JPH0224540B2 - - Google Patents
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- Publication number
- JPH0224540B2 JPH0224540B2 JP57066111A JP6611182A JPH0224540B2 JP H0224540 B2 JPH0224540 B2 JP H0224540B2 JP 57066111 A JP57066111 A JP 57066111A JP 6611182 A JP6611182 A JP 6611182A JP H0224540 B2 JPH0224540 B2 JP H0224540B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- chitin
- suture
- absorbable
- solution
- fibers
- Prior art date
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- Materials For Medical Uses (AREA)
- Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
Description
本発明は、キチン繊維からなる改良された縫合
糸及びその製造方法に関するものであり、さらに
詳しくはキチン繊維からなり、生体吸収速度の改
良された吸収性縫合糸及びその製造方法に関する
ものである。 キチンは、ポリ(N−アセチル−D−グルコサ
ミン)からなる多糖類であり、甲殻類の外骨格な
ど天然に広く分布している物質であり、その分子
の繰り返し単位ごとに1個のアミノアセチル基を
有するため、多くの興味ある独特の性質を有して
いる。その一つとして生体内で酵素分解を起こし
て、組織内に吸収される性質がある。この性質を
利用してキチンを繊維化して吸収性縫合糸として
使用することが提案されている。 かかる縫合糸を構成するキチン繊維としては、
縫合糸としての柔軟性や使用性からみて、太さが
20d以下、とくに0.5〜5dであり、強強度が2g/d
以上、とくに3g/d以上であることが望ましい。 本発明者は、湿式紡糸直後の糸条を凝固液中で
弛緩処理することにより強度が高く、かつ単糸デ
ニールの小さいキチン繊維が得られること及びこ
の繊維を加工することで優れた機械的性質を有す
る吸収性縫合糸が得られることを見い出し、先に
提案した(特願昭55−152568号、同55−164268
号)。 このキチン繊維からなる吸収性縫合糸は、手術
操作時の強力においては十分に実用に耐えうるも
のであるが、生体で使用した場合吸収性が速すぎ
るので短期間に強力が低下してしまうという問題
を有している。 一般に吸収性縫合糸は、使用後、治癒が十分に
進行する10〜15日間までは十分なる強力を有し、
その後はできるだけ早く吸収される性質を備えて
いることが好ましいが、この点において上記の吸
収性縫合糸は、吸収性縫合糸としては理想的なも
のではない。 本発明者は、キチン繊維からなる吸収性縫合糸
に関して、使用の初期、例えば手術後10〜15日間
までは手術時の強力に近い値を保持し、その期間
を過ぎた後は生体内に急速に吸収される縫合糸を
提供するべく鋭意研究した結果、キチン繊維から
なる縫合糸をキチンで被覆すると手術後の初期に
おける生体吸収速度を抑える効果のあることを見
い出し、本発明に到達したものである。 すなわち本発明は、キチン繊維からなる吸収性
縫合糸において、該縫合糸の表面がキチンにより
被覆されていることを特徴とする生体吸収速度の
改良された吸収性縫合糸及びキチン繊維からなる
吸収性縫合糸の表面にキチン溶液を付与し、つい
で縫合糸の表面に付与されたキチン溶液を凝固液
にて凝固することにより縫合糸の表面をキチンに
より被覆することを特徴とする生体吸収速度の改
良された吸収性縫合糸の製造方法である。 縫合糸の表面を被覆するキチンは、被覆前の縫
合糸を構成するキチンと同じであるのに、縫合糸
の表面にかかるキチンの被覆層を設けることによ
つてキチン繊維からなる吸収性縫合糸の初期の生
体吸収速度が抑制され、吸収性縫合糸として理想
