JPH0134205Y2 - - Google Patents
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- JPH0134205Y2 JPH0134205Y2 JP1983173692U JP17369283U JPH0134205Y2 JP H0134205 Y2 JPH0134205 Y2 JP H0134205Y2 JP 1983173692 U JP1983173692 U JP 1983173692U JP 17369283 U JP17369283 U JP 17369283U JP H0134205 Y2 JPH0134205 Y2 JP H0134205Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- drum
- photoreceptor drum
- hot air
- image
- hollow
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
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- Discharging, Photosensitive Material Shape In Electrophotography (AREA)
- Photoreceptors In Electrophotography (AREA)
Description
本考案は非晶質シリコン系光導電体層を感光体
として用いた画像形成装置に使用する感光体ドラ
ムの加熱機構に関し、より詳細には、画像流れを
有効に防止するための加熱機構に関する。 非晶質シリコン系光導電体層は、表面硬度が高
く、長波長側の光に感度を有し、しかも感度その
ものも良好であるので、電子写真用の感光体とし
て着目されている。 然しながら、かかる非晶質シリコン系光導電体
層を用いた電子写真装置においては、繰り返えし
使用により感光体表面が湿度に敏感となり水分を
吸着しやすくなり、その結果として表面抵抗が下
がり表面電荷が横方向に移動し、所謂画像流れを
生ずるという欠点を有している。 この様な画像流れを防止するために、感光体表
面にa−Six・C1-x,a−SiNx等の保護層を設
けることが提案されているが、感光体表面にかか
る表面処理を行つても、画像流れを完全に防止す
るには至つていないのが現状である。 本考案者等は、非晶質シリコン系光導電層を用
いた電子写真装置、例えばレーザープリンターや
複写機のような画像形成装置において、帯電、画
像露光、現像及び転写の行程を反復するに際し、
感光体表面を加熱することにより、上記画像流れ
が完全に防止し得ることを見出した。 即ち本考案の目的は、感光体として非晶質シリ
コン系光導電層を用いた画像形成装置において、
画像流れの問題を有効に解消するための加熱機構
を提供するにある。 本考案によれば、非晶質シリコン系光導電性を
導電性基質上に有する中空の回転感光体ドラム
と、熱定着域よりの熱風を感光体ドラム内側空間
に送風し前記光導電性層を35乃至40℃の温度に加
熱するための熱風送風機構とから成り、前記感光
体ドラムは、一方側の周状端縁に駆動モーターか
らの駆動を伝達し該ドラムの回転駆動を行なうた
めの駆動伝達部材を有しており、前記熱風送風機
構は、感光体ドラムの中空空間の略中心部を長手
方向に貫通している中空軸を有しており、該軸の
一方側端部は熱定着域に及び他端部は吸引装着に
連通しているとともに、前記中空軸は該周面の多
数の小孔を有し且つ該軸の中空部が区画されてい
ることを特徴とする画像形成装置における感光体
ドラムの加熱機構が提供される。 本考案を以下添付図面に示す具体例(代表的な
画像形成装置としての複写機)に基づいて詳細に
説明する。 複写機全体の構成を簡単に示す第1図を参照し
て、駆動回転される金属ドラム1の表面には、非
晶質シリコン系光導電体層2が設けられている。
このドラムの周囲には、主帯電用コロナチヤージ
ヤ3;ランプ4、原稿支持透明板5及び光学系6
から成る画像露光機構;トナー7を有する現像機
構8;トナー転写用コロナチヤージヤ9;紙分離
用コロナチヤージヤ10;除電ランプ11;及び
