JPH0218218B2 - - Google Patents
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- JPH0218218B2 JPH0218218B2 JP59008418A JP841884A JPH0218218B2 JP H0218218 B2 JPH0218218 B2 JP H0218218B2 JP 59008418 A JP59008418 A JP 59008418A JP 841884 A JP841884 A JP 841884A JP H0218218 B2 JPH0218218 B2 JP H0218218B2
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Description
本発明は、ポリエチレン延伸フイルムに関し、
さらに詳細には防湿性、スリツプ性およびアンチ
ブロツキング性に優れるポリエチレン延伸フイル
ムに関するものである。 従来、中低圧法ポリエチレンから得られるフイ
ルムは透明性が悪いためにデイスプレイ効果の要
求される用途においては、その他の優れた特性を
有しているにもかかわらずほとんど用いられてい
なかつた。この透明性を改善するために、放射線
架橋を行つたポリエチレンの延伸フイルムが種々
提案されている。 しかしながら、これらの方法によりフイルムの
透明性は改善されるものの防湿性、スリツプ性お
よびアンチブロツキング性については十分ではな
いという欠点があつた。 本発明者らは、上記のような欠点を改善する目
的で、透明性をそこなわずにさらに高い防湿性、
アンチブロツキング性および適度なスリツプ性を
有するポリエチレンフイルムを得るために種々の
検討を行つた結果、本発明のフイルムを完成する
に至つた。 すなわち、本発明は、ポリエチレン系樹脂100
重量部と無機化合物0.02〜1重量部とからなるシ
ートまたはチユーブ状の成形物を、該成形物の厚
さ方向において、中方向に架橋度が低下するよう
に架橋し、延伸してなるポリエチレン延伸フイル
ム、特にポリエチレン系樹脂とゼオライト、シリ
カ、アルミナおよびベントナイトの群から選ばれ
た無機化合物とからなり、透湿度(y)が下記の
式で求めた数値以下で、好ましくはスリツプ性
(摩擦係数)が0.6以下、アンチブロツキング性が
50g/cm以下である延伸フイルム、 y=17x-1/2 〔但し、yは透湿度(g/m2/24時間)、xは延
伸フイルムの厚さ(μ)を表わす〕 に関し、その延伸フイルムはポリエチレン系樹脂
および無機化合物からなるシートまたはチユーブ
状の成形物を、該成形物の厚さ方向において、中
方向に架橋度が低下するように両側から架橋し、
次いで好ましくは樹脂の融点以下の温度で少くと
も一方向に好ましくは3倍以上に延伸することに
よつて製造することができる。 次に本発明の延伸フイルムをその製造方法から
説明する。 本発明におけるポリエチレン系樹脂としては、
中低圧法で製造された結晶性のポリエチレンで、
密度が0.935g/c.c.以上、好ましくは0.950g/c.c.以
上で、メルトインデツクス(以下MIという)が
0.05g/10分以上、好ましくは0.5〜20g/10分の
もの、またはこれらを主成分とし、低密度ポリエ
チレンや他のポリオレフインとの混合物などがあ
げられる。 なお、これらポリエチレン系樹脂には通常使用
されている酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止
剤、顔料、染料などを添加してもよい。 本発明における無機化合物としては、金属化合
物、例えば酸化マグネシウム、酸化カルシウム、
酸化アルミニウム(アルミナ)、二酸化ケイソ
(シリカ)、二酸化チタンなどの金属酸化物、水酸
化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化アル
ミニウム、オルソチタン酸などの金属水酸化物、
炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリ
ウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウムなどの
