JP7809477B2 - 飲料 - Google Patents
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Description
(1)イソブチルアルデヒドを15~120ppbの含有量で含む飲料であって、リナロールを0.6~50ppbの割合で含有する、飲料。
≪1.飲料≫
第1の発明に係る飲料は、例えば穀物素材等の天然素材由来の抽出物を含み、イソブチルアルデヒド(Isobutyraldehyde)を15~120ppbの含有量で含む飲料である。具体的に、この飲料は、リナロール(Linalool)を0.6~50ppbの割合で含有する。
第1の発明に係る飲料には、イソブチルアルデヒドが含まれる。イソブチルアルデヒドは、主には飲料を構成する素材に由来する香気成分である。また、飲料中におけるイソブチルアルデヒドの含有量は15~120ppbの範囲である。
第1の発明に係る飲料には、リナロールが含まれる。リナロールは、香気成分であり、素材に由来して飲料中に含まれることとなるイソブチルアルデヒドによる異臭をマスキングする作用を有する。
第1の発明に係る飲料には、第2の発明において後述するリナロールオキサイドが含まれていてもよい。飲料中のリナロールオキサイドの含有量は、特に限定されないが、飲料のおいしさや香りの良さが損なわれにくい点から、100ppb以下が好ましく、50ppb以下がより好ましく、20ppb以下が更に好ましく、10ppb以下が特に好ましい。リナロールオキサイドの含有量は0ppbであってもよい。飲料中のリナロールオキサイドの含有量は、リナロールの含有量と同様にして測定することができる。
第1の発明に係る飲料は、カフェインレスとすることが好ましい。
飲料中のカフェインの含有量は、例えば、10mg/L以下、1mg/L以下であってもよい。
飲料中のカフェインの含有量は、高速液体クロマトグラフィ法(HPLC法)によって測定する。
第1の発明に係る飲料においては、その効果を阻害しない範囲で、一般的な飲料に通常用いられる他の原料や添加剤を適宜配合できる。なお、その配合量は、目的とする効果に応じて適宜調整できる。具体的には、例えば、酸化防止剤、pH調整剤、香料、各種エステル類、有機酸類、有機酸塩類、無機酸類、無機酸塩類、無機塩類、色素類、乳化剤、保存料、調味料、品質安定剤等の各種添加剤を含んでいてもよい。
第1の発明に係る飲料においては、容器に充填することで容器詰飲料とすることができる。容器としては、飲料業界で公知の密封容器であればよく、適宜選択して用いることができ、流通形態や消費者ニーズに応じて適宜決定できる。その具体例としては、ガラス、プラスチック(ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等)、紙、アルミ、スチール等の単体、又はこれらの複合材料又は積層材料からなる密封容器が挙げられる。特に、透明(半透明も含む)容器が好ましい。透明容器は全体が透明であっても、一部が透明であってもよい。
第1の発明に係る飲料は、飲料の製造において採用される任意の条件や方法を用いて製造することができる。例えば、イソブチルアルデヒドの含有量が15~120ppbである飲料に、含有量が0.6~50ppbとなるようにリナロールを添加する。さらにその他必要に応じて加えられる成分を添加する等して飲料を調製する。
上述したように、第1の発明に係る飲料によれば、イソブチルアルデヒドを含有する場合でも、リナロールを0.6~50ppbの含有量で配合されていることにより、イソブチルアルデヒドによる焦げ臭といった異臭を効果的に抑制でき、飲料を構成する素材由来の風味を改善することができ、嗜好性に優れた飲料となる。
また、リナロールを、イソブチルアルデヒドを15~120ppbの含有量で含む飲料に添加することで、イソブチルアルデヒドによる焦げ臭といった異臭を抑制して飲料の風味を改善させるための風味改善剤として定義することもできる。
≪1.飲料≫
第2の発明に係る飲料は、例えば穀物素材等の天然素材由来の抽出物を含み、イソブチルアルデヒド(Isobutyraldehyde)を15~120ppbの含有量で含む飲料である。具体的に、この飲料は、リナロールオキサイド(Linalool oxide)を0.6~100ppbの割合で含有する。
第2の発明に係る飲料には、リナロールオキサイドが含まれる。リナロールオキサイドは、香気成分であり、素材に由来して飲料中に含まれることとなるイソブチルアルデヒドによる異臭をマスキングする作用を有する。
第2の発明に係る飲料には、第1の発明において上述したリナロールが含まれていてもよい。飲料中のリナロールの含有量は、特に限定されないが、飲料のおいしさや香りの良さが損なわれにくい点から、50ppb以下が好ましく、20ppb以下がより好ましく、10ppb以下が特に好ましい。リナロールの含有量は0ppbであってもよい。飲料中のリナロールの含有量は、第1の発明に係る飲料中のリナロールの含有量と同様にして測定することができる。
第2の発明に係る飲料は、飲料の製造において採用される任意の条件や方法を用いて製造することができる。例えば、イソブチルアルデヒドの含有量が15~120ppbである飲料に、含有量が0.6~100ppbとなるようにリナロールオキサイドを添加する。さらにその他必要に応じて加えられる成分を添加する等して飲料を調製する。
