JPH0225761B2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPH0225761B2 JPH0225761B2 JP56139194A JP13919481A JPH0225761B2 JP H0225761 B2 JPH0225761 B2 JP H0225761B2 JP 56139194 A JP56139194 A JP 56139194A JP 13919481 A JP13919481 A JP 13919481A JP H0225761 B2 JPH0225761 B2 JP H0225761B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- weight
- wood
- temperature
- wood material
- polyethers
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Chemical And Physical Treatments For Wood And The Like (AREA)
Description
本発明は木質材料の寸法安定化方法に関する。
木質材料は周知の如く相当大きな伸縮性を示す材
料でその伸縮性は、これら材料の本来の構造組織
とその含有水分に由来する。例えば木材組織中に
含まれる水分の内細胞内腔および細胞間隙に含ま
れて存在する水を自由水あるいは遊離水、細胞膜
に吸着されて存在する水を結合水あるいは吸着水
と称する。伐採直後の木材、すなわち生材は結合
水および自由水を保有している。その含水率は樹
種、産地等の条件により可成り相違があり約80%
以上多いものは150%以上にも達するものがある。
生材を天然に放置して天然乾燥するか又は人工的
に同様の状態に乾燥すると気乾状態まで含水率は
低下する。木材が乾燥される過程では先ず自由水
が放出され次いで吸着水の一部が放出された状態
に相当する。そしてこれが樹種、放置乾燥される
場所の温度と湿度によつて決まる平衡含水率等に
より多少の差はあるがほぼ一定であつて標準的に
12〜15%である。また気乾状態に至る前の細胞膜
が結合水で飽和され自由水を含まない状態を繊維
飽和点と呼び含水率も一般にほぼ一定で28%前後
である。木材の含水率と伸縮性との関係は次の如
くである。すなわち木材は繊維飽和点以上の含水
率においては、その増減にかかわらず伸縮は起き
ないが繊維飽和点以下においては含水率の増減に
比例して伸縮を生ずる。 木質材料は食器棚、タンス、鏡台等の家具類及
び建築物等に構成材料として広範に利用されてい
る材料である。しかし乍らその主な欠点の一つは
伸縮性が可成り大きいこと、すなわち寸法安定性
が欠けていることである。従つて通常の使用状態
においても最も伸縮の少ない状態、すなわち気乾
状態まで乾燥された状態で構成材料用として供さ
れる。しかしながら使用場所の平衡含水率の変化
に応じ含水率の変動を招き、従つてなお相当の伸
縮をし、変型、狂い、割れなどを発生すること
は、木材加工の分野においては重要な課題であり
しかも木質材料固有の性質の故に解決困難な課題
でもある。 このために寸法安定化の方法が種々考えられて
来た。即ち高温加熱処理による方法、合成樹脂の
注入による方法、ホルムアルデヒドによるホルマ
ール化処理方法、アセチル基によるアセチル化処
理方法、ポリエーテル類注入処理方法等が知られ
ているが性能においても経済性においても満足で
きる結果が得られていない。これらの処理方法の
中で現在利用し得る方法として最も注目されてい
るのがポリエーテル類注入処理方法であるが、こ
の方法に於いてはポリエーテル類はそれ自身大き
な親水性を有しているため吸湿性も大きくまた木
材等の寸法安定化に使用し得る比較的低分子量の
ものは液体又は半固体のものでそのために処理木
質材料の表面に、ぬれの感触を与え汚染をひきお
こしやすく又通常使用される状態において経日的
に浸出する。更に水と接触させた場合、容易に溶
出して寸法安定化の効果を減少させる欠点を有
し、又後工程での接着性及び塗装性が悪化する欠
点を有していた。本発明者はこれ等の欠点を除く
ために従来から鋭意研究を続けて来た結果、ポリ
エーテル類に特定の化合物を併用するときは、所
期の目的が達成されることを見出し茲に本発明を
完成するに至つた。即ち本発明はポリエーテル類
とブロツクイソシアネート化合物を、ブロツクイ
ソシアネート化合物の解離温度より低い温度で木
質材料の内部まで含浸させた後、水、溶剤を蒸発
乾燥し、ついで解離温度以上の温度で熱処理し
て、生成するイソシアネート基とポリエーテル類
の水酸基とを反応させ木質材料中で固定化するこ
とを特徴とする木質材料の寸法安定化方法に係る
ものである。 本発明に於てはポリエーテル類とブロツクイソ
シアネート化合物とを溶剤に溶解するかまたは溶
剤と水との混合物に乳化可溶化し、これをブロツ
クイソシアネート化合物のイソシアネート解離温
度以下の温度、通常100℃以下好ましくは20〜50
℃の温度で木質材料に含浸せしめた後、水及び/
又は溶剤を蒸発させポリエーテ類を木質材料に吸
着せしめた後ブロツクイソシアネート化合物のイ
ソシアネートが解離する温度以上の温度で処理
し、生成するイソシアネート基(―N=C―O)
とポリエーテル類の水酸基(―OH)を反応させ
ゲル化又は架橋構造を形成せしめて硬化させるこ
とにより木質材料中で固定化しポリエーテル類の
浸出、溶出及び吸湿を抑制し寸法安定化を図るも
のである。 本発明に於て使用されるポリエーテル類として
はポリエチレングリコール、ポリピロピレングリ
コール等を例示でき又これ等を混合使用すること
もできる。 本発明に於て使用されるブロツクイソシアネー
ト化合物としては次のものを例示でき又二種以上
を混合使用することもできる。先ずイソシアネー
トとしては芳香族、脂肪族又は脂環族イソシアネ
ート及びこれらの混合物が使用され、例として、
ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘ
キサメチレンジイソシアネート、トリデンジイソ
シアネート、4、4′―ジフエニルメタンジイソシ
アネート、2,4―トリレンジイソシアネート、
2,6―トリレンジイソシアネート、m―キシリ
レンジイソシアネート、p―キシリレンジイソシ
アネート、1,5―ナフタレンジイソシアネー
ト、イソホロンジイソシアネート等が挙げられ
