JPH0112850B2 - - Google Patents
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- JPH0112850B2 JPH0112850B2 JP56144603A JP14460381A JPH0112850B2 JP H0112850 B2 JPH0112850 B2 JP H0112850B2 JP 56144603 A JP56144603 A JP 56144603A JP 14460381 A JP14460381 A JP 14460381A JP H0112850 B2 JPH0112850 B2 JP H0112850B2
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Classifications
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-
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- B65H2701/314—Carbon fibres
Landscapes
- Inorganic Fibers (AREA)
- Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
Description
〔産業上の利用分野〕
本発明は連続的炭素繊維の製造法に関するもの
である。 〔従来技術とその問題点〕 炭素繊維の製造原料としては、アクリル系、ピ
ツチ系、セルロース系、ポリビニルアルコール系
など各種の繊維糸条が用いられているが、これら
の繊維原料、すなわち、プレカーサは、ボビンや
スプールなどに巻き上げられたり、箱体内に折り
たたみ積層して供給されるのが普通である。 したがつて、これらのプレカーサを連続的に焼
成し炭素繊維に転換するためには、上記巻き上げ
られたり、折りたたみ積層されているプレカーサ
の繊維端部を何らかの手段で直接に、または間接
に別のプレカーサに接続する必要がある。 このプレカーサの両端部の接続は、該両端部を
互いに結び合わせて接続するのが一般的である
が、結び合わせることによつて形成された結び目
は焼成時の該プレカーサの糸条通過性を低下させ
たり、結び目における焼成時の蓄熱が著しくな
り、焼成中の糸切れ、焼損などのトラブルの原因
になることが知られている。そこでこのようなト
ラブルを回避し、操業性を向上させるために、特
公昭53−23411号公報にはプレカーサを結び合わ
せて耐炎化した後、結び目を切断除去し、改めて
結び直して炭化する方法、特開昭54−50624号公
報に記載の接合部に耐炎性化合物を付与する方
法、特開昭56−37315号公報に記載のプレカーサ
の両端部を予め熱処理し、特殊な結び方で接続し
て焼成する方法が提案されている。 しかしながら、これらの方法はいずれも糸条と
糸条とを結び合せる、即ち結び目が生じるような
接合手段であることには変りがない。このため上
述したようにプレカーサの焼成時の反応熱が結び
目ではほとんど放熱されることなく蓄熱され、そ
の結果としてプレカーサの焼損、糸切れないしロ
ーラ巻き付き等のトラブルが生じ易く、若し、か
かるトラブルの修復に時宜を失すると焼成炉内が
燃焼する等の重大災害に至るという問題があつ
た。 加えて、かかる重大災害に至らぬまでも、上記
接合手段は手作業であるため作業性が著しく悪
く、しかも接続されたプレカーサの結び目の大き
さや形状等が不揃いのため糸条通過性が著しく低
下し、焼成時の糸切れやローラ巻き付き等を一層
助長させるという問題もあつた。 〔発明が解決しようとする問題点〕 本発明は上記問題点のない連続的な炭素繊維の
製造法を提供するにある。 すなわち、本発明の目的は炭素繊維を製造する
際のプレカーサ相互、あるいはプレカーサと耐炎
化繊維糸条(以下、単に耐炎化糸という)末端と
の接続部分において焼成時の反応熱の蓄熱に基づ
くプレカーサの焼損、糸切れないしローラ巻き付
きを可及的に減少せしめ、もつて品質および操業
性を一層向上させると共に、焼成炉での燃焼等の
重大災害を未然に防止するにある。また他の目的
はプレカーサ相互、あるいはプレカーサと耐炎化
糸との接続に実質的に手作業を要することなく、
接続部分の強力、形状、大きさが一定で糸条の通
過性にすぐれ、作業性、操業性並びに生産性、特
に多数本のプレカーサを接続して大量に炭素繊維
を製造する際に有利な連続的製造法を提供するに
ある。更に他の目的は炭素繊維の連続的製造法に
おいてプレカーサの糸条数や品種の変更が容易な
製造法を提供することにある。 〔問題点を解決するための手段とその作用〕 かかる本発明の目的は、炭素化可能な繊維糸条
末端を相互に、あるいは該繊維糸条末端と耐炎化
繊維糸条末端とを重ね合せて重ね合せ部を形成
し、該重ね合せ部を構成する繊維糸条を高速流体
処理によつて互いに一体的に、かつその部分の引
張強度が、 a 炭素化可能な繊維糸条相互の接合部分: 少なくとも2.0g/d b 炭素化可能な繊維糸条と耐炎化繊維糸条との
接合部分: 少なくとも0.8g/d となるよう絡合接続せしめ、次いで焼成すること
を特徴とする連続的炭素繊維の製造法によつて達
成することができる。 すなわち、本発明に用いられるプレカーサとし
ては焼成時、特に耐炎化時の発熱が大きく蓄熱や
タール状物の発生により接続部の切断が生じ易い
アクリル系、ポリビニルアルコール系繊維などの
有機系プレカーサに対して有効であるが、これら
に限られるものではなく、その接続の容易さ並び
