JPH021139B2 - - Google Patents
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- JPH021139B2 JPH021139B2 JP56010545A JP1054581A JPH021139B2 JP H021139 B2 JPH021139 B2 JP H021139B2 JP 56010545 A JP56010545 A JP 56010545A JP 1054581 A JP1054581 A JP 1054581A JP H021139 B2 JPH021139 B2 JP H021139B2
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- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
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- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
- Pyrrole Compounds (AREA)
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
Description
本発明は生理活性物質B―52653X〔2―(1,
5―ジヒドロキシ―2―オキソピロリジン―3―
イル)グリシン〕およびその製造法に関する。 本生理活性物質のアラニン誘導体(生理活性物
質B―52653)はグラム陽性菌およびグラム陰性
菌に対して抗菌活性を示すとともに、コラーゲ
ン・プロリン水酸化酵素阻害作用を示すことが確
認されている(特願昭55―130298(特開昭57―
54151号))。生理活性物質B―52653に関する研究
およびコラーゲン・プロリン水酸化酵素阻害物質
探索研究の途上、ある種の微生物が生理活性物質
B―52653を加水分解して新規な生理活性物質B
―52653Xを生成すること、該微生物は細菌類、
放線菌類の広範囲の属に属すること、該物質の化
学構造式が2―(1,5―ジヒドロキシ―2―オ
キソピロリジン―3―イル)グリシンで示される
新規化合物であること、該物質はある種の微生
物、とりわけストレプトマイセス属に属する菌株
を適宜の栄養培地および培養条件で培養すること
により該生理活性物質を培養物中に生成蓄積させ
ることを明らかにするとともに該物質を有機化学
的合成手段により製造し得ることを明らかにし
て、本発明を完成した。生理活性物質B―
52653Xはグラム陽性菌および陰性菌に対して抗
菌力を示すとともにコラーゲン・プロリン水酸化
酵素阻害作用を示す生理活性物質であるとともに
同様な更に強い作用を有する化合物の合成中間体
としても有用な物質であることが期待できる。本
発明はかゝる知見に基いてさらに研究した結果、
完成されたものである。 すなわち、本発明は (1) 式 で示される生理活性物質B―52653X、 (2) ストレプトマイセス属に属し、生理活性物質
B―52653Xを生産する能力を有する微生物を
培地に培養し、培養物中に生理活性物質B―
52653Xを生成蓄積せしめ、これを採取するこ
とを特徴とする生理活性物質B―52653Xの製
造法、および (3) プロテウス属、シウドモナス属、ミコプラナ
属、エシエリヒア属、アエロモナス属、アセト
バクター段、キサントモナス属、ストレプトマ
イセス属、ストレプトバーテイシリウム属、ノ
カルデイア属、アクチノシンネマ属あるいはミ
クロモノノスポラ属に属し、次式で示される生
理活性物質B―52653 を生理活性物質B―52653Xに変換する能力を
有する微生物の培養物またはその処理物を生理
活性物質B―52653と接触させることを特徴と
する生理活性物質B―52653Xの製造法、であ
る。 さらに詳細には、本発明においてはB―
52653Xを生成、蓄積せしめる生産菌としてスト
レプトマイセス属に属し、生理活性物質B―
52653Xを生産する菌株ならばいずれも用いるこ
とができる。該生産菌としては、たとえば本発明
者らが兵庫県明石市で採取した士壌より分離した
ストレプトマイセスNo.B―52653株が挙げられる。 本願においては生理活性物質B―52653Xを単
に「B―52653X」、またストレプトマイセスNo.B
―52653株を単に「No.―52653株」と略称すること
もある。 A No.B―52653株の菌学的諸性質 No.B―52653株の菌学的諸性質をシヤーリング
およびゴツトリープの方法〔インターナシヨナ
ル・ジヤーナル・オブ・システマテイツク・バク
テリオロジー(International journal of
Systematic Bacteriology)、第16巻、13頁〜340
頁、1966年〕に準じて検討し、28℃,21日間にわ
たつて観察した結果は下記の通りである。 1 形態的特徴 一般的に基生菌糸は寒天培地上で分枝して、よ
く伸長し、気菌糸は単純分枝をなしている。胞子
鎖の形態は多くのものは螺旋状またはループ状を
示し、曲状を示すものも観察される。1胞子柄上
に形成される胞子数は多くの場合10個以上観察さ
れる。胞子の形は卵形または楕円形であり、その
大きさは0.8〜1.2μm×1.0〜1.5μmで、その表面は
とげ状を示す。また、鞭毛胞子、胞子のうは観察
されなかつた。 2 分類用培地上の諸性質 本菌株は種々の地上でよく発育し、豊富な胞子
を着生するが、気菌糸の色調は淡灰色から褐灰色
を示す。培養裏面の色調は淡黄色から褐色を示
し、2,3の培地上の発育では淡黄色から淡褐色
の可溶性色素を生成することがある。 イ シユクロース・硝酸塩寒天培地 生育(G):中程度 気菌糸(AM):中程度、淡褐灰色(5cb〜5ec)
* 可溶性色素(SP):なし ロ グルコース・アスパラギン寒天培地 (G):中程度 (AM):豊富、灰色(5fe)* (SP):なし ハ グリセリン、アスパラギン寒天培地 (G):中程度 (AM):豊富、淡灰色(3fe)* (SP):淡黄色(3gc)* ニ スターチ寒天培地 (G):中程度 (AM):豊富、淡灰色(3fe)* (SP):なし ホ チロシン寒天培地 (G):中程度 (AM):中程度、淡褐灰色(2ca)*なしし淡褐
色(5dc)* (SP):淡褐色(5ig)* ヘ 栄養寒天培地 (G):中程度 (AM):中程度、白色ないし淡褐灰色(3ba)* (SP):なし ト イースト・麦芽寒天培地 (G):豊富 (AM):豊富、淡褐灰(4li)*ないし暗灰色
(5ih)* (SP):なし、または微黄褐 チ オートミール寒天培地 (G):豊富 (AM):豊富、淡灰褐(3fe)* (SP):黄色(2ic)* リ リンゴ酸カルシウム寒天培地 (G):中程度 (AM):中程度、淡褐灰(3ec)*、時には白色 (SP):淡褐色(4ge)* *:ザ・カラー・ハーモニー・マニユアル
(The Color Harmony Manual)、第4版
〔コンテエイナー・コーポレーシヨン・オ
ブ・アメリカ(Container Corporation of
America)、1958年)による色名記号 3 生理的性質 (イ) 生育温度範囲 9〜40℃ (ロ) ゼラチンの液化(グルコース・ペプトンゼラ
チン培地):陽性(弱) (ハ) スターチの加水分解:陽性 (ニ) 脱脂牛乳の凝固、ペプトン化:陽性 (ホ) メラニン様色素の生成 チロシン寒天培地:疑陽性 ペプトン・イースト鉄寒天培地:陰性 4 炭素源の同化性 L―アラビノース ± D―キシロース ± D―グルコース D―フラクトース シユクロース イノシトール L―ラムノース + ラフイノース ± D―マンニツト 対 照 ± (注)::豊富な発育、:比較的良好な発育、
+:発育を認める、±:僅かに発育 以上述べたNo.B―52653株の諸性質を「エス・
エー・ワツクスマン(S.A.Waksman)著;ジ・
アクチノミセテス(The Actinomycetes)、第2
巻、ザ・ウイリアムス・アンド・ウイルキンス・
カンニー(The Williams and Wilkins Co.)発
行、1961年」、アール・イー・ブツフアナン・ア
ンド・エヌ・イー・キボンス(R.E.Buchanan
and N.E.Gibbons)編;バージーズ・マニユア
ル・オブ・デターミネテイブ・バクテリオロジー
(Bergy′s Manual of Determinative
Bacteriology)、第8版、1974年」、「インターナ
シヨナル・ジヤーナル・オブ・システマテイツ
ク・バクテリオロジ―(International Journal
of Systematic Bacteriology)、第18巻、2号、
69―189頁、4号、279〜392頁(1968年)、第19
巻、4号、391〜512頁(1969)、第22巻、4号、
265〜394頁(1972)およびその他の文献に従つて
検索した。 上記の本菌株の諸性質から本菌株の分類学的位
置はストレプトマイセス属に属し、プリーダムら
(アプライド・マイクロバイオロジー(Applied
Microbiology)、第6巻、52〜79頁、1958年)の
提唱するセクシヨン・スピラレスまたはレテイナ
キユリアベルテイおよびグレイ・シリーズに属す
る菌株と考えられる。既知菌株中本菌株に最も類
似と考えられる菌株としてストレプトマイセス・
アルブルス(Streptomyces albulus)が挙げら
れる。No.B―52653株とストレプトマイセス・ア
ルブルスIFO13410(ISP5492)の比較を行なつた。
No.B―52653株はシユクロース・硝酸塩寒天培地
上で淡褐灰色の気菌糸を形成し、グルコース・硝
酸塩寒天培地上で淡褐灰色の気菌糸を形成する。
また、リンゴ酸カルシウム寒天培地上に発育させ
ると淡褐色の可溶性色素を生成する。更にL―ラ
ムノースおよびシユクロースを利用して発育す
る。一方、ストレプトマイセス・アルブルスはシ
ユクロース・硝酸塩寒天培地およびグルース・硝
酸塩寒天培地上で白色の気菌糸を形成し、リンゴ
酸カルシウム寒天培地上での発育は可溶性色素を
生成しない。また、L―ラムノーおよびシユクロ
ースを利用せず、それらを炭素源として発育しな
い。 以上の結果からNo.B―52653株はストレプトマ
イス・アルブルスの新亜種と判断されたのでスト
レプトマイセス・アルブルス・サブエスピー・オ
チオユラゲルス・サブエスピー・ノブ(St―
reptomyces albulus sub sp.ochragerus sub sp.