的な生体吸収速度を有する縫合糸が得られること
は驚くべきことである。 本発明において縫合糸の表面を被覆するキチン
及びキチン繊維を構成するキチンとしては、キチ
ンそのもののほかにキチンの誘導体も含まれる。
かかるキチンは甲殻類、昆虫類などの外骨格を酸
処理並びにカ性ソーダ処理して蛋白質及びカルシ
ウム分を分離、精製することによつて調製するこ
とができる。 キチンの誘導体としては、例えばカルボキシメ
チル化キチン、ヒドロキシエチル化キチンなどの
エーテル化キチン、アセチル化キチン、スルホン
化キチンなどのエステル化キチンがあげられる。
エステル化物としては、例えばギ酸、酢酸、酪
酸、吉草酸、イソ酪酸、イソ吉草酸、安息香酸、
ケイ皮酸、サリチル酸、アントラニル酸、フタル
酸などのカルボン酸類、硫酸、トルエンスルホン
酸、スルフアニル酸などのスルホン酸類、炭酸類
あるいはそれらの無水物のエステル化物があげら
れる。 本発明の吸収性縫合糸を構成するキチン繊維は
上記のごときキチンより公知の方法で調製するこ
とができる。例えば、トリクロル酢酸と塩素化炭
化水素の混合物、ジクロリル酢酸と塩素化炭化水
素の混合物、ジメチルアセトアミドと塩化リチウ
ムの混合物あるいはN−メチルピロリドンと塩化
リチウムの混合物などのようなキチンの溶剤に、
キチンを溶解してキチン溶液を得、このキチン溶
液を湿式紡糸することにより調製することができ
る。好ましいキチン繊維は単糸デニールが0.5〜
20dであり、かつ乾強度が2g/d以上、さらに好
ましくは3g/d以上、とくに好ましくは4g/d以
上のものである。そして総デニールが20〜200d
のものが好ましく用いられる。かかるキチン繊維
は、ドープをノズルを通し凝固浴中に押出し、引
取ることにより溶剤を含有する糸状を形成し、形
成した糸状を、糸状に実質的に緊張力が作用しな
い状態で凝固液にて処理することによつて調製す
ることができる。 キチン繊維から縫合糸を調製する方法はとくに
限定されず、公知の種々の方法を採用することが
できる。例えば、上記のごとき総デニールが20〜
200dのキチン繊維を8〜20本程度ひきそろえて
組ひも又は撚糸することによつて調製することが
できる。縫合糸としては、米国薬局方(USPと
呼称。)XXの759頁に記載のAbsorbable
surgical stureの表1のUSPサイズ9−0号〜4
号及び表2のUPSサイズ12−0号〜5号の太さ
のものが好ましく用いられるが、これに限定され
るものではない。 縫合糸の表面がキチンにより被覆された本発明
の吸収性縫合糸を調製するには種々の方法を採用
することができるが、得られる縫合糸の従軟性及
び使用性からみてとくに好ましい方法は、縫合糸
の表面にキチン溶液を付与し、ついで縫合糸の表
面に付与されたキチン溶液を凝固液にて凝固する
ことにより縫合糸の表面をキチンにより被覆する
方法である。キチン溶液としては、キチン繊維の
調製に用いたものと同様に種々の溶液を用いるこ
とができる。キチンの種類は必ずしも縫合糸を構
成するキチン繊維と同一のものでなくてもよい。
キチン溶液中のキチンの濃度は0.1〜5重量%程
度が好ましい。縫合糸の表面にキチン溶液を付与
するには種々の方法を採用することができるが、
例えばキチン溶液に縫合糸を浸漬したのち取り出
す方法、キチン溶液を縫合糸に塗布するか又は吹
きつける方法などがある。凝固液としては、使用
する溶剤の種類に応じて公知のものから適宜選択
して用いられるが、水、アルコール類、エーテル
類がとくに好ましく用いられる。被覆は1回でも
よいし、2回以上くり返し行つてもよく、目的と
する性能に応じて適当な回数を選択することによ
り被覆層の厚さを調節することができる。また、
被覆層の厚さはキチン溶液の濃度を調製すること
によつても調節することができる。 キチンの被覆層の厚みは、縫合糸に要求される
性能により適宜選択されるが、被覆量としてキチ
ンの被覆量(固形物)が0.2重量%以上、とくに
0.2〜5重量%であることが好ましく、また縫合
糸の体液に接する部分の実質的に全面がキチンに
より被覆されていることが望ましい。 本発明の吸収性縫合糸は、また次のような方法
によつても製造することができる。例えば、組ひ
も又は撚糸の工程でキチン繊維にキチン溶液を付
与し、ついでこのキチン溶液を凝固液で凝固する