金属炭酸塩、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウ
ム、硫酸バリウム、硫酸アルミニウムなどの金属
硫酸塩、メタケイ酸ナトリウム、無水ケイ酸ナト
リウム、メタケイ酸リチウム、無水ケイ酸リチウ
ム、メタケイ酸カリウム、無水ケイ酸カリウム、
ケイ酸マグネシウム、メタケイ酸マグネシウム、
ケイ酸カルシウム、アルミノケイ酸塩などのケイ
酸塩の他、ゼオライト、マイカタルク、ベントナ
イト、ハイドロタルサイトなどがあげられる。こ
れら無機化合物のうちでは、アルミナ、シリカ、
ゼオライト、ベントナイトなどが望ましく、特に
ゼオライトが好ましい。これら無機化合物は天然
品または合成品のいづれであつてもよく、2種以
上の混合物であつてもよい。 また、無機化合物の平均粒子径は20μ以下、特
に0.1〜10μの範囲が好ましい。平均粒子径の大き
い無機化合物を使用するとフイルムのスリツプ性
およびアンチブロツキング性には有効であるが、
透明性を損うために好ましくない。また、その添
加量は、ポリエチレン系樹脂100重量部に対して
0.02〜1重量部、好ましくは0.05〜0.5重量部であ
る。無機化合物の添加量が0.02重量部未満ではス
リツプ性およびアンチブロツキング性の改善効果
がなく、一方1重量部を越える場合は透明性が極
度に悪化し、また防湿性も低下するために好まし
くない。 本発明のフイルムの製造は、ポリエチレン系樹
脂に無機化合物を添加してドライブレンドした混
合物を溶融混練して得られた組成物を、通常使用
されている押出機に供給し、溶融押出し冷却固化
してシート状またはチユーブ状の原反を成形する
ことによつて行なう。溶融押出成形は、通常使用
されているTダイから押出してフラツトな原反と
する方法、環状ダイから押出してチユーブ状原反
とする方法、チユーブ状原反を切り開いてシート
状原反とする方法、またはチユーブ状原反の両側
を切断して二枚のシート状原反とするなど何れの
方法を用いてもよい。この場合の各原反の厚さ
は、原反の厚さ方向において両側から架橋度が中
方向に低下するように架橋できる厚さであれば良
く、延伸倍率と延伸後のフイルムの厚さにより決
るものであるが、通常は210〜2000μ、好ましく
は400〜1000μの範囲が取り扱いおよび前記の架
橋を構成させるうえからも望ましい。 本発明におけるポリエチレン系樹脂からなるシ
ート状またはチユーブ状の原反の架橋は、原反の
厚さ方向において架橋度が中に向つて低下するよ
うに両側から架橋することが必要である。その架
橋度は、ゲル分率で表わされるが、本発明の目的
を達成させるためには、上記の原反の架橋構成に
おいて架橋度最低のゲル分率が0〜5%未満で、
両側各架橋表層のゲル分率が5%以上、特に20〜
70%の範囲であることが好ましい。また架橋度最
低のゲル分率が0%で、原反の厚さ方向に架橋
層/未架橋層/架橋層を構成する場合は、各層の
構成割合が未架橋層:両側各架橋層=1:0.1〜
10の範囲であることが望ましく、特には両側各架
橋層の架橋度が同一であることが好ましい。 上記の架橋が、原反の厚さ方向において中方向
に架橋度が低下するように架橋が行われない場
合、特に架橋度最低のゲル分率が5%を越える場
合は、延伸加工は均一に行われ、透明性は改善さ
れるものの本発明の主目的である防湿性の改善さ
れたフイルムは得られない。また、両側各架橋表
層の架橋度は、ゲル分率が20%未満の場合は延伸
加工が均一に行なわれずフイルムの透明性および
防湿性は改善されない。一方、ゲル分率が70%を
越える場合は、延伸加工においてフイルムが破断
し易く円滑な延伸ができない。さらに、原反の厚
さ方向全層に均一に架橋が行われた場合には延伸
加工は均一に行われ透明性は改善されるが防湿性
が改善されず、一方、原反の厚み方向の片側のみ
の架橋では延伸加工においてフイルムが破断しや
すく、また原反の厚さ方向の一方から架橋度が低
下するように全層に架橋した場合は、得られるフ
イルムの防湿性および透明性の改善が十分ではな
く共に好ましくない。 なお、上記のゲル分率は、試料を沸とうP−キ
シレンで抽出し、不溶部分を示したものである。 このような架橋を行う方法としては、例えば、
原反の両側から電子線を照射する方法、または架
