JPH0146469B2 - - Google Patents
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- JPH0146469B2 JPH0146469B2 JP13708780A JP13708780A JPH0146469B2 JP H0146469 B2 JPH0146469 B2 JP H0146469B2 JP 13708780 A JP13708780 A JP 13708780A JP 13708780 A JP13708780 A JP 13708780A JP H0146469 B2 JPH0146469 B2 JP H0146469B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- parts
- vinyl acetate
- cement
- aqueous dispersion
- polymerization
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
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- Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
- Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)
Description
本発明は施工作業性が改良され、かつ密着性に
すぐれたセメント組成物に関するものである。 すなわち、ポリビニルアルコールを保護コロイ
ドとした酢酸ビニル―(メタ)アクリル酸エステ
ル―エチレン共重合体の特殊水性分散液(以下
VAAE分散液という)とセメントとを配合する
ことによつて施工作業中、急激な硬化もなく、作
業性にすぐれ、硬化後は卓越した密着性を与える
組成物に関するものである。 高分子水性分散液をセメントに混合した場合、
透水性が小さく、耐衝撃強度、引張り強度、曲げ
強度、接着強度が強くなる。特に、これらのセメ
ントをフイラーまたはプライマーとして使用する
際は種々のモルタルおよびコンクリートに接着
し、耐候性が良好である事が重要であるが、その
場合高分子水性分散液の中でも酢酸ビニル―エチ
レン共重合体水性分散液がすぐれている。(フラ
ンス特許第1455910(1966)号明細書) ただし、酢酸ビニル―エチレン共重合体水性分
散液を調製する場合、ポリビニルアルコールを保
護コロイドとして使用することが重要で、界面活
性剤系で作つた酢酸ビニル―エチレン共重合体水
性分散液ではこのような特徴が乏しい。(特開昭
49―97818)従つて、通常セメント混和用に使用
されている該水性分散液はポリビニルアルコール
を保護コロイドとして使用したものである。かか
る水性分散液の特徴はセメントになじみ易く、化
学的な反応による結合力も大きく分散性も良好で
乾燥後の樹脂のマイグレイシヨンもなく、かつ保
水性にもすぐれている。また界面活性剤系に比べ
て発泡が少なく、そのため圧縮強度、曲げ強度も
大きくなり、また耐透水性は低下しない。ポリビ
ニルアルコールを保護コロイドとして使用するこ
とが最も重要であるから、ポリ酢酸ビニル水性分
散液が最適との可能性も考えられるが、これはア
ルカリにより容易にケン化されて樹脂自体の耐水
性が著しく低下するため、樹脂混和の特徴が失わ
れる。従つて、耐アルカリ性のすぐれた酢酸ビニ
ル―エチレン共重合体水性分散液が適している
が、さらに耐アルカリ性を向上せしめんため(メ
タ)アクリル酸エステルの導入を検討した。 その結果、酢酸ビニル―エチレン共重合体水性
分散液を一旦作り、その後(メタ)アクリル酸エ
ステルを添加重合する方法により得られた水性分
散液をセメントと混和した場合はポリビニルアル
コールを保護コロイドとした酢酸ビニル―エチレ
ン共重体水性分散液の欠点であるセメントとの混
和による作業性の低下を防止しうることを見出し
た。作業性とはセメントと水性分散液が混合した
際均一に分散混合し、水の使用量が少ないにもか
かわらずセメント混和物のフローが大きく、しか
