JPH0226570B2 - - Google Patents
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- Veneer Processing And Manufacture Of Plywood (AREA)
Description
本発明はベニヤ単板の接着技術を改良した合板
の製造方法に関する。 従来、合板製造工程におけるベニヤ単板(以
下、単板と称す)の接着技術において、パンクあ
るいは接着力不足等の接着不良を起こす最大の原
因は、単板の乾燥状態、即ち単板の含水率に起因
していることは周知のとおりである。 ところが、乾燥処理後の単板の含水率を全ての
単板について均一にすることは現在のところ不可
能であり、大小様々なバラツキが存在している。
特に近年の原木事情の悪化は、乾燥しにくい樹
種、乾燥しやすい樹種の著しい混在を招来し、勢
い乾燥程度を高めれば過乾燥による過大な単板収
縮、アバレ等の発生を余儀なくされ、逆に低めれ
ば、半乾燥による接着不良など種々多くの問題を
生産現場で顕在化しつつある。 よつて、これらの現状並びに将来への対応は含
水率のバラツキに全く左右されない、あるいは左
右されにくい実用的接着技術の開発なくしては成
りたたないのが、その実情で、併せてこの問題を
根本的に解決するに、後述する本発明の如く必要
に応じて含水率の高い所謂生単板の接着をも可能
にする技術が望まれていた。 ところで、含水率の高い単板の接着技術につい
てであるが、これまでに、例えば特公昭54−3929
号公報(発明の名称:合板の製造方法)が存在す
る。公報によると、この接着技術は公知の汎用接
着剤をして、含水率15%以上の単板に塗布し、塗
布した接着剤をゲル化が生起する時点まで乾燥し
てから含水率の低い単板を重ね合わせて熱圧締す
ることを要旨とする。ところが、開示されている
諸結果はいずれも良好な成果を表示してはいるも
のの、該技術には次の様な問題点が内在してい
た。即ち、塗布した接着剤を前記した通りの時点
まで乾燥しようとして乾燥装置を設備し、所定の
温度と時間とから成る乾燥条件を設定しても、含
水率の低い単板の場合はそれより過乾燥に、ある
いは逆に高い単板の場合は不充分となり、所望の
程度、すなわち接着剤がゲル化を生起する時点乃
至はそれ以内に全ての単板をして乾燥し得ないば
かりか、それに伴つて熱圧締後の接着強度も著し
くバラツキ、極めて不安定になるというものであ
る。 このことは、開示された実施例における乾燥条
件が、対象とする単板の含水率に応じて種々設定
され、高含水率であればある程、乾燥条件を大に
していることからも明らかなように、塗布した接
着剤の乾燥程度が、単に設定した乾燥条件だけに
より決定されるものでなく、主として単板の含水
率に大きく左右されるという現象に起因してい
る。そして、基本的に高含水率の単板ほど塗布し
た接着剤中の水分をより多く除去することを必要
としていることからすればそれに適した乾燥条件
下では、混在する低含水率の単板は当然のことな
がらゲル化が生起する時点を大きく越えてしま
う。例えば、指先で強く触れても全くべとつかな
い状態にまで至つてしまうのである。これでは、
乾燥した接着剤が重ね合わせた側の単板への浸透
性に欠け、熱圧締後の合板に多くの接着不良を招
来する。従つて、1本の原木にあつても辺材と芯
材部との含水率差が例えば、30〜120%、あるい
は1枚の単板にあつても場所によつて通常著しく
差異あることは周知の通りで、而も種々の原木を
して安定した品質の合板を製造せんとする現状か
らすれば、この種技術の叙上の欠点は大量生産形
態を営む合板製造の実務において何とも克服し難
く、いまだに低位なものであつた。 本発明は、前記した解決課題に対して、叙述の
欠点を有する接着技術を改善し、容易に生産現場
で実用可能なるものと成し、単板の含水率に、よ
り影響されにくい接着技術を提供するもので、そ
の詳細を述べれば次の通りである。 即ち、本発明方法は、前記公報にも開示されて
いる如く、塗布した接着剤中の水分を積極的に乾
燥除去して、含水率の高い単板の接着をも可能な