橋剤を配合したポリエチレン樹脂の多層共押出に
よる方法などがあげられる。 電子線を照射する方法は、原反の厚さ、樹脂の
種類、分子量、分子量分布によつても異なるが、
通常は電子線の照射量を5〜50メガラツド
(Mrad)、好ましくは15〜30メガラツドとすれば
よい。また、照射は原反の表裏もしくは内外に同
時、または表裏もしくは内外に分けて、さらには
数回に分けて行つてもよい。このとき原反は押出
溶融状態または冷却固化状態のどちらであつても
よい。照射線量は、表裏もしくは内外同一線量で
行うことが特に好ましい。さらに、電子線の透過
能の調整は、原反厚さに対する印加電圧の調整、
遮へい板によるマスキングなどがあげられる。 次に、電子線照射量を調整する一例をあげる
と、例えば照射する原反の厚さが500μの場合に
は20μ厚さの25枚の薄いフイルムを緊密に重ね合
せてほゞ500μ厚さの試験片とし、これに厚さ方
向の両側より同量の電子線を照射し、架橋せしめ
た試験片を20μの25枚のフイルムに分離し、それ
ぞれの架橋度を測定すれば試験片の厚さ方向の架
橋度の分布状態を知ることができる。この結果か
ら原反の厚さと電子線照射量による架橋度との関
係を知ることができる。 上記の電子線照射は、窒素、アルゴン、ヘリウ
ムその他の不活性ガスの雰囲気で行うことが好ま
しい。空気の存在下で電子線照射を行うこともで
きるが、得られるフイルムの透明度の改善が十分
ではない。 また、架橋剤を配合したポリエチレン系樹脂の
多層共押出しにより架橋する方法としては、例え
ば有機過酸化物などの架橋剤をポリエチレン系樹
脂に配合したものを、シート状原反においては厚
さ方向の両側外層とし、チユーブ状原反において
は厚さ方向の内外層とし、有機過酸化物を配合し
ないか、または前記の最低架橋度以下となるよう
に有機過酸化物を配合したものを原反厚さ方向の
中間層となるように多層共押出機に供給し、樹脂
の融点以上の温度で架橋共押出する方法があげら
れる。 次に、架橋された原反を加熱し、通常のロール
法、テンター法またはチユーブラー法によつて所
定の倍率で一軸または二軸方向に延伸してフイル
ムを得る。二軸延伸では、同時または逐次延伸の
どちらであつてもよい。 延伸温度は、一般にポリエチレン系樹脂の融点
以下、好ましくは樹脂の軟化点から融点迄の範囲
で、具体的には70〜135℃、好ましくは100〜130
℃である。延伸温度が軟化点未満では樹脂の軟化
が不十分で均一で安定な延伸を行うことができ
ず、一方、融点を越えると延伸は均一に行われる
が得られるフイルムの防湿性の改善が十分ではな
い。 また、延伸倍率は、一方向または縦および横の
両方向に3倍以上、好ましくは4倍以上で行うこ
とが望ましい。延伸倍率が3倍未満では、均一な
延伸が困難で本発明の目的とする防湿性の改善が
不充分で、また透明性に優れる延伸フイルムを得
ることが難かしい。 なお、得られる延伸フイルムは、熱収縮性を有
するために、複合包装用基材フイルムとして用い
る場合は、延伸フイルムの融点以下、例えば110
〜140℃で熱セツトを行つて横方向の熱収縮率を
1.5%以下、好ましくは1.0%以下とすることが好
ましい。 本発明のポリエチレン延伸フイルムは、上述の
製造方法の説明から明らかなように、透湿度
(y)が式y=17x-1/2で求めた数値以下で、好ま
しくはスリツプ性0.6以下およびアンチブロツキ
ング性50g/cm以下で、しかもフイルムの厚さ方
向において、架橋度が中に向つて低下するように
架橋された断面構造をもち少くとも一方向に好ま
しくは3倍以上に延伸されたものである。本発明
のフイルムの透湿度は、具体的には厚さ30μのフ
イルムで3.1g/m2/24時間以下、厚さ10μで
5.4g/m2/24時間以下であり、本発明によると、
従来法では得ることのできなかつた極めて高い防
湿性とともにスリツプ性およびアンチブロツキン
グ性の良好なフイルムを提供することができる。
従つて、高防湿性を要求される用途においてもフ
イルムの厚さを大きくする必要がないためにコス
ト的に有利であり、また自動包装適性やラミネイ
ト加工適性も良好なものである。 次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明
