JPH0148919B2 - - Google Patents

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JPH0148919B2
JPH0148919B2 JP56159084A JP15908481A JPH0148919B2 JP H0148919 B2 JPH0148919 B2 JP H0148919B2 JP 56159084 A JP56159084 A JP 56159084A JP 15908481 A JP15908481 A JP 15908481A JP H0148919 B2 JPH0148919 B2 JP H0148919B2
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JP
Japan
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column
insulin secretion
active substance
haptoglobin
iap
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JP56159084A
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JPS5859925A (ja
Inventor
Motoyuki Yajima
Makoto Tamura
Katsumi Nogimori
Chikanori Tomioka
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Kaken Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Kaken Pharmaceutical Co Ltd
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Publication date
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  • Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)
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  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、百日咳相菌又は相菌
(Berdetella pertussis phase or )に
属するインシユリン分泌増強活性成分生産能を有
する微生物の培養物から得られるインシユリン分
泌増強活性物質IAP―A及びその製造方法に関す
る。更に詳しくは、百日咳相菌又は相菌に属
する微生物の菌体或は培養上清液をカラム・クロ
マトグラフイー処理することによつて得られる比
活性の高いインシユリン分泌増強活性物質IAP―
A及びその製造方法に関するものである。 従来、百日咳相菌の菌体あるいは培養上清液
を精製することにより得られたインシユリン分泌
増強活性蛋白性物質は、その比活性が比較的低い
ものであるため、比活性が高く且つ毒性が従来の
インシユリン分泌増強活性画分と同等の値を有し
且つ哺乳動物のインシユリン分泌を促進するとと
もに血糖値を正常に維持調整する薬理効果を有す
る糖尿病の治療及び予防に有効であるインシユリ
ン分泌増強活性物質の提供が望まれている。 本発明者等は、鋭意研究の結果、病原菌として
公知の百日咳相菌又は相菌(Berdetella
pertussis phase or)に属する微生物を
培養し、次いで培養物、特に培養上清液をハプト
グロビンセフアロース・カラムと、ハイドロキシ
アパタイト・カラム、カルボキシメチルセフアロ
ース・カラム及びセフアクリルS―200・カラム
からなる群から選択される少なくとも1種のカラ
ムとを用いて処理することにより、超遠心法によ
る測定の分子量が116000±7000であり;Lowry
法による測定の蛋白質が97重量%以上であり;ア
ミノ酸組成及び組成比(μM/100μM)が、
Asp.7.5〜7.9,Thr.6.8〜7.8,Ser.5.9〜7.6,
Glu.8.8〜10.0,Pro.5.5〜6.4,Gly.8.7〜9.6,
