JPH0144726B2 - - Google Patents
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- JPH0144726B2 JPH0144726B2 JP8658582A JP8658582A JPH0144726B2 JP H0144726 B2 JPH0144726 B2 JP H0144726B2 JP 8658582 A JP8658582 A JP 8658582A JP 8658582 A JP8658582 A JP 8658582A JP H0144726 B2 JPH0144726 B2 JP H0144726B2
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Description
本発明は、高軟化点でしかも低溶融粘度であ
り、色相、耐熱安定性および耐候安定性に優れた
変性炭化水素樹脂に関するものである。さらには
該変性炭化水素樹脂を粘結付与剤として配合する
ことにより充填剤沈降性、施工性および耐熱安定
性の優れた熱溶融型トラフイツクペイント用組成
物を得ることができ、さらには施工後の耐候安定
性、耐汚染性、圧縮強度および耐ヘアークラツク
性などの塗膜の性能の優れた熱溶融型トラフイツ
クペイント用組成物を得ることができる熱溶融型
トラフイツクペイント用粘結剤を提供するもので
ある。 従来、感圧接着剤、ホツトメルト接着剤、増粘
剤、塗料、印刷インキ、トラフイツクペイントな
どの分野において、粘結付与剤としてロジンまた
はその変性物などの天然ロジン系樹脂、アルキツ
ド樹脂、キシリレン樹脂、エポキシ樹脂などが使
用し得ることが知られている。これらの粘結付与
剤樹脂の中では、マレイン化ロジンなどのロジン
系樹脂が最も優れているとされているが、これら
のロジン系樹脂はその原料を天然物に依存してい
るために近年の著しい需要の伸びには対処できな
い。 従来のロジン系樹脂に代替し得る粘結付与剤と
して工業的に安価にかつ容易に製造できる炭化水
素樹脂が注目されており、多くの炭化水素樹脂が
提案されている。一般に、炭化水素樹脂には、芳
香族系不飽和炭化水素含有留分から製造された芳
香族系炭化水素樹脂、脂肪族系炭化水素含有留分
から製造された脂肪族系炭化水素樹脂および両者
の不飽和炭化水素含有留分を共重合した脂肪族芳
香族共重合体炭化水素樹脂などがあり、それぞれ
に適した用途に利用されている。これらの炭化水
素樹脂の変性物を熱溶融型トラフイツクペイント
用組成物の粘結付与剤として使用しても、これら
にはいずれにも次のような欠点がある。たとえ
ば、芳香族炭化水素樹脂の変性物を粘結付与剤に
使用すると、該樹脂は高軟化点であつてかつ低溶
融粘度であり、しかも組成物の充填剤の沈降性に
優れ、塗膜の耐汚染性および圧縮強度に優れてい
るが、組成物の耐熱安定性および塗膜の耐候安定
性に劣り、容易に黄変するという欠点がある。一
方、従来の脂肪族系炭化水素樹脂の変性物を粘結
付与剤に使用すると、組成物の耐熱安定性および
塗膜の耐候安定性に優れ色相に優れているが、該
粘結付与剤樹脂の溶融粘度が高く、組成物の充填
剤沈降性が大きくしかも塗膜にヘアークラツクが
発生し易いという欠点がある。また、従来の脂肪
族系炭化水素樹脂の変性物の低溶融粘度化を図れ
ば軟化点の低下が必然的に起こり、それに伴なつ
て組成物および塗膜の耐熱性、圧縮強度、耐汚染
性などの性能が劣るようになり、逆に組成物およ
び塗膜の前記性能を向上させようとすると、該樹
脂の高溶融粘度化が起こるようになる。そこで、
最近では高軟化点であつてしかも低溶融粘度の脂
肪族系炭化水素樹脂を製造する方法として、1,
3−ペンタジエン、イソプレン、ブタジエン、2
−メチル−2−ブテン、ジイソブチレンまたはこ
れらの2種以上の混合物をフリーデルクラフツ型
触媒の存在下に重合させるより脂肪族系炭化水素
樹脂を得る方法も提案されている。これらの提案
により、目的とする脂肪族系炭化水素樹脂を製造
することはできるが、この方法では石油類の熱分
解によつて生成する脂肪族系不飽和炭化水素含有
留分から該不飽和成分を抽出、抽出蒸留、蒸留、
その他の方法で分離し、これを原料として使用し
なければならないので、当然生成樹脂の原価は高
くなり、経済性に優れた方法とは言い難い。ま
た、脂肪族系と芳香族系との共重合炭化水素樹脂
の変性物を使用することによつて前述の脂肪族炭
化水素樹脂の変性物および芳香族系炭化水素樹脂
の変性物のそれぞれの欠点を改善しようとする試
みも提案されている。しかし、通常の脂肪族系不
飽和炭化水素含有留分と芳香族系不飽和炭化水素
含有留分を共重合させても、得られる炭化水素樹
脂の変性物はいずれも低軟化点であつてかつ高溶
融粘度であるものが多く、これらの共重合炭化水
素樹脂の変性物をトラフイツクペイント用組成物
の粘結付与剤として使用しても、前記脂肪族系炭
化水素樹脂の変性物または前記芳香族系炭化水素
樹脂変性物の前述の欠点を充分に改善することは
できない。 本発明者らは、従来の炭化水素樹脂変性物にみ
られた前述の欠点を改善し、高軟化点であつてか
つ低溶融粘度を有し、しかも熱溶融型トラフイツ
クペイント用組成物の粘結付与剤として配合した
場合にその組成物およびその塗膜が優れた性能を
発揮することのできる炭化水素樹脂の変性物を検
討した結果、特定の鎖状脂肪族系1,3−共役ジ
エン成分単位、脂肪族系内部モノオレフイン成分
単位、鎖状脂肪族系末端モノオレフイン成分単位
およびシクロペンタジエン成分単位からなる特定
の組成の共重合炭化水素樹脂の特定の性状のグラ
フト共重合変性物が新規重合体であることを見出
し、さらには該グラフト変性炭化水素樹脂を粘結
付与剤として配合した熱溶融型トラフイツクペイ
ント用組成物が前記目的を達成することを見出
し、本発明に到達した。本発明によれば、色相、
耐熱安定性、耐候安定性が良好であつてゲル状樹
脂を含まず、高軟化点であつて低溶融粘度の脂肪
族系炭化水素樹脂の変性物が得られるという特徴
があり、さらに本発明の該変性脂肪族系炭化水素
樹脂からなる粘結付与剤を配合した熱溶融型トラ
フイツクペイント用組成物は充填剤沈降性、施工
性および耐熱安定性に優れ、該組成物から得られ
た塗膜は耐候安定性、耐汚染性、圧縮強度および
耐ヘアークラツク性に優れているという特徴を有
している。 本発明を概説すれば、本発明は、炭素原子数4
ないし5の鎖状脂肪族系1,3−共役ジエンに基
く構造単位(a)が30ないし70モル%、炭素原子数4
ないし10の脂肪族系内部モノオレフインに基く構
造単位(b)が20ないし65モル%、炭素原子数4ない
し5の鎖状脂肪族系末端モノオレフインに基く構
造単位(c)が0ないし20モル%およびシクロペンタ
ジエンに基く構造単位(d)が0ないし2モル%であ
る脂肪族炭化水素樹脂に、炭素原子数10以下の不
飽和カルボン酸、その酸無水物またはそのエステ
ルに基く構造単位(e)がグラフト結合している変性
炭化水素樹脂であつて、構造単位(e)の結合量が、
変性炭化水素樹脂のケン化価が2ないし15mg
KOH/gとなるような量であり、軟化点が85な
いし115℃で且つ、数平均分子量(n)が600な
いし1500である変性炭化水素樹脂を物質発明と
し、該変性炭化水素樹脂からなるトラフイツクペ
イント用粘結付与剤を用途発明とするものであ
る。 本発明の変性炭化水素樹脂は、炭素原子数4な
いし5の鎖状脂肪族系1,3−共役ジエンに基く
構造単位(a)が30ないし70モル%、好適には40ない
し70モル%炭素原子数4ないし10の脂肪族系内部
モノオレフインに基く構造単位(b)が20〜60モル
%、好適には25ないし50モル%(ただし、9,10
−ジヒドロジシクロペンタジエンの含有率は2モ
ル%未満である)、炭素原子数4ないし5の鎖状
脂肪族系末端モノオレフインに基く構造単位(c)が
0ないし20モル%、及び、シクロペンタジエンに
基く構造単位(d)が0ないし2モル%である脂肪族
炭化水素樹脂に、炭素原子数10以下の不飽和カル
ボン酸、その無水物またはそのエステルに基く構
造単位(e)がグラフト結合している変性炭化水素樹
脂であつて、構造単位(e)の結合量が、変性炭化水
素樹脂のケン化価が2ないし15mgKOH/gとな
るような量であり、軟化点が85ないし115℃で、
且つ、数平均分子量(n)が600ないし1500で
あり、更に数平均分子量が上記範囲にあることか
ら、一般に200℃で測定した溶融粘度が50ないし
250cps、特に50ないし200cpsの範囲にある。ここ
で、該変性炭化水素樹脂のケン化価、軟化点およ
び溶融粘度は後記の方法によつて測定した値であ
る。該変性炭化水素樹脂において、その構成成分
の炭素原子数4ないし5の鎖状脂肪族系1,3−
共役ジエンに基く構造単位(a)が70モル%より多く
なりかつ炭素原子数4ないし10の脂肪族系内部モ
ノオレフインに基く構造単位(b)が20モル%より少
なくなると、該変性炭化水素樹脂はその物性に関
して分子量分布が広くなり溶融粘度が高くなり、
また変性ロジンやエチレン・酢酸ビニル共重合体
に対する相溶性が低下するようになり、しかも該
変性炭化水素樹脂を粘結付与剤として配合した熱
溶融型トラフイツクペイント用組成物は溶融粘度
が高く、施工性に劣るようになる。該変性炭化水
素樹脂において、その構成成分の炭素原子数4な
いし5の鎖状脂肪族系1,3−共役ジエンに基く
構造単位(a)が30モル%より少なくなりかつ炭素原
子数4ないし10の脂肪族系内部モノオレフインに
基く構造単位(b)が60モル%より多くなると、該変
性炭化水素樹脂はその物性に関して軟化点が低く
なり、該変性炭化水素樹脂を粘結付与剤として配