する。なお、実施例における部は重量部を表わ
し、試験方法は次の通りである。 (1) 透湿度:JIS Z0208、温度40℃、相対湿度90
%準拠 (2) ヘイズ:ASTM D1003準拠 (3) スリツプ性:ASTM D1894準拠〔フイルム
同志の静摩擦係数(μs)と動摩擦係数(μk)〕 (4) アンチブロツキング性:20.8g/cm2の負荷を
与えたフイルムを温度50℃、相対湿度50%の恒
温で24時間熟成後、スリツプ性(ASTM
D1894)を測定。 (5) ゲル分率:ASTM D2765、A法準拠 実施例 1 高密度ポリエチレン(密度0.960g/ml、
MI5.2g/10分)100部に、酸化防止剤(n−オク
タデシル−3−(4′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t
−ブチルフエニル)プロピオネイト)0.05部、中
和剤(カルシウムステアレート)0.05部およびゼ
オライト0.05部とを添加し、ヘンシエルミキサー
でドライブレンドした後、この混合物を220℃に
設定した押出機で溶融混練してペレツト化した。
このペレツトからTダイ押出シート成形機を用い
て押出温度220℃で厚さ600μのシート状原反を得
た。 この原反シートに、電子線照射装置(ESI社
製)を用い、窒素ガス雰囲気下で表裏それぞれに
165KV−45mAの条件下で20メガラツドの電子線
を照射した。この原反シートの照射面およびシー
トの厚さ方向内部の架橋度を知るため、厚さ20μ
の薄いフイルムを30枚重ねて厚さ600μの試験片
とし、同一条件で電子線を照射して各々の薄フイ
ルムの架橋度を調べたところ、照射面両側の薄い
フイルムの架橋度はゲル分率50%、厚さ方向内部
の最低架橋度はゲル分率0%であつた。また、架
橋している層および未架橋層の厚さの構成比は、
架橋層:未架橋層:架橋層の厚さの構成比は、架
橋層:未架橋層:架橋層=1:2:1であつた。 この架橋した原反シートを130℃に加熱した後、
テンター式2軸延伸機の縦方向に4倍、横方向に
5倍逐次延伸して厚さ30μの延伸フイルムを得
た。このフイルムの特性を表−1に示した。 実施例 2〜5 実施例1において、ポリエチレン樹脂の密度お
よびMIの異なるものを用いてゼオライトの添加
量を変化させた以外は、同様の方法で各延伸フイ
ルムを得た。この各フイルムの特性を表−1に併
記した。 実施例 6〜8 実施例1において、ポリエチレン樹脂の密度お
よびMIの異なるものを用いてゼオライトの粒子
径および添加量を変化させた以外は、同様の方法
で各延伸フイルムを得た。この各フイルムの特性
を表−1に併記した。 実施例 9〜11 実施例6において、ゼオライトに代りシリカ、
アルミナおよびベントナイトを用いた以外は、同
様の方法で各延伸フイルムを得た。この各フイル
ムの特性を表−1に併記した。
さらに詳細には防湿性、スリツプ性およびアンチ
ブロツキング性に優れるポリエチレン延伸フイル
ムに関するものである。 従来、中低圧法ポリエチレンから得られるフイ
ルムは透明性が悪いためにデイスプレイ効果の要
求される用途においては、その他の優れた特性を
有しているにもかかわらずほとんど用いられてい
なかつた。この透明性を改善するために、放射線
架橋を行つたポリエチレンの延伸フイルムが種々
提案されている。 しかしながら、これらの方法によりフイルムの
透明性は改善されるものの防湿性、スリツプ性お
よびアンチブロツキング性については十分ではな
いという欠点があつた。 本発明者らは、上記のような欠点を改善する目
的で、透明性をそこなわずにさらに高い防湿性、
アンチブロツキング性および適度なスリツプ性を
有するポリエチレンフイルムを得るために種々の
検討を行つた結果、本発明のフイルムを完成する
に至つた。 すなわち、本発明は、ポリエチレン系樹脂100
重量部と無機化合物0.02〜1重量部とからなるシ
ートまたはチユーブ状の成形物を、該成形物の厚
さ方向において、中方向に架橋度が低下するよう
に架橋し、延伸してなるポリエチレン延伸フイル
ム、特にポリエチレン系樹脂とゼオライト、シリ
カ、アルミナおよびベントナイトの群から選ばれ
た無機化合物とからなり、透湿度(y)が下記の
式で求めた数値以下で、好ましくはスリツプ性
