JP7794568B2 - 飲料 - Google Patents
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Description
本実施の形態に係る飲料は、例えば天然の素材由来の抽出物に5~50ppbの含有量の2-アセチルピラジンを含有する飲料である。この飲料は、2-フェニルエチルアルコール(2-phenylethylalcohol)を1.1~1000ppbの割合で、また、アセトイン(acetoin)を10~2000ppbの割合で含有する。
本実施の形態に係る飲料には、2-アセチルピラジンが含まれる。2-アセチルピラジンは、主には飲料を構成する素材に由来する香気成分である。また、飲料中における2-アセチルピラジンの含有量は5~50ppbの範囲である。
本実施の形態に係る飲料には、2-フェニルエチルアルコールが含まれる。2-フェニルエチルアルコールは、香気成分であり、後述するアセトインと共に、素材に由来して飲料中に含まれることとなる2-アセチルピラジンによる異臭をマスキングする。
本実施の形態に係る飲料では、アセトインが含まれる。アセトインは、香気成分であり、上述した2-フェニルエチルアルコールと共に、素材に由来して飲料中に含まれることとなる2-アセチルピラジンによる異臭をマスキングする。
本実施の形態に係る飲料においては、その効果を阻害しない範囲で、一般的な飲料に通常用いられる他の原料や添加剤を適宜配合できる。なお、その配合量は、目的とする効果に応じて適宜調整できる。具体的には、例えば、酸化防止剤、pH調整剤、香料、各種エステル類、有機酸類、有機酸塩類、無機酸類、無機酸塩類、無機塩類、色素類、乳化剤、保存料、調味料、品質安定剤等の各種添加剤を含んでいてもよい。
本実施の形態に係る飲料においては、容器に充填することで容器詰飲料とすることができる。容器としては、飲料業界で公知の密封容器であればよく、適宜選択して用いることができ、流通形態や消費者ニーズに応じて適宜決定できる。その具体例としては、ガラス、プラスチック(ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等)、紙、アルミ、スチール等の単体、又はこれらの複合材料又は積層材料からなる密封容器が挙げられる。特に、透明(半透明も含む)容器が好ましい。透明容器は全体が透明であっても、一部が透明であってもよい。
本実施の形態に係る飲料は、飲料の製造において採用される任意の条件や方法を用いて製造することができる。例えば、2-アセチルピラジンの含有量が5~50ppbである飲料に、含有量が1.1~2000ppbとなるように2-フェニルエチルアルコールを添加し、また、含有量が10~2000ppbとなるようにアセトインを添加する。さらにその他必要に応じて加えられる成分を添加するなどして飲料を調製する。
上述したように、本実施の形態に係る飲料によれば、2-アセチルピラジンを含有する場合でも、2-フェニルエチルアルコールを1.1~2000ppbの含有量で、アセトインを10~2000ppbの含有量で配合されていることにより、2-アセチルピラジンによるナッツ臭又は油臭といった異臭が効果的に抑制された飲料となる。
また、2-アセチルピラジンを5~50ppbの含有量で含む飲料に添加することで、その2-アセチルピラジンによるナッツ臭又は油臭といった異臭を抑制するための抑制剤として定義することもできる。
[基準品及び試験サンプルの作製]
焙煎した大麦(L*=41)10gを、90℃、30倍容の水で抽出して抽出液を得た。なお、上記L*値は室温にした試料を、ミルサー(IFM-300,岩谷産業社製)を用いて20秒間粉砕した後に、粉砕後の試料を、分光色差計(SE7700,日本電色工業社製)を用いて反射法にて測定して得られた値である。
基準品1及び試験サンプル中における2-アセチルピラジンの含有量は、ガスクロマトグラフ質量分析(GC-MS)を用いて下記の条件にて測定した。具体的には、分析対象である飲料100μLをバイアル瓶(容量10mL)に入れ、ゲステル社製MPSを用いるMVM(Multi Volatile Method)法によりGC-MS/MS(アジレント・テクノロジー社製)に導入した。検量線は標準添加法にて作成し、内標としてシクロヘキサノールを用いた。
(GC-MSの分析条件)
・機器 GC:Agilent 7890B GC System(アジレント・テクノロジー社製)
MS:Agilent 7000D GC/MS Triple Quad(アジレント・テクノロジー社製)
捕集管(吸着剤):Tenax TA、Carbopack-B & Carbopack-X
・カラム :DB-WAX UI(20m×0.18mm、膜厚0.30μm)(アジレント・テクノロジー社製)
・注入法 :スプリットレス
・キャリアガス :He(1.0ml/分)
・トランスファーライン :250℃
・昇温プログラム :40℃(3分間保持)→5℃/分→240℃(7分間保持)
・プリカーサーイオン>プロダクトイオン(CE(コリジョンエネルギー))
:2-acetylpyrazine 122>94(5V)
・イオン化方法 :EI
・四重極温度 :150℃
・イオン源温度 :230℃
作製した基準品1及び試験サンプルについて、専門パネル5名にて官能評価を行った。官能評価は、具体的には、基準品に対して、「おいしさ」、「香りの良さ」、「ナッツ様の香りの強さ」、「油臭の強さ」について比較評価することで行った。各評価点数は、下記の評価基準に従って各パネルがつけた評価点数の平均値として算出した。かかる評価においては、基準品1の点数を基準値(4点)として評価した。なお、「おいしさ」は「嗜好性の高さ」を、「香りの良さ」は「穀物茶全体の香りの印象」を、「ナッツ様の香りの強さ」は「アーモンド様、ナッティーな香りの強度」を、「油臭の強さ」は「豆様、油っぽい香りの強度」をそれぞれ評価した。