も作業中フロー値の急激な減少が起らないことを
いう。 すなわち特開昭49―97818に見られる如く、ポ
リビニルアルコールを保護コロイドとする酢酸ビ
ニルエチレン共重合体水性分散液とセメントとの
組成物はセメントやモルタルのフイラーまたは打
ち継ぎ剤として極めてすぐれているにも拘わら
ず、セメント組成物の混和後の硬ばりが早く、塗
布または吹きつけ中に流動性が低下し、作業性が
低下する欠点をもつている。そこで、この対策と
して、界面活性剤等の他の物質を混和する場合が
多いが、この場合は流動性が良くなる反面、密着
性が低下する。しかるに、本発明の組成物はセメ
ント混和物の流動性、作業性もすぐれかつ密着性
能もすぐれたバランスのとれた性能を有するもの
である。すなわち、ポリビニルアルコールを保護
コロイドとしてエチレンおよび酢酸ビニルを共重
合した水性分散液の存在下において、アニオン性
水性ラジカル開始剤により(メタ)アクリル酸エ
ステルを共重合して得られるエチレン・酢酸ビニ
ル・(メタ)アクリル酸エステル共重合体水性分
散液をセメント100重量部に対して、樹脂固形分
として1.5〜30重量部混和せしめてなる作業性お
よび密着性にすぐれたセメント組成物である。 本発明における水性分散液の製法は次の通りで
ある。 ポリビニルアルコール2.5〜10重量部(樹脂100
重量部に対して)を保護コロイドとして酢酸ビニ
ル70〜90重量部、エチレン10〜30重量部を共重合
した酢酸ビニル―エチレン共重合体水性分散液に
(メタ)アクリル酸エステルおよび酢酸ビニルを
(メタ)アクリル酸エステルが酢酸ビニルより50
%以上になるように場合によつて(メタ)アクリ
ル酸エステルのみを一括添加または逐次添加し
て、アニオン性水性ラジカル開始剤により重合
し、残存モノマーを1%以下とすることにより安
定な水性分散液を得る。 この製法におけるポリビニルアルコールとはポ
リ酢酸ビニルを80〜100%ケン化したもので平均
重合度が100〜4000のものである。またこのポリ
ビニルアルコールにはカルボン酸基、スルホン酸
基、カチオン基を導入した変性物も含まれる。ま
た酢酸ビニル―エチレン共重合体水性分散液(組
成比70〜90/30〜10)は種々の方法で作り得る
が、酢酸ビニルの一括仕込みの場合エチレン圧15
〜60Kg/cm2で重合して得られるが、重合槽の大き
さ、攪拌の仕方、開始剤の種類、重合時間等でエ
チレン含量、粒径、粘度、安定性等が左右される
事は言うまでもない。また酢酸ビニルモノマーの
添加時逐次添加して重合される場合も多く、この
方法で作られたものも有効である。またこの酢酸
ビニルエチレン共重合体水性分散液の組成として
(メタ)アクリル酸エステル(エステル基は炭素
数1〜10の脂肪族アルコールエステルである)を
10重量%以下含まれているものも有効である。 次に(メタ)アクリル酸エステルを添加する場
合は重合を一旦停止し、完全にエチレンを除去し
た後に行つても良いし、停止する事なくエチレン
圧が低下した場合添加開始しても良い。ただしエ
チレン圧が大きいと重合がスムーズに進まない時
もあるので、できれば5Kg/cm以下にする事が望
ましい。またモルタル組成物として有効なポリビ
ニルアルコールを(メタ)アクリル酸エステルを
添加する前に一部添加する事も有効である。後添
加する(メタ)アクリル酸エステルのエステル基
は炭素数1から10までの脂肪族アルコールのエス
テルである。 例えばアクリル酸メチルエステル、アクリル酸
エチルエステル、アクリル酸n―ブチルエステ
ル、アクリル酸2―エチルヘキシルエステル、ア
クリル酸n―ドデシルエステル、メタアクリル酸
メチルエステル、メタアクリル酸エチルエステ
ル、メタアクリル酸n―ブチルエステル等であ
る。重合後半に添加する(メタ)アクリル酸エス
テルの他にビニル化合物を共重合する事も可能で
例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バー
サチツク酸ビニル、マレイン酸エステル、フマル
酸エステル、スチレン、アルキルビニルエーテ
ル、アクリロニトリル、アクリルアミド等であ
る。 またジ(メタ)アクリル酸エステルを共重合す
