JPH0218286B2 - - Google Patents
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- JPH0218286B2 JPH0218286B2 JP3723982A JP3723982A JPH0218286B2 JP H0218286 B2 JPH0218286 B2 JP H0218286B2 JP 3723982 A JP3723982 A JP 3723982A JP 3723982 A JP3723982 A JP 3723982A JP H0218286 B2 JPH0218286 B2 JP H0218286B2
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Description
本発明は、不純物の少ないジシランを安全に収
率よく製造する新規な方法に関する。 さらに詳しく言えば、ジシラン誘導体を金属水
素化物で還元して、ジシランを製造するについて
従来公知であつた方法を実施する際の欠点を解消
した新しい方法である。 ジシランを合成する従来公知の方法には、モノ
シランを原料としたグロー放電法、金属けい素の
直接水素添加法、カルシウムシリサイド、マグネ
シウムシリサイドの水分解法等があるが、いずれ
にも各種の欠点がある。 特に重大な問題は、目的のジシランの他にモノ
シランやトリシランその他の高級シランが大量に
副生してジシランの収率が低いことと、目的物の
分離が困難であること、更にトリシランその他の
高級シランが分解しやすいので操作に非常な危険
が伴うことである。 その点初めからSi−Si骨格を有するジシラン誘
導体を出発原料としてジシランを合成する方法
は、モノシランや、高級シランの副生が少ない点
で非常に優れており、ジシランの大量製造に適し
ている。 ジシラン誘導体を出発原料としてジシランを合
成する従来公知の方法としては、ジシラン誘導体
として、ヘキサクロルジシラン(以下Si2Cl6と示
す。)を用いた、A.E.Finholt et.al.〔J.A.C.S.69
2692(1947)〕の方法を改良したG.W.Bethke et.
al.〔J.C.P.26 No.5 107(1958)〕の方法がある。 この技術では、Si2Cl6をリチウムアルミニウム
ハイドライド(以下LiAlH4と示す。)で還元し
て、ジシランを得ているが、その還元反応を真空
中で行つている。 しかしジシランは、空気中で、自然性であるか
らジシランを取扱つているタンク、オートクレー
ブ等の密ぺい容器を真空にしておくことは、空気
が混入する危険が非常に高く、その場合は爆発を
引き起す。 もし、その危険を回避しようとすれば、製造装
置は非常に高価なものになる。 そこで、安全な、常圧または加圧下での製造方
法の確立がぜひとも必要になつた。 ところでジシランは、沸点が−15℃のガスであ
るが、或る種の有機溶媒には非常に溶けやすい。
このような溶媒を用いた還元反応でジシランを製
造すると、ガスとして直接得ることのできるジシ
ランの量は僅少に留り、その大部分は、溶媒中に
残存する。この結果実質的な収率が低下してしま
う。その点を改良するために、減圧下で溶媒から
ジシランの分離を行つても、ジシランの溶解度が
大きいことから生成したジシランを収率よく回収
するには、非常な長時間を必要とする。 溶媒中のガスを分離する別の方法として、溶媒
をその沸点近くに加温する方法もあるが、この方
法では、溶媒中に存在する不純物が大量にジシラ
ンに同伴してしまう。 特に半導体製造用のジシランは極力不純物を排
除しなければならない。特に炭素化合物は半導体
中の炭素源になり、その性能を著しく悪化させ
る。 ところで、ジシラン誘導体を金属水素化物で還
元して、ジシランを得る反応では、常にジシリル
メタン(以下SiH3−CH2−SiH3と示す。)が生成
する。そしてこの化合物は、不純物の精製によく
用いられる活性炭や合成ゼオライトに対しては、
ジシランとの間では選択的吸着特性は示さない。
その結果SiH3−CH2−SiH3を含有するジシラン
の精製は容易なことではない。 以上の諸点を考慮に入れつつ鋭意検討した結果
上記問題点を一掃した本発明に到達した。 すなわち本発明は、ジシラン誘導体を溶媒中で
還元しジシランを得る方法において、反応を常圧
又は加圧下で行ないかつ10〜80℃に加温した反応