クリーニング機構12がこの順序に設けられてい
る。 先ず、光導電体層2をコロナチヤージヤ3で一
定極性の電荷で帯電させる。次いで、ランプ4で
複写すべき原稿13を照明し、光学系6を経て原
稿の光線像で光導電体層2を露光し、原稿画像に
対応する静電潜像を形成させる。この静電潜像
を、現像機構8によりトナー7で現像する。転写
紙14を、トナー転写用チヤージヤ9の位置でド
ラム表面と接触するように供給し、転写紙14の
背面から静電像と同極性のコロナチヤージヤを行
つて、トナー像を転写紙14に転写させる。トナ
ー像が転写された転写紙14は、分離用コロナチ
ヤージヤ10の除電によつてドラムから静電的に
剥離され、熱定着装置15に送られる。 この熱定着装置15は、例えば内部にヒーター
16,16…を有するオーブンヒーター型であ
り、該ヒーター16の熱輻射により熱定着が行な
われる。 トナー転写後の光導電体層2は除電ランプ11
による前面露光で残留電荷が消去され、次いでク
リーニング機構12によつて残留トナーの除去が
行われる。 本考案において重要な特徴は、熱定着装置15
より熱風をドラム1の内側空間に送風し、光導電
体層2の加熱を行なうことにある。 即ち、非晶質シリコン系光導電体層を導電基質
上に有する感光体は、帯電、画像露光、現像及び
転写等の複写行程を反復することにより、表面に
水分を吸着し、表面の抵抗が下がり、表面電荷が
横方向に移動し、画像流れを生ずるという不都合
を有しており、この傾向は特に湿度の高い時に顕
著にあらわれる。 この画像流れが生ずる原因は、未だ明確ではな
いが、本考案者等は非晶質シリコン感光層表面が
その繰り返し使用に際しコロナ放電の被爆により
シリコンの結合構造に変化が生ずることに起因す
るものと推定している。 即ち、通常静電複写装置に使用される非晶質シ
リコン系感光体はグロー放電により基板上に堆積
された長距離秩序(long range order)が失わ
れて、短距離秩序(short range order)のみが
存在するシリコンの原子間結合により構成されて
おり、多くの未結合手(ダングリング・ボンド、
dangling bond)が存在している。 従つて、このダングリングボンドの存在のため
にエネルギーギヤツプ中の局在準位密度が高くな
るので、通常このダングリングボンドを水素原子
で封鎖し、非晶質水素化シリコン(a−Si:H)
の形にさせ、ホウ素、リン等のドーピング効果を
生じ易くしているのである。 この非晶質水素化シリコン感光層を既存の電子
写真プロセスを用いて繰り返し使用すると、帯
電、転写等の各行程でコロナ放電の被爆を受け、
水素原子が取れ再びダングリングボンドが生じ
る。このシリコンのダングリングボンドが、コロ
ナ放電により発生したオゾンの攻撃を受けて、Si
−H結合よりも安定なSi−OH或いは、Si−O−
Siのシリコン、酸素結合が生じる。この感光層表
面に存在する酸素原子はその性質において親水性
であるために、コロナ放電による被爆が進みシリ
コン−酸素結合濃度が増えてくると感光層表面近
傍の雰囲気中の水分子を吸着し易くなり、その結
果として湿度に敏感な感光体となり、画像流れ現
象を誘起させるものと考えられる。 この事実は、画像流れが生じ出した感光層表面
をXPS(Xray Photoelectron Spectroscopy)を
用いて表面分析を行つた場合にSi−Oの結合が検
出されることや、この画像流れが生じた感光層を
プラズマエツチング処理にてSi−Oの結合が生じ
た表層を薄く削り取ることで画像流れが生じなく
なることからも確認できる。 然るに本考案においては、熱定着装置15より
熱風を送風して光導電体層2の加熱を行なうこと
により、後述する例に示す通り、画像流れは一切
生じないという驚くべき効果が達成されるのであ
る。 即ち前述した感光層表面の水分子吸着媒体と雰
囲気中の水分子との吸着現象は、温度に依存した
吸着脱離現象であるため光導電体層2の加熱を行
なうことにより、平衡を脱離側に維持せしめるこ
とが可能となる。 本考案の加熱機構を説明するための第2図及び
第3図を参照して、この加熱機構においては、ド
ラム1の中央部を貫通して延びている中空軸20
を設け、該軸20中に熱定着装置15から熱風を