nov)と命名した。 本菌株No.B―52653株は工業技術院微生物工業
技術研究所にFERM―PNo.5677号として、財団
法人発酵研究所にIFO14072として、ジ・アメリ
カン・タイプ・カルチヤー・コレクシヨン(The
American Type Culture Collection)(米国)
にATCC―31713としてそれぞれ寄託されている。
なお、工業技術院微生物工業技術研究所に寄託の
FERM―PNo.5677号株は、ブタペスト条約に基
づく寄託に占換えられて、FERM BP―273とし
て同研究所に保管されている。 以上に述べた様にNo.B―52653株はストレプト
マイセス属の新菌株であるが、微生物の一般的性
質として自然的にまたは変異剤によつて変異を起
し得る。たとばX線、ガンマー線、紫外線等の放
射線の照射、更には単胞子分離、種々の薬剤によ
る処理または薬剤を含有する培地上での培養、そ
の他の手段で変更させて得られる多くの変異株、
あるいは自然的に得られた突然変異株等であつて
も、上記した菌学的性状または下記に示した様な
菌学的性状との比較において実質的に別種とする
に足らず、しかもB―52653Xを生産する性質を
有するものはすべて本発明の方法に利用し得る。
たとえば、No.B―52653株を種々の変異処理する
ことにより、黄色または青色の気菌糸を着生する
変異株が得られる。 本発明方法の培養に用いられる培地は用いられ
る菌株が利用し得る栄養源を含むものなら、液状
でも固状でもよいが、大量を処理するときには液
体培地を用いるのがより適当である。培地には同
化し得る炭素源、消化し得る窒素源、無機物質、
微量栄養素が適宜配合さる。炭素源としては、た
とえばブドウ糖、乳糖、シヨ糖、麦芽糖、デキス
トリン、でん紛、グリセリン、マンニトール、ソ
ルビトール・油脂類(例、大豆油、ラード油、チ
キン油など)、窒素源としては、たとえば肉エキ
ス、酵母エキス、乾燥酵母、大豆粉、コーン・ス
チープ・リカー、ペプトン、綿実粉、廃糖密、尿
素、アンモニウム塩類(例、硫酸アンモニウム、
塩化アンモニウム、硝酸アンモニウム、酢酸アン
モニウムなど)その他が用いられる。さらにナト
リウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムな
どを含む塩類、鉄、ンガン、亜鉛、コバルト、ニ
ツケルなどの金属塩類、リン酸、ホウ酸などの塩
類や酢酸、プロピオン酸などの有機酸の塩類が適
宜用いられる。その他、アミノ酸(例、グルタミ
ン酸、アスパラギン酸、アラニン、リジン、バリ
ン、メチオニン、プロリン等)、ペプチド(例、
ジペプチド、トリペプチド等)、ビタミン類(例、
B1,B2,ニコチン酸、B12,C等)、核酸類(例、
プリン、ピリミジンおよびその誘導体)等を含有
させてもよい。もちろん培地のPHを調節する目的
で無機または有機の酸、アルカリ類、緩衝剤等を
加え、あるいは消泡の目的で油脂類、表面活性剤
等の適量が添加される。 培養の手段は静置培養でも、振盪培養あるいは
通気撹拌培養法等の手段を用いてもよい。大量の
処理には、いわゆる深部通気撹拌培養によるのが
望ましいことはいうまでもない。培養の条件は培
地の状態、組成、菌株の種類、培養の手段等によ
つて一定しないのは当然であるが、それらは通常
20℃〜35℃の温度で、初発PH5〜8付近に選択す
るのがよい。とりわけ、培養中期の温度は23℃〜
32℃,また初発PHは5.5〜7.0の条件が望ましい。
培養期間も前記の諸条件により一定しないが、B
―52653Xが最大となるまで培養するのがよい。
これに要する時間は液体培地を用いる振盪培養ま
たは通気撹拌培養の場合は通常2〜8日間程度で
ある。 なお、本B―52653X生成に適当なPHの範囲は
PH5.5ないし9.0であり、培養中の培地PHを酸また
はアルカリまたは培地組成によつて制御すること
によつてその生成量を増加させ得ることは云うま
でもない。 また、B―52653XにL―アラニンがペプチド
結合した生理活性物質B―52653を基質としてあ
る種の微生物の培養物またはその処理物(例:菌
体、培養液、その培養物から採取した酵素、その
固定化の酵素)と共に適宜な培地中で反応させる
ことにより、B―52653は加水分解され、目的物
B―52653Xが生成される。培地として通常用い
られるものは液体がより適当である。培地として
は有機物または無機物を含有し、それらによりPH
を調節するとともに酵素を保護し、反応を促進す
ることができる。反応は静置でも振盪あるいは酵
素を含むカラムなどの装置を通過させることによ
つても行なうことができる。反応の条件は酵素の
種類、その含有物の状態によつて一定しないのは
当然であるがそれらは通常3〜40℃の温度で、PH
4〜9付近に選択するのがよい。これに要する時
間も酵素の種類、反応条件によつて一定しない
が、通常5分から10時間程度である。用いられる
微生物の種類はB―52653を加水分解してB―
52653Xを生成し得る能力を有する菌株ならばい
ずれも用いることができる。該微生物としてはた
とばプロテウス・レトゲリ(Proteus rettgeri)
IFO 13501,シウドモナス・マルトフイラ
(Pseudomonas maltophila)IFO 12020,ミコ
プラナ・ジモルフア(Myocplana diorpha)
IFO 13213(FERM―PNo.5033)、エシエリヒア・
コリ(Escheri―chia coli)IFO 3542(特公昭54
―17030号公報記載の公知株)、アエロモナス・ハ
イドラフイラ(Aeromonas hydrophila)IFO
3820、キサントモナス・シトリ(Xanthomonas
citri)IFO 3835、アセトバクター・タービダン
ス(Acetobacter turbidans)IFO 3225、ミクロ
モノスポラ・チヤルセア・サブエスピー・イズメ
ンシス(Micromonospora chalcea sub sp.
izumensis)IFO 12988,ストレプトバーテイシ
リウム・シンナモネウム(Streptoverticilluim
cinnamoneum)No.C―11924 IFO 13713(FERM
―PNo.3837)、ストレプトマイセス・ハイグロス
コピクス・サブエスピー・リモネウス(Strepto
―myces hygroscopicus sub sp.limoneus)
KCC S―0911(JCM 4911)、アクチノシンネ
マ・ミルム(Actinosynnema mirum)KCC A
―0225(JCM 3225)、ノカルデイア・メデイテラ
ネア(Nocardia mediterranea)ATCC 31064
などの菌株が挙げられる。 上記のJCM番号、は理化学研究所微生物系統
保存施設への寄託番号、を示す。JCM 4911株お
よびJCM 3225株はいずれも上記の保存施設発行
のJapan Collection of Microorganisns(JCM)
Catalogue of sStrainsに収載の公知株であり、
同施設から入手することができる。 さらに酵素の固定化に使用する担体としてはセ
フアロース(フアルマシア社製)、セフアデツク
ス(フアルマシア社製)、セルローズその他、水
に不溶性の高分子多糖類などを適宜使用し得る。 培養物または反応液中の本B―52653Xの含量
測定は高速液体クロマトグラフイー(ポンプ;ウ
オータース社モデル6000A、検出装置;ウオータ
ース社モデル440、注入器;ウエータース社モデ
ルU6K、記録装置;日立社モデル561、カラム;
ユニシルQC18、粒子径5μm、カラム径×長さ
(4×300mm)、ガスクロ工業社、移動相;0.01M
(NH4)2HPO4、流速;1.0ml/分(1200psi)、検
出器;ウオークース社、254nm、感度
0.10AUFS)で検出したB―52653Xに相当する
部分の面積から算出した。また、その活性はR.E.
Rhoadsらの方法〔Method in Enzymology
XVIIB,306(1971)〕に準じて測定したコラーゲ
ン・プロリン水酸化酵素の阻害作用によつて確か
めた。さらに以下に示す3種の溶媒系により担体
としてメルク・セルロースF、アート5718、厚さ
0.1mmを用いて薄層クロマトグラフイーを行ない、
ニンヒドリン発色によりその色およびRF値から
B―52653Xを確認した。溶媒1:n―ブター
ル:メタール:10%クエン酸(4:2:2)、溶
媒2;n―ブタノール:酢酸:水(3:1:1)、
溶媒3;n―プロパノール:ピリジン:酢酸:水
(15:10:3:12)。 上記において原料化合物となるB―52653は、
たとえば前述のストレプトマイセス・アルブル
ス・サブエスピー・オチユラゲルス・サブエスピ
ー・ノブ IFO 14072を培養することによつて製
造できる。 このようにして培養された培養物または酵素反
応された反応液の液にほとんどの該生理活性物
質は含まれる。すなわち、このようにして生産さ
れたB―52653Xを分離採取するには、通常微生
物の培養物から代謝物を採取するのに用いられる
手段が単独あるいは任意の順序に組み合わせて、
または反復して用いられる。すなわち、例えば、
過、遠心分離、透析、濃縮、乾燥、凍結乾燥、
吸着、脱着、各種溶媒に対する溶解度の差を利用
する方法(例えば、沈澱、結晶化、再結晶、転
溶、向流分配等)、クロマトグラフイーなどの手
段が用いられる。 更に具体的には、B―52653Xを分離採取する
には、培養液または反応液から菌体または酵素を
去した液から採取するのがよい。また本B―
52653Xは分子中に管能基としてカルボキシル基
およびアミノ基をもつ両性の水溶性物質であるの
で、その性質を利用して培養液中から単離、精
製するのが有利である。 例えば、クロマトグラフイーとしてはカチオン
交換体およびアニオン交換体(例えば、イオン交
換樹脂、セフアデツクスイオン交換体、イオン交
換セルローズ等)、ゲル過用担体〔例えば、セ
フアデツクス類(フアルマシア社製)、バイオゲ
ル類(バイオ・ラド社製)等、好ましくはセフア
デツクスLH―20(フアルマシア社製)〕、活性炭、
ハイボーラスポリマー〔例えば、好ましくはアン
バーライトXAD―2(ローム・アンド・ハース社
製)やダイヤイオンHP―10(三菱化成工業製)〕、
アルミナ、フロリジル、シリカゲル、セルロース
等を用いるクロマトグラフイー等が有利に用いら
れる。 本発明者らは該生理活性物質を上記のような手
段、方法を用いて単離精製し、その物理化学的性
状を調べ、また別途研究の結果、該生理活性物質
が下記の構造式、すなわち、L―〔(3R)―1,
5―ジヒドロキシ―2―オキソピロリジン―3―
イル〕グリシンで示される化合物であること、か
つ本化合物が新規化合物であることを明らかにし
た。 このようにしてB―52653Xを製造することが
できるが、その物理化学的性状を実施例1,2,
3および4で得たものについて示せば次の通りで
ある。 1 外観:無色針状結晶 2 元素分析値:C6H10N2O5 計算値(%):C37.90;H5.30;N14.73 実験値(%):C37.27;H5.85;N14.49 3 分子量(中和当量)およびpKa′値 解離曲線(水溶液中)から求めた中和当量は96
±5であり、この解離曲線から求めた半当量点で