Ala.9.0〜10.8,Cys./2 1.0〜2.1,Val.6.6〜
7.6,Met.2.5〜3.3,Ile.3.6〜4.1,Leu.7.4〜8.7,
Tyr.5.1〜6.8,Phe.3.7〜4.5,Lys.3.1〜4.4,
His.0.9〜1.4,Arg.6.1〜6.6であり;等電点が9.1
±0.4であり;比旋光度〔α〕25 D=−29±5゜であ
り;ポリアクリルアミドゲル(ポリアクリルアミ
ド濃度7.5%、1NKOH―氷酢酸緩衝液(PH4.3))
によるデイスク電気泳動において、スペーサ・ゲ
ル先端を基準として移動距離2.3±0.2cmの位置に
先鋭なバンドを示し及び平板法SDS(sodium
dodecylsulfate)―ポリアクリルアミド―デイス
ク電気泳動法(10〜30%の密度勾配のアクリルア
ミドゲル、架橋比が37:1、濃縮ゲルのPHが6.8
及び泳動ゲルのPHが8.8)で処理すると5種類の
サブユニツトに分離するインシユリン分泌増強活
性物質を単離することに成功した。この単離され
た蛋白性物質からなるインシユリン分泌増強活性
物質は、従来のインシユリン分泌増強活性画分に
比較しておよそ1.5〜3倍の比活性値を有し、哺
乳動物のインシユリン分泌を促進し且つ血糖値を
正常値に維持調整するという優れた薬理作用を示
し、糖尿病の治療及び予防薬として極めて有用で
あることが判明した。 本発明のインシユリン分泌増強活性物質IAP―
Aは、病原菌として公知の百日咳相菌又は相
菌(Bordetella pertussis phase or )
に属する微生物を培養し、培養物、特に培養液か
らインシユリン分泌増強活性成分を採取し、精製
することにより得られる。 培養物からのインシユリン増強活性物質IAP―
Aの採取及び精製は、培養物をハプトグロビンセ
フアロース・カラムと、ハイドロキシアパタイ
ト・カラム、カルボキシメチルセフアロース・カ
ラム及びセフアクリルS―200・カラムからなる
群から選択される少なくとも1種のカラムとを用
いることによつておこなわれる。特に、インシユ
リン分泌増強活性物質IAP―Aの採取及び精製に
おける、使用するカラムの組合せとしては、(1)ハ
プトグロビンセフアロース・カラムとセフアクリ
ルS―200・カラム、(2)ハプトグロビンセフアロ
ース・カラムとカルボキシメチルセフアロース・
カラム及び(3)ハイドロキシアパタイト・カラムと
ハプトグロビンセフアロース・カラムの組合せを
例示し得る。 インシユリン分泌増強活性物質IAP―Aの極め
て有利な採取・精製の具体的な方法を例示する
と、百日咳相菌又は相菌に属する微生物を培
養し、培養物を(1)ハプトグロビンセフアロース・
カラムを用いて処理し、3M KNCS含有0.1M
Tris塩酸緩衝液(PH10.0)を用いて吸着された物
質を溶出し、次いで、この溶出液をセロチユーブ
例えば、半井化学社製、VT351、透過分子量限
界3500)を用いて2M尿素含有0.05Mリン酸緩衝
液(PH6.0)中に透析した後、カルボキシメチル
セフアロースCL―6B・カラムを用いて処理し、
2M尿素含有0.1Mリン酸緩衝液(PH7.0)を用い
て目的生成物を溶出する方法、(2)ハプトグロビン
セフアロース・カラムを用いて処理し、3M
KNCS含有0.1M Tris塩酸緩衝液(PH10.0)を用
いて吸着された物質を溶出し、次いで、この溶出
液を、セロチユーブ(例えば、半井化学社製、
VT351、透過分子量限界3500)を用いて2M尿素
及び0.5M NaCl含有0.1Mリン酸緩衝液(PH7.0)
中に透析した後、セフアクリルS―200・カラム
を用いてゲルろ過をおこない目的生成物を得る方
法、及び(3)ハイドロキシアパタイト・カラムを用
いて処理し、0.5M NaCl含有0.1Mリン酸緩衝液
(PH7.0)を用いて吸着された物質を溶出し、次い
で透過分子量限界8000の透析膜を用いて蒸留水並
びに0.01Mリン酸緩衝液(PH6.0)にて共々透析
した後、ハプトグロビンセフアロース・カラムを
用いて処理し、3M KNCS含有0.1MTris塩酸緩
衝液(PH10.0)を用いて吸着された物質を溶出
し、次いでこの溶出液を、セロチユーブ(例え
ば、半井化学社製、VT351、透過分子量限界
3500)を用いて2M尿素含有0.1Mリン酸緩衝液
(PH7.0)中に透析して目的生成物を得る方法を例
