JPH0151531B2 - - Google Patents
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- JPH0151531B2 JPH0151531B2 JP55134894A JP13489480A JPH0151531B2 JP H0151531 B2 JPH0151531 B2 JP H0151531B2 JP 55134894 A JP55134894 A JP 55134894A JP 13489480 A JP13489480 A JP 13489480A JP H0151531 B2 JPH0151531 B2 JP H0151531B2
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Description
本発明は、電気接点材料、特にAg合金マトリ
クスに金属酸化物を分散した複合接点材料に関す
るものである。 金属酸化物を利用した複合接点材料として、
Ag−CdO接点材料が広く使用されている。Ag−
CdO接点材料は、接点材料に要求される接触抵
抗、耐溶着、耐アーク消耗などに平均的に優れた
性能を示すことから、継電器、家庭用電子機器の
電源スイツチ、自動車電装品用スイツチなど、数
アンペア以上の負荷電流域に多用されている。 しかしながら、各種の電源開閉器に対して、近
年、安全上の規制に伴なう接触信頼性の改良、あ
るいは、使い易さの面から軽操作性、小型化など
が要求され、加えて、経済性の面から接点の大き
さをより小さくする傾向があり、結果的には、接
点材料の開閉性能に、大巾な改良の期待が寄せら
れている。 本発明は、上記したAg−CdOの接点材料に代
表される酸化物複合接点材料に関するものであ
り、特に、自動車電装品用スイツチのように、負
荷が直流で、かつ閉成時に突入電流の印加される
開閉器に有用な接点材料に関するものである。こ
のような負荷の開閉においては、一般に開閉用接
点にかなりの移転が生じ、また、溶着も発生しや
すいことから、接点材料に要求される特性には厳
しいものがある。加えて、接点を駆動する機構面
において、接点間に侵入して来るダストなどの夾
雑物により、接触信頼性が低下することを防止す
るために、摺動動作を接点に与えることが多く、
耐摩耗性などの機械的強度の向上を図ることが望
まれている。 本発明は、上記した点に鑑みて、基本的には
Ag−Bi2O3接点材料の特性改良に関して提案する
ものである。 Agマトリクス中に、Bi2O3を分散させた接点材
料は、特開昭52−133569号公報に明らかにされて
いるように、接触抵抗が低く、耐溶着性の優れた
接点材料であるが、欠点として、アーク消耗量が
多いということが見受けられた。本発明者らは、
この点の改良のため、種々検討を重ね、Agマト
リクス中において、Bi2O3とSnO2を分散反応さ
せ、BiとSnの複合酸化物(Bi2Sn2O7)に転換さ
せた材料が、アーク消耗性を著しく改善させ、か
つ耐溶着性の面においても、改良効果を示すこと
を見い出した。さらにまた、前記したように、接
点形状を小型化する傾向がAgの価格高騰に伴い
見られるが、これによる耐溶着性の降下を防止す
るには、上記、Bi、Snの酸化物の他にInの酸化
物を添加することが、効果のあることを見い出し
た。 しかしながら、上述したように、直流負荷の如
き移転の生ずる条件で、かつ接点の動作機構に摺
動などを伴つた場合には、酸化物含有材料の通弊
として、移転し増量した側の接点(自動車電装用
スイツチにおいては、一般に負極側)に酸化物の
抜けたAgに富む層が、接点表面に生成し、これ
が摺動々作によつて摩耗しやすいために、接点周
辺部に摩耗粉として飛散し、スイツチ接点間の耐
電圧劣化を招来する。また、Agに富む層は、軟
質であるため、時として接点双方の凝着を生じ、
スイツチの開閉不能などの障害に至らしめる。 本発明は、以上のことから、移転した接点表面
生成物が、耐摩耗性材料であれば、上記欠点を大
巾に改善し得ることに着目し、Agマトリクスを
Ag合金マトリクスとして、合金硬化により耐摩
耗の向上、凝着の防止を計り、かつBi酸化物な
どにより耐溶着性を保持した特徴を有する接点材
料を提供しようとするものである。 次に、本発明の材料の構成を詳述する。 本発明の材料は、Ag−Cu合金マトリクス中に