送風し基板側から光導電体層2の加熱を行なうも
のである。 即ちこの中空軸20は一端が送風パイプ21,
21′を介して熱定着装置15内に連結され、ま
た他端は送風パイプ22を介して排気フアン23
に連結されている。更にこの中空軸20には多数
の小孔24が形成され、且つ該軸20の中空部に
はゴム栓25等が設けられ、該空間は2つに区画
されている。 従つて排気フアン23を動作せしめることによ
つて、熱定着装置15からの熱風が中空軸20中
に導入され、更に小孔24を介してドラム1内空
間に充満し、次いで小孔24を介して中空軸20
を通つて排気フアン23により複写機外に放出さ
れる。かくして熱定着装置15からの熱風により
光導電性層2の加熱が行なわれ、画像流れが有効
に防止される。 尚、本考案においては中空軸20をドラム1内
に貫通せしめるため、ドラム1の両側には中央部
に開口30,30′を有するフランジ31,3
1′を設けると共に、この開口部30,30′は外
側に突出部32,32′を有した形状とし、この
突出部32,32′をベアリング33,33′に嵌
入させてベアリングを取り付け、複写機本体のド
ラム受け部(図示せず)に支持される構成となつ
ている。この構成においてドラム1の駆動はその
一方側のフランジ31に設けたギア34により駆
動モータ(図示せず)からの駆動が伝達され、ド
ラム1の回転が行なわれる。 併せて、かかる構成により開口部30,30′
を除いてドラム1は密封構造となることで、外気
がドラム1内の空間に流入するのを防止し、かく
して熱風による光導電性層2の加熱が効率良く行
なわれ、また熱定着装置15からの熱風の送風も
容易に行ない得る。 また中空軸20の両端部は、上記フランジ3
1,31′の内側にその開口30,30′を覆う関
係で連結されており、更に送風パイプ21及び2
2がそれぞれ開口30,30′を通つて中空軸2
0内空間を指向している。この場合、送風パイプ
21,22はベアリング35,36を介してフラ
ンジ31,31′に固定されている。従つて、ド
ラム1の駆動回転に際して中空軸20は該ドラム
1とともに回転するが、送風パイプ21,22は
位置固定されたままの状態である。 かかる本考案の加熱機構は、熱源として熱定着
装置15を使用するため、別個に熱源を設ける必
要はなく、しかも熱風を光導電性層2の外側から
吹きつけるのでなく、ドラム1の内側に送風して
加熱を行なうため、空気流等の影響を受けずに極
めて効率よく加熱が行なわれるものである。 本考案においてこの熱風による加熱は、常時継
続的に行なうことが望ましいが、光導電性層2の
表面温度が後述する範囲にある限り、断続的に行
なつてもよい。 更に本考案において熱風により行なわれる加熱
は後述する実施例からも明らかなように光導電性
層2の表面温度が35乃至40℃の範囲となる様に行
われる。上記温度よりも低いと所定の効果が達成
されず、また上記温度よりも高いと光導電体層2
の帯電量の低下を招くことになる。 尚、光導電性層2の表面近傍に例えば温度セン
サを設け、所定温度以上となつた場合には排気フ
アン23の動作を停止することにより温度調整を
行なつてもよい。 本考案において使用する非晶質シリコン系光導
電体層としては、それ自体公知の任意のものが使
用され、例えばシランガスのプラズマ分解等で基
板上に析出される非晶質シリコンが使用され、こ
のものは、水素やハロゲン等でドーピングされ、
更にボロンやリン等の周期律表第族または第
族元素でドーピングされたものであつてよい。 代表的なアモルフアスシリコン感光体の物性値
は、暗導電率が10-12Ω-1・cm-1、活性化エネル
ギ<0.85eV、光導電率>10-7Ω-1・cm-1、光学的
バンドギヤツプ1.7〜1.9eVであり、また結合水素
量は10〜20原子%の量でその膜の誘電率は11.5〜
12.5の範囲にあるものである。 この非晶質シリコン光導電層は、ドーピング種
に応じてプラス荷電やマイナス荷電も可能であ
り、コロナチヤージヤへの印加電圧は5乃至
8KVの範囲が一般的である。 上述した様に考案においては、感光体表面を表
面処理する等の面倒な手段を用いずに、単に感光
体表面を基板側より加熱するという非常に簡単な
手段により、非晶質シリコン系光導電性層の有す