示し得る。 本発明のインシユリン分泌増強活性物質IAP―
Aは百日咳相菌又は相菌に属する微生物の培
養物、特に培養上清液から得られるが、インシユ
リン分泌増強活性物質IAP―Aは菌体内にも存在
するので、所望の場合には、例えば菌体浮遊液に
NaClを添加して菌体内の活性物質を溶液中に浸
出せしめる手段などを採用して、活性物質を溶液
中に浸出せしめ上述の精製方法を用いてインシユ
リン分泌増強活性物質IAP―Aを生成することも
できる。 本発明のインシユリン分泌増強活性成分を産生
するボルデテラ属の微生物は、百日咳菌、パラ百
日咳菌及び気管支敗血症菌として周知であるが、
他方、これらの病原菌を、培地組成の変更、紫外
線、X線等の各種放射線照射又は変異誘起剤の適
用等の慣用の各種手段で変異せしめて得られる変
異株も又、インシユリン分泌増強活性物質IAP―
A産生菌として有用である。 培養方法としては、液体振盪培養方法が活性及
び収率の点で好ましいが、他の方法によることも
妨げない。 なお、ボルデテラ属に属する微生物の菌学的性
質、培養条件等はBergy′s Manual of
Deteminative Bacteriology 第8版1974年Baltimore:TheWilliams &
Wilkins Co., J.Exp.Med.129:523〜550(1969)、細菌学実習
提要:第3版第6頁以下、昭和47年(丸善(株)発
行)、等に記載されている。 次に、本発明のインシユリン分泌増強活性物質
IAP―Aの各種物性に付き詳述する。 存在状態及び溶解特性: 脱塩後、凍結乾燥して得られる粉末は、非潮解
性白色または淡褐色粉末であり、約3〜5mg/ml
までは室温で水に溶解、6NHCl中では不溶性白
沈を生じ、ピリジン、ドデシル硫酸ナトリウム、
メルカプトエタノール、システイン溶液に溶解す
る。冷時(4℃)、精製活性物質の溶液に硫安、
ドライアイス・アセトンあるいはエタノール、ト
リクロル酢酸、塩化亜鉛溶液及びその他の数種の
金属イオンを含む溶液等の添加により、各々白
濁、沈澱を生ずる。水とクロロホルムあるいはn
―ブタノール混合液では不溶性となり両液の界面
に集まる。 インシユリン分泌増強活性物質IAP―Aの水溶
液を80℃以上に加温すると白濁する。0.5M
NaCl含有0.1Mリン酸緩衝液(PH7.0)にインシユ
リン分泌増強活性物質IAP―Aを溶解し、次いで
蒸留水を外液として透析すると、一時白濁するが
透析の続行により完全に再溶解し、白濁は消失す
る。また、高濃度溶液では0.01M酢酸緩衝液(PH
4.5)に対し、徹底的に透析すると淡褐色に着色
して溶解することもある。 分子量と沈降平衡定数: 本発明の活性物質を0.1M NACl及び2M尿素含
有0.01M KH2PO4緩衝液に溶解させた後、日立
製作所製“日立分析用超遠心機UCA―1”を用
いて、15℃において60000r.p.m.で回転させて沈
降平衡法によつて測定した本発明のインシユリン
分泌増強活性物質IAP―Aの分子量は、116000±
7000であり、沈降平衡定数は6.5±0.3Sである。 組成: Lowry法による蛋白質は97重量%以上である。 アミノ酸組成及び組成比: アミノ酸組成及び組成比(μM/100μM;6N
HClで110℃、24時間加水分解、日立―835高速ア
ミノ酸分析器にて分析): アスパラギン酸(Asp.)7.5〜7.9、スレオニン
(Thr.)6.8〜7.8、セリン(Ser.)5.9〜7.6、グル
タミン酸(Glu.)8.8〜10.0、プロリン(Pro.)
5.5〜6.4、グリシン(Gly.)8.7〜9.6、アラニン
(Ala.)9.0〜10.8、シスチン/2(Cys./2)1.0
〜2.1、バリン(Val.)6.6〜7.6、メチオニン
(Met.)2.5〜3.3、イソロイシン(Ile.)3.6〜4.1、
ロイシン(Leu.)7.4〜8.7、チロシン(Tyr.)5.1
〜6.8、フエニルアラニン(Phe.)3.7〜4.5、リジ
ン(Lys.)3.1〜4.4、ヒスチジン(His.)0.9〜
1.4、アルギニン(Arg.)6.1〜6.6である。 等電点PH: ポリアクリルアミドゲル等電点電気泳動法によ
り泳動し、種々の標準蛋白の泳動パターンと比較
測定した本発明のインシユリン分泌増強活性物質
IAP―Aの等電点PHは9.1±0.4である。 比旋光度: 〔α〕25 Dは−29±5゜である。 デイスク電気泳動パターン: ポリアクリルアミドゲル(ポリアクリルアミド