液に不活性ガスを吹込むことによりジシランを溶
媒から分離して得ることを特徴とする方法であ
る。 本発明の方法によれば、安全かつ収率高く、そ
して特に不純物としてのSiH3−CH2−SiH3を実
質的に含まないジシランを得ることができる。 以下に本発明をさらに詳しく説明する。 ジシラン製造の原料とするジシラン誘導体は、
Si−Si骨格を有する一般式Si2HoX6-o(n=0〜
5までの正数。Xはクロル基または、エトキシ基
である。)で示される化合物である。 具体的には、例えば、ヘキサクロルジシラン、
ジクロロジシラン、トリクロルジシラン、テトラ
クロルジシラン、ヘキサエトキシジシラン、テト
ラクロロジエトキシジシラン等が挙げられる。こ
の中では特に大量入手が容易な点で、ヘキサクロ
ルジシランが好ましい。 ヘキサクロルジシランは、どのような製造方法
のものでもかまわないが、四塩化けい素、オクタ
クロルトリシラン等の不純物を含まないものがよ
い。 ジシラン誘導体は、そのまままたは、溶液とし
て用いられる。 ジシラン化合物の還元剤としては、金属水素化
物が用いられる。例えば、LiAlH4、ナトリウム
アルミニウムハイドライド、ジエチルアルミニウ
ムハイドライド等が好ましい。 これらは溶液または懸濁液として用いられる。 還元反応は溶媒中で行ない、それぞれの還元剤
について好適な選択がありうる。 例えば、LiAlH4には、n−ブチル−エーテル、
テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル等のエー
テル類が好んで用いられる。またジエチルアルミ
ニウムハイドライドでは、上記エーテル類のほか
にヘプタン、オクタン、流動パラフイン等の飽和
炭化水素、トルエン、ベンゼン等の芳香族炭化水
素を用いることができる。 これら反応溶媒の沸点は高い方であることが、
反応後不活性ガス吹込み時に、ジシランに同伴す
る量が少くなる点で好ましい。溶媒は、充分に脱
水し、後に使用する不活性ガスで置換しておく。 還元時におけるジシラン誘導体と金属水素化物
の反応溶媒に対して添加する順序は、金属水素化
物の溶液にジシラン誘導体を添加しても、逆にジ
シラン誘導体の溶液に金属水素化物を添加しても
かまわない。 還元反応の温度は、正反応の進行と副反応の抑
制を念頭に選ぶ。 還元時の圧力状態は、すでに述べたように、安
全性、運転上の経済性から、常圧または加圧下で
あるが、特に高い圧力である必要はなく常圧近く
の加圧下で充分である。 従来技術では、ジシランの還元は減圧下に行な
われていた。察するに生成気体の回収を好都合に
行なう為の配慮によるものと思われる。われわれ
は研究の結果本発明に係る還元反応は、特許請求
の範囲に特定した条件下で正方向に反応率大きく
進めうることを知つたので、敢て常圧乃至加圧下
の反応と、積極的に反応溶媒中に溶存させたジシ
ランの回収と言う手段を選択したもので、この方
法は従来の常識の延長上にはない優れたアイデイ
アに基くものである。 還元反応時に大部分のジシランは、溶媒中に残
存するが、一部のジシランはガスとして遊離す
る。これは、反応容器に接続した冷却トラツプで
補集する。 次に、還元反応の後、不活性ガスを吹込んで溶
媒中のジシランを回収する工程について説明す
る。 不活性ガスとしては、原料および還元反応生成
物を反応しないガスであり、なおかつジシランと
の分離が容易なものであればよい。例えば、水素
ヘリウム、アルゴン、窒素の如きである。 これらのガスも、使用前に充分脱水または脱酸
素等不純物を除去しておく。 不活性ガスの吹込み方法は、例えば反応容器に
装着したデイツプ管でよい。不活性ガスの分散を
よくするため、多孔板、拡散板を用いてもよく、
また反応容器内を撹拌してもよい。 不活性ガスの使用量は、溶剤中のジシランをす
べて同伴させる量で充分であるが、この量は、溶
媒の温度や装置の構造、更に不活性ガスの流速等
に大きく支配される。 不活性ガス吹込み時の容器内温度は、反応時に
用いた溶媒の沸点以下でなければいけないが、そ
の範囲でも余りに高いと、SiH3−CH2−SiH3が
同伴されて好ましくなく、余りに低いとジシラン
を溶剤から分離する効果が劣り、不活性ガスの吹
込み時間が長くなるので好ましくない。しかし、
10℃から80℃の範囲で充分であり好ましくは、30
℃から70℃の範囲がよい。 不活性ガス吹込みの圧力は、常圧または、加圧
下で行うことが必要であるが、その圧力は、特に