方法、組ひも又は撚糸前のキチン繊維にキチン溶
液を付与し、ついでキチン繊維の表面に付与され
たキチン溶液を凝固液にて凝固し、しかるのち組
ひも又は撚糸する方法、キチン繊維を集束してキ
チン溶液を付与したのち凝固液にて凝固すること
により組ひも又は撚糸することなく縫合糸とする
方法などがある。 本発明の方法によればキチン繊維からなる吸収
性縫合糸の生体吸収速度を容易に調整することが
できる。また、本発明の方法によればキチン溶液
の種類を変えることによつて一種のキチン繊維か
ら種々の生体吸収速度を有する吸収性縫合糸を製
造できる。本発明の吸収性縫合糸は、生体内で使
用した場合、使用の初期である10〜15日間では従
来のものに比べて強力の保持率が高く、その期間
を過ぎるとすみやかに生体に吸収されるという性
能を有するので、吸収性縫合糸として理想的なも
のである。 以下、実施例をあげて本発明をさらに具体的に
説明する。 実施例 1 紅ずわいがに(chione Cepes Opilio−
O′ fabricus)の外骨格を十分に水洗した後、40
℃の温風乾燥器で十分に乾燥し、ついで衝撃型粉
砕器(細川ミクロンビクトリ−ミルVP−10)で
100メツシユに粉末化した。この粉末220gを2lの
2N−塩酸により室温にて5時間処理し、さらに
この91gを2N−塩酸500mlにより2日間処理した。
処理後の粉末を水洗した後、500mlの1N−カ性ソ
ーダにより100℃にて12時間処理し、ついで水洗
し、乾燥を行つた。得られたキチンについて、さ
らに分子量を調整するために1N−塩酸により40
℃にて1時間処理した。 このキチンを、塩化リチウムを含むジメチルア
セトアミド溶液〔ジメチルアセトアミド:塩化リ
チウム=20:1(重量比)〕中にキチン濃度が3wt
%となるよう室温にて溶解し、濾過、脱泡を行つ
て透明で粘調なドープを得た。 このドープをタンクに入れ、ギヤーポンプで送
液し、0.08mmφ、50ホールのノズルからイソブタ
ノール中へ吐出し、イソブタノール中で凝固した
後、10m/minの速度で捲取り、総デニールが
61d(単糸デニール1.22d)の繊維を得た。 このキチン繊維の乾強度は3.81g/dであつた。
得られた繊維を15本とり、芯部を3本として製紐
を行い、組紐としてUSPXXの表1の3−0に相
当する太さの縫合糸を得た。 一方、繊維の製造時に使用したものと同じキチ
ンを、繊維の製造時に使用したのと同じ溶剤中に
キチン濃度が0.5wt%になるよう溶解した。 この溶液中に、先に作成した縫合糸を室温で10
分間浸漬した後、取り出し、ついで室温のメタノ
ール中に入れ、1昼夜にわたつて凝固を行い、キ
チンが被覆された縫合糸を得た。その際の縫合糸
の重量増加は0.5重量%であり、外径は3%増加
した。 このものを滅菌後、家兎の背筋に埋込み、経日
的に動物を屠殺して、糸条の強力の変化を30日ま
で測定した。 比較のため、キチンの被覆を行わなかつた縫合
糸についても同様に埋込の試験を行つた。それら
の結果は表1のとおりであつた。
糸及びその製造方法に関するものであり、さらに
詳しくはキチン繊維からなり、生体吸収速度の改
良された吸収性縫合糸及びその製造方法に関する
ものである。 キチンは、ポリ(N−アセチル−D−グルコサ
ミン)からなる多糖類であり、甲殻類の外骨格な
ど天然に広く分布している物質であり、その分子
の繰り返し単位ごとに1個のアミノアセチル基を
有するため、多くの興味ある独特の性質を有して
いる。その一つとして生体内で酵素分解を起こし
て、組織内に吸収される性質がある。この性質を
利用してキチンを繊維化して吸収性縫合糸として
使用することが提案されている。 かかる縫合糸を構成するキチン繊維としては、
縫合糸としての柔軟性や使用性からみて、太さが
20d以下、とくに0.5〜5dであり、強強度が2g/d
以上、とくに3g/d以上であることが望ましい。 本発明者は、湿式紡糸直後の糸条を凝固液中で
弛緩処理することにより強度が高く、かつ単糸デ
ニールの小さいキチン繊維が得られること及びこ
の繊維を加工することで優れた機械的性質を有す
る吸収性縫合糸が得られることを見い出し、先に
提案した(特願昭55−152568号、同55−164268
号)。 このキチン繊維からなる吸収性縫合糸は、手術