らしめんと指向すること同じではあるが、接着剤
を塗布する前の前処理として、単板を適宜に加熱
することにより、接着面表層を乾燥し、次いで該
表層と内部(単板の内部)とに含水率差を有する
間に接着剤を塗布し、塗布した接着剤を乾燥する
に、指触乾燥(接着技術にあつては常用される用
語であり、指先で軽く押してべとつかなくなると
きの乾燥状態)程度、乃至はそれ以上に乾燥し、
更に重ね合わせる単板への接着剤の浸透を図るべ
く、微量の接着剤を、前記乾燥した接着剤層又は
重ね合わせんとする単板の接着面のうち、少なく
とも一方に塗布して後、重ね合わせて熱圧締する
ことを基本的な要旨とするものである。 詳述すると、まず、単板の接着面を乾燥すべく
加熱処理を施す。その程度は初期含水率にもよる
が、単板が所謂半乾燥程度にまで乾燥されるまで
を目安とし、概ね10〜100%程度の含水率になる
ようにする。このように乾燥する装置としては、
慣用の各種熱風循環式乾燥装置も使用し得るが、
望ましくはホツトプレスの如く加熱した熱板を直
接的に単板に当接する熱板式乾燥装置を用いる。
例えば、本願出願人による実開昭56−14994号、
特開昭56−16079号、特開昭56−30572号、並びに
特願昭56−2323号に記載の乾燥装置の如く、搬送
しつつ110〜300℃程度に加熱したロールに直接的
に単板を当接して接着面表層を集中的に乾燥する
ものが適しているのである。いずれにしても、叙
述の程度に乾燥した単板は平均含水率としては前
記の如く半乾燥程度ではあつても乾燥直後乃至は
ある時間内では、接着面表層は内部に比べ低含水
率になつており、温度についても常温に冷却され
るまでは高温状態を維持する。 本発明ではこの現象を次位の接着剤塗布工程と
有機的に結合して構成する。すなわち、接着面表
層と内部とに含水率差を有する間に、該接着面に
接着剤を塗布したり、あるいは、該表層と内部と
に含水率差を有する間であつて、かつ常温に冷却
される前の高温状態中に該接着面に接着剤を塗布
したり、更に必要に応じては、該表層と内部とに
含水率差を有する間であつて、かつ常温に冷却さ
れる前の高温状態中に冷却ロール等の強制冷却手
段によつて、前記表層を一時的に冷却しつつ接着
面に接着剤を塗布するのである。 多くの加熱処理実験からの1例を第3図に図示
したが、含水率98%の4mm単板を150℃の2枚の
加熱板間で、たつた50秒間、呼吸乾燥しただけで
も、図中18から19に、その含水率分布が変化
し、図からも明らかな通り、中心に近い内部に比
べ表層の含水率が著しく低下した状態で半乾燥で
きるのである。そして該状態は、時間の経過とと
もに平衡化に向い、その含水率差が減少するが、
本発明にあつては温度状態は別として、少なくと
も表層と内部とに含水率差を有する間に叙述の通
りの接着剤塗布を実施することを基本とする。そ
うすることにより、大小様々な含水率バラツキを
有する単板であつても、並びに1枚の単板内に於
ける含水率バラツキが大きいものであつても、接
着剤を塗布する接着面表層の含水率バラツキが著
しく小さくなり、塗布した接着剤と、塗布された
単板との関係、具体的には接着剤の単板への浸透
性であるが、それがあたかも全体が充分に乾燥さ
れたものと同様に安定化して改善され、併せて接
着剤の塗布量も均一化する。 一方、塗布する接着剤は例えば、尿素樹脂、メ
ラミン樹脂、フエノール樹脂、水性ビニールウレ
タン樹脂、またはこれらの共縮合樹脂、混合樹脂
などを主体とする公知の合板用接着剤を使用する
が、通常、この種接着剤は水溶性であり、水並び
に、必要に応じて充填剤、増量剤、可塑剤、硬化
剤等を加えて配合し、液状にしてスプレー、カー
テンコーター、スプレツダー等の塗布手段で塗布
する。塗布量は、単板厚さ、接着剤組成にもよる
が、通常技術よりは幾分少な目であり、概ね一接
着面当り8〜20g/平方尺とし、また、その他公
知の水性熱硬化型接着剤、あるいは基本配合以外
の公知の特殊配合なども適宜適用する。 次いで、前記工程で塗布した接着剤を乾燥す
る。乾燥手段としては、必要に応じて送風設備を
設けた各種コンベア、トレイ類、加熱を伴うもの