に優れた糸条の通過性によりピツチ系繊維糸条の
接続にも有効であり、これらの各種プレカーサを
用いることができる。 また該プレカーサに絡合接続せしめるための耐
炎化糸としては、プレカーサを酸化性雰囲気中で
加熱処理するという、従来公知の手段によつて得
られる如何なる耐炎化糸でも用いることができる
が、この連結用耐炎化糸には比重が1.3以上、好
ましくは1.3〜1.5であると共に、酸化工程におけ
る収縮率ができるだけ小さいもの、好ましくは10
%以下のものを用いるのが一般的である。 更に、これらのプレカーサないし耐炎化糸の単
繊維繊度および繊維本数としては、後述する高速
流体処理による絡合が可能なものであればよく、
繊度は5デニール(d)以下、好ましくは0.1〜3d、
繊維本数は少なくとも300本、好ましくは500〜3
万本の範囲内のものが用いられる。 本発明の特徴はプレカーサ末端を相互に、ある
いはプレカーサと耐炎化糸とを重ね合わせ、この
重ね合わせ部に高速流体処理を施こすことによつ
て該重ね合せ部の糸条を一体的に絡合接続せしめ
るとともに、その接合部分の引張強度を、 a プレカーサ相互の接合部分: 少なくとも2.0g/d b プレカーサと耐炎化糸との接合部分: 少なくとも0.8g/d に保持させているところにある。 すなわち、本発明においてプレカーサ同士を直
接重ね合せた場合には該重ね合せ部を構成する繊
維糸条の加熱酸化による強度低下が大きくなる傾
向があり、接続した糸条の重ね合せ部の強力不足
により取扱い性、作業性が低下し、特に耐炎化工
程並びにその後の炭化工程において該重ね合せ部
が切断することがある。このため絡合処理後の重
ね合せ部分では引張強度を少くとも2.0g/d以上
に保持すべきであり、若し該引張強度が2.0g/d
未満では接合部分の強力不足に基づく上記問題は
避けられない。これに対してプレカーサの末端連
結用糸条としての耐炎化糸のようにそれ自体耐炎
化(酸化)工程における発熱や収縮が小さい糸条
を用いた場合には耐炎化糸そのものの強度低下が
小さく、しかも重ね合せ部の収縮はプレカーサ糸
条末端の収縮が主体となる為、接合部にかかる収
縮応力が小さく、切断しにくい。従つて、耐炎化
糸を連結用糸条として用いた場合には重ね合せ部
の引張強度を0.8g/d以上に保持すればよい。た
だ該引張強度が0.8g/d未満では上述したプレカ
ーサ同士の場合と同様に、接合部分の強力不足が
もたらす問題は避けられない。 本発明における引張強度とは、絡合処理部の外
側2cmの点を把握し、常温で20cm/minの速度で
引張つた場合の最大応力値を絡合部を形成する糸
条の平均デニール値で除して、20サンプル以上の
平均値で表したものである。複数ケ所絡合を施し
た糸条に対しては、最も離れた絡合部の外側2cm
の点を把持して測定を行なう。 ここで本発明に用いる絡合処理によつて接続さ
れたプレカーサとプレカーサとの絡合部を図面を
参照しながら具体的に説明する。 第1図は高速流体としてエアーを用いて絡合接
続したプレカーサの絡合部の構造を示す平面図で
あり、比較的高いエア圧力で2ケ所絡合を施した
例である。一般的なエア処理装置(例えば、第3
図)で絡合処理を行なつた場合、通常強い単繊維
間の交絡が2ケ所1,1′生じ、該交絡部1,
1′に挾まれた中間部2は混繊(マイグレーシヨ
ン)は生ずるものの、極めて弱い絡合状態を呈す
るものであり、交絡部1,1′が実質的に強度に
寄与する。本発明において絡合部はこの交絡部
1,1′とその中間部2から構成される。なお、
第1図においてlは絡合部の長さ、l′は絡合部と
絡合部の間隔を示す。 ストランドの乱流気体による処理方法乃至装置
については特開昭51−147569号公報において記載
がみられるが、本発明のように後工程で酸化熱処
理して耐炎化を行なうための糸条を対象とするも
のではない。本発明においてプレカーサを耐炎化
する際に生じる酸化反応熱を系外に逃がすことは
炭素繊維の生産にとつて非常に重要なことであ
り、かかる観点から絡合部の長さや絡合部間の間
隔は本発明の目的達成する上で密接な関係があ
る。 絡合部の長さを変更する手段としては、エア処
理装置と重ね合せた糸条とを相対的に移動させる
方法、エア処理装置を構造的に変える方法、いず
れをとつてもよい。 繊維の流体による絡合においては充分な引張強
度を有すること、接続部の形態ができるだけ単一
糸条の形態に近いことが望まれるが、炭素繊維の
プレカーサを対象とする場合特に考慮すべきこと
は以降の焼成工程の糸条通過性に関する点であ
る。 すなわち、強く交絡した部分1,1′の長さを
大きくとり過ぎると、酸化反応熱の蓄熱による焼
損、タール状物の固着や絡合部の糸条の剛直化に
起因するローラ上での溝とび、ガイド類での糸条
の折損が生じ易くなり、逆に交絡部の長さが短か
過ぎると、焼成工程において糸条の収縮などによ
る張力に堪えきれず素抜け現象を生じることにな
る。従つて、焼成工程をスムーズに通過させうる
手段としては短い絡合部を複数ケ所、ある間隔を
あけて絡合させるのがよい。 この絡合部と絡合部の間隔は2cm以上とするの
がよく、この長さが短か過ぎると酸化工程で生ず
るタール状物の揮散が充分に行なわれず、糸条の
剛直部が近接するためローラ溝からの外れあるい
は糸条の破断など糸条の走行性に問題を生ずる。
逆に絡合部門の間隔をあまり大きくとる、例えば
30cm以上長くとることは作業性の低下を伴ない好
ましくない。 ここで、前記プレカーサの絡合部の長さは次の
測定法によつて求められる値である。即ち、第2
図はこの絡合部の長さの測定法の1例を示す斜視
図であり、2本の糸条3,3′を重ね合せ絡合接