濃度7.5%、1N KOH―氷酢酸緩衝液(PH4.3))、
試料30μg、通電4mA、2時間/ゲル1本、アミ
ドブラツク10Bによる染色、7%酢酸溶液による
脱色の条件下でのデイスク電気泳動において、移
動距離(スペーサ・ゲル先端を基準として)2.3
±0.2cmの位置に極めて先鋭な単一のバンドを示
す。 サブユニツト構造: 10〜30%の密度勾配のアクリルアミドゲル、架
橋比が37:1で、濃縮ゲルのPHが6.8、泳動ゲル
のPHが8.8、泳動電圧90Vで16時間で泳動する平
板法SDS(sodium dodecylsulfate)―ポリアク
リルアミド―デイスク電気泳動法(ラムリー法)
で処理した後、20%トリクロル酢酸(TCA)で
1時間処理し、次いでクマージーブリリアントブ
ルーR250で染色すると本発明のインシユリン分
泌増強活性物質IAP―Aは、5種類のサブユニツ
トに分離する。各サブユニツトの分子量(超遠心
法による測定)は; サブユニツト・S―1:31000±4400 サブユニツト・S―2:25000±4100 サブユニツト・S―3:23000±4000 サブユニツト・S―4:13000±2600 サブユニツト・S―5:10300±1600 であり、インシユリン分泌増強活性物質IAP―A
のサブユニツトの構成比は、 (S―1)(S―2)(S―3)(S―4)2(S―
5)である。 生物学的性質: 哺乳動物に対しインシユリン分泌増強作用及び
耐糖能良化作用を有し、これらの作用は1回の投
与で数週間乃至数ケ月にわたつて持続する。急性
毒性(LD50)はddY系マウス(静注)で約230μ
g/Kg体重である。 本発明のインシユリン分泌増強活性物質IAP―
Aは糖尿病の治療及び予防薬として極めて有用で
あり、人に対する投与量は10ng/Kg(体重)〜
100μg/Kg(体重)の範囲である。 患者に対する投与方法は、静脈内投与が最も有
効であり、その他腹腔内、筋肉内及び皮下投与、
或いは消化管内への直接投与、経口投与、直腸内
投与及び舌下、皮内、鼻粘膜、動脈、リンパ及び
気管投与も有効である。 投与形態としては、注射液、坐剤、腸溶剤、舌
下錠及び吸入剤等を例示し得る。注射液の最も単
純な組成を例示すると、活性物質1μg〜数μg
及びNaCl9mgを滅菌蒸留水1mlに溶解したものを
例示し得る。 また、薬剤に調合する際に、活性を劣化せしめ
ることのない任意の他の成分(キヤリアー)を本
発明のインシユリン分泌増強活性物質IAP―Aに
混合し得る。 実施例 (インシユリン分泌増強活性物質IAP―Aの製造
及び精製) ―1 百日咳相菌東浜株I I D510
(Bordetella pertussis phase I,Tohama
Strain I I D510)の凍結乾燥保存菌株
(北里大学薬学部微生物学教室提供)をBordet
―Gengou平板培地で37℃、2日間培養後、下
記第1表に組成を示すイオン交換樹脂加Cohen
―Wheelerの変法培地(CW培地)200mlを分注
した500mlの振盪コルベンに1白金耳接種し、
37℃、20〜22時間振盪培養した。この培養液の
菌量を、分光光度計(波長650nm)で測定し、
加えた時の菌量が最終濃度約0.1×109個/mlと
なるように、イオン交換樹脂加CW培地1を
分注した2の振盪コルベンに加え、37℃、48
時間振盪培養(振蘯回数97回/分)を行つた。 尚、上記菌株の菌学的性質は、先にあげた百日
咳相菌に関する文献の記載と一致した。 第 1 表 Cohen―Wheelerの変法培地組成 カザミノ酸 10g 酵母エキス 1g リン酸二水素カリウム 0.5g 可溶性澱粉 2g 0.5%硫酸銅液 1ml 1%塩化カルシウム液 1ml 4%塩化マグネシウム液 1ml ポリペプトン 5g 1%シスチン液 2.5ml 0.5%硫酸鉄液 1ml 塩化ナトリウム 2.5g (蒸留水を加えた総量1000mlとし、20%
NaOH水溶液でPH7.2に調整後、陰イオン交換樹
脂(ダイヤイオンSA―20AP;三菱化成(株)製)3
gを加え、121℃で15分間、高圧蒸気滅菌して使
用に供した。) 得られた48時間振盪培養液を、56℃で30分間加
温した後、4℃で遠心分離(15000rpm)して培
養上清液と菌体とに分離した。得られた培養清液
をインシユリン分泌増強活性物質の精製単離のた