として加熱室、熱風乾燥装置、直接作用するもの
として加熱熱板、加熱ロール、あるいはそれらの
組み合わせ装置を用いる。乾燥程度は指先で軽く
触れてみて、ほぼべとつかない状態乃至はそれ以
上に、即ち指触乾燥程度以上の状態とする。この
ように乾燥する乾燥条件としては、接着剤の塗布
量、組成、単板含水率などにも左右されるが、例
えば加熱室を用いる場合で概ね20〜200℃、1〜
30分程度で足りる。より具体的目安として望まし
くは、前記温度と時間との積が2000〔℃×分〕以
下程度で設定する。傾向的には、高温加熱下での
乾燥を採用すれば、塗布した接着剤は、水分蒸散
に加え、それと並行して進行する樹脂の縮合反応
による硬化がより進んだ状態で、前記指触乾燥程
度以上の状態に至る一方、低温度下では該縮合反
応が抑制された状態で乾燥される。いずれも採用
すること可能であるが、好しくは100℃以下、更
には約50〜60℃以下とし、併せて加熱した熱風を
送る所謂熱風乾燥装置を用いる。その場合は熱風
の流速、流量を高めて短時間内で処理する方が有
利で、約15分以内が好しい。 また、接着剤を塗布する直前の単板が、前記の
とおりに加熱され、その結果、接着面表層が、内
部に比べて低含水率であるばかりか、いまだ高温
状態にある場合は接着剤の塗布後、該単板の保有
熱が塗布した接着剤の乾燥に貢献するので、接着
剤乾燥用の装置が省略乃至は著しく簡略化できた
り、少なくとも乾燥時間の短縮を可能にする。し
かし、一般的には、高温状態中の単板に接着剤を
塗布することは、実務的にある種の困難を伴う。
スプレー、カーテンコーター等の無接触式塗布装
置による場合は何んら支障ないが、現在慣用され
ている単板接触式のスプレツダーでは、塗布ロー
ル表層に残存した接着剤の粘度変化を招き、長時
間の作業中には少なからずや塗布量の均一性を失
う傾向を有するのである。従つて、いずれにせ
よ、より良くするためには、接着剤の塗布ととも
に、叙述の高温単板の接着面表層を一時的に強制
冷却する。例えば、スプレツダーのドクターロー
ル、塗布ロールなどに冷却水を通して、塗布ロー
ル自体の温度上昇を防ぐべく、低温化乃至は常温
化を図り、該冷却した塗布ロールによつて接着面
表層を冷却しつつ接着剤を塗布したり、あるい
は、スプレツダーの前位置に単板用冷却ロールを
設け、強制冷却しつつ接着剤を塗布するようにす
る。勿論、ここでの冷却は、単板全体を常温乃至
はそれ以下に至らしめることを指向するものでな
く、単板の接着面表層のみを適当な温度に一時的
に低温化することを基本とする。そうすれば、塗
布装置に係る困難も根本的に解消でき、併せて単
板が有する保有熱の活用で当該塗布した接着剤乾
燥が著しく容易化するのである。 次いで、乾燥した接着剤層又は重ね合わせんと
する単板の接着面のうち、少なくともいずれか一
方に微量の接着剤を塗布する。即ち、先に塗布し
た接着剤は前記乾燥処理によつて、接着剤中の水
分が充分に除去されるとともに、当然のことなが
ら表面が内部に比べ最も乾燥が進行しているの
で、そのまま他の単板を重ね合わせて熱圧締した
ところで、その浸透性に欠け、叙述の問題を少な
からず惹起するのであるが、今回塗布する接着剤
は、微量ではあつても、前記表面を湿潤し、活性
化したものとするとともに該接着剤をして重ね合
わせた方の単板との接着を著しく良好に改善す
る。また、ここで塗布する接着剤は、先に塗布し
た接着剤と同一組成のものを使用すれば至便であ
るが、必要に応じて組成を変更してもよく、好し
くは水分量の少ないものを用いる。塗布量につい
ては、一接着面当り約0.5〜10g/平方尺程度が
適当で、望しくは1〜5g/平方尺程度とする。
尚、先に乾燥した接着剤層に塗布した今回の接着
剤を再度乾燥し、更に再び塗布する工法のよう
に、塗布と乾燥とを何回か繰返して、より均一に
塗布した接着剤の乾燥を図る場合であつても、最
後の乾燥、並びに塗布する接着剤の量は叙述の通
りにすればよい。 しかして、常道乃至は従来どおり、単板をクロ
スしたり(普通合板)、あるいは繊維方向を並行
にして(平行合板)重ね合わせ、必要ならばコー