続4されたサンプルにトータルデニールあたり1/
60gの荷重7をかけて懸垂し、絡合していない糸
条の間にトータルデニールあたり1/300gの荷重
6を有する直径0.5mmの表面の滑かな針金で作ら
れたフツク5を挿入、垂下させ、フツクの移動が
止まつた点をマークする。次いで該糸条を上、下
逆にして同様にフツクを挿入、垂下させてフツク
の止まつた点をマークし、これらのマークされた
2点の間隔を測定し絡合部の長さとする。20サン
プル以上について測定を行ない、最大値と最小値
を除いた平均値をもつて表示する。 本発明の高速流体処理に用いる流体にはエア、
水、蒸気等が適用可能であるが、作業性、経済性
の点でエアを使用するのが好ましい。また糸条の
接続手段には、接続すべき2糸条を相互に引揃え
た後、高速流体噴出ノズルを用いて該重ね合せ部
の繊維を絡合させる方法が採用される。このよう
な流体噴出ノズルとしては公知の各種ノズルを用
いることができ、たとえば特公昭36−10511号公
報、特公昭37−1175号公報において各種構造のノ
ズルがある。その1例を第3〜5図に示す。 第3図は絡合処理装置の斜視図、第4図は縦断
面図、第5図は側面図を示し、図において8は処
理空間、9は糸条挿入口、10はエア噴出孔を示
す。 接続すべき糸条3,3′は挿入口9から処理空
間8に挿入されエア噴出孔10から高速気流を噴
出させることによつて絡合、接続される。処理空
間8は糸条の毛羽を生じさせないような滑かな内
面を有するもので、通常は方形状の物が用いられ
るが、方形状に限るものではない。 またエア噴出口10はその断面が円形でなく、
例えばスリツト状のような形でもよく、その数も
1装置に対して複数ケ所を設けてもよい。エア噴
出方向は糸条に対して直角方向でなくともよく、
たとえば2種の噴出孔から対称的に糸条軸に対し
て角度をもたせることもできる。糸条挿入口は糸
条の挿入を容易にするため、開口スリツトの角を
削つて円くすることは作業性にとつて有効であ
る。 また糸条の絡合接続においては、絡合処理域内
の重ね合せ部を5〜60%、好ましくは10〜40%の
弛緩率の範囲内で弛緩状態におくのが好ましい。 ここでいう弛緩率とは糸条の絡合された長さに
対して糸条を弛緩させた長さから算出されるもの
であり、例えば1回の絡合処理によつて2cmの長
さの絡合部が得られる装置において弛緩率20%に
設定するためには2.4cmの長さを2cmに弛緩させ
て絡合部にセツトすることを意味する。しかしな
がら実作業上では絡合部の両側1〜2cmのところ
を把持して絡合処理を行なうのが作業上好まし
く、仮に2cm外側を把持する場合には、弛緩率20
%は7.2cmの長さで把持した糸条を6.0cmとして絡
合装置にセツトされることになる。なお糸条を弛
緩させて処理するための把持具は絡合装置と一体
化させておき、さらに所望の弛緩率設定を自動的
に行なえるよう設計しておくことは作業能率上極
めて好ましいことである。 また弛緩状態を与える方法として装置をもつて
設定しなくとも重ね合せた糸条を両手で把持し
て、経験的な手加減で行なうことも可能である
が、絡合状態が不均斉となりがちであり、絡合状
態不良を生じ易い。 本発明において2糸条を接続し、次いで耐炎化
工程に導入するに際し、流体により絡合接続した
糸条の端部を以降の工程をスムーズに糸条が移行
するようトリミングする必要がある。 2糸条の絡合接続時には、通常余裕をもつた長
さで重ね合せエア処理を行なうので、絡合部の両
側は数cm〜20cmのフリーの部分が残り、これを鋏
などで絡合部から0.2〜0.5cmの長さの点で切断除
去し、糸条が枝分れしてローラ巻付など生じない
ように絡合処理後にトウ末端を処理すべきであ
る。 次にエアノズルへ接続するエア圧は、単糸繊
度、糸条構成本数、油剤などの付着状態、エア処
理ノズル形状などによつて適正値は異なるもので
あるが、ノズルへの入口部において少くともゲー
ジ圧2Kg/cm2以上、好ましくは4〜8Kg/cm2の圧力
で噴射するのがよい。エア圧が低過ぎる場合は絡
合部の引張強度が小さく、またエア圧が高すぎる
場合は処理部で単糸切れを生じ、以後の工程でロ
ーラ巻付などのトラブルを生じ易い。 かくして得られる本発明の接続部を含むプレカ
ーサは公知の各種炭素繊維の製造法に準じて焼成
され、炭素繊維あるいは黒鉛化繊維に転換され
る。例えば、該プレカーサは約200〜400℃の酸化
ガス雰囲気中で加熱して酸化繊維とした後、約
800〜1500℃の不活性ガス雰囲気中で加熱・炭化
し、必要に応じてさらに高温の不活性ガス雰囲気
中で加熱して黒鉛化繊維に転換する方法などが適
用される。 〔発明の効果〕 本発明によれば前述した従来法の欠点又は問題
点、即ち、プレカーサの焼成時の反応熱が従来の
結び目ではほとんど放熱されることなく蓄熱さ
れ、その結果としてプレカーサの焼損、糸切れな
いしローラ巻き付き等のトラブルが生じ易く、若
し、かかるトラブルの修復に時宜を失すると焼成
炉内の燃焼等の重大災害に至ること、またそのこ
とが直ちに重大災害に至らぬまでも、上記接合手
段は手作業であるため作業性が著しく悪く、しか
も接続されたプレカーサの結び目の大きさや形状
等が不揃いのため糸条通過性が著しく低下し、焼
成時の糸切れやローラ巻き付き等を一層助長させ
るという問題点が解消されるだけではなく、更に
次のような多くの優れた効果が得られる。 (a) 従来のプレーサの糸条末端を相互に結び合せ
て接続し、連続焼成する方法にくらべて接続部
にコブ状の結び目が形成されることがなく、接
続部の太さ(厚さ)、繊維の集束密度は著しく