る。 ブロツク化剤として酸性亜硫酸ナトリウム、ケ
トオキシム類たとえばジメチルケトオキシム、メ
チルエチルケトオキシム、シクロヘキサノンオキ
シム、イミン類たとえばエチレンイミン、プロピ
レイミン等、アルコール類特に炭素数1〜4の脂
肪族低級アルコールたとえばメチルアルコールエ
チルアルコール、プロピルアルコール、第2級ブ
チルアルコール、第3級ブチルアルコール等、マ
ロン酸ジエチルエステル、アセト酢酸エステル、
アセチルアセトン、フエノール、p―ニトロフエ
ノール、p―クロロフエノール、カプロラクタム
等を例示でき公知の各種ブロツク化剤がいずれも
有効に使用される。又使用されるブロツク化剤の
種類によつてイソシアネート解離温度は異なり使
用される条件によりブロツク化剤は選択される。
通常イソシアネート解離温度は40〜180℃程度で
ある。 ブロツクイソシアネート化合物を作成するに際
してはたとえば酸性亜硫酸ナトリウム濃水溶液に
ヘキサメチレンジイソシアネートを作用させると
次式のような付加化合物がえられ、この付加物は
約50℃(解離温度)に加熱するとたやすくイソシ
アネートを再生する。 OCN(CH2)6NCO+2NaHSO3 NaO3SCOHN(CH2)6NHCOSO3Na 尚ブロツクイソシアネート化合物の市販品とし
ては武田薬品工業KK製商品名「タケネート」
PW―2400、同PW―4403N、同PW7405、同B―
830、同B―830W、大日本インキ工業KK製商品
名「バーノツク」D―500、D―550、D―504等
が挙げられる。 本発明に於て必要に応じ使用される界面活性剤
としては通常一般に用いられるO/W型エマルジ
ヨンを形成するようなものが単独又は混合系とし
て用いられるがその中で特に好ましいのは、ポリ
オキシエチレンラウリルエーテル型ノニオン界面
活性剤、ポリオキシエチレンオレイルエーテル型
ノニオン界面活性剤、ポリオキシエチレンオクチ
フエノールエーテル型ノニオン界面活性剤、ポリ
オキシエチレンノニルフエノールエーテル型ノニ
オン界面活性剤等である。 本発明に於て溶剤を使用する場合にはイソシア
ネート基に対して不活性な有機溶剤であれば差支
えない。たとえばアセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、酢酸
ブチル、ベンゼン、トルエン、キシレン、ジオキ
サン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキ
シド、ジメチルアセトアミド、メチルセロソル
ブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、酢酸
セロソルブ、ジクロルメタン等を例示できる。 本発明に於てポリエーテル類の水酸基と解離し
たイソシアネート基との反応を促進するために必
要に応じ使用される触媒としてはトリエチルアミ
ン、トリエチレンジアミン、スタナスオクトエー
ト、N―メチルモルホリン、1,8―ジアセトキ
シテトラブチルスタノキサン、ジブチルスズジラ
ウレート、アルキル(C11〜C18)ジメチルベンジ
ルアンモニウムフタルイミデート、オクテン酸ス
ズ、塩化スズ、ナフテン酸亜鉛、塩化亜鉛、酢酸
亜鉛等を例示できる。 又、含浸時間の短縮及び木質材料の内部に均一
に含浸せしめる為に、界面活性剤等の浸透促進剤
を添加することもできる。また漂白剤、変色防止
剤等も添加することが出来る。 含浸液の調製は以下のように行なわれる。 乳化する場合には、通常ポリエーテル類2〜50
重量%、ブロツクイソシアネート化合物0.001〜
10重量%、必要に応じ触媒0.001〜1重量%を溶
剤0.1〜5重量%で溶解し、界面活性剤0.1〜5重
量%添加の水溶液を調製する。 溶剤に溶解する場合には、通常ポリエーテル類
2〜50重量%、ブロツクイソシアネート化合物
0.001〜5重量%及び必要に応じて触媒0.001〜1
重量%の溶剤溶解液を調製する。 含浸液の調製に際してはポリエーテル類のOH
基とブロツクイソシアネート化合物より解離する
NCO基との当量比は重要であつて、NCO/OH
比は通常0.001〜2となるように調整され、特に
0.01〜0.5が良好である。NCO/OH比が0.001以
下では目的とするゲル化に長時間を要し目的の達
成が困難となり又2以上では溶解性及び含浸性が
低下する傾向がある。 木質材料は、上記で調製した含浸液によつて次
の様に処理される。含浸液を木質材料に含浸せし
めるに際してはイソシアネート化合物のイソシア
ネート解離温度以下のの温度で含浸せしめるかぎ
り、含浸方法自体としては特に制限はなく常圧、
減圧、加圧、減圧―加圧などの各種の手段が有効
に適用され、たとえば含浸槽に木質材料を搬入
し、含浸液液に浸漬し、通常加圧50Kg/cm2以下の
圧力で含浸せしめる方法を例示できる。次に木質
材料中の水及び溶剤を蒸発除去するに際しては、
木質材料を含浸槽に入れた状態で処理してもよい
が含浸槽より搬出し、自然乾燥又は人工乾燥して
もよい。但し、温度はイソシアネート解離温度以
下に保持し、ポリエーテル類を木質材料に効果的
に吸着保持するように乾燥すれば良い。低温で
徐々に乾燥するのが特に望ましい。水及び溶剤を
蒸発除去し、ポリエーテル類を木質材料に吸着せ
しめた後、同一含浸槽か又は別の乾燥機等に木質
材料を移し、イソシアネート解離温度以上の温度
で熱処理し、生成するイソシアネートとポリエー
テル類の水酸基を反応させて木質材料中で固定さ
せる。 本発明に於て使用される木質材料としては、た
とえば木材、繊維板、パーテイクルボード、合
板、集成材、単板積層板等を例示できる。木材と
しては、モミ、ヒノキ、スギ、マツ、トウヒ、ト
ガサワラ、ツガ、コウヤマキ、アガチス、カエ
デ、ハンノキ、カバ、ブナ、トネリコ、ユリノ
キ、モクレン、ハコヤナギ、ニレ、ケヤキ、セ
ン、タモ、クス、シナノキ、ラワン、キリシオ
ジ、ジヨンコン、ゼルトン、ブライ、ネムノキ、
ゴムノキ、ペンシルシダー、カロフイラム、タウ
ンニヤトー、カリン、ブビンガー、等が例示でき
る。 本発明の寸法安定化方法で処理された木質材料
は、その表面にぬれの感触を与えず吸湿性が改善
されるばかりでなくポリエーテル類の溶出及び浸
出も大巾に改善され、又後工程での接着性及び塗
装性が良くなり、該木質材料で構築された家具及
び建築物等の寸法安定化がはかれるものである。 以下実施例及び比較例を挙げて本発明を具体的