ルドプレスにて冷圧し、熱圧締して合板を得るの
であるが、本発明合板の製造方法を以下、具体的
実施例に基ずき説明する。尚、「部」とあるのは
「重量部」の意である。 実施例 1 厚さ3.4mm、大きさ30cm平方のラワン中板で、
含水率が10%、25%、40%、60%、80%、100%
のものを用意し、150℃の2枚の加熱板間で60秒
間呼吸乾燥しつつ接着面表層を加熱し、次いで10
分間放置して常温にした後、夫々の中板両面に尿
素樹脂接着剤として松栄化学工業株式会社製エス
レジン(品番SE−5)100部、小麦粉22部、水17
部、塩化アンモニウム0.4部から成る接着剤を1
接着面につき13g/平方尺の割合でスプレツダー
を用いて塗布し、これを風速4m/S、70℃の熱
風乾燥装置で4分間塗布した接着剤を乾燥し、次
いで該中板に前記組成の接着剤を一接着面につき
3g/平方尺の割合でスプレツダーを用いて微量
塗布し、厚さ1.8mm、含水率10%のラワン表裏板
を重ね合わせて8Kg/cm2で5分間冷圧し、次いで
115℃、8Kg/cm2で3分間熱圧締して3プライ合
板を製造した。 実施例 2 厚さ3.4mm、大きさ30cm平方のラワン中板で、
含水率が10%、25%、40%、60%、80%、100%
のものを用意し、実施例1と同じ条件で加熱処理
した後、夫々の中板両面に実施例1と同じ接着剤
を用い、同じ塗布量で塗布し、塗布した接着剤を
同じ条件で乾燥し、次いで、微量の接着剤は中板
に代り、重ね合わせんとする厚さ1.8mm、含水率
10%のラワン表・裏板の接着面に一接着面あたり
3g/平方尺の割合でスプレツダーを用いて塗布
し、次いで前記中板に重ね合わせて5分間冷圧
し、前記の通りに熱圧締して3プライ合板を製造
した。 以上、実施例1並びに2で製造した2類合板を
JASに定められた温冷水浸せき試験法に基づいて
接着力試験を行い、その結果を第2図の如く中板
含水率別にして図表で表示したが、図中、21は
実施例1に係る試験結果、20は実施例2に係る
試験結果である。また、比較実験例として前記特
公昭54−3929号発明を後記の通り追試し、その試
験結果は22で指示した通りであつた。 比較実験例 厚さ3.4mm、大きさ30m/平方尺のラワン中板
で、含水率が10%、25%、40%、60%、80%、
100%のものを用意し、夫々の中板両面に実施例
1と同じ接着剤をして一接着面につき16g/平方
尺の割合でスプレツダーを用いて塗布し、これを
100℃の加熱室で4分間放置して接着剤を乾燥し、
次いで厚さ1.8mm、含水率10%のラワン表裏板を
重ね合わせて実施例1と同様に冷圧、熱圧締して
3プライ合板を製造した。 扨て、第2図に示した試験結果を評価するに本
発明方法に係る実施例は、前記公報に係る従来技
術と比較して、設定した製造条件下で許容し得る
単板含水率のバラツキ領域を著しく広く有してい
ることが明らかである。そして該領域をより高含
水率の方へ、あるいは逆に低含水率の方へ移行し
たい場合は主として前記塗布した接着剤の乾燥条
件を変更すれば良く、乾燥条件をより大とすれ
ば、より高含水率の単板を対象として、また小と
すれば、より低含水率の単板を対象として、上記
特性下で本発明は実施される。しかし、いずれに
しても、単板自体あるいは加熱処理後の表層含水
率に、少なからずやバラツキを有するのが実情で
あるので、設定した製造条件下では塗布した接着
剤が部分的にせよ前記指触乾燥以下の状態に乾燥
されることもある。けれど、たとえ斯様な状態が
発生しても、次いで塗布する接着剤は微量故に特
に問題は生じないばかりか、むしろ、実用上は生
産効率の点から指触乾燥乃至はそれより幾分乾燥
ぎみの状態を標準的な乾燥程度として、乾燥条件
を設定することもある。尚、接着力自体の増減に
ついては、主として接着剤組成、塗布量等の変更
を図り、ある程度所望の値に操作することは常道
どうりである。 このように本発明においては、必要に応じて任
意の単板含水率に焦点を定めた所定の工程で従来
技術と比較して著しく良好にして合板を製造する
ことが可能であるが、重ね合わせんとする単板に
ついては望しくは、含水率約30%以下、更には5