操作時の強力においては十分に実用に耐えうるも
のであるが、生体で使用した場合吸収性が速すぎ
るので短期間に強力が低下してしまうという問題
を有している。 一般に吸収性縫合糸は、使用後、治癒が十分に
進行する10〜15日間までは十分なる強力を有し、
その後はできるだけ早く吸収される性質を備えて
いることが好ましいが、この点において上記の吸
収性縫合糸は、吸収性縫合糸としては理想的なも
のではない。 本発明者は、キチン繊維からなる吸収性縫合糸
に関して、使用の初期、例えば手術後10〜15日間
までは手術時の強力に近い値を保持し、その期間
を過ぎた後は生体内に急速に吸収される縫合糸を
提供するべく鋭意研究した結果、キチン繊維から
なる縫合糸をキチンで被覆すると手術後の初期に
おける生体吸収速度を抑える効果のあることを見
い出し、本発明に到達したものである。 すなわち本発明は、キチン繊維からなる吸収性
縫合糸において、該縫合糸の表面がキチンにより
被覆されていることを特徴とする生体吸収速度の
改良された吸収性縫合糸及びキチン繊維からなる
吸収性縫合糸の表面にキチン溶液を付与し、つい
で縫合糸の表面に付与されたキチン溶液を凝固液
にて凝固することにより縫合糸の表面をキチンに
より被覆することを特徴とする生体吸収速度の改
良された吸収性縫合糸の製造方法である。 縫合糸の表面を被覆するキチンは、被覆前の縫
合糸を構成するキチンと同じであるのに、縫合糸
の表面にかかるキチンの被覆層を設けることによ
つてキチン繊維からなる吸収性縫合糸の初期の生
体吸収速度が抑制され、吸収性縫合糸として理想
的な生体吸収速度を有する縫合糸が得られること
は驚くべきことである。 本発明において縫合糸の表面を被覆するキチン
及びキチン繊維を構成するキチンとしては、キチ
ンそのもののほかにキチンの誘導体も含まれる。
かかるキチンは甲殻類、昆虫類などの外骨格を酸
処理並びにカ性ソーダ処理して蛋白質及びカルシ
ウム分を分離、精製することによつて調製するこ
とができる。 キチンの誘導体としては、例えばカルボキシメ
チル化キチン、ヒドロキシエチル化キチンなどの
エーテル化キチン、アセチル化キチン、スルホン
化キチンなどのエステル化キチンがあげられる。
エステル化物としては、例えばギ酸、酢酸、酪
酸、吉草酸、イソ酪酸、イソ吉草酸、安息香酸、
ケイ皮酸、サリチル酸、アントラニル酸、フタル
酸などのカルボン酸類、硫酸、トルエンスルホン
酸、スルフアニル酸などのスルホン酸類、炭酸類
あるいはそれらの無水物のエステル化物があげら
れる。 本発明の吸収性縫合糸を構成するキチン繊維は
上記のごときキチンより公知の方法で調製するこ
とができる。例えば、トリクロル酢酸と塩素化炭
化水素の混合物、ジクロリル酢酸と塩素化炭化水
素の混合物、ジメチルアセトアミドと塩化リチウ
ムの混合物あるいはN−メチルピロリドンと塩化
リチウムの混合物などのようなキチンの溶剤に、
キチンを溶解してキチン溶液を得、このキチン溶
液を湿式紡糸することにより調製することができ
る。好ましいキチン繊維は単糸デニールが0.5〜
20dであり、かつ乾強度が2g/d以上、さらに好
ましくは3g/d以上、とくに好ましくは4g/d以
上のものである。そして総デニールが20〜200d
のものが好ましく用いられる。かかるキチン繊維
は、ドープをノズルを通し凝固浴中に押出し、引
取ることにより溶剤を含有する糸状を形成し、形
成した糸状を、糸状に実質的に緊張力が作用しな
い状態で凝固液にて処理することによつて調製す
ることができる。 キチン繊維から縫合糸を調製する方法はとくに
限定されず、公知の種々の方法を採用することが
できる。例えば、上記のごとき総デニールが20〜
200dのキチン繊維を8〜20本程度ひきそろえて
組ひも又は撚糸することによつて調製することが
できる。縫合糸としては、米国薬局方(USPと
呼称。)XXの759頁に記載のAbsorbable
surgical stureの表1のUSPサイズ9−0号〜4
号及び表2のUPSサイズ12−0号〜5号の太さ
のものが好ましく用いられるが、これに限定され
るものではない。 縫合糸の表面がキチンにより被覆された本発明
の吸収性縫合糸を調製するには種々の方法を採用
することができるが、得られる縫合糸の従軟性及
び使用性からみてとくに好ましい方法は、縫合糸