Bi−Snの複合酸化物を主たる酸化物として分散
し、さらに、BiとSnの組成比率によつて、Snの
酸化物あるいは、Biの酸化物を若干量含有する
材料である。そして、特に耐消耗性をより強く望
まれる場合には、上記酸化物の他に、Inの酸化物
が添加される。本発明の材料は上述の如き構成の
ものであるが、これら構成素材の含有量は、材料
の金属元素全体の重量比でAg−Cu合金マトリク
スのCuが2〜40重量%、各酸化物が金属換算値
でBi1.5〜5重量%、SnがBiの量の2倍を越えな
い範囲で0.5〜8重量%そしてAgが残部である。
Inの酸化物を加える場合は、SnをBiの量の2倍
を越えない範囲で0.5〜5重量%として、金属換
算値で1〜5重量%の量が添加される。 本発明の材料において、Ag合金マトリクスを
構成するAg−Cu合金は、先にも記した如く、直
流負荷を開閉することによつて生成する移転生成
物に、機械的強度を付与し、耐摩耗、凝着を減少
させる効果を示すが、加えてCuそのものが移転
を減少させる効果も大きい。従つて、その相乗作
用によつて、スイツチ接点としての開閉に対する
信頼性は大巾に上昇する。Ag合金マトリクス中
のCu添加量の下限は、上述の効果を引き出すた
めの最少量によつて決められる。他方、その上限
は主として接触抵抗特性によつて制限される。
Cu量の増加に伴ない接触面にCuの酸化物が付着
しはじめるため、徐々に接触抵抗の上昇が起る。 本発明の材料に含まれる主たる酸化物のBi−
Sn複合酸化物(Bi2Sn2O7)は、Biの酸化物
(Bi2O3)とSnの酸化物(SnO2)をモル比で1:
2の割合にて700℃〜900℃の範囲で加熱すること
により黄緑石構造を持つ酸化物として生成する。
その融点は1200℃以上にあり、昇華性を示しAg
−Cu合金マトリクス中に分散させることにより、
耐溶着性、耐消耗性の改善効果が大きい。Ag−
Cu合金マトリクス中に、上記Bi−Snの酸化物、
あるいはさらに加えてInの酸化物を分散させる手
法としては、AgにBi、Sn、さらにはInを添加し
た合金粉を作り、これを酸化雰囲気中にて加熱し
て、Bi、Sn、Inを選択的に酸化させる、いわゆ
る内部酸化法を取り、内部酸化合金粉とし、これ
に別途生成したAg−Cu合金粉を加えて混合し、
成型焼結し、この間に、内部酸化合金粉中のAg
とAg−Cu合金粉を相互拡散させ、Ag−Cu合金
マトリクス中に酸化物を分散する方法を取る。こ
の方法において前記Bi−Snの酸化物は、最初に
Agをマトリクスとした合金粉中に生成させるが、
Bi−Snの酸化物を複合酸化物Bi2Sn2O7の状態で
生成させるためには、前記モル比より換算し、
Bi重量x、Sn重量yとした時、y/x≒0.57の
関係にある必要がある。しかしながら、Biは合
金中において偏析しやすいために、内部酸化処理
において、確実にBi2Sn2O7の状態に転化させる
ことは困難であり、Biの酸化物(Bi2O3)、Snの
酸化物(SnO2)が若干量単独で存在することも
ある。また、当然のことながら上記y/xの値が
0.57より大きくなれば、Bi酸化物が単独で存在す
る機会が少なくなり、Snの酸化物含有量が増加
して来る。y/xの値が0.57より小さくなれば、
この逆の傾向になることは、明らかである。しか
して、本発明材が主としてその用途とされる開閉
電流の大きな小型接点においては、上記y/xの
値が0.57より大きく、Snの酸化物がBi−Sn酸化
物と共存している状態で消耗量が少ない。しか
し、Sn酸化物が増加すると、加工性が悪化しや
すく、特により消耗量を少なくするために、Inの
酸化物を加えた場合、その傾向が著しい。したが
つて、Sn量はY/X=2程度に抑えることが、
そしてInの酸化物を加える場合にはSnを量的に
もさらに減少させることが、総合的にメリツトを
もたらすと言える。ここで、添加される酸化物の
働きと添加量についてまとめて詳述する。 まず、ビスマスについては、それが酸化物とし
て添加された場合に耐溶着性の改善効果が認めら
れる最少添加含有量は金属換算値で1.5重量%で
ある。その添加含有量が増大するに従つて耐溶着
性が改善され、さらに錫と複合酸化物を形成する
ことで接点の耐摩耗性の改善効果が生じる。とこ
ろが、それが多量に含まれると、銀合金内におい
て偏析しやすくなつて、ビスマス酸化物が単独で
存在するようになり、また粗大粒子化を招きやす