〜23%のものを使用する。また、あえて約35%以
上のものを使用するにあつては前記した加熱処理
を当該単板にも施し、接着面表層の含水率を低下
してから使用したり、あるいは更に接着剤をも塗
布して叙述の乾燥を行つてから使用するとよい。 また、製造した合板品質についてであるが、
JASの規格を鑑みれば、本発明の実施にあつても
高含水率状態の単板を少しの加熱処理で接着面表
層をわずかに低含水率化したのみで、はるか規格
外の高含水率合板を製造するよりは表層を約20%
以下で、しかも単板全体の平均含水率が概ね25〜
60%となるようにして規格外にあつてもより低含
水率の合板を製造する方が望しい。勿論、規格内
の高品質合板を製造すべく、加熱処理を施すこと
も可能であることは言うまでもない。加えて、仕
上り合板の接着力についても必らずしもJASの規
格内に収める必要もなく、所望の品質に至る実施
例を採用する。 尚、本願にあつては、単板内部と接着面表層と
に含水率差を有する間に、初回の接着剤塗布を実
施することを基本としているが、塗布した接着剤
の乾燥時にまでも、そのような状態を維持すべく
前記単板加熱工程、あるいはその後の工程を素早
く処理すれば、接着剤の乾燥工程でも含水率バラ
ツキに係わらず、所定の乾燥条件下で均一な乾燥
程度が得れる格別の効果があり、更に乾燥後、単
板内部からの水分で該接着剤が再湿され始めるの
を遅延させることもでき、その後の工程に時間的
余裕を与える。勿論、含水率差を有する状態をコ
ールドプレス、あるいはホツトプレスに至るまで
も維持するように、夫々の工程処理速度を高めれ
ば、より効果的であることも明らかで、総じて短
時間で処理することが肝要である。 扨て、第1表並びに第2表についてであるが、
表は番号毎に本発明の前記以外の実施例を示し
の製造方法に関する。 従来、合板製造工程におけるベニヤ単板(以
下、単板と称す)の接着技術において、パンクあ
るいは接着力不足等の接着不良を起こす最大の原
因は、単板の乾燥状態、即ち単板の含水率に起因
していることは周知のとおりである。 ところが、乾燥処理後の単板の含水率を全ての
単板について均一にすることは現在のところ不可
能であり、大小様々なバラツキが存在している。
特に近年の原木事情の悪化は、乾燥しにくい樹
種、乾燥しやすい樹種の著しい混在を招来し、勢
い乾燥程度を高めれば過乾燥による過大な単板収
縮、アバレ等の発生を余儀なくされ、逆に低めれ
ば、半乾燥による接着不良など種々多くの問題を
生産現場で顕在化しつつある。 よつて、これらの現状並びに将来への対応は含
水率のバラツキに全く左右されない、あるいは左
右されにくい実用的接着技術の開発なくしては成
りたたないのが、その実情で、併せてこの問題を
根本的に解決するに、後述する本発明の如く必要
に応じて含水率の高い所謂生単板の接着をも可能
にする技術が望まれていた。 ところで、含水率の高い単板の接着技術につい
てであるが、これまでに、例えば特公昭54−3929
号公報(発明の名称:合板の製造方法)が存在す
る。公報によると、この接着技術は公知の汎用接
着剤をして、含水率15%以上の単板に塗布し、塗
布した接着剤をゲル化が生起する時点まで乾燥し
てから含水率の低い単板を重ね合わせて熱圧締す
ることを要旨とする。ところが、開示されている
諸結果はいずれも良好な成果を表示してはいるも
のの、該技術には次の様な問題点が内在してい
た。即ち、塗布した接着剤を前記した通りの時点
まで乾燥しようとして乾燥装置を設備し、所定の
温度と時間とから成る乾燥条件を設定しても、含
水率の低い単板の場合はそれより過乾燥に、ある
いは逆に高い単板の場合は不充分となり、所望の
程度、すなわち接着剤がゲル化を生起する時点乃
至はそれ以内に全ての単板をして乾燥し得ないば
かりか、それに伴つて熱圧締後の接着強度も著し
くバラツキ、極めて不安定になるというものであ
る。 このことは、開示された実施例における乾燥条
件が、対象とする単板の含水率に応じて種々設定
され、高含水率であればある程、乾燥条件を大に
していることからも明らかなように、塗布した接