る事も可能である。 (メタ)アクリル酸エステルを後添加重合する
際に使用するラジカル開始剤は、アニオン性水性
ラジカル開始剤を使用する必要がある。これ以外
の開始剤を使用すると、フローが低下するからで
ある。アニオン性水性ラジカル開始剤とは分解に
際してアニオン基が包括されたラジカル切片を生
じるもので過酸化物またはレドツクスの還元剤が
容易にイオン解離するものである。例えば過硫酸
塩、過酸化水素―亜硫酸ソーダ、過酸化水素―ロ
ンガリツト、過酸化水素ー亜硝酸ソーダ、過酸化
水素―酒石酸等が含まれる。 セメントに対するVAAE水性分散液の配合量
はVAAEエマルジヨン水性分散液の固形分とし
てセメント100重量部に対して1.5〜30重量部であ
る。1.5重量部より少ない場合はモルタルの密着
性が低下し、30重量部以上では作業性が低下し、
密着性が発現するまでの硬化時間が長くなり、ま
た柔軟性が増し、セメント本来の強度、剛性が得
られず好ましくない。また経済的にも水性分散液
をこれ以上混和する意味が失われる。 実際にはセメント以外に無機フイラーをさらに
混入して使用する場合が多い。無機フイラーとし
ては、川砂、海砂、珪砂等が主に使用される。特
にセメント―砂―VAAE樹脂配合で使用される
が砂の割合が少ない時にはフロー値改善の効果が
特に顕著である。 次に実施例によつて本発明を具体的に説明す
る。尚「部」とあるのは「重量部」を示す。 実施例 1 500rpm攪拌機付5オートクレーブ中ケン化
度87%、平均重合度500のポリビニルアルコール
70g、酢酸ビニル980g、ロンガリツト14.5g塩
化鉄0.03gと純水1460gを仕込み、50℃に昇温
し、エチレン圧50Kg/cm2に昇圧後過酸化水素を添
加し、3時間後、残存酢酸ビニルが全体の10%以
下になつたところでエチレン圧入をやめ、エチレ
ンを放出して20Kg/cm2に低下後、さらに2時間重
合し、エチレンを長時間に亘つてパージし、2
Kg/cm2以下にした。その後メタアクリル酸メチル
エステル244gとアクリル酸ブチルエステル61g
を過酸化水素とともに2時間にわたつて添加し、
添加終了後さらに1時間重合を続けて、VAAE
水性分散液(固形分50.5%)を得た。このVAAE
を固形分として10部、セメント100部、標準砂300
部、水62部を配合した。配合直後のフロー値は
175であり、120分後のフロー値157と良好であつ
た。また密着性能も良好であつた。(表1参照) 実施例 2 実施例1におけるVAAEの水性分散液を使用
し固形分として、5部、セメント100部、標準砂
300部、水65部を配合したものの直後のフロー値
は177であり、120分後のフロー値は152であつた。 実施例 3 実施例1におけるVAAEの水性分散液を使用
し、固形分として25部、セメント100部、標準砂
300部、水45部を配合したものの直後のフロー値
は160であり、120分後のフロー値は145となつた。 実施例 4 実施例1において、メタアクリル酸メチルエス
テル244gとアクリル酸ブチルエステル61gを逐
次添加し、重合する際に過硫酸アンモニウムを添
加して重合し、3時間後VAAE水性分散液(固
形分49.8%)を得た。このVAAEを固形分として
10部、セメント100部、標準砂300部、水62部を配
合したもののフロー値は187であり、120分後のフ
ロー値は169であり、極めて良好であつた。 実施例 5 5オートクレーブ中、ケン化度87%、平均重
合度500のポリビニルアルコール70g、酢酸ビニ
ル980g、ロンガリツト14.5g、塩化鉄0.03g、
純水1340gを仕込み、50℃に昇温した後、エチレ
ン圧30Kg/cm2にして過酸化水素を添加し、重合を
開始した。2.5時間後、残存酢酸ビニルが10%以
下になつたところでエチレン圧入をやめそのまま
2時間重合し、酢酸ビニルモノマーが1%以下に
なつたところで、エチレン圧を2Kg/cm2に低下さ
せて酢酸ビニル125gとアクリル酸ブチル56gと
を2時間連続添加して重合した。尚その間重合開
始剤として過酸化水素を連続的に添加した。モノ
マーの添加終了後、さらに2時間重合した後、攪
