JPH0124186B2 - - Google Patents
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- JPH0124186B2 JPH0124186B2 JP6146881A JP6146881A JPH0124186B2 JP H0124186 B2 JPH0124186 B2 JP H0124186B2 JP 6146881 A JP6146881 A JP 6146881A JP 6146881 A JP6146881 A JP 6146881A JP H0124186 B2 JPH0124186 B2 JP H0124186B2
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Description
本発明は、塗膜保護用水性組成物に関する。詳
しくは、自動車、農業機械、建設機械、あるいは
その他機械器具類の塗装面を一時的に保護する目
的で塗布する塗膜保護用水性組成物に関する。 自動車などの商品は、最終消費者の手に届くま
での期間中に、風雨、湿気、日光、空気、鉄粉、
鳥糞、煤煙などの大気中の汚染物質により塗装面
が汚染されることが多く、これらの汚染により商
品価値が損われる。これを防止するために、近
年、種々の塗膜保護剤が開発されている。このよ
うな目的で開発されたものには、ワツクス溶剤分
散型(例えば特開昭50−28534)、ストリツパブル
フイルム型(不要になつた時剥ぎ取ることができ
るもの、例えば特公昭54−7303)、ワツクス−固
体粉末溶剤分散型(手拭き除去が可能なもの、例
えば特開昭51−149188あるいは特開昭55−
62978)、及び水性乳液型(ワツクスを乳化分散し
たもの、例えば特公昭45−34030)などがある。 これらの中で、現在広く使用されているもの
は、ワツクス溶剤分散型又はワツクス−固体粉末
溶剤分散型であるが、溶剤の大半を揮発させワツ
クス被膜を形成させるものであるため、近年、特
に公害問題、資源の浪費、経済性、安全性など溶
剤型の欠点がクローズアツプされている。さらに
ワツクス溶剤分散型については、スチームのみで
は除去できず、灯油を少量混ぜる必要がある。こ
の欠点を改良するため、ワツクス−固体粉末を均
一に混入し、ワツクス被膜の機械的な強度を低下
させ、手拭きで剥離除去し易くしたワツクス−固
体粉末溶剤分散型が提案されているが、これは、
保護性に欠点があり、手で触れると剥離し易く、
また酸性雨に汚染され易いという欠点がある。 一方、水性のワツクス乳液型は、溶剤を使用し
ないため、公害問題あるいは安全性の問題はない
が、乾燥性、水中への分散性に代表されるよう
に、溶剤型とは異なる新たな性能が要求される。
さらにこれを塗布して形成する保護膜は雨水、湿
気に侵されない強い膜であること、また不用にな
つたとき簡単に除去できなければならないという
相反する性能が要求されており、これらの要求性
能を充分満す水性型の組成物は未だ出現していな
い。 本発明の目的は、上記従来技術の欠点を克服
し、溶剤を使用せずに、雨水、湿気、日光あるい
は大気中の汚染物質に侵されない強い膜を形成
し、かつ使用後は温水、スチームなどにより円滑
に除去することのできる塗膜保護用水性組成物を
提供することにある。 前記本発明の目的は、 (a) 融点50〜85℃の範囲の石油留分ワツクス
()10〜80重量部と、融点36〜120℃、数平均
分子量310〜1000で炭素数1000個当りの二重結
合数5〜50個の範囲のポリオレフイン系ワツク
ス()90〜20重量部とを混合し、この混合物
100重量部に対して、遊離基生成条件下で、不
飽和多価カルボン酸、又はその無水物3〜25重
量部を反応させることにより得られる含酸素ワ
ツクス、100重量部 (b) 乳化剤、7重量部未満、及び (c) シリコーン樹脂粉末10〜400重量部 を必須成分として水中に乳化分散したことを特徴
とする塗膜保護用水性組成物、並びに (a) 融点50〜85℃の範囲の石油留分ワツクス
()10〜80重量部と、融点36〜120℃、数平均
分子量310〜1000で炭素数1000個当りの二重結
合数5〜50個の範囲のポリオレフイン系ワツク
ス()90〜20重量部とを混合し、この混合物
100重量部に対して、遊離基生成条件下で、不
飽和多価カルボン酸、又はその無水物3〜25重
量部を反応させることにより得られる含酸素ワ
ツクス、100重量部 (b) 乳化剤、7重量部未満 (c) シリコーン樹脂粉末10〜400重量部、及び (d) 有機若しくは無機の固体微粉末10〜200重量
部 を必須成分として水中に乳化分散したことを特徴
とする塗膜保護用水性組成物により達成される。 以下、本発明による塗膜保護用水性組成物につ
いて具体的に説明する。 本発明でいう(a)成分とは、融点50〜85℃の範囲
の石油留分ワツクス()10〜80重量部と、融点
36〜120℃、数平均分子量310〜1000で炭素数1000
個当りの二重結合数5〜50個の範囲のポリオレフ
イン系ワツクス()90〜20重量部とを混合し、
この混合物100重量部に対して、遊離基生成条件
下で、不飽和多価カルボン酸、又はその無水物3
〜25重量部を反応させることにより得られる含酸
素ワツクスであり、その具体的な内容は、本発明
者らにより特開昭第54−81306号において開示さ
れている。 (a)成分(多酸素ワツクス)の原料となる石油留
分ワツクス()は、融点50〜85℃、好ましくは
50〜70℃の範囲を有するものである。 (a)成分(含酸素ワツクス)の原料となるポリオ