小さくなるから該接続部への蓄熱、タール状物
の付着などが少なく、焼成時の糸条通過性の向
上による操業性の向上、スピードアツプを図る
ことができる。 (b) 耐炎化によつてプレカーサの接続部の強力、
耐屈曲性が低下し、炭化工程での糸条通過性が
問題になるが、本発明方法は耐屈曲性の低下が
小さく糸条通過性がよい。 (c) 連続焼成時の品種交換、たとえばトータルデ
ニールの変更を容易に行なうことができる。即
ち、トータルデニールの異なる2種のプレカー
サの糸条両端を重ね合せ、絡合処理することに
より両者を容易に接続でき、従来のように結び
目の太さを気にする必要がない。 (d) 第1図に示すように間欠的に絡合部を形成し
て接続したプレカーサは絡合部の大きさを小さ
くすることができ、接続部全体の焼成時の蓄
熱、タール状物の付着を著しく減少させること
ができるので炭化時の糸条の耐屈曲性が大幅に
向上し操業性が向上する。 (e) 手作業によらないで機械的流体処理により絡
合接続するから、接続部の強度、形状、大きさ
等が一定であり、焼成時のプレカーサへの張力
を一定に保つことができ、得られる炭素繊維の
物性品質が安定化する。 〔実施例〕 以下、実施例により本発明方法をさらに具体的
に説明する。 本実施例中、糸条通過率とは耐炎化工程、炭化
工程に糸条接合部を導入して熱処理した場合にそ
れぞれの工程で切断することなしに通過した接合
部の数の百分率(%)をもつて表わすものであ
る。 実施例 1 単糸繊度1d/f、フイラメント数3000および
12000本のアクリル系プレカーサについて、その
末端同士を第3図に示すエア絡合装置により、エ
ア圧力を1〜6Kg/cm2、エア処理時の糸条弛緩率
を5〜40%、絡合部長さを2〜40cmの範囲内で
種々変更し、接合部の絡合状態、即ち引張強度の
異なるサンプルを作製した。 これらのサンプルについて、引張試験機を用い
て引張強度を測定した。また該サンプルと同一条
件で作製した別の絡合接続糸を240℃の熱風が循
環している耐炎化炉中に1.0m/minで導入し、炉
の上下部に設けたローラによつてジグザグ状に移
行させながら、150分間連続的に耐炎化処理し、
続いてN2が充満する実質的加熱部が500〜1400℃
の温度分布を有する炭化炉中に、1.0m/minで連
続的に導入し、1分間の炭化処理を行ない、該耐
炎化炉および炭化炉での糸条通過率を測定した。 結果を第1表に示す。
である。 〔従来技術とその問題点〕 炭素繊維の製造原料としては、アクリル系、ピ
ツチ系、セルロース系、ポリビニルアルコール系
など各種の繊維糸条が用いられているが、これら
の繊維原料、すなわち、プレカーサは、ボビンや
スプールなどに巻き上げられたり、箱体内に折り
たたみ積層して供給されるのが普通である。 したがつて、これらのプレカーサを連続的に焼
成し炭素繊維に転換するためには、上記巻き上げ
られたり、折りたたみ積層されているプレカーサ
の繊維端部を何らかの手段で直接に、または間接
に別のプレカーサに接続する必要がある。 このプレカーサの両端部の接続は、該両端部を
互いに結び合わせて接続するのが一般的である
が、結び合わせることによつて形成された結び目
は焼成時の該プレカーサの糸条通過性を低下させ
たり、結び目における焼成時の蓄熱が著しくな
り、焼成中の糸切れ、焼損などのトラブルの原因
になることが知られている。そこでこのようなト
ラブルを回避し、操業性を向上させるために、特
公昭53−23411号公報にはプレカーサを結び合わ
せて耐炎化した後、結び目を切断除去し、改めて
結び直して炭化する方法、特開昭54−50624号公
報に記載の接合部に耐炎性化合物を付与する方
法、特開昭56−37315号公報に記載のプレカーサ
の両端部を予め熱処理し、特殊な結び方で接続し
て焼成する方法が提案されている。 しかしながら、これらの方法はいずれも糸条と
糸条とを結び合せる、即ち結び目が生じるような
接合手段であることには変りがない。このため上
述したようにプレカーサの焼成時の反応熱が結び
目ではほとんど放熱されることなく蓄熱され、そ
の結果としてプレカーサの焼損、糸切れないしロ
ーラ巻き付き等のトラブルが生じ易く、若し、か
かるトラブルの修復に時宜を失すると焼成炉内が
燃焼する等の重大災害に至るという問題があつ
た。 加えて、かかる重大災害に至らぬまでも、上記
接合手段は手作業であるため作業性が著しく悪
く、しかも接続されたプレカーサの結び目の大き
さや形状等が不揃いのため糸条通過性が著しく低
下し、焼成時の糸切れやローラ巻き付き等を一層
助長させるという問題もあつた。 〔発明が解決しようとする問題点〕 本発明は上記問題点のない連続的な炭素繊維の
製造法を提供するにある。 すなわち、本発明の目的は炭素繊維を製造する
際のプレカーサ相互、あるいはプレカーサと耐炎
化繊維糸条(以下、単に耐炎化糸という)末端と
の接続部分において焼成時の反応熱の蓄熱に基づ
くプレカーサの焼損、糸切れないしローラ巻き付
きを可及的に減少せしめ、もつて品質および操業
性を一層向上させると共に、焼成炉での燃焼等の
重大災害を未然に防止するにある。また他の目的
はプレカーサ相互、あるいはプレカーサと耐炎化
糸との接続に実質的に手作業を要することなく、
接続部分の強力、形状、大きさが一定で糸条の通
過性にすぐれ、作業性、操業性並びに生産性、特
に多数本のプレカーサを接続して大量に炭素繊維
を製造する際に有利な連続的製造法を提供するに
ある。更に他の目的は炭素繊維の連続的製造法に
おいてプレカーサの糸条数や品種の変更が容易な
製造法を提供することにある。 〔問題点を解決するための手段とその作用〕 かかる本発明の目的は、炭素化可能な繊維糸条