の溶液のPHは8.2±0.5であつた。またこの解離曲
線は互いに近接したpKa′値(変曲点を示さない
ので正確なpKa′値は求められなかつたが7.4付近
と8.9付近と推定される)をもつ2つの電離基の
解離曲線が重なつたものと考えられ、従つて分子
量は192±10計算値C6H10N2O5として190.16)と
算定された。 4 旋光度 〔a〕25 D=+51±5(c=0.5,H2O) 〔a〕25 D=+60±5(c=1.0,0.1N―HC1) 5 紫外線吸収スペクトル 水溶液中における紫外線吸収スペクトルは200
〜360nmの間の領域で特徴的な吸収極大を示さ
ず、末端吸収を示すのみである。 6 赤外線吸収スペクトル KBr錠剤法により測定した赤外線吸収スペク
トルを第1図に示す。 IRνKBr naxcm-1:1690,1628,1405,1365,1130,
1023 7 核磁気共嗚スペクトル バリアンXL―100 NMRスペクトロメーター
を用いてD2O+DC1溶液中で測定した核磁気共嗚
スペクトルを第2図に示す。 NMR(D2O+DC1)δ:5.2〜5.6(1H,m),
4.49(1H,dd,J=1.5&5),1.6〜3.6
(3H,m). 8 溶解性 不溶:メチルアルコール、エチルアルコール、
酢酸エチル、クロロホルム 可溶:水、酢酸、ジメチルスルフオオキサイド 9 薄層クロマトグラフイー (メルク社製、プレコーテツドTLCプレート、
セルローズF、アート5718、厚さ0.1mmを使用) 展開溶媒 Rf値 1―ブタノール:メタノール:10%クエン酸液 (4:2:2) 0.21 1―ブタノール:酢酸:水 (3:1:1) 0.13 1―プロパノール:ピリジン:酢酸:水 (15:10:3:12) 0.61 このプレート上でB―52653Xはニンヒドリン
発色により特異な暗黄録色の呈色を与える。 抗微生物活性 細菌類を試験菌とする場合、寒天稀釈法により
測定し、接種菌量は106CFU(生菌数)/mlの1
白金耳とし、37℃,18〜20時間培養で判定した。
表に示した様にB―52653Xはグラム陽性菌およ
び陰性菌に活性を示すことが認められた。 試 験 菌 MIC(μg/ml) エシエリヒア・コリ (Esherichia coli) 100〜400 プロテウス・ブルガリス (Proteus vulgaris)IFO3045 25〜100 プロテウス・モルガニイ (Proteus morganii)IFO3168 50〜200 セラチア・マルセセンス (Serratia marcescens)IFO3046 50〜200 スタフイロコツカス・アウレウス (Staphylococcus aureus)IFO13726 12.5〜50 スタフイロコツカス・アウレウス・アンチビオテ
イツク・レジスタント・ミユータント (Staphylococcus aureus antibiotic resistant
mutant) 0.75〜3.0 バチルス・ズブチリス (Bacillus subtilis)PCI219 100〜400 バチルス・セレウス (Bacillus cereus)IFO3614 12.5〜50 培地:グルコース3%,グルタミン酸ソーダ
0.5%,K2HPO40.05%,MgSO4・
7H2O0.05%,KCl0.05%,酵母エキス
(Difco)0.05%,カザミノ酸0.02%,寒天
1.5%(PH7.0)。 本物質は、これを約100〜1000μg/ml程度の水
溶液とすることにより鳥かごの消毒、実験器具の
消毒、人の手の消毒などの消毒剤として用いるこ
とができる。 コラーゲン・プロリン水酸化酵素阻害作用 肝硬変症、肺線維症など臓器線維症はコラーゲ
ンの病的増加などに起因する疾患とされている
が、その線維化抑制剤の一つとして上記酵素阻害
剤が考えられる。 B―52653Xによるラーゲン・プロリン水酸化
酵素の阻害活性の測定は、K.I.KiuirikoおよびJ.
Halmeらの方法〔J.Biol.Chem.242,4007(1967)
およびBiochim.Biophys.Acta.198,460(1967)〕
に準じて、鶏胚より調製した部分精製酵素標品を
使用し、(Pro.Pro.Gly)5・4H2O(蛋白質研究奨励
会製、大阪)を基質として、R.E.Rhoaadsらの方
法〔Method in Enzymology XVIIB,306
(1971)〕に準じて行なつた。その結果、部分精製
酵素100μg(蛋白質として)の活性を50%阻害す
るのに必要なB―52653Xの濃度(ID50値)は
2.2mMであることがわかつた。本物質は同様の
活性を示す有用な物質を合成するための原料とな
り得る可能性を有する。 以下に、参考例および実施例を挙げて本発明を
さらに詳細に説明する。 参考例 1 No.B―52653株(IFO 14072)をグルコース・
アスパラギン寒天培地上に接種して、24℃で10日
間培養した。発育した胞子を殺菌水中にかきと
り、胞子懸濁液(3×108生菌数/ml)を調製し、
冷室に保存し、種菌液とした。この種菌液1mlを
前培養培地(コーン・スチープ・リカー35g,プ
ロフロ10g,K2HPO41g,CaCO315g,グルコ
ース20g,水道水1PH6.5)の500mlを分注,滅
菌した2板口フラスコに接種して、往復振盪機
上で28℃において40時間培養した。この培養液
500mlを、前培養培地100を注入、滅菌した200
ステンレス・スチール醗酵槽中に接種して、28
℃,24時間、通気(50/min),撹拌
(200rpm,1/2DT)して、内圧1Kg/cm2下で種培
養を行なつた。この種培養の100を主醗酵培地
(DL―アラニン0.05%,DL―メチオニン0.1%,
FesO40.1%,ZnSO40.05%,MgSO4・7H2O0.02
%,MnSO40.01%,KH2PO40.13%,プロフロ2.5
%,脱脂大豆粉0.5%,NH4Cl0.5%,CaCO31.25
%およびグルコース10%〔別滅菌〕)900を注
入、滅菌した2000容のステンレス・スチール醗
酵槽に移植した。主醗酵は28℃,54時間、通気
(1000/min)、撹拌(200rpm,1/3DT2段)し
て内圧(1Kg/cm2)下で培養した。得られた培養
液980に濾過助剤としてトプコライトNo.34(東興
パーライト工業製)30Kgを加え、連続真空濾過器
を用いて濾過する。得られた濾液1350に、しゆ
う酸1.4Kgを加え、30分間撹拌後、トプコライト
No.34を5Kg加えて濾過する。濾液1450mlをアンバ
ーライト200(H+型)のカラム(350)に吸着さ
せ、水洗後、0.5Nアンモニア水で溶出する。活
性溶出画分を合わせて減圧濃縮し、濃縮液(20
)を活性炭(クロマト用白さぎ、武田薬品工業
製)のカラム(200)に吸着させ水で溶出する。
溶出活性画分を合わせて1.5になるまで濃縮す
る。 濃縮液750mlをアルミナ(メルク社製、活性ア
ルミナ90、中性、活性度)のカラム(3)に
吸着させ、水洗後、0.2Nアンモニア水で溶出す
る。溶出活性画分を集め減圧濃縮乾固する。残留
物約30gを水60mlに溶解し、活性炭(1)のカ
ラムクロマトに付し水で溶出し、活性画分を合わ
せて減圧濃縮する。濃縮液をアンバーライト
IRA68(ローム・アンド・ハース社製)のカラム
(700ml)に吸着させ、水および0.1M酢酸で洗浄
後、0.2M酢酸で溶出する。活性画分を合わせ減
圧濃縮し、活性炭のカラム(500ml)に吸着させ
水で溶出する。活性画分を合わせて減圧濃縮乾固
すると約93%純度の白色粉末3.9gが得られる。 上記の白色粉末1.0gを50%メタノール水4ml
に溶解し、70%メタール4mlで希釈し、70%メタ
ール水中で膨潤させたセフアデツクスLH―20
(フアルマシア・フアイン・ケミカルズ社製)カ
ラムクロマトに付し70%メタノール水で溶出す
る。活性画分を合わせて減圧下にメタノールを留
去し、水溶液を凍結乾燥すると生理活性物質B―
52653 0.9gが得られる。 本B―52653の元素分析値および薄層クロマト
グラフイーのRf値は次のとおりであつた。 (1) 元素分析値:C9H15N3O6・H2O 計算値:C38.71;H6.14;N15.05 実験値:C38.44;H6.34;N14.78 (2) 薄層クロマトグラフイー (メルク社製プレコーテツドHLCプレート、
シリカゲル 60F―254を使用) 展 開 溶 媒 Rf値 1―ブタノール・酢酸・水 (3:1:1) 0.15 1―ブタノール・ピリジン・酢酸・水 (4:1:1:2) 0.08 1―プロパノール・水 (7:3) 0.13 2―プロパノール・ジイソプロピルエーテル・
60%ぎ酸 (4:3:3) 0.16 クロロホルム・メタノール・17%アンモニア水 (2:2:1) 0.17 実施例 1 No.B―52653株(IFO 14072)をグルコース・
アスパラギン寒天培地上に接種して、24℃で10日
間培養した。発育した胞子を殺菌水中にかきと
り、胞子懸濁液(3×108生菌数/ml)を調製し、
冷室に保存し、種菌液とした。この種菌液1mlを
培養培地(グルコーズ2.0%、可溶性澱粉3.0%、
脱脂大豆粉1.0%、コーンスチープ・リカー1.0
%、ペプトン0.5%、食塩0.3%、PH7.0)の500ml
の分注、滅菌した2容坂口フラスコに接種し
て、往復振盪機上で28℃において3日間培養し
た。この培養液の1.5を前記培養培地30を注
入、滅菌した50容醗酵槽中に接種して、28℃、
3日間、通気(30/min)、撹拌(280rpm)し
て、内圧1Kg/cm2下で種培養を行なつた。この種
培養の10を前記培養培地100および消泡剤と
してアクトコール(武田薬品工業製)50gを注
入、滅菌した200容醗酵槽に移植した。この主
醗酵は28℃、90時間、通気(100/min)、撹拌
(200rpm)して内圧1.0Kg/cm2下で培養した。そ
の結果、その培養濾液中にB―52653―Xが約
13μg/ml生成していることを認めた。 実施例 2 実施例1で得られた培養液78を濾過助剤ハイ
フロスーパーセル(ジヨーンズ・マンビル社製)
3Kgを用いて、連続真空濾過器で濾過した。得ら
れた濾液82にしゆう酸を加えてPH3.0に調整後
等量の酢酸エチルを加えて撹拌、静置して分離し
た酢酸エチル層を除去した。残存する酢酸エチル
を除去するため水層区分91を減圧濃縮し濃縮液
59を得た。これをアンバーライトIR―120(H+
型)のカラム(17)に吸着させ、水洗後、
0.5Nアンモニア水で溶出した。溶出液85を減
圧濃縮し、濃縮液(1.2)を活性炭(クロマト
用白さぎ、武田薬品工業製)のカラム(10)に
吸着させ水で溶出した。B―52653Xを含有する
溶出画分を合わせて濃縮し、濃縮によつて生成す
る沈澱物を遠心(サーバル遠心機RC2―B、ロー
ターSS34で12000rpm,10min)によつて除去し、
上澄液102mlを得た。これをアルミナ(メルク社
製、活性アルミナ90、中性、活性度)のカラム
400mlに吸着させ、水2および0.02Nアンモニ
ア水1.2を流した後、0.04Nアンモニア水で溶出
した。B―52653Xを含有する溶出画分を集めて
減圧濃縮乾固して粗粉末735mgが得られた。この
粗粉末625mgを150mlの水に溶解し、これに活性炭
0.8gを添加しよく撹拌後遠心分離によつて活性
炭を除去した。上澄液に再び0.8gの活性炭を添