拌を中止し、降温して生成したVAAE水性分散
液(固形分50.6%)を取り出した。このVAAEを
固形分として10部、セメント100部、標準砂300
部、水62部を配合したもののフロー値は良好であ
つた。 実施例 6 5オートクレーブ中、ケン化度87%、平均重
合度500のポリビニルアルコール70g、酢酸ビニ
ル980g、ロンガリツト14.5gを純水1655g中に
仕込み、50℃に昇温した後エチレン圧を50Kg/cm2
にして過酸化水素を添加し、重合を開始した。
2.5時間後残存モノマーが10%以下になつたとこ
ろでエチレン圧入をやめそのままさらに2時間重
合し、酢酸ビニルモノマーが1%以下になつたと
ころで消泡剤を添加した後エチレン圧を2Kg/cm2
まで低下させた。これに酢酸ビニル120g、メタ
アクリル酸メチル300g、アクリル酸2―エチル
ヘキシル100gの混合液と過硫酸カリウムを添加
しながら2時間重合し、添加後更に2時間重合
し、VAAE水性分散液を得た。このVAAEを固
形分として10部、セメント100部、標準砂300部、
水62部を配合したもののフロー値は混合直後174、
120分後で153であつた。 比較例 1 5オートクレーブ中ケン化度87%、平均重合
度500のポリビニルアルコール87g、酢酸ビニル
1220g、ロンガリツト9g、純水950gを仕込み、
50℃に昇温し、エチレン圧50Kg/cm2にて重合し、
酢酸ビニル―エチレン共重合体水性分散液(固形
分50%、エチレン含有率21%)を得た。この酢酸
ビニル―エチレン共重合体水性分散液を固形分と
して10部、セメント100部、標準砂300部、水62部
を配合したものの混合直後のフロー値は155であ
り120分後のフロー値は105であつた。 比較例 2 実施例1において、メタアクリル酸メチルエス
テル244gとアクリル酸ブチルエステル61gを重
合後半添加する前に開始剤としてt―ブチルハイ
ドロパーオキサイドを添加し、重合を約4時間で
完了し、安定なVAAEの水性分散液(固形分55.2
%)を得た。このVAAE水性分散液を固形分と
して10部、セメント100部、標準砂300部、水62部
を配合したものの混合直後のフロー値は151であ
つたが、60分後95になつた。 比較例 3 500rpm攪拌機付5オートクレーブ中、ポリ
オキシエチレンノニルフエニルエーテル(ポリオ
キシエチレンユニツト40ケ)55g、酢酸ビニル
950g(但し、2/3は逐次添加)ロンガリツト14.5
g、純水1090gを仕込み、エチレン圧力50Kg/cm2
にて過硫酸カリウム水溶液を加えて重合した酢酸
ビニル―エチレン共重合体水性分散液(共重合組
成81:19)2430gに対してメタアクリル酸メチル
エステル244gとアクリル酸ブチルエステル61g
を過硫酸カリウムを開始剤として2時間にわたり
添加し、その後更に1時間重合してVAAE水性
分散液(固形分54.1%)を得た。 VAAE水性分散液を固形分として10部、セメ
ント100部、標準砂300部、水62部を配合した場
合、配合直後のフロー値は177で、120分後は160
と良好であつたが密着性能は極めて不良であつ
た。
すぐれたセメント組成物に関するものである。 すなわち、ポリビニルアルコールを保護コロイ
ドとした酢酸ビニル―(メタ)アクリル酸エステ
ル―エチレン共重合体の特殊水性分散液(以下
VAAE分散液という)とセメントとを配合する
ことによつて施工作業中、急激な硬化もなく、作
業性にすぐれ、硬化後は卓越した密着性を与える
組成物に関するものである。 高分子水性分散液をセメントに混合した場合、
透水性が小さく、耐衝撃強度、引張り強度、曲げ
強度、接着強度が強くなる。特に、これらのセメ
ントをフイラーまたはプライマーとして使用する
際は種々のモルタルおよびコンクリートに接着
し、耐候性が良好である事が重要であるが、その
場合高分子水性分散液の中でも酢酸ビニル―エチ
レン共重合体水性分散液がすぐれている。(フラ
ンス特許第1455910(1966)号明細書) ただし、酢酸ビニル―エチレン共重合体水性分
散液を調製する場合、ポリビニルアルコールを保