末端を相互に、あるいは該繊維糸条末端と耐炎化
繊維糸条末端とを重ね合せて重ね合せ部を形成
し、該重ね合せ部を構成する繊維糸条を高速流体
処理によつて互いに一体的に、かつその部分の引
張強度が、 a 炭素化可能な繊維糸条相互の接合部分: 少なくとも2.0g/d b 炭素化可能な繊維糸条と耐炎化繊維糸条との
接合部分: 少なくとも0.8g/d となるよう絡合接続せしめ、次いで焼成すること
を特徴とする連続的炭素繊維の製造法によつて達
成することができる。 すなわち、本発明に用いられるプレカーサとし
ては焼成時、特に耐炎化時の発熱が大きく蓄熱や
タール状物の発生により接続部の切断が生じ易い
アクリル系、ポリビニルアルコール系繊維などの
有機系プレカーサに対して有効であるが、これら
に限られるものではなく、その接続の容易さ並び
に優れた糸条の通過性によりピツチ系繊維糸条の
接続にも有効であり、これらの各種プレカーサを
用いることができる。 また該プレカーサに絡合接続せしめるための耐
炎化糸としては、プレカーサを酸化性雰囲気中で
加熱処理するという、従来公知の手段によつて得
られる如何なる耐炎化糸でも用いることができる
が、この連結用耐炎化糸には比重が1.3以上、好
ましくは1.3〜1.5であると共に、酸化工程におけ
る収縮率ができるだけ小さいもの、好ましくは10
%以下のものを用いるのが一般的である。 更に、これらのプレカーサないし耐炎化糸の単
繊維繊度および繊維本数としては、後述する高速
流体処理による絡合が可能なものであればよく、
繊度は5デニール(d)以下、好ましくは0.1〜3d、
繊維本数は少なくとも300本、好ましくは500〜3
万本の範囲内のものが用いられる。 本発明の特徴はプレカーサ末端を相互に、ある
いはプレカーサと耐炎化糸とを重ね合わせ、この
重ね合わせ部に高速流体処理を施こすことによつ
て該重ね合せ部の糸条を一体的に絡合接続せしめ
るとともに、その接合部分の引張強度を、 a プレカーサ相互の接合部分: 少なくとも2.0g/d b プレカーサと耐炎化糸との接合部分: 少なくとも0.8g/d に保持させているところにある。 すなわち、本発明においてプレカーサ同士を直
接重ね合せた場合には該重ね合せ部を構成する繊
維糸条の加熱酸化による強度低下が大きくなる傾
向があり、接続した糸条の重ね合せ部の強力不足
により取扱い性、作業性が低下し、特に耐炎化工
程並びにその後の炭化工程において該重ね合せ部
が切断することがある。このため絡合処理後の重
ね合せ部分では引張強度を少くとも2.0g/d以上
に保持すべきであり、若し該引張強度が2.0g/d
未満では接合部分の強力不足に基づく上記問題は
避けられない。これに対してプレカーサの末端連
結用糸条としての耐炎化糸のようにそれ自体耐炎
化(酸化)工程における発熱や収縮が小さい糸条
を用いた場合には耐炎化糸そのものの強度低下が
小さく、しかも重ね合せ部の収縮はプレカーサ糸
条末端の収縮が主体となる為、接合部にかかる収
縮応力が小さく、切断しにくい。従つて、耐炎化
糸を連結用糸条として用いた場合には重ね合せ部
の引張強度を0.8g/d以上に保持すればよい。た
だ該引張強度が0.8g/d未満では上述したプレカ
ーサ同士の場合と同様に、接合部分の強力不足が
もたらす問題は避けられない。 本発明における引張強度とは、絡合処理部の外
側2cmの点を把握し、常温で20cm/minの速度で
引張つた場合の最大応力値を絡合部を形成する糸
条の平均デニール値で除して、20サンプル以上の
平均値で表したものである。複数ケ所絡合を施し
た糸条に対しては、最も離れた絡合部の外側2cm
の点を把持して測定を行なう。 ここで本発明に用いる絡合処理によつて接続さ
れたプレカーサとプレカーサとの絡合部を図面を
参照しながら具体的に説明する。 第1図は高速流体としてエアーを用いて絡合接
続したプレカーサの絡合部の構造を示す平面図で
あり、比較的高いエア圧力で2ケ所絡合を施した
例である。一般的なエア処理装置(例えば、第3
図)で絡合処理を行なつた場合、通常強い単繊維
間の交絡が2ケ所1,1′生じ、該交絡部1,
1′に挾まれた中間部2は混繊(マイグレーシヨ
ン)は生ずるものの、極めて弱い絡合状態を呈す
るものであり、交絡部1,1′が実質的に強度に
寄与する。本発明において絡合部はこの交絡部
1,1′とその中間部2から構成される。なお、
第1図においてlは絡合部の長さ、l′は絡合部と
絡合部の間隔を示す。 ストランドの乱流気体による処理方法乃至装置
については特開昭51−147569号公報において記載
がみられるが、本発明のように後工程で酸化熱処
理して耐炎化を行なうための糸条を対象とするも
のではない。本発明においてプレカーサを耐炎化
する際に生じる酸化反応熱を系外に逃がすことは
炭素繊維の生産にとつて非常に重要なことであ
り、かかる観点から絡合部の長さや絡合部間の間
隔は本発明の目的達成する上で密接な関係があ
る。 絡合部の長さを変更する手段としては、エア処
理装置と重ね合せた糸条とを相対的に移動させる
方法、エア処理装置を構造的に変える方法、いず
れをとつてもよい。 繊維の流体による絡合においては充分な引張強
度を有すること、接続部の形態ができるだけ単一
糸条の形態に近いことが望まれるが、炭素繊維の
プレカーサを対象とする場合特に考慮すべきこと
は以降の焼成工程の糸条通過性に関する点であ
る。 すなわち、強く交絡した部分1,1′の長さを
大きくとり過ぎると、酸化反応熱の蓄熱による焼
損、タール状物の固着や絡合部の糸条の剛直化に