レフイン系ワツクス()としては、エチレン重
合体、プロピレン重合体、エチレン又はプロピレ
ンを単量体の一つとして含むオレフインの共重合
体が使用でき、これらの中ではエチレン重合体が
特に好ましい。これらポリオレフイン系ワツクス
は、融点36〜120℃、好ましくは36〜90℃、数平
均分子量310〜1000、好ましくは310〜600、炭素
数1000個当りの二重結合数5〜50個、好ましくは
10〜45個を有するものである。 (a)成分(含酸素ワツクス)は、前記石油留分ワ
ツクス()及びポリオレフイン系ワツクス
()を10〜80重量部:90〜20重量部、好ましく
は30〜70重量部:70〜30重量部の割合で混合し、
この混合物100重量部に対して、遊離基生成条件
下で、不飽和多価カルボン酸、又はその無水物3
〜25重量部、好ましくは10〜20重量部を反応させ
ることにより得られる。 石油留分ワツクス()に対するポリオレフイ
ン系ワツクス()の混合量が上記範囲に満たな
い場合は、十分な高酸価を有する生成物が得られ
ず、また安定なワツクス乳液が得られない。一方
上記範囲を越える場合は、生成物の色相が悪くな
るなどの理由から好ましくない。 遊離基生成条件とは、例えばワツクス混合物
100重量部に対して有機過酸化物0.2〜5重量部を
加えることによつて生成する条件である。ここ
で、有機過酸化物としては、例えばジターシヤリ
−ブチルパーオキサイド、ターシヤリ−ブチルハ
イドロパーオキサイド、ジクミルパーオキサイ
ド、ターシヤリ−ブチルクミルパーオキサイド、
クミルハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチ
ル−2,5−ジ(ターシヤリ−ブチルパーオキ
シ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ
(ターシヤリ−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、
メチルエチルケトンパーオキサイドのうちのいず
れか1種又は2種以上の混合物が使用でき、これ
らの中ではジターシヤリ−ブチルパーオキサイド
が特に好ましい。 不飽和多価カルボン酸、又はその無水物として
は、マレイン酸、イタコン酸あるいはシトラコン
酸などが使用でき、これらの中ではマレイン酸が
特に好ましい。前記混合物に対する不飽和多価カ
ルボン酸、又はその無水物の添加量は極めて重要
であり、この添加量により含酸素ワツクスの性状
が変動する。添加量が前記範囲に満たない場合に
は、生成物の酸価が低く、十分な乳化性を示さ
ず、添加量が前記範囲を越える場合には、不必要
に高酸価になるばかりでなく、未反応の酸が残つ
て除去を煩雑にする場合もある。反応条件は特に
限定されないが、例えば反応温度120〜220℃、好
ましくは140〜180℃、反応時間0.5〜6.0時間、好
ましくは1〜3時間である。 かくして製造された本発明の含酸素ワツクス
は、乳化性に優れているため、他の石油留分ワツ
クスなどに比べ、水性組成物とする際の乳化剤の
量を減少させることができる。したがつて耐水
性、乾燥性、耐候性などを低下させることがな
い。また比較的低融点であり、粘着性を示さない
ため、温水クリーナーなどによる除去も容易であ
る。 塗膜保護用組成物に用いられるワツクスとして
は、鉱物性ワツクス、動植物性ワツクスなどのほ
かに、各種の合成ワツクスが知られている。これ
らの中で鉱物性ワツクス、具体的にはパラフイン
ワツクス、マイクロクリスタリンワツクスなど
は、乳化性が十分でなく、溶剤型の組成物には問
題なく使用できるが、公害問題、安全性などから
水性組成物に使用する場合には、多量の乳化剤が
必要となり、耐水性、乾燥性、耐候性などが低下
するほか、経済的にも好ましくない。 さらにこれらの鉱物性ワツクスは粘着性を有す
るため、除去性が不良であり、自動車の塗膜の変
色、光沢低下を来すこともある。また乳化性を改
良するために鉱物性、動植物性あるいは合成ワツ
クスを酸化したいわゆる酸化ワツクスは、これを
水性組成物とすることができても、ワツクス自体
が硬すぎるため、被膜にひび割れが生じて塗膜保
護性が低下したり、あるいは粘着性を有するため
に除去性が不良となり、さらには塗膜の変色、光
沢低下を来すこともある。 本発明組成物の(b)成分(乳化剤)は、幅広く一
般的なものから選ぶことができ、ノニオン系、カ
チオン系及びアニオン系のいずれも使用可能であ
る。これらの中では、カチオン系が、(a)含酸素ワ
ツクスのもつ酸性基をイオン化し、活性にすると
いう点で特に有効であり、例えばモルフオリンが
好ましい。ノニオン系の場合は、(a)含酸素ワツク
スのHLBを17−18として選ぶことができ、具体
的には花王アトラス社製スパン60、80、ツイン
60、80あるいはエマルゲン420(以上、商品名)が
例示できる。さらに、カチオン系のほかに、カチ
オン系の当量より少ないアニオン系、例えばオレ
イン酸を添加すると一層効果は大きくなる。 (b)乳化剤の添加量は、(a)含酸素ワツクス100重
量部に対し7重量部未満、好ましくは0.5〜5重
量部である。 本発明でいう(c)成分(シリコーン樹脂粉末)と
しては、メチルシリコーン縮合物の粉末、ジメチ
ルシリコーン縮合物の粉末あるいは二酸化ケイ素
エアロゾルのシラノール基(≡Si−OH)をジメ
チルジクロロシランと反応させることにより得ら
れる疎水性シリカ粉末が使用できる。 メチルシリコーン縮合物粉末の一例として、日
興フアインプロダクツ(株)から市販されているM.