めの出発材料とした。 10の培養上清液を1N塩酸でPH6.0に調整後、
第1精製工程としてハイドロキシアパタイトカラ
ム(2.5×4cm)に流速200ml/時間で流した。 大部分の蛋白質は吸着されずそのままカラムを
通過し、目的とするインシユリン分泌増強活性も
殆んど検知されなかつた。 その後、吸着された物質の溶出についてはまず
0.01Mリン酸緩衝液(PH6.0)でカラムを洗い、
次いで0.1Mリン酸緩衝液(PH7.0)でカラムを洗
い吸着された蛋白質を順次溶出する。しかし目的
のインシユリン分泌増強活性物質はまだこの条件
では溶出されず、更に0.1Mリン酸緩衝液(PH
7.0)に0.5MのNaClを含むリン酸緩衝液で溶出し
た。 得られた溶出液を濃縮し、ついで透過分子量限
界8000の透析膜(Thomas社製Cat.NO.3787―
F25)に入れた後、蒸留水に対して2回(計12時
間)0.01Mリン酸緩衝液(PH6.0)に対して2回
(計12時間)夫々透析した。更に精製を進める為
に、上記透析後の活性物質を含む溶液を濃縮した
後、第2精製工程としてハプトグロビンセフアロ
ース・カラム(5cm×20cm)に流速、200ml/時
間で通した。このカラムに吸着されない物質には
全く活性は存在しなかつた。次いで0.5M NaCl
含有0.1M Tris塩酸緩衝液(PH8.0)にて充分洗
浄した後、3M KNCS含有0.1M Tris塩酸緩衝液
(PH10.0)を用いて吸着された物質を溶出した
(第1図参照)。この溶出溶液をただちに、透析膜
(半井化学社製、VT351、透過分子量限界3500)
に入れた後、2M尿素含有0.1Mリン酸緩衝液(PH
7.0)を用いて透析処理し、目的生成物であるイ
ンシユリン分泌増強活性物質を得た。 以上の精製工程によつて精製されたインシユリ
ン分泌増強活性物質の比活性、精製倍率等を第1
表に示す。
【表】 得られたインシユリン分泌増強活性物質の物性
は次の通りである。 (1) 超遠心法による測定の分子量: 111625±2124 (2) 沈降平衡定数: 6.6S (3) Lowry法による蛋白質量: 98%以上 (4) アミ酸組成:
【表】 (5) 等電点PH: 9.4 (6) 比旋光度: 〔α〕25 D=−29゜ (7) デイスク電気泳動パターン: 移動距離(スペーサ・ゲル先端を基準とし
て)2.3cmの位置に極めて先鋭な単一のバンド
を示す。 (8) サブユニツトの構造: 5種類のサブユニツトに分離した。 各サブユニツトの超遠心法による測定の分子
量は次の通りである。 サブユニツト・S―1 29500±2200 サブユニツト・S―2 24300±2400 サブユニツト・S―3 21100±2100 サブユニツト・S―4 12400±1400 サブユニツト・S―5 9800±1000 その構成比は、(S―1)(S―2)(S―3)
(S―4)2(S―5)であつた。 (9) 急性毒性(LD50): ddY系マウス(雄性)(静注):231μg/Kg 因みに、精製工程で使用したハプトグロビンセ
フアロース・カラムの調製方法は次の通りであ
る。 50gのCNBr―セフアロース(フアルマシア
製)を、1mM HClでよく洗浄して活性化する。
次に人ハプトグロビン150mgを100mlの0.1M
NaHCO3緩衝液(PH8.3)に溶解した後、この緩
衝液に上記活性化セフアロースを加え、23℃で3
時間反応させる。その後、900mlの0.1M
NaHCO3緩衝液で洗浄後、1Mエタノールアミン
を含有する0.1Mホウ酸緩衝液(PH9.0)1000ml中
で過剰の反応基を中和する。0.5M NaClを含む
0.1Mホウ酸緩衝液(PH8.1)、0.5M NaCIを含む
酢酸緩衝液(PH3.8)で順次十分洗浄した後、
0.5M NaClを含む0.1Mリン酸緩衝液(PH7.0)で
洗浄して本発明の物質の精製に用いるハプトグロ
ビンセフアロース・カラムとする。 ―2 実施例―1)と同様の培養方法によつ
て得られた10の培養上清液を、1N―HClで
PH7.0に調整後、第1精製工程としてハプトグ
ロビンセフアロース・カラム(5cm×20cm,
784mgのハプトグロビン含有)に流速200ml/時
間で流した。 大部分の蛋白質は吸着されずにカラムを通過
し、目的とするインシユリン分泌増強活性も殆ん
ど検知されなかつた(第2図参照)。 0.5M NaCl含有0.1M Tris塩酸緩衝液(PH8.0)