起因するローラ上での溝とび、ガイド類での糸条
の折損が生じ易くなり、逆に交絡部の長さが短か
過ぎると、焼成工程において糸条の収縮などによ
る張力に堪えきれず素抜け現象を生じることにな
る。従つて、焼成工程をスムーズに通過させうる
手段としては短い絡合部を複数ケ所、ある間隔を
あけて絡合させるのがよい。 この絡合部と絡合部の間隔は2cm以上とするの
がよく、この長さが短か過ぎると酸化工程で生ず
るタール状物の揮散が充分に行なわれず、糸条の
剛直部が近接するためローラ溝からの外れあるい
は糸条の破断など糸条の走行性に問題を生ずる。
逆に絡合部門の間隔をあまり大きくとる、例えば
30cm以上長くとることは作業性の低下を伴ない好
ましくない。 ここで、前記プレカーサの絡合部の長さは次の
測定法によつて求められる値である。即ち、第2
図はこの絡合部の長さの測定法の1例を示す斜視
図であり、2本の糸条3,3′を重ね合せ絡合接
続4されたサンプルにトータルデニールあたり1/
60gの荷重7をかけて懸垂し、絡合していない糸
条の間にトータルデニールあたり1/300gの荷重
6を有する直径0.5mmの表面の滑かな針金で作ら
れたフツク5を挿入、垂下させ、フツクの移動が
止まつた点をマークする。次いで該糸条を上、下
逆にして同様にフツクを挿入、垂下させてフツク
の止まつた点をマークし、これらのマークされた
2点の間隔を測定し絡合部の長さとする。20サン
プル以上について測定を行ない、最大値と最小値
を除いた平均値をもつて表示する。 本発明の高速流体処理に用いる流体にはエア、
水、蒸気等が適用可能であるが、作業性、経済性
の点でエアを使用するのが好ましい。また糸条の
接続手段には、接続すべき2糸条を相互に引揃え
た後、高速流体噴出ノズルを用いて該重ね合せ部
の繊維を絡合させる方法が採用される。このよう
な流体噴出ノズルとしては公知の各種ノズルを用
いることができ、たとえば特公昭36−10511号公
報、特公昭37−1175号公報において各種構造のノ
ズルがある。その1例を第3〜5図に示す。 第3図は絡合処理装置の斜視図、第4図は縦断
面図、第5図は側面図を示し、図において8は処
理空間、9は糸条挿入口、10はエア噴出孔を示
す。 接続すべき糸条3,3′は挿入口9から処理空
間8に挿入されエア噴出孔10から高速気流を噴
出させることによつて絡合、接続される。処理空
間8は糸条の毛羽を生じさせないような滑かな内
面を有するもので、通常は方形状の物が用いられ
るが、方形状に限るものではない。 またエア噴出口10はその断面が円形でなく、
例えばスリツト状のような形でもよく、その数も
1装置に対して複数ケ所を設けてもよい。エア噴
出方向は糸条に対して直角方向でなくともよく、
たとえば2種の噴出孔から対称的に糸条軸に対し
て角度をもたせることもできる。糸条挿入口は糸
条の挿入を容易にするため、開口スリツトの角を
削つて円くすることは作業性にとつて有効であ
る。 また糸条の絡合接続においては、絡合処理域内
の重ね合せ部を5〜60%、好ましくは10〜40%の
弛緩率の範囲内で弛緩状態におくのが好ましい。 ここでいう弛緩率とは糸条の絡合された長さに
対して糸条を弛緩させた長さから算出されるもの
であり、例えば1回の絡合処理によつて2cmの長
さの絡合部が得られる装置において弛緩率20%に
設定するためには2.4cmの長さを2cmに弛緩させ
て絡合部にセツトすることを意味する。しかしな
がら実作業上では絡合部の両側1〜2cmのところ
を把持して絡合処理を行なうのが作業上好まし
く、仮に2cm外側を把持する場合には、弛緩率20
%は7.2cmの長さで把持した糸条を6.0cmとして絡
合装置にセツトされることになる。なお糸条を弛
緩させて処理するための把持具は絡合装置と一体
化させておき、さらに所望の弛緩率設定を自動的
に行なえるよう設計しておくことは作業能率上極
めて好ましいことである。 また弛緩状態を与える方法として装置をもつて
設定しなくとも重ね合せた糸条を両手で把持し
て、経験的な手加減で行なうことも可能である
が、絡合状態が不均斉となりがちであり、絡合状
態不良を生じ易い。 本発明において2糸条を接続し、次いで耐炎化
工程に導入するに際し、流体により絡合接続した
糸条の端部を以降の工程をスムーズに糸条が移行
するようトリミングする必要がある。 2糸条の絡合接続時には、通常余裕をもつた長
さで重ね合せエア処理を行なうので、絡合部の両
側は数cm〜20cmのフリーの部分が残り、これを鋏
などで絡合部から0.2〜0.5cmの長さの点で切断除
去し、糸条が枝分れしてローラ巻付など生じない
ように絡合処理後にトウ末端を処理すべきであ
る。 次にエアノズルへ接続するエア圧は、単糸繊
度、糸条構成本数、油剤などの付着状態、エア処
理ノズル形状などによつて適正値は異なるもので
あるが、ノズルへの入口部において少くともゲー
ジ圧2Kg/cm2以上、好ましくは4〜8Kg/cm2の圧力
で噴射するのがよい。エア圧が低過ぎる場合は絡
合部の引張強度が小さく、またエア圧が高すぎる
場合は処理部で単糸切れを生じ、以後の工程でロ
ーラ巻付などのトラブルを生じ易い。 かくして得られる本発明の接続部を含むプレカ
ーサは公知の各種炭素繊維の製造法に準じて焼成
され、炭素繊維あるいは黒鉛化繊維に転換され
る。例えば、該プレカーサは約200〜400℃の酸化
ガス雰囲気中で加熱して酸化繊維とした後、約
800〜1500℃の不活性ガス雰囲気中で加熱・炭化
し、必要に応じてさらに高温の不活性ガス雰囲気
中で加熱して黒鉛化繊維に転換する方法などが適
用される。 〔発明の効果〕 本発明によれば前述した従来法の欠点又は問題
