JPH0148068B2 - - Google Patents

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JPH0148068B2
JPH0148068B2 JP6226683A JP6226683A JPH0148068B2 JP H0148068 B2 JPH0148068 B2 JP H0148068B2 JP 6226683 A JP6226683 A JP 6226683A JP 6226683 A JP6226683 A JP 6226683A JP H0148068 B2 JPH0148068 B2 JP H0148068B2
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Hiroo Nakagawa
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Nippon Shokubai Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、塗装工程において塗装を目的とする
被塗物以外の物体(以下、これを非塗装物体と称
する。)に付着した塗料を効率良く除去するため
の方法に関するものである。
現在、塗装業界にあつては塗装原理の面からは
静電塗装をはじめ各種の塗装方法が確立され、一
方塗装装置についても多くの技術進歩が見られ
る。これらの技術上の発展によつて被塗物の外観
の仕上りや塗装作業効率を含むいわゆる塗装作業
性にも著しい改善が認められるが、塗装工程には
なお種々の解決策を求められている問題点が残さ
れているのが現状である。そのような問題とし
て、塗装時に於て被塗装を可能ならしめるために
被塗物の近傍で用いられる種々の導具や機具類あ
るいは塗料の不必要な拡散を防止するために用い
られている一般に塗装ブースと称されているもの
のような付帯設備類等に不可避的に付着する塗料
が、かかる導具や機具類あるいは付帯設備類を繰
り返し使用する間に堆積することがある。このよ
うな塗料の堆積物は、塗装作業中に落下するなど
により塗装作業上多大の障害をもたらす。そのた
め、塗料の堆積物が極端な厚みにまで堆積する以
前に除去しなければならないが、除去するために
は例えば塗料の堆積物に対して大きな衝撃力を何
度も加える必要があり、しかも完全に除去するこ
とは極めて因難である。しかも、かかる除去作業
によつて非塗装物体自体が大小様々の損傷を受け
るため表面の平滑性が失われ、以後、付着・堆積
した塗料を除去することが更に困難となり、塗装
工程全体の効率を大きく低下させている。
上記に示した塗料の堆積物がもたらす塗装作業
上の障害の具体例を示せば、スプレー塗装工程や
浸漬塗装工程においては被塗物は一般にハンガー
に吊るして塗装され、また自動車の車体の場合に
はトロリーと呼ばれる台車に乗せて塗装されるよ
うに、被塗物は何らかの支持体に支えられて塗装
工程を通る。この時、かかるハンガーや台車等の
支持体に不可避的に付着する塗料は、支持体をそ
のまま繰り返し使用する間に堆積する。極端な厚
みにまで堆積した場合には、堆積した塗料の1部
が塗装工程において生じる振動(例えば塗装ライ
ンの走行による振動あるいは支持体が台車のよう
なものである場合にはそれらの衝突によつて生じ
る振動等)によつて塗装ラインの走行経路上に落
下して走行障害を惹き起こしたり、被塗物面上に
落下して被塗物の外観の仕上りを著しく損うもの
となる。また、静電塗装の場合には支持体や塗装
ブース内面に付着して堆積した塗料は、電荷反撥
力を生じて被塗物面の外観の仕上りを損うものと
なる。
従つて、被塗物の支持体や塗装ブース等の非塗
装物体に付着した塗料をいかに効率良く除去する
かは塗装工程管理者にとつては重要関心事であ
り、解決策を求められている問題点である。
本発明者らは、かかる状況に鑑み、非塗装物体
に付着した塗料を最も効果的に除去する方法を提
供するものである。
即ち本発明は、塗装工程において非塗装物体に
付着した塗料を除去するに際し、あらかじめ非塗
装物体の表面に、ラジカル重合が可能な不飽和単
量体の1種または2種以上を乳化重合することに
よつて得られた重合体水性分散液からなる被膜形
成物質を塗布乾燥して被膜を形成せしめておき、
該被膜に付着した塗料を該被膜表面上から剥離し
て除去することを特徴とする非塗装物体に付着し
た塗料を除去する方法に関するものである。
本発明の方法を実施することにより得られる効
果は、非塗装物体の表面に本発明における特定の
被膜形成物質を塗布して被膜を形成せしめておく
ことにより、該被膜上に付着した塗料が極端な厚