上述したように、第2の発明に係る飲料によれば、イソブチルアルデヒドを含有する場合でも、リナロールオキサイドを0.6~100ppbの含有量で配合されていることにより、イソブチルアルデヒドによる焦げ臭といった異臭を効果的に抑制でき、飲料を構成する素材由来の風味を改善することができ、嗜好性に優れた飲料となる。
また、リナロールオキサイドを、イソブチルアルデヒドを15~120ppbの含有量で含む飲料に添加することで、イソブチルアルデヒドによる焦げ臭といった異臭を抑制して飲料の風味を改善させるための風味改善剤として定義することもできる。
[基準品及び試験サンプルの作製]
焙煎した大麦(L*=41)10gを、90℃、30倍容の水で抽出して抽出液を得た。なお、上記L*値(焙煎度)は、室温にした試料を、ミルサー(IFM-300,岩谷産業社製)を用いて20秒間粉砕した後、粉砕後の試料を、分光色差計(SE7700,日本電色工業社製)を用いて反射法にて測定して得られた値である。
基準品1及び試験サンプル中におけるイソブチルアルデヒドの含有量は、ガスクロマトグラフタンデム質量分析(GC-MS/MS)を用いて下記の条件にて測定した。具体的には、分析対象である試験サンプル100μLをバイアル瓶(容量10mL)に入れ、ゲステル社製MPSを用いるMVM(Multi Volatile Method)によりGC-MS/MS(アジレント・テクノロジー社製)に導入した。検量線は標準添加法にて作成し、内標としてシクロヘキサノールを用いた。
(GC-MS/MSの分析条件)
・機器 GC:Agilent 7890B GC System(アジレント・テクノロジー社製)
MS:Agilent 7000D GC/MS Triple Quad(アジレント・テクノロジー社製)
全自動揮発性成分抽出導入装置:MPS Robotic Pro/DHS/TDU2/CIS4(ゲステル社製)
捕集管(吸着剤):Tenax TA、Carbopack-B & Carbopack-X
・カラム :DB-WAX UI(20m×0.18mm、膜厚0.30μm)(アジレント・テクノロジー社製)
・注入法 :スプリットレス
・キャリアガス :He(1.0mL/分)
・トランスファーライン :250℃
・昇温プログラム :40℃(3分間保持)→5℃/分→240℃(7分間保持)
・プリカーサーイオン>プロダクトイオン(CE(コリジョンエネルギー))
:Isobutyraldehyde 72>43(5V)
:cyclohexanol 82>67(5V)
・イオン化方法 :EI
・四重極温度 :150℃
・イオン源温度 :230℃
作製した基準品1及び各試験サンプルについて、専門パネル5名にて官能評価を行った。官能評価は、具体的には、基準品1に対して、「おいしさ」、「香りの良さ」、「焦げ感」について比較評価することで行った。各評価点数は、下記の評価基準に従って各パネルがつけた評価点数の平均値として算出した。かかる評価においては、基準品1の点数を基準値(4点)として評価した。なお、「おいしさ」は「風味に基づく嗜好性の高さ」を、「香りの良さ」は「穀物茶全体の香りの印象」をそれぞれ評価した。また、「焦げ感」は「苦味、えぐみ、焦げっぽい香り」を評価した。
(評価基準)7点:かなり良い、6点:良い、5点:やや良い、4点:基準品と同等、3点:やや悪い、2点:悪い、1点:かなり悪い
(評価基準)7点:かなり強い、6点:強い、5点:やや強い、4点:基準品と同等、3点:やや弱い、2点:弱い、1点:かなり弱い
下記表1に、基準品1及び試験サンプル中のイソブチルアルデヒド濃度及び官能評価結果を示す。評価における「おいしさ」、「香りの良さ」については、上記の評価基準にあるように、点数が大きくなるほど評価が高いことを意味する。また、「焦げ感」については、上記の評価基準にあるように、点数が小さくなるほど感じられにくくなっており、評価が高いことを意味する。
[基準品及び試験サンプルの作製]
焙煎した玄米(L*=58)10gを、90℃、30倍容の水で抽出して抽出液を得た。なお、上記L*値(焙煎度)は、試験1と同様にして得られた値である。
(GC-MSの分析条件)
・機器 GC:Agilent 7890A GC System(アジレント・テクノロジー社製)
MS:Agilent 5975C inert XL MSD(アジレント・テクノロジー社製)
全自動揮発性成分抽出導入装置:MultiPurpose Sampler MPS2(ゲステル社製)
・SPMEファイバー:DVB/CAR/PDMS(スペルコ社製)
・前処理条件:Incubation 50℃,10分
Extraction 50℃,30分
Desorption 5分
・カラム:HP-INNOWax(60m×0.25mm、膜厚0.25μm)(アジレント・テクノロジー社製)
・注入法:スプリットレス
・注入口温度:240℃
・キャリアガス:He(1.0mL/分)
・昇温プログラム:35℃(2分間保持)→6℃/分→240℃(10分間保持)
・MSトランスファーライン:240℃
・イオン化方法 :EI
・イオン源温度:230℃
・四重極温度:150℃
・定量イオン(Linalool):71
