JPH02109570A - シルクフィブロイン含有成形物 - Google Patents

シルクフィブロイン含有成形物

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JPH02109570A
JPH02109570A JP63263774A JP26377488A JPH02109570A JP H02109570 A JPH02109570 A JP H02109570A JP 63263774 A JP63263774 A JP 63263774A JP 26377488 A JP26377488 A JP 26377488A JP H02109570 A JPH02109570 A JP H02109570A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、蚕より得られる絹の蛋白質繊維を構成する
物質であるシルクフィブロインを含有する成形物、例え
ば医学分野や生化学的分野で使用される種々の材料とし
て利用される成形物に関する。
従来の技術 絹は古来より織物用として汎用される動物性繊維である
が、近年、絹目体の物理的および生化学的特性に着目し
て医用材料や生化学的材料に応用する研究が盛んに行わ
れている。
蚕のまゆを構成する1本の絹繊維は蛋白質繊維を構成す
る物質である2本のフィブロイン(Plbroln )
とその表面を包む膠(にかわ)質のセリシン(Serl
cln )とから構成されており、所謂絹糸はまゆ糸お
よび生糸から精練によりセリシンを除去したものである
が、この絹糸のフィブロインつまりシルクフィブロイン
は塩化カルシウムや臭化リチウムの如き中性塩の水溶液
に溶解して透析することによってシルクフィブロイン水
溶液とすることが可能であり、この水溶液より適当な手
段で膜ないしフィルムを形成できる。そして、シルクフ
ィブロイン自体は酵素固定能を有すると共に、上記の膜
やフィルムの形態で酸素透過性が高く、かつ選択的イオ
ン透過性および吸収性を示すことが知られており、また
従来より絹糸が手術用の縫合糸に使用されていることか
ら示唆されるように無毒性である上に生体に対する適合
性に優れている。
従って、シルクフィブロインは、上記特性を利用した種
々の医用材料や生化学的材料、例えば酵素固定膜、透析
膜、人工血管、人工皮膚、人工角膜、コンタクトレンズ
、医薬カプセル等の材料として期待されている。
発明が解決しようとする課題 しかしながら、シルクフィブロインを膜ないしフィルム
形態とした場合、元の絹糸のような柔軟性、伸縮性を示
さず、非常に脆く機械的強度に劣るものとなり、薄い膜
になると取扱い中に曲げると容易に折れ、破損すると共
に流延法による成膜では基体から膜を剥離すること自体
が困難になるという問題があり、このような柔軟性の欠
如と脆弱性が前記の医用材料や生化学的材料としての実
用化を阻む最大の要因となっている。また膨潤体が水中
熱の変化で寸法が変化し安定性に欠ける。
この発明は、か\る事情に照らし、柔軟性と使用に耐え
うる強度を持ちかつシルクフィブロインの特性を利用し
た種々の医用材料や生化学的材料などに好適に使用でき
、水中熱に対する寸法安定性を持つシルクフィブロイン
含有成形物を提供することを目的としている。
課題を解決するための手段 この発明者等は、上記目的を達成するために鋭意研究を
重ねた結果、シルクフィブロインと合成高分子物質との
混合物からなる成形物とすることにより、シルクフィブ
ロイン本来の物理的および生化学的特性が損われること
なく良好な柔軟性と強度が付与され、膜ないしフィルム
形態としての用途にも充分に供し得る材料となることを
究明し、この発明を完成するに至った。
すなわち、この発明は、シルクフィブロインと合成高分
子物質との混合物からなるシルクフィブロイン含有成形
物に係る。
そして、この発明においては、上記高分子物質がポリビ
ニルアルコールである構成、該ポリビニルアルコールが
シンジオタクトのダイアド含量45%以上のポリマーか