る特有の欠点が解消されるのである。 尚、第1図の例においては熱定着装置15とし
てオーブンヒータ型のものを使用した例を示した
が、勿論ヒータローラ型のものを使用してもよ
い。 本考案の効果を次の例で説明する。 実施例 第1乃至第3図に示した感光体ドラム加熱機構
を有する複写機に、感光体ドラムとして帯電(正
チヤージ)、露光(白色全面均一露光)及び除電
(ACチヤージ)から成るプロセスを連続3万回繰
として用いた画像形成装置に使用する感光体ドラ
ムの加熱機構に関し、より詳細には、画像流れを
有効に防止するための加熱機構に関する。 非晶質シリコン系光導電体層は、表面硬度が高
く、長波長側の光に感度を有し、しかも感度その
ものも良好であるので、電子写真用の感光体とし
て着目されている。 然しながら、かかる非晶質シリコン系光導電体
層を用いた電子写真装置においては、繰り返えし
使用により感光体表面が湿度に敏感となり水分を
吸着しやすくなり、その結果として表面抵抗が下
がり表面電荷が横方向に移動し、所謂画像流れを
生ずるという欠点を有している。 この様な画像流れを防止するために、感光体表
面にa−Six・C1-x,a−SiNx等の保護層を設
けることが提案されているが、感光体表面にかか
る表面処理を行つても、画像流れを完全に防止す
るには至つていないのが現状である。 本考案者等は、非晶質シリコン系光導電層を用
いた電子写真装置、例えばレーザープリンターや
複写機のような画像形成装置において、帯電、画
像露光、現像及び転写の行程を反復するに際し、
感光体表面を加熱することにより、上記画像流れ
が完全に防止し得ることを見出した。 即ち本考案の目的は、感光体として非晶質シリ
コン系光導電層を用いた画像形成装置において、
画像流れの問題を有効に解消するための加熱機構
を提供するにある。 本考案によれば、非晶質シリコン系光導電性を
導電性基質上に有する中空の回転感光体ドラム
と、熱定着域よりの熱風を感光体ドラム内側空間
に送風し前記光導電性層を35乃至40℃の温度に加
熱するための熱風送風機構とから成り、前記感光
体ドラムは、一方側の周状端縁に駆動モーターか
らの駆動を伝達し該ドラムの回転駆動を行なうた
めの駆動伝達部材を有しており、前記熱風送風機
構は、感光体ドラムの中空空間の略中心部を長手
方向に貫通している中空軸を有しており、該軸の
一方側端部は熱定着域に及び他端部は吸引装着に
連通しているとともに、前記中空軸は該周面の多
数の小孔を有し且つ該軸の中空部が区画されてい
ることを特徴とする画像形成装置における感光体
ドラムの加熱機構が提供される。 本考案を以下添付図面に示す具体例(代表的な
画像形成装置としての複写機)に基づいて詳細に
説明する。 複写機全体の構成を簡単に示す第1図を参照し
て、駆動回転される金属ドラム1の表面には、非
晶質シリコン系光導電体層2が設けられている。
このドラムの周囲には、主帯電用コロナチヤージ
ヤ3;ランプ4、原稿支持透明板5及び光学系6
から成る画像露光機構;トナー7を有する現像機
構8;トナー転写用コロナチヤージヤ9;紙分離
用コロナチヤージヤ10;除電ランプ11;及び
クリーニング機構12がこの順序に設けられてい
る。 先ず、光導電体層2をコロナチヤージヤ3で一
定極性の電荷で帯電させる。次いで、ランプ4で
複写すべき原稿13を照明し、光学系6を経て原
稿の光線像で光導電体層2を露光し、原稿画像に
対応する静電潜像を形成させる。この静電潜像
を、現像機構8によりトナー7で現像する。転写
紙14を、トナー転写用チヤージヤ9の位置でド
ラム表面と接触するように供給し、転写紙14の
背面から静電像と同極性のコロナチヤージヤを行
つて、トナー像を転写紙14に転写させる。トナ
ー像が転写された転写紙14は、分離用コロナチ
ヤージヤ10の除電によつてドラムから静電的に
剥離され、熱定着装置15に送られる。 この熱定着装置15は、例えば内部にヒーター
16,16…を有するオーブンヒーター型であ
り、該ヒーター16の熱輻射により熱定着が行な
われる。 トナー転写後の光導電体層2は除電ランプ11
による前面露光で残留電荷が消去され、次いでク
リーニング機構12によつて残留トナーの除去が
行われる。 本考案において重要な特徴は、熱定着装置15