高くしても格別の効果は無く、常圧の近くで充分
である。 なお不活性ガスを吹込む時は、還元反応の容器
を用いて充分であるが、還元反応後の溶液を別の
容器に移して、それに吹込んでも良い。 不活性ガスに同伴されたジシランを分離回収す
る方法としては、例えば冷却トラツプが用いられ
る。 この温度は、ジシランのその時の蒸気分圧に対
応する温度以下で、不活性ガスの沸点以上であれ
ば良い。こうすれば、ジシランは液化または固化
して、不活性ガスから分離される。 またジシラン回収冷却トラツプの前には、ジシ
ランと共に不活性ガスに同伴された反応溶媒を除
去するための冷却トラツプをもうけておくことが
好ましい。 なお本発明の方法で得られたジシランをさらに
精製するならば、まず活性炭層を通過させること
により、微量に残存する溶剤と、原料または還元
反応に由来する塩素化物を除去し、さらに合成ゼ
オライトで、微量に存在するメタン、エタン等の
炭化水素を除去することが出来る。 そうすれば、ジシランを半導体製造原料として
用いて殆ど影響を与えないほどのモノシラン、ト
リシランを極く少量含むだけの高純度のジシラン
を得ることができる。しかも、そのモノシラン、
トリシランも、簡単な蒸溜で除去できる。 次に本発明を具体的実施例で示すが、上述の説
明から容易に理解される通り本発明の技術的範囲
は、これに制限されるものではない。 実施例 1 Γ装 置 誘導撹拌器付きの1SUS製オートクレーブ
に、Si2Cl6装入用のポンプを接続し、Si2Cl6をオ
ートクレーブ内にデイツプ管で装入できるように
する。 また不活性ガスを装入するデイツプ管も装着す
る。 生成したモノシラン、ジシランの排出管には、、
−10℃に冷却したトラツプを接続し、さらにそれ
に続いて−130℃に冷却したジシラン補集用トラ
ツプを接続する。さらにその後には、液体窒素で
冷却したモノシラン補集トラツプをもうける。 全系をゲージ圧0.2Kg/cm2のヘリウム雰囲気にす
る。 ΓSi2Cl6の還元反応 溶媒のn−ブチルエーテルを脱水し、ヘリウム
を吹込んでガス置換を行つた。 LiAlH4 41.8g(0.11モル)を280mlのn−ブチル
エーテルに懸濁し、溶解し、オートクレーブ内に
装入した。 オートクレーブを35℃に加温し、撹拌した。 Si2Cl6 26.9g(0.1モル)を120mlのn−ブチルエ
ーテルに溶解し、定量ポンプを用いて2時間で装
入した。 反応の進行と共に少量のジシランと副生したモ
ノシラン、水素を主とするガスが出てくるが水素
以外は、トラツプで補集される。 Si2Cl6の装入終了後、1時間そのまま撹拌して
完全に反応させた。 しかるのち、オートクレーブを60℃に昇温し、
ヘリウムを0.2/minの速度で3時間吹込んだ。
ヘリウムに同伴されたジシランは、冷却トラツプ
に補集される。 ジシランの収量は5.0g、収率は80%であつた。 不純物であるSiH3−CH2−SiH3はガスクロマ
トグラフイーによる分析によつても検出されなか
つた。 なおヘリウムの吹込みを以後24hr行つても、更
に補集されるジシランは無かつた。 比較例 1 実施例1と同様の装置を用いて還元反応を行つ
たが還元反応後オートクレーブを60℃に昇温する
操作とヘリウムを吹込むことは行わず冷却トラツ
プに捕集されたジシランの収率を求めたところ24
%であつた。 比較例 2 実施例1と同様の装置と手法で還元反応を行つ
たが、そのあとオートクレーブをn−ブチルエー
テルの沸点に近い110℃に昇温して、実施例1と
同様にヘリウムを吹込んだ。ジシランの収率は77
%であり、不純物であるSiH3−CH2−SiH3が
4wt%混入していた。 なおこのSiH3−CH2−SiH3の混入したガスを、
やしがら活性炭層を通過させて、SiH3−CH2−
SiH3の除去を試みたけれども活性炭層の前後で、
濃度が変わらず、精製できなかつた。 実施例2〜6、比較例3、4 実施例1と同じ装置と手法で還元を行つた。 そして、ヘリウムを吹込む際のオートクレーブ
内温を変えて検討を行つた。 実験条件と結果を表にまとめて示す。 表よりヘリウム吹込み時のオートクレーブ内温
は10℃から80℃までが好ましいことが明らかであ
る。
率よく製造する新規な方法に関する。 さらに詳しく言えば、ジシラン誘導体を金属水
素化物で還元して、ジシランを製造するについて
従来公知であつた方法を実施する際の欠点を解消