(摩擦係数)が0.6以下、アンチブロツキング性が
50g/cm以下である延伸フイルム、 y=17x-1/2 〔但し、yは透湿度(g/m2/24時間)、xは延
伸フイルムの厚さ(μ)を表わす〕 に関し、その延伸フイルムはポリエチレン系樹脂
および無機化合物からなるシートまたはチユーブ
状の成形物を、該成形物の厚さ方向において、中
方向に架橋度が低下するように両側から架橋し、
次いで好ましくは樹脂の融点以下の温度で少くと
も一方向に好ましくは3倍以上に延伸することに
よつて製造することができる。 次に本発明の延伸フイルムをその製造方法から
説明する。 本発明におけるポリエチレン系樹脂としては、
中低圧法で製造された結晶性のポリエチレンで、
密度が0.935g/c.c.以上、好ましくは0.950g/c.c.以
上で、メルトインデツクス(以下MIという)が
0.05g/10分以上、好ましくは0.5〜20g/10分の
もの、またはこれらを主成分とし、低密度ポリエ
チレンや他のポリオレフインとの混合物などがあ
げられる。 なお、これらポリエチレン系樹脂には通常使用
されている酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止
剤、顔料、染料などを添加してもよい。 本発明における無機化合物としては、金属化合
物、例えば酸化マグネシウム、酸化カルシウム、
酸化アルミニウム(アルミナ)、二酸化ケイソ
(シリカ)、二酸化チタンなどの金属酸化物、水酸
化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化アル
ミニウム、オルソチタン酸などの金属水酸化物、
炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリ
ウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウムなどの
金属炭酸塩、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウ
ム、硫酸バリウム、硫酸アルミニウムなどの金属
硫酸塩、メタケイ酸ナトリウム、無水ケイ酸ナト
リウム、メタケイ酸リチウム、無水ケイ酸リチウ
ム、メタケイ酸カリウム、無水ケイ酸カリウム、
ケイ酸マグネシウム、メタケイ酸マグネシウム、
ケイ酸カルシウム、アルミノケイ酸塩などのケイ
酸塩の他、ゼオライト、マイカタルク、ベントナ
イト、ハイドロタルサイトなどがあげられる。こ
れら無機化合物のうちでは、アルミナ、シリカ、
ゼオライト、ベントナイトなどが望ましく、特に
ゼオライトが好ましい。これら無機化合物は天然
品または合成品のいづれであつてもよく、2種以
上の混合物であつてもよい。 また、無機化合物の平均粒子径は20μ以下、特
に0.1〜10μの範囲が好ましい。平均粒子径の大き
い無機化合物を使用するとフイルムのスリツプ性
およびアンチブロツキング性には有効であるが、
透明性を損うために好ましくない。また、その添
加量は、ポリエチレン系樹脂100重量部に対して
0.02〜1重量部、好ましくは0.05〜0.5重量部であ
る。無機化合物の添加量が0.02重量部未満ではス
リツプ性およびアンチブロツキング性の改善効果
がなく、一方1重量部を越える場合は透明性が極
度に悪化し、また防湿性も低下するために好まし
くない。 本発明のフイルムの製造は、ポリエチレン系樹
脂に無機化合物を添加してドライブレンドした混
合物を溶融混練して得られた組成物を、通常使用
されている押出機に供給し、溶融押出し冷却固化
してシート状またはチユーブ状の原反を成形する
ことによつて行なう。溶融押出成形は、通常使用
されているTダイから押出してフラツトな原反と
する方法、環状ダイから押出してチユーブ状原反
とする方法、チユーブ状原反を切り開いてシート
状原反とする方法、またはチユーブ状原反の両側
を切断して二枚のシート状原反とするなど何れの
方法を用いてもよい。この場合の各原反の厚さ
は、原反の厚さ方向において両側から架橋度が中
方向に低下するように架橋できる厚さであれば良
く、延伸倍率と延伸後のフイルムの厚さにより決
るものであるが、通常は210〜2000μ、好ましく
は400〜1000μの範囲が取り扱いおよび前記の架