より熱風をドラム1の内側空間に送風し、光導電
体層2の加熱を行なうことにある。 即ち、非晶質シリコン系光導電体層を導電基質
上に有する感光体は、帯電、画像露光、現像及び
転写等の複写行程を反復することにより、表面に
水分を吸着し、表面の抵抗が下がり、表面電荷が
横方向に移動し、画像流れを生ずるという不都合
を有しており、この傾向は特に湿度の高い時に顕
著にあらわれる。 この画像流れが生ずる原因は、未だ明確ではな
いが、本考案者等は非晶質シリコン感光層表面が
その繰り返し使用に際しコロナ放電の被爆により
シリコンの結合構造に変化が生ずることに起因す
るものと推定している。 即ち、通常静電複写装置に使用される非晶質シ
リコン系感光体はグロー放電により基板上に堆積
された長距離秩序(long range order)が失わ
れて、短距離秩序(short range order)のみが
存在するシリコンの原子間結合により構成されて
おり、多くの未結合手(ダングリング・ボンド、
dangling bond)が存在している。 従つて、このダングリングボンドの存在のため
にエネルギーギヤツプ中の局在準位密度が高くな
るので、通常このダングリングボンドを水素原子
で封鎖し、非晶質水素化シリコン(a−Si:H)
の形にさせ、ホウ素、リン等のドーピング効果を
生じ易くしているのである。 この非晶質水素化シリコン感光層を既存の電子
写真プロセスを用いて繰り返し使用すると、帯
電、転写等の各行程でコロナ放電の被爆を受け、
水素原子が取れ再びダングリングボンドが生じ
る。このシリコンのダングリングボンドが、コロ
ナ放電により発生したオゾンの攻撃を受けて、Si
−H結合よりも安定なSi−OH或いは、Si−O−
Siのシリコン、酸素結合が生じる。この感光層表
面に存在する酸素原子はその性質において親水性
であるために、コロナ放電による被爆が進みシリ
コン−酸素結合濃度が増えてくると感光層表面近
傍の雰囲気中の水分子を吸着し易くなり、その結
果として湿度に敏感な感光体となり、画像流れ現
象を誘起させるものと考えられる。 この事実は、画像流れが生じ出した感光層表面
をXPS(Xray Photoelectron Spectroscopy)を
用いて表面分析を行つた場合にSi−Oの結合が検
出されることや、この画像流れが生じた感光層を
プラズマエツチング処理にてSi−Oの結合が生じ
た表層を薄く削り取ることで画像流れが生じなく
なることからも確認できる。 然るに本考案においては、熱定着装置15より
熱風を送風して光導電体層2の加熱を行なうこと
により、後述する例に示す通り、画像流れは一切
生じないという驚くべき効果が達成されるのであ
る。 即ち前述した感光層表面の水分子吸着媒体と雰
囲気中の水分子との吸着現象は、温度に依存した
吸着脱離現象であるため光導電体層2の加熱を行
なうことにより、平衡を脱離側に維持せしめるこ
とが可能となる。 本考案の加熱機構を説明するための第2図及び
第3図を参照して、この加熱機構においては、ド
ラム1の中央部を貫通して延びている中空軸20
を設け、該軸20中に熱定着装置15から熱風を
送風し基板側から光導電体層2の加熱を行なうも
のである。 即ちこの中空軸20は一端が送風パイプ21,
21′を介して熱定着装置15内に連結され、ま
た他端は送風パイプ22を介して排気フアン23
に連結されている。更にこの中空軸20には多数
の小孔24が形成され、且つ該軸20の中空部に
はゴム栓25等が設けられ、該空間は2つに区画
されている。 従つて排気フアン23を動作せしめることによ
つて、熱定着装置15からの熱風が中空軸20中
に導入され、更に小孔24を介してドラム1内空
間に充満し、次いで小孔24を介して中空軸20
を通つて排気フアン23により複写機外に放出さ
れる。かくして熱定着装置15からの熱風により
光導電性層2の加熱が行なわれ、画像流れが有効
に防止される。 尚、本考案においては中空軸20をドラム1内
に貫通せしめるため、ドラム1の両側には中央部
に開口30,30′を有するフランジ31,3
1′を設けると共に、この開口部30,30′は外
側に突出部32,32′を有した形状とし、この
突出部32,32′をベアリング33,33′に嵌