(評価基準)7点:かなり良い、6点:良い、5点:やや良い、4点:基準品と同等、3点:やや悪い、2点:悪い、1点:かなり悪い
(評価基準)7点:かなり強い、6点:強い、5点:やや強い、4点:基準品と同等、3点:やや弱い、2点:弱い、1点:かなり弱い
下記表1に、基準品1及び試験サンプル中の2-アセチルピラジン濃度及び官能評価結果を示す。評価における「おいしさ」、「香りの良さ」については、上記の評価基準にあるように、点数が大きくなるほど評価が高いことを意味する。また、「ナッツ様の香りの強さ」、「油臭の強さ」については、上記の評価基準にあるように、点数が小さくなるほど感じられにくくなっており、評価が高いことを意味する。
<試験2-1:アセトインの濃度を変化させてサンプルを調製>
[基準品及び試験サンプルの作製]
上記で得られた基準品1に2-アセチルピラジンを濃度50ppbとなるように添加して、基準品2を作製した。基準品2の2-フェニルエチルアルコール濃度は0.09ppbであり、アセトイン濃度は9ppbであった。また、得られた基準品2に、2-フェニルエチルアルコール及びアセトインを、下記表2に示す濃度となるように添加し、各試験サンプル(比較例1、実施例1~実施例4、参考例4)を作製した。
(GC-MSの分析条件)
・機器 GC:7890B(アジレント・テクノロジー社製)
MS:5977B MSD(アジレント・テクノロジー社製)
HS:MPS(ゲステル社製)
TUBE:Tenax TA、CarbopackB/X
・カラム:DB-WAX UI(30m×0.25mm、膜厚0.25μm)
・定量イオン:2-phenylethylalcohol m/z=91
acetoin m/z=88
・温度条件:40℃(2分)~8℃/分→240℃(10分)
・キャリアガス流量:He 1ml/分
・注入法:スプリットレス
・イオン源温度:230℃
作製した基準品2及び各試験サンプルについて、専門パネル4名にて官能評価を行った。官能評価は、具体的には、基準品2に対して、「おいしさ」、「香りの良さ」、「後味の良さ」、「ナッツ様の香りの強さ」、「油臭の強さ」、「アルコール感の強さ」について比較評価することで行った。各評価点数は、試験1と同様の評価基準に従って各パネルがつけた評価点数の平均値として算出した。かかる評価においては、基準品2の点数を基準値(4点)として評価した。
下記表2に、基準品2及び各試験サンプル中の2-アセチルピラジン濃度、2-フェニルエチルアルコール濃度、アセトイン濃度、及び官能評価結果を示す。評価における「おいしさ」、「香りの良さ」については、点数が大きくなるほど評価が高いことを意味する。また、「ナッツ様の香りの強さ」、「油臭の強さ」、「アルコール感の強さ」については、上記の評価基準にあるように、点数が小さくなるほど感じられにくくなっており、評価が高いことを意味する。なお、表中の評価の欄における「-」は、評価不実施であることを示す。
[基準品及び試験サンプルの作製]
上記で得られた基準品2に、2-フェニルエチルアルコール及びアセトインを、下記表3に示す濃度となるように添加し、各試験サンプル(実施例5~実施例9、参考例5)を作製した。
作製した基準品2及び各試験サンプルについて、専門パネル5名にて官能評価を行った。官能評価は、具体的には、基準品2に対して、「おいしさ」、「香りの良さ」、「後味の良さ」、「ナッツ様の香りの強さ」、「油臭の強さ」、「アルコール感の強さ」について比較評価することで行った。各評価点数は、試験1と同様の評価基準に従って各パネルがつけた評価点数の平均値として算出した。かかる評価においては、基準品2の点数を基準値(4点)として評価した。
下記表3に、基準品2及び各試験サンプル中の2-アセチルピラジン濃度、2-フェニルエチルアルコール濃度、アセトイン濃度、及び官能評価結果を示す。評価における「おいしさ」、「香りの良さ」については、点数が大きくなるほど評価が高いことを意味する。また、「ナッツ様の香りの強さ」、「油臭の強さ」、「アルコール感の強さ」については、上記の評価基準にあるように、点数が小さくなるほど感じられにくくなっており、評価が高いことを意味する。なお、表中の評価の欄における「-」は、評価不実施であることを示す。
Claims (5)
- 焙煎された穀物の抽出液を含み、5~50ppbの2-アセチルピラジンを含有する飲料であって、
1.1~300ppbの2-フェニルエチルアルコールおよび10~2000ppbのアセトインを含有する、
飲料。 - 前記2-フェニルエチルアルコールの含有量が2.0~300ppbである、
請求項1に記載の飲料。 - 前記アセトインの含有量が10~300ppbである、
請求項1又は2に記載の飲料。 - 焙煎された穀物の抽出液を含み、5~50ppbの2-アセチルピラジンを含有する飲料中に、
1.1~300ppbの2-フェニルエチルアルコールおよび10~2000ppbのアセトインを添加する、
飲料の異臭を抑制する方法。 - 焙煎された穀物の抽出液を含み、5~50ppbの2-アセチルピラジンを含む飲料中に添加される飲料の異臭の抑制剤であって、
前記抑制剤は、2-フェニルエチルアルコールおよびアセトインを含み、前記飲料中の前記2-フェニルエチルアルコールの含有量が1.1~300ppb、前記アセトインの含有量が10~2000ppbとなるように前記飲料中に添加される、
飲料の異臭の抑制剤。
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