加しよく撹拌後遠心分離によつて活性炭を除去し
た。得られた上澄液を減圧濃縮し、濃縮液約20ml
に少量のメタノールを添加し冷暗所に一夜放置す
ることによつて無色の針状結晶が得られた。これ
を濾別し、50%メタノール、メタノールおよびエ
ーテルで洗滌後減圧乾燥することによつてB―
52653Xの結晶472mgを得た。 実施例 3 ストレプトマイセス・アルブルス・サブエスピ
ー・オチユラゲルスIFO 14072の培養物から採取
された生理活性物質B―52653(特願昭55―
130298)の3gを1.2Lの蒸留水に溶解し、これ
に、アセトバクター・タービダンスIFO 3225の
生産するα―アミノ酸エステルヒドロラーゼの粗
酵素調製物をセフアローズー4B(フアルマシア社
製)に固定化した固定化酵素〔(特願昭51―61686
の方法によつて調製〕の100ml(比活性20unit/
mlゲル)を添加し、0.2N水酸化ナトリウム溶液
又は0.2N塩酸溶液を用いてPHを6.0に保ちつつ、
5℃において8時間反応した。反応後、これを濾
過し、更に固定化酵素を1の蒸留水で5℃にお
いて洗浄し、洗液と濾液を合わせて2の反応濾
液を得た。本酵素と共に反応したB―52653の加
水分解率は82%で、この反応液にはB―
52653X1.52gを含むことが推定された。 実施例 4 実施例3で得た反応液を濾過し、アンバーライ
トIR―68(OH-型)のカラム(300ml)に吸着さ
せ、カラムを水洗後、0.3N―酢酸水で溶出した。
溶出画分を減圧濃縮乾固し、更にデシケーター中
で減圧乾燥した。残留物を活性炭(350ml)のカ
ラムクロマトに付し、水で溶出した。溶出画分を
減圧濃縮乾固し、残留物を水から結晶化してL―
〔(3R)―1,5―ジヒドロキシ―2―オキソピ
ロリジン―3―イル)グリシン1.2gを得た。 元素分析:C6H10N2O5 計算値(%):C37.90;H5.30;N14.73 実験値(%):C37.23;H5.85;N14.49 IRνKBr naxcm-1:1690,1628,1405,1365,1130,
1023. NMR(D2O)δ:5.2〜5.6(1H,m,5―H),
4.19(1H,dd,J=1.5&5,
5―ジヒドロキシ―2―オキソピロリジン―3―
イル)グリシン〕およびその製造法に関する。 本生理活性物質のアラニン誘導体(生理活性物
質B―52653)はグラム陽性菌およびグラム陰性
菌に対して抗菌活性を示すとともに、コラーゲ
ン・プロリン水酸化酵素阻害作用を示すことが確
認されている(特願昭55―130298(特開昭57―
54151号))。生理活性物質B―52653に関する研究
およびコラーゲン・プロリン水酸化酵素阻害物質
探索研究の途上、ある種の微生物が生理活性物質
B―52653を加水分解して新規な生理活性物質B
―52653Xを生成すること、該微生物は細菌類、
放線菌類の広範囲の属に属すること、該物質の化
学構造式が2―(1,5―ジヒドロキシ―2―オ
キソピロリジン―3―イル)グリシンで示される
新規化合物であること、該物質はある種の微生
物、とりわけストレプトマイセス属に属する菌株
を適宜の栄養培地および培養条件で培養すること
により該生理活性物質を培養物中に生成蓄積させ
ることを明らかにするとともに該物質を有機化学
的合成手段により製造し得ることを明らかにし
て、本発明を完成した。生理活性物質B―
52653Xはグラム陽性菌および陰性菌に対して抗
菌力を示すとともにコラーゲン・プロリン水酸化
酵素阻害作用を示す生理活性物質であるとともに
同様な更に強い作用を有する化合物の合成中間体
としても有用な物質であることが期待できる。本
発明はかゝる知見に基いてさらに研究した結果、
完成されたものである。 すなわち、本発明は (1) 式 で示される生理活性物質B―52653X、 (2) ストレプトマイセス属に属し、生理活性物質
B―52653Xを生産する能力を有する微生物を
培地に培養し、培養物中に生理活性物質B―
52653Xを生成蓄積せしめ、これを採取するこ
とを特徴とする生理活性物質B―52653Xの製
造法、および (3) プロテウス属、シウドモナス属、ミコプラナ
属、エシエリヒア属、アエロモナス属、アセト
バクター段、キサントモナス属、ストレプトマ
イセス属、ストレプトバーテイシリウム属、ノ
カルデイア属、アクチノシンネマ属あるいはミ
クロモノノスポラ属に属し、次式で示される生
理活性物質B―52653 を生理活性物質B―52653Xに変換する能力を
有する微生物の培養物またはその処理物を生理
活性物質B―52653と接触させることを特徴と
する生理活性物質B―52653Xの製造法、であ
る。 さらに詳細には、本発明においてはB―
52653Xを生成、蓄積せしめる生産菌としてスト
レプトマイセス属に属し、生理活性物質B―
52653Xを生産する菌株ならばいずれも用いるこ
とができる。該生産菌としては、たとえば本発明
者らが兵庫県明石市で採取した士壌より分離した
ストレプトマイセスNo.B―52653株が挙げられる。 本願においては生理活性物質B―52653Xを単
に「B―52653X」、またストレプトマイセスNo.B
―52653株を単に「No.―52653株」と略称すること
もある。 A No.B―52653株の菌学的諸性質 No.B―52653株の菌学的諸性質をシヤーリング
およびゴツトリープの方法〔インターナシヨナ
ル・ジヤーナル・オブ・システマテイツク・バク
テリオロジー(International journal of
Systematic Bacteriology)、第16巻、13頁〜340
頁、1966年〕に準じて検討し、28℃,21日間にわ
たつて観察した結果は下記の通りである。 1 形態的特徴 一般的に基生菌糸は寒天培地上で分枝して、よ
く伸長し、気菌糸は単純分枝をなしている。胞子
鎖の形態は多くのものは螺旋状またはループ状を
示し、曲状を示すものも観察される。1胞子柄上
に形成される胞子数は多くの場合10個以上観察さ
れる。胞子の形は卵形または楕円形であり、その
大きさは0.8〜1.2μm×1.0〜1.5μmで、その表面は
とげ状を示す。また、鞭毛胞子、胞子のうは観察
されなかつた。 2 分類用培地上の諸性質 本菌株は種々の地上でよく発育し、豊富な胞子
を着生するが、気菌糸の色調は淡灰色から褐灰色
を示す。培養裏面の色調は淡黄色から褐色を示
し、2,3の培地上の発育では淡黄色から淡褐色
の可溶性色素を生成することがある。 イ シユクロース・硝酸塩寒天培地 生育(G):中程度 気菌糸(AM):中程度、淡褐灰色(5cb〜5ec)
* 可溶性色素(SP):なし ロ グルコース・アスパラギン寒天培地 (G):中程度 (AM):豊富、灰色(5fe)* (SP):なし ハ グリセリン、アスパラギン寒天培地 (G):中程度 (AM):豊富、淡灰色(3fe)* (SP):淡黄色(3gc)* ニ スターチ寒天培地 (G):中程度 (AM):豊富、淡灰色(3fe)* (SP):なし ホ チロシン寒天培地 (G):中程度 (AM):中程度、淡褐灰色(2ca)*なしし淡褐
色(5dc)* (SP):淡褐色(5ig)* ヘ 栄養寒天培地 (G):中程度 (AM):中程度、白色ないし淡褐灰色(3ba)* (SP):なし ト イースト・麦芽寒天培地 (G):豊富 (AM):豊富、淡褐灰(4li)*ないし暗灰色
(5ih)* (SP):なし、または微黄褐 チ オートミール寒天培地 (G):豊富 (AM):豊富、淡灰褐(3fe)* (SP):黄色(2ic)* リ リンゴ酸カルシウム寒天培地 (G):中程度 (AM):中程度、淡褐灰(3ec)*、時には白色 (SP):淡褐色(4ge)* *:ザ・カラー・ハーモニー・マニユアル
(The Color Harmony Manual)、第4版
〔コンテエイナー・コーポレーシヨン・オ
ブ・アメリカ(Container Corporation of
America)、1958年)による色名記号 3 生理的性質 (イ) 生育温度範囲 9〜40℃ (ロ) ゼラチンの液化(グルコース・ペプトンゼラ
チン培地):陽性(弱) (ハ) スターチの加水分解:陽性 (ニ) 脱脂牛乳の凝固、ペプトン化:陽性 (ホ) メラニン様色素の生成 チロシン寒天培地:疑陽性 ペプトン・イースト鉄寒天培地:陰性 4 炭素源の同化性 L―アラビノース ± D―キシロース ± D―グルコース D―フラクトース シユクロース イノシトール L―ラムノース + ラフイノース ± D―マンニツト 対 照 ± (注)::豊富な発育、:比較的良好な発育、
+:発育を認める、±:僅かに発育 以上述べたNo.B―52653株の諸性質を「エス・
エー・ワツクスマン(S.A.Waksman)著;ジ・
アクチノミセテス(The Actinomycetes)、第2
巻、ザ・ウイリアムス・アンド・ウイルキンス・
カンニー(The Williams and Wilkins Co.)発
行、1961年」、アール・イー・ブツフアナン・ア
ンド・エヌ・イー・キボンス(R.E.Buchanan
and N.E.Gibbons)編;バージーズ・マニユア
ル・オブ・デターミネテイブ・バクテリオロジー
(Bergy′s Manual of Determinative
Bacteriology)、第8版、1974年」、「インターナ
シヨナル・ジヤーナル・オブ・システマテイツ
ク・バクテリオロジ―(International Journal
of Systematic Bacteriology)、第18巻、2号、
69―189頁、4号、279〜392頁(1968年)、第19
巻、4号、391〜512頁(1969)、第22巻、4号、
265〜394頁(1972)およびその他の文献に従つて
検索した。 上記の本菌株の諸性質から本菌株の分類学的位
置はストレプトマイセス属に属し、プリーダムら
(アプライド・マイクロバイオロジー(Applied
Microbiology)、第6巻、52〜79頁、1958年)の
提唱するセクシヨン・スピラレスまたはレテイナ
キユリアベルテイおよびグレイ・シリーズに属す
る菌株と考えられる。既知菌株中本菌株に最も類
似と考えられる菌株としてストレプトマイセス・
アルブルス(Streptomyces albulus)が挙げら
れる。No.B―52653株とストレプトマイセス・ア
ルブルスIFO13410(ISP5492)の比較を行なつた。
No.B―52653株はシユクロース・硝酸塩寒天培地
上で淡褐灰色の気菌糸を形成し、グルコース・硝
酸塩寒天培地上で淡褐灰色の気菌糸を形成する。
また、リンゴ酸カルシウム寒天培地上に発育させ
ると淡褐色の可溶性色素を生成する。更にL―ラ
ムノースおよびシユクロースを利用して発育す
る。一方、ストレプトマイセス・アルブルスはシ
ユクロース・硝酸塩寒天培地およびグルース・硝
酸塩寒天培地上で白色の気菌糸を形成し、リンゴ
酸カルシウム寒天培地上での発育は可溶性色素を
生成しない。また、L―ラムノーおよびシユクロ
ースを利用せず、それらを炭素源として発育しな
い。 以上の結果からNo.B―52653株はストレプトマ
イス・アルブルスの新亜種と判断されたのでスト
レプトマイセス・アルブルス・サブエスピー・オ
チオユラゲルス・サブエスピー・ノブ(St―
reptomyces albulus sub sp.ochragerus sub sp.