いために、消耗量が増大して、望ましい結果を期
待できなくなる。したがつて、その上限値は金属
換算値で5.0重量%とすることが実際的である。 錫については、酸化物としてビスマス酸化物と
複合化され、上述のように耐摩耗性に効果を示す
が、その効果が認められる最少添加含有量は金属
換算値で0.5重量%である。他方、その添加含有
量を増大させると、機械的加工性が低下すること
から、その取扱いの容易さを考慮すると最大添加
含有量は金属換算値で8.0重量%とするのが実際
的である。なお、耐消耗性に配慮してインジウム
の酸化物を添加含有させる場合には、機械加工性
が低下するので錫酸化物の添加含有量を金属換算
値で最大5.0重量%とするのが望ましい。 インジウムについては、錫の代替酸化物として
使用され、耐消耗性に配慮をするとすれば金属換
算値で少なくとも1.0重量%を添加含有させるこ
とが望ましく、一方その量が必要以上に過多にな
ると、逆効果を招いて耐アーク消耗性が悪化し、
また機械加工性の面でも当然のことながら低下す
るので、その最大添加含有量は5.0重量%とする
のが実際的である。 本発明の材料においては、さらに添加酸化物と
してNiの酸化物を含有させることができる。こ
の酸化物は、接点の開閉速度が比較的遅い開閉機
構において、アーク放電の消弧作用によつて、ア
ーク消耗を少なくし、加えて耐溶着性の改善効果
が認められる。Niの酸化物を添加するには、上
記内部酸化合金粉の内部酸化する前の合金粉に予
め金属として添加する方法を取る。ニツケル酸化
物を添加する場合の適当量は金属ニツケルに換算
して0.1〜0.5重量%である。組成範囲の下限は、
この効果を示す最少量であり、他方、上記の量よ
り多くなると銀、ビスマス、錫などとの合金時に
固溶限が小さいために偏析し、この状態で酸化処
理されると難加工性が増すことや、耐溶着性の面
でも特性効果をきたし逆効果を招きやすい。 以上説明した本発明の材料について、より具体
的に実施例にもとづいて説明する。 本発明の組成に従つて、Ag、Cu、Bi、Sn、In
およびNiを合量200g秤量する。そして、内部酸
化合金粉を作るためのAg、Bi、Sn、In、Niなど
の合金と、マトリクスにCuを含有させるための
Ag、Cuの合金に分けて溶解し、インゴツトを
各々作成する。この時、内部酸化合金粉用のイン
ゴツトにおいては、Bi、Sn特に、Biが偏析しや
すいのでAg量を多くするために、AgCu合金イン
ゴツトではAgを10〜20重量%、残部Cuとして溶
解する。次に、各インゴツトを再度溶解し、加圧
窒素ガスによる溶湯噴霧装置にて粉化し、50メツ
シユフイルタを通る粉体とする。内部酸化用合金
粉は、ここで大気中、700℃、50時間の加熱処理
により、含有しているBi、Sn、In、Niなどが選
択的に酸化された内部酸化合金粉に転化する。さ
らに、この合金粉を先に作成したAgCu合金粉と
均質に混合したのち、20mm径の円筒型に装填し、
8トン/cm2の圧力で成型する。次いで、この成型
体をマトリクスとなるAgCu合金の融点より30〜
50℃低い温度において窒素ガス中で3時間加熱処
理し、焼結及びAgCu合金マトリクスの均質化を
行う。そして、550〜600℃の温間押出しによつて
20mm径から3mm径の線材に加工する。その後、
1.5mm径まで冷間伸線し最終で500℃1時間の熱処
理を施し、接点素線材とする。 上述の如くにして得られた素材は、径3mm、曲
率半径6mmの球面頭部を有する接点鋲に加工さ
れ、接点開閉試験に供された。 接点特性は、第1図に示した回路によつて行つ
た試験により評価された。すなわち、第1図は接
点開閉試験機の電気回路を示すものである。図
中、3は供試用のスイツチである。スイツチ3が
開いている時にスイツチ4を一時閉成し、サイリ
スタ8を通してコンデンサ10を充電し、スイツ
チ3が閉成した時、コンデンサ10の電荷がダイ
オード9および抵抗5を通して放電するように突
入電流印加回路を構成した。電池1の電圧を
28V、抵抗2を2.8Ω、コンデンサ10の容量を
1140μF、抵抗5を0.46Ωとして、定常電流10A、
突入電流70Aに設定した。 なお、6,7はサイリスタ8の動作制御用の抵
抗である。第2図は接点開閉試験機の主要部を示
す概略正面図である。上記のように接続された共
試用のスイツチ3は、矢印19方向に動く供試可
動接点11とベアリング15の外周に取り付けら