入させてベアリングを取り付け、複写機本体のド
ラム受け部(図示せず)に支持される構成となつ
ている。この構成においてドラム1の駆動はその
一方側のフランジ31に設けたギア34により駆
動モータ(図示せず)からの駆動が伝達され、ド
ラム1の回転が行なわれる。 併せて、かかる構成により開口部30,30′
を除いてドラム1は密封構造となることで、外気
がドラム1内の空間に流入するのを防止し、かく
して熱風による光導電性層2の加熱が効率良く行
なわれ、また熱定着装置15からの熱風の送風も
容易に行ない得る。 また中空軸20の両端部は、上記フランジ3
1,31′の内側にその開口30,30′を覆う関
係で連結されており、更に送風パイプ21及び2
2がそれぞれ開口30,30′を通つて中空軸2
0内空間を指向している。この場合、送風パイプ
21,22はベアリング35,36を介してフラ
ンジ31,31′に固定されている。従つて、ド
ラム1の駆動回転に際して中空軸20は該ドラム
1とともに回転するが、送風パイプ21,22は
位置固定されたままの状態である。 かかる本考案の加熱機構は、熱源として熱定着
装置15を使用するため、別個に熱源を設ける必
要はなく、しかも熱風を光導電性層2の外側から
吹きつけるのでなく、ドラム1の内側に送風して
加熱を行なうため、空気流等の影響を受けずに極
めて効率よく加熱が行なわれるものである。 本考案においてこの熱風による加熱は、常時継
続的に行なうことが望ましいが、光導電性層2の
表面温度が後述する範囲にある限り、断続的に行
なつてもよい。 更に本考案において熱風により行なわれる加熱
は後述する実施例からも明らかなように光導電性
層2の表面温度が35乃至40℃の範囲となる様に行
われる。上記温度よりも低いと所定の効果が達成
されず、また上記温度よりも高いと光導電体層2
の帯電量の低下を招くことになる。 尚、光導電性層2の表面近傍に例えば温度セン
サを設け、所定温度以上となつた場合には排気フ
アン23の動作を停止することにより温度調整を
行なつてもよい。 本考案において使用する非晶質シリコン系光導
電体層としては、それ自体公知の任意のものが使
用され、例えばシランガスのプラズマ分解等で基
板上に析出される非晶質シリコンが使用され、こ
のものは、水素やハロゲン等でドーピングされ、
更にボロンやリン等の周期律表第族または第
族元素でドーピングされたものであつてよい。 代表的なアモルフアスシリコン感光体の物性値
は、暗導電率が10-12Ω-1・cm-1、活性化エネル
ギ<0.85eV、光導電率>10-7Ω-1・cm-1、光学的
バンドギヤツプ1.7〜1.9eVであり、また結合水素
量は10〜20原子%の量でその膜の誘電率は11.5〜
12.5の範囲にあるものである。 この非晶質シリコン光導電層は、ドーピング種
に応じてプラス荷電やマイナス荷電も可能であ
り、コロナチヤージヤへの印加電圧は5乃至
8KVの範囲が一般的である。 上述した様に考案においては、感光体表面を表
面処理する等の面倒な手段を用いずに、単に感光
体表面を基板側より加熱するという非常に簡単な
手段により、非晶質シリコン系光導電性層の有す
る特有の欠点が解消されるのである。 尚、第1図の例においては熱定着装置15とし
てオーブンヒータ型のものを使用した例を示した
が、勿論ヒータローラ型のものを使用してもよ
い。 本考案の効果を次の例で説明する。 実施例 第1乃至第3図に示した感光体ドラム加熱機構
を有する複写機に、感光体ドラムとして帯電(正
チヤージ)、露光(白色全面均一露光)及び除電
(ACチヤージ)から成るプロセスを連続3万回繰
【表】
○ 文字のにじみ、画像流れなし
第1表のから、相対湿度75%の環境下30℃未満
のドラム周辺温度ではコピー数十枚位から画像流
れが生じ、この状態が続くが、30℃以上の場合に
おいては連続コピー中に画像流れが生じることは
なかつた。 また相対湿度85%の高湿度下においては30℃、
32℃のドラム周辺温度の環境下においては、画像
としてほとんど影響のない程度ではあるが、わず
かに文字のにじみが生じた。しかし35℃以上の温
度では文字のにじみや画像流れは全く生じていな
かつた。 ただし、75%,85%のいずれの湿度下において
もドラム周辺温度が45℃の場合には、コピー物の