に説明する。 実施例 1 ブロツクイソシアネート化合物商品名「タケネ
ートPW2400」(NCO含有量20%、武田薬品工業
KK製)0.2重量%をジクロルメタン2重量%に溶
解し「エマルゲン108」(ポリオキシエチレンラウ
リルエーテル型ノニオン界面活性剤、花王アトラ
スKK製)0.5重量%とポリエチレングリコール
(平均分子量1540、OH含有量2.27%)30重量%を
添加したものをA液とする。別に触媒として酢酸
亜鉛0.5重量%を水66.3重量%に溶解し「エマル
ゲン108」を0.5重量%添加したものをB液とす
る。B液を撹拌しながらA液を少しずつ添加して
含浸液とする(NCO/OH=0.0238であり、解離
温度は80℃より解離開始)。加圧容器中で350℃に
保持した含浸液中に繊維方向5mm、半径方向30
mm、接線方向30mmに切断した桐を浸漬した後、5
Kg/cm2で5時間加圧含浸させた後常圧となし、含
浸材をとり出し室内で10日間自然乾燥した。次に
乾燥機に移し、温度90℃で24時間処理した後とり
出し、室内で30日間養生した。尚含浸液の含浸量
は桐の体積に対し0.65g/cm3であつた。 この様にして得られた木質材料の寸法安定化の
程度を確認するために収縮率、抗収縮率を以下の
計算式にもとずいて算出、又従来ポリエーテル類
注入処理による欠点である溶出性、吸湿性、ぬれ
の感触がどの程度改善されたか確認するためにそ
れぞれ溶出量、吸湿量、ぬれの感触を以下の計算
式及び方法にもとずいて算出した。試験結果は、
後記第1表に示すとおり良好な結果を得た。 〈収縮率及び抗収縮率〉 桐試験片を温度25℃関係湿度85%に調整された
デシケーター中に30日間放置した後の寸法を測定
し次に温度25℃関係湿度30%に調整されたデシケ
ーター中に30日間放置した後の寸法を測定した。 収縮率=L―L2/L1×100 L1:温度25℃関係湿度85%時(平衡含水率18
%)の寸法 L2:温度25℃関係湿度30%時(平衡含水率6
%)の寸法 抗収縮率=D0―D/D0×100 D0:無処理材の収縮率(%) D :処理材の収縮率(%) 〈溶出性〉 桐試験片を温度25℃関係湿度50%(平衡含水率
9%)に調整されたデシケーター中に10日間放置
し、重量を測定し次に温度25℃の水中に8時間浸
漬した後再び25℃関係湿度50%に調整されたデシ
ケーター中に10日間放置し重量を測定した。 溶出量=W1―W2(mg) W1:浸漬前の温度25℃関係湿度50%時の重量
(mg) W2:浸漬後の温度25℃関係湿度50%時の重量
(mg) 〈吸湿性〉 桐試験片を温度25℃関係湿度30%(平衡含水率
6%)に調整されたデシケーター中に10日間放置
した後の重量を測定し次に温度25℃関係湿度85%
(平衡含水率18%)に調整されたデーシケーター
中に24時間放置した後の重量を測定した。 吸湿量=W3―W4(mg) W3:温度25℃関係湿度85%時の重量(mg) W4:温度25℃関係湿度80%時の重量(mg) 〈ぬれの感触〉 桐試験片を温度25℃関係湿度80%(平衡含水率
6%)に調整されたデシケーター中に10日間放置
した後のぬれの感触の程度を官能検査により評価
し、次に温度25℃関係湿度85%(平衡含水率18
%)に調整されたデシケーター中に10日間放置し
た後のぬれの感触の程度を同様に官能検査により
評価した。 〇印 ぬれの感触認められず △印 ぬれの感触弱し ×印 ぬれの感触強し 尚、以下の実施例、比較例に於ても本計算式及
び方法にもとずいて算出した。 比較例 1 実施例1で使用したポリエチレングリコール
(平均分子量1540)30重量%を水70重量%で溶解
したものを含浸液とし以下実施例1と同様に処理
した(含浸液の含浸量は桐の体積に対し0.63g/
cm3であつた。) 試験結果は後記第1表に示すとおりである。 比較例 2 ブロツクイソシアネート化合物を含浸させず、
桐の表面に塗布して以下のように処理した。 ブロツクイソシアネート化合物商品名「タケネ
ートPW2400」(NCO含有率20%、武田薬品工業
(株)製)をジクロルメタンに溶解し、5重量%の溶
液を得、これをA液とする。 次に、「エマルゲン108」(ポリオキシエチレン
ラウリルエーテル型ノニオン界面活性剤、花王ア
トラス(株)製)1.0重量%とポリエチレングリコー
ル(平均分子量1540、OH含有率2.27%)30重量
%、酢酸亜鉛0.5重量%、水68.5重量%よりなる
溶液を調製し、これをB液とする。 まず、加圧容器中で35℃に保持した含浸液(B
液)中に繊維方向5mm、半径方向30mm、接線方向
30mmに切断した桐を浸漬した後、5Kg/cm2で5時
間加圧含浸させた後常圧となし、含浸材をとり出
し室内で10日間自然乾燥させた。B液の含浸量は
桐の体積に対し0.66g/cm3であつた。 続いて、この桐材の表面にA液を塗布し、風乾
によりジクロルメタンを揮散した。次にこれを乾
燥機に移し、温度90℃にて24時間処理した後とり
出し、室内で30日間養生した。 試験結果を後記第1表に示す。 実施例 3 ブロツクイソシアネート化合物商品名
「PW7405」(NCO含有量12%、武田薬品工業KK
製)8重量%、ポリプロピレングリコール(平均
分子量400、OH含有量8.62%)15重量%、触媒と
してトリエチルアミン0.2重量%をアセトン76.8
重量%に溶解し含浸液とする(NCO/OH=
0.300であり解離温度は75℃より解離開始)。加圧
容器中で20℃に保持した含浸液中に繊維方向5
mm、半径方向30mm、接線方向30mmに切断した桐を
浸漬した後7Kg/cm2で4時間加圧含浸させた後、
常圧となし含浸材をとり出し室内で10日間自然乾
燥した。次に乾燥機に移し、温度90℃で24時間処
理した後、とり出し、室内で30日間養生した。尚
含浸液の含浸量は桐の体積に対し0.66g/cm3であ
つた。 試験結果は後記第1表に示すとおり良好な結果
を得た。 比較例 3 実施例2で使用したポリプロピレングリコール
(平均分子量400)15重量%をアセトン85重量%に
溶解したものを含浸液とし以下実施例2と同様に
処理した。尚含浸液の含浸量は桐の体積に対し
0.67g/cm3であつた。 比較例 4 ブロツクイソシアネート化合物を含浸させず、
桐の表面の塗布して以下のように処理した。 ブロツクイソシアネート化合物商品名
「PW7405」(NCO含有率12%、武田薬品工業(株)
製)をアセトンに溶解し、濃度10重量%の溶液と