点、即ち、プレカーサの焼成時の反応熱が従来の
結び目ではほとんど放熱されることなく蓄熱さ
れ、その結果としてプレカーサの焼損、糸切れな
いしローラ巻き付き等のトラブルが生じ易く、若
し、かかるトラブルの修復に時宜を失すると焼成
炉内の燃焼等の重大災害に至ること、またそのこ
とが直ちに重大災害に至らぬまでも、上記接合手
段は手作業であるため作業性が著しく悪く、しか
も接続されたプレカーサの結び目の大きさや形状
等が不揃いのため糸条通過性が著しく低下し、焼
成時の糸切れやローラ巻き付き等を一層助長させ
るという問題点が解消されるだけではなく、更に
次のような多くの優れた効果が得られる。 (a) 従来のプレーサの糸条末端を相互に結び合せ
て接続し、連続焼成する方法にくらべて接続部
にコブ状の結び目が形成されることがなく、接
続部の太さ(厚さ)、繊維の集束密度は著しく
小さくなるから該接続部への蓄熱、タール状物
の付着などが少なく、焼成時の糸条通過性の向
上による操業性の向上、スピードアツプを図る
ことができる。 (b) 耐炎化によつてプレカーサの接続部の強力、
耐屈曲性が低下し、炭化工程での糸条通過性が
問題になるが、本発明方法は耐屈曲性の低下が
小さく糸条通過性がよい。 (c) 連続焼成時の品種交換、たとえばトータルデ
ニールの変更を容易に行なうことができる。即
ち、トータルデニールの異なる2種のプレカー
サの糸条両端を重ね合せ、絡合処理することに
より両者を容易に接続でき、従来のように結び
目の太さを気にする必要がない。 (d) 第1図に示すように間欠的に絡合部を形成し
て接続したプレカーサは絡合部の大きさを小さ
くすることができ、接続部全体の焼成時の蓄
熱、タール状物の付着を著しく減少させること
ができるので炭化時の糸条の耐屈曲性が大幅に
向上し操業性が向上する。 (e) 手作業によらないで機械的流体処理により絡
合接続するから、接続部の強度、形状、大きさ
等が一定であり、焼成時のプレカーサへの張力
を一定に保つことができ、得られる炭素繊維の
物性品質が安定化する。 〔実施例〕 以下、実施例により本発明方法をさらに具体的
に説明する。 本実施例中、糸条通過率とは耐炎化工程、炭化
工程に糸条接合部を導入して熱処理した場合にそ
れぞれの工程で切断することなしに通過した接合
部の数の百分率(%)をもつて表わすものであ
る。 実施例 1 単糸繊度1d/f、フイラメント数3000および
12000本のアクリル系プレカーサについて、その
末端同士を第3図に示すエア絡合装置により、エ
ア圧力を1〜6Kg/cm2、エア処理時の糸条弛緩率
を5〜40%、絡合部長さを2〜40cmの範囲内で
種々変更し、接合部の絡合状態、即ち引張強度の
異なるサンプルを作製した。 これらのサンプルについて、引張試験機を用い
て引張強度を測定した。また該サンプルと同一条
件で作製した別の絡合接続糸を240℃の熱風が循
環している耐炎化炉中に1.0m/minで導入し、炉
の上下部に設けたローラによつてジグザグ状に移
行させながら、150分間連続的に耐炎化処理し、
続いてN2が充満する実質的加熱部が500〜1400℃
の温度分布を有する炭化炉中に、1.0m/minで連
続的に導入し、1分間の炭化処理を行ない、該耐
炎化炉および炭化炉での糸条通過率を測定した。 結果を第1表に示す。
【表】
【表】
し得なかつたものである。
実施例 2 単糸繊度1d/f、フイラメント数3000および
12000本のアクリル系プレカーサを実施例1と同
一条件で耐炎化処理し、得られた耐炎化糸と該ア
クリル系プレカーサとの夫々の末端を重ね合せた
後、第3図に示すタイプのエア絡合装置を用い
て、エア圧力を1〜4Kg/cm2、エア処理時の糸条
弛緩率を10〜20%、絡合部長さを10〜20cmの範囲
内で種々変更し、接合部の引張強度の異なるサン
プルを作製した。なお本実施例で示したサンプル
はいずれも1ケ所の絡合処理によるものである。 これらのサンプルについて引張試験機を用いて
引張強度を測定し、またこれらと同一条件で作製
した別の絡合接続糸について、実施例1と同一条
件で耐炎化および炭化処理を行ない、その際の糸
条通過性を測定した。 結果を第2表に示す。
実施例 2 単糸繊度1d/f、フイラメント数3000および
12000本のアクリル系プレカーサを実施例1と同
一条件で耐炎化処理し、得られた耐炎化糸と該ア
クリル系プレカーサとの夫々の末端を重ね合せた
後、第3図に示すタイプのエア絡合装置を用い
て、エア圧力を1〜4Kg/cm2、エア処理時の糸条
弛緩率を10〜20%、絡合部長さを10〜20cmの範囲
内で種々変更し、接合部の引張強度の異なるサン
プルを作製した。なお本実施例で示したサンプル
はいずれも1ケ所の絡合処理によるものである。 これらのサンプルについて引張試験機を用いて
引張強度を測定し、またこれらと同一条件で作製
した別の絡合接続糸について、実施例1と同一条
件で耐炎化および炭化処理を行ない、その際の糸
条通過性を測定した。 結果を第2表に示す。
【表】
し得なかつたものである。
実施例 3 単糸繊度1d/f、フイラメント数1000、3000、
6000、および12000の4種類のアクリル系プレカ
ーサ並びに該プレカーサを焼成して得られた耐炎
化糸について、第3図面に示すエア絡合装置を用
い、プレカーサ同士およびプレカーサと耐炎化糸
とを次の条件下で絡合接続処理した。 a プレカーサ同士 エア圧力3Kg/cm2、弛緩率20%、エア絡合長20
cm b プレカーサと耐炎化糸 エア圧力2Kg/cm2、弛緩率20%、エア絡合長20
cm 得られたサンプルについて引張り試験機により