みに堆積するまでは塗装工程において通常生じ得
る種々の振動によつて落下しない。しかし、これ
を除去する際には、被膜形成物質を塗布しない場
合に付着した塗料の堆積物を除去しようとする場
合と比較して、明らかにより小さい衝撃力をより
少ない回数加えるだけで該被膜の表面上から剥離
させて容易にしかも完全に除去することが可能と
なる。更に、かかる除去作業によつて該被膜およ
び非塗装物体自体は殆んど損傷を受けないため、
一度本発明における被膜形成物質を非塗装物体に
塗布して被膜を形成せしめておけば、該被膜上に
付着した塗料の堆積物を除去した後に再度該被膜
形式物質を塗布することなく、該被膜上に付着し
た塗料の堆積物を除去する作業を殆んど変らぬ容
易さで繰り返し実施することができる。
かかる効果を見れば明らかな如く、本発明の方
法を実施することにより、塗装工程全体の効率を
著しく高めることができるのである。
次に本発明において被膜形成物質として使用す
る重合体水性分散液について記述する。
本発明で用いられる重合体水性分散液を得るた
めに使用し得るラジカル重合可能な不飽和単量体
としては、例えばエチレン、ブタジエン等の脂肪
族不飽和炭化水素類;塩化ビニル等の脂肪族不飽
和炭化水素類のハロゲン置換体;スチレン、ジビ
ニルベンゼン等の芳香族不飽和炭化水素類;アク
リル酸、メタクリル酸、マレイン酸等の不飽和カ
ルボン酸及びそれらのエステル類;酢酸ビニル等
のビニルエステル類;ビニルエーテル類;アリル
アルコール及びその各種有機酸とのエステル類や
各種アルコールとのエーテル類;アクリロニトリ
ル等の不飽和シアン化合物等を挙げることがで
き、これらの群から選ばれる1種または2種以上
を使用することができるが、これら不飽和単量体
の中ではα,β−エチレン性不飽和単量体を用い
ることが好ましい。更に好ましくは、使用する
α,β−エチレン性不飽和単量体が不飽和基以外
の反応性基を有しないものであり、特にアクリル
酸エステル類、メタクリル酸エステル類、アクリ
ロニトリルおよびメタクリロニトリルから選ばれ
る1種または2種以上を、使用する全不飽和単量
体に対して50重量%以上使用することが好まし
い。また、本発明における重合体水性分散液を得
るための乳化重合は、基本的には従来公知の方法
に従つて実施することができる。即ち、不活性雰
囲気中、自生圧力下あるいは人工的に誘起された
加圧密閉容器中もしくは大気圧還流下開放容器中
で、乳化剤の存在下または不存在下、水の存在
下、重合触媒の存在下または不存在下に、不飽和
単量体の1種または2種以上を乳化重合して重合
体水性分散液を得ることができる。
このような重合体水性分散液の中でも、被膜形
成性、被膜の柔軟性・靭性・耐温度変化特性等の
被膜物性、付着した塗料堆積物の除去作業性等の
点から、ガラス転移温度の異なる重合体が得られ
る2種以上の単量体成分を遂次乳化重合させて得
られたものが好ましい。尚、これら単量体成分の
添加順序は特に限定されるものではない。より好
ましくは、最高のガラス転移温度の重合体が得ら
れる単量体成分と最底のガラス転移温度の重合体
が得られる単量体成分とのガラス転移温度差が30
℃以上であることが望ましい。更に好ましくは、
該最高のガラス転移温度の重合体が得られる単量
体成分と該最底のガラス転移温度の重合体が得ら
れる単量体成分とが、いずれも全単量体成分の合
計量に対して10重量%以上であることが望まし
い。
また、重合性水性分散液としては、含まれる重
合体のガラス転移温度の異なる2種以上の重合性
水性分散液の混合物も好ましい。そして、最高の
ガラス転移温度の重合体が含まれる重合性水性分
散液と最底のガラス転移温度の重合体が含まれる
重合性水性分散液とのガラス転移温度差が30℃以
上であることが、より好ましい。
尚、本明細書で云うガラス転移温度は、下記一
般式で示されるものである。
但し、 Tg:共重合体のガラス転移温度(〓) Wi:共重合体を構成する各不飽和単量体の重量
分率 Tgi:共重合体を構成する各不飽和単量体の単独
重合体のガラス転移温度(〓)。
n:使用する不飽和単量体の数。
本発明で用いる重合体水性分散液を得るための
乳化重合には、従来公知の乳化剤を用いることが
できる。例えば陰イオン性乳化剤として脂肪酸
塩、高級アルコール硫酸エステル塩、アルキルベ
ンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホ
ン酸塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合
物、ジアルキルスルホコハク酸エステル塩、ポリ