した新しい方法である。 ジシランを合成する従来公知の方法には、モノ
シランを原料としたグロー放電法、金属けい素の
直接水素添加法、カルシウムシリサイド、マグネ
シウムシリサイドの水分解法等があるが、いずれ
にも各種の欠点がある。 特に重大な問題は、目的のジシランの他にモノ
シランやトリシランその他の高級シランが大量に
副生してジシランの収率が低いことと、目的物の
分離が困難であること、更にトリシランその他の
高級シランが分解しやすいので操作に非常な危険
が伴うことである。 その点初めからSi−Si骨格を有するジシラン誘
導体を出発原料としてジシランを合成する方法
は、モノシランや、高級シランの副生が少ない点
で非常に優れており、ジシランの大量製造に適し
ている。 ジシラン誘導体を出発原料としてジシランを合
成する従来公知の方法としては、ジシラン誘導体
として、ヘキサクロルジシラン(以下Si2Cl6と示
す。)を用いた、A.E.Finholt et.al.〔J.A.C.S.69
2692(1947)〕の方法を改良したG.W.Bethke et.
al.〔J.C.P.26 No.5 107(1958)〕の方法がある。 この技術では、Si2Cl6をリチウムアルミニウム
ハイドライド(以下LiAlH4と示す。)で還元し
て、ジシランを得ているが、その還元反応を真空
中で行つている。 しかしジシランは、空気中で、自然性であるか
らジシランを取扱つているタンク、オートクレー
ブ等の密ぺい容器を真空にしておくことは、空気
が混入する危険が非常に高く、その場合は爆発を
引き起す。 もし、その危険を回避しようとすれば、製造装
置は非常に高価なものになる。 そこで、安全な、常圧または加圧下での製造方
法の確立がぜひとも必要になつた。 ところでジシランは、沸点が−15℃のガスであ
るが、或る種の有機溶媒には非常に溶けやすい。
このような溶媒を用いた還元反応でジシランを製
造すると、ガスとして直接得ることのできるジシ
ランの量は僅少に留り、その大部分は、溶媒中に
残存する。この結果実質的な収率が低下してしま
う。その点を改良するために、減圧下で溶媒から
ジシランの分離を行つても、ジシランの溶解度が
大きいことから生成したジシランを収率よく回収
するには、非常な長時間を必要とする。 溶媒中のガスを分離する別の方法として、溶媒
をその沸点近くに加温する方法もあるが、この方
法では、溶媒中に存在する不純物が大量にジシラ
ンに同伴してしまう。 特に半導体製造用のジシランは極力不純物を排
除しなければならない。特に炭素化合物は半導体
中の炭素源になり、その性能を著しく悪化させ
る。 ところで、ジシラン誘導体を金属水素化物で還
元して、ジシランを得る反応では、常にジシリル
メタン(以下SiH3−CH2−SiH3と示す。)が生成
する。そしてこの化合物は、不純物の精製によく
用いられる活性炭や合成ゼオライトに対しては、
ジシランとの間では選択的吸着特性は示さない。
その結果SiH3−CH2−SiH3を含有するジシラン
の精製は容易なことではない。 以上の諸点を考慮に入れつつ鋭意検討した結果
上記問題点を一掃した本発明に到達した。 すなわち本発明は、ジシラン誘導体を溶媒中で
還元しジシランを得る方法において、反応を常圧
又は加圧下で行ないかつ10〜80℃に加温した反応
液に不活性ガスを吹込むことによりジシランを溶
媒から分離して得ることを特徴とする方法であ
る。 本発明の方法によれば、安全かつ収率高く、そ
して特に不純物としてのSiH3−CH2−SiH3を実
質的に含まないジシランを得ることができる。 以下に本発明をさらに詳しく説明する。 ジシラン製造の原料とするジシラン誘導体は、
Si−Si骨格を有する一般式Si2HoX6-o(n=0〜
5までの正数。Xはクロル基または、エトキシ基
である。)で示される化合物である。 具体的には、例えば、ヘキサクロルジシラン、
ジクロロジシラン、トリクロルジシラン、テトラ
クロルジシラン、ヘキサエトキシジシラン、テト
ラクロロジエトキシジシラン等が挙げられる。こ
の中では特に大量入手が容易な点で、ヘキサクロ
ルジシランが好ましい。 ヘキサクロルジシランは、どのような製造方法
のものでもかまわないが、四塩化けい素、オクタ
クロルトリシラン等の不純物を含まないものがよ
い。 ジシラン誘導体は、そのまままたは、溶液とし
て用いられる。 ジシラン化合物の還元剤としては、金属水素化
物が用いられる。例えば、LiAlH4、ナトリウム
