、右直動部)
52 電動モータ
53 減速機
54 ボールねじ軸
55 軸受
56 ボールねじナット
57 ヨーク
60 自動調心ころ軸受
AL、AM、AR 駆動軸(左駆動軸、中央駆動軸、右駆動軸)
W ワーク

Claims (6)

  1. ボトムダイとトップダイとによって挟持されたワークを、左右方向に延在する曲げ線に沿って曲げるベンドビームと、
    前記ベンドビームを前後方向に変形させるクラウニング機構と、を備え、
    前記クラウニング機構は、
    前後方向に延在する第1駆動軸に沿って前記ベンドビームを前後方向に移動させる第1駆動部と、
    前記第1駆動部に対して左右方向に離隔して配置され、前記第1駆動軸と平行な第2駆動軸に沿って前記ベンドビームを前後方向に移動させる第2駆動部と、
    前記第1駆動部を隔てて前記第2駆動部と対向する位置に配置され、前記第1駆動軸と平行な第3駆動軸に沿って前記ベンドビームを前後方向に移動させる第3駆動部と、を有し、
    前記ベンドビームは、
    前記第1駆動軸及び前記第2駆動軸の間に設けられ、前記ベンドビームの一部を切り欠くように形成された第1切欠部と、
    前記第1駆動軸及び前記第3駆動軸の間に設けられ、前記ベンドビームの一部を切り欠くように形成された第2切欠部と、を備えている
    曲げ加工機。
  2. 前記第1駆動部、前記第2駆動部及び前記第3駆動部は、前記第1駆動軸、前記第2駆動軸及び前記第3駆動軸に沿って直線運動する直動機構によって、前記ベンドビームを前後方向に移動させ、
    前記クラウニング機構は、前記第1駆動部、前記第2駆動部及び前記第3駆動部がそれぞれ独立して駆動することで、前記ベンドビームを前記前後方向に変形させる
    請求項記載の曲げ加工機。
  3. 前記ベンドビームは、
    前記ワークを上方向に折り曲げる正曲げ用の曲げ金型が装着され、左右方向に延在する下ベンドフレームと、
    前記ワークを下方向に折り曲げる逆曲げ用の曲げ金型が装着され、左右方向に延在する上ベンドフレームと、を備え、
    前記第1及び第2切欠部は、
    前記下ベンドフレーム及び前記上ベンドフレームにそれぞれ設けられている
    請求項記載の曲げ加工機。
  4. 前記ベンドビームは、
    前記左右方向に離隔して配置され、前記下ベンドフレーム及び前記上ベンドフレームを補強する複数のリブをさらに備え、
    前記第1駆動部、前記第2駆動部及び前記第3駆動部は、前記複数のリブの中から選択される3つのリブに連結されている
    請求項記載の曲げ加工機。
  5. 前記複数のリブは、
    前記ベンドビームの中央に配置され、前記第1駆動部が連結される第1リブと、
    前記ベンドビームの左領域に配置され、前記第2駆動部が連結される第2リブと、
    前記ベンドビームの右領域に配置され、前記第3駆動部が連結される第3リブと、
    前記第1リブ及び前記第2リブの間に配置される第4リブと、
    前記第1リブ及び前記第3リブの間に配置される第5リブと、を含み、
    前記第1切欠部は、前記第1リブ及び前記第4リブの間と、前記第4リブ及び前記第2リブの間とにそれぞれ設けられ、
    前記第2切欠部は、前記第1リブ及び前記第5リブの間と、前記第5リブ及び前記第3リブの間とにそれぞれ設けられている
    請求項記載の曲げ加工機。
  6. 前記第1切欠部及び前記第2切欠部の湾曲形状は、第1曲率半径と、前記第1曲率半径よりも小さな第2曲率半径とを組み合わせて構成されており、
    前記第1曲率半径は、各駆動部が連結されるリブ側に設定され、
    前記第2曲率半径は、各駆動部が連結されていないリブ側に設定されている
    請求項記載の曲げ加工機。
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