合した熱溶融型トラフイツクペイント用組成物は
ブロツキングし易いため保存性に劣り、また溶融
作業時には骨剤沈降し易くなつて作業性に劣るよ
うになりしかもその塗膜は圧縮強度、耐汚染性お
よびヘアークラツクに劣るようになる。また、該
変性炭化水素樹脂において、その構成成分の炭素
原子数4ないし5の鎖状脂肪族系末端モノオレフ
インに基く構造単位(c)が20モル%より多くなる
と、該変性炭化水素樹脂はその物性に関して数平
均分子量(n)が小さくなり、分子量分布(
w/n)が広くなり、軟化点が低下するように
なる。その結果、該変性炭化水素樹脂を粘結付与
剤として配合した熱溶融型トラフイツクペイント
用組成物はブロツキングし易くなりかつ保存性に
劣り、また溶融作業時に骨剤沈降性が大きくなつ
て作業性に劣るようになり、しかもその塗膜は圧
縮強度、耐汚染性、ヘアークラツクに劣るように
なる。さらに、該変性炭化水素樹脂において、そ
の構成成分のシクロペンタジエンに基く構造単位
(d)が2モル%より多くなると、該変性炭化水素樹
脂はゲル状不溶性樹脂が多くなり、色相および耐
熱安定性が低下するようになり、該変性炭化水素
樹脂を粘結付与剤として配合した熱溶融型トラフ
イツクペイント用組成物は溶融粘度が高くなつて
作業性に劣るようになり、その塗膜は白色度に劣
るようになる。該変性炭化水素樹脂において、そ
の構成成分の不飽和カルボン酸、その酸無水物ま
たはそのエステルに基く構造単位(e)の含有率、す
なわち該変性炭化水素樹脂のケン化価が2mg
KOH/gよりも小さくなると、該変性炭化水素
樹脂を配合した熱溶融型トラフイツクペイント用
組成物は流動性がほとんどなくなるので、施工時
の作業性が著しく劣るようになる。また、ケン化
価が15mgKOH/gよりも大きくなると、該熱溶
融型トラフイツクペイント用組成物は骨剤沈降性
が大きくなるので施工時の作業性に劣るようにな
り、その塗膜は白色度に劣るようになる。該変性
炭化水素樹脂の軟化点が85℃より低くなると、該
変性炭化水素樹脂を配合した熱溶融型トラフイツ
クペイント用組成物はブロツキングし易くなるた
め保存性に劣るようになり、また溶融作業時の骨
剤沈降性が大きくなり、施工時の作業性に劣るよ
うになり、その塗膜は圧縮強度、耐汚染性および
耐ヘアークラツクに劣るようになる。また、軟化
点が115℃より高くなると、該熱溶融型トラフイ
ツクペイント用組成物は溶融混合に長時間を要す
るようになるため、作業性およびコストに劣るよ
うになる。該変性炭化水素樹脂の溶融粘度が
250cpsより大きくなると、該変性炭化水素樹脂を
配合した熱溶融型トラフイツクペイント用組成物
は高粘度であるために施工性に劣るようになる。
また、溶融粘度が50cpsより小さくなると、該熱
溶融型トラフイツクペイント用組成物は充填剤沈
降性が大きくなりかつその粘度安定性に劣るよう
になる。その結果、その塗膜は圧縮強度、耐汚染
性および耐ヘアークラツクに劣るようになる。 本発明の変性炭化水素樹脂の性状についてさら
に説明すること、その色相(ガードナー200℃)
は通常4ないし10、好ましくは4ないし8の範囲
であり、またその数平均分子量(n)は600な
いし1500の範囲であり、その分子量分布(w/
Mn)は1.2ないし3.5の範囲である。また、本発
明の変性炭化水素樹脂は、通常直鎖状ないしは分
枝鎖状の鎖状脂肪族炭化水素樹脂の幹に不飽和カ
ルボン酸、その酸無水物またはそのエステルに基
く構造単位(e)がグラフト共重合した実質状鎖状構
造であり、架橋硬化型構造(ゲル状架橋構造)を
有していない。本発明の変性炭化水素樹脂が架橋
硬化型構造を有さずかつ実質状鎖状構造であるこ
とは、ペンタン、ヘキサン、ヘプタンなどの脂肪
族系炭化水素、トルエン、キシレン、シメンなど
の芳香族炭化水素等の溶媒に溶解すること、およ
び200℃で完全に溶解することによつてわかる。
なお、ここで前述の色相、数平均分子量、分子量
分布は後記方法によつて測定した。 本発明の変性炭化水素樹脂を構成する炭素原子
数4ないし5の鎖状脂肪族系1,3−共役ジエン
成分として具体的には、1,3−ブタジエン、
1,3−ペンタジエン、イソプレンなどを例示す
ることができる。これらの鎖状脂肪族系1,3−
共役ジエン成分は2種以上の混合成分であつても
差し支えない。これらの鎖状脂肪族系1,3−共
役ジエン成分のうちでは、1,3−ペンタジエン
が好ましい。 本発明の変性炭化水素樹脂を構成する炭素原子
数4ないし10の脂肪族系内部モノオレフイン成分
として具体的には、2−ブテン、2−メチル−2
−ブテン、2−ペンテン、シクロペンテンなどを
例示することができ、これらの2種以上の混合成
分であつても差し支えない。これらの脂肪族系内
部モノオレフイン成分単位のうちでは、炭素原子
数5の脂肪族系内部モノオレフイン成分単位を主
成分とする脂肪族系内部モノオレフインであるこ
とが好ましい。上記成分中に9,10−ジヒドロジ
シクロペンタジエンが含有されていてもよいが、
その含有量は2モル%未満である。 本発明の変性炭化水素樹脂を構成する炭素原子
数4ないし5の鎖状脂肪族系末端モノオレフイン
成分として具体的には、1−ブテン、イソブチレ
ン、1−ペンテン、2−メチル−1−ブテン、3
−メチル−1−ブテンなどを例示することがで
き、これあらの2成分以上の混合成分であつても
差し支えない。これらの鎖状脂肪族系末端モノオ
レフイン成分のうちでは、炭素原子数5の郡脂肪
族系末端モノオレフイン成分を主成分とする脂肪
族系末端モノオレフインであることが好ましい。 また、本発明の変性炭化水素樹脂のグラフト共
重合成分である炭素原子数10以下の不飽和カルボ
ン酸、その酸無水物またはそのエステル成分とし
て具体的には、マレイン酸、シトラコン酸、イタ
コン酸、グルタコン酸などの炭素原子数4ないし
5の不飽和ジカルボン酸、無水マレイン酸、無水
シトラコン酸、無水イタコン酸、無水グルタコン
酸などの該不飽和ジカルボン酸の酸無水物、マレ
イン酸モノメチル、シトラコン酸モノメチル、イ
タコン酸モノメチル、グルタコン酸モノメチル、
マレイン酸ジメチル、シトラコン酸ジメチル、イ
タコン酸ジメチル、グルタコン酸ジメチルなどの
不飽和ジカルボン酸のエステルが好適であるが、
アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エチル、
メタクリル酸メチル等の不飽和モノカルボン酸ま
たはそのエステルをも用いることができる。グラ
フト共重合変性成分のうちでは、α,β−不飽和
ジカルボン酸またはその酸無水物であることが好
ましく、とくにマレイン酸または無水マレイン酸
であることが好ましい。 本発明の変性炭化水素樹脂は、前記鎖状脂肪族
系1,3−共役ジエン成分、脂肪族系内部モノオ
レフイン成分、鎖状脂肪族系末端モノオレフイン
成分およびシクロペンタジエン成分からなりかつ
前記組成の脂肪族炭化水素樹脂とグラフト共重合
変性成分とて例示した前記不飽和カルボン酸、そ
の酸無水物またはそのエステルとを、加熱下に反
応させることにより得られる。このグラフト共重
合反応は、該脂肪族炭化水素樹脂100重量部に対
して通常0.01ないし10重量部、好ましくは0.1な
いし5重量部の前記グラフト共重合変性成分を加
熱することにより実施される。グラフト共重合反
応の際の温度は通常140ないし250℃、好ましくは
160ないし220℃の範囲であり、また反応を促進さ
せるために通常のラジカル重合開始剤の存在下に
反応を行うことも可能である。反応終了後の混合
物中に未反応の前記グラフト共重合変性成分が存
在する場合には、これを留去、その他の常法によ
つて除去することが望ましい。また、グラフト共
重合反応は必要に応じて脂肪族系炭化水素溶媒ま
たは芳香族系炭化水素溶媒の存在下に実施するこ
ともできる。 また、本発明の変性炭化水素樹脂を製造する際
の原料となる前記脂肪族炭化水素樹脂を製造する
方法として、例えば次の方法を例示することがで
きる。 沸点が−20ないし+100℃の範囲の留分であり、
全不飽和成分中の鎖状脂肪族系1,3−共役ジエ
ン成分が20モル%以上の範囲、鎖状脂肪族系末端
モノオレフイン成分が30モル%以下の範囲および
シクロペンタジエン成分が5モル%以下の範囲に
ある脂肪族系不飽和炭化水素含有留分 (f) および全不飽和成分中の脂肪族系内部オレフ
イン成分80モル%以上の範囲、鎖状脂肪族系末
端モノオレフイン成分が15モル%以下の範囲お
よびシクロペンタジエン成分が5モル%以下の
範囲にある脂肪族系内部オレフイン含有留分(g)
からなる混合留分であり、かつその中の不飽和
成分中の鎖状脂肪族系1,3−共役ジエン成分
が10ないし60モル%の範囲、脂肪族系内部オレ
フイン成分が40ないし90モル%の範囲、鎖状脂
肪族系末端モノオレフイン成分が0なしい25モ
ル%の範囲およびシクロペンタジエン成分が0
ないし5モル%の範囲にある混合留分を、フリ
ーデルクラフツ型触媒の存在下に重合させるこ
とにより前記脂肪族系炭化水素樹脂が得られ
る。 本発明の変性炭化水素樹脂の平均樹脂組成、ケ
ン化価、軟化点、色相、溶融粘度、重量平均分子
量、分子量分布は次の方法により測定した。 (1) 平均樹脂組成 原料および重合残油中のモノマー組成をガス
クロマトフイーにより分析し、各モノマー成分
の反応量を求め、この値から平均樹脂組成を求
めた。 (2) ケン化価 JIS K−5902の方法により測定した。 (3) 軟化点 JIS K−2531の方法により測定した。 (4) 色相 JIS K−5400規定のガードナ標準色にて溶融
色相を測定した。 (5) 溶融粘度 EMILA型回転粘度計(デンマーク、