オキシエチレンアルキルスルホコハク酸モノエス
テル塩、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステ
ル塩、ポリオキシエチレンアルキルアリール硫酸
エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルリン酸
エステル塩等;非イオン性乳化剤としてポリオキ
シエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレ
ンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレ
ン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、
ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、
オキシエチレンオキシプロピレンブロツク共重合
体、脂肪酸モノグリセライド等を挙げることがで
きる。そしてかかる乳化剤の群から選ばれた1種
または2種以上を有効に使用することができ、そ
の使用量は全不飽和単量体に対して0.1〜10重量
%の範囲とするのが好ましい。尚、必要に応じ保
護コロイド類を単独又は乳化剤と共に使用するこ
ともでき、更に、場合によつてはこれら乳化剤や
保護コロイド類を全く使用せずに重合体水性分散
液を得ることもできる。不飽和単量体を乳化重合
させるための重合触媒としては、過硫酸アンモニ
ウムや過酸化水素等の無機の過酸化物;t−ブチ
ルハイドロパーオキシド等の有機の過酸化物;そ
の他のラジカル生成性重合開始剤等を使用するこ
とができ、その使用量は不飽和単量体100重量部
に対して0.01〜3重量部、好ましくは0.1〜1重
量部の比率である。過酸化物を使用する場合に、
重合速度を増大させたり反応温度を低下させる必
要があれば、可溶性亜硫酸塩やアスコルビン酸等
の還元剤あるいは硫酸第1鉄等の水中で重金属イ
オンを発生する金属化合物を過酸化物と組合せて
レドツクス系とすることができる。
乳化重合の温度は、不飽和単量体の種類や組成
及び重合触媒の種類等により適宜選択されるが、
通常0〜100℃の範囲である。
乳化重合時の水の量は、通常不飽和単量体100
重量部に対し300〜50重量部の比率である。
得られた重合体水性分散液はそのままで、ある
いは必要に応じて塩基や酸からなるPH調節剤を添
加してPHを任意の範囲に調節した後に本発明の被
膜形成物質として有効に使用することができる
が、更に必要に応じ種々の添加剤、例えば増粘
剤、タレ防止剤、流れ調節剤、可塑剤、成膜助
剤、防錆剤、消泡剤、剥離剤、顔料あるいは染料
等を適宜添加して被膜形成物質とすることもでき
る。
このようにして得られた被膜形成物質は、ハケ
塗り、スプレー塗装、ローラー塗装あるいは浸漬
塗装等の方法によつて、塗料が付着する前の非塗
装物体あるいは除去された非塗装物体に塗布さ
れ、被膜形成物質の最低成膜温度に応じて常温下
あるいは加熱下で乾燥することにより、非塗装物
体の表面に有効な被膜を形成することができる。
本発明の方法を実施することにより、塗装工程
における、非塗装物体に不可避的に付着して堆積
する塗料による障害を避けるための除去作業を極
めて効率的に行うことができ、従つて塗装工程全
体の効率を著しく高めることができる。
本発明の方法によるかかる作用効果が現われる
理由は断定することはできないが、一般に乳化重
合によつて極めて高分子量の重合体を得ることが
できることが認められており、かかる重合体の分
子はその水性分散体から被膜を形成する際には互
いに流動しあつて、水性分散体が塗布された非塗
装物体表面上にある程度の強さをもつて固着する
と共に連続した強靭な被膜となるが、以後、該被
膜上に各種成分を含む塗料が付着し、更に該塗料
を乾燥あるいは硬化させる工程を経ても、該被膜
を成す高分子量の重合体は塗料に対して非塗装物
体に対する場合よりも弱くしか固着しないことに
よるものと推察される。
従つて、本発明に用いる重合体水性分散液を得
るための不飽和単量体は、ラジカル重合が可能な
ものであればすべて有効に用いることができる
が、塗装工程における乾燥や硬化の工程において
変化を受け易い不飽和結合等を含まない重合体を
与えるα,β−エチレン性不飽和単量体、特に付
着する塗料の各種成分と相互作用を生じる可能性
がある各種反応性基を有さない重合体を与える
α,β−エチレン性不飽和単量体を用いることが
好ましい。そして、かかるα,β−エチレン性不
飽和単量体の中でも化学的に比較的安定で強靭な
被膜を形成し得る重合体を与えるアクリル酸エス