し、これをA液とする。 次に、ポリプロピレングリコール(平均分子量
400、OH含有量8.62%)15重量%、トリエチルア
ミン0.2重量%、アセトン84.8重量%より成る含
浸液を調製し、これをB液とする。 加圧容器中で20℃に保持したB液中に繊維方向
5mm、半径方向30mm、接線方向30mmに切断した桐
を浸漬した後7Kgf/cm2で4時間加圧含浸させた
後、常圧となし含浸材をとり出し室内で10日間自
然乾燥した。B液の含浸量は0.64g/cm3であつた。 次に、この桐材にA液を塗布し、室内で3日間
自然乾燥し、乾燥機に移して温度90℃にて24時間
処理した後、再び室内で30日間養生した。 試験結果は下記第1表に示すとおりである。
木質材料は周知の如く相当大きな伸縮性を示す材
料でその伸縮性は、これら材料の本来の構造組織
とその含有水分に由来する。例えば木材組織中に
含まれる水分の内細胞内腔および細胞間隙に含ま
れて存在する水を自由水あるいは遊離水、細胞膜
に吸着されて存在する水を結合水あるいは吸着水
と称する。伐採直後の木材、すなわち生材は結合
水および自由水を保有している。その含水率は樹
種、産地等の条件により可成り相違があり約80%
以上多いものは150%以上にも達するものがある。
生材を天然に放置して天然乾燥するか又は人工的
に同様の状態に乾燥すると気乾状態まで含水率は
低下する。木材が乾燥される過程では先ず自由水
が放出され次いで吸着水の一部が放出された状態
に相当する。そしてこれが樹種、放置乾燥される
場所の温度と湿度によつて決まる平衡含水率等に
より多少の差はあるがほぼ一定であつて標準的に
12〜15%である。また気乾状態に至る前の細胞膜
が結合水で飽和され自由水を含まない状態を繊維
飽和点と呼び含水率も一般にほぼ一定で28%前後
である。木材の含水率と伸縮性との関係は次の如
くである。すなわち木材は繊維飽和点以上の含水
率においては、その増減にかかわらず伸縮は起き
ないが繊維飽和点以下においては含水率の増減に
比例して伸縮を生ずる。 木質材料は食器棚、タンス、鏡台等の家具類及
び建築物等に構成材料として広範に利用されてい
る材料である。しかし乍らその主な欠点の一つは
伸縮性が可成り大きいこと、すなわち寸法安定性
が欠けていることである。従つて通常の使用状態
においても最も伸縮の少ない状態、すなわち気乾
状態まで乾燥された状態で構成材料用として供さ
れる。しかしながら使用場所の平衡含水率の変化
に応じ含水率の変動を招き、従つてなお相当の伸
縮をし、変型、狂い、割れなどを発生すること
は、木材加工の分野においては重要な課題であり
しかも木質材料固有の性質の故に解決困難な課題
でもある。 このために寸法安定化の方法が種々考えられて
来た。即ち高温加熱処理による方法、合成樹脂の
注入による方法、ホルムアルデヒドによるホルマ
ール化処理方法、アセチル基によるアセチル化処
理方法、ポリエーテル類注入処理方法等が知られ
ているが性能においても経済性においても満足で
きる結果が得られていない。これらの処理方法の
中で現在利用し得る方法として最も注目されてい
るのがポリエーテル類注入処理方法であるが、こ
の方法に於いてはポリエーテル類はそれ自身大き
な親水性を有しているため吸湿性も大きくまた木
材等の寸法安定化に使用し得る比較的低分子量の
ものは液体又は半固体のものでそのために処理木
質材料の表面に、ぬれの感触を与え汚染をひきお
こしやすく又通常使用される状態において経日的
に浸出する。更に水と接触させた場合、容易に溶
出して寸法安定化の効果を減少させる欠点を有
し、又後工程での接着性及び塗装性が悪化する欠
点を有していた。本発明者はこれ等の欠点を除く
ために従来から鋭意研究を続けて来た結果、ポリ
エーテル類に特定の化合物を併用するときは、所
期の目的が達成されることを見出し茲に本発明を
完成するに至つた。即ち本発明はポリエーテル類
とブロツクイソシアネート化合物を、ブロツクイ
ソシアネート化合物の解離温度より低い温度で木
質材料の内部まで含浸させた後、水、溶剤を蒸発
乾燥し、ついで解離温度以上の温度で熱処理し
て、生成するイソシアネート基とポリエーテル類
の水酸基とを反応させ木質材料中で固定化するこ
とを特徴とする木質材料の寸法安定化方法に係る
ものである。 本発明に於てはポリエーテル類とブロツクイソ
シアネート化合物とを溶剤に溶解するかまたは溶
剤と水との混合物に乳化可溶化し、これをブロツ
クイソシアネート化合物のイソシアネート解離温
度以下の温度、通常100℃以下好ましくは20〜50
℃の温度で木質材料に含浸せしめた後、水及び/
又は溶剤を蒸発させポリエーテ類を木質材料に吸
着せしめた後ブロツクイソシアネート化合物のイ
ソシアネートが解離する温度以上の温度で処理
し、生成するイソシアネート基(―N=C―O)
とポリエーテル類の水酸基(―OH)を反応させ
ゲル化又は架橋構造を形成せしめて硬化させるこ
とにより木質材料中で固定化しポリエーテル類の
浸出、溶出及び吸湿を抑制し寸法安定化を図るも
のである。 本発明に於て使用されるポリエーテル類として
はポリエチレングリコール、ポリピロピレングリ
コール等を例示でき又これ等を混合使用すること
もできる。 本発明に於て使用されるブロツクイソシアネー
ト化合物としては次のものを例示でき又二種以上
を混合使用することもできる。先ずイソシアネー
トとしては芳香族、脂肪族又は脂環族イソシアネ
ート及びこれらの混合物が使用され、例として、
ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘ
キサメチレンジイソシアネート、トリデンジイソ
シアネート、4、4′―ジフエニルメタンジイソシ
アネート、2,4―トリレンジイソシアネート、
2,6―トリレンジイソシアネート、m―キシリ
レンジイソシアネート、p―キシリレンジイソシ
アネート、1,5―ナフタレンジイソシアネー
ト、イソホロンジイソシアネート等が挙げられ
る。 ブロツク化剤として酸性亜硫酸ナトリウム、ケ
トオキシム類たとえばジメチルケトオキシム、メ
チルエチルケトオキシム、シクロヘキサノンオキ
シム、イミン類たとえばエチレンイミン、プロピ
レイミン等、アルコール類特に炭素数1〜4の脂
肪族低級アルコールたとえばメチルアルコールエ
チルアルコール、プロピルアルコール、第2級ブ
チルアルコール、第3級ブチルアルコール等、マ
ロン酸ジエチルエステル、アセト酢酸エステル、
アセチルアセトン、フエノール、p―ニトロフエ