nov)と命名した。 本菌株No.B―52653株は工業技術院微生物工業
技術研究所にFERM―PNo.5677号として、財団
法人発酵研究所にIFO14072として、ジ・アメリ
カン・タイプ・カルチヤー・コレクシヨン(The
American Type Culture Collection)(米国)
にATCC―31713としてそれぞれ寄託されている。
なお、工業技術院微生物工業技術研究所に寄託の
FERM―PNo.5677号株は、ブタペスト条約に基
づく寄託に占換えられて、FERM BP―273とし
て同研究所に保管されている。 以上に述べた様にNo.B―52653株はストレプト
マイセス属の新菌株であるが、微生物の一般的性
質として自然的にまたは変異剤によつて変異を起
し得る。たとばX線、ガンマー線、紫外線等の放
射線の照射、更には単胞子分離、種々の薬剤によ
る処理または薬剤を含有する培地上での培養、そ
の他の手段で変更させて得られる多くの変異株、
あるいは自然的に得られた突然変異株等であつて
も、上記した菌学的性状または下記に示した様な
菌学的性状との比較において実質的に別種とする
に足らず、しかもB―52653Xを生産する性質を
有するものはすべて本発明の方法に利用し得る。
たとえば、No.B―52653株を種々の変異処理する
ことにより、黄色または青色の気菌糸を着生する
変異株が得られる。 本発明方法の培養に用いられる培地は用いられ
る菌株が利用し得る栄養源を含むものなら、液状
でも固状でもよいが、大量を処理するときには液
体培地を用いるのがより適当である。培地には同
化し得る炭素源、消化し得る窒素源、無機物質、
微量栄養素が適宜配合さる。炭素源としては、た
とえばブドウ糖、乳糖、シヨ糖、麦芽糖、デキス
トリン、でん紛、グリセリン、マンニトール、ソ
ルビトール・油脂類(例、大豆油、ラード油、チ
キン油など)、窒素源としては、たとえば肉エキ
ス、酵母エキス、乾燥酵母、大豆粉、コーン・ス
チープ・リカー、ペプトン、綿実粉、廃糖密、尿
素、アンモニウム塩類(例、硫酸アンモニウム、
塩化アンモニウム、硝酸アンモニウム、酢酸アン
モニウムなど)その他が用いられる。さらにナト
リウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムな
どを含む塩類、鉄、ンガン、亜鉛、コバルト、ニ
ツケルなどの金属塩類、リン酸、ホウ酸などの塩
類や酢酸、プロピオン酸などの有機酸の塩類が適
宜用いられる。その他、アミノ酸(例、グルタミ
ン酸、アスパラギン酸、アラニン、リジン、バリ
ン、メチオニン、プロリン等)、ペプチド(例、
ジペプチド、トリペプチド等)、ビタミン類(例、
B1,B2,ニコチン酸、B12,C等)、核酸類(例、
プリン、ピリミジンおよびその誘導体)等を含有
させてもよい。もちろん培地のPHを調節する目的
で無機または有機の酸、アルカリ類、緩衝剤等を
加え、あるいは消泡の目的で油脂類、表面活性剤
等の適量が添加される。 培養の手段は静置培養でも、振盪培養あるいは
通気撹拌培養法等の手段を用いてもよい。大量の
処理には、いわゆる深部通気撹拌培養によるのが
望ましいことはいうまでもない。培養の条件は培
地の状態、組成、菌株の種類、培養の手段等によ
つて一定しないのは当然であるが、それらは通常
20℃〜35℃の温度で、初発PH5〜8付近に選択す
るのがよい。とりわけ、培養中期の温度は23℃〜
32℃,また初発PHは5.5〜7.0の条件が望ましい。
培養期間も前記の諸条件により一定しないが、B
―52653Xが最大となるまで培養するのがよい。
これに要する時間は液体培地を用いる振盪培養ま
たは通気撹拌培養の場合は通常2〜8日間程度で
ある。 なお、本B―52653X生成に適当なPHの範囲は
PH5.5ないし9.0であり、培養中の培地PHを酸また
はアルカリまたは培地組成によつて制御すること
によつてその生成量を増加させ得ることは云うま
でもない。 また、B―52653XにL―アラニンがペプチド
結合した生理活性物質B―52653を基質としてあ
る種の微生物の培養物またはその処理物(例:菌
体、培養液、その培養物から採取した酵素、その
固定化の酵素)と共に適宜な培地中で反応させる
ことにより、B―52653は加水分解され、目的物
B―52653Xが生成される。培地として通常用い
られるものは液体がより適当である。培地として
は有機物または無機物を含有し、それらによりPH
を調節するとともに酵素を保護し、反応を促進す
ることができる。反応は静置でも振盪あるいは酵
素を含むカラムなどの装置を通過させることによ
つても行なうことができる。反応の条件は酵素の
種類、その含有物の状態によつて一定しないのは
当然であるがそれらは通常3〜40℃の温度で、PH
4〜9付近に選択するのがよい。これに要する時
間も酵素の種類、反応条件によつて一定しない
が、通常5分から10時間程度である。用いられる
微生物の種類はB―52653を加水分解してB―
52653Xを生成し得る能力を有する菌株ならばい
ずれも用いることができる。該微生物としてはた
とばプロテウス・レトゲリ(Proteus rettgeri)
IFO 13501,シウドモナス・マルトフイラ
(Pseudomonas maltophila)IFO 12020,ミコ
プラナ・ジモルフア(Myocplana diorpha)
IFO 13213(FERM―PNo.5033)、エシエリヒア・
コリ(Escheri―chia coli)IFO 3542(特公昭54
―17030号公報記載の公知株)、アエロモナス・ハ
イドラフイラ(Aeromonas hydrophila)IFO
3820、キサントモナス・シトリ(Xanthomonas
citri)IFO 3835、アセトバクター・タービダン
ス(Acetobacter turbidans)IFO 3225、ミクロ
モノスポラ・チヤルセア・サブエスピー・イズメ
ンシス(Micromonospora chalcea sub sp.
izumensis)IFO 12988,ストレプトバーテイシ
リウム・シンナモネウム(Streptoverticilluim
cinnamoneum)No.C―11924 IFO 13713(FERM
―PNo.3837)、ストレプトマイセス・ハイグロス
コピクス・サブエスピー・リモネウス(Strepto
―myces hygroscopicus sub sp.limoneus)
KCC S―0911(JCM 4911)、アクチノシンネ
マ・ミルム(Actinosynnema mirum)KCC A
―0225(JCM 3225)、ノカルデイア・メデイテラ
ネア(Nocardia mediterranea)ATCC 31064
などの菌株が挙げられる。 上記のJCM番号、は理化学研究所微生物系統
保存施設への寄託番号、を示す。JCM 4911株お
よびJCM 3225株はいずれも上記の保存施設発行
のJapan Collection of Microorganisns(JCM)
Catalogue of sStrainsに収載の公知株であり、
同施設から入手することができる。 さらに酵素の固定化に使用する担体としてはセ
フアロース(フアルマシア社製)、セフアデツク
ス(フアルマシア社製)、セルローズその他、水
に不溶性の高分子多糖類などを適宜使用し得る。 培養物または反応液中の本B―52653Xの含量
測定は高速液体クロマトグラフイー(ポンプ;ウ
オータース社モデル6000A、検出装置;ウオータ
ース社モデル440、注入器;ウエータース社モデ
ルU6K、記録装置;日立社モデル561、カラム;
ユニシルQC18、粒子径5μm、カラム径×長さ
(4×300mm)、ガスクロ工業社、移動相;0.01M
(NH4)2HPO4、流速;1.0ml/分(1200psi)、検
出器;ウオークース社、254nm、感度
0.10AUFS)で検出したB―52653Xに相当する
部分の面積から算出した。また、その活性はR.E.