でカラムを十分洗浄した後、、3M KNCS含有
0.1M Tris塩酸緩衝液(PH10.0)で吸着された蛋
白質を溶出した。 得られた溶出液をただちに透析膜(半井化学社
製、VT351、透過分子量限界3500)に入れた後、
2M尿素含有0.05Mリン酸緩衝液(PH6.0)10に
対して2日間透析した。 上記透析後の活性物質を含む溶液を濃縮した
後、第2精製工程として、2M尿素含有0.05Mリ
ン酸緩衝液(PH6.0)で平衡化したカルボキシメ
チルセフアロースCL―6B・カラム(フアルマシ
ア製、3.0cm×20cm)に通した。カラムを洗浄後、
2M尿素含有0.1Mリン酸緩衝液(PH7.0)を用い
て吸着された物質を溶出した(第3図参照)。 以上の精製工程によつて精製されたインシユリ
ン分泌増強活性物質の比活性及び精製倍率等を第
2表に示すとともに、その物性を下記に示す。
【表】 (1) 超遠心法による測定の分子量: 121595±1403 (2) 沈降平衡定数: 6.7S (3) Lowry法による蛋白質量: 97%以上 (4) アミノ酸組成:
【表】 (5) 等電点PH: 9.2 (6) 比旋光度: 〔α〕25 D=−28゜ (7) デイスク電気泳動パターン: 移動距離(スペーサ・ゲル先端を基準とし
て)2.3cmの位置に極めて先鋭な単一のバンド
を示す。 (8) サブユニツト構造: 5種類のサブユニツトに分離した。 各サブユニツトの超遠心法による測定の分子
量は次の通りである。 サブユニツト・S―1 28800±1900 サブユニツト・S―2 24000±1000 サブユニツト・S―3 22500±1000 サブユニツト・S―4 11500± 900 サブユニツト・S―5 10000±1000 その構成比は、(S―1)(S―2)(S―3)
(S―4)2(S―5)であつた。 (9) 急性毒性(LD50): ddY系マウス(雄性)(静注):229μg/Kg ―3 実施例―1)と同様の培養方法によつ
て得られた10の培養上清液を、実施例―
2)の第1精製工程と同様に処理し、得られた
溶出液をただちに透析膜(半井化学社製、
VT351、透過分子量限界3500)に入れた後2M
尿素及び0.5M NaCl含有0.1Mリン酸緩衝液
(PH7.0)10に対して2日間透析した。 上記透析後の活性物質を含む溶液を濃縮した
後、第2精製工程として、2M尿素及び0.5M
NaCl含有0.1Mリン酸緩衝液(PH7.0)で平衡化し
たセフアクリルS―200・カラム(1.5cm×100cm)
を通し、ゲルろ過をおこなつた。 以上の精製工程によつて精製されたインシユリ
ン分泌増強活性物質の比活性及び精製倍率等を第
3表に示すとともにその物性を下記に示す。
【表】 (1) 超遠心法による測定の分子量: 116000±3000 (2) 沈降平衡定数: 6.5S (3) Lowry法による蛋白質量: 98%以上 (4) アミノ酸組成:
【表】 (5) 等電点PH: 8.9 (6) 比旋光度: 〔α〕25 D=−28゜ (7) デイスク電気泳動パターン: 移動距離(スペーサ・ゲル先端を基準とし
て)2.2cmの位置に極めて先鋭な単一のバンド
を示す。 (8) サブユニツト構造: 5種類のサブユニツトに分離した。 各サブユニツトの超遠心法による測定の分子
量は次の通りである。 サブユニツト・S―1 32000±1500 サブユニツト・S―2 26500±1000 サブユニツト・S―3 26000±1000 サブユニツト・S―4 13800± 750 サブユニツト・S―5 11200± 600 その構成比は、(S―1),(S―2),(S―
3),(S―4)2(S―5)であつた。 (9) 急性毒性(LD50): ddY系マウス(雄性)(静注):230μg/Kg 実施例 薬理効果 ―1 インシユリン分泌増強活性測定法 各活性物質の当該活性は種々のインシユリン分
泌刺激物質に対する動物の反応性で測定出来る
が、通常はグルコースを刺激物質として用いる。 Γ 検定用使用動物 ウイスター系雄性ラツト(体重130〜140g) Γ 試験方法 各力価の活性物質を生理食塩液に溶解し、その
0.2ml(1μg)をエーテル麻酔下で股静脈内に注
入し、3日後にインシユリン分泌増強活性を測定
する。なお実験開始前18〜20時間絶食させる。測
定方法は、ラツト尾静脈より0.1mlの血液を採取
後、直ちに30%グルコース溶液を体重100g当り