護コロイドとして使用することが重要で、界面活
性剤系で作つた酢酸ビニル―エチレン共重合体水
性分散液ではこのような特徴が乏しい。(特開昭
49―97818)従つて、通常セメント混和用に使用
されている該水性分散液はポリビニルアルコール
を保護コロイドとして使用したものである。かか
る水性分散液の特徴はセメントになじみ易く、化
学的な反応による結合力も大きく分散性も良好で
乾燥後の樹脂のマイグレイシヨンもなく、かつ保
水性にもすぐれている。また界面活性剤系に比べ
て発泡が少なく、そのため圧縮強度、曲げ強度も
大きくなり、また耐透水性は低下しない。ポリビ
ニルアルコールを保護コロイドとして使用するこ
とが最も重要であるから、ポリ酢酸ビニル水性分
散液が最適との可能性も考えられるが、これはア
ルカリにより容易にケン化されて樹脂自体の耐水
性が著しく低下するため、樹脂混和の特徴が失わ
れる。従つて、耐アルカリ性のすぐれた酢酸ビニ
ル―エチレン共重合体水性分散液が適している
が、さらに耐アルカリ性を向上せしめんため(メ
タ)アクリル酸エステルの導入を検討した。 その結果、酢酸ビニル―エチレン共重合体水性
分散液を一旦作り、その後(メタ)アクリル酸エ
ステルを添加重合する方法により得られた水性分
散液をセメントと混和した場合はポリビニルアル
コールを保護コロイドとした酢酸ビニル―エチレ
ン共重体水性分散液の欠点であるセメントとの混
和による作業性の低下を防止しうることを見出し
た。作業性とはセメントと水性分散液が混合した
際均一に分散混合し、水の使用量が少ないにもか
かわらずセメント混和物のフローが大きく、しか
も作業中フロー値の急激な減少が起らないことを
いう。 すなわち特開昭49―97818に見られる如く、ポ
リビニルアルコールを保護コロイドとする酢酸ビ
ニルエチレン共重合体水性分散液とセメントとの
組成物はセメントやモルタルのフイラーまたは打
ち継ぎ剤として極めてすぐれているにも拘わら
ず、セメント組成物の混和後の硬ばりが早く、塗
布または吹きつけ中に流動性が低下し、作業性が
低下する欠点をもつている。そこで、この対策と
して、界面活性剤等の他の物質を混和する場合が
多いが、この場合は流動性が良くなる反面、密着
性が低下する。しかるに、本発明の組成物はセメ
ント混和物の流動性、作業性もすぐれかつ密着性
能もすぐれたバランスのとれた性能を有するもの
である。すなわち、ポリビニルアルコールを保護
コロイドとしてエチレンおよび酢酸ビニルを共重
合した水性分散液の存在下において、アニオン性
水性ラジカル開始剤により(メタ)アクリル酸エ
ステルを共重合して得られるエチレン・酢酸ビニ
ル・(メタ)アクリル酸エステル共重合体水性分
散液をセメント100重量部に対して、樹脂固形分
として1.5〜30重量部混和せしめてなる作業性お
よび密着性にすぐれたセメント組成物である。 本発明における水性分散液の製法は次の通りで
ある。 ポリビニルアルコール2.5〜10重量部(樹脂100
重量部に対して)を保護コロイドとして酢酸ビニ
ル70〜90重量部、エチレン10〜30重量部を共重合
した酢酸ビニル―エチレン共重合体水性分散液に
(メタ)アクリル酸エステルおよび酢酸ビニルを
(メタ)アクリル酸エステルが酢酸ビニルより50
%以上になるように場合によつて(メタ)アクリ
ル酸エステルのみを一括添加または逐次添加し
て、アニオン性水性ラジカル開始剤により重合
し、残存モノマーを1%以下とすることにより安
定な水性分散液を得る。 この製法におけるポリビニルアルコールとはポ
リ酢酸ビニルを80〜100%ケン化したもので平均
重合度が100〜4000のものである。またこのポリ
ビニルアルコールにはカルボン酸基、スルホン酸
基、カチオン基を導入した変性物も含まれる。ま
た酢酸ビニル―エチレン共重合体水性分散液(組
成比70〜90/30〜10)は種々の方法で作り得る
が、酢酸ビニルの一括仕込みの場合エチレン圧15
〜60Kg/cm2で重合して得られるが、重合槽の大き
さ、攪拌の仕方、開始剤の種類、重合時間等でエ
チレン含量、粒径、粘度、安定性等が左右される
事は言うまでもない。また酢酸ビニルモノマーの
添加時逐次添加して重合される場合も多く、この