EMILA社製)を使用し、200℃で測定した。 (6) 数平均分子量(n)、重量平均分子量(
w)、分子量分布(w/n) GPC法(ポリスチレン基準)にて測定した。 (7) 他の樹脂との相溶性 エチレン・酢酸ビニル共重合体および変性ロ
ジンに対する相溶性を次に示した方法を次に示
した方法で測定し、次の三段階で評価した。 〇:透明、△:半透明、×:不透明 (i) 三井ポリケミカル製品エバフレツクス210(酢
酸ビニル含量28重量%)と炭化水素樹脂とを、
当量宛180℃の熱板上で混合し、これをポリエ
ステルフイルム上に約1mmの厚さに塗布して、
その塗膜の透明性を評価した。 (ii) トラフイツクペイント用として市販されてい
る変性ロジン(マレイン化エステルタイプ;軟
化点94℃、酸価24、溶融粘度150cps)と炭化水
素樹脂とを、同量づつ試験管にとり、180℃の
油浴上で溶解、混合し、室温に冷却した混合物
について、その透明性を評価した。 次に、本発明の変性炭化水素樹脂を粘結付与剤
として配合した熱溶融型トラフイツクペイント用
組成物について説明する。この熱溶融型トラフイ
ツクペイント用組成物には前記変性炭化水素樹脂
からなる粘結付与剤(A)の他に、通常は、チタン
白、亜鉛華、黄鉛、ベンガラ、フタロシアニング
リーンなどの顔料(B);炭酸カルシウム、硅砂、寒
水砂、タルク、硫酸カルシウムなどの充填剤(C);
ガラスビーズまたはカツトガラスなどの光反射性
物質あるいは渇り防止性物質(D)などが配合され、
その他に必要に応じて、マレイン化ロジンなどの
ロジン変性物、アルキツド系樹脂、エポキシ系樹
脂、ポリエチレン、ポルプロピレン、エチレン−
酢酸ビニル共重合体などのような前記の変性炭化
水素樹脂(A)以外の粘結付与剤(E);合成ワツクス、
パラフインワツクス、ジオクチルフタレート、ジ
ブチルフタレート、流動パラフイン、、塩化ジフ
エニル、アルキツド系樹脂、鉱物油などの可塑剤
(F);耐熱安定剤(G);耐侯安定性(H)などが配合され
るる。 この熱溶融型トラフイツクペイント用組成物に
これらの成分を配合する場合の配合割合は、前記
の変性炭化水素樹脂からなる粘結付与剤(A)100重
量部に対して、顔料(B)は2ないし200重量部の範
囲、充填剤(C)は50ないし1000重量部の範囲、光反
射性物質あるいは滑り防止性物質(D)は3ないし
200重量部の範囲、変性炭化水素樹脂以外の粘結
付与剤(E)は10ないし1000重量部の範囲である。そ
の他の可塑剤(F)、耐熱安定剤(G)および耐侯安定剤
(H)については必要に応じて適宜量配合される。 本発明の熱溶融型トラフイツクペイント用顔料
には、その組成物中に含有される成分によつて、
たとえば次の種類のものがある。すなわち、変性
炭化水素樹脂からなる粘結付与剤(A)、顔料(B)およ
び充填剤(C)を含有する熱溶融型トラフイツクペイ
ント用組成物;変性炭化水素樹脂からなる粘結付
与剤(A)、顔料(B)、充填剤(C)および光反射性物質あ
るいは滑り防止性物質(D)を含有する熱溶融型トラ
フイツクペイント用組成物;変性炭化水素樹脂か
らなる粘結付与剤(A)、顔料(B)および光反射性物質
あるいは滑り防止性物質(D)を含有す熱溶融型トラ
フイツクペイント用組成物などを例示することが
できる。これらのいずれの熱溶融型トラフイツク
ペイント用組成物にも、必要に応じて変性炭化水
素樹脂からなる粘結付与剤(A)以外の粘結付与剤
(E)、可塑性、(F)、耐熱安定剤(G)あるいは耐侯安定
剤(H)をそれぞれ適宜量配合することができる。 この熱溶融型トラフイツクペイント用組成物を
調製する方法としては、変性炭化水素樹脂からな
る粘結付与剤を溶融状態で撹拌しながら顔料、充
填剤、光反射性物質あるいは滑り防止性物質およ
び必要に応じてその他の成分を配合する方法、あ
るいは全成分を混合した後に溶融させる方法など
をあげることができる。 本発明の熱溶融型トラフイツクペイント用組成
物は通常の熱溶融型トラフイツクペイント塗装施
工機によつて容易に施工することができる。 以上に詳述したように、本発明の変性炭化水素
樹脂を粘結付与剤として配合した熱溶融型トラフ
イツクペイント用組成物は、該組成物の充填剤の
沈降性および耐熱安定剤などの組成物の物性に優
れ、該組成物から得れた塗膜の耐侯性、耐汚染
性、圧縮強度が改善されかつヘアークラツクの発
性が抑制されるなど塗膜の物性が改善されるとい
う特徴を有している。 次に、本発明の変性炭化水素樹脂を粘結付与剤
として配合した熱溶融型トラフイツクペイント用
組成物を実施例によつて具体的に説明する。な
お、実施例および比較例において粘結付与剤とし
て使用した変性炭化水素樹脂を実施例1ないし8
に示した。また、熱溶融型トラフイツクペイント
用組成物の調製法およびその評価方法を次に示し
た。 (1) 熱溶融型トラフイツクペイント用組成物の調
製方法 変性炭化水素樹脂および/あるいはマレイン
化ロジン、アルキツド樹脂、チタン白、炭酸カ
ルシウムおよびガラスビーズを所定の割合で
200℃で30分間混合して均一な組成物を調製し
た。 (2) 評価方法 (i) 熱溶融型トラフイツクペイント用組成物の
軟化点 JIS K5665の方法に従つて測定した。 (ii) 熱溶融型トラフイツクペイント用組成物の
溶融粘度 (1)で調製した熱溶融型トラフイツクペイン
ト用組成物の温度を200℃にした後、
EMILA型回転粘度計(デンマーク、
EMILA社製)によ剪断速度176sec-1で測定
した。 (iii) 熱溶融型トラフイツクペイント用組成物の
流動度 (1)で調製した熱溶融型トラフイツクペイン
ト用組成物を200℃で溶融撹拌し、金属製の
杓(31mmφ、深さ24mm)でその一部をすばや
くすくい取、平滑なアルミ板状に30mmの高さ
から流し落した。硬化して円板状となつた組
成物の長径(b)を測定し、その平均値〔(a+
b)/2〕をもつて流動度とした。 (iv) 熱溶融型トラフイツクペイント用組成物の
充填剤の沈降性 (1)で調製した熱溶融型トラフイツクペイン
ト用組成物を50mlのビーカーに満たし、240
℃で2時間静置した後に冷却、硬化させ、垂
直面で切断し、切断面における充填剤の沈降
率(%)によつて表わした。 (v) 熱溶融型トラフイツクペイント用組成物の
耐熱安定性 (1)で調製した熱溶融型トラフイツクペイン
ト用組成物を240℃で2時間加熱した後、JIS
K5665の5および6に記載された方法で試験
片を作成し、塗膜の白色度を(vi)の方法に従つ
て測定して、加熱前と比較した。 (vi) 塗膜の白色度 (1)で調製した熱溶融型トラフイツクペイン
ト用組成物からJIS K5665の5および6に記
載された方法に従つて試験片を作成し、カラ
ースタジオでL、a、b値を測定し、これら
の値から白色度W(%)=100−{(100−L)2+
a2+b2}1/2を算出した。 (vii) 塗膜の耐侯性 (1)で調製した熱溶融型トラフイツクペイン
ト用組成物からJIS K5665の5および6に記
載された方法に従つて白色塗装試験片を作成
した。この試験片を(x)に示した方法で促進劣
化させた後、(vi)に示す方法でカラースタジオ
でb値を測定し、このb値によつて劣化促進
黄色度を表わした。この劣化促進黄色度によ
つて塗膜の耐侯性を表わした。 (viii) 塗膜の耐汚染性 (1)で調製した熱溶融型トラフイツクペイン
ト用組成物からJIS K5665の5および6に記
載された方法に従つて試験片を作成した。そ
の24時間後に塗膜上に赤上95重量部およびカ
ーボンブラツク5重量部よりなる粉末を散布
した後、はけで該粉末を除去し、塗膜の白色
度を(vi)に従つて測定して汚染後の保持率
(%)で示した。 (ix) 塗膜の圧縮強度 JIS K5665に従つて測定した。ただし、圧
縮強度は1分間50mmとした。 (x) 塗膜のヘアークラツク (1)で調製した熱溶融型トラフイツクペイン
ト用組成物かJIS K5665の5および6に記載
された方法に従つて試験片を作成した。その
試験片をサンシヤインウエザオメーター(ス
ガ試験機社製)によつて、ブラツクパネル温
度63±3℃、スプレー9min/hr、相対湿度
約50%、照射時間120hrなる条件下で劣化促
進試験を行つた。その結果、外観の変化を次
の4段階で評価した。 A:変化なし B:細いヘアークラツクが出現 C:太いヘアークラツクが出現 D:多数の太いヘアークラツクが出現 参考例 1 6オートクレーブ(SUS 304製)の撹拌翼
に予め金網製触媒挿入篭を固定しておく。この篭
の中に日本エンゲルハルト社製パラジウム系触媒
PGC−Cを284g入れる。次にオートクレーブの
なかへナフサの熱分解で得られるC5留分2100g
とエチルメルカプタン1.8mlを加える。そして水
素ボンベから水素を加え、温度90〜100℃、圧力
10〜20Kg/cm2で約9時間反応させた。放冷、脱圧
後内溶液を取り出した。この水素添加反応液をA
留分とし、原料と共にそれらの組成を表1にし
た。
り、色相、耐熱安定性および耐候安定性に優れた
変性炭化水素樹脂に関するものである。さらには
該変性炭化水素樹脂を粘結付与剤として配合する
ことにより充填剤沈降性、施工性および耐熱安定
性の優れた熱溶融型トラフイツクペイント用組成
物を得ることができ、さらには施工後の耐候安定
性、耐汚染性、圧縮強度および耐ヘアークラツク
性などの塗膜の性能の優れた熱溶融型トラフイツ
クペイント用組成物を得ることができる熱溶融型
トラフイツクペイント用粘結剤を提供するもので
ある。 従来、感圧接着剤、ホツトメルト接着剤、増粘
剤、塗料、印刷インキ、トラフイツクペイントな
どの分野において、粘結付与剤としてロジンまた