1ml腹腔内に投与し、正確に15分後、0.1mlの血
液を再び採取する。インシユリン分泌増強活性
は、グルコース投与前、後の血糖値および血中イ
ンシユリン値の差より求める。血糖値はグルコー
スオキシダーゼ法、インシユリンは二抗体法にて
測定する。血糖値及びインシユリンの測定方法は
夫々下記文献及びキツトによる。 血糖値:グルコースオキシダーゼ法 Bergmeyer,H.―U.,and Bernet,E.in
“Methods of enzymatic analysis”
Bergmeyer,H.―U.,eds,New York
Academic Press p 123(1963)グルコスタ
ツト インシユリン:二抗体法 Morgan,C.R.,and Razarow,A.,
Diabetes12 115(1963) インシユリンリアキツト(ダイナボツト社製) まず以下の式に従つて活性物質投与群及び対照
群ラツトのインシユリン分泌係数:I(μU/mg)
を求める。
【表】 〓グルコース投与後の血糖値
(mg〓ml)〓− 〓グルコース投与前の血
糖値(mg〓ml)〓
尚、血糖値を活性の計算に用いるのは分泌され
るインシユリン量が血糖値によつて大きく影響さ
れるためである。 次に活性物質の力価は、 単位(Unit)=(〔本物質投与群ラツトの平
均〕―〔対照群の平均I〕/〔対照群の平均〕)×
100 で求める。 尚、対照群の平均I(μU/mg)は、本発明のイ
ンシユリン分泌増強活性物質IAP―Aの代りに生
理食塩水のみをラツトに投与し、3日後に各ラツ
トのインシユリン分泌増強活性を測定、平均した
ものである。 また、前述の比活性は、上記力価単位を重量で
除したものである。 実施例―1),―2)及び―3)のそれ
ぞれの方法によつて製造されたインシユリン分泌
増強活性物質の力価は第4表の通りであつた。
【表】 ―2 KK系マウスに対する糖尿病治療効果: KK系マウスは遺伝的及び環境的因子を背景と
して加令と共に糖尿病を自然発症することから、
ヒト糖尿病に類似のモデル病態動物と考えられて
いる。従つて本物質の治療効果がこの動物に及ぶ
か否かは、動物実験における結果をヒトで類推す
る上で大きな指標となると思われ、以下の実験を
行つた。 KK系マウスは名古屋大学農学部家蓄育種学教
室より提供され、以後兄第交配及び飼育を続けた
ものについて行つた。 実験は、生後20〜25週令のマウス(体重約40
g)に経口法によるグルコース負荷をおこない、
非絶食血糖値が300mg/dl以上で尿糖試験におい
て陽性を示すマウスを15匹選択した。 これらKK系マウスに本発明の実施例―1)
により得られたインシユリン分泌増強活性物質並
びに特開昭53―96392(特願昭52―10397)の実施
例の“YH―7512の製造及び精製”の方法に従
つて製造したインシユリン分泌増強活性画分を1
群5匹のマウスに0.1μg/マウスの割合で尾静注
し、その後の血糖値及び尿糖を3週間にわたつて
測定した。その結果を第5表に示す。 血糖値はグルコースオキシターゼ法で測定し、
尿糖はラブステイクス ―II(マイルス・三共)
により測定し以上を尿糖(+)として5例中の
(+)の割合を%で示した。 尚対照群として、本発明のインシユリン分泌増
強活性物質IAP―A及び特開昭53―96392のイン
シユリン分泌増強活性画分の代りに生理食塩水の
みを投与したKK系マウス5匹を対照として用い
た。
【表】 本発明のインシユリン分泌増強活性物質IAP―
Aは主に糖尿病治療薬として有用と考えられる
が、現在糖尿病に対する薬物療法は、インシユリ
ン注射あるいは血糖降下薬の経口投与のみでいず
れも対症療法にすぎず、殆んど不治の病と言つて
さしつかえない。しかもインシユリン注射のため
に毎日通院しなければならない繁雑さがあり、血
糖降下薬の投与では血糖値の異常低下の発現が常
に危険視されている。本発明の物質の特徴は、こ
れ自身インシユリン分泌活性を有するのみならず
血糖値をいろいろな条件で高めた時(高血糖状
態、特に摂食時に類するグルコース負荷時)にの
み血中インシユリンを増加させて血糖値をすみや
かに正常に戻す作用があり、この物質の利点とし
ては、1回投与で数週間から数ケ月にわたつて活
性が持続することができ、特開昭53―96392号
(特願昭52―10397号)に開示されているインシユ
リン分泌増強活性画分と比較して、活性も高く、