れた板材の連結材16の一端に固着された供試固
定接点12とにより構成されている。ベアリング
15の外周にはコイル状の接触力設定バネ18を
付加した板状の連結材17が取り付けられてい
る。 ベアリング15を固定すると共に供試用の接点
11,12の開離力を設定する板バネ14をベア
リング15の軸に取り付ける。このようにするこ
とにより、供試固定接点12の上を供試可動接点
11が摺動したとき、供試固定接点12がベアリ
ング15を軸として容易に回転できるようにする
と共に接触力設定バネ18により供試用の接点1
1,12間の接触力を50gに設定する。 供試用の接点11,12が開離するときの開離
力を板バネ14により200gに設定する。 ストツパ13は供試固定接点12の高さを規定
し、両接点の摺動が確実に行なえるように働くも
のである。 接点開閉条件 (1) 接触力……50g (2) 開離力……200g (3) 開閉速度……5mm/秒 (4) 電圧……DC28V (5) 定常電流……10A (7) 突入電流……70A 接点特性の評価は、上記条件にて、3×104回
開閉した時の溶着回数、すなわち、接点を開離す
るのに200gを越える力を要した回数、および2
×104回開閉後の接点の消耗量により行つた。試
験数量は各3対であり、表には溶着回数および正
極の減量のばらつきを示した。なお、参考試料と
してAg、Ag−Cu(70重量%Ag)、Ag−CdO(13
重量%CdO)についても同様の試験を試みたが、
AgおよびAg−Cuは溶着が多発し、また、Ag−
CdOは接点開閉時に当接する部分が、機械的摩
耗、材料移転などにより面荒れを生じ摺動々作が
不能となり、各参考試料は1.5×104回で試験を中
止した。
クスに金属酸化物を分散した複合接点材料に関す
るものである。 金属酸化物を利用した複合接点材料として、
Ag−CdO接点材料が広く使用されている。Ag−
CdO接点材料は、接点材料に要求される接触抵
抗、耐溶着、耐アーク消耗などに平均的に優れた
性能を示すことから、継電器、家庭用電子機器の
電源スイツチ、自動車電装品用スイツチなど、数
アンペア以上の負荷電流域に多用されている。 しかしながら、各種の電源開閉器に対して、近
年、安全上の規制に伴なう接触信頼性の改良、あ
るいは、使い易さの面から軽操作性、小型化など
が要求され、加えて、経済性の面から接点の大き
さをより小さくする傾向があり、結果的には、接
点材料の開閉性能に、大巾な改良の期待が寄せら
れている。 本発明は、上記したAg−CdOの接点材料に代
表される酸化物複合接点材料に関するものであ
り、特に、自動車電装品用スイツチのように、負
荷が直流で、かつ閉成時に突入電流の印加される
開閉器に有用な接点材料に関するものである。こ
のような負荷の開閉においては、一般に開閉用接
点にかなりの移転が生じ、また、溶着も発生しや
すいことから、接点材料に要求される特性には厳
しいものがある。加えて、接点を駆動する機構面
において、接点間に侵入して来るダストなどの夾
雑物により、接触信頼性が低下することを防止す
るために、摺動動作を接点に与えることが多く、
耐摩耗性などの機械的強度の向上を図ることが望
まれている。 本発明は、上記した点に鑑みて、基本的には
Ag−Bi2O3接点材料の特性改良に関して提案する
ものである。 Agマトリクス中に、Bi2O3を分散させた接点材
料は、特開昭52−133569号公報に明らかにされて
いるように、接触抵抗が低く、耐溶着性の優れた
接点材料であるが、欠点として、アーク消耗量が
多いということが見受けられた。本発明者らは、
この点の改良のため、種々検討を重ね、Agマト
リクス中において、Bi2O3とSnO2を分散反応さ
せ、BiとSnの複合酸化物(Bi2Sn2O7)に転換さ
せた材料が、アーク消耗性を著しく改善させ、か
つ耐溶着性の面においても、改良効果を示すこと
を見い出した。さらにまた、前記したように、接
点形状を小型化する傾向がAgの価格高騰に伴い
見られるが、これによる耐溶着性の降下を防止す
るには、上記、Bi、Snの酸化物の他にInの酸化
物を添加することが、効果のあることを見い出し
た。 しかしながら、上述したように、直流負荷の如
き移転の生ずる条件で、かつ接点の動作機構に摺
動などを伴つた場合には、酸化物含有材料の通弊
として、移転し増量した側の接点(自動車電装用