ノール、p―クロロフエノール、カプロラクタム
等を例示でき公知の各種ブロツク化剤がいずれも
有効に使用される。又使用されるブロツク化剤の
種類によつてイソシアネート解離温度は異なり使
用される条件によりブロツク化剤は選択される。
通常イソシアネート解離温度は40〜180℃程度で
ある。 ブロツクイソシアネート化合物を作成するに際
してはたとえば酸性亜硫酸ナトリウム濃水溶液に
ヘキサメチレンジイソシアネートを作用させると
次式のような付加化合物がえられ、この付加物は
約50℃(解離温度)に加熱するとたやすくイソシ
アネートを再生する。 OCN(CH2)6NCO+2NaHSO3 NaO3SCOHN(CH2)6NHCOSO3Na 尚ブロツクイソシアネート化合物の市販品とし
ては武田薬品工業KK製商品名「タケネート」
PW―2400、同PW―4403N、同PW7405、同B―
830、同B―830W、大日本インキ工業KK製商品
名「バーノツク」D―500、D―550、D―504等
が挙げられる。 本発明に於て必要に応じ使用される界面活性剤
としては通常一般に用いられるO/W型エマルジ
ヨンを形成するようなものが単独又は混合系とし
て用いられるがその中で特に好ましいのは、ポリ
オキシエチレンラウリルエーテル型ノニオン界面
活性剤、ポリオキシエチレンオレイルエーテル型
ノニオン界面活性剤、ポリオキシエチレンオクチ
フエノールエーテル型ノニオン界面活性剤、ポリ
オキシエチレンノニルフエノールエーテル型ノニ
オン界面活性剤等である。 本発明に於て溶剤を使用する場合にはイソシア
ネート基に対して不活性な有機溶剤であれば差支
えない。たとえばアセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、酢酸
ブチル、ベンゼン、トルエン、キシレン、ジオキ
サン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキ
シド、ジメチルアセトアミド、メチルセロソル
ブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、酢酸
セロソルブ、ジクロルメタン等を例示できる。 本発明に於てポリエーテル類の水酸基と解離し
たイソシアネート基との反応を促進するために必
要に応じ使用される触媒としてはトリエチルアミ
ン、トリエチレンジアミン、スタナスオクトエー
ト、N―メチルモルホリン、1,8―ジアセトキ
シテトラブチルスタノキサン、ジブチルスズジラ
ウレート、アルキル(C11〜C18)ジメチルベンジ
ルアンモニウムフタルイミデート、オクテン酸ス
ズ、塩化スズ、ナフテン酸亜鉛、塩化亜鉛、酢酸
亜鉛等を例示できる。 又、含浸時間の短縮及び木質材料の内部に均一
に含浸せしめる為に、界面活性剤等の浸透促進剤
を添加することもできる。また漂白剤、変色防止
剤等も添加することが出来る。 含浸液の調製は以下のように行なわれる。 乳化する場合には、通常ポリエーテル類2〜50
重量%、ブロツクイソシアネート化合物0.001〜
10重量%、必要に応じ触媒0.001〜1重量%を溶
剤0.1〜5重量%で溶解し、界面活性剤0.1〜5重
量%添加の水溶液を調製する。 溶剤に溶解する場合には、通常ポリエーテル類
2〜50重量%、ブロツクイソシアネート化合物
0.001〜5重量%及び必要に応じて触媒0.001〜1
重量%の溶剤溶解液を調製する。 含浸液の調製に際してはポリエーテル類のOH
基とブロツクイソシアネート化合物より解離する
NCO基との当量比は重要であつて、NCO/OH
比は通常0.001〜2となるように調整され、特に
0.01〜0.5が良好である。NCO/OH比が0.001以
下では目的とするゲル化に長時間を要し目的の達
成が困難となり又2以上では溶解性及び含浸性が
低下する傾向がある。 木質材料は、上記で調製した含浸液によつて次
の様に処理される。含浸液を木質材料に含浸せし
めるに際してはイソシアネート化合物のイソシア
ネート解離温度以下のの温度で含浸せしめるかぎ
り、含浸方法自体としては特に制限はなく常圧、
減圧、加圧、減圧―加圧などの各種の手段が有効
に適用され、たとえば含浸槽に木質材料を搬入
し、含浸液液に浸漬し、通常加圧50Kg/cm2以下の
圧力で含浸せしめる方法を例示できる。次に木質
材料中の水及び溶剤を蒸発除去するに際しては、
木質材料を含浸槽に入れた状態で処理してもよい
が含浸槽より搬出し、自然乾燥又は人工乾燥して
もよい。但し、温度はイソシアネート解離温度以
下に保持し、ポリエーテル類を木質材料に効果的
に吸着保持するように乾燥すれば良い。低温で
徐々に乾燥するのが特に望ましい。水及び溶剤を
蒸発除去し、ポリエーテル類を木質材料に吸着せ
しめた後、同一含浸槽か又は別の乾燥機等に木質
材料を移し、イソシアネート解離温度以上の温度
で熱処理し、生成するイソシアネートとポリエー
テル類の水酸基を反応させて木質材料中で固定さ
せる。 本発明に於て使用される木質材料としては、た
とえば木材、繊維板、パーテイクルボード、合
板、集成材、単板積層板等を例示できる。木材と
しては、モミ、ヒノキ、スギ、マツ、トウヒ、ト
ガサワラ、ツガ、コウヤマキ、アガチス、カエ
デ、ハンノキ、カバ、ブナ、トネリコ、ユリノ
キ、モクレン、ハコヤナギ、ニレ、ケヤキ、セ
ン、タモ、クス、シナノキ、ラワン、キリシオ
ジ、ジヨンコン、ゼルトン、ブライ、ネムノキ、
ゴムノキ、ペンシルシダー、カロフイラム、タウ
ンニヤトー、カリン、ブビンガー、等が例示でき
る。 本発明の寸法安定化方法で処理された木質材料
は、その表面にぬれの感触を与えず吸湿性が改善
されるばかりでなくポリエーテル類の溶出及び浸
出も大巾に改善され、又後工程での接着性及び塗
装性が良くなり、該木質材料で構築された家具及
び建築物等の寸法安定化がはかれるものである。 以下実施例及び比較例を挙げて本発明を具体的
に説明する。 実施例 1 ブロツクイソシアネート化合物商品名「タケネ
ートPW2400」(NCO含有量20%、武田薬品工業
KK製)0.2重量%をジクロルメタン2重量%に溶
解し「エマルゲン108」(ポリオキシエチレンラウ
リルエーテル型ノニオン界面活性剤、花王アトラ
スKK製)0.5重量%とポリエチレングリコール
(平均分子量1540、OH含有量2.27%)30重量%を
添加したものをA液とする。別に触媒として酢酸
亜鉛0.5重量%を水66.3重量%に溶解し「エマル
ゲン108」を0.5重量%添加したものをB液とす