S.P(商品名)がある。また疎水性シリカ粉末の
一例として、日本アエロジル(株)から市販されてい
る疎水性シリカR−972(商品名)がある。 (c)シリコーン樹脂粉末の添加量は、(a)含酸素ワ
ツクス100重量部に対し、10〜400重量部、好まし
くは50〜200重量部である。シリコーン樹脂粉末
の添加量が前記範囲に満たない場合には、保護性
は良いが温水除去性が不良となり、一方シリコー
ン樹脂粉末の添加量が前記範囲を越える場合に
は、均一の連続被膜が得られず、温水除去性は良
くても保護性が低下し好ましくない。 ワツクス−固体粉末溶剤分散型においてシリコ
ーン樹脂粉末を添加すると、保護膜の耐熱性と耐
酸性が向上することは特開昭55−62978により知
られているが、このことは水性乳液型の保護膜に
おいては一般的には成立しない。しかし、(a)成分
と組み合わせ、かつ前記範囲の量で使用した場合
には、耐熱性の向上のみならず水性乳液型に特有
な問題である乾燥性の向上にも寄与する。 本発明組成物の(d)成分(有機若しくは無機の固
体微粉末)としては、例えば酸化チタン、酸化亜
鉛、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バ
リウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、シリ
カ、珪藻土、ステアリン酸カルシウム、ステアリ
ン酸亜鉛、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリフ
ツ化エチレンのうち一種又は二種以上の混合物を
使用することができ、これらの中では、酸化チタ
ン、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、ポリエチ
レン、ポリフツ化エチレンのうち一種又は二種以
上の混合物が特に好ましい。 (d)成分を添加する場合、その配合量は、(a)含酸
素ワツクス100重量部に対し10〜200重量部、好ま
しくは20〜100重量部である。また(c)シリコーン
樹脂粉末と(d)固体微粉末との配合比率は90:10〜
10:90であり、(d)固体微粉末が多すぎると保護性
は良いが温水除去性が不良となり、また(c)シリコ
ーン樹脂粉末が多すぎると温水除去性は良いが保
護性が悪くなり好ましくない。両者の性能のバラ
ンスの良い比率は、70:30〜30:70である。 以上、本発明組成物を構成する各々の成分につ
き詳述したが、本発明組成物は、(a)、(b)及び(c)あ
るいは(a)、(b)、(c)及び(d)の各成分を必須成分とし
て組合わせ、水中に乳化分散させて製造される。
乳化分散は公知の方法が使用できるが、水100重
量部に対し、(a)〜(c)又は(a)〜(d)成分の合計量を5
〜65重量部、好ましくは10〜45重量部の範囲で用
いるのが好適である。 本発明組成物は前記必須構成成分に加え、その
優れた塗膜保護性能を害さない範囲で石油留分ワ
ツクス、具体的にはパラフインワツクス、マイク
ロクリスタリンワツクスあるいは未精製パラフイ
ンワツクス、例えばスラツクワツクス、スケール
ワツクスなどを(a)含酸素ワツクスに対して50重量
%以下用いることもでき、また、酸化防止剤紫外
線吸収剤、ワツクス分散剤、増粘剤などを必要に
応じて加えてもよい。 本発明塗膜保護用水性組成物は、 (1) 溶剤を用いない水性型のため、公害、火災の
心配がなくなり、また資源の浪費を防ぐことに
もなり経済的である。 (2) 耐水性、耐熱性、耐候性及び乾燥性に優れて
いる。 (3) 塗膜保護性に優れている。 (4) 充分な剥離性が付与され、温水クリーナーで
容易に除去できる。 という特徴を有し、自動車などの塗装保護の目的
に最適なものである。 以下、実施例及び比較例により本発明をより具
体的に説明する。 実施例 1 (i) 含酸素ワツクスの合成 石油留分ワツクス()とポリオレフイン系
ワツクス()とを等量混合して合成原料とし
た。石油留分ワツクスとしては通常の分離精製
工程を経た125〓パラフインワツクス(融点52
℃)、ポリオレフイン系ワツクスとしてはエチ
レンの低重合体で融点39℃、針入度80以上、平
均分子量320、炭素原子1000個当りの二重結合
数42個、そのうちビニル型88%、ビニリデン型
11%、内部ビニレン型4%である白色ワツクス
状物質を用いた。 等量混合原料100重量部に無水マレイン酸13
重量部を加えて150℃に加熱撹拌しながら、ジ
ターシヤリ−ブチルパーオキシド1重量部をキ
シレン5重量部に溶かした溶液を添加した。さ
らに30分撹拌を続けた後、減圧下で揮発性物質
を除去し、加圧で過して淡黄色の含酸素ワツ
クスを得た。この含酸素ワツクスは融点52℃、
針入度20、酸価、ケン化価ともに90であつた。 (ii) 含酸素ワツクスの乳化 (i)により合成された含酸素ワツクス10gを
100℃に加熱撹拌し、オレイン酸0.1g、次いで
モルフオリン0.1g加えた。この混合物を激し
く撹拌しながら、95℃の水86mlをゆつくりと加
えて、白色均一の乳液を得た。この乳液をマン
トンゴーリン社のホモジナイザーに200Kg/cm2
の圧力で通し、良好な白色ワツクス乳液を得
た。 (iii) 塗膜保護用水性組成物の製造 前記(ii)のワツクス乳液80gに、予め水中に予備
分散した酸化チタン(タイペークR−780石原
産業(株));炭酸カルシウム(白艶華cc白石カル
シウム)5:1の重量比の50%ペーストを12g
加え、次いでメチルシリコンパウダー10gを加
えて撹拌し、水性組成物を得た。この組成物の
粘度は230センチポイズ(25℃)比重約1.0であ
り室温放置2週間後沈降物、高度変化も認めら
れなかつた。 実施例 2〜10 実施例1における(i)〜(ii)の方法で得られた含酸
素ワツクスの乳液に、表1に示すような配合割合
で(c)シリコーン樹脂粉末あるいはさらに(d)固体微
粉末を添加して、塗膜保護用組成物を製造した。
これらの組成物について後記する性能評価を行つ
た。これらの結果をあわせて表1に示す。本発明
組成物はいずれも、保護膜の強度、除去性、乾燥
性などいずれの性能評価においても優れた性能を
示した。
しくは、自動車、農業機械、建設機械、あるいは