方法で作られたものも有効である。またこの酢酸
ビニルエチレン共重合体水性分散液の組成として
(メタ)アクリル酸エステル(エステル基は炭素
数1〜10の脂肪族アルコールエステルである)を
10重量%以下含まれているものも有効である。 次に(メタ)アクリル酸エステルを添加する場
合は重合を一旦停止し、完全にエチレンを除去し
た後に行つても良いし、停止する事なくエチレン
圧が低下した場合添加開始しても良い。ただしエ
チレン圧が大きいと重合がスムーズに進まない時
もあるので、できれば5Kg/cm以下にする事が望
ましい。またモルタル組成物として有効なポリビ
ニルアルコールを(メタ)アクリル酸エステルを
添加する前に一部添加する事も有効である。後添
加する(メタ)アクリル酸エステルのエステル基
は炭素数1から10までの脂肪族アルコールのエス
テルである。 例えばアクリル酸メチルエステル、アクリル酸
エチルエステル、アクリル酸n―ブチルエステ
ル、アクリル酸2―エチルヘキシルエステル、ア
クリル酸n―ドデシルエステル、メタアクリル酸
メチルエステル、メタアクリル酸エチルエステ
ル、メタアクリル酸n―ブチルエステル等であ
る。重合後半に添加する(メタ)アクリル酸エス
テルの他にビニル化合物を共重合する事も可能で
例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バー
サチツク酸ビニル、マレイン酸エステル、フマル
酸エステル、スチレン、アルキルビニルエーテ
ル、アクリロニトリル、アクリルアミド等であ
る。 またジ(メタ)アクリル酸エステルを共重合す
る事も可能である。 (メタ)アクリル酸エステルを後添加重合する
際に使用するラジカル開始剤は、アニオン性水性
ラジカル開始剤を使用する必要がある。これ以外
の開始剤を使用すると、フローが低下するからで
ある。アニオン性水性ラジカル開始剤とは分解に
際してアニオン基が包括されたラジカル切片を生
じるもので過酸化物またはレドツクスの還元剤が
容易にイオン解離するものである。例えば過硫酸
塩、過酸化水素―亜硫酸ソーダ、過酸化水素―ロ
ンガリツト、過酸化水素ー亜硝酸ソーダ、過酸化
水素―酒石酸等が含まれる。 セメントに対するVAAE水性分散液の配合量
はVAAEエマルジヨン水性分散液の固形分とし
てセメント100重量部に対して1.5〜30重量部であ
る。1.5重量部より少ない場合はモルタルの密着
性が低下し、30重量部以上では作業性が低下し、
密着性が発現するまでの硬化時間が長くなり、ま
た柔軟性が増し、セメント本来の強度、剛性が得
られず好ましくない。また経済的にも水性分散液
をこれ以上混和する意味が失われる。 実際にはセメント以外に無機フイラーをさらに
混入して使用する場合が多い。無機フイラーとし
ては、川砂、海砂、珪砂等が主に使用される。特
にセメント―砂―VAAE樹脂配合で使用される
が砂の割合が少ない時にはフロー値改善の効果が
特に顕著である。 次に実施例によつて本発明を具体的に説明す
る。尚「部」とあるのは「重量部」を示す。 実施例 1 500rpm攪拌機付5オートクレーブ中ケン化
度87%、平均重合度500のポリビニルアルコール
70g、酢酸ビニル980g、ロンガリツト14.5g塩
化鉄0.03gと純水1460gを仕込み、50℃に昇温
し、エチレン圧50Kg/cm2に昇圧後過酸化水素を添
加し、3時間後、残存酢酸ビニルが全体の10%以
下になつたところでエチレン圧入をやめ、エチレ
ンを放出して20Kg/cm2に低下後、さらに2時間重
合し、エチレンを長時間に亘つてパージし、2
Kg/cm2以下にした。その後メタアクリル酸メチル
エステル244gとアクリル酸ブチルエステル61g
を過酸化水素とともに2時間にわたつて添加し、
添加終了後さらに1時間重合を続けて、VAAE
水性分散液(固形分50.5%)を得た。このVAAE
を固形分として10部、セメント100部、標準砂300
部、水62部を配合した。配合直後のフロー値は
175であり、120分後のフロー値157と良好であつ
た。また密着性能も良好であつた。(表1参照) 実施例 2 実施例1におけるVAAEの水性分散液を使用