Rhoadsらの方法〔Method in Enzymology
XVIIB,306(1971)〕に準じて測定したコラーゲ
ン・プロリン水酸化酵素の阻害作用によつて確か
めた。さらに以下に示す3種の溶媒系により担体
としてメルク・セルロースF、アート5718、厚さ
0.1mmを用いて薄層クロマトグラフイーを行ない、
ニンヒドリン発色によりその色およびRF値から
B―52653Xを確認した。溶媒1:n―ブター
ル:メタール:10%クエン酸(4:2:2)、溶
媒2;n―ブタノール:酢酸:水(3:1:1)、
溶媒3;n―プロパノール:ピリジン:酢酸:水
(15:10:3:12)。 上記において原料化合物となるB―52653は、
たとえば前述のストレプトマイセス・アルブル
ス・サブエスピー・オチユラゲルス・サブエスピ
ー・ノブ IFO 14072を培養することによつて製
造できる。 このようにして培養された培養物または酵素反
応された反応液の液にほとんどの該生理活性物
質は含まれる。すなわち、このようにして生産さ
れたB―52653Xを分離採取するには、通常微生
物の培養物から代謝物を採取するのに用いられる
手段が単独あるいは任意の順序に組み合わせて、
または反復して用いられる。すなわち、例えば、
過、遠心分離、透析、濃縮、乾燥、凍結乾燥、
吸着、脱着、各種溶媒に対する溶解度の差を利用
する方法(例えば、沈澱、結晶化、再結晶、転
溶、向流分配等)、クロマトグラフイーなどの手
段が用いられる。 更に具体的には、B―52653Xを分離採取する
には、培養液または反応液から菌体または酵素を
去した液から採取するのがよい。また本B―
52653Xは分子中に管能基としてカルボキシル基
およびアミノ基をもつ両性の水溶性物質であるの
で、その性質を利用して培養液中から単離、精
製するのが有利である。 例えば、クロマトグラフイーとしてはカチオン
交換体およびアニオン交換体(例えば、イオン交
換樹脂、セフアデツクスイオン交換体、イオン交
換セルローズ等)、ゲル過用担体〔例えば、セ
フアデツクス類(フアルマシア社製)、バイオゲ
ル類(バイオ・ラド社製)等、好ましくはセフア
デツクスLH―20(フアルマシア社製)〕、活性炭、
ハイボーラスポリマー〔例えば、好ましくはアン
バーライトXAD―2(ローム・アンド・ハース社
製)やダイヤイオンHP―10(三菱化成工業製)〕、
アルミナ、フロリジル、シリカゲル、セルロース
等を用いるクロマトグラフイー等が有利に用いら
れる。 本発明者らは該生理活性物質を上記のような手
段、方法を用いて単離精製し、その物理化学的性
状を調べ、また別途研究の結果、該生理活性物質
が下記の構造式、すなわち、L―〔(3R)―1,
5―ジヒドロキシ―2―オキソピロリジン―3―
イル〕グリシンで示される化合物であること、か
つ本化合物が新規化合物であることを明らかにし
た。 このようにしてB―52653Xを製造することが
できるが、その物理化学的性状を実施例1,2,
3および4で得たものについて示せば次の通りで
ある。 1 外観:無色針状結晶 2 元素分析値:C6H10N2O5 計算値(%):C37.90;H5.30;N14.73 実験値(%):C37.27;H5.85;N14.49 3 分子量(中和当量)およびpKa′値 解離曲線(水溶液中)から求めた中和当量は96
±5であり、この解離曲線から求めた半当量点で
の溶液のPHは8.2±0.5であつた。またこの解離曲
線は互いに近接したpKa′値(変曲点を示さない
ので正確なpKa′値は求められなかつたが7.4付近
と8.9付近と推定される)をもつ2つの電離基の
解離曲線が重なつたものと考えられ、従つて分子
量は192±10計算値C6H10N2O5として190.16)と
算定された。 4 旋光度 〔a〕25 D=+51±5(c=0.5,H2O) 〔a〕25 D=+60±5(c=1.0,0.1N―HC1) 5 紫外線吸収スペクトル 水溶液中における紫外線吸収スペクトルは200
〜360nmの間の領域で特徴的な吸収極大を示さ
ず、末端吸収を示すのみである。 6 赤外線吸収スペクトル KBr錠剤法により測定した赤外線吸収スペク
トルを第1図に示す。 IRνKBr naxcm-1:1690,1628,1405,1365,1130,
1023 7 核磁気共嗚スペクトル バリアンXL―100 NMRスペクトロメーター
を用いてD2O+DC1溶液中で測定した核磁気共嗚
スペクトルを第2図に示す。 NMR(D2O+DC1)δ:5.2〜5.6(1H,m),
4.49(1H,dd,J=1.5&5),1.6〜3.6
(3H,m). 8 溶解性 不溶:メチルアルコール、エチルアルコール、
酢酸エチル、クロロホルム 可溶:水、酢酸、ジメチルスルフオオキサイド 9 薄層クロマトグラフイー (メルク社製、プレコーテツドTLCプレート、
セルローズF、アート5718、厚さ0.1mmを使用) 展開溶媒 Rf値 1―ブタノール:メタノール:10%クエン酸液 (4:2:2) 0.21 1―ブタノール:酢酸:水 (3:1:1) 0.13 1―プロパノール:ピリジン:酢酸:水 (15:10:3:12) 0.61 このプレート上でB―52653Xはニンヒドリン
発色により特異な暗黄録色の呈色を与える。 抗微生物活性 細菌類を試験菌とする場合、寒天稀釈法により
測定し、接種菌量は106CFU(生菌数)/mlの1
白金耳とし、37℃,18〜20時間培養で判定した。
表に示した様にB―52653Xはグラム陽性菌およ
び陰性菌に活性を示すことが認められた。 試 験 菌 MIC(μg/ml) エシエリヒア・コリ (Esherichia coli) 100〜400 プロテウス・ブルガリス (Proteus vulgaris)IFO3045 25〜100 プロテウス・モルガニイ (Proteus morganii)IFO3168 50〜200 セラチア・マルセセンス (Serratia marcescens)IFO3046 50〜200 スタフイロコツカス・アウレウス (Staphylococcus aureus)IFO13726 12.5〜50 スタフイロコツカス・アウレウス・アンチビオテ
イツク・レジスタント・ミユータント (Staphylococcus aureus antibiotic resistant
mutant) 0.75〜3.0 バチルス・ズブチリス (Bacillus subtilis)PCI219 100〜400 バチルス・セレウス (Bacillus cereus)IFO3614 12.5〜50 培地:グルコース3%,グルタミン酸ソーダ
0.5%,K2HPO40.05%,MgSO4・
7H2O0.05%,KCl0.05%,酵母エキス
(Difco)0.05%,カザミノ酸0.02%,寒天
1.5%(PH7.0)。 本物質は、これを約100〜1000μg/ml程度の水
溶液とすることにより鳥かごの消毒、実験器具の
消毒、人の手の消毒などの消毒剤として用いるこ
とができる。 コラーゲン・プロリン水酸化酵素阻害作用 肝硬変症、肺線維症など臓器線維症はコラーゲ
ンの病的増加などに起因する疾患とされている
が、その線維化抑制剤の一つとして上記酵素阻害
剤が考えられる。 B―52653Xによるラーゲン・プロリン水酸化
酵素の阻害活性の測定は、K.I.KiuirikoおよびJ.
Halmeらの方法〔J.Biol.Chem.242,4007(1967)
およびBiochim.Biophys.Acta.198,460(1967)〕
に準じて、鶏胚より調製した部分精製酵素標品を
使用し、(Pro.Pro.Gly)5・4H2O(蛋白質研究奨励
会製、大阪)を基質として、R.E.Rhoaadsらの方
法〔Method in Enzymology XVIIB,306
(1971)〕に準じて行なつた。その結果、部分精製
酵素100μg(蛋白質として)の活性を50%阻害す
るのに必要なB―52653Xの濃度(ID50値)は
2.2mMであることがわかつた。本物質は同様の
活性を示す有用な物質を合成するための原料とな
り得る可能性を有する。 以下に、参考例および実施例を挙げて本発明を
さらに詳細に説明する。 参考例 1 No.B―52653株(IFO 14072)をグルコース・
アスパラギン寒天培地上に接種して、24℃で10日
間培養した。発育した胞子を殺菌水中にかきと
り、胞子懸濁液(3×108生菌数/ml)を調製し、
冷室に保存し、種菌液とした。この種菌液1mlを
前培養培地(コーン・スチープ・リカー35g,プ
ロフロ10g,K2HPO41g,CaCO315g,グルコ
ース20g,水道水1PH6.5)の500mlを分注,滅
菌した2板口フラスコに接種して、往復振盪機
上で28℃において40時間培養した。この培養液
500mlを、前培養培地100を注入、滅菌した200
ステンレス・スチール醗酵槽中に接種して、28
℃,24時間、通気(50/min),撹拌
(200rpm,1/2DT)して、内圧1Kg/cm2下で種培
養を行なつた。この種培養の100を主醗酵培地
(DL―アラニン0.05%,DL―メチオニン0.1%,
FesO40.1%,ZnSO40.05%,MgSO4・7H2O0.02
%,MnSO40.01%,KH2PO40.13%,プロフロ2.5
%,脱脂大豆粉0.5%,NH4Cl0.5%,CaCO31.25
%およびグルコース10%〔別滅菌〕)900を注
入、滅菌した2000容のステンレス・スチール醗
酵槽に移植した。主醗酵は28℃,54時間、通気
(1000/min)、撹拌(200rpm,1/3DT2段)し
て内圧(1Kg/cm2)下で培養した。得られた培養
液980に濾過助剤としてトプコライトNo.34(東興
パーライト工業製)30Kgを加え、連続真空濾過器
を用いて濾過する。得られた濾液1350に、しゆ
う酸1.4Kgを加え、30分間撹拌後、トプコライト
No.34を5Kg加えて濾過する。濾液1450mlをアンバ
ーライト200(H+型)のカラム(350)に吸着さ
せ、水洗後、0.5Nアンモニア水で溶出する。活
性溶出画分を合わせて減圧濃縮し、濃縮液(20
)を活性炭(クロマト用白さぎ、武田薬品工業
製)のカラム(200)に吸着させ水で溶出する。
溶出活性画分を合わせて1.5になるまで濃縮す
る。 濃縮液750mlをアルミナ(メルク社製、活性ア
ルミナ90、中性、活性度)のカラム(3)に
吸着させ、水洗後、0.2Nアンモニア水で溶出す
る。溶出活性画分を集め減圧濃縮乾固する。残留
物約30gを水60mlに溶解し、活性炭(1)のカ
ラムクロマトに付し水で溶出し、活性画分を合わ
せて減圧濃縮する。濃縮液をアンバーライト
IRA68(ローム・アンド・ハース社製)のカラム
(700ml)に吸着させ、水および0.1M酢酸で洗浄
後、0.2M酢酸で溶出する。活性画分を合わせ減
圧濃縮し、活性炭のカラム(500ml)に吸着させ
水で溶出する。活性画分を合わせて減圧濃縮乾固
すると約93%純度の白色粉末3.9gが得られる。 上記の白色粉末1.0gを50%メタノール水4ml
に溶解し、70%メタール4mlで希釈し、70%メタ
ール水中で膨潤させたセフアデツクスLH―20
(フアルマシア・フアイン・ケミカルズ社製)カ