の表面にキチン溶液を付与し、ついで縫合糸の表
面に付与されたキチン溶液を凝固液にて凝固する
ことにより縫合糸の表面をキチンにより被覆する
方法である。キチン溶液としては、キチン繊維の
調製に用いたものと同様に種々の溶液を用いるこ
とができる。キチンの種類は必ずしも縫合糸を構
成するキチン繊維と同一のものでなくてもよい。
キチン溶液中のキチンの濃度は0.1〜5重量%程
度が好ましい。縫合糸の表面にキチン溶液を付与
するには種々の方法を採用することができるが、
例えばキチン溶液に縫合糸を浸漬したのち取り出
す方法、キチン溶液を縫合糸に塗布するか又は吹
きつける方法などがある。凝固液としては、使用
する溶剤の種類に応じて公知のものから適宜選択
して用いられるが、水、アルコール類、エーテル
類がとくに好ましく用いられる。被覆は1回でも
よいし、2回以上くり返し行つてもよく、目的と
する性能に応じて適当な回数を選択することによ
り被覆層の厚さを調節することができる。また、
被覆層の厚さはキチン溶液の濃度を調製すること
によつても調節することができる。 キチンの被覆層の厚みは、縫合糸に要求される
性能により適宜選択されるが、被覆量としてキチ
ンの被覆量(固形物)が0.2重量%以上、とくに
0.2〜5重量%であることが好ましく、また縫合
糸の体液に接する部分の実質的に全面がキチンに
より被覆されていることが望ましい。 本発明の吸収性縫合糸は、また次のような方法
によつても製造することができる。例えば、組ひ
も又は撚糸の工程でキチン繊維にキチン溶液を付
与し、ついでこのキチン溶液を凝固液で凝固する
方法、組ひも又は撚糸前のキチン繊維にキチン溶
液を付与し、ついでキチン繊維の表面に付与され
たキチン溶液を凝固液にて凝固し、しかるのち組
ひも又は撚糸する方法、キチン繊維を集束してキ
チン溶液を付与したのち凝固液にて凝固すること
により組ひも又は撚糸することなく縫合糸とする
方法などがある。 本発明の方法によればキチン繊維からなる吸収
性縫合糸の生体吸収速度を容易に調整することが
できる。また、本発明の方法によればキチン溶液
の種類を変えることによつて一種のキチン繊維か
ら種々の生体吸収速度を有する吸収性縫合糸を製
造できる。本発明の吸収性縫合糸は、生体内で使
用した場合、使用の初期である10〜15日間では従
来のものに比べて強力の保持率が高く、その期間
を過ぎるとすみやかに生体に吸収されるという性
能を有するので、吸収性縫合糸として理想的なも
のである。 以下、実施例をあげて本発明をさらに具体的に
説明する。 実施例 1 紅ずわいがに(chione Cepes Opilio−
O′ fabricus)の外骨格を十分に水洗した後、40
℃の温風乾燥器で十分に乾燥し、ついで衝撃型粉
砕器(細川ミクロンビクトリ−ミルVP−10)で
100メツシユに粉末化した。この粉末220gを2lの
2N−塩酸により室温にて5時間処理し、さらに
この91gを2N−塩酸500mlにより2日間処理した。
処理後の粉末を水洗した後、500mlの1N−カ性ソ
ーダにより100℃にて12時間処理し、ついで水洗
し、乾燥を行つた。得られたキチンについて、さ
らに分子量を調整するために1N−塩酸により40
℃にて1時間処理した。 このキチンを、塩化リチウムを含むジメチルア
セトアミド溶液〔ジメチルアセトアミド:塩化リ
チウム=20:1(重量比)〕中にキチン濃度が3wt
%となるよう室温にて溶解し、濾過、脱泡を行つ
て透明で粘調なドープを得た。 このドープをタンクに入れ、ギヤーポンプで送
液し、0.08mmφ、50ホールのノズルからイソブタ
ノール中へ吐出し、イソブタノール中で凝固した
後、10m/minの速度で捲取り、総デニールが
61d(単糸デニール1.22d)の繊維を得た。 このキチン繊維の乾強度は3.81g/dであつた。
得られた繊維を15本とり、芯部を3本として製紐
を行い、組紐としてUSPXXの表1の3−0に相
当する太さの縫合糸を得た。 一方、繊維の製造時に使用したものと同じキチ
ンを、繊維の製造時に使用したのと同じ溶剤中に
キチン濃度が0.5wt%になるよう溶解した。 この溶液中に、先に作成した縫合糸を室温で10
分間浸漬した後、取り出し、ついで室温のメタノ
ール中に入れ、1昼夜にわたつて凝固を行い、キ
チンが被覆された縫合糸を得た。その際の縫合糸