らなる構成、成形物が膜状ないしフィルム状である構成
、をそれぞれ好適態様とする。
発明の細部構成と作用 シルクフィブロインと混合する合成品分゛子物質の種類
は特に限定されないが、−膜内にシルクフィブロインが
水溶液として得られることから、水溶性樹脂ならびにエ
マルジョン形態となし得るポリマーが好適である。
上記の水溶性樹脂としては、ポリビニルアルコール(以
下、PVAと略称する)、ヒドロキシエチルセルローズ
の如きセルローズ系水溶性樹脂、水溶性アクリル樹脂、
水溶性メラミン樹脂等の各種ポリマーが使用可能である
が、これらの中でも特にPVAはシルクフィブロインと
の親和性がよく成形物に良好な柔軟性を与える。
またPVAは、主鎖の炭素原子に水酸基と水素が結合し
ていることから、ヘテロタクト、アイソタクト、シンジ
オタクトの立体異性が存在するが、この立体規則性の程
度によって成形物の性状に差異が生じ、例えばトリフル
オロ酢酸ビニルから誘導されるようなシンジオタクトの
ダイアド含量の高いPVA (以下、5−PVAと略称
する)を用いた成形物では、最も一般的な酢酸ビニルか
ら誘導されるヘテロタクトの多いアタクチックなPVA
(以下、a−PVAと略称する)を用いた成形物よりも
耐水性が高く強度的にも優れるという利点がある。特に
シンジオタクトのダイアド含量が45%以上の範囲にあ
る5−PVAを用いた成形物は、親水性ではあるが、8
0℃あるいはそれ以上の温度まで水に対して安定で殆ど
溶出せず、膨潤度が水の温度に依存せず一定となること
から、寸法安定性が要求される用途や温度による活性変
動を嫌う用途にも優れた適性を示す。なお、シンジオタ
クトのダイアド含量が60%より高い5−PVAは、水
溶液が非常にゲル化し易いため、取扱いおよびシルクフ
ィブロインとの混合操作上、使用しにくい。たりし、ゲ
ル化はPVAの濃度に依存するので低濃度とすれば60
96以上で使用できる。
一方、a−PVAを用いた成形物では、成形物のa−P
VA比率が高くなるほど、また接触する水の温度が高い
ほど溶出し易くなるが、この溶出は熱処理、ホルマール
化、凍結・解凍サイクル処理等を施すことによって防止
ないし抑制できるので、用途によっては支障なく使用で
きる。また、これら処理によって強度も改善される。
なお、PVAの重合度は5−PVA5a−PVAともに
500以上が好ましい。
前記のエマジョン形態となし得る高分子物質としては、
アクリル−スチレン系共重合体、アクリル−酢酸ビニル
系共重合体、アクリル−塩化ビニリデン系共重合体、ア
クリル系単独重合体の如きアクリル酸、メタクリル酸お
よびこれらのアルキルエステルをモノマー成分として含
む各種のアクリル系ポリマー等が挙げられる。
シルクフィブロインの原料としては、良質のまゆ、生糸
、絹糸に限らず、これらの屑物、使用済みの不用となっ
た絹糸や絹製表地を使用できるほか、蚕体内にある絹糸
腺内の液状用も使用可能である。
この発明の成形物を製造するには、シルクフィブロイン
を、セリシンが含まれる原料ではこれを周知手段で除去
した上で、塩化カルシウムの濃厚水溶酸(通常40〜5
0%濃度)あるいは臭化リチウムの飽和水溶液の如き中
性塩の水溶液に溶解させ、この溶液をセロファン膜等の
半透膜にて透析して塩を除去し、得られたシルクフィブ
ロイン水溶液と合成高分子物質の水溶液またはエマルジ
ョンとを混合し、この混合液を用いて所望の成形物形態
に応じた適宜の手段で成形し、要すれば不溶化を確実に
するために100〜230℃の熱処理もしくは低級アル
コール中への浸漬等を行えばよい。なお、上記雨水溶液
の混合は、低濃度の水溶液を使うか、ゲル化を避けるた
めに50℃以上で行うことが好ましい。なお、合成高分
子物質としてPVAを使用する場合は、その水溶液をか
き混ぜると析出する性質があるのでかき混ぜには十分注
意する必要がある。しかし室温付近でも溶液調製直後で
あればゲル前に混合可能である。
膜ないしフィルム形態の成形物を得るには、通常、上記