その他機械器具類の塗装面を一時的に保護する目
的で塗布する塗膜保護用水性組成物に関する。 自動車などの商品は、最終消費者の手に届くま
での期間中に、風雨、湿気、日光、空気、鉄粉、
鳥糞、煤煙などの大気中の汚染物質により塗装面
が汚染されることが多く、これらの汚染により商
品価値が損われる。これを防止するために、近
年、種々の塗膜保護剤が開発されている。このよ
うな目的で開発されたものには、ワツクス溶剤分
散型(例えば特開昭50−28534)、ストリツパブル
フイルム型(不要になつた時剥ぎ取ることができ
るもの、例えば特公昭54−7303)、ワツクス−固
体粉末溶剤分散型(手拭き除去が可能なもの、例
えば特開昭51−149188あるいは特開昭55−
62978)、及び水性乳液型(ワツクスを乳化分散し
たもの、例えば特公昭45−34030)などがある。 これらの中で、現在広く使用されているもの
は、ワツクス溶剤分散型又はワツクス−固体粉末
溶剤分散型であるが、溶剤の大半を揮発させワツ
クス被膜を形成させるものであるため、近年、特
に公害問題、資源の浪費、経済性、安全性など溶
剤型の欠点がクローズアツプされている。さらに
ワツクス溶剤分散型については、スチームのみで
は除去できず、灯油を少量混ぜる必要がある。こ
の欠点を改良するため、ワツクス−固体粉末を均
一に混入し、ワツクス被膜の機械的な強度を低下
させ、手拭きで剥離除去し易くしたワツクス−固
体粉末溶剤分散型が提案されているが、これは、
保護性に欠点があり、手で触れると剥離し易く、
また酸性雨に汚染され易いという欠点がある。 一方、水性のワツクス乳液型は、溶剤を使用し
ないため、公害問題あるいは安全性の問題はない
が、乾燥性、水中への分散性に代表されるよう
に、溶剤型とは異なる新たな性能が要求される。
さらにこれを塗布して形成する保護膜は雨水、湿
気に侵されない強い膜であること、また不用にな
つたとき簡単に除去できなければならないという
相反する性能が要求されており、これらの要求性
能を充分満す水性型の組成物は未だ出現していな
い。 本発明の目的は、上記従来技術の欠点を克服
し、溶剤を使用せずに、雨水、湿気、日光あるい
は大気中の汚染物質に侵されない強い膜を形成
し、かつ使用後は温水、スチームなどにより円滑
に除去することのできる塗膜保護用水性組成物を
提供することにある。 前記本発明の目的は、 (a) 融点50〜85℃の範囲の石油留分ワツクス
()10〜80重量部と、融点36〜120℃、数平均
分子量310〜1000で炭素数1000個当りの二重結
合数5〜50個の範囲のポリオレフイン系ワツク
ス()90〜20重量部とを混合し、この混合物
100重量部に対して、遊離基生成条件下で、不
飽和多価カルボン酸、又はその無水物3〜25重
量部を反応させることにより得られる含酸素ワ
ツクス、100重量部 (b) 乳化剤、7重量部未満、及び (c) シリコーン樹脂粉末10〜400重量部 を必須成分として水中に乳化分散したことを特徴
とする塗膜保護用水性組成物、並びに (a) 融点50〜85℃の範囲の石油留分ワツクス
()10〜80重量部と、融点36〜120℃、数平均
分子量310〜1000で炭素数1000個当りの二重結
合数5〜50個の範囲のポリオレフイン系ワツク
ス()90〜20重量部とを混合し、この混合物
100重量部に対して、遊離基生成条件下で、不
飽和多価カルボン酸、又はその無水物3〜25重
量部を反応させることにより得られる含酸素ワ
ツクス、100重量部 (b) 乳化剤、7重量部未満 (c) シリコーン樹脂粉末10〜400重量部、及び (d) 有機若しくは無機の固体微粉末10〜200重量
部 を必須成分として水中に乳化分散したことを特徴
とする塗膜保護用水性組成物により達成される。 以下、本発明による塗膜保護用水性組成物につ
いて具体的に説明する。 本発明でいう(a)成分とは、融点50〜85℃の範囲
の石油留分ワツクス()10〜80重量部と、融点
36〜120℃、数平均分子量310〜1000で炭素数1000
個当りの二重結合数5〜50個の範囲のポリオレフ
イン系ワツクス()90〜20重量部とを混合し、
この混合物100重量部に対して、遊離基生成条件
下で、不飽和多価カルボン酸、又はその無水物3
〜25重量部を反応させることにより得られる含酸
素ワツクスであり、その具体的な内容は、本発明
者らにより特開昭第54−81306号において開示さ
れている。 (a)成分(多酸素ワツクス)の原料となる石油留
分ワツクス()は、融点50〜85℃、好ましくは
50〜70℃の範囲を有するものである。 (a)成分(含酸素ワツクス)の原料となるポリオ
レフイン系ワツクス()としては、エチレン重
合体、プロピレン重合体、エチレン又はプロピレ
ンを単量体の一つとして含むオレフインの共重合
体が使用でき、これらの中ではエチレン重合体が
特に好ましい。これらポリオレフイン系ワツクス
は、融点36〜120℃、好ましくは36〜90℃、数平
均分子量310〜1000、好ましくは310〜600、炭素
数1000個当りの二重結合数5〜50個、好ましくは
10〜45個を有するものである。 (a)成分(含酸素ワツクス)は、前記石油留分ワ
ツクス()及びポリオレフイン系ワツクス
()を10〜80重量部:90〜20重量部、好ましく
は30〜70重量部:70〜30重量部の割合で混合し、
この混合物100重量部に対して、遊離基生成条件
下で、不飽和多価カルボン酸、又はその無水物3
〜25重量部、好ましくは10〜20重量部を反応させ
ることにより得られる。 石油留分ワツクス()に対するポリオレフイ
ン系ワツクス()の混合量が上記範囲に満たな
い場合は、十分な高酸価を有する生成物が得られ
ず、また安定なワツクス乳液が得られない。一方
上記範囲を越える場合は、生成物の色相が悪くな
るなどの理由から好ましくない。 遊離基生成条件とは、例えばワツクス混合物
100重量部に対して有機過酸化物0.2〜5重量部を
加えることによつて生成する条件である。ここ
で、有機過酸化物としては、例えばジターシヤリ
−ブチルパーオキサイド、ターシヤリ−ブチルハ
イドロパーオキサイド、ジクミルパーオキサイ
ド、ターシヤリ−ブチルクミルパーオキサイド、
クミルハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチ
ル−2,5−ジ(ターシヤリ−ブチルパーオキ
シ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ
(ターシヤリ−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、
メチルエチルケトンパーオキサイドのうちのいず
れか1種又は2種以上の混合物が使用でき、これ
らの中ではジターシヤリ−ブチルパーオキサイド
が特に好ましい。 不飽和多価カルボン酸、又はその無水物として
は、マレイン酸、イタコン酸あるいはシトラコン
酸などが使用でき、これらの中ではマレイン酸が
特に好ましい。前記混合物に対する不飽和多価カ
ルボン酸、又はその無水物の添加量は極めて重要
であり、この添加量により含酸素ワツクスの性状
が変動する。添加量が前記範囲に満たない場合に
は、生成物の酸価が低く、十分な乳化性を示さ
ず、添加量が前記範囲を越える場合には、不必要
に高酸価になるばかりでなく、未反応の酸が残つ
て除去を煩雑にする場合もある。反応条件は特に
限定されないが、例えば反応温度120〜220℃、好
ましくは140〜180℃、反応時間0.5〜6.0時間、好
ましくは1〜3時間である。 かくして製造された本発明の含酸素ワツクス
は、乳化性に優れているため、他の石油留分ワツ
クスなどに比べ、水性組成物とする際の乳化剤の
量を減少させることができる。したがつて耐水
性、乾燥性、耐候性などを低下させることがな
い。また比較的低融点であり、粘着性を示さない
ため、温水クリーナーなどによる除去も容易であ
る。 塗膜保護用組成物に用いられるワツクスとして
は、鉱物性ワツクス、動植物性ワツクスなどのほ
かに、各種の合成ワツクスが知られている。これ
らの中で鉱物性ワツクス、具体的にはパラフイン
ワツクス、マイクロクリスタリンワツクスなど
は、乳化性が十分でなく、溶剤型の組成物には問
題なく使用できるが、公害問題、安全性などから
水性組成物に使用する場合には、多量の乳化剤が
必要となり、耐水性、乾燥性、耐候性などが低下
するほか、経済的にも好ましくない。 さらにこれらの鉱物性ワツクスは粘着性を有す
るため、除去性が不良であり、自動車の塗膜の変
色、光沢低下を来すこともある。また乳化性を改
良するために鉱物性、動植物性あるいは合成ワツ
クスを酸化したいわゆる酸化ワツクスは、これを
水性組成物とすることができても、ワツクス自体
が硬すぎるため、被膜にひび割れが生じて塗膜保
護性が低下したり、あるいは粘着性を有するため
に除去性が不良となり、さらには塗膜の変色、光
沢低下を来すこともある。 本発明組成物の(b)成分(乳化剤)は、幅広く一
般的なものから選ぶことができ、ノニオン系、カ
チオン系及びアニオン系のいずれも使用可能であ
る。これらの中では、カチオン系が、(a)含酸素ワ
ツクスのもつ酸性基をイオン化し、活性にすると
いう点で特に有効であり、例えばモルフオリンが
好ましい。ノニオン系の場合は、(a)含酸素ワツク
スのHLBを17−18として選ぶことができ、具体
的には花王アトラス社製スパン60、80、ツイン
60、80あるいはエマルゲン420(以上、商品名)が
例示できる。さらに、カチオン系のほかに、カチ
オン系の当量より少ないアニオン系、例えばオレ
イン酸を添加すると一層効果は大きくなる。 (b)乳化剤の添加量は、(a)含酸素ワツクス100重
量部に対し7重量部未満、好ましくは0.5〜5重
量部である。 本発明でいう(c)成分(シリコーン樹脂粉末)と
しては、メチルシリコーン縮合物の粉末、ジメチ
ルシリコーン縮合物の粉末あるいは二酸化ケイ素
エアロゾルのシラノール基(≡Si−OH)をジメ
チルジクロロシランと反応させることにより得ら
れる疎水性シリカ粉末が使用できる。 メチルシリコーン縮合物粉末の一例として、日
興フアインプロダクツ(株)から市販されているM.
S.P(商品名)がある。また疎水性シリカ粉末の
一例として、日本アエロジル(株)から市販されてい
る疎水性シリカR−972(商品名)がある。 (c)シリコーン樹脂粉末の添加量は、(a)含酸素ワ
ツクス100重量部に対し、10〜400重量部、好まし
くは50〜200重量部である。シリコーン樹脂粉末
の添加量が前記範囲に満たない場合には、保護性
は良いが温水除去性が不良となり、一方シリコー
ン樹脂粉末の添加量が前記範囲を越える場合に
は、均一の連続被膜が得られず、温水除去性は良
くても保護性が低下し好ましくない。 ワツクス−固体粉末溶剤分散型においてシリコ
ーン樹脂粉末を添加すると、保護膜の耐熱性と耐
酸性が向上することは特開昭55−62978により知
られているが、このことは水性乳液型の保護膜に
おいては一般的には成立しない。しかし、(a)成分
と組み合わせ、かつ前記範囲の量で使用した場合
には、耐熱性の向上のみならず水性乳液型に特有
な問題である乾燥性の向上にも寄与する。 本発明組成物の(d)成分(有機若しくは無機の固
体微粉末)としては、例えば酸化チタン、酸化亜
鉛、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バ
リウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、シリ
カ、珪藻土、ステアリン酸カルシウム、ステアリ
ン酸亜鉛、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリフ
ツ化エチレンのうち一種又は二種以上の混合物を
使用することができ、これらの中では、酸化チタ
ン、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、ポリエチ
レン、ポリフツ化エチレンのうち一種又は二種以
上の混合物が特に好ましい。 (d)成分を添加する場合、その配合量は、(a)含酸
素ワツクス100重量部に対し10〜200重量部、好ま
しくは20〜100重量部である。また(c)シリコーン
樹脂粉末と(d)固体微粉末との配合比率は90:10〜
10:90であり、(d)固体微粉末が多すぎると保護性