橋を構成させるうえからも望ましい。 本発明におけるポリエチレン系樹脂からなるシ
ート状またはチユーブ状の原反の架橋は、原反の
厚さ方向において架橋度が中に向つて低下するよ
うに両側から架橋することが必要である。その架
橋度は、ゲル分率で表わされるが、本発明の目的
を達成させるためには、上記の原反の架橋構成に
おいて架橋度最低のゲル分率が0〜5%未満で、
両側各架橋表層のゲル分率が5%以上、特に20〜
70%の範囲であることが好ましい。また架橋度最
低のゲル分率が0%で、原反の厚さ方向に架橋
層/未架橋層/架橋層を構成する場合は、各層の
構成割合が未架橋層:両側各架橋層=1:0.1〜
10の範囲であることが望ましく、特には両側各架
橋層の架橋度が同一であることが好ましい。 上記の架橋が、原反の厚さ方向において中方向
に架橋度が低下するように架橋が行われない場
合、特に架橋度最低のゲル分率が5%を越える場
合は、延伸加工は均一に行われ、透明性は改善さ
れるものの本発明の主目的である防湿性の改善さ
れたフイルムは得られない。また、両側各架橋表
層の架橋度は、ゲル分率が20%未満の場合は延伸
加工が均一に行なわれずフイルムの透明性および
防湿性は改善されない。一方、ゲル分率が70%を
越える場合は、延伸加工においてフイルムが破断
し易く円滑な延伸ができない。さらに、原反の厚
さ方向全層に均一に架橋が行われた場合には延伸
加工は均一に行われ透明性は改善されるが防湿性
が改善されず、一方、原反の厚み方向の片側のみ
の架橋では延伸加工においてフイルムが破断しや
すく、また原反の厚さ方向の一方から架橋度が低
下するように全層に架橋した場合は、得られるフ
イルムの防湿性および透明性の改善が十分ではな
く共に好ましくない。 なお、上記のゲル分率は、試料を沸とうP−キ
シレンで抽出し、不溶部分を示したものである。 このような架橋を行う方法としては、例えば、
原反の両側から電子線を照射する方法、または架
橋剤を配合したポリエチレン樹脂の多層共押出に
よる方法などがあげられる。 電子線を照射する方法は、原反の厚さ、樹脂の
種類、分子量、分子量分布によつても異なるが、
通常は電子線の照射量を5〜50メガラツド
(Mrad)、好ましくは15〜30メガラツドとすれば
よい。また、照射は原反の表裏もしくは内外に同
時、または表裏もしくは内外に分けて、さらには
数回に分けて行つてもよい。このとき原反は押出
溶融状態または冷却固化状態のどちらであつても
よい。照射線量は、表裏もしくは内外同一線量で
行うことが特に好ましい。さらに、電子線の透過
能の調整は、原反厚さに対する印加電圧の調整、
遮へい板によるマスキングなどがあげられる。 次に、電子線照射量を調整する一例をあげる
と、例えば照射する原反の厚さが500μの場合に
は20μ厚さの25枚の薄いフイルムを緊密に重ね合
せてほゞ500μ厚さの試験片とし、これに厚さ方
向の両側より同量の電子線を照射し、架橋せしめ
た試験片を20μの25枚のフイルムに分離し、それ
ぞれの架橋度を測定すれば試験片の厚さ方向の架
橋度の分布状態を知ることができる。この結果か
ら原反の厚さと電子線照射量による架橋度との関
係を知ることができる。 上記の電子線照射は、窒素、アルゴン、ヘリウ
ムその他の不活性ガスの雰囲気で行うことが好ま
しい。空気の存在下で電子線照射を行うこともで
きるが、得られるフイルムの透明度の改善が十分
ではない。 また、架橋剤を配合したポリエチレン系樹脂の
多層共押出しにより架橋する方法としては、例え
ば有機過酸化物などの架橋剤をポリエチレン系樹
脂に配合したものを、シート状原反においては厚
さ方向の両側外層とし、チユーブ状原反において
は厚さ方向の内外層とし、有機過酸化物を配合し
ないか、または前記の最低架橋度以下となるよう
に有機過酸化物を配合したものを原反厚さ方向の
中間層となるように多層共押出機に供給し、樹脂
の融点以上の温度で架橋共押出する方法があげら
れる。 次に、架橋された原反を加熱し、通常のロール
法、テンター法またはチユーブラー法によつて所
定の倍率で一軸または二軸方向に延伸してフイル
ムを得る。二軸延伸では、同時または逐次延伸の
どちらであつてもよい。 延伸温度は、一般にポリエチレン系樹脂の融点