テル類、メタクリル酸エステル類、アクリロリト
リルおよびメタクリロニトリルを主体として用い
ることが好ましい。
次に、実施例をあげて本発明を更に具体的に説
明するが、本発明はこれらの実施例に限定される
ものではない。尚、実施例及び比較例中の部は重
量部を示し、%は重量%を示すものとする。
実施例 1 撹拌機、温度計、滴下ロート、窒素ガス吹込
口、及び還流冷却器を備えたガラス製フラスコに
脱イオン水135.6部を仕込み、窒素置換を行つた。
ついで50℃に昇温し、メタクリル酸メチル11.5部
とアクリル酸ブチル36.5部との混合物(この混合
物の共重合により得られる重合体のガラス転移温
度の計算値は−32℃)48.0部にドデシルベンゼン
スルホン酸ナトリウム0.48部、ポリオキシエチレ
ンノニルフエニルエーテル1.92部および脱イオン
水16.0部を加えて撹拌混合することによつて得た
不飽和単量体乳化分散液を添加し、50℃で10分間
混合撹拌を行つた。
その後、過硫酸アンモニウムの20%水溶液5部
と亜流酸水素ナトリウムの10%水溶液1.5部とを
添加して重合を開始させた。重合が開始してから
20分後より、メタクリル酸メチル17.8部とアクリ
ル酸ブチル31.2部との混合物(この混合物の共重
合により得られる重合体のガラス転移温度の計算
値は−17℃)49.0部にドデシルベンゼンスルホン
酸ナトリウム0.49部、ポリオキシエチレンノニル
フエニルエーテル1.96部および脱イオン水16.3部
を加えて撹拌混合することによつて得た不飽和単
量体乳化分散液および亜流酸水素ナトリウムの10
%水溶液1.5部を、反応温度を60℃に保ちながら
それぞれ40分にわたり連続的に添加して乳化重合
を進行させた。ついで60℃で10分間混合撹拌を続
けた後、メタクリル酸メチル26.0部とアクリル酸
ブチル22.0部との混合物(この混合物の共重合に
より得られる重合体のガラス転移温度の計算値は
8℃)48.0部にドデシルベンゼンスルホン酸ナト
リウム0.48部、ポリオキシエチレンノニルフエニ
ルエーテル1.92部および脱イオン水16.0部を加え
て撹拌混合することによつて得た不飽和単量体乳
化分散液及び亜硫酸水素ナトリウムの10%水溶液
1.5部を、反応温度を60℃に保ちながらそれぞれ
40分にわたり連続的に添加して重合を進行させ
た。ついで60℃で10分間混合撹拌を続けた後、メ
タクリル酸メチル35.7部とアクリル酸ブチル19.3
部との混合物(この混合物の共重合により得られ
る重合体のガラス転移温度の計算値は26℃)55.0
部にドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.55
部、ポリオキシエチレンノニルフエニルエーテル
2.20部および脱イオン水18.3部を加えて混合撹拌
することによつて得た不飽和単量体乳化分散液及
び亜硫酸水素ナトリウムの10%水溶液1.5部を、
反応温度を60℃に保ちながらそれぞれ40分にわた
り連続的に添加して重合を進行させた。ついで60
℃で60分間混合撹拌を続けて重合を完結させ、重
合体水性分散液を得た。次に、得られた重合体水
性分散液100部に対し、28%アンモニア水0.1部を
添加してPHを9とし、更に防錆剤として安息香酸
アンモニウムの10%水溶液を5部添加して均一に
混合撹拌したものを、スプレーガンを用いて、自
動車の塗装ラインに用いられる台車(付着した塗
料の堆積物のない鉄製)に塗布し、25℃で相対湿
度60%の雰囲気下約2時間乾燥させると、台車の
表面上に透明で均一な被膜が形成された。
被膜形成を行つてない台車と行つた台車とを比
較のため同時に、主に熱硬化性アクリル樹脂塗料
がスプレーで塗布されたのち加熱乾燥工程を通る
自動車塗装ラインに繰り返し使用した。台車上に
付着して堆積した塗料の厚みが0.5ないし、1.0cm
となつた時点で、この2種の台車を取り出し、付
着した塗料の堆積物をハンマーでたたいて除去す
る作業を行つた。
被膜を形成せしめておいた台車は、ハンマーで
軽く数回たたくだけで塗料の堆積物の1部が容易
に該被膜の表面上から剥離し、除去作業を開始し
てから約20分後には塗料の堆積物のすべてが完全
に除去された。しかも、あらかじめ形成せしめて
おいた台車上の被膜は殆んど損傷がなかつた。そ
して、この除去作業後の台車を再度前記と同様の
塗装ラインに繰り返し用いた後、同様の除去作業
を行つても最初の場合と殆んど同じ効果が得られ
た。一方、本発明における被膜形成物質を塗布し
ていない台車は、塗料の堆積物のごく1部を除去
するにも10数回以上ハンマーで強くたたく必要が
あり、塗料の堆積物の大部分を除去するには2時