る。B液を撹拌しながらA液を少しずつ添加して
含浸液とする(NCO/OH=0.0238であり、解離
温度は80℃より解離開始)。加圧容器中で350℃に
保持した含浸液中に繊維方向5mm、半径方向30
mm、接線方向30mmに切断した桐を浸漬した後、5
Kg/cm2で5時間加圧含浸させた後常圧となし、含
浸材をとり出し室内で10日間自然乾燥した。次に
乾燥機に移し、温度90℃で24時間処理した後とり
出し、室内で30日間養生した。尚含浸液の含浸量
は桐の体積に対し0.65g/cm3であつた。 この様にして得られた木質材料の寸法安定化の
程度を確認するために収縮率、抗収縮率を以下の
計算式にもとずいて算出、又従来ポリエーテル類
注入処理による欠点である溶出性、吸湿性、ぬれ
の感触がどの程度改善されたか確認するためにそ
れぞれ溶出量、吸湿量、ぬれの感触を以下の計算
式及び方法にもとずいて算出した。試験結果は、
後記第1表に示すとおり良好な結果を得た。 〈収縮率及び抗収縮率〉 桐試験片を温度25℃関係湿度85%に調整された
デシケーター中に30日間放置した後の寸法を測定
し次に温度25℃関係湿度30%に調整されたデシケ
ーター中に30日間放置した後の寸法を測定した。 収縮率=L―L2/L1×100 L1:温度25℃関係湿度85%時(平衡含水率18
%)の寸法 L2:温度25℃関係湿度30%時(平衡含水率6
%)の寸法 抗収縮率=D0―D/D0×100 D0:無処理材の収縮率(%) D :処理材の収縮率(%) 〈溶出性〉 桐試験片を温度25℃関係湿度50%(平衡含水率
9%)に調整されたデシケーター中に10日間放置
し、重量を測定し次に温度25℃の水中に8時間浸
漬した後再び25℃関係湿度50%に調整されたデシ
ケーター中に10日間放置し重量を測定した。 溶出量=W1―W2(mg) W1:浸漬前の温度25℃関係湿度50%時の重量
(mg) W2:浸漬後の温度25℃関係湿度50%時の重量
(mg) 〈吸湿性〉 桐試験片を温度25℃関係湿度30%(平衡含水率
6%)に調整されたデシケーター中に10日間放置
した後の重量を測定し次に温度25℃関係湿度85%
(平衡含水率18%)に調整されたデーシケーター
中に24時間放置した後の重量を測定した。 吸湿量=W3―W4(mg) W3:温度25℃関係湿度85%時の重量(mg) W4:温度25℃関係湿度80%時の重量(mg) 〈ぬれの感触〉 桐試験片を温度25℃関係湿度80%(平衡含水率
6%)に調整されたデシケーター中に10日間放置
した後のぬれの感触の程度を官能検査により評価
し、次に温度25℃関係湿度85%(平衡含水率18
%)に調整されたデシケーター中に10日間放置し
た後のぬれの感触の程度を同様に官能検査により
評価した。 〇印 ぬれの感触認められず △印 ぬれの感触弱し ×印 ぬれの感触強し 尚、以下の実施例、比較例に於ても本計算式及
び方法にもとずいて算出した。 比較例 1 実施例1で使用したポリエチレングリコール
(平均分子量1540)30重量%を水70重量%で溶解
したものを含浸液とし以下実施例1と同様に処理
した(含浸液の含浸量は桐の体積に対し0.63g/
cm3であつた。) 試験結果は後記第1表に示すとおりである。 比較例 2 ブロツクイソシアネート化合物を含浸させず、
桐の表面に塗布して以下のように処理した。 ブロツクイソシアネート化合物商品名「タケネ
ートPW2400」(NCO含有率20%、武田薬品工業
(株)製)をジクロルメタンに溶解し、5重量%の溶
液を得、これをA液とする。 次に、「エマルゲン108」(ポリオキシエチレン
ラウリルエーテル型ノニオン界面活性剤、花王ア
トラス(株)製)1.0重量%とポリエチレングリコー
ル(平均分子量1540、OH含有率2.27%)30重量
%、酢酸亜鉛0.5重量%、水68.5重量%よりなる
溶液を調製し、これをB液とする。 まず、加圧容器中で35℃に保持した含浸液(B
液)中に繊維方向5mm、半径方向30mm、接線方向
30mmに切断した桐を浸漬した後、5Kg/cm2で5時
間加圧含浸させた後常圧となし、含浸材をとり出
し室内で10日間自然乾燥させた。B液の含浸量は
桐の体積に対し0.66g/cm3であつた。 続いて、この桐材の表面にA液を塗布し、風乾
によりジクロルメタンを揮散した。次にこれを乾
燥機に移し、温度90℃にて24時間処理した後とり
出し、室内で30日間養生した。 試験結果を後記第1表に示す。 実施例 3 ブロツクイソシアネート化合物商品名
「PW7405」(NCO含有量12%、武田薬品工業KK
製)8重量%、ポリプロピレングリコール(平均
分子量400、OH含有量8.62%)15重量%、触媒と
してトリエチルアミン0.2重量%をアセトン76.8
重量%に溶解し含浸液とする(NCO/OH=
0.300であり解離温度は75℃より解離開始)。加圧
容器中で20℃に保持した含浸液中に繊維方向5
mm、半径方向30mm、接線方向30mmに切断した桐を
浸漬した後7Kg/cm2で4時間加圧含浸させた後、
常圧となし含浸材をとり出し室内で10日間自然乾
燥した。次に乾燥機に移し、温度90℃で24時間処
理した後、とり出し、室内で30日間養生した。尚
含浸液の含浸量は桐の体積に対し0.66g/cm3であ
つた。 試験結果は後記第1表に示すとおり良好な結果
を得た。 比較例 3 実施例2で使用したポリプロピレングリコール
(平均分子量400)15重量%をアセトン85重量%に
溶解したものを含浸液とし以下実施例2と同様に
処理した。尚含浸液の含浸量は桐の体積に対し
0.67g/cm3であつた。 比較例 4 ブロツクイソシアネート化合物を含浸させず、
桐の表面の塗布して以下のように処理した。 ブロツクイソシアネート化合物商品名
「PW7405」(NCO含有率12%、武田薬品工業(株)
製)をアセトンに溶解し、濃度10重量%の溶液と
し、これをA液とする。 次に、ポリプロピレングリコール(平均分子量
400、OH含有量8.62%)15重量%、トリエチルア
ミン0.2重量%、アセトン84.8重量%より成る含
浸液を調製し、これをB液とする。 加圧容器中で20℃に保持したB液中に繊維方向
5mm、半径方向30mm、接線方向30mmに切断した桐
を浸漬した後7Kgf/cm2で4時間加圧含浸させた
後、常圧となし含浸材をとり出し室内で10日間自
然乾燥した。B液の含浸量は0.64g/cm3であつた。 次に、この桐材にA液を塗布し、室内で3日間