着剤の乾燥程度が、単に設定した乾燥条件だけに
より決定されるものでなく、主として単板の含水
率に大きく左右されるという現象に起因してい
る。そして、基本的に高含水率の単板ほど塗布し
た接着剤中の水分をより多く除去することを必要
としていることからすればそれに適した乾燥条件
下では、混在する低含水率の単板は当然のことな
がらゲル化が生起する時点を大きく越えてしま
う。例えば、指先で強く触れても全くべとつかな
い状態にまで至つてしまうのである。これでは、
乾燥した接着剤が重ね合わせた側の単板への浸透
性に欠け、熱圧締後の合板に多くの接着不良を招
来する。従つて、1本の原木にあつても辺材と芯
材部との含水率差が例えば、30〜120%、あるい
は1枚の単板にあつても場所によつて通常著しく
差異あることは周知の通りで、而も種々の原木を
して安定した品質の合板を製造せんとする現状か
らすれば、この種技術の叙上の欠点は大量生産形
態を営む合板製造の実務において何とも克服し難
く、いまだに低位なものであつた。 本発明は、前記した解決課題に対して、叙述の
欠点を有する接着技術を改善し、容易に生産現場
で実用可能なるものと成し、単板の含水率に、よ
り影響されにくい接着技術を提供するもので、そ
の詳細を述べれば次の通りである。 即ち、本発明方法は、前記公報にも開示されて
いる如く、塗布した接着剤中の水分を積極的に乾
燥除去して、含水率の高い単板の接着をも可能な
らしめんと指向すること同じではあるが、接着剤
を塗布する前の前処理として、単板を適宜に加熱
することにより、接着面表層を乾燥し、次いで該
表層と内部(単板の内部)とに含水率差を有する
間に接着剤を塗布し、塗布した接着剤を乾燥する
に、指触乾燥(接着技術にあつては常用される用
語であり、指先で軽く押してべとつかなくなると
きの乾燥状態)程度、乃至はそれ以上に乾燥し、
更に重ね合わせる単板への接着剤の浸透を図るべ
く、微量の接着剤を、前記乾燥した接着剤層又は
重ね合わせんとする単板の接着面のうち、少なく
とも一方に塗布して後、重ね合わせて熱圧締する
ことを基本的な要旨とするものである。 詳述すると、まず、単板の接着面を乾燥すべく
加熱処理を施す。その程度は初期含水率にもよる
が、単板が所謂半乾燥程度にまで乾燥されるまで
を目安とし、概ね10〜100%程度の含水率になる
ようにする。このように乾燥する装置としては、
慣用の各種熱風循環式乾燥装置も使用し得るが、
望ましくはホツトプレスの如く加熱した熱板を直
接的に単板に当接する熱板式乾燥装置を用いる。
例えば、本願出願人による実開昭56−14994号、
特開昭56−16079号、特開昭56−30572号、並びに
特願昭56−2323号に記載の乾燥装置の如く、搬送
しつつ110〜300℃程度に加熱したロールに直接的
に単板を当接して接着面表層を集中的に乾燥する
ものが適しているのである。いずれにしても、叙
述の程度に乾燥した単板は平均含水率としては前
記の如く半乾燥程度ではあつても乾燥直後乃至は
ある時間内では、接着面表層は内部に比べ低含水
率になつており、温度についても常温に冷却され
るまでは高温状態を維持する。 本発明ではこの現象を次位の接着剤塗布工程と
有機的に結合して構成する。すなわち、接着面表
層と内部とに含水率差を有する間に、該接着面に
接着剤を塗布したり、あるいは、該表層と内部と
に含水率差を有する間であつて、かつ常温に冷却
される前の高温状態中に該接着面に接着剤を塗布
したり、更に必要に応じては、該表層と内部とに
含水率差を有する間であつて、かつ常温に冷却さ
れる前の高温状態中に冷却ロール等の強制冷却手
段によつて、前記表層を一時的に冷却しつつ接着
面に接着剤を塗布するのである。 多くの加熱処理実験からの1例を第3図に図示
したが、含水率98%の4mm単板を150℃の2枚の
加熱板間で、たつた50秒間、呼吸乾燥しただけで
も、図中18から19に、その含水率分布が変化
し、図からも明らかな通り、中心に近い内部に比
べ表層の含水率が著しく低下した状態で半乾燥で
きるのである。そして該状態は、時間の経過とと
もに平衡化に向い、その含水率差が減少するが、