混合液をガラス板等の平板面上に流延し、溶媒である水
を蒸発させて成膜し、この膜ないしフィルムを上記平板
面上から剥離する所謂キャスト法が採用される。なお、
この場合、平板面上にシリコーンオイル等の水揮発性液
剤を離型剤として予め塗工しておけば、剥離が容易とな
る。また平板面上に予め非水性高分子膜を形成しておき
、この膜に混合液を流して成膜し、両方の膜を平板面か
ら一体に剥離したのちに相互に分離するようにしてもよ
い。このようなキャスト法では一般に厚さ5μm以上の
膜ないしフィルムを作製できるが、1μm以下の超薄膜
でもシャボン玉法や枠法(例えば、5−PVAの単独膜
についての特許:特開昭60−144305号に開示さ
れた方法)によって作製可能である。
シルクフィブロインと合成高分子物質との混合割合は、
前者/後者の重量比で2/8〜8/2程度とするのがよ
く、シルクフィブロインの比率が少なすぎるとその特性
が充分に発現せず、逆に合成高分子物質の比率が少なす
ぎると成形物の柔軟性および強度が不足して所期の目的
を達成できなくなる。
かくして得られた成形物は、柔軟性に優れ、機械的強度
も大きく、膜ないしフィルム形態でも強靭で破断しにく
−かなりの伸び性も有しており、しかもシルクフィブロ
イン本来の酵素固定能、酸素透過性、選択的イオン透過
性および吸着性を有し、また良好な生体適合性を示すと
共にPH2〜11の範囲で安定であり、かつ耐光性にも
優れてシルクフィブロイン単独成形物のような黄変を生
じにくいという種々の利点を有している。特に、PvA
とシルクフィブロインとの混合物は、水で膨潤するが、
その膨晶度は水の温度に依存せず一定となることから、
寸法安定性が要求される用途や温度による活性変動を嫌
う用途にも優れた適正を示す。
従って、膜ないしフィルム形態の成形物として酵素固定
膜、透析膜の如き選択的イオン透過膜、各種分離膜、ソ
フトコンタクトレンズ材料、人工血管、人工皮膚、人工
角膜の如き生体適合性膜、医薬カプセル等の医用および
生化学的分野を始めとする種々の材料に利用でき、また
ビーズ状や種々の形態の成形物、さらには粉体として使
用する場合の原料となる成形物として脱塩処理剤、廃液
処理剤、生化学反応用担体等への応用も期待できる。
実施例 以下、この発明を実施例によって具体的に説明する。
実施例1 家蚕のまゆを原料として、マルセール石鹸でセリシンを
除去し、得られた乾燥絹糸0.429を9.3モル濃度
の臭化リチウム水溶液中に浸漬して湯浴を用いて溶解さ
せた後、遠心分離し、得られた溶液をセロファンチュー
ブにて2日間透析して臭化リチウムを除去し、濃度1゜
397/dΩのシルクフィブロイン水溶液を調製した。
次に、この水溶液に、トリフルオロ酢酸ビニルから誘導
された5−PVA(121合度2720、シンジオタク
トのダイアド含量55%)を水と共にオートクレーブ中
で約130℃に加熱して得られた濃度1.49g/ d
Qのs −PVA水溶液を、シルクフィブロイン/PV
Aの重量比(固形分換算)が1/1となるように室温下
で混合し、得られた混合液をガラス板の予めシリコーン
オイルが塗工されている表面に乾燥膜厚がlOμm程度
になるように流延して成膜し、この乾燥後の膜をガラス
板から剥離してシルクフィブロイン−PVA混合膜を作
製した。
実施例2 ガラス板上への流延を乾燥膜厚が30μm程度になるよ
うに設定した以外は、実施例1と同様にしてシルクフィ
ブロイン−PVA混合膜を作製した。
実施例3 シルクフィブロイン/PVAの重量比を1/2とした以
外は、実施例2と同様1こしてシルクフィブロイン−P
VA混合膜を作製した。
比較例 シルクフィブロインの水溶液のみを用いて実施例2と同
様にしてシルクフィブロイン単独膜を作製した。なお、
実施例1に対応した薄いシルクフィブロイン単独膜の作
製を同様に試みたが、ガラス板からの剥離時に破れて満
足な膜は得られなかった。
以上の実施例1〜3および比較例で得られた各4枚の膜
につき、膜厚を測定すると共に、それぞれヤング率、破
断強度、伸度および耐光性(25℃、7日間の日光曝露