自然乾燥し、乾燥機に移して温度90℃にて24時間
処理した後、再び室内で30日間養生した。 試験結果は下記第1表に示すとおりである。
【表】
第1表から、ブロツクイソシアネートを桐材の
表面に塗布して乾燥させただけでは、得られる被
処理板は、ポリオール類の溶出量が多く、吸湿性
が大であり、表面のぬれの感触が著るしいことが
判る。 実施例 3 厚み11mm、幅110mm、長さ210mmのブビンガー柾
目板を実施例2と同様の含浸液で含浸せしめ、以
下同様に処理した。 通常のポリエーテル類注入処理方法では接着
性、塗装性が悪化するが、この様にして得られた
木質材料の接着性、塗装性がどの程度改善された
か確認する為に、それぞれ接着剤の接着力試験、
塗料の密着性試験を以下の方法にもとずいて測定
した。 試験結果は後記第2表に示すとおり良好な結果
を得た。 〈接着剤の接着力試験〉 ユリア樹脂接着剤(商品名「UC―120Y」)99
重量%に硬化剤として塩化アンモニウム1重量%
を添加したものを接着剤として使用し、ユリア樹
脂木材接着剤JISK6801の5,6圧縮せん断接着
力試験に従い測定した。 〈塗料の密着力試験〉 ポリエステル樹脂塗料(商品名「NW―210」)
98重量%に促進剤たるナフテン酸コバルト3%液
1重量%、硬化剤たるメチルエチルケトンバーオ
キサイド1重量%を添加したものを塗料として使
用し、塗料一般試験方法JISK5400の6,13,2A
法(衝撃試験)により測定。 尚以下の比較例に於ても同様に測定した。 比較例 5 厚み11mm、幅110mm、長さ210mmのブビンガー柾
目板を比較例3と同様の含浸液で含浸せしめ、以
下同様に処理した。 比較例 6 厚み11mm、幅110mm、長さ210mmのブビンガー柾
目板を比較例4と同様に処理した。 試験結果は下記第2表に示すとおりである。
表面に塗布して乾燥させただけでは、得られる被
処理板は、ポリオール類の溶出量が多く、吸湿性
が大であり、表面のぬれの感触が著るしいことが
判る。 実施例 3 厚み11mm、幅110mm、長さ210mmのブビンガー柾
目板を実施例2と同様の含浸液で含浸せしめ、以
下同様に処理した。 通常のポリエーテル類注入処理方法では接着
性、塗装性が悪化するが、この様にして得られた
木質材料の接着性、塗装性がどの程度改善された
か確認する為に、それぞれ接着剤の接着力試験、
塗料の密着性試験を以下の方法にもとずいて測定
した。 試験結果は後記第2表に示すとおり良好な結果
を得た。 〈接着剤の接着力試験〉 ユリア樹脂接着剤(商品名「UC―120Y」)99
重量%に硬化剤として塩化アンモニウム1重量%
を添加したものを接着剤として使用し、ユリア樹
脂木材接着剤JISK6801の5,6圧縮せん断接着
力試験に従い測定した。 〈塗料の密着力試験〉 ポリエステル樹脂塗料(商品名「NW―210」)
98重量%に促進剤たるナフテン酸コバルト3%液
1重量%、硬化剤たるメチルエチルケトンバーオ
キサイド1重量%を添加したものを塗料として使
用し、塗料一般試験方法JISK5400の6,13,2A
法(衝撃試験)により測定。 尚以下の比較例に於ても同様に測定した。 比較例 5 厚み11mm、幅110mm、長さ210mmのブビンガー柾
目板を比較例3と同様の含浸液で含浸せしめ、以
下同様に処理した。 比較例 6 厚み11mm、幅110mm、長さ210mmのブビンガー柾
目板を比較例4と同様に処理した。 試験結果は下記第2表に示すとおりである。
【表】
第2表から、ブロツクイソシアネートを板の表
面に塗布して乾燥させただけでは、得られる被処
理板は、特に、塗料との密着性に乏しいことが判
る。
面に塗布して乾燥させただけでは、得られる被処
理板は、特に、塗料との密着性に乏しいことが判
る。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 ポリエーテル類とブロツクイソシアネート化
合物を、ブロツクイソシアネート化合物の解離温
度より低い温度で木質材料の内部まで含浸させた
後、水、溶剤を蒸発乾燥し、ついで解離温度以上
の温度で熱処理して、生成するイソシアネート基
とポリエーテル類の水酸基とを反応させ木質材料
中で固定化することを特徴とする木質材料の寸法
安定化方法。 2 NCO/OH比が0.001〜2である特許請求の
範囲第1項記載の寸法安定化方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13919481A JPS5839404A (ja) | 1981-09-02 | 1981-09-02 | 木質材料の寸法安定化方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13919481A JPS5839404A (ja) | 1981-09-02 | 1981-09-02 | 木質材料の寸法安定化方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5839404A JPS5839404A (ja) | 1983-03-08 |
| JPH0225761B2 true JPH0225761B2 (ja) | 1990-06-05 |
Family
ID=15239739
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP13919481A Granted JPS5839404A (ja) | 1981-09-02 | 1981-09-02 | 木質材料の寸法安定化方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5839404A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2019072969A (ja) * | 2017-10-18 | 2019-05-16 | 株式会社ウエキ産業 | 加工円盤材および加工円盤材の製造方法 |
Families Citing this family (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS63107502A (ja) * | 1986-10-24 | 1988-05-12 | 松下電工株式会社 | 改質木質材料 |