はその変性物などの天然ロジン系樹脂、アルキツ
ド樹脂、キシリレン樹脂、エポキシ樹脂などが使
用し得ることが知られている。これらの粘結付与
剤樹脂の中では、マレイン化ロジンなどのロジン
系樹脂が最も優れているとされているが、これら
のロジン系樹脂はその原料を天然物に依存してい
るために近年の著しい需要の伸びには対処できな
い。 従来のロジン系樹脂に代替し得る粘結付与剤と
して工業的に安価にかつ容易に製造できる炭化水
素樹脂が注目されており、多くの炭化水素樹脂が
提案されている。一般に、炭化水素樹脂には、芳
香族系不飽和炭化水素含有留分から製造された芳
香族系炭化水素樹脂、脂肪族系炭化水素含有留分
から製造された脂肪族系炭化水素樹脂および両者
の不飽和炭化水素含有留分を共重合した脂肪族芳
香族共重合体炭化水素樹脂などがあり、それぞれ
に適した用途に利用されている。これらの炭化水
素樹脂の変性物を熱溶融型トラフイツクペイント
用組成物の粘結付与剤として使用しても、これら
にはいずれにも次のような欠点がある。たとえ
ば、芳香族炭化水素樹脂の変性物を粘結付与剤に
使用すると、該樹脂は高軟化点であつてかつ低溶
融粘度であり、しかも組成物の充填剤の沈降性に
優れ、塗膜の耐汚染性および圧縮強度に優れてい
るが、組成物の耐熱安定性および塗膜の耐候安定
性に劣り、容易に黄変するという欠点がある。一
方、従来の脂肪族系炭化水素樹脂の変性物を粘結
付与剤に使用すると、組成物の耐熱安定性および
塗膜の耐候安定性に優れ色相に優れているが、該
粘結付与剤樹脂の溶融粘度が高く、組成物の充填
剤沈降性が大きくしかも塗膜にヘアークラツクが
発生し易いという欠点がある。また、従来の脂肪
族系炭化水素樹脂の変性物の低溶融粘度化を図れ
ば軟化点の低下が必然的に起こり、それに伴なつ
て組成物および塗膜の耐熱性、圧縮強度、耐汚染
性などの性能が劣るようになり、逆に組成物およ
び塗膜の前記性能を向上させようとすると、該樹
脂の高溶融粘度化が起こるようになる。そこで、
最近では高軟化点であつてしかも低溶融粘度の脂
肪族系炭化水素樹脂を製造する方法として、1,
3−ペンタジエン、イソプレン、ブタジエン、2
−メチル−2−ブテン、ジイソブチレンまたはこ
れらの2種以上の混合物をフリーデルクラフツ型
触媒の存在下に重合させるより脂肪族系炭化水素
樹脂を得る方法も提案されている。これらの提案
により、目的とする脂肪族系炭化水素樹脂を製造
することはできるが、この方法では石油類の熱分
解によつて生成する脂肪族系不飽和炭化水素含有
留分から該不飽和成分を抽出、抽出蒸留、蒸留、
その他の方法で分離し、これを原料として使用し
なければならないので、当然生成樹脂の原価は高
くなり、経済性に優れた方法とは言い難い。ま
た、脂肪族系と芳香族系との共重合炭化水素樹脂
の変性物を使用することによつて前述の脂肪族炭
化水素樹脂の変性物および芳香族系炭化水素樹脂
の変性物のそれぞれの欠点を改善しようとする試
みも提案されている。しかし、通常の脂肪族系不
飽和炭化水素含有留分と芳香族系不飽和炭化水素
含有留分を共重合させても、得られる炭化水素樹
脂の変性物はいずれも低軟化点であつてかつ高溶
融粘度であるものが多く、これらの共重合炭化水
素樹脂の変性物をトラフイツクペイント用組成物
の粘結付与剤として使用しても、前記脂肪族系炭
化水素樹脂の変性物または前記芳香族系炭化水素
樹脂変性物の前述の欠点を充分に改善することは
できない。 本発明者らは、従来の炭化水素樹脂変性物にみ
られた前述の欠点を改善し、高軟化点であつてか
つ低溶融粘度を有し、しかも熱溶融型トラフイツ
クペイント用組成物の粘結付与剤として配合した
場合にその組成物およびその塗膜が優れた性能を
発揮することのできる炭化水素樹脂の変性物を検
討した結果、特定の鎖状脂肪族系1,3−共役ジ
エン成分単位、脂肪族系内部モノオレフイン成分
単位、鎖状脂肪族系末端モノオレフイン成分単位
およびシクロペンタジエン成分単位からなる特定
の組成の共重合炭化水素樹脂の特定の性状のグラ
フト共重合変性物が新規重合体であることを見出
し、さらには該グラフト変性炭化水素樹脂を粘結
付与剤として配合した熱溶融型トラフイツクペイ
ント用組成物が前記目的を達成することを見出
し、本発明に到達した。本発明によれば、色相、
耐熱安定性、耐候安定性が良好であつてゲル状樹
脂を含まず、高軟化点であつて低溶融粘度の脂肪
族系炭化水素樹脂の変性物が得られるという特徴
があり、さらに本発明の該変性脂肪族系炭化水素
樹脂からなる粘結付与剤を配合した熱溶融型トラ
フイツクペイント用組成物は充填剤沈降性、施工
性および耐熱安定性に優れ、該組成物から得られ
た塗膜は耐候安定性、耐汚染性、圧縮強度および
耐ヘアークラツク性に優れているという特徴を有
している。 本発明を概説すれば、本発明は、炭素原子数4
ないし5の鎖状脂肪族系1,3−共役ジエンに基
く構造単位(a)が30ないし70モル%、炭素原子数4
ないし10の脂肪族系内部モノオレフインに基く構
造単位(b)が20ないし65モル%、炭素原子数4ない
し5の鎖状脂肪族系末端モノオレフインに基く構
造単位(c)が0ないし20モル%およびシクロペンタ
ジエンに基く構造単位(d)が0ないし2モル%であ
る脂肪族炭化水素樹脂に、炭素原子数10以下の不
飽和カルボン酸、その酸無水物またはそのエステ
ルに基く構造単位(e)がグラフト結合している変性
炭化水素樹脂であつて、構造単位(e)の結合量が、
変性炭化水素樹脂のケン化価が2ないし15mg
KOH/gとなるような量であり、軟化点が85な
いし115℃で且つ、数平均分子量(n)が600な
いし1500である変性炭化水素樹脂を物質発明と
し、該変性炭化水素樹脂からなるトラフイツクペ
イント用粘結付与剤を用途発明とするものであ
る。 本発明の変性炭化水素樹脂は、炭素原子数4な
いし5の鎖状脂肪族系1,3−共役ジエンに基く
構造単位(a)が30ないし70モル%、好適には40ない
し70モル%炭素原子数4ないし10の脂肪族系内部
モノオレフインに基く構造単位(b)が20〜60モル
%、好適には25ないし50モル%(ただし、9,10
−ジヒドロジシクロペンタジエンの含有率は2モ
ル%未満である)、炭素原子数4ないし5の鎖状
脂肪族系末端モノオレフインに基く構造単位(c)が
0ないし20モル%、及び、シクロペンタジエンに
基く構造単位(d)が0ないし2モル%である脂肪族
炭化水素樹脂に、炭素原子数10以下の不飽和カル
ボン酸、その無水物またはそのエステルに基く構
造単位(e)がグラフト結合している変性炭化水素樹
脂であつて、構造単位(e)の結合量が、変性炭化水
素樹脂のケン化価が2ないし15mgKOH/gとな
るような量であり、軟化点が85ないし115℃で、
且つ、数平均分子量(n)が600ないし1500で
あり、更に数平均分子量が上記範囲にあることか
ら、一般に200℃で測定した溶融粘度が50ないし
250cps、特に50ないし200cpsの範囲にある。ここ
で、該変性炭化水素樹脂のケン化価、軟化点およ
び溶融粘度は後記の方法によつて測定した値であ
る。該変性炭化水素樹脂において、その構成成分
の炭素原子数4ないし5の鎖状脂肪族系1,3−
共役ジエンに基く構造単位(a)が70モル%より多く
なりかつ炭素原子数4ないし10の脂肪族系内部モ
ノオレフインに基く構造単位(b)が20モル%より少
なくなると、該変性炭化水素樹脂はその物性に関
して分子量分布が広くなり溶融粘度が高くなり、
また変性ロジンやエチレン・酢酸ビニル共重合体
に対する相溶性が低下するようになり、しかも該
変性炭化水素樹脂を粘結付与剤として配合した熱
溶融型トラフイツクペイント用組成物は溶融粘度
が高く、施工性に劣るようになる。該変性炭化水
素樹脂において、その構成成分の炭素原子数4な
いし5の鎖状脂肪族系1,3−共役ジエンに基く
構造単位(a)が30モル%より少なくなりかつ炭素原
子数4ないし10の脂肪族系内部モノオレフインに
基く構造単位(b)が60モル%より多くなると、該変
性炭化水素樹脂はその物性に関して軟化点が低く
なり、該変性炭化水素樹脂を粘結付与剤として配
合した熱溶融型トラフイツクペイント用組成物は
ブロツキングし易いため保存性に劣り、また溶融
作業時には骨剤沈降し易くなつて作業性に劣るよ
うになりしかもその塗膜は圧縮強度、耐汚染性お
よびヘアークラツクに劣るようになる。また、該
変性炭化水素樹脂において、その構成成分の炭素
原子数4ないし5の鎖状脂肪族系末端モノオレフ
インに基く構造単位(c)が20モル%より多くなる
と、該変性炭化水素樹脂はその物性に関して数平
均分子量(n)が小さくなり、分子量分布(
w/n)が広くなり、軟化点が低下するように
なる。その結果、該変性炭化水素樹脂を粘結付与
剤として配合した熱溶融型トラフイツクペイント
用組成物はブロツキングし易くなりかつ保存性に
劣り、また溶融作業時に骨剤沈降性が大きくなつ
て作業性に劣るようになり、しかもその塗膜は圧
縮強度、耐汚染性、ヘアークラツクに劣るように
なる。さらに、該変性炭化水素樹脂において、そ
の構成成分のシクロペンタジエンに基く構造単位
(d)が2モル%より多くなると、該変性炭化水素樹
脂はゲル状不溶性樹脂が多くなり、色相および耐
熱安定性が低下するようになり、該変性炭化水素
樹脂を粘結付与剤として配合した熱溶融型トラフ
イツクペイント用組成物は溶融粘度が高くなつて
作業性に劣るようになり、その塗膜は白色度に劣
るようになる。該変性炭化水素樹脂において、そ
の構成成分の不飽和カルボン酸、その酸無水物ま
たはそのエステルに基く構造単位(e)の含有率、す
なわち該変性炭化水素樹脂のケン化価が2mg
KOH/gよりも小さくなると、該変性炭化水素