引引張り強度を測定し、またこれらと同一条件で
作製した別の絡合接続糸を実施例1と同一条件で
耐炎化および炭化処理を行ない、その際の糸条通
過性を測定した。 なお、比較のためにプレカーサ同士を二重真結
びで接続した場合を同様に評価した。 結果を第3表に示す。
実施例 3 単糸繊度1d/f、フイラメント数1000、3000、
6000、および12000の4種類のアクリル系プレカ
ーサ並びに該プレカーサを焼成して得られた耐炎
化糸について、第3図面に示すエア絡合装置を用
い、プレカーサ同士およびプレカーサと耐炎化糸
とを次の条件下で絡合接続処理した。 a プレカーサ同士 エア圧力3Kg/cm2、弛緩率20%、エア絡合長20
cm b プレカーサと耐炎化糸 エア圧力2Kg/cm2、弛緩率20%、エア絡合長20
cm 得られたサンプルについて引張り試験機により
引引張り強度を測定し、またこれらと同一条件で
作製した別の絡合接続糸を実施例1と同一条件で
耐炎化および炭化処理を行ない、その際の糸条通
過性を測定した。 なお、比較のためにプレカーサ同士を二重真結
びで接続した場合を同様に評価した。 結果を第3表に示す。
【表】
理に供し得なかつたものである。
実施例 4 実施例3における4種のアクリル系プレカーサ
を使用し、第3図に示すタイプのサイズの異なる
種々のエア絡合処理装置によりエア圧6Kg/cm2、
弛緩率20%に設定して絡合部1ケ所で絡合部長さ
の異なるサンプルを作製した。 これらについて引張強度を測定し、またこれら
と同一条件で作製した別の絡合接続糸について実
施例1と同一条件で耐炎化および炭化処理を行な
い、その際の糸条通過率を測定した。 結果を第4表に示す。
実施例 4 実施例3における4種のアクリル系プレカーサ
を使用し、第3図に示すタイプのサイズの異なる
種々のエア絡合処理装置によりエア圧6Kg/cm2、
弛緩率20%に設定して絡合部1ケ所で絡合部長さ
の異なるサンプルを作製した。 これらについて引張強度を測定し、またこれら
と同一条件で作製した別の絡合接続糸について実
施例1と同一条件で耐炎化および炭化処理を行な
い、その際の糸条通過率を測定した。 結果を第4表に示す。
【表】
【表】
実施例 5
実施例3におけるアクリル系プレカーサを使用
し、第3図に示すタイプの絡合処理装置で絡合処
理部の長さが2cmのノズルにより、エア圧力4
Kg/cm2、弛緩率20%で、糸条の重ね合せ部に対し
複数ケ所の絡合処理を行ないサンプルを作製し
た。絡合部は第1図のように絡合部両サイドに強
い絡合が、絡合部の中間は弱い絡合が生じた。 これらの複数の絡合部を含む接続糸条について
引張強度を測定し、またこれらと同一条件で作製
した別の絡合接続糸について実施例1と同一条件
で耐炎化および炭化処理を行ない、その際の糸条
通過率を測定した。 結果を第5表に示す。
し、第3図に示すタイプの絡合処理装置で絡合処
理部の長さが2cmのノズルにより、エア圧力4
Kg/cm2、弛緩率20%で、糸条の重ね合せ部に対し
複数ケ所の絡合処理を行ないサンプルを作製し
た。絡合部は第1図のように絡合部両サイドに強
い絡合が、絡合部の中間は弱い絡合が生じた。 これらの複数の絡合部を含む接続糸条について
引張強度を測定し、またこれらと同一条件で作製
した別の絡合接続糸について実施例1と同一条件
で耐炎化および炭化処理を行ない、その際の糸条
通過率を測定した。 結果を第5表に示す。
図面は本発明実施の1例を示すもので、第1図
は2ケ所絡合を施した平面図、第2図は絡合処理
した糸条の絡合部長さ測定法の斜視図、第3図は
絡合処理装置の斜視図、第4図は同処理装置の縦
断面図、第5図は同処理装置の側面図を示す。 1,1′;交絡部、3,3′;糸条、4;絡合
部、6,7;荷重、8;絡合処理空間、10;エ
ア噴出孔、l;絡合部長さ、l′;絡合部と絡合部
の間隔。
は2ケ所絡合を施した平面図、第2図は絡合処理
した糸条の絡合部長さ測定法の斜視図、第3図は
絡合処理装置の斜視図、第4図は同処理装置の縦
断面図、第5図は同処理装置の側面図を示す。 1,1′;交絡部、3,3′;糸条、4;絡合
部、6,7;荷重、8;絡合処理空間、10;エ
ア噴出孔、l;絡合部長さ、l′;絡合部と絡合部
の間隔。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 炭素化可能な繊維糸条末端を相互に、あるい
は該繊維糸条末端と耐炎化繊維糸条末端とを重ね
合せて重ね合せ部を形成し、該重ね合せ部を構成
する繊維糸条を高速流体処理によつて互いに一体
的に、かつその部分の引張強度が、 a 炭素化可能な繊維糸条相互の接合部分: 少なくとも2.0g/d b 炭素化可能な繊維糸条と耐炎化繊維糸条との
接合部分: 少なくとも0.8g/d となるよう絡合接続せしめ、次いで焼成すること
を特徴とする連続的炭素繊維の製造法。 2 特許請求の範囲第1項において、炭素化可能
な繊維糸条相互又は該炭素化可能な繊維糸条と耐
炎化繊維糸条とを重ね合せたのち高速流体処理す
るに際し、該重ね合せ部を約5〜60%弛緩させて
絡合処理することからなる連続的炭素繊維の製造
法。
Priority Applications (5)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP56144603A JPS5846122A (ja) | 1981-09-16 | 1981-09-16 | 連続的炭素繊維の製造法 |
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