間以上を要し、しかも台車には大小様々の損傷が
残つた。そしてこの除業作業後の台車を再度前記
と同様の塗装ラインに繰り返し用いた後、同様の
除去作業を行つたところ、最初の場合よりも更に
困難な作業となり、台車の損傷の程度も大きくな
つた。
実施例 2 実施例1で用いたのと同じフラスコに脱イオン
水135.1部を仕込み、窒素置換を行つた。ついで
50℃に昇温し、アクリル酸エチル160部とアクリ
ロニトリル40部との混合物にポリオキシエチレン
アルキル硫酸エステルアンモニウム塩6.0部およ
び脱イオン水66.7部を加えて撹拌混合することに
よつて得た不飽和単量体乳化分散液272.7部の内
27.3部を添加し、50℃で10分間混合撹拌を行つ
た。その後、過硫酸アンモニウムの20%水溶液3
部と亜硫酸水素ナトリウムの10%水溶液0.3部と
を添加して重合を開始させた。重合が開始してか
ら15分後より、前記不飽和単量体の残り245.4部
および亜硫酸ナトリウムの10%水溶液の2.7部を、
反応温度を60℃に保ちながらそれぞれ180分にわ
たり連続的に添加して乳化重合を進行させた。つ
いで60℃で60分間混合撹拌を続けて重合を完結さ
せ、重合体水性分散液を得た。
次に、得られた重合体水性分散液100部に対し
28%アンモニア水0.07部を添加してPHを9とし、
更に防錆剤として安息香酸アンモニウムの10%水
溶液を5部および増粘剤としてケン化度87〜89モ
ル%のポリビニルアルコールの10%水溶液を1部
添加して均一に混合撹拌し、粘度を約3000センチ
ポイズとしたものをハケを用いて、金属製家具の
浸漬塗装ラインにおいて金属製家具を吊り下げる
ために用いられるハンガー(付着した塗料の堆積
物のない鉄製)に塗布し、25℃で相対湿度60%の
雰囲気下約2時間乾燥させると、ハンガーの表面
上に透明で均一な被膜が形成された。
被膜形成を行つてないハンガーと行つたハンガ
ーとを比較のため同時に、主に水溶性アルキド樹
脂塗料が浸漬塗装で塗布されたのち加熱乾燥工程
を通る塗装ラインに繰り返し使用した。ハンガー
上に付着して堆積した塗料の厚みが約0.5cmとな
つた時点で、この2種のハンガーを取り出し、付
着した塗料の堆積物をハンマーでたたいて除去す
る作業を行つた。
被膜を形成せしめておいてハンガーは、ハンマ
ーで軽く数回たたくだけで塗料の堆積物の1部が
容易に該被膜の表面上から剥離し、約10分間の除
去作業で塗料の堆積物のすべてが完全に除去され
た。しかも、あらかじめ形成せしめておいたハン
ガー上の被膜は殆んど損傷がなかつた。そして、
この除去作業後のハンガーを再度前記と同様の塗
装ラインに繰り返し用いた後、同様の除去作業を
行つても最初の場合と殆んど同じ効果が得られ
た。一方、本発明における被膜形成物質を塗布し
ていないハンガーは、塗料の堆積物のごく1部を
除去するにも10数回以上ハンマーで強くたたく必
要があり、塗料の堆積物の大部分を除去するには
1時間以上を要し、しかもハンガーには大小様々
の損傷が残つた。そしてこの除去作業後のハンガ
ーを再度前記と同様の塗装ラインに繰り返し用い
た後、同様の除去作業を行つたところ、最初の場
合よりも更に困難な作業となり、ハンガーの損傷
の程度も大きくなつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 塗装工程において塗装を目的とする被塗物以
    外の物体(以下、これを非塗装物体と称する。)
    に付着した塗料を除去するに際し、あらかじめ非
    塗装物体の表面に、ラジカル重合可能な不飽和単
    量体の1種または2種以上を乳化重合することに
    よつて得られた重合体水性分散液からなる被膜形
    成物質を塗布乾燥して被膜を形成せしめておき、
    該被膜に付着した塗料を該被膜表面上から剥離し
    て除去することを特徴とする非塗装物体に付着し
    た塗料を除去する方法。 2 重合体水性分散液が、ガラス転移温度の異な
    る重合体が得られる二種以上の単量体成分を遂次
    乳化重合させて得られたものである特許請求の範
    囲第1項記載の塗料を除去する方法。 3 重合体水性分散液が、含まれる重合体のガラ
    ス転移温度の異なる2種以上の重合体水性分散液
    の混合物である特許請求の範囲第1項記載の塗料
    を除去する方法。
JP6226683A 1983-04-11 1983-04-11 非塗装物体に付着した塗料を除去する方法 Granted JPS59189970A (ja)

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