持続性にも優れていることが明らかである。 尚、実施例―2)および―3)で得られた
インシユリン分泌増強活性物質も、上述の実施例
―1)の物質と同様に活性も高く活性の持続性
にも優れていることが確認された。 ―3 急性毒性 ddYマウスを用いて、本発明の物質の静脈内投
与時の急性毒性値LD50(μg/Kg体重)を調べた
結果は第6表の通りであつた。
【表】 【図面の簡単な説明】
第1乃至第3図は、本発明実験説明図であり、
第1図は、ハイドロキシアパタイト溶出分画のハ
プトグロビンセフアロース・アフイニテイークロ
マトグラフイーに関する図を示し、第2図は、培
養上清液のハプトグロビンセフアロースアフイニ
テイークロマトグラフイーに関する図を示し、第
3図は、ハプトグロビンセフアロース・アフイニ
テイークロマトグラフイー溶出分画のカルボキシ
メチルセフアロースクロマトグラフイーに関する
図を示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 超遠心法による測定の分子量が116000±7000
    であり;Lowry法による測定の蛋白質が97重量
    %以上であり;蛋白質のアミノ酸組成及び組成比
    (μM/100μM)が、Asp.7.5〜7.9,Thr.6.8〜7.8,
    Ser.5.9〜7.6,Glu.8.8〜10.0,Pro.5.5〜6.4,
    Gly.8.7〜9.6,Ala.9.0〜10.8,Cys./2 1.0〜
    2.1,Val.6.6〜7.6,Met.2.5〜3.3,Ile.3.6〜4.1,
    Leu.7.4〜8.7,Tyr.5.1〜6.8,Phe.3.7〜4.5,
    Lys.3.1〜4.4,His.0.9〜1.4,Arg.6.1〜6.6であ
    り;等電点が9.1±0.4であり;比旋光度が[α]25 D
    =−29±5゜であり;ポリアクリルアミドゲル(ポ
    リアクリルアミド濃度7.5%,1NKOH―氷酢酸
    緩衝液(PH4.3))によるデイスク電気泳動におい
    て、スペーサ・ゲル先端を基準として移動距離
    2.3±0.2cmの位置に先鋭なバンドを示し、且つ平
    板法SDS―ポリアクリルアミド―デイスク電気泳
    動法(10〜30%の密度勾配のアクリルアミドゲ
    ル、架橋比が37:1、濃縮ゲルのPHが6.8及び泳
    動ゲルのPHが8.8)で処理すると5種類のサブユ
    ニツトに分離するインシユリン分泌増強活性物質
    IAP―A。 2 百日咳相菌又は相菌(Bordetella
    pertussis Phase I or )に属する微生物を
    培養し、培養物からインシユリン分泌増強活性成
    分を採取する方法において、培養物を、ハプトグ
    ロビンセフアロース・カラムと、ハイドロキシア
    パタイト・カラム・カルボキシメチルセフアロー
    ス・カラム及びセフアクリルS―200・カラムか
    らなる群から選択される少なくとも1種のカラム
    とを用いて処理することを特徴とするインシユリ
    ン分泌増強活性物質IAP―Aの製造方法。 3 培養物を、ハプトグロビンセフアロース・カ
    ラムを用いて処理し、次いでハプトグロビンセフ
    アロース・カラムからの溶出液を、セフアクリル
    S―200・カラムを用いて処理することを特徴と
    する特許請求の範囲第2項に記載のインシユリン
    分泌増強活性物質IAP―Aの製造方法。 4 培養物を、ハプトグロビンセフアロース・カ
    ラムを用いて処理し、次いでハプトグロビンセフ
    アロース・カラムからの溶出液を、カルボキシメ
    チルセフアロース・カラムを用いて処理すること
    を特徴とする特許請求の範囲第2項に記載のイン
    シユリン分泌増強活性物質IAP―Aの製造方法。 5 培養物を、ハイドロキシアパタイト・カラム
    を用いて処理し、次いでハイドロキシアパタイ
    ト・カラムからの溶出液を、ハプトグロビンセフ
    アロース・カラムを用いて処理することを特徴と
    する特許請求の範囲第2項に記載のインシユリン
    分泌増強活性物質IAP―Aの製造方法。
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