樹脂を配合した熱溶融型トラフイツクペイント用
組成物は流動性がほとんどなくなるので、施工時
の作業性が著しく劣るようになる。また、ケン化
価が15mgKOH/gよりも大きくなると、該熱溶
融型トラフイツクペイント用組成物は骨剤沈降性
が大きくなるので施工時の作業性に劣るようにな
り、その塗膜は白色度に劣るようになる。該変性
炭化水素樹脂の軟化点が85℃より低くなると、該
変性炭化水素樹脂を配合した熱溶融型トラフイツ
クペイント用組成物はブロツキングし易くなるた
め保存性に劣るようになり、また溶融作業時の骨
剤沈降性が大きくなり、施工時の作業性に劣るよ
うになり、その塗膜は圧縮強度、耐汚染性および
耐ヘアークラツクに劣るようになる。また、軟化
点が115℃より高くなると、該熱溶融型トラフイ
ツクペイント用組成物は溶融混合に長時間を要す
るようになるため、作業性およびコストに劣るよ
うになる。該変性炭化水素樹脂の溶融粘度が
250cpsより大きくなると、該変性炭化水素樹脂を
配合した熱溶融型トラフイツクペイント用組成物
は高粘度であるために施工性に劣るようになる。
また、溶融粘度が50cpsより小さくなると、該熱
溶融型トラフイツクペイント用組成物は充填剤沈
降性が大きくなりかつその粘度安定性に劣るよう
になる。その結果、その塗膜は圧縮強度、耐汚染
性および耐ヘアークラツクに劣るようになる。 本発明の変性炭化水素樹脂の性状についてさら
に説明すること、その色相(ガードナー200℃)
は通常4ないし10、好ましくは4ないし8の範囲
であり、またその数平均分子量(n)は600な
いし1500の範囲であり、その分子量分布(w/
Mn)は1.2ないし3.5の範囲である。また、本発
明の変性炭化水素樹脂は、通常直鎖状ないしは分
枝鎖状の鎖状脂肪族炭化水素樹脂の幹に不飽和カ
ルボン酸、その酸無水物またはそのエステルに基
く構造単位(e)がグラフト共重合した実質状鎖状構
造であり、架橋硬化型構造(ゲル状架橋構造)を
有していない。本発明の変性炭化水素樹脂が架橋
硬化型構造を有さずかつ実質状鎖状構造であるこ
とは、ペンタン、ヘキサン、ヘプタンなどの脂肪
族系炭化水素、トルエン、キシレン、シメンなど
の芳香族炭化水素等の溶媒に溶解すること、およ
び200℃で完全に溶解することによつてわかる。
なお、ここで前述の色相、数平均分子量、分子量
分布は後記方法によつて測定した。 本発明の変性炭化水素樹脂を構成する炭素原子
数4ないし5の鎖状脂肪族系1,3−共役ジエン
成分として具体的には、1,3−ブタジエン、
1,3−ペンタジエン、イソプレンなどを例示す
ることができる。これらの鎖状脂肪族系1,3−
共役ジエン成分は2種以上の混合成分であつても
差し支えない。これらの鎖状脂肪族系1,3−共
役ジエン成分のうちでは、1,3−ペンタジエン
が好ましい。 本発明の変性炭化水素樹脂を構成する炭素原子
数4ないし10の脂肪族系内部モノオレフイン成分
として具体的には、2−ブテン、2−メチル−2
−ブテン、2−ペンテン、シクロペンテンなどを
例示することができ、これらの2種以上の混合成
分であつても差し支えない。これらの脂肪族系内
部モノオレフイン成分単位のうちでは、炭素原子
数5の脂肪族系内部モノオレフイン成分単位を主
成分とする脂肪族系内部モノオレフインであるこ
とが好ましい。上記成分中に9,10−ジヒドロジ
シクロペンタジエンが含有されていてもよいが、
その含有量は2モル%未満である。 本発明の変性炭化水素樹脂を構成する炭素原子
数4ないし5の鎖状脂肪族系末端モノオレフイン
成分として具体的には、1−ブテン、イソブチレ
ン、1−ペンテン、2−メチル−1−ブテン、3
−メチル−1−ブテンなどを例示することがで
き、これあらの2成分以上の混合成分であつても
差し支えない。これらの鎖状脂肪族系末端モノオ
レフイン成分のうちでは、炭素原子数5の郡脂肪
族系末端モノオレフイン成分を主成分とする脂肪
族系末端モノオレフインであることが好ましい。 また、本発明の変性炭化水素樹脂のグラフト共
重合成分である炭素原子数10以下の不飽和カルボ
ン酸、その酸無水物またはそのエステル成分とし
て具体的には、マレイン酸、シトラコン酸、イタ
コン酸、グルタコン酸などの炭素原子数4ないし
5の不飽和ジカルボン酸、無水マレイン酸、無水
シトラコン酸、無水イタコン酸、無水グルタコン
酸などの該不飽和ジカルボン酸の酸無水物、マレ
イン酸モノメチル、シトラコン酸モノメチル、イ
タコン酸モノメチル、グルタコン酸モノメチル、
マレイン酸ジメチル、シトラコン酸ジメチル、イ
タコン酸ジメチル、グルタコン酸ジメチルなどの
不飽和ジカルボン酸のエステルが好適であるが、
アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エチル、
メタクリル酸メチル等の不飽和モノカルボン酸ま
たはそのエステルをも用いることができる。グラ
フト共重合変性成分のうちでは、α,β−不飽和
ジカルボン酸またはその酸無水物であることが好
ましく、とくにマレイン酸または無水マレイン酸
であることが好ましい。 本発明の変性炭化水素樹脂は、前記鎖状脂肪族
系1,3−共役ジエン成分、脂肪族系内部モノオ
レフイン成分、鎖状脂肪族系末端モノオレフイン
成分およびシクロペンタジエン成分からなりかつ
前記組成の脂肪族炭化水素樹脂とグラフト共重合
変性成分とて例示した前記不飽和カルボン酸、そ
の酸無水物またはそのエステルとを、加熱下に反
応させることにより得られる。このグラフト共重
合反応は、該脂肪族炭化水素樹脂100重量部に対
して通常0.01ないし10重量部、好ましくは0.1な
いし5重量部の前記グラフト共重合変性成分を加
熱することにより実施される。グラフト共重合反
応の際の温度は通常140ないし250℃、好ましくは
160ないし220℃の範囲であり、また反応を促進さ
せるために通常のラジカル重合開始剤の存在下に
反応を行うことも可能である。反応終了後の混合
物中に未反応の前記グラフト共重合変性成分が存
在する場合には、これを留去、その他の常法によ
つて除去することが望ましい。また、グラフト共
重合反応は必要に応じて脂肪族系炭化水素溶媒ま
たは芳香族系炭化水素溶媒の存在下に実施するこ
ともできる。 また、本発明の変性炭化水素樹脂を製造する際
の原料となる前記脂肪族炭化水素樹脂を製造する
方法として、例えば次の方法を例示することがで
きる。 沸点が−20ないし+100℃の範囲の留分であり、
全不飽和成分中の鎖状脂肪族系1,3−共役ジエ
ン成分が20モル%以上の範囲、鎖状脂肪族系末端
モノオレフイン成分が30モル%以下の範囲および
シクロペンタジエン成分が5モル%以下の範囲に
ある脂肪族系不飽和炭化水素含有留分 (f) および全不飽和成分中の脂肪族系内部オレフ
イン成分80モル%以上の範囲、鎖状脂肪族系末
端モノオレフイン成分が15モル%以下の範囲お
よびシクロペンタジエン成分が5モル%以下の
範囲にある脂肪族系内部オレフイン含有留分(g)
からなる混合留分であり、かつその中の不飽和
成分中の鎖状脂肪族系1,3−共役ジエン成分
が10ないし60モル%の範囲、脂肪族系内部オレ
フイン成分が40ないし90モル%の範囲、鎖状脂
肪族系末端モノオレフイン成分が0なしい25モ
ル%の範囲およびシクロペンタジエン成分が0
ないし5モル%の範囲にある混合留分を、フリ
ーデルクラフツ型触媒の存在下に重合させるこ
とにより前記脂肪族系炭化水素樹脂が得られ
る。 本発明の変性炭化水素樹脂の平均樹脂組成、ケ
ン化価、軟化点、色相、溶融粘度、重量平均分子
量、分子量分布は次の方法により測定した。 (1) 平均樹脂組成 原料および重合残油中のモノマー組成をガス
クロマトフイーにより分析し、各モノマー成分
の反応量を求め、この値から平均樹脂組成を求
めた。 (2) ケン化価 JIS K−5902の方法により測定した。 (3) 軟化点 JIS K−2531の方法により測定した。 (4) 色相 JIS K−5400規定のガードナ標準色にて溶融
色相を測定した。 (5) 溶融粘度 EMILA型回転粘度計(デンマーク、
EMILA社製)を使用し、200℃で測定した。 (6) 数平均分子量(n)、重量平均分子量(
w)、分子量分布(w/n) GPC法(ポリスチレン基準)にて測定した。 (7) 他の樹脂との相溶性 エチレン・酢酸ビニル共重合体および変性ロ
ジンに対する相溶性を次に示した方法を次に示
した方法で測定し、次の三段階で評価した。 〇:透明、△:半透明、×:不透明 (i) 三井ポリケミカル製品エバフレツクス210(酢
酸ビニル含量28重量%)と炭化水素樹脂とを、
当量宛180℃の熱板上で混合し、これをポリエ
ステルフイルム上に約1mmの厚さに塗布して、
その塗膜の透明性を評価した。 (ii) トラフイツクペイント用として市販されてい
る変性ロジン(マレイン化エステルタイプ;軟
化点94℃、酸価24、溶融粘度150cps)と炭化水
素樹脂とを、同量づつ試験管にとり、180℃の
油浴上で溶解、混合し、室温に冷却した混合物
について、その透明性を評価した。 次に、本発明の変性炭化水素樹脂を粘結付与剤
として配合した熱溶融型トラフイツクペイント用
組成物について説明する。この熱溶融型トラフイ
ツクペイント用組成物には前記変性炭化水素樹脂
からなる粘結付与剤(A)の他に、通常は、チタン
白、亜鉛華、黄鉛、ベンガラ、フタロシアニング
リーンなどの顔料(B);炭酸カルシウム、硅砂、寒
水砂、タルク、硫酸カルシウムなどの充填剤(C);
ガラスビーズまたはカツトガラスなどの光反射性
物質あるいは渇り防止性物質(D)などが配合され、
その他に必要に応じて、マレイン化ロジンなどの
ロジン変性物、アルキツド系樹脂、エポキシ系樹
