JP7730274B2 - 飲料 - Google Patents
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Description
本実施の形態に係る飲料は、例えば穀物素材等の天然素材由来の抽出物を含み、2-エチル-3,5-ジメチルピラジン(2-ethyl-3,5-dimethylpyrazine)を1~15ppbの含有量で含む飲料である。具体的に、この飲料は、ゲラニオール(Geraniol)を5~1000ppbの割合で含有する。
本実施の形態に係る飲料には、2-エチル-3,5-ジメチルピラジンが含まれる。2-エチル-3,5-ジメチルピラジンは、主には飲料を構成する素材に由来する香気成分である。また、飲料中における2-エチル-3,5-ジメチルピラジンの含有量は1~15ppbの範囲である。
本実施の形態に係る飲料には、ゲラニオールが含まれる。ゲラニオールは、香気成分であり、素材に由来して飲料中に含まれることとなる2-エチル-3,5-ジメチルピラジンによる異臭をマスキングする作用を有する。
本実施の形態に係る飲料においては、その効果を阻害しない範囲で、一般的な飲料に通常用いられる他の原料や添加剤を適宜配合できる。なお、その配合量は、目的とする効果に応じて適宜調整できる。具体的には、例えば、酸化防止剤、pH調整剤、香料、各種エステル類、有機酸類、有機酸塩類、無機酸類、無機酸塩類、無機塩類、色素類、乳化剤、保存料、調味料、品質安定剤等の各種添加剤を含んでいてもよい。
本実施の形態に係る飲料においては、容器に充填することで容器詰飲料とすることができる。容器としては、飲料業界で公知の密封容器であればよく、適宜選択して用いることができ、流通形態や消費者ニーズに応じて適宜決定できる。その具体例としては、ガラス、プラスチック(ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等)、紙、アルミ、スチール等の単体、又はこれらの複合材料又は積層材料からなる密封容器が挙げられる。特に、透明(半透明も含む)容器が好ましい。透明容器は全体が透明であっても、一部が透明であってもよい。
本実施の形態に係る飲料は、飲料の製造において採用される任意の条件や方法を用いて製造することができる。例えば、2-エチル-3,5-ジメチルピラジンの含有量が1~15ppbである飲料に、含有量が5~1000ppbとなるようにゲラニオールを添加する。さらにその他必要に応じて加えられる成分を添加する等して飲料を調製する。
上述したように、本実施の形態に係る飲料によれば、2-エチル-3,5-ジメチルピラジンを含有する場合でも、ゲラニオールを5~1000ppbの含有量で配合されていることにより、2-エチル-3,5-ジメチルピラジンによるアーモンド様の重い匂いを効果的に抑制でき、飲料を構成する素材由来の風味を改善することができ、嗜好性に優れた飲料となる。
また、ゲラニオールを、2-エチル-3,5-ジメチルピラジンを1~15ppbの含有量で含む飲料に添加することで、2-エチル-3,5-ジメチルピラジンによるアーモンド様の重い匂いを抑制して飲料の風味を改善させるための風味改善剤として定義することもできる。
[基準品及び試験サンプルの作製]
焙煎した大麦(L*=41)10gを、90℃、30倍容の水で抽出して抽出液を得た。なお、上記L*値(焙煎度)は、室温にした試料を、ミルサー(IFM-300,岩谷産業社製)を用いて20秒間粉砕した後、粉砕後の試料を、分光色差計(SE7700,日本電色工業社製)を用いて反射法にて測定して得られた値である。
基準品1及び試験サンプル中における2-エチル-3,5-ジメチルピラジンの含有量は、ガスクロマトグラフ質量分析(GC-MS)を用いて下記の条件にて測定した。具体的には、分析対象である試験サンプル100μLをバイアル瓶(容量10mL)に入れ、ゲステル社製MPSを用いるMVM(Multi Volatile Method)によりGC-MS/MS(アジレント・テクノロジー社製)に導入した。検量線は標準添加法にて作成し、内標としてシクロヘキサノールを用いた。
(GC-MSの分析条件)
・機器 GC:Agilent 7890B GC System(アジレント・テクノロジー社製)
MS:Agilent 7000D GC/MS Triple Quad(アジレント・テクノロジー社製)
全自動揮発性成分抽出導入装置:MPS Robotic Pro/DHS/TDU2/CIS4(ゲステル社製)
捕集管(吸着剤):Tenax TA、Carbopack-B & Carbopack-X
・カラム :DB-WAX UI(20m×0.18mm、膜厚0.30μm)(アジレント・テクノロジー社製)
・注入法 :スプリットレス
・キャリアガス :He(1.0mL/分)
・トランスファーライン :250℃
・昇温プログラム :40℃(3分間保持)→5℃/分→240℃(7分間保持)
・プリカーサーイオン>プロダクトイオン(CE(コリジョンエネルギー))
:2-ethyl-3,5-dimethylpyrazine 135>135(5V)
:cyclohexanol 82>67(5V)
・イオン化方法 :EI
・四重極温度 :150℃
・イオン源温度 :230℃