スイツチにおいては、一般に負極側)に酸化物の
抜けたAgに富む層が、接点表面に生成し、これ
が摺動々作によつて摩耗しやすいために、接点周
辺部に摩耗粉として飛散し、スイツチ接点間の耐
電圧劣化を招来する。また、Agに富む層は、軟
質であるため、時として接点双方の凝着を生じ、
スイツチの開閉不能などの障害に至らしめる。 本発明は、以上のことから、移転した接点表面
生成物が、耐摩耗性材料であれば、上記欠点を大
巾に改善し得ることに着目し、Agマトリクスを
Ag合金マトリクスとして、合金硬化により耐摩
耗の向上、凝着の防止を計り、かつBi酸化物な
どにより耐溶着性を保持した特徴を有する接点材
料を提供しようとするものである。 次に、本発明の材料の構成を詳述する。 本発明の材料は、Ag−Cu合金マトリクス中に
Bi−Snの複合酸化物を主たる酸化物として分散
し、さらに、BiとSnの組成比率によつて、Snの
酸化物あるいは、Biの酸化物を若干量含有する
材料である。そして、特に耐消耗性をより強く望
まれる場合には、上記酸化物の他に、Inの酸化物
が添加される。本発明の材料は上述の如き構成の
ものであるが、これら構成素材の含有量は、材料
の金属元素全体の重量比でAg−Cu合金マトリク
スのCuが2〜40重量%、各酸化物が金属換算値
でBi1.5〜5重量%、SnがBiの量の2倍を越えな
い範囲で0.5〜8重量%そしてAgが残部である。
Inの酸化物を加える場合は、SnをBiの量の2倍
を越えない範囲で0.5〜5重量%として、金属換
算値で1〜5重量%の量が添加される。 本発明の材料において、Ag合金マトリクスを
構成するAg−Cu合金は、先にも記した如く、直
流負荷を開閉することによつて生成する移転生成
物に、機械的強度を付与し、耐摩耗、凝着を減少
させる効果を示すが、加えてCuそのものが移転
を減少させる効果も大きい。従つて、その相乗作
用によつて、スイツチ接点としての開閉に対する
信頼性は大巾に上昇する。Ag合金マトリクス中
のCu添加量の下限は、上述の効果を引き出すた
めの最少量によつて決められる。他方、その上限
は主として接触抵抗特性によつて制限される。
Cu量の増加に伴ない接触面にCuの酸化物が付着
しはじめるため、徐々に接触抵抗の上昇が起る。 本発明の材料に含まれる主たる酸化物のBi−
Sn複合酸化物(Bi2Sn2O7)は、Biの酸化物
(Bi2O3)とSnの酸化物(SnO2)をモル比で1:
2の割合にて700℃〜900℃の範囲で加熱すること
により黄緑石構造を持つ酸化物として生成する。
その融点は1200℃以上にあり、昇華性を示しAg
−Cu合金マトリクス中に分散させることにより、
耐溶着性、耐消耗性の改善効果が大きい。Ag−
Cu合金マトリクス中に、上記Bi−Snの酸化物、
あるいはさらに加えてInの酸化物を分散させる手
法としては、AgにBi、Sn、さらにはInを添加し
た合金粉を作り、これを酸化雰囲気中にて加熱し
て、Bi、Sn、Inを選択的に酸化させる、いわゆ
る内部酸化法を取り、内部酸化合金粉とし、これ
に別途生成したAg−Cu合金粉を加えて混合し、
成型焼結し、この間に、内部酸化合金粉中のAg
とAg−Cu合金粉を相互拡散させ、Ag−Cu合金
マトリクス中に酸化物を分散する方法を取る。こ
の方法において前記Bi−Snの酸化物は、最初に
Agをマトリクスとした合金粉中に生成させるが、
Bi−Snの酸化物を複合酸化物Bi2Sn2O7の状態で
生成させるためには、前記モル比より換算し、
Bi重量x、Sn重量yとした時、y/x≒0.57の
関係にある必要がある。しかしながら、Biは合
金中において偏析しやすいために、内部酸化処理
において、確実にBi2Sn2O7の状態に転化させる
ことは困難であり、Biの酸化物(Bi2O3)、Snの
酸化物(SnO2)が若干量単独で存在することも
ある。また、当然のことながら上記y/xの値が
0.57より大きくなれば、Bi酸化物が単独で存在す
る機会が少なくなり、Snの酸化物含有量が増加
して来る。y/xの値が0.57より小さくなれば、
この逆の傾向になることは、明らかである。しか
して、本発明材が主としてその用途とされる開閉
電流の大きな小型接点においては、上記y/xの
値が0.57より大きく、Snの酸化物がBi−Sn酸化
物と共存している状態で消耗量が少ない。しか
し、Sn酸化物が増加すると、加工性が悪化しや