| JP7117495B2 (ja) * | 2018-04-18 | 2022-08-15 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 樹脂含有木質材料及びその製造方法 |
| CN108818816A (zh) * | 2018-04-24 | 2018-11-16 | 广州精点高分子材料制品有限公司 | 一种基于封闭式nco的陶瓷木及制造方法 |
| CN108818817A (zh) * | 2018-04-24 | 2018-11-16 | 广州精点高分子材料制品有限公司 | 一种高分子聚合物填充型陶瓷木及制造方法 |
| CN108858573A (zh) * | 2018-04-24 | 2018-11-23 | 广州精点高分子材料制品有限公司 | 一种改性陶瓷木及制造方法 |
| CN108687903A (zh) * | 2018-04-24 | 2018-10-23 | 广州精点高分子材料制品有限公司 | 一种基于封闭式nco基团陶瓷木的使用方法 |
| JPWO2023106294A1 (ja) * | 2021-12-07 | 2023-06-15 |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5018043A (ja) * | 1973-06-18 | 1975-02-26 | ||
| GB1481603A (en) * | 1974-08-09 | 1977-08-03 | Girling Ltd | Fluid flow control valve assemblies of the spool type |
-
1981
- 1981-09-02 JP JP13919481A patent/JPS5839404A/ja active Granted
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2019072969A (ja) * | 2017-10-18 | 2019-05-16 | 株式会社ウエキ産業 | 加工円盤材および加工円盤材の製造方法 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS5839404A (ja) | 1983-03-08 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| AU2003268897B2 (en) | Method for improving the durability, dimensional stability and surface hardness of a wooden body | |
| US7494718B2 (en) | Method for improving the surface hardness of a wooden body using an aqueous solution of an impregnating agent | |
| JPH0225761B2 (ja) | ||
| JP2001096511A (ja) | 木質エレメントの改質方法 | |
| WO2007039590A1 (de) | Herstellung modifizierter lignocellulosematerialien | |
| JPH06198610A (ja) | 木質繊維材の製法 | |
| EP0234305B1 (en) | Method for the preservation of wood | |
| JPS6260241B2 (ja) | ||
| EP1597039B1 (en) | Process for upgrading wood parts | |
| US20090004395A1 (en) | Waterborne furfural-urea modification of wood | |
| DE102005047363A1 (de) | Formaldehydarmes Lignocellulosematerial und Verfahren zu dessen Herstellung | |
| US3351485A (en) | Stabilization and preservation of wood | |
| Ahmed et al. | Dimensional stability of Scots pine sapwood modified by tannin-based formulas | |
| Chen | Fungal decay resistance and dimensional stability of Loblolly pine reacted with 1, 6-diisocyanatohexane | |
| CZ9402006A3 (en) | Thermosetting binding agents, their use and process for producing materials | |
| Millett et al. | Treatment of Wood with Urea Resin-forming Systems: Dimension stability | |
| JPH0435903A (ja) | アシル化木質材の製造方法 | |
| JP3187180B2 (ja) | 強化繊維板及びその製造方法 | |
| JPH05154808A (ja) | 寸法安定化木材および木質材料ならびにその製造方法 | |
| Scharf et al. | Wood Modification Using Imidazole and Succinimide: Effects on Dimensional Stability and Bending Properties. Forests 2023, 14, 1976 | |
| WO1996024472A1 (en) | Method for fixing modification chemicals to solid wood products and for preventing microcracks therein | |
| JP2934700B2 (ja) | 木質材の処理方法および木質繊維板の製造方法 | |
| JPH0356642B2 (ja) | ||
| JPH04259504A (ja) | 改質木材の製法 | |
| JPH0311244B2 (ja) |