ラムクロマトに付し70%メタノール水で溶出す
る。活性画分を合わせて減圧下にメタノールを留
去し、水溶液を凍結乾燥すると生理活性物質B―
52653 0.9gが得られる。 本B―52653の元素分析値および薄層クロマト
グラフイーのRf値は次のとおりであつた。 (1) 元素分析値:C9H15N3O6・H2O 計算値:C38.71;H6.14;N15.05 実験値:C38.44;H6.34;N14.78 (2) 薄層クロマトグラフイー (メルク社製プレコーテツドHLCプレート、
シリカゲル 60F―254を使用) 展 開 溶 媒 Rf値 1―ブタノール・酢酸・水 (3:1:1) 0.15 1―ブタノール・ピリジン・酢酸・水 (4:1:1:2) 0.08 1―プロパノール・水 (7:3) 0.13 2―プロパノール・ジイソプロピルエーテル・
60%ぎ酸 (4:3:3) 0.16 クロロホルム・メタノール・17%アンモニア水 (2:2:1) 0.17 実施例 1 No.B―52653株(IFO 14072)をグルコース・
アスパラギン寒天培地上に接種して、24℃で10日
間培養した。発育した胞子を殺菌水中にかきと
り、胞子懸濁液(3×108生菌数/ml)を調製し、
冷室に保存し、種菌液とした。この種菌液1mlを
培養培地(グルコーズ2.0%、可溶性澱粉3.0%、
脱脂大豆粉1.0%、コーンスチープ・リカー1.0
%、ペプトン0.5%、食塩0.3%、PH7.0)の500ml
の分注、滅菌した2容坂口フラスコに接種し
て、往復振盪機上で28℃において3日間培養し
た。この培養液の1.5を前記培養培地30を注
入、滅菌した50容醗酵槽中に接種して、28℃、
3日間、通気(30/min)、撹拌(280rpm)し
て、内圧1Kg/cm2下で種培養を行なつた。この種
培養の10を前記培養培地100および消泡剤と
してアクトコール(武田薬品工業製)50gを注
入、滅菌した200容醗酵槽に移植した。この主
醗酵は28℃、90時間、通気(100/min)、撹拌
(200rpm)して内圧1.0Kg/cm2下で培養した。そ
の結果、その培養濾液中にB―52653―Xが約
13μg/ml生成していることを認めた。 実施例 2 実施例1で得られた培養液78を濾過助剤ハイ
フロスーパーセル(ジヨーンズ・マンビル社製)
3Kgを用いて、連続真空濾過器で濾過した。得ら
れた濾液82にしゆう酸を加えてPH3.0に調整後
等量の酢酸エチルを加えて撹拌、静置して分離し
た酢酸エチル層を除去した。残存する酢酸エチル
を除去するため水層区分91を減圧濃縮し濃縮液
59を得た。これをアンバーライトIR―120(H+
型)のカラム(17)に吸着させ、水洗後、
0.5Nアンモニア水で溶出した。溶出液85を減
圧濃縮し、濃縮液(1.2)を活性炭(クロマト
用白さぎ、武田薬品工業製)のカラム(10)に
吸着させ水で溶出した。B―52653Xを含有する
溶出画分を合わせて濃縮し、濃縮によつて生成す
る沈澱物を遠心(サーバル遠心機RC2―B、ロー
ターSS34で12000rpm,10min)によつて除去し、
上澄液102mlを得た。これをアルミナ(メルク社
製、活性アルミナ90、中性、活性度)のカラム
400mlに吸着させ、水2および0.02Nアンモニ
ア水1.2を流した後、0.04Nアンモニア水で溶出
した。B―52653Xを含有する溶出画分を集めて
減圧濃縮乾固して粗粉末735mgが得られた。この
粗粉末625mgを150mlの水に溶解し、これに活性炭
0.8gを添加しよく撹拌後遠心分離によつて活性
炭を除去した。上澄液に再び0.8gの活性炭を添
加しよく撹拌後遠心分離によつて活性炭を除去し
た。得られた上澄液を減圧濃縮し、濃縮液約20ml
に少量のメタノールを添加し冷暗所に一夜放置す
ることによつて無色の針状結晶が得られた。これ
を濾別し、50%メタノール、メタノールおよびエ
ーテルで洗滌後減圧乾燥することによつてB―
52653Xの結晶472mgを得た。 実施例 3 ストレプトマイセス・アルブルス・サブエスピ
ー・オチユラゲルスIFO 14072の培養物から採取
された生理活性物質B―52653(特願昭55―
130298)の3gを1.2Lの蒸留水に溶解し、これ
に、アセトバクター・タービダンスIFO 3225の
生産するα―アミノ酸エステルヒドロラーゼの粗
酵素調製物をセフアローズー4B(フアルマシア社
製)に固定化した固定化酵素〔(特願昭51―61686
の方法によつて調製〕の100ml(比活性20unit/
mlゲル)を添加し、0.2N水酸化ナトリウム溶液
又は0.2N塩酸溶液を用いてPHを6.0に保ちつつ、
5℃において8時間反応した。反応後、これを濾
過し、更に固定化酵素を1の蒸留水で5℃にお
いて洗浄し、洗液と濾液を合わせて2の反応濾
液を得た。本酵素と共に反応したB―52653の加
水分解率は82%で、この反応液にはB―
52653X1.52gを含むことが推定された。 実施例 4 実施例3で得た反応液を濾過し、アンバーライ
トIR―68(OH-型)のカラム(300ml)に吸着さ
せ、カラムを水洗後、0.3N―酢酸水で溶出した。
溶出画分を減圧濃縮乾固し、更にデシケーター中
で減圧乾燥した。残留物を活性炭(350ml)のカ
ラムクロマトに付し、水で溶出した。溶出画分を
減圧濃縮乾固し、残留物を水から結晶化してL―
〔(3R)―1,5―ジヒドロキシ―2―オキソピ
ロリジン―3―イル)グリシン1.2gを得た。 元素分析:C6H10N2O5 計算値(%):C37.90;H5.30;N14.73 実験値(%):C37.23;H5.85;N14.49 IRνKBr naxcm-1:1690,1628,1405,1365,1130,
1023. NMR(D2O)δ:5.2〜5.6(1H,m,5―H),
4.19(1H,dd,J=1.5&5,
【式】),1.6〜3.6(3H,
m,3―H&4―H).
NMR(D2O+DC1)δ:5.2〜5.6(1H,m,5
―H),4.49(1H,dd,J=1.5&5,
―H),4.49(1H,dd,J=1.5&5,
【式】),1.6〜3.6(3H,
m,3―H&4―H).
〔a〕25 D+56゜(c=1,0.1MHC1)
実施例 5
プロテウス・レトゲリIFO 13501、シウドモナ
ス・マルトフイラIFO 12020、ミコプラナ・デイ
モルフアIFO 13213、エシエリヒア・コリIFO
3542、アエロモナス・ハイドロフイラIFO 3820
の凍結乾燥保存菌1アンプルに0.5mlのトリプテ
イカーゼ・ソイプロス (デイフコ)を注入し、
それぞれの懸濁液を調製した。これらの菌液を栄
養寒天斜面培地上に接種し、34℃において1夜培
養した。これらの斜面培養からそれぞれ1白金耳
を300mlの培地(バクト・トリプトン(デイフコ)
5g,バクト・酵母エキス(デイスコ)3g、カ
ザミノ酸(デイフコ)(ビタミン・フリー)3g,
グルコース5g,B―52653 40mg、水道水1L,
PH7.0)を注入した1Lの三角フラスコに接種した。
これらは30℃において回転振盪機上で、2日間培
養した。得られた培養液600mlはそれぞれ0℃に
おいて104回転/分にて20分間遠心分離して、上
澄液を除去した。得られた菌体はM/15りん酸緩
衝液(PH6.5)溶液600mlで2回水洗した。得られ
た菌体は上記緩衝液20mlに懸濁して、凍結乾燥し
た。得られた凍結乾燥菌体量はプロテウス・レト
ゲリ1.25g、シウドモナス・マルトフイラ1.7g、
ミコプラナ・デイモルフア1.72g、エシエリヒ
ア・コリ1.2g、アエロモナス・ハイドフイラ
1.25gであつた。 実施例 6 キサントモナス・シトリIFO 3835の凍結乾燥
菌体1アンプルに0.5mlのトリプテイカーゼ・ソ
イブロス (デイフコ)を注入し、それの菌懸濁
液を調製した。この菌液を栄養寒天斜面培地上に
接種し、34℃において1夜培養した。この斜面培
養から1白金耳を500mlの前記培地を注入した2L
の坂口フラスコに接種した。このフラスコは28℃
において、往復振盪機上で2日間培養した。この
培養液1.5を種培養液として30の培地(グル
タミン酸ナトリウム2g,酵母エキス2g,ポリ
ベプトン5g,K2HPO42g,MgCl2.6H2O1g,
FeSO4.7H2O 0.1g,アクトコール0.1g,庶糖20
g,PH7.2,水道水1)を注入した50のステ
ンレス醗酵槽に移植した。培養は28℃,27時間,
通気,撹拌培養(通気30L/分、280rpm、内圧
1Kg/cm2,1/2DT1段翼)行なつた。培養終了
後、この醗酵液から菌体をシヤープレスで5〜10
℃の条件下で分離(15000rpm、フイード量100
/時間)した。その後、その菌体をM/15りん
酸緩衝液(PH6.5)30Lで水洗した。この菌体は凍
結乾燥に付し、167gの乾燥菌体を得た。 実施例 7 ミクロモノスポラ・チヤルセア・サブエスピ
ー・イズメンシスIFO 12988、ストレプトバーテ
イシリウム・シンナモネウムIFO 13713、ストレ
プトマイセス・ハイグロスコピクス・サブエスピ
ー・リモネウスKCCS―0911、アクチノシンネ
マ・ミルムKCCA―0225,ノカルデイア・メデイ
テラネアATCC 31064の凍結乾燥保存菌1アンプ
ルに0.5mlのトリプテイカーゼ・ソイブロス(デ
イフコ)を注入し、それぞれの菌懸濁液を調製し
た。これらの菌液をISP―2(酵母エキス・麦芽
エキス寒天培地・イフコ)斜面培地に接種して、
28℃において1週間培養した。これら斜面培養の
それぞれ1本から胞子および菌糸をかきとり、ガ
ラス棒でよくすりつぶしてトリプテイカーゼ・ソ
イブロスの5ml中に懸濁した。これらの菌懸濁液
1mlを実施例5に示した培地30mlを含む200ml三
角フラスコに接種し、28℃において回転振盪機上
で、2日間培養した。このようにして得られた種
培養液30mlを300mlの培地(バクト・トリプトン
5g、バクト・酵母エキス3g、カザミノ酸3
g、グルコース1g、可溶性でん粉14g、B―
52653 40mg、水道水1L、PH7.0)を注入した1Lの
三角フラスコにそれぞれ移植した。これらは28℃
において4日間回転振盪機上において培養した。
培養終了後、これらの培養液は遠心分離(0℃,
8000rpm,20分)により上澄液を除去した。得ら
れた菌体はM/15りん酸緩衝液(PH6.0)300mlで
洗浄し、凍結乾燥に付した。その結果、各培養液
600mlからミクロモノスポラ・チヤルセア・サブ
エスピー・イズメンシス1.8g,ストレプトバー
テイシリウム・シンナモネウム2.75g、ストレプ
トマイセス・ハイグロスコピクス・サブエスピ
ー・リモネウス2.40g、アクチノシンネマ・ミル
ム3.86g、ノカルデイア・メデイテラネア0.85g
の乾燥菌体が得られた。 実施例 8 実施例5および6で得られたそれぞれの乾燥菌
体100mgをM/15りん酸緩衝液(PH6.5)100ml中
に懸濁し、B―52653100mgを投入溶解した。これ
らのフラスコは37℃において4時間、振盪反応さ
せた。反応終了後、冷却下において遠心分離
(104rpm,20分)して菌体を除去した。反応液中
のB―52653の加水分解率は高速液体クロマトグ