し固形分として、5部、セメント100部、標準砂
300部、水65部を配合したものの直後のフロー値
は177であり、120分後のフロー値は152であつた。 実施例 3 実施例1におけるVAAEの水性分散液を使用
し、固形分として25部、セメント100部、標準砂
300部、水45部を配合したものの直後のフロー値
は160であり、120分後のフロー値は145となつた。 実施例 4 実施例1において、メタアクリル酸メチルエス
テル244gとアクリル酸ブチルエステル61gを逐
次添加し、重合する際に過硫酸アンモニウムを添
加して重合し、3時間後VAAE水性分散液(固
形分49.8%)を得た。このVAAEを固形分として
10部、セメント100部、標準砂300部、水62部を配
合したもののフロー値は187であり、120分後のフ
ロー値は169であり、極めて良好であつた。 実施例 5 5オートクレーブ中、ケン化度87%、平均重
合度500のポリビニルアルコール70g、酢酸ビニ
ル980g、ロンガリツト14.5g、塩化鉄0.03g、
純水1340gを仕込み、50℃に昇温した後、エチレ
ン圧30Kg/cm2にして過酸化水素を添加し、重合を
開始した。2.5時間後、残存酢酸ビニルが10%以
下になつたところでエチレン圧入をやめそのまま
2時間重合し、酢酸ビニルモノマーが1%以下に
なつたところで、エチレン圧を2Kg/cm2に低下さ
せて酢酸ビニル125gとアクリル酸ブチル56gと
を2時間連続添加して重合した。尚その間重合開
始剤として過酸化水素を連続的に添加した。モノ
マーの添加終了後、さらに2時間重合した後、攪
拌を中止し、降温して生成したVAAE水性分散
液(固形分50.6%)を取り出した。このVAAEを
固形分として10部、セメント100部、標準砂300
部、水62部を配合したもののフロー値は良好であ
つた。 実施例 6 5オートクレーブ中、ケン化度87%、平均重
合度500のポリビニルアルコール70g、酢酸ビニ
ル980g、ロンガリツト14.5gを純水1655g中に
仕込み、50℃に昇温した後エチレン圧を50Kg/cm2
にして過酸化水素を添加し、重合を開始した。
2.5時間後残存モノマーが10%以下になつたとこ
ろでエチレン圧入をやめそのままさらに2時間重
合し、酢酸ビニルモノマーが1%以下になつたと
ころで消泡剤を添加した後エチレン圧を2Kg/cm2
まで低下させた。これに酢酸ビニル120g、メタ
アクリル酸メチル300g、アクリル酸2―エチル
ヘキシル100gの混合液と過硫酸カリウムを添加
しながら2時間重合し、添加後更に2時間重合
し、VAAE水性分散液を得た。このVAAEを固
形分として10部、セメント100部、標準砂300部、
水62部を配合したもののフロー値は混合直後174、
120分後で153であつた。 比較例 1 5オートクレーブ中ケン化度87%、平均重合
度500のポリビニルアルコール87g、酢酸ビニル
1220g、ロンガリツト9g、純水950gを仕込み、
50℃に昇温し、エチレン圧50Kg/cm2にて重合し、
酢酸ビニル―エチレン共重合体水性分散液(固形
分50%、エチレン含有率21%)を得た。この酢酸
ビニル―エチレン共重合体水性分散液を固形分と
して10部、セメント100部、標準砂300部、水62部
を配合したものの混合直後のフロー値は155であ
り120分後のフロー値は105であつた。 比較例 2 実施例1において、メタアクリル酸メチルエス
テル244gとアクリル酸ブチルエステル61gを重
合後半添加する前に開始剤としてt―ブチルハイ
ドロパーオキサイドを添加し、重合を約4時間で
完了し、安定なVAAEの水性分散液(固形分55.2
%)を得た。このVAAE水性分散液を固形分と
して10部、セメント100部、標準砂300部、水62部
を配合したものの混合直後のフロー値は151であ
つたが、60分後95になつた。 比較例 3 500rpm攪拌機付5オートクレーブ中、ポリ
オキシエチレンノニルフエニルエーテル(ポリオ
キシエチレンユニツト40ケ)55g、酢酸ビニル
950g(但し、2/3は逐次添加)ロンガリツト14.5
g、純水1090gを仕込み、エチレン圧力50Kg/cm2