すく、特により消耗量を少なくするために、Inの
酸化物を加えた場合、その傾向が著しい。したが
つて、Sn量はY/X=2程度に抑えることが、
そしてInの酸化物を加える場合にはSnを量的に
もさらに減少させることが、総合的にメリツトを
もたらすと言える。ここで、添加される酸化物の
働きと添加量についてまとめて詳述する。 まず、ビスマスについては、それが酸化物とし
て添加された場合に耐溶着性の改善効果が認めら
れる最少添加含有量は金属換算値で1.5重量%で
ある。その添加含有量が増大するに従つて耐溶着
性が改善され、さらに錫と複合酸化物を形成する
ことで接点の耐摩耗性の改善効果が生じる。とこ
ろが、それが多量に含まれると、銀合金内におい
て偏析しやすくなつて、ビスマス酸化物が単独で
存在するようになり、また粗大粒子化を招きやす
いために、消耗量が増大して、望ましい結果を期
待できなくなる。したがつて、その上限値は金属
換算値で5.0重量%とすることが実際的である。 錫については、酸化物としてビスマス酸化物と
複合化され、上述のように耐摩耗性に効果を示す
が、その効果が認められる最少添加含有量は金属
換算値で0.5重量%である。他方、その添加含有
量を増大させると、機械的加工性が低下すること
から、その取扱いの容易さを考慮すると最大添加
含有量は金属換算値で8.0重量%とするのが実際
的である。なお、耐消耗性に配慮してインジウム
の酸化物を添加含有させる場合には、機械加工性
が低下するので錫酸化物の添加含有量を金属換算
値で最大5.0重量%とするのが望ましい。 インジウムについては、錫の代替酸化物として
使用され、耐消耗性に配慮をするとすれば金属換
算値で少なくとも1.0重量%を添加含有させるこ
とが望ましく、一方その量が必要以上に過多にな
ると、逆効果を招いて耐アーク消耗性が悪化し、
また機械加工性の面でも当然のことながら低下す
るので、その最大添加含有量は5.0重量%とする
のが実際的である。 本発明の材料においては、さらに添加酸化物と
してNiの酸化物を含有させることができる。こ
の酸化物は、接点の開閉速度が比較的遅い開閉機
構において、アーク放電の消弧作用によつて、ア
ーク消耗を少なくし、加えて耐溶着性の改善効果
が認められる。Niの酸化物を添加するには、上
記内部酸化合金粉の内部酸化する前の合金粉に予
め金属として添加する方法を取る。ニツケル酸化
物を添加する場合の適当量は金属ニツケルに換算
して0.1〜0.5重量%である。組成範囲の下限は、
この効果を示す最少量であり、他方、上記の量よ
り多くなると銀、ビスマス、錫などとの合金時に
固溶限が小さいために偏析し、この状態で酸化処
理されると難加工性が増すことや、耐溶着性の面
でも特性効果をきたし逆効果を招きやすい。 以上説明した本発明の材料について、より具体
的に実施例にもとづいて説明する。 本発明の組成に従つて、Ag、Cu、Bi、Sn、In
およびNiを合量200g秤量する。そして、内部酸
化合金粉を作るためのAg、Bi、Sn、In、Niなど
の合金と、マトリクスにCuを含有させるための
Ag、Cuの合金に分けて溶解し、インゴツトを
各々作成する。この時、内部酸化合金粉用のイン
ゴツトにおいては、Bi、Sn特に、Biが偏析しや
すいのでAg量を多くするために、AgCu合金イン
ゴツトではAgを10〜20重量%、残部Cuとして溶
解する。次に、各インゴツトを再度溶解し、加圧
窒素ガスによる溶湯噴霧装置にて粉化し、50メツ
シユフイルタを通る粉体とする。内部酸化用合金
粉は、ここで大気中、700℃、50時間の加熱処理
により、含有しているBi、Sn、In、Niなどが選
択的に酸化された内部酸化合金粉に転化する。さ
らに、この合金粉を先に作成したAgCu合金粉と
均質に混合したのち、20mm径の円筒型に装填し、
8トン/cm2の圧力で成型する。次いで、この成型
体をマトリクスとなるAgCu合金の融点より30〜
50℃低い温度において窒素ガス中で3時間加熱処
理し、焼結及びAgCu合金マトリクスの均質化を
行う。そして、550〜600℃の温間押出しによつて
20mm径から3mm径の線材に加工する。その後、
1.5mm径まで冷間伸線し最終で500℃1時間の熱処
理を施し、接点素線材とする。 上述の如くにして得られた素材は、径3mm、曲
率半径6mmの球面頭部を有する接点鋲に加工さ
れ、接点開閉試験に供された。 接点特性は、第1図に示した回路によつて行つ