脂、ポリエチレン、ポルプロピレン、エチレン−
酢酸ビニル共重合体などのような前記の変性炭化
水素樹脂(A)以外の粘結付与剤(E);合成ワツクス、
パラフインワツクス、ジオクチルフタレート、ジ
ブチルフタレート、流動パラフイン、、塩化ジフ
エニル、アルキツド系樹脂、鉱物油などの可塑剤
(F);耐熱安定剤(G);耐侯安定性(H)などが配合され
るる。 この熱溶融型トラフイツクペイント用組成物に
これらの成分を配合する場合の配合割合は、前記
の変性炭化水素樹脂からなる粘結付与剤(A)100重
量部に対して、顔料(B)は2ないし200重量部の範
囲、充填剤(C)は50ないし1000重量部の範囲、光反
射性物質あるいは滑り防止性物質(D)は3ないし
200重量部の範囲、変性炭化水素樹脂以外の粘結
付与剤(E)は10ないし1000重量部の範囲である。そ
の他の可塑剤(F)、耐熱安定剤(G)および耐侯安定剤
(H)については必要に応じて適宜量配合される。 本発明の熱溶融型トラフイツクペイント用顔料
には、その組成物中に含有される成分によつて、
たとえば次の種類のものがある。すなわち、変性
炭化水素樹脂からなる粘結付与剤(A)、顔料(B)およ
び充填剤(C)を含有する熱溶融型トラフイツクペイ
ント用組成物;変性炭化水素樹脂からなる粘結付
与剤(A)、顔料(B)、充填剤(C)および光反射性物質あ
るいは滑り防止性物質(D)を含有する熱溶融型トラ
フイツクペイント用組成物;変性炭化水素樹脂か
らなる粘結付与剤(A)、顔料(B)および光反射性物質
あるいは滑り防止性物質(D)を含有す熱溶融型トラ
フイツクペイント用組成物などを例示することが
できる。これらのいずれの熱溶融型トラフイツク
ペイント用組成物にも、必要に応じて変性炭化水
素樹脂からなる粘結付与剤(A)以外の粘結付与剤
(E)、可塑性、(F)、耐熱安定剤(G)あるいは耐侯安定
剤(H)をそれぞれ適宜量配合することができる。 この熱溶融型トラフイツクペイント用組成物を
調製する方法としては、変性炭化水素樹脂からな
る粘結付与剤を溶融状態で撹拌しながら顔料、充
填剤、光反射性物質あるいは滑り防止性物質およ
び必要に応じてその他の成分を配合する方法、あ
るいは全成分を混合した後に溶融させる方法など
をあげることができる。 本発明の熱溶融型トラフイツクペイント用組成
物は通常の熱溶融型トラフイツクペイント塗装施
工機によつて容易に施工することができる。 以上に詳述したように、本発明の変性炭化水素
樹脂を粘結付与剤として配合した熱溶融型トラフ
イツクペイント用組成物は、該組成物の充填剤の
沈降性および耐熱安定剤などの組成物の物性に優
れ、該組成物から得れた塗膜の耐侯性、耐汚染
性、圧縮強度が改善されかつヘアークラツクの発
性が抑制されるなど塗膜の物性が改善されるとい
う特徴を有している。 次に、本発明の変性炭化水素樹脂を粘結付与剤
として配合した熱溶融型トラフイツクペイント用
組成物を実施例によつて具体的に説明する。な
お、実施例および比較例において粘結付与剤とし
て使用した変性炭化水素樹脂を実施例1ないし8
に示した。また、熱溶融型トラフイツクペイント
用組成物の調製法およびその評価方法を次に示し
た。 (1) 熱溶融型トラフイツクペイント用組成物の調
製方法 変性炭化水素樹脂および/あるいはマレイン
化ロジン、アルキツド樹脂、チタン白、炭酸カ
ルシウムおよびガラスビーズを所定の割合で
200℃で30分間混合して均一な組成物を調製し
た。 (2) 評価方法 (i) 熱溶融型トラフイツクペイント用組成物の
軟化点 JIS K5665の方法に従つて測定した。 (ii) 熱溶融型トラフイツクペイント用組成物の
溶融粘度 (1)で調製した熱溶融型トラフイツクペイン
ト用組成物の温度を200℃にした後、
EMILA型回転粘度計(デンマーク、
EMILA社製)によ剪断速度176sec-1で測定
した。 (iii) 熱溶融型トラフイツクペイント用組成物の
流動度 (1)で調製した熱溶融型トラフイツクペイン
ト用組成物を200℃で溶融撹拌し、金属製の
杓(31mmφ、深さ24mm)でその一部をすばや
くすくい取、平滑なアルミ板状に30mmの高さ
から流し落した。硬化して円板状となつた組
成物の長径(b)を測定し、その平均値〔(a+
b)/2〕をもつて流動度とした。 (iv) 熱溶融型トラフイツクペイント用組成物の
充填剤の沈降性 (1)で調製した熱溶融型トラフイツクペイン
ト用組成物を50mlのビーカーに満たし、240
℃で2時間静置した後に冷却、硬化させ、垂
直面で切断し、切断面における充填剤の沈降
率(%)によつて表わした。 (v) 熱溶融型トラフイツクペイント用組成物の
耐熱安定性 (1)で調製した熱溶融型トラフイツクペイン
ト用組成物を240℃で2時間加熱した後、JIS
K5665の5および6に記載された方法で試験
片を作成し、塗膜の白色度を(vi)の方法に従つ
て測定して、加熱前と比較した。 (vi) 塗膜の白色度 (1)で調製した熱溶融型トラフイツクペイン
ト用組成物からJIS K5665の5および6に記
載された方法に従つて試験片を作成し、カラ
ースタジオでL、a、b値を測定し、これら
の値から白色度W(%)=100−{(100−L)2+
a2+b2}1/2を算出した。 (vii) 塗膜の耐侯性 (1)で調製した熱溶融型トラフイツクペイン
ト用組成物からJIS K5665の5および6に記
載された方法に従つて白色塗装試験片を作成
した。この試験片を(x)に示した方法で促進劣
化させた後、(vi)に示す方法でカラースタジオ
でb値を測定し、このb値によつて劣化促進
黄色度を表わした。この劣化促進黄色度によ
つて塗膜の耐侯性を表わした。 (viii) 塗膜の耐汚染性 (1)で調製した熱溶融型トラフイツクペイン
ト用組成物からJIS K5665の5および6に記
載された方法に従つて試験片を作成した。そ
の24時間後に塗膜上に赤上95重量部およびカ
ーボンブラツク5重量部よりなる粉末を散布
した後、はけで該粉末を除去し、塗膜の白色
度を(vi)に従つて測定して汚染後の保持率
(%)で示した。 (ix) 塗膜の圧縮強度 JIS K5665に従つて測定した。ただし、圧
縮強度は1分間50mmとした。 (x) 塗膜のヘアークラツク (1)で調製した熱溶融型トラフイツクペイン
ト用組成物かJIS K5665の5および6に記載
された方法に従つて試験片を作成した。その
試験片をサンシヤインウエザオメーター(ス
ガ試験機社製)によつて、ブラツクパネル温
度63±3℃、スプレー9min/hr、相対湿度
約50%、照射時間120hrなる条件下で劣化促
進試験を行つた。その結果、外観の変化を次
の4段階で評価した。 A:変化なし B:細いヘアークラツクが出現 C:太いヘアークラツクが出現 D:多数の太いヘアークラツクが出現 参考例 1 6オートクレーブ(SUS 304製)の撹拌翼
に予め金網製触媒挿入篭を固定しておく。この篭
の中に日本エンゲルハルト社製パラジウム系触媒
PGC−Cを284g入れる。次にオートクレーブの
なかへナフサの熱分解で得られるC5留分2100g
とエチルメルカプタン1.8mlを加える。そして水
素ボンベから水素を加え、温度90〜100℃、圧力
10〜20Kg/cm2で約9時間反応させた。放冷、脱圧
後内溶液を取り出した。この水素添加反応液をA
留分とし、原料と共にそれらの組成を表1にし
た。
【表】
参考例 2
C5留分から蒸留によりDCPDを除いた原料を参
考例1と同じ条件で処理した。この水素添加反応
液をB留分とし原料を共にそれらの組成を表2に
示した。
考例1と同じ条件で処理した。この水素添加反応
液をB留分とし原料を共にそれらの組成を表2に
示した。
【表】
参考例 3
スペントC5留分(C5留分かイソプレンを抽出
した残りの留分)を参考例1と同じ条件で処理し
た。この水素熱加反応液をC留分とし、原料と共
にその組成を表3に示した。
した残りの留分)を参考例1と同じ条件で処理し
た。この水素熱加反応液をC留分とし、原料と共
にその組成を表3に示した。
【表】
【表】
実施例 1
スペントC5留分からペンタン、DCPDを蒸留で
除いた留分(1,3−ペンタジエン留分)の組成
を表4に示した。この留分をD留分とする。この
D留分163g(重合成分112.5g)と参考例1で調
製したA留分62g(重合成分37.5g)を耐圧シリ
ンダー中で混合した。混合留分の組成を表7に示
した。予め1のガラスオートクレーブに窒素雰
囲気で無水塩化アルミニウム粉砕品2.0gを、キ
シレン、ヘキサン各62gに懸濁させておく。ここ
へ耐圧シリンダーから反応温度を60℃に保ちなが
らおよそ20分で混合留分を滴下させた。滴下開始
から2時間留分させたあと常法どおりメタノール
で触媒を分解し、水洗して濃縮することにより樹
脂82gを得た。軟化点96℃、溶融粘度120cp.色相
5であつた。 この樹脂100重量部に窒素雰囲気で無水マレイ
ン酸0.5重量部加え、200℃で2時間撹拌下に反応
させた。平均樹脂組成を表7に、樹脂物性を表8
に示した。
除いた留分(1,3−ペンタジエン留分)の組成
を表4に示した。この留分をD留分とする。この
D留分163g(重合成分112.5g)と参考例1で調
製したA留分62g(重合成分37.5g)を耐圧シリ
ンダー中で混合した。混合留分の組成を表7に示
した。予め1のガラスオートクレーブに窒素雰
囲気で無水塩化アルミニウム粉砕品2.0gを、キ
シレン、ヘキサン各62gに懸濁させておく。ここ
へ耐圧シリンダーから反応温度を60℃に保ちなが
らおよそ20分で混合留分を滴下させた。滴下開始
から2時間留分させたあと常法どおりメタノール
で触媒を分解し、水洗して濃縮することにより樹