作製した基準品1及び各試験サンプルについて、専門パネル5名にて官能評価を行った。官能評価は、具体的には、基準品1に対して、「おいしさ」、「すっきり感」、「アーモンド様の香りの強さ」について比較評価することで行った。各評価点数は、下記の評価基準に従って各パネルがつけた評価点数の平均値として算出した。かかる評価においては、基準品1の点数を基準値(4点)として評価した。なお、「おいしさ」は「風味に基づく嗜好性の高さ」を、「すっきり感」は「飲料の後味のすっきり感」をそれぞれ評価した。また、「アーモンド様の香りの強さ」はその項目名のとおり、「アーモンドのような香りの強度」を評価した。
(評価基準)7点:かなり良い、6点:良い、5点:やや良い、4点:基準品と同等、3点:やや悪い、2点:悪い、1点:かなり悪い
(評価基準)7点:かなり強い、6点:強い、5点:やや強い、4点:基準品と同等、3点:やや弱い、2点:弱い、1点:かなり弱い
下記表1に、基準品1及び試験サンプル中の2-エチル-3,5-ジメチルピラジン濃度及び官能評価結果を示す。評価における「おいしさ」、「すっきり感」については、上記の評価基準にあるように、点数が大きくなるほど評価が高いことを意味する。また、「アーモンド様の香りの強さ」については、上記の評価基準にあるように、点数が小さくなるほど感じられにくくなっており、評価が高いことを意味する。
[基準品及び試験サンプルの作製]
上記で得られた基準品1に2-エチル-3,5-ジメチルピラジンを濃度5ppbとなるように添加して、基準品2を作製した。また、基準品1に2-エチル-3,5-ジメチルピラジンを濃度15ppbとなるように添加して、基準品3を作製した。なお、基準品2、基準品3のゲラニオール濃度は0ppbであった。また、得られた基準品2に、ゲラニオールを、下記表2に示す濃度となるように添加し、各試験サンプル(比較例1、実施例1~実施例4)を作製した。また、得られた基準品3に、シス-3-ヘキセン-1-オールを、下記表3に示す濃度となるように添加し、各試験サンプル(実施例5~実施例8)を作製した。
(GC-MSの分析条件)
・機器 GC:6890A(G1530A)GC System(アジレント・テクノロジー社製)
MS:5973N MSD(アジレント・テクノロジー社製)
全自動揮発性成分抽出導入装置:Multipurpose sampler MPS2(ゲステル社製)
・SPMEファイバー:DVB/CAR/PDMS(スペルコ社製)
・前処理条件:Incubation 60℃,10分
Extraction 60℃,20分
Desorption 5分
・カラム:DB-WAX UI(30m×0.25mm、膜厚0.25μm)(アジレント・テクノロジー社製)
・注入法:スプリットレス
・注入口温度:240℃
・キャリアガス:He(1.0mL/分)
・昇温プログラム:40℃(2分間保持)→8℃/分→240℃(10分間保持)
・イオン源温度:240℃
・四重極温度:150℃
・定量イオン(Geraniol):69
・定量イオン(cyclohexanol):57
作製した基準品2、基準品3及び各試験サンプルについて、専門パネル5名にて官能評価を行った。官能評価は、具体的には、基準品2に対して、「おいしさ」、「すっきり感」、「アーモンド様の香りの強さ」について比較評価することで行った。各評価点数は、試験1と同様の評価基準に従って各パネルがつけた評価点数の平均値として算出した。かかる評価においては、基準品2の点数を基準値(4点)として評価した。
下記表2、表3に、基準品2、基準品3及び各試験サンプル中の2-エチル-3,5-ジメチルピラジン濃度、ゲラニオール濃度、及び官能評価結果を示す。評価における「おいしさ」、「すっきり感」については、上記の評価基準にあるように、点数が大きくなるほど評価が高いことを意味する。また、「アーモンド様の香りの強さ」については、上記の評価基準にあるように、点数が小さくなるほど感じられにくくなっており、評価が高いことを意味する。
Claims (5)
- 2-エチル-3,5-ジメチルピラジンを1~15ppbの含有量で含む飲料であって、
ゲラニオールを5~1000ppbの割合で含有する、
飲料。 - 前記ゲラニオールを5~500ppbの割合で含有する、
請求項1に記載の飲料。 - 焙煎された穀物の抽出液を含む、
請求項1又は2に記載の飲料。 - 2-エチル-3,5-ジメチルピラジンを1~15ppbの含有量で含む飲料に、
ゲラニオールをその含有量が5~1000ppbとなるように添加する、
飲料の風味改善方法。 - ゲラニオールを含み、
2-エチル-3,5-ジメチルピラジンを1~15ppbの含有量で含む飲料に、前記ゲラニオールの含有量が5~1000ppbとなるように添加して用いられる、
飲料の風味改善剤。
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| JP2020028244A (ja) | 2018-08-22 | 2020-02-27 | 三栄源エフ・エフ・アイ株式会社 | 香味改善剤 |
| JP2021036814A (ja) | 2019-09-02 | 2021-03-11 | アサヒ飲料株式会社 | 茶飲料 |
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