にて過硫酸カリウム水溶液を加えて重合した酢酸
ビニル―エチレン共重合体水性分散液(共重合組
成81:19)2430gに対してメタアクリル酸メチル
エステル244gとアクリル酸ブチルエステル61g
を過硫酸カリウムを開始剤として2時間にわたり
添加し、その後更に1時間重合してVAAE水性
分散液(固形分54.1%)を得た。 VAAE水性分散液を固形分として10部、セメ
ント100部、標準砂300部、水62部を配合した場
合、配合直後のフロー値は177で、120分後は160
と良好であつたが密着性能は極めて不良であつ
た。
【表】
Claims (1)
- 1 ポリビニルアルコールを保護コロイドとして
エチレンおよび酢酸ビニルを共重合した水性分散
液の存在下において、アニオン性水性ラジカル開
始剤により(メタ)アクリル酸エステルを共重合
して得られるエチレン・酢酸ビニル・(メタ)ア
クリル酸エステル共重合体水性分散液をセメント
100重量部に対して、樹脂固形分として1.5〜30重
量部混和せしめてなる作業性および密着性にすぐ
れたセメント組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13708780A JPS5761653A (en) | 1980-09-30 | 1980-09-30 | Reformed cement composition |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13708780A JPS5761653A (en) | 1980-09-30 | 1980-09-30 | Reformed cement composition |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5761653A JPS5761653A (en) | 1982-04-14 |
| JPH0146469B2 true JPH0146469B2 (ja) | 1989-10-09 |
Family
ID=15190572
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP13708780A Granted JPS5761653A (en) | 1980-09-30 | 1980-09-30 | Reformed cement composition |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5761653A (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0765284B2 (ja) * | 1989-10-30 | 1995-07-19 | 昭和高分子株式会社 | 半たわみ性舗装 |
| JP4278268B2 (ja) * | 2000-03-16 | 2009-06-10 | 太平洋セメント株式会社 | 透水性コンクリート打継ぎ用ペースト又はモルタル |
| JP4804409B2 (ja) * | 2007-04-18 | 2011-11-02 | アイカ工業株式会社 | ポリマーセメント組成物 |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5519914A (en) * | 1978-07-28 | 1980-02-13 | Hitachi Ltd | Wesco pump |
| JPS5650154A (en) * | 1979-09-26 | 1981-05-07 | Shinetsu Chem Ind Co | Reformed cement product |
-
1980
- 1980-09-30 JP JP13708780A patent/JPS5761653A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS5761653A (en) | 1982-04-14 |
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