画像濃度が低下する現象が生じていた。これは半
導体としてのa−Si:Hドラムの一般的物性であ
り、高温下において電荷の移動度が大きくなる結
果生じる現象である。参考までに、ドラム周辺温
度と画像濃度保持率との関係を第4図に示す。
尚、図中保持率は反射濃度計(東京電色製TC−
6D型反射濃度計)で測定した画像部(2×2cm
黒ベタ部)の反射濃度1.3を100%として百分率で
示したものである。 以上の結果から本考案の感光体ドラム加熱機構
を用いる場合には、感光体表面近傍の温度を30乃
至40℃とすることで画像流れが生じることなく高
濃度の安定した画像が得られ、特に35乃至40℃に
保持した場合には85%もの高湿度下においても文
字のにじみも全く生じないといら効果が達成され
るものである。
第1表のから、相対湿度75%の環境下30℃未満
のドラム周辺温度ではコピー数十枚位から画像流
れが生じ、この状態が続くが、30℃以上の場合に
おいては連続コピー中に画像流れが生じることは
なかつた。 また相対湿度85%の高湿度下においては30℃、
32℃のドラム周辺温度の環境下においては、画像
としてほとんど影響のない程度ではあるが、わず
かに文字のにじみが生じた。しかし35℃以上の温
度では文字のにじみや画像流れは全く生じていな
かつた。 ただし、75%,85%のいずれの湿度下において
もドラム周辺温度が45℃の場合には、コピー物の
画像濃度が低下する現象が生じていた。これは半
導体としてのa−Si:Hドラムの一般的物性であ
り、高温下において電荷の移動度が大きくなる結
果生じる現象である。参考までに、ドラム周辺温
度と画像濃度保持率との関係を第4図に示す。
尚、図中保持率は反射濃度計(東京電色製TC−
6D型反射濃度計)で測定した画像部(2×2cm
黒ベタ部)の反射濃度1.3を100%として百分率で
示したものである。 以上の結果から本考案の感光体ドラム加熱機構
を用いる場合には、感光体表面近傍の温度を30乃
至40℃とすることで画像流れが生じることなく高
濃度の安定した画像が得られ、特に35乃至40℃に
保持した場合には85%もの高湿度下においても文
字のにじみも全く生じないといら効果が達成され
るものである。
第1図は本考案に適用させるための複写機の構
成を示す概略図。第2図は本考案の加熱機構を説
明するための斜視図。第3図は本考案の加熱機構
を有するドラムの断面図。第4図はドラム周辺温
度と画像濃度保持率との関係を示すグラフ図であ
る。 引照数字1はドラム、20は中空軸、21,2
2は送風パイプ、23は排気フアン、25はゴム
栓、31,31′はフランジを夫々示す。
成を示す概略図。第2図は本考案の加熱機構を説
明するための斜視図。第3図は本考案の加熱機構
を有するドラムの断面図。第4図はドラム周辺温
度と画像濃度保持率との関係を示すグラフ図であ
る。 引照数字1はドラム、20は中空軸、21,2
2は送風パイプ、23は排気フアン、25はゴム
栓、31,31′はフランジを夫々示す。
Claims (1)
- 非晶質シリコン系光導電性層を導電性基質上に
有する中空の回転感光体ドラムと、熱定着域より
の熱風を感光体ドラム内側空間に送風し前記光導
電性層を35乃至40℃の温度に加熱するための熱風
送風機構とから成り、前記感光体ドラムは、一方
側の周状端縁に駆動モーターからの駆動を伝達し
該ドラムの回転駆動を行うための駆動伝達部材を
有しており、前記熱風送風機構は、感光体ドラム
の中空空間の略中心部を長手方向に貫通している
中空軸を有しており、該軸の一方側端部は熱定着
域に及び他端部は吸引装置に連通しているととも
に、前記中空軸は該周面の多数の小孔を有し且つ
該軸の中空部が区画されていることを特徴とする
画像形成装置における感光体ドラムの加熱機構。
Priority Applications (4)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17369283U JPS6082657U (ja) | 1983-11-11 | 1983-11-11 | 画像形成装置における感光体ドラムの加熱機構 |