本発明にあつては温度状態は別として、少なくと
も表層と内部とに含水率差を有する間に叙述の通
りの接着剤塗布を実施することを基本とする。そ
うすることにより、大小様々な含水率バラツキを
有する単板であつても、並びに1枚の単板内に於
ける含水率バラツキが大きいものであつても、接
着剤を塗布する接着面表層の含水率バラツキが著
しく小さくなり、塗布した接着剤と、塗布された
単板との関係、具体的には接着剤の単板への浸透
性であるが、それがあたかも全体が充分に乾燥さ
れたものと同様に安定化して改善され、併せて接
着剤の塗布量も均一化する。 一方、塗布する接着剤は例えば、尿素樹脂、メ
ラミン樹脂、フエノール樹脂、水性ビニールウレ
タン樹脂、またはこれらの共縮合樹脂、混合樹脂
などを主体とする公知の合板用接着剤を使用する
が、通常、この種接着剤は水溶性であり、水並び
に、必要に応じて充填剤、増量剤、可塑剤、硬化
剤等を加えて配合し、液状にしてスプレー、カー
テンコーター、スプレツダー等の塗布手段で塗布
する。塗布量は、単板厚さ、接着剤組成にもよる
が、通常技術よりは幾分少な目であり、概ね一接
着面当り8〜20g/平方尺とし、また、その他公
知の水性熱硬化型接着剤、あるいは基本配合以外
の公知の特殊配合なども適宜適用する。 次いで、前記工程で塗布した接着剤を乾燥す
る。乾燥手段としては、必要に応じて送風設備を
設けた各種コンベア、トレイ類、加熱を伴うもの
として加熱室、熱風乾燥装置、直接作用するもの
として加熱熱板、加熱ロール、あるいはそれらの
組み合わせ装置を用いる。乾燥程度は指先で軽く
触れてみて、ほぼべとつかない状態乃至はそれ以
上に、即ち指触乾燥程度以上の状態とする。この
ように乾燥する乾燥条件としては、接着剤の塗布
量、組成、単板含水率などにも左右されるが、例
えば加熱室を用いる場合で概ね20〜200℃、1〜
30分程度で足りる。より具体的目安として望まし
くは、前記温度と時間との積が2000〔℃×分〕以
下程度で設定する。傾向的には、高温加熱下での
乾燥を採用すれば、塗布した接着剤は、水分蒸散
に加え、それと並行して進行する樹脂の縮合反応
による硬化がより進んだ状態で、前記指触乾燥程
度以上の状態に至る一方、低温度下では該縮合反
応が抑制された状態で乾燥される。いずれも採用
すること可能であるが、好しくは100℃以下、更
には約50〜60℃以下とし、併せて加熱した熱風を
送る所謂熱風乾燥装置を用いる。その場合は熱風
の流速、流量を高めて短時間内で処理する方が有
利で、約15分以内が好しい。 また、接着剤を塗布する直前の単板が、前記の
とおりに加熱され、その結果、接着面表層が、内
部に比べて低含水率であるばかりか、いまだ高温
状態にある場合は接着剤の塗布後、該単板の保有
熱が塗布した接着剤の乾燥に貢献するので、接着
剤乾燥用の装置が省略乃至は著しく簡略化できた
り、少なくとも乾燥時間の短縮を可能にする。し
かし、一般的には、高温状態中の単板に接着剤を
塗布することは、実務的にある種の困難を伴う。
スプレー、カーテンコーター等の無接触式塗布装
置による場合は何んら支障ないが、現在慣用され
ている単板接触式のスプレツダーでは、塗布ロー
ル表層に残存した接着剤の粘度変化を招き、長時
間の作業中には少なからずや塗布量の均一性を失
う傾向を有するのである。従つて、いずれにせ
よ、より良くするためには、接着剤の塗布ととも
に、叙述の高温単板の接着面表層を一時的に強制
冷却する。例えば、スプレツダーのドクターロー
ル、塗布ロールなどに冷却水を通して、塗布ロー
ル自体の温度上昇を防ぐべく、低温化乃至は常温
化を図り、該冷却した塗布ロールによつて接着面
表層を冷却しつつ接着剤を塗布したり、あるい
は、スプレツダーの前位置に単板用冷却ロールを
設け、強制冷却しつつ接着剤を塗布するようにす
る。勿論、ここでの冷却は、単板全体を常温乃至
はそれ以下に至らしめることを指向するものでな
く、単板の接着面表層のみを適当な温度に一時的
に低温化することを基本とする。そうすれば、塗
布装置に係る困難も根本的に解消でき、併せて単
板が有する保有熱の活用で当該塗布した接着剤乾