は良いが温水除去性が不良となり、また(c)シリコ
ーン樹脂粉末が多すぎると温水除去性は良いが保
護性が悪くなり好ましくない。両者の性能のバラ
ンスの良い比率は、70:30〜30:70である。 以上、本発明組成物を構成する各々の成分につ
き詳述したが、本発明組成物は、(a)、(b)及び(c)あ
るいは(a)、(b)、(c)及び(d)の各成分を必須成分とし
て組合わせ、水中に乳化分散させて製造される。
乳化分散は公知の方法が使用できるが、水100重
量部に対し、(a)〜(c)又は(a)〜(d)成分の合計量を5
〜65重量部、好ましくは10〜45重量部の範囲で用
いるのが好適である。 本発明組成物は前記必須構成成分に加え、その
優れた塗膜保護性能を害さない範囲で石油留分ワ
ツクス、具体的にはパラフインワツクス、マイク
ロクリスタリンワツクスあるいは未精製パラフイ
ンワツクス、例えばスラツクワツクス、スケール
ワツクスなどを(a)含酸素ワツクスに対して50重量
%以下用いることもでき、また、酸化防止剤紫外
線吸収剤、ワツクス分散剤、増粘剤などを必要に
応じて加えてもよい。 本発明塗膜保護用水性組成物は、 (1) 溶剤を用いない水性型のため、公害、火災の
心配がなくなり、また資源の浪費を防ぐことに
もなり経済的である。 (2) 耐水性、耐熱性、耐候性及び乾燥性に優れて
いる。 (3) 塗膜保護性に優れている。 (4) 充分な剥離性が付与され、温水クリーナーで
容易に除去できる。 という特徴を有し、自動車などの塗装保護の目的
に最適なものである。 以下、実施例及び比較例により本発明をより具
体的に説明する。 実施例 1 (i) 含酸素ワツクスの合成 石油留分ワツクス()とポリオレフイン系
ワツクス()とを等量混合して合成原料とし
た。石油留分ワツクスとしては通常の分離精製
工程を経た125〓パラフインワツクス(融点52
℃)、ポリオレフイン系ワツクスとしてはエチ
レンの低重合体で融点39℃、針入度80以上、平
均分子量320、炭素原子1000個当りの二重結合
数42個、そのうちビニル型88%、ビニリデン型
11%、内部ビニレン型4%である白色ワツクス
状物質を用いた。 等量混合原料100重量部に無水マレイン酸13
重量部を加えて150℃に加熱撹拌しながら、ジ
ターシヤリ−ブチルパーオキシド1重量部をキ
シレン5重量部に溶かした溶液を添加した。さ
らに30分撹拌を続けた後、減圧下で揮発性物質
を除去し、加圧で過して淡黄色の含酸素ワツ
クスを得た。この含酸素ワツクスは融点52℃、
針入度20、酸価、ケン化価ともに90であつた。 (ii) 含酸素ワツクスの乳化 (i)により合成された含酸素ワツクス10gを
100℃に加熱撹拌し、オレイン酸0.1g、次いで
モルフオリン0.1g加えた。この混合物を激し
く撹拌しながら、95℃の水86mlをゆつくりと加
えて、白色均一の乳液を得た。この乳液をマン
トンゴーリン社のホモジナイザーに200Kg/cm2
の圧力で通し、良好な白色ワツクス乳液を得
た。 (iii) 塗膜保護用水性組成物の製造 前記(ii)のワツクス乳液80gに、予め水中に予備
分散した酸化チタン(タイペークR−780石原
産業(株));炭酸カルシウム(白艶華cc白石カル
シウム)5:1の重量比の50%ペーストを12g
加え、次いでメチルシリコンパウダー10gを加
えて撹拌し、水性組成物を得た。この組成物の
粘度は230センチポイズ(25℃)比重約1.0であ
り室温放置2週間後沈降物、高度変化も認めら
れなかつた。 実施例 2〜10 実施例1における(i)〜(ii)の方法で得られた含酸
素ワツクスの乳液に、表1に示すような配合割合
で(c)シリコーン樹脂粉末あるいはさらに(d)固体微
粉末を添加して、塗膜保護用組成物を製造した。
これらの組成物について後記する性能評価を行つ
た。これらの結果をあわせて表1に示す。本発明
組成物はいずれも、保護膜の強度、除去性、乾燥
性などいずれの性能評価においても優れた性能を
示した。
【表】
比較例 1〜6
表2に示す比較例1は、本発明における(a)含酸
素ワツクスを実施例1の(ii)の方法で乳化した水性
組成物である。(a)含酸素ワツクスを用いているた
め、乳化性は良好であるが、(c)シリコーン樹脂粉
末を含有しないため、促進耐候性における被膜の
状態、屋外耐候性の除去性あるいは乾燥性におけ
る性能が不十分であつた。 比較例2、3は、本発明における(a)含酸素ワツ
クスを実施例1の(ii)の方法で乳化し、さらに酸化
チタンを(iii)の方法で表2に示す配合割合で加えて
製造した水性組成物であり、いずれも屋外耐候性
における除去性が不十分であつた。 比較例4は、ワツクスとしてパラフインワツク
スを用いた例であるが、乳化性が不十分なため前
記実施例1の(ii)の方法で、乳化剤の量をワツクス
100重量部に対して7重量部添加しても安定な乳
化液は得られず、ノニオン系の乳化剤をワツクス
100重量部に対して10重量部使用することが必要
であつた。さらに、このようにして製造された乳
化液は、耐水性、耐熱性及び耐酸性において不十
分であつた。すなわちパラフインワツクス、又は
これに類する非乳化性ワツクスに多量の乳化剤を
加えて水性乳液とする組成物は乳化剤に起因する
耐水性、耐候性、などの欠如が顕著になる。 比較例5は、ワツクスとして酸化マイクロワツ
クスNPS−6010(商品名、日本精蝋(株)製、融点79
℃、酸価14、ケン化価36)を用いた例であり、乳
化性は改善されるが、融点が高すぎ、粘着性を有
するため、促進耐候性及び屋外耐候性における除
去性が不十分であつた。 比較例6は、ワツクスとして蜜ろう(融点60〜
67℃、酸価5〜9、ケン化価80−100)を用いた
例であり、硬い被膜となり、(4)、(5)のいずれの耐
候性の除去性も不良であり、また促進耐候性の被
膜試験も不良であつた。
素ワツクスを実施例1の(ii)の方法で乳化した水性
組成物である。(a)含酸素ワツクスを用いているた
め、乳化性は良好であるが、(c)シリコーン樹脂粉
末を含有しないため、促進耐候性における被膜の
状態、屋外耐候性の除去性あるいは乾燥性におけ
る性能が不十分であつた。 比較例2、3は、本発明における(a)含酸素ワツ
クスを実施例1の(ii)の方法で乳化し、さらに酸化