脂82gを得た。軟化点96℃、溶融粘度120cp.色相
5であつた。 この樹脂100重量部に窒素雰囲気で無水マレイ
ン酸0.5重量部加え、200℃で2時間撹拌下に反応
させた。平均樹脂組成を表7に、樹脂物性を表8
に示した。
【表】
【表】
実施例 2
ナフサ熱分解で得られる沸点が20ないし50℃の
範囲の留分をオートクレーブで140℃で3時間ヒ
ートソークし、蒸留して得られる留分液の組成を
表5に示した。この留分をE留分とする。この留
分液243g(重合成分120g)と参考例1の生成物
50g(重合成分30g)を耐圧シリンダーの中で混
合した。混合留分の組成を表7に示した。予め1
のガラスオートクレーブに表8記載の無水塩化
アルミニウム粉砕品と溶媒を懸濁させておき温度
を60℃に保ちながら耐圧シリンダーから混合留分
をおよそ20分で滴下させた。滴下開始から2時間
重合させたあと、常法どおりメタノールで触媒を
分解し水洗して濃縮することにより樹脂80gを得
た。軟化点94.5℃、溶融粘度190cp、色相6であ
つた。 この樹脂100重量部に窒素雰囲気で無水シトラ
コン酸0.5重量部加え、200℃で2時間撹拌下平均
させた。平均樹脂組成を表7に、また樹脂物性を
表8に示した。
範囲の留分をオートクレーブで140℃で3時間ヒ
ートソークし、蒸留して得られる留分液の組成を
表5に示した。この留分をE留分とする。この留
分液243g(重合成分120g)と参考例1の生成物
50g(重合成分30g)を耐圧シリンダーの中で混
合した。混合留分の組成を表7に示した。予め1
のガラスオートクレーブに表8記載の無水塩化
アルミニウム粉砕品と溶媒を懸濁させておき温度
を60℃に保ちながら耐圧シリンダーから混合留分
をおよそ20分で滴下させた。滴下開始から2時間
重合させたあと、常法どおりメタノールで触媒を
分解し水洗して濃縮することにより樹脂80gを得
た。軟化点94.5℃、溶融粘度190cp、色相6であ
つた。 この樹脂100重量部に窒素雰囲気で無水シトラ
コン酸0.5重量部加え、200℃で2時間撹拌下平均
させた。平均樹脂組成を表7に、また樹脂物性を
表8に示した。
【表】
【表】
実施例 3
実施例1で使用したD留分109g(重合成分75
g)と参考例2で調製したB留分180g(重合成
分75g)を耐圧シリンダー中で混合した。この組
成を表7に示した。表8に記載の触媒、溶媒条件
以外は実施例1と同じく重合、後処理を行い樹脂
72gを得た。軟化点85℃、溶融粘度65cps、色相
5であつた。 さらに、この樹脂100重量部に窒素雰囲気で無
水マレイン酸0.8重量部を加え200℃で2時間撹拌
下に加熱し変性樹脂を得た。平均樹脂組成を表7
に、また樹脂物性を表8に示した。 実施例 4 実施例2で使用したE留分152g(重合成分75
g)と参考例2に示すB留分179g(重合成分75
g)を耐圧シリンダー中で混合した。この組成を
表7に示した。表8に記載の触媒、溶媒条件以外
は実施例1と同じく重合、後処理を行い樹脂65g
を得た。軟化点93.5℃、溶融粘度120cps、色相5
であつた。 この樹脂100重量部に窒素雰囲気で無水マレイ
ン酸0.5重量部加え、200℃で2時間撹拌下に加熱
し変性樹脂を得た。樹脂の平均組成を表7に、ま
た樹脂物性を表8に示した。 実施例 5 ナフサ熱分解で得られた沸点−10ないし+10℃
の留分の組成を表6に示した。この留分をF留分
とする。このF留分43g(重合成分42.9g)と参
考例2で調製したB留分256g(重合成分107g)
を耐圧シリンダーの中で混合する。表8に記載の
触媒と溶媒条件以外は実施例1と同じく重合、後
処理を行い、樹脂70gを得た。軟化点93℃、溶融
粘度115cps、色相4であつた。 次に実施例1と同じ条件でこの樹脂に無水マレ
イン酸を反応させ変性樹脂を得た。樹脂の平均組
成を表7に、また樹脂物性を表8に示した。
g)と参考例2で調製したB留分180g(重合成
分75g)を耐圧シリンダー中で混合した。この組
成を表7に示した。表8に記載の触媒、溶媒条件
以外は実施例1と同じく重合、後処理を行い樹脂
72gを得た。軟化点85℃、溶融粘度65cps、色相
5であつた。 さらに、この樹脂100重量部に窒素雰囲気で無
水マレイン酸0.8重量部を加え200℃で2時間撹拌
下に加熱し変性樹脂を得た。平均樹脂組成を表7
に、また樹脂物性を表8に示した。 実施例 4 実施例2で使用したE留分152g(重合成分75
g)と参考例2に示すB留分179g(重合成分75
g)を耐圧シリンダー中で混合した。この組成を
表7に示した。表8に記載の触媒、溶媒条件以外
は実施例1と同じく重合、後処理を行い樹脂65g
を得た。軟化点93.5℃、溶融粘度120cps、色相5
であつた。 この樹脂100重量部に窒素雰囲気で無水マレイ
ン酸0.5重量部加え、200℃で2時間撹拌下に加熱
し変性樹脂を得た。樹脂の平均組成を表7に、ま
た樹脂物性を表8に示した。 実施例 5 ナフサ熱分解で得られた沸点−10ないし+10℃
の留分の組成を表6に示した。この留分をF留分
とする。このF留分43g(重合成分42.9g)と参
考例2で調製したB留分256g(重合成分107g)
を耐圧シリンダーの中で混合する。表8に記載の
触媒と溶媒条件以外は実施例1と同じく重合、後
処理を行い、樹脂70gを得た。軟化点93℃、溶融
粘度115cps、色相4であつた。 次に実施例1と同じ条件でこの樹脂に無水マレ
イン酸を反応させ変性樹脂を得た。樹脂の平均組
成を表7に、また樹脂物性を表8に示した。
【表】
実施例 6
実施例1で使用したD留分と参考例3で調製し
たC留分を表7に示す割合で混合し、表8記載の
触媒と溶媒条件以外は実施例1と同じくして重
合、後処理を行い、樹脂77gを得た。軟化点92
℃、溶融粘度135cps、色相5であつた。 この樹脂100重量部に無水マレイ酸0.3重量部加
え、200℃で2時間撹拌下に加熱し変性樹脂とし
た。このものの平均樹脂組成を表7に、また樹脂
物性を表8に示した。 実施例 7 実施例2で使用したE留分と参考例3で調製し
たC留分を表7に示す割合で混合し、表8記載の
触媒と溶媒条件以外は実施例1と同じくして重
合、後処理を行い、樹脂68gを得た。軟化点95.0
℃、溶融粘度125cpg、色相4であつた。樹脂組
成を実施例1と同様にして求め、結果を表7に示
した。 この樹脂100重量部に無水マレイン酸2.0重量部
加え、200℃で2時間撹拌下に加熱反応させた。
平均樹脂組成を表7に、また樹脂物性を表8に示
した。 実施例 8 実施例1で使用したD留分と参考例3で調製し
たC留分を表7に示す割合で混合し、表8記載の
触媒、溶媒条件以外は実施例1と同じくして重
合、後処理を行い樹脂75gを得た。軟化点94℃、
溶融粘度200cps、色相6であつた。この樹脂に実
施例1と同条件で無水マレイン酸と反応させ変性
樹脂とした。平均樹脂組成を表7に、また樹脂物
性を表8に示した。 比較例 1 実施例1で使用したD留分を217g(重合成分
150g)を実施例1の混合留分に置き換えるほか
は実施例1と同じにして重合、後処理した。重合
時にゲルの副生が認められた。樹脂は軟化点95.0
℃、溶融粘度240cps、色相6であつた。この樹脂
に、さらに実施例1と同じ条件で、無水マレイン
酸と反応させた。変性樹脂の平均樹脂組成を表7
に、また樹脂物性を表8に示した。樹脂中の鎖状
脂肪族系1.3共役ジエン成分単位が75mol%を越
えると溶融粘度が高く、分子量分布が広く、相溶
性が悪くなことが明らかである。 比較例 2 実施例4で使用したE留分、B留分をそれぞれ
30g(重合成分15g)、323g(重合成分135g)
混合するほかは実施例4と同じように重合、およ
び後処理を行い、樹脂41gを得た。軟化点65℃、
溶融粘度72cps、色相8であつた。この樹脂に実
施例4と同じように無水マレイン酸と反応させ変
性樹脂とした。平均樹脂組成を表7に、また樹脂
物性を表8に示した。脂肪族系内部オレフイン成
分単位が65モル%を越えると軟化点が低いことが
明らかである。 比較例 2 スペントC5留分を常圧蒸留して沸点23℃〜35
℃の留分を分取した。この留分をG留分とし、表
7にその組成を示した。G留分342g(重合成分
150g)を使用し実施例4と同じように平均およ
び後処理し樹脂82gを得た。軟化点77.5℃、溶融
粘度77cps、色相7であつた。この樹脂をさらに
実施例4と同じ条件で無水マレイン酸と反応させ
た。平均樹脂組成を表7に、また樹脂物性を表8
に示した。鎖状脂肪族系末端モノオレフイン成分
単位が25モル%を越えると軟化点が低く、分子量
分布が広くなることが明らかである。 比較例 4 スペントC5留分を常圧蒸留し沸点25〜35℃の
留分を分取した。この留分をH留分とし、表7に
その組成を示した。このH留分330g(重合成分
150g)を使用したほかは実施例4と同じように
重合と後処理を行い、樹脂58gを得た。軟化点
94.0℃、溶融粘度460cps、色相10であつた。この
樹脂を実施例4と同じように無水マレイン酸と反
応させ変性樹脂とした。平均樹脂組成を表7に、
また樹脂物性を表8に示した。
たC留分を表7に示す割合で混合し、表8記載の
触媒と溶媒条件以外は実施例1と同じくして重
合、後処理を行い、樹脂77gを得た。軟化点92
℃、溶融粘度135cps、色相5であつた。 この樹脂100重量部に無水マレイ酸0.3重量部加
え、200℃で2時間撹拌下に加熱し変性樹脂とし
た。このものの平均樹脂組成を表7に、また樹脂
物性を表8に示した。 実施例 7 実施例2で使用したE留分と参考例3で調製し