アルミニウムハイドライド、ジエチルアルミニウ
ムハイドライド等が好ましい。 これらは溶液または懸濁液として用いられる。 還元反応は溶媒中で行ない、それぞれの還元剤
について好適な選択がありうる。 例えば、LiAlH4には、n−ブチル−エーテル、
テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル等のエー
テル類が好んで用いられる。またジエチルアルミ
ニウムハイドライドでは、上記エーテル類のほか
にヘプタン、オクタン、流動パラフイン等の飽和
炭化水素、トルエン、ベンゼン等の芳香族炭化水
素を用いることができる。 これら反応溶媒の沸点は高い方であることが、
反応後不活性ガス吹込み時に、ジシランに同伴す
る量が少くなる点で好ましい。溶媒は、充分に脱
水し、後に使用する不活性ガスで置換しておく。 還元時におけるジシラン誘導体と金属水素化物
の反応溶媒に対して添加する順序は、金属水素化
物の溶液にジシラン誘導体を添加しても、逆にジ
シラン誘導体の溶液に金属水素化物を添加しても
かまわない。 還元反応の温度は、正反応の進行と副反応の抑
制を念頭に選ぶ。 還元時の圧力状態は、すでに述べたように、安
全性、運転上の経済性から、常圧または加圧下で
あるが、特に高い圧力である必要はなく常圧近く
の加圧下で充分である。 従来技術では、ジシランの還元は減圧下に行な
われていた。察するに生成気体の回収を好都合に
行なう為の配慮によるものと思われる。われわれ
は研究の結果本発明に係る還元反応は、特許請求
の範囲に特定した条件下で正方向に反応率大きく
進めうることを知つたので、敢て常圧乃至加圧下
の反応と、積極的に反応溶媒中に溶存させたジシ
ランの回収と言う手段を選択したもので、この方
法は従来の常識の延長上にはない優れたアイデイ
アに基くものである。 還元反応時に大部分のジシランは、溶媒中に残
存するが、一部のジシランはガスとして遊離す
る。これは、反応容器に接続した冷却トラツプで
補集する。 次に、還元反応の後、不活性ガスを吹込んで溶
媒中のジシランを回収する工程について説明す
る。 不活性ガスとしては、原料および還元反応生成
物を反応しないガスであり、なおかつジシランと
の分離が容易なものであればよい。例えば、水素
ヘリウム、アルゴン、窒素の如きである。 これらのガスも、使用前に充分脱水または脱酸
素等不純物を除去しておく。 不活性ガスの吹込み方法は、例えば反応容器に
装着したデイツプ管でよい。不活性ガスの分散を
よくするため、多孔板、拡散板を用いてもよく、
また反応容器内を撹拌してもよい。 不活性ガスの使用量は、溶剤中のジシランをす
べて同伴させる量で充分であるが、この量は、溶
媒の温度や装置の構造、更に不活性ガスの流速等
に大きく支配される。 不活性ガス吹込み時の容器内温度は、反応時に
用いた溶媒の沸点以下でなければいけないが、そ
の範囲でも余りに高いと、SiH3−CH2−SiH3が
同伴されて好ましくなく、余りに低いとジシラン
を溶剤から分離する効果が劣り、不活性ガスの吹
込み時間が長くなるので好ましくない。しかし、
10℃から80℃の範囲で充分であり好ましくは、30
℃から70℃の範囲がよい。 不活性ガス吹込みの圧力は、常圧または、加圧
下で行うことが必要であるが、その圧力は、特に
高くしても格別の効果は無く、常圧の近くで充分
である。 なお不活性ガスを吹込む時は、還元反応の容器
を用いて充分であるが、還元反応後の溶液を別の
容器に移して、それに吹込んでも良い。 不活性ガスに同伴されたジシランを分離回収す
る方法としては、例えば冷却トラツプが用いられ
る。 この温度は、ジシランのその時の蒸気分圧に対
応する温度以下で、不活性ガスの沸点以上であれ
ば良い。こうすれば、ジシランは液化または固化
して、不活性ガスから分離される。 またジシラン回収冷却トラツプの前には、ジシ
ランと共に不活性ガスに同伴された反応溶媒を除
去するための冷却トラツプをもうけておくことが
好ましい。 なお本発明の方法で得られたジシランをさらに
精製するならば、まず活性炭層を通過させること
により、微量に残存する溶剤と、原料または還元
反応に由来する塩素化物を除去し、さらに合成ゼ
オライトで、微量に存在するメタン、エタン等の
炭化水素を除去することが出来る。 そうすれば、ジシランを半導体製造原料として
用いて殆ど影響を与えないほどのモノシラン、ト
リシランを極く少量含むだけの高純度のジシラン