)を試験したところ、下表の結果が得られた。なお、表
中の数値はいずれも4枚の膜の測定値の平均であり、伸
度は破断時の値を示す。またヤング率は、後述する応力
−ひずみ特性の試験結果より下記式によって算出した値
である。
GPa =109 N/m−109K’l/ms2また
、上記各実施例および比較例で得られた膜をそれぞれ2
0#lllX21111の大きさに切断して試料片とし
、各試料片の両端をコ字形の支持板紙の両側辺部に接着
した後、この支持板紙の基辺部を切断し、これを薄膜フ
ィルム用引張り試験機(伸光通信社製の商品名70M1
5型引っ張り試験機)にセットし、支持板紙の両断片間
距離が10mII/分の割合で拡大する条件によって各
試料片の応力−ひずみ特性を測定した。その結果を第1
図に示す。なお、図中の曲線A1は実施例1、A2は実
施例2、A3は実施例3、Bは比較例のそれぞれ試料片
に対応している。
上表および第1図の結果から、この発明に係るシルクフ
ィブロイン−PVA混合膜は、シルクフィブロイン単独
膜に比較して、柔軟性が高くかつ非常に強靭である上、
耐光性にも優れることが判る。
一方、実施例3におけるメタノール処理を施す前の混合
膜について、そのNaCΩの透過性を導電率測定によっ
て調べた。その結果を略同膜厚の5−PVA単独膜によ
る同透過性と共に第2図に示す。図中の曲線Cは実施例
3の混合膜、曲線りは5−PVA単独膜のそれぞれ特性
を示す。
この第2図の結果から、シルクフィブロイン−PVA混
合膜は5−PVA単独膜よりも高い電解質透過性を示し
、透析膜や各種分離膜として優れていることが判る。
発明の効果 この発明のシルクフィブロイン含有成形物は、シルクフ
ィブロインと合成高分子物質との混合物からなるため、
柔軟性および強度に優れ、かつシルクフィブロイン本来
の物理的および生化学的特性、例えば酵素固定能、酸素
透過性、選択的イオン透過性および吸収性等を具備し、
また生体適合性も良好であり、医用材料や生化学的材料
を始めとして上記特性を利用した種々の材料に好適に使
用できる。
そして、上記合成高分子物質としてPVAを用いたもの
では、その柔軟性付与効果が大きいことに加え、これと
シルクフィブロインとの親和性がよく、また海島状のミ
クロ相分離構造を形成することから、柔軟で品質的に優
れて特に生体適合性のよい成形物となる。更にこのPv
Aとしてシンジオタクト含量が50%以上のポリマーを
用いることにより、耐水性および強度がより良好な成形
物を提供できる。
更にまた、成形物が膜状ないしフィルム状であるもので
は、この発明による柔軟性および強度の改善効果が最大
限に発揮されるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の実施例1〜3および比較例の成形物
の応力−ひずみ特性図、第2図は実施例3および参考例
の成形物の電解質透過特性図である。 以上 ひイと(@/、) 第1 図 峙 内 (分) 第2図

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)シルクフィブロインと合成高分子物質との混合物
    からなるシルクフィブロイン含有成形物。
  2. (2)合成高分子物質がポリビニルアルコールである請
    求項(1)記載のシルクフィブロイン含有成形物。
  3. (3)ポリビニルアルコールがシンジオタクトのダイア
    ド含量45%以上のポリマーからなる請求項(2)記載
    のシルクフィブロイン含有成形物。
  4. (4)膜状ないしフィルム状に形成された請求項(1)
    〜(3)のいずれかに記載のシルクフィブロイン含有成
    形物。
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JPH0669485B2 (ja) 1994-09-07

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