の重量増加は0.5重量%であり、外径は3%増加
した。 このものを滅菌後、家兎の背筋に埋込み、経日
的に動物を屠殺して、糸条の強力の変化を30日ま
で測定した。 比較のため、キチンの被覆を行わなかつた縫合
糸についても同様に埋込の試験を行つた。それら
の結果は表1のとおりであつた。
【表】
実施例1は比較例1に比し、とくに10〜15日間
において強力保持率が高く、吸収性縫合糸として
好ましいものであつた。実施例1のものが初期の
強力保持率が高くなる機構は明らかでないが、縫
合糸の表面に被覆層を有するため生体液が縫合糸
の内部まで浸入しにくなり、その結果、生体液と
キチン繊維との接触が妨げられたためではないか
と推測される。 なお、実施例1の縫合糸の取り扱い易さ及び縫
合性は比較例1のものと比べてほとんど差がなく
極めて良好であつた。
において強力保持率が高く、吸収性縫合糸として
好ましいものであつた。実施例1のものが初期の
強力保持率が高くなる機構は明らかでないが、縫
合糸の表面に被覆層を有するため生体液が縫合糸
の内部まで浸入しにくなり、その結果、生体液と
キチン繊維との接触が妨げられたためではないか
と推測される。 なお、実施例1の縫合糸の取り扱い易さ及び縫
合性は比較例1のものと比べてほとんど差がなく
極めて良好であつた。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 キチン繊維からなる吸収性縫合糸において、
該縫合糸の表面がキチンにより被覆されているこ
とを特徴とする生体吸収速度の改良された吸収性
縫合糸。 2 キチン繊維からなる吸収性縫合糸の表面にキ
チン溶液を付与し、ついで縫合糸の表面に付与さ
れたキチン溶液を凝固液にて凝固することにより
縫合糸の表面をキチンにより被覆することを特徴
とする生体吸収速度の改良された吸収性縫合糸の
製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP57066111A JPS58183169A (ja) | 1982-04-19 | 1982-04-19 | 吸収性縫合糸及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP57066111A JPS58183169A (ja) | 1982-04-19 | 1982-04-19 | 吸収性縫合糸及びその製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS58183169A JPS58183169A (ja) | 1983-10-26 |
| JPH0224540B2 true JPH0224540B2 (ja) | 1990-05-29 |
Family
ID=13306448
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP57066111A Granted JPS58183169A (ja) | 1982-04-19 | 1982-04-19 | 吸収性縫合糸及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS58183169A (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP5620082B2 (ja) * | 2009-10-09 | 2014-11-05 | オーミケンシ株式会社 | 生体吸収性縫合糸 |
| JP5876124B2 (ja) * | 2014-09-18 | 2016-03-02 | オーミケンシ株式会社 | 生体吸収性縫合糸の製造方法 |
| JP6069546B2 (ja) * | 2016-01-20 | 2017-02-01 | 東タイ株式会社 | 生体吸収性縫合糸 |
-
1982
- 1982-04-19 JP JP57066111A patent/JPS58183169A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS58183169A (ja) | 1983-10-26 |
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