を得ることができる。しかも、そのモノシラン、
トリシランも、簡単な蒸溜で除去できる。 次に本発明を具体的実施例で示すが、上述の説
明から容易に理解される通り本発明の技術的範囲
は、これに制限されるものではない。 実施例 1 Γ装 置 誘導撹拌器付きの1SUS製オートクレーブ
に、Si2Cl6装入用のポンプを接続し、Si2Cl6をオ
ートクレーブ内にデイツプ管で装入できるように
する。 また不活性ガスを装入するデイツプ管も装着す
る。 生成したモノシラン、ジシランの排出管には、、
−10℃に冷却したトラツプを接続し、さらにそれ
に続いて−130℃に冷却したジシラン補集用トラ
ツプを接続する。さらにその後には、液体窒素で
冷却したモノシラン補集トラツプをもうける。 全系をゲージ圧0.2Kg/cm2のヘリウム雰囲気にす
る。 ΓSi2Cl6の還元反応 溶媒のn−ブチルエーテルを脱水し、ヘリウム
を吹込んでガス置換を行つた。 LiAlH4 41.8g(0.11モル)を280mlのn−ブチル
エーテルに懸濁し、溶解し、オートクレーブ内に
装入した。 オートクレーブを35℃に加温し、撹拌した。 Si2Cl6 26.9g(0.1モル)を120mlのn−ブチルエ
ーテルに溶解し、定量ポンプを用いて2時間で装
入した。 反応の進行と共に少量のジシランと副生したモ
ノシラン、水素を主とするガスが出てくるが水素
以外は、トラツプで補集される。 Si2Cl6の装入終了後、1時間そのまま撹拌して
完全に反応させた。 しかるのち、オートクレーブを60℃に昇温し、
ヘリウムを0.2/minの速度で3時間吹込んだ。
ヘリウムに同伴されたジシランは、冷却トラツプ
に補集される。 ジシランの収量は5.0g、収率は80%であつた。 不純物であるSiH3−CH2−SiH3はガスクロマ
トグラフイーによる分析によつても検出されなか
つた。 なおヘリウムの吹込みを以後24hr行つても、更
に補集されるジシランは無かつた。 比較例 1 実施例1と同様の装置を用いて還元反応を行つ
たが還元反応後オートクレーブを60℃に昇温する
操作とヘリウムを吹込むことは行わず冷却トラツ
プに捕集されたジシランの収率を求めたところ24
%であつた。 比較例 2 実施例1と同様の装置と手法で還元反応を行つ
たが、そのあとオートクレーブをn−ブチルエー
テルの沸点に近い110℃に昇温して、実施例1と
同様にヘリウムを吹込んだ。ジシランの収率は77
%であり、不純物であるSiH3−CH2−SiH3が
4wt%混入していた。 なおこのSiH3−CH2−SiH3の混入したガスを、
やしがら活性炭層を通過させて、SiH3−CH2−
SiH3の除去を試みたけれども活性炭層の前後で、
濃度が変わらず、精製できなかつた。 実施例2〜6、比較例3、4 実施例1と同じ装置と手法で還元を行つた。 そして、ヘリウムを吹込む際のオートクレーブ
内温を変えて検討を行つた。 実験条件と結果を表にまとめて示す。 表よりヘリウム吹込み時のオートクレーブ内温
は10℃から80℃までが好ましいことが明らかであ
る。
【表】
ジシラン
実施例 6 実施例1と同じ装置を用いた。 溶媒には流動パラフインを用い、脱水し、ヘリ
ウムを吹込んで、ガス置換を行つた。 ジエチルアルミニウムハイドライド70wt%、
トリエチルアルミニウム30wt%の混合物73.8gを
流動パラフイン200mlに溶解した。この場合ジエ
チルアルミニウムハイドライドは0.6モル、トリ
エチルアルミニウム0.194モル存在した。 この混合物にエチルアルミニウムジクロライド
24.6g(0.194モル)を50mlの流動パラフインに溶
解して滴下した。 この3種のアルキルアルミニウム化合物の混合
物を容器に入れて、30℃にて2mmHgの減圧下20
分脱ガスした。 しかるのち、ヘリウム雰囲気にしてオートクレ
ーブに装入した。 オートクレーブを40℃に加温し、撹拌した。
Si2Cl6 26.9g(0.1モル)を流動パラフイン100mlに
溶解し、定量ポンプを用いて2時間で装入した。
装入終了後、1時間そのまま撹拌した。 しかるのち、オートクレーブを60℃に昇温し、
ヘリウム0.2/minの速度で3時間吹込んだ。 ジシランの収率は77%であつた。 不純物であるSiH3−CH2−SiH3はガスクロマ
トグラフイーによる分析によつても検出されなか
つた。
実施例 6 実施例1と同じ装置を用いた。 溶媒には流動パラフインを用い、脱水し、ヘリ