たC留分を表7に示す割合で混合し、表8記載の
触媒と溶媒条件以外は実施例1と同じくして重
合、後処理を行い、樹脂68gを得た。軟化点95.0
℃、溶融粘度125cpg、色相4であつた。樹脂組
成を実施例1と同様にして求め、結果を表7に示
した。 この樹脂100重量部に無水マレイン酸2.0重量部
加え、200℃で2時間撹拌下に加熱反応させた。
平均樹脂組成を表7に、また樹脂物性を表8に示
した。 実施例 8 実施例1で使用したD留分と参考例3で調製し
たC留分を表7に示す割合で混合し、表8記載の
触媒、溶媒条件以外は実施例1と同じくして重
合、後処理を行い樹脂75gを得た。軟化点94℃、
溶融粘度200cps、色相6であつた。この樹脂に実
施例1と同条件で無水マレイン酸と反応させ変性
樹脂とした。平均樹脂組成を表7に、また樹脂物
性を表8に示した。 比較例 1 実施例1で使用したD留分を217g(重合成分
150g)を実施例1の混合留分に置き換えるほか
は実施例1と同じにして重合、後処理した。重合
時にゲルの副生が認められた。樹脂は軟化点95.0
℃、溶融粘度240cps、色相6であつた。この樹脂
に、さらに実施例1と同じ条件で、無水マレイン
酸と反応させた。変性樹脂の平均樹脂組成を表7
に、また樹脂物性を表8に示した。樹脂中の鎖状
脂肪族系1.3共役ジエン成分単位が75mol%を越
えると溶融粘度が高く、分子量分布が広く、相溶
性が悪くなことが明らかである。 比較例 2 実施例4で使用したE留分、B留分をそれぞれ
30g(重合成分15g)、323g(重合成分135g)
混合するほかは実施例4と同じように重合、およ
び後処理を行い、樹脂41gを得た。軟化点65℃、
溶融粘度72cps、色相8であつた。この樹脂に実
施例4と同じように無水マレイン酸と反応させ変
性樹脂とした。平均樹脂組成を表7に、また樹脂
物性を表8に示した。脂肪族系内部オレフイン成
分単位が65モル%を越えると軟化点が低いことが
明らかである。 比較例 2 スペントC5留分を常圧蒸留して沸点23℃〜35
℃の留分を分取した。この留分をG留分とし、表
7にその組成を示した。G留分342g(重合成分
150g)を使用し実施例4と同じように平均およ
び後処理し樹脂82gを得た。軟化点77.5℃、溶融
粘度77cps、色相7であつた。この樹脂をさらに
実施例4と同じ条件で無水マレイン酸と反応させ
た。平均樹脂組成を表7に、また樹脂物性を表8
に示した。鎖状脂肪族系末端モノオレフイン成分
単位が25モル%を越えると軟化点が低く、分子量
分布が広くなることが明らかである。 比較例 4 スペントC5留分を常圧蒸留し沸点25〜35℃の
留分を分取した。この留分をH留分とし、表7に
その組成を示した。このH留分330g(重合成分
150g)を使用したほかは実施例4と同じように
重合と後処理を行い、樹脂58gを得た。軟化点
94.0℃、溶融粘度460cps、色相10であつた。この
樹脂を実施例4と同じように無水マレイン酸と反
応させ変性樹脂とした。平均樹脂組成を表7に、
また樹脂物性を表8に示した。
【表】
【表】
【表】
【表】
比較例 5
実施例4と同じように重合と後処理を行い、未
変性の樹脂を得た。樹脂物性を表8に示した。 比較例 6 比較例5で得た未変性樹脂100重量部に窒素雰
囲気で無水マレイン酸6.2重量部加え、200℃で2
時間撹拌下に反応させた。樹脂物性を表8に示し
た。
変性の樹脂を得た。樹脂物性を表8に示した。 比較例 6 比較例5で得た未変性樹脂100重量部に窒素雰
囲気で無水マレイン酸6.2重量部加え、200℃で2
時間撹拌下に反応させた。樹脂物性を表8に示し
た。
【表】
【表】
実施例9〜16、比較例7〜12
以上のようにして合成された炭化水素樹脂を粘
着付与剤に用い、以下の配合割合で、200℃の油
浴中で500mlフラスコにて30分間混合することに
より、熱溶融型トラフイツクペイント用組成物を
調製した。 配合組成(重量部) 炭化水素樹脂 100 可塑性(商品名トクシノールTS110;徳島精油
製) 12 粗粉骨剤(寒水砂#30) 200 微粉骨剤(商品名ホワイトH:白石カルシウム
製) 200 白色顔料(商品名タイペークA−220:石原産
業性) 66 ガラスビーズ(商品名GB−153T:東芝バロテ
イーニ製) 100 この熱溶融型トラフイツクペイント用組成物に
ついて物性を測定した結果を表9に示した。
着付与剤に用い、以下の配合割合で、200℃の油
浴中で500mlフラスコにて30分間混合することに
より、熱溶融型トラフイツクペイント用組成物を
調製した。 配合組成(重量部) 炭化水素樹脂 100 可塑性(商品名トクシノールTS110;徳島精油
製) 12 粗粉骨剤(寒水砂#30) 200 微粉骨剤(商品名ホワイトH:白石カルシウム
製) 200 白色顔料(商品名タイペークA−220:石原産
業性) 66 ガラスビーズ(商品名GB−153T:東芝バロテ
イーニ製) 100 この熱溶融型トラフイツクペイント用組成物に
ついて物性を測定した結果を表9に示した。
【表】
【表】
* 金属性の杓から配合物が流れ出なかつたことを示
す。
す。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 炭素原子数4ないし5の鎖状脂肪族系1,3
−共役ジエンに基く構造単位(a)が30ないし70モル
%、 炭素原子数4ないし10の脂肪族系内部モノオレ
フインに基く構造単位(b)が20〜60モル%、 炭素原子数4ないし5の鎖状脂肪族系末端モノ
オレフインに基く構造単位(c)が0ないし20モル
%、 及び、 シクロペンタジエンに基く構造単位(d)が0ない
し2モル%、 である脂肪族炭化水素樹脂に、 炭素原子数10以下の不飽和カルボン酸、その無
水物またはそのエステルに基く構造単位(e)がグラ
フト結合している変性炭化水素樹脂であつて、構
造単位(e)の結合量が、変性炭化水素樹脂のケン化
価が2ないし15mgKOH/gとなるような量であ
り、 軟化点が85ないし115℃で、 且つ、 数平均分子量(n)が600ないし1500である
ことを特徴とする変性炭化水素樹脂。 2 炭素原子数4ないし5の鎖状脂肪族系1,3
−共役ジエンに基く構造単位(a)が30ないし70モル
%、 炭素原子数4ないし10の脂肪族系内部モノオレ
フインに基く構造単位(b)が20〜60モル%、 炭素原子数4ないし5の鎖状脂肪族系末端モノ
オレフインに基く構造単位(c)が0ないし20モル
%、 及び、 シクロペンタジエンに基く構造単位(d)が0ない
し2モル%、 である脂肪族炭化水素樹脂に、 炭素原子数10以下の不飽和カルボン酸、その無
水物またはそのエステルに基く構造単位(e)がグラ
フト結合している変性炭化水素樹脂であつて、構
造単位(e)の結合量が、変性炭化水素樹脂のケン化
価が2ないし15mgKOH/gとなるような量であ
り、 軟化点が85ないし115℃で、 且つ、 数平均分子量(n)が600ないし1500である
変性炭化水素樹脂からなる熱溶融型トラフイツク
ペイント用粘結付与剤。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8658582A JPS58204003A (ja) | 1982-05-24 | 1982-05-24 | 変性炭化水素樹脂およびその用途 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8658582A JPS58204003A (ja) | 1982-05-24 | 1982-05-24 | 変性炭化水素樹脂およびその用途 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS58204003A JPS58204003A (ja) | 1983-11-28 |
| JPH0144726B2 true JPH0144726B2 (ja) | 1989-09-29 |
Family
ID=13891080
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8658582A Granted JPS58204003A (ja) | 1982-05-24 | 1982-05-24 | 変性炭化水素樹脂およびその用途 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS58204003A (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0660293B2 (ja) * | 1986-03-14 | 1994-08-10 | 日本ゼオン株式会社 | 熱融着型路面区画線標示用材料 |
| US6100339A (en) * | 1994-11-21 | 2000-08-08 | Asahi Kasei Kogyo Kabushiki Kaisha | Curable resin and resin composition comprising the same |
| WO2018180462A1 (ja) * | 2017-03-30 | 2018-10-04 | 日本ゼオン株式会社 | 変性炭化水素樹脂 |
-
1982
- 1982-05-24 JP JP8658582A patent/JPS58204003A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS58204003A (ja) | 1983-11-28 |
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