ラフイーによつて測定した結果、以下の通りであ
つた。プロテウス・レトゲリ88%,シウドモナ
ス・マルトフイラ28.4%,ミコプラナ・デイモル
フア57.7%,エシエリヒア・コリ79.2%,アエロ
モナス・ハイドロフイラ82.8%,キサントモナ
ス・シトリ84.1%。 実施例 9 実施例8で得られたそれぞれの乾燥菌体200mg
を実施例8で示したと同様にして反応させた。そ
の結果、得られた反応液中のB―52653の加水分
解率はそれぞれ以下の通りであつた。ミクロモノ
スポラ・チヤルセア・サブエスピー・イズメンシ
ス17.7%、ストレプトバーテイシリウム・シンナ
モネウム30%、ストレプトマイセス・ハイグロス
コピクス・サブエスピー・リモネウス37.1%、ア
クチノシンネマ・ミルム37.4%、ノカルデイア・
メデイテラネイ21.4%。 実施例 10 実施例8および9で得られた反応液のそれぞれ
100mlはそれぞれアンバーライトIRA―68(OH-)
100mlのカラムを通過させ(SV1)、B―52653X
およびB―52653を吸着させた。これらのカラム
は水洗後、0.1M酢酸から順次濃度を上昇させた
溶出液で溶出し、分取した。この分取した溶出液
について薄層クロマトグラフイーで、B―
52653Xを確認し、その区分のみを有する溶出液
を集めて、濃縮し、含水メタノール溶液から結晶
化により以下の量の無色針状結晶を得た。
ス・マルトフイラIFO 12020、ミコプラナ・デイ
モルフアIFO 13213、エシエリヒア・コリIFO
3542、アエロモナス・ハイドロフイラIFO 3820
の凍結乾燥保存菌1アンプルに0.5mlのトリプテ
イカーゼ・ソイプロス (デイフコ)を注入し、
それぞれの懸濁液を調製した。これらの菌液を栄
養寒天斜面培地上に接種し、34℃において1夜培
養した。これらの斜面培養からそれぞれ1白金耳
を300mlの培地(バクト・トリプトン(デイフコ)
5g,バクト・酵母エキス(デイスコ)3g、カ
ザミノ酸(デイフコ)(ビタミン・フリー)3g,
グルコース5g,B―52653 40mg、水道水1L,
PH7.0)を注入した1Lの三角フラスコに接種した。
これらは30℃において回転振盪機上で、2日間培
養した。得られた培養液600mlはそれぞれ0℃に
おいて104回転/分にて20分間遠心分離して、上
澄液を除去した。得られた菌体はM/15りん酸緩
衝液(PH6.5)溶液600mlで2回水洗した。得られ
た菌体は上記緩衝液20mlに懸濁して、凍結乾燥し
た。得られた凍結乾燥菌体量はプロテウス・レト
ゲリ1.25g、シウドモナス・マルトフイラ1.7g、
ミコプラナ・デイモルフア1.72g、エシエリヒ
ア・コリ1.2g、アエロモナス・ハイドフイラ
1.25gであつた。 実施例 6 キサントモナス・シトリIFO 3835の凍結乾燥
菌体1アンプルに0.5mlのトリプテイカーゼ・ソ
イブロス (デイフコ)を注入し、それの菌懸濁
液を調製した。この菌液を栄養寒天斜面培地上に
接種し、34℃において1夜培養した。この斜面培
養から1白金耳を500mlの前記培地を注入した2L
の坂口フラスコに接種した。このフラスコは28℃
において、往復振盪機上で2日間培養した。この
培養液1.5を種培養液として30の培地(グル
タミン酸ナトリウム2g,酵母エキス2g,ポリ
ベプトン5g,K2HPO42g,MgCl2.6H2O1g,
FeSO4.7H2O 0.1g,アクトコール0.1g,庶糖20
g,PH7.2,水道水1)を注入した50のステ
ンレス醗酵槽に移植した。培養は28℃,27時間,
通気,撹拌培養(通気30L/分、280rpm、内圧
1Kg/cm2,1/2DT1段翼)行なつた。培養終了
後、この醗酵液から菌体をシヤープレスで5〜10
℃の条件下で分離(15000rpm、フイード量100
/時間)した。その後、その菌体をM/15りん
酸緩衝液(PH6.5)30Lで水洗した。この菌体は凍
結乾燥に付し、167gの乾燥菌体を得た。 実施例 7 ミクロモノスポラ・チヤルセア・サブエスピ
ー・イズメンシスIFO 12988、ストレプトバーテ
イシリウム・シンナモネウムIFO 13713、ストレ
プトマイセス・ハイグロスコピクス・サブエスピ
ー・リモネウスKCCS―0911、アクチノシンネ
マ・ミルムKCCA―0225,ノカルデイア・メデイ
テラネアATCC 31064の凍結乾燥保存菌1アンプ
ルに0.5mlのトリプテイカーゼ・ソイブロス(デ
イフコ)を注入し、それぞれの菌懸濁液を調製し
た。これらの菌液をISP―2(酵母エキス・麦芽
エキス寒天培地・イフコ)斜面培地に接種して、
28℃において1週間培養した。これら斜面培養の
それぞれ1本から胞子および菌糸をかきとり、ガ
ラス棒でよくすりつぶしてトリプテイカーゼ・ソ
イブロスの5ml中に懸濁した。これらの菌懸濁液
1mlを実施例5に示した培地30mlを含む200ml三
角フラスコに接種し、28℃において回転振盪機上
で、2日間培養した。このようにして得られた種
培養液30mlを300mlの培地(バクト・トリプトン
5g、バクト・酵母エキス3g、カザミノ酸3
g、グルコース1g、可溶性でん粉14g、B―
52653 40mg、水道水1L、PH7.0)を注入した1Lの
三角フラスコにそれぞれ移植した。これらは28℃
において4日間回転振盪機上において培養した。
培養終了後、これらの培養液は遠心分離(0℃,
8000rpm,20分)により上澄液を除去した。得ら
れた菌体はM/15りん酸緩衝液(PH6.0)300mlで
洗浄し、凍結乾燥に付した。その結果、各培養液
600mlからミクロモノスポラ・チヤルセア・サブ
エスピー・イズメンシス1.8g,ストレプトバー
テイシリウム・シンナモネウム2.75g、ストレプ
トマイセス・ハイグロスコピクス・サブエスピ
ー・リモネウス2.40g、アクチノシンネマ・ミル
ム3.86g、ノカルデイア・メデイテラネア0.85g
の乾燥菌体が得られた。 実施例 8 実施例5および6で得られたそれぞれの乾燥菌
体100mgをM/15りん酸緩衝液(PH6.5)100ml中
に懸濁し、B―52653100mgを投入溶解した。これ
らのフラスコは37℃において4時間、振盪反応さ
せた。反応終了後、冷却下において遠心分離
(104rpm,20分)して菌体を除去した。反応液中
のB―52653の加水分解率は高速液体クロマトグ
ラフイーによつて測定した結果、以下の通りであ
つた。プロテウス・レトゲリ88%,シウドモナ
ス・マルトフイラ28.4%,ミコプラナ・デイモル
フア57.7%,エシエリヒア・コリ79.2%,アエロ
モナス・ハイドロフイラ82.8%,キサントモナ
ス・シトリ84.1%。 実施例 9 実施例8で得られたそれぞれの乾燥菌体200mg
を実施例8で示したと同様にして反応させた。そ
の結果、得られた反応液中のB―52653の加水分
解率はそれぞれ以下の通りであつた。ミクロモノ
スポラ・チヤルセア・サブエスピー・イズメンシ
ス17.7%、ストレプトバーテイシリウム・シンナ
モネウム30%、ストレプトマイセス・ハイグロス
コピクス・サブエスピー・リモネウス37.1%、ア
クチノシンネマ・ミルム37.4%、ノカルデイア・
メデイテラネイ21.4%。 実施例 10 実施例8および9で得られた反応液のそれぞれ
100mlはそれぞれアンバーライトIRA―68(OH-)
100mlのカラムを通過させ(SV1)、B―52653X
およびB―52653を吸着させた。これらのカラム
は水洗後、0.1M酢酸から順次濃度を上昇させた
溶出液で溶出し、分取した。この分取した溶出液
について薄層クロマトグラフイーで、B―
52653Xを確認し、その区分のみを有する溶出液
を集めて、濃縮し、含水メタノール溶液から結晶
化により以下の量の無色針状結晶を得た。
第1図は生理活性物質B―52653Xの赤外線吸
収スペクトルを、第2図は生理活性物質B―
52653Xの核磁気共嗚スペクトルを、それぞれ表
わす。
収スペクトルを、第2図は生理活性物質B―
52653Xの核磁気共嗚スペクトルを、それぞれ表
わす。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 式 で示される生理活性物質B―52653X 2 ストレプトマイセス属に属し、生理活性物質
B―52653Xを生産する能力を有する微生物を培
地培養し、培養物中に生理活性物質B―52653X
を生成蓄積せしめ、これを採取することを特徴と
する生理活性物質B―52653Xの製造法 3 プロテウス属、シウドモナス属、ミコプラナ
属、エシエリヒア属、アエロモナス属、アセトバ
クター属、キサントモナス属、トレプトマイセス
属、ストレプトバーテイシリウム属、ノカルデイ
ア属あるいはミクロモノスポラ属に属し、次式で
示される生理活性物質B―52653 を生理活性物質B―52653Xに変換する能力を有
する微生物の培養物またはその処理物を生理活性
物質B―52653と接触させることを特徴とする生
理活性物質B―52653Xの製造法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP56010545A JPS57123161A (en) | 1981-01-26 | 1981-01-26 | Physiologically active substance b-52653x and its preparation |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP56010545A JPS57123161A (en) | 1981-01-26 | 1981-01-26 | Physiologically active substance b-52653x and its preparation |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS57123161A JPS57123161A (en) | 1982-07-31 |
| JPH021139B2 true JPH021139B2 (ja) | 1990-01-10 |
Family
ID=11753222
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP56010545A Granted JPS57123161A (en) | 1981-01-26 | 1981-01-26 | Physiologically active substance b-52653x and its preparation |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS57123161A (ja) |
-
1981
- 1981-01-26 JP JP56010545A patent/JPS57123161A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS57123161A (en) | 1982-07-31 |
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