ウムを吹込んで、ガス置換を行つた。 ジエチルアルミニウムハイドライド70wt%、
トリエチルアルミニウム30wt%の混合物73.8gを
流動パラフイン200mlに溶解した。この場合ジエ
チルアルミニウムハイドライドは0.6モル、トリ
エチルアルミニウム0.194モル存在した。 この混合物にエチルアルミニウムジクロライド
24.6g(0.194モル)を50mlの流動パラフインに溶
解して滴下した。 この3種のアルキルアルミニウム化合物の混合
物を容器に入れて、30℃にて2mmHgの減圧下20
分脱ガスした。 しかるのち、ヘリウム雰囲気にしてオートクレ
ーブに装入した。 オートクレーブを40℃に加温し、撹拌した。
Si2Cl6 26.9g(0.1モル)を流動パラフイン100mlに
溶解し、定量ポンプを用いて2時間で装入した。
装入終了後、1時間そのまま撹拌した。 しかるのち、オートクレーブを60℃に昇温し、
ヘリウム0.2/minの速度で3時間吹込んだ。 ジシランの収率は77%であつた。 不純物であるSiH3−CH2−SiH3はガスクロマ
トグラフイーによる分析によつても検出されなか
つた。
Claims (1)
- 1 ジシラン誘導体を溶媒中で還元しジシランを
得る方法において、反応を常圧又は加圧下で行な
いかつ10〜80℃に加温した反応液に不活性ガスを
吹込むことによりジシランを溶媒から分離して得
ることを特徴とする方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3723982A JPS58156522A (ja) | 1982-03-11 | 1982-03-11 | ジシランの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3723982A JPS58156522A (ja) | 1982-03-11 | 1982-03-11 | ジシランの製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS58156522A JPS58156522A (ja) | 1983-09-17 |
| JPH0218286B2 true JPH0218286B2 (ja) | 1990-04-25 |
Family
ID=12492055
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3723982A Granted JPS58156522A (ja) | 1982-03-11 | 1982-03-11 | ジシランの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS58156522A (ja) |
Families Citing this family (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS60176915A (ja) * | 1984-02-21 | 1985-09-11 | Central Glass Co Ltd | ジシランの製造法 |
| DE102009056731A1 (de) | 2009-12-04 | 2011-06-09 | Rev Renewable Energy Ventures, Inc. | Halogenierte Polysilane und Polygermane |
| CN106145119B (zh) * | 2016-06-25 | 2018-02-27 | 浙江迅鼎半导体材料科技有限公司 | 一种乙硅烷反应釜 |
| CN106115718B (zh) * | 2016-06-25 | 2017-11-21 | 浙江迅鼎半导体材料科技有限公司 | 一种乙硅烷生产装置 |
| CN112158847A (zh) * | 2020-11-14 | 2021-01-01 | 深圳市博纯半导体材料有限公司 | 乙硅烷的生产提纯工艺 |
-
1982
- 1982-03-11 JP JP3723982A patent/JPS58156522A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS58156522A (ja) | 1983-09-17 |
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