た試験により評価された。すなわち、第1図は接
点開閉試験機の電気回路を示すものである。図
中、3は供試用のスイツチである。スイツチ3が
開いている時にスイツチ4を一時閉成し、サイリ
スタ8を通してコンデンサ10を充電し、スイツ
チ3が閉成した時、コンデンサ10の電荷がダイ
オード9および抵抗5を通して放電するように突
入電流印加回路を構成した。電池1の電圧を
28V、抵抗2を2.8Ω、コンデンサ10の容量を
1140μF、抵抗5を0.46Ωとして、定常電流10A、
突入電流70Aに設定した。 なお、6,7はサイリスタ8の動作制御用の抵
抗である。第2図は接点開閉試験機の主要部を示
す概略正面図である。上記のように接続された共
試用のスイツチ3は、矢印19方向に動く供試可
動接点11とベアリング15の外周に取り付けら
れた板材の連結材16の一端に固着された供試固
定接点12とにより構成されている。ベアリング
15の外周にはコイル状の接触力設定バネ18を
付加した板状の連結材17が取り付けられてい
る。 ベアリング15を固定すると共に供試用の接点
11,12の開離力を設定する板バネ14をベア
リング15の軸に取り付ける。このようにするこ
とにより、供試固定接点12の上を供試可動接点
11が摺動したとき、供試固定接点12がベアリ
ング15を軸として容易に回転できるようにする
と共に接触力設定バネ18により供試用の接点1
1,12間の接触力を50gに設定する。 供試用の接点11,12が開離するときの開離
力を板バネ14により200gに設定する。 ストツパ13は供試固定接点12の高さを規定
し、両接点の摺動が確実に行なえるように働くも
のである。 接点開閉条件 (1) 接触力……50g (2) 開離力……200g (3) 開閉速度……5mm/秒 (4) 電圧……DC28V (5) 定常電流……10A (7) 突入電流……70A 接点特性の評価は、上記条件にて、3×104回
開閉した時の溶着回数、すなわち、接点を開離す
るのに200gを越える力を要した回数、および2
×104回開閉後の接点の消耗量により行つた。試
験数量は各3対であり、表には溶着回数および正
極の減量のばらつきを示した。なお、参考試料と
してAg、Ag−Cu(70重量%Ag)、Ag−CdO(13
重量%CdO)についても同様の試験を試みたが、
AgおよびAg−Cuは溶着が多発し、また、Ag−
CdOは接点開閉時に当接する部分が、機械的摩
耗、材料移転などにより面荒れを生じ摺動々作が
不能となり、各参考試料は1.5×104回で試験を中
止した。
【表】
測定不能となつた。
表の結果から明らかなように、本発明による接
点材料は、接点が摺動動作を有する開閉器に対し
ては特に優れた耐摩耗性能を有するものである。
また、単なる対向開閉条件下においても、本発明
による接点材料は良好な性能を発揮した。 以上、本発明によれば、耐摩耗性、耐溶着性、
耐アーク消耗性に優れ、しかも安価な接点材料を
提供することができる。さらに、本発明による接
点材料を接点が摺動動作を行なうように構成した
開閉器の接点に用いた場合、特に優れた耐摩耗性
を有する開閉器を提供することができる。
表の結果から明らかなように、本発明による接
点材料は、接点が摺動動作を有する開閉器に対し
ては特に優れた耐摩耗性能を有するものである。
また、単なる対向開閉条件下においても、本発明
による接点材料は良好な性能を発揮した。 以上、本発明によれば、耐摩耗性、耐溶着性、
耐アーク消耗性に優れ、しかも安価な接点材料を
提供することができる。さらに、本発明による接
点材料を接点が摺動動作を行なうように構成した
開閉器の接点に用いた場合、特に優れた耐摩耗性
を有する開閉器を提供することができる。
第1図は接点材料の特性を評価するための接点
開閉試験機の電気回路図、第2図は同機の試験機
構の主要部を示す概略正面図である。 1……電池、2,5,6,7……抵抗、3……
供試用のスイツチ、4……スイツチ、8……サイ
リスタ、9……ダイオード、10……コンデン
サ、11……供試可動接点、12……供試固定接
点、13……ストツパ、14……板バネ、15…
…ベアリング、16,17……板状の連結材、1
8……接触力設定バネ、19……供試可動接点1
1の摺動方向。
開閉試験機の電気回路図、第2図は同機の試験機
構の主要部を示す概略正面図である。 1……電池、2,5,6,7……抵抗、3……