以下、好ましくは樹脂の軟化点から融点迄の範囲
で、具体的には70〜135℃、好ましくは100〜130
℃である。延伸温度が軟化点未満では樹脂の軟化
が不十分で均一で安定な延伸を行うことができ
ず、一方、融点を越えると延伸は均一に行われる
が得られるフイルムの防湿性の改善が十分ではな
い。 また、延伸倍率は、一方向または縦および横の
両方向に3倍以上、好ましくは4倍以上で行うこ
とが望ましい。延伸倍率が3倍未満では、均一な
延伸が困難で本発明の目的とする防湿性の改善が
不充分で、また透明性に優れる延伸フイルムを得
ることが難かしい。 なお、得られる延伸フイルムは、熱収縮性を有
するために、複合包装用基材フイルムとして用い
る場合は、延伸フイルムの融点以下、例えば110
〜140℃で熱セツトを行つて横方向の熱収縮率を
1.5%以下、好ましくは1.0%以下とすることが好
ましい。 本発明のポリエチレン延伸フイルムは、上述の
製造方法の説明から明らかなように、透湿度
(y)が式y=17x-1/2で求めた数値以下で、好ま
しくはスリツプ性0.6以下およびアンチブロツキ
ング性50g/cm以下で、しかもフイルムの厚さ方
向において、架橋度が中に向つて低下するように
架橋された断面構造をもち少くとも一方向に好ま
しくは3倍以上に延伸されたものである。本発明
のフイルムの透湿度は、具体的には厚さ30μのフ
イルムで3.1g/m2/24時間以下、厚さ10μで
5.4g/m2/24時間以下であり、本発明によると、
従来法では得ることのできなかつた極めて高い防
湿性とともにスリツプ性およびアンチブロツキン
グ性の良好なフイルムを提供することができる。
従つて、高防湿性を要求される用途においてもフ
イルムの厚さを大きくする必要がないためにコス
ト的に有利であり、また自動包装適性やラミネイ
ト加工適性も良好なものである。 次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明
する。なお、実施例における部は重量部を表わ
し、試験方法は次の通りである。 (1) 透湿度:JIS Z0208、温度40℃、相対湿度90
%準拠 (2) ヘイズ:ASTM D1003準拠 (3) スリツプ性:ASTM D1894準拠〔フイルム
同志の静摩擦係数(μs)と動摩擦係数(μk)〕 (4) アンチブロツキング性:20.8g/cm2の負荷を
与えたフイルムを温度50℃、相対湿度50%の恒
温で24時間熟成後、スリツプ性(ASTM
D1894)を測定。 (5) ゲル分率:ASTM D2765、A法準拠 実施例 1 高密度ポリエチレン(密度0.960g/ml、
MI5.2g/10分)100部に、酸化防止剤(n−オク
タデシル−3−(4′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t
−ブチルフエニル)プロピオネイト)0.05部、中
和剤(カルシウムステアレート)0.05部およびゼ
オライト0.05部とを添加し、ヘンシエルミキサー
でドライブレンドした後、この混合物を220℃に
設定した押出機で溶融混練してペレツト化した。
このペレツトからTダイ押出シート成形機を用い
て押出温度220℃で厚さ600μのシート状原反を得
た。 この原反シートに、電子線照射装置(ESI社
製)を用い、窒素ガス雰囲気下で表裏それぞれに
165KV−45mAの条件下で20メガラツドの電子線
を照射した。この原反シートの照射面およびシー
トの厚さ方向内部の架橋度を知るため、厚さ20μ
の薄いフイルムを30枚重ねて厚さ600μの試験片
とし、同一条件で電子線を照射して各々の薄フイ
ルムの架橋度を調べたところ、照射面両側の薄い
フイルムの架橋度はゲル分率50%、厚さ方向内部
の最低架橋度はゲル分率0%であつた。また、架
橋している層および未架橋層の厚さの構成比は、
架橋層:未架橋層:架橋層の厚さの構成比は、架
橋層:未架橋層:架橋層=1:2:1であつた。 この架橋した原反シートを130℃に加熱した後、
テンター式2軸延伸機の縦方向に4倍、横方向に
5倍逐次延伸して厚さ30μの延伸フイルムを得
た。このフイルムの特性を表−1に示した。 実施例 2〜5 実施例1において、ポリエチレン樹脂の密度お
よびMIの異なるものを用いてゼオライトの添加