・定量イオン(Linalool oxide):59
・定量イオン(cyclohexanol):57
作製した基準品2及び各試験サンプルについて、専門パネル5名にて官能評価を行った。官能評価は、具体的には、基準品2に対して、「おいしさ」、「香りの良さ」、「焦げ感」について比較評価することで行った。各評価点数は、試験1と同様の評価基準に従って各パネルがつけた評価点数の平均値として算出した。かかる評価においては、比較例1、2、及び実施例1~4については基準品2の点数を基準値(4点)として評価した。
下記表2に、基準品2及び各試験サンプル中のイソブチルアルデヒド濃度、リナロール濃度、及び官能評価結果を示す。評価における「おいしさ」、「香りの良さ」については、上記の評価基準にあるように、点数が大きくなるほど評価が高いことを意味する。また、「焦げ感」については、上記の評価基準にあるように、点数が小さくなるほど感じられにくくなっており、評価が高いことを意味する。
[試験サンプルの作製]
試験2で得られた基準品2に、リナロールオキサイドを、下記表3に示す濃度となるように添加し、各試験サンプル(比較例3及び比較例4、実施例5~実施例8)を作製した。なお、基準品2のリナロールオキサイド濃度は、いずれも0ppbであった。
作製した基準品2及び各試験サンプルについて、専門パネル5名にて官能評価を行った。官能評価は、具体的には、基準品2に対して、「おいしさ」、「香りの良さ」、「焦げ感」について比較評価することで行った。各評価点数は、試験1と同様の評価基準に従って各パネルがつけた評価点数の平均値として算出した。かかる評価においては、比較例3、4、及び実施例5~8については基準品2の点数を基準値(4点)として評価した。
下記表3に、基準品2及び各試験サンプル中のイソブチルアルデヒド濃度、リナロールオキサイド濃度、及び官能評価結果を示す。評価における「おいしさ」、「香りの良さ」については、上記の評価基準にあるように、点数が大きくなるほど評価が高いことを意味する。また、「焦げ感」については、上記の評価基準にあるように、点数が小さくなるほど感じられにくくなっており、評価が高いことを意味する。
Claims (5)
- 焙煎された穀物の抽出液を含み、
15~120ppbのイソブチルアルデヒドを含む飲料であって、
リナロールおよびリナロールオキサイドのうち少なくとも一方を、下記の割合で含有する、
飲料。
記
リナロールおよびリナロールオキサイドのうちの一方を含有する場合、
リナロール含有量:0.6~50ppb、
リナロールオキサイド含有量:0.6~100ppb、
リナロールおよびリナロールオキサイドのうちの双方を含有する場合、
リナロール含有量:0.6~50ppb、リナロールオキサイド含有量:0.6~100ppb、かつ、リナロールおよびリナロールオキサイドの合計含有量:0.6~100ppb - 前記リナロールを1~10ppbの割合で含有する、
請求項1に記載の飲料。 - 前記リナロールオキサイドを1~10ppbの割合で含有する、
請求項1に記載の飲料。 - 焙煎された穀物の抽出液を含み、
15~120ppbのイソブチルアルデヒドを含む飲料中に、
リナロールおよびリナロールオキサイドのうち少なくとも一方を、下記割合となるように添加する、
飲料の風味改善方法。
記
リナロールおよびリナロールオキサイドのうちの一方を含有する場合、
リナロール含有量:0.6~50ppb、
リナロールオキサイド含有量:0.6~100ppb、
リナロールおよびリナロールオキサイドのうちの双方を含有する場合、
リナロール含有量:0.6~50ppb、リナロールオキサイド含有量:0.6~100ppb、かつ、リナロールおよびリナロールオキサイドの合計含有量:0.6~100ppb - 焙煎された穀物の抽出液を含み、
15~120ppbのイソブチルアルデヒドを含む飲料に添加される、飲料の風味改善剤であって、
前記風味改善剤が、リナロールおよびリナロールオキサイドのうち少なくとも一方を含み、
前記リナロールおよび前記リナロールオキサイドが下記の割合となるように前記飲料中に添加される、
飲料の風味改善剤。
記
リナロールおよびリナロールオキサイドのうちの一方を含有する場合、
リナロール含有量:0.6~50ppb、
リナロールオキサイド含有量:0.6~100ppb、
リナロールおよびリナロールオキサイドのうちの双方を含有する場合、
リナロール含有量:0.6~50ppb、リナロールオキサイド含有量:0.6~100ppb、かつ、リナロールおよびリナロールオキサイドの合計含有量:0.6~100ppb
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Non-Patent Citations (1)
| Title |
|---|
| GROSCH, Werner, et al.,Studies on the Aroma of Roasted Coffee,Flavour Science,1996年12月31日,pp.200-205 |
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|---|---|
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