供試用のスイツチ、4……スイツチ、8……サイ
リスタ、9……ダイオード、10……コンデン
サ、11……供試可動接点、12……供試固定接
点、13……ストツパ、14……板バネ、15…
…ベアリング、16,17……板状の連結材、1
8……接触力設定バネ、19……供試可動接点1
1の摺動方向。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 Ag合金マトリクスに金属酸化物を分散させ
た電気接点材料において、金属酸化物が金属換算
値にして、Biを1.5〜5.0重量%、SnをBiの2倍を
越えない範囲において0.5〜8.0重量%含み、さら
にAg合金マトリクス成分としてCuを2.0〜40.0重
量%含有することを特徴とする電気接点材料。 2 Ag合金マトリクスに金属酸化物を分散させ
た電気接点材料において、金属酸化物が金属換算
値にして、Biを1.5〜5.0重量%、SnをBiの2倍を
越えない範囲において0.5〜8.0重量%、Niを0.1〜
0.5重量%含み、さらにAg合金マトリクス成分と
してCuを2.0〜40.0重量%含有することを特徴と
する電気接点材料。 3 Ag合金マトリクスに金属酸化物を分散させ
た電気接点材料において、金属酸化物が金属換算
値にして、Biを1.5〜5.0重量%、SnをBiの2倍を
越えない範囲において0.5〜5.0重量%、Inを1.0〜
5.0重量%それぞれ含み、さらにAg合金マトリク
ス成分としてCuを2.0〜40.0重量%含有すること
を特徴とする電気接点材料。 4 Ag合金マトリクスに金属酸化物を分散させ
た電気接点材料において、金属酸化物が金属換算
値にして、Biを1.5〜5.0重量%、SnをBiの2倍を
越えない範囲において0.5〜5.0重量%、Inを1.0〜
5.0重量%、Niを0.1〜0.5重量%それぞれ含み、さ
らにAg合金マトリクス成分としてCuを2.0〜40.0
重量%含有することを特徴とする電気接点材料。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP55134894A JPS5760042A (en) | 1980-09-26 | 1980-09-26 | Electrical contact material |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP55134894A JPS5760042A (en) | 1980-09-26 | 1980-09-26 | Electrical contact material |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5760042A JPS5760042A (en) | 1982-04-10 |
| JPH0151531B2 true JPH0151531B2 (ja) | 1989-11-06 |
Family
ID=15138997
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP55134894A Granted JPS5760042A (en) | 1980-09-26 | 1980-09-26 | Electrical contact material |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5760042A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE3304637A1 (de) * | 1983-02-10 | 1984-08-16 | Siemens AG, 1000 Berlin und 8000 München | Sinterkontaktwerkstoff fuer niederspannungsschaltgeraete |
-
1980
- 1980-09-26 JP JP55134894A patent/JPS5760042A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS5760042A (en) | 1982-04-10 |
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