量を変化させた以外は、同様の方法で各延伸フイ
ルムを得た。この各フイルムの特性を表−1に併
記した。 実施例 6〜8 実施例1において、ポリエチレン樹脂の密度お
よびMIの異なるものを用いてゼオライトの粒子
径および添加量を変化させた以外は、同様の方法
で各延伸フイルムを得た。この各フイルムの特性
を表−1に併記した。 実施例 9〜11 実施例6において、ゼオライトに代りシリカ、
アルミナおよびベントナイトを用いた以外は、同
様の方法で各延伸フイルムを得た。この各フイル
ムの特性を表−1に併記した。
【表】
比較例 1〜5
実施例1、2において、ゼオライトを添加しな
い場合(比較例1、2)、実施例2において、ゼ
オライトを1重量部を越えて添加した場合(比較
例3)および実施例3において、ゼオライトに代
りオレイン酸アミドまたはエルカ酸アミドを用い
た場合(比較例4、5)についても各実施例と同
様の方法で延伸フイルムを得た。各延伸フイルム
の特性を表−2に示した。
い場合(比較例1、2)、実施例2において、ゼ
オライトを1重量部を越えて添加した場合(比較
例3)および実施例3において、ゼオライトに代
りオレイン酸アミドまたはエルカ酸アミドを用い
た場合(比較例4、5)についても各実施例と同
様の方法で延伸フイルムを得た。各延伸フイルム
の特性を表−2に示した。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 ポリエチレン系樹脂100重量部と無機化合物
0.02〜1重量部とからなるシートまたはチユーブ
状の成形物を、該成形物の厚さ方向において、中
方向に架橋度が低下するように架橋し、延伸して
なるポリエチレン延伸フイルム。 2 無機化合物が、ゼオライト、シリカ、アルミ
ナおよびベントナイトから成る群から選ばれる特
許請求の範囲第1項記載のポリエチレン延伸フイ
ルム。
Priority Applications (4)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP59008418A JPS60154034A (ja) | 1984-01-23 | 1984-01-23 | ポリエチレン延伸フイルム |
| US06/682,864 US4636340A (en) | 1984-01-23 | 1984-12-18 | Method of producing crosslinked polyethylene stretched film |
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| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP59008418A JPS60154034A (ja) | 1984-01-23 | 1984-01-23 | ポリエチレン延伸フイルム |
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| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
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| JPH0218218B2 true JPH0218218B2 (ja) | 1990-04-24 |
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Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP59008418A Granted JPS60154034A (ja) | 1984-01-23 | 1984-01-23 | ポリエチレン延伸フイルム |
Country Status (3)
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|---|---|
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1985
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