チタンを(iii)の方法で表2に示す配合割合で加えて
製造した水性組成物であり、いずれも屋外耐候性
における除去性が不十分であつた。 比較例4は、ワツクスとしてパラフインワツク
スを用いた例であるが、乳化性が不十分なため前
記実施例1の(ii)の方法で、乳化剤の量をワツクス
100重量部に対して7重量部添加しても安定な乳
化液は得られず、ノニオン系の乳化剤をワツクス
100重量部に対して10重量部使用することが必要
であつた。さらに、このようにして製造された乳
化液は、耐水性、耐熱性及び耐酸性において不十
分であつた。すなわちパラフインワツクス、又は
これに類する非乳化性ワツクスに多量の乳化剤を
加えて水性乳液とする組成物は乳化剤に起因する
耐水性、耐候性、などの欠如が顕著になる。 比較例5は、ワツクスとして酸化マイクロワツ
クスNPS−6010(商品名、日本精蝋(株)製、融点79
℃、酸価14、ケン化価36)を用いた例であり、乳
化性は改善されるが、融点が高すぎ、粘着性を有
するため、促進耐候性及び屋外耐候性における除
去性が不十分であつた。 比較例6は、ワツクスとして蜜ろう(融点60〜
67℃、酸価5〜9、ケン化価80−100)を用いた
例であり、硬い被膜となり、(4)、(5)のいずれの耐
候性の除去性も不良であり、また促進耐候性の被
膜試験も不良であつた。
【表】
【表】
<性能評価法>
(塗布)
150mm×70mm(1mm厚)の軟鋼板に黒色アミノ
アルキツド樹脂を焼付けた塗装板を試験片とし
て、乳液をノズルから噴射塗布し、室温で24時間
放置して乾燥した。重量から換算してワツクス被
膜の厚さは平均15μであつた。 (試験) (1) 保護被膜の外観 (2) 耐熱性試験 恒温器内に試験片を垂直に立て、80℃、96時
間静置。ワツクス被膜の垂れ流れ、ひび割れそ
の他の変化を観察し、さらにワツクス被膜を温
水−流しの洗剤で洗い流してガーゼで拭きと
り、アルキツド塗装面のつやびけ、ふくれその
他の変化を観察した。結果表示は、何らの変化
もない○、僅かに変化が認められる△、何らか
の変化がある×、の三段階による。 (3) 耐水性試験 40℃に保つた純水中に試験片で240時間浸漬
し、ワツクス被膜及びワツクス被膜除去後の塗
装面ふくれ、剥れ、その他の変化を観察した。
結果の評価は、(2)に準じて行なつた。 (4) 促進耐候性試験 <除去性試験> 孔径約3mmのノズルを通して、1Kg/cm2G水
蒸気を約50mm離した位置から10秒間吹きつけ、
ワツクス被膜が除去された円形の痕跡の直径を
測定した。結果は、除去された痕跡の直径20mm
以上を◎、直径15mm〜20mmを○、8mm〜15mmを
△、8mm未満を×とした。 <被膜試験> 東洋理化工業(株)製のサンシヤインウエザーメ
ーターに入れ、63℃で2時間ごとに18分間冷水
を降らせながら250時間試験し、ワツクス被膜
と被膜除去後の塗装面のしみ、瘢点、つやび
け、その他の変化を観察した。結果の評価は(2)
に準じて行なつた。 (5) 屋外耐候性試験 夏場1ケ月、屋外に試料を暴露して、1ケ月
後、(4)項の方法で除去性試験を行なつた。評価
基準は、(4)項と同様である。(なおこの組成物
の自動車のドアーによる3ケ月の屋外暴露品は
温水クリーナで容易除去できた。) (6) 鉄粉展着試験 試料に鉄粉を充分ふりかけ、80℃、5時間、
恒温槽で乾燥後、室温で1時間放置し、次いで
JISZ2371に規定する塩水噴霧試験に24時間保
持した後、24時間放置し、鉄粉と被膜を温水−
洗剤で洗い流して、除去塗面に錆の発生、鉄粉
による傷を調べる。結果の評価は、○塗膜錆発
生なし、×錆発生あり、とした。 (7) 耐硫酸性 6%硫酸を0.1mlスポツト状に被膜に滴下し
て、室温24時間放置し、試験後、被膜を温水−
洗剤で洗い落し、風乾して、その瘢痕の変色浸
食状況を調べる。結果の評価は、○瘢痕変色な
し、△若干瘢痕変色あり、×鮮明に瘢痕変色あ
り、とした。 (8) 耐塩酸性 N/10塩酸を0.1mlをこの組成物被膜にスポ
ツト状に落とし、室温で24時間放置し、試験後
被膜を温水−流しの洗剤で洗い落し、風乾し
て、その瘢痕の変色と浸食状況を調べる。結果
の評価は(7)に準じて行なつた。 (9) 乾燥性試験 試料をガラススプレーノズルで塗布し、すぐ
に直径10cm長さ20cmのかまぼこ型乾燥箱に入
れ、ドライヤーで送風し、乾燥させた後、流し
の水道管に設置したシヤワーを5分間かけ、被
膜のふくれ、剥がれのなくなつた時これを乾燥
時間とする(室温、風速約4m/sec)。結果の
評価は、○3分以内で乾燥するもの、×3分以
上で乾燥するもの、とした。
アルキツド樹脂を焼付けた塗装板を試験片とし
て、乳液をノズルから噴射塗布し、室温で24時間
放置して乾燥した。重量から換算してワツクス被
膜の厚さは平均15μであつた。 (試験) (1) 保護被膜の外観 (2) 耐熱性試験 恒温器内に試験片を垂直に立て、80℃、96時
間静置。ワツクス被膜の垂れ流れ、ひび割れそ
の他の変化を観察し、さらにワツクス被膜を温
水−流しの洗剤で洗い流してガーゼで拭きと
り、アルキツド塗装面のつやびけ、ふくれその
他の変化を観察した。結果表示は、何らの変化
もない○、僅かに変化が認められる△、何らか
の変化がある×、の三段階による。 (3) 耐水性試験 40℃に保つた純水中に試験片で240時間浸漬
し、ワツクス被膜及びワツクス被膜除去後の塗
装面ふくれ、剥れ、その他の変化を観察した。
結果の評価は、(2)に準じて行なつた。 (4) 促進耐候性試験 <除去性試験> 孔径約3mmのノズルを通して、1Kg/cm2G水
蒸気を約50mm離した位置から10秒間吹きつけ、
ワツクス被膜が除去された円形の痕跡の直径を
測定した。結果は、除去された痕跡の直径20mm
以上を◎、直径15mm〜20mmを○、8mm〜15mmを
△、8mm未満を×とした。 <被膜試験> 東洋理化工業(株)製のサンシヤインウエザーメ
ーターに入れ、63℃で2時間ごとに18分間冷水
を降らせながら250時間試験し、ワツクス被膜
と被膜除去後の塗装面のしみ、瘢点、つやび
け、その他の変化を観察した。結果の評価は(2)
に準じて行なつた。 (5) 屋外耐候性試験 夏場1ケ月、屋外に試料を暴露して、1ケ月