| EP84306674A EP0136902B1 (en) | 1983-09-30 | 1984-09-28 | Electrophotographic apparatus comprising photosensitive layer of amorphous silicon type photoconductor |
| US06/655,533 US4607936A (en) | 1983-09-30 | 1984-09-28 | Electrophotographic apparatus comprising photosensitive layer of amorphous silicon type photoconductor |
| DE8484306674T DE3481225D1 (de) | 1983-09-30 | 1984-09-28 | Elektrophotographische einrichtung, eine lichtempfindliche schicht von amorphem silizium-lichtleiter enthaltend. |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17369283U JPS6082657U (ja) | 1983-11-11 | 1983-11-11 | 画像形成装置における感光体ドラムの加熱機構 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6082657U JPS6082657U (ja) | 1985-06-07 |
| JPH0134205Y2 true JPH0134205Y2 (ja) | 1989-10-18 |
Family
ID=30378319
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP17369283U Granted JPS6082657U (ja) | 1983-09-30 | 1983-11-11 | 画像形成装置における感光体ドラムの加熱機構 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6082657U (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US9122188B2 (en) | 2010-03-31 | 2015-09-01 | Canon Kabushiki Kaisha | Image forming apparatus |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0778637B2 (ja) * | 1986-06-16 | 1995-08-23 | 富士ゼロックス株式会社 | 電子写真用感光体 |
| JP2002072833A (ja) * | 2000-08-31 | 2002-03-12 | Fuji Xerox Co Ltd | カラー画像形成装置 |
| JP5000385B2 (ja) * | 2006-06-21 | 2012-08-15 | オセ−テクノロジーズ・ベー・ヴエー | プリンタ用のローラおよびローラの表面を冷却する方法 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS55116346U (ja) * | 1979-02-08 | 1980-08-16 |
-
1983
- 1983-11-11 JP JP17369283U patent/JPS6082657U/ja active Granted
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US9122188B2 (en) | 2010-03-31 | 2015-09-01 | Canon Kabushiki Kaisha | Image forming apparatus |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6082657U (ja) | 1985-06-07 |
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