後、(4)項の方法で除去性試験を行なつた。評価
基準は、(4)項と同様である。(なおこの組成物
の自動車のドアーによる3ケ月の屋外暴露品は
温水クリーナで容易除去できた。) (6) 鉄粉展着試験 試料に鉄粉を充分ふりかけ、80℃、5時間、
恒温槽で乾燥後、室温で1時間放置し、次いで
JISZ2371に規定する塩水噴霧試験に24時間保
持した後、24時間放置し、鉄粉と被膜を温水−
洗剤で洗い流して、除去塗面に錆の発生、鉄粉
による傷を調べる。結果の評価は、○塗膜錆発
生なし、×錆発生あり、とした。 (7) 耐硫酸性 6%硫酸を0.1mlスポツト状に被膜に滴下し
て、室温24時間放置し、試験後、被膜を温水−
洗剤で洗い落し、風乾して、その瘢痕の変色浸
食状況を調べる。結果の評価は、○瘢痕変色な
し、△若干瘢痕変色あり、×鮮明に瘢痕変色あ
り、とした。 (8) 耐塩酸性 N/10塩酸を0.1mlをこの組成物被膜にスポ
ツト状に落とし、室温で24時間放置し、試験後
被膜を温水−流しの洗剤で洗い落し、風乾し
て、その瘢痕の変色と浸食状況を調べる。結果
の評価は(7)に準じて行なつた。 (9) 乾燥性試験 試料をガラススプレーノズルで塗布し、すぐ
に直径10cm長さ20cmのかまぼこ型乾燥箱に入
れ、ドライヤーで送風し、乾燥させた後、流し
の水道管に設置したシヤワーを5分間かけ、被
膜のふくれ、剥がれのなくなつた時これを乾燥
時間とする(室温、風速約4m/sec)。結果の
評価は、○3分以内で乾燥するもの、×3分以
上で乾燥するもの、とした。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 (a) 融点50〜85℃の範囲の石油留分ワツクス
()10〜80重量部と、融点36〜120℃、数平均
分子量310〜1000で炭素数1000個当りの二重結
合数5〜50個の範囲のポリオレフイン系ワツク
ス()90〜20重量部とを混合し、この混合物
100重量部に対して、遊離基生成条件下で、不
飽和多価カルボン酸、又はその無水物3〜25重
量部を反応させることにより得られる含酸素ワ
ツクス、100重量部、 (b) 乳化剤、7重量部未満、及び (c) シリコーン樹脂粉末10〜400重量部 を必須成分として水中に乳化分散したことを特徴
とする塗膜保護用水性組成物。 2 (a) 融点50〜85℃の範囲の石油留分ワツクス
()10〜80重量部と、融点36〜120℃、数平均
分子量310〜1000で炭素数1000個当りの二重結
合数5〜50個の範囲のポリオレフイン系ワツク
ス()90〜20重量部とを混合し、この混合物
100重量部に対して、遊離基生成条件下で、不
飽和多価カルボン酸、又はその無水物3〜25重
量部を反応させることにより得られる含酸素ワ
ツクス、100重量部、 (b) 乳化剤、7重量部未満、 (c) シリコーン樹脂粉末10〜400重量部、及び (d) 有機若しくは無機の固体微粉末10〜200重量
部 を必須成分として水中に乳化分散したことを特徴
とする塗膜保護用水性組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6146881A JPS57177073A (en) | 1981-04-24 | 1981-04-24 | Aqueous composition for protecting coating film |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6146881A JPS57177073A (en) | 1981-04-24 | 1981-04-24 | Aqueous composition for protecting coating film |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS57177073A JPS57177073A (en) | 1982-10-30 |
| JPH0124186B2 true JPH0124186B2 (ja) | 1989-05-10 |
Family
ID=13171903
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6146881A Granted JPS57177073A (en) | 1981-04-24 | 1981-04-24 | Aqueous composition for protecting coating film |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS57177073A (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6064143A (ja) * | 1983-09-20 | 1985-04-12 | Nippon Oil Co Ltd | 換気扇油塵除去用塗布剤 |
| JPS6140196A (ja) * | 1984-07-31 | 1986-02-26 | Riso Kagaku Corp | 感熱性孔版原紙 |
| JPS6142572A (ja) * | 1984-08-06 | 1986-03-01 | Nippon Oil Co Ltd | 硬質材の保護用塗布剤 |
| WO2002084631A1 (en) | 2001-04-11 | 2002-10-24 | Sony Corporation | Element transfer method, element arrangmenet method using the same, and image display apparatus production method |
-
1981
- 1981-04-24 JP JP6146881A patent/JPS57177073A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS57177073A (en) | 1982-10-30 |
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