燥が著しく容易化するのである。 次いで、乾燥した接着剤層又は重ね合わせんと
する単板の接着面のうち、少なくともいずれか一
方に微量の接着剤を塗布する。即ち、先に塗布し
た接着剤は前記乾燥処理によつて、接着剤中の水
分が充分に除去されるとともに、当然のことなが
ら表面が内部に比べ最も乾燥が進行しているの
で、そのまま他の単板を重ね合わせて熱圧締した
ところで、その浸透性に欠け、叙述の問題を少な
からず惹起するのであるが、今回塗布する接着剤
は、微量ではあつても、前記表面を湿潤し、活性
化したものとするとともに該接着剤をして重ね合
わせた方の単板との接着を著しく良好に改善す
る。また、ここで塗布する接着剤は、先に塗布し
た接着剤と同一組成のものを使用すれば至便であ
るが、必要に応じて組成を変更してもよく、好し
くは水分量の少ないものを用いる。塗布量につい
ては、一接着面当り約0.5〜10g/平方尺程度が
適当で、望しくは1〜5g/平方尺程度とする。
尚、先に乾燥した接着剤層に塗布した今回の接着
剤を再度乾燥し、更に再び塗布する工法のよう
に、塗布と乾燥とを何回か繰返して、より均一に
塗布した接着剤の乾燥を図る場合であつても、最
後の乾燥、並びに塗布する接着剤の量は叙述の通
りにすればよい。 しかして、常道乃至は従来どおり、単板をクロ
スしたり(普通合板)、あるいは繊維方向を並行
にして(平行合板)重ね合わせ、必要ならばコー
ルドプレスにて冷圧し、熱圧締して合板を得るの
であるが、本発明合板の製造方法を以下、具体的
実施例に基ずき説明する。尚、「部」とあるのは
「重量部」の意である。 実施例 1 厚さ3.4mm、大きさ30cm平方のラワン中板で、
含水率が10%、25%、40%、60%、80%、100%
のものを用意し、150℃の2枚の加熱板間で60秒
間呼吸乾燥しつつ接着面表層を加熱し、次いで10
分間放置して常温にした後、夫々の中板両面に尿
素樹脂接着剤として松栄化学工業株式会社製エス
レジン(品番SE−5)100部、小麦粉22部、水17
部、塩化アンモニウム0.4部から成る接着剤を1
接着面につき13g/平方尺の割合でスプレツダー
を用いて塗布し、これを風速4m/S、70℃の熱
風乾燥装置で4分間塗布した接着剤を乾燥し、次
いで該中板に前記組成の接着剤を一接着面につき
3g/平方尺の割合でスプレツダーを用いて微量
塗布し、厚さ1.8mm、含水率10%のラワン表裏板
を重ね合わせて8Kg/cm2で5分間冷圧し、次いで
115℃、8Kg/cm2で3分間熱圧締して3プライ合
板を製造した。 実施例 2 厚さ3.4mm、大きさ30cm平方のラワン中板で、
含水率が10%、25%、40%、60%、80%、100%
のものを用意し、実施例1と同じ条件で加熱処理
した後、夫々の中板両面に実施例1と同じ接着剤
を用い、同じ塗布量で塗布し、塗布した接着剤を
同じ条件で乾燥し、次いで、微量の接着剤は中板
に代り、重ね合わせんとする厚さ1.8mm、含水率
10%のラワン表・裏板の接着面に一接着面あたり
3g/平方尺の割合でスプレツダーを用いて塗布
し、次いで前記中板に重ね合わせて5分間冷圧
し、前記の通りに熱圧締して3プライ合板を製造
した。 以上、実施例1並びに2で製造した2類合板を
JASに定められた温冷水浸せき試験法に基づいて
接着力試験を行い、その結果を第2図の如く中板
含水率別にして図表で表示したが、図中、21は
実施例1に係る試験結果、20は実施例2に係る
試験結果である。また、比較実験例として前記特
公昭54−3929号発明を後記の通り追試し、その試
験結果は22で指示した通りであつた。 比較実験例 厚さ3.4mm、大きさ30m/平方尺のラワン中板
で、含水率が10%、25%、40%、60%、80%、
100%のものを用意し、夫々の中板両面に実施例
1と同じ接着剤をして一接着面につき16g/平方
尺の割合でスプレツダーを用いて塗布し、これを
100℃の加熱室で4分間放置して接着剤を乾燥し、
次いで厚さ1.8mm、含水率10%のラワン表裏板を
重ね合わせて実施例1と同様に冷圧、熱圧締して
3プライ合板を製造した。 扨て、第2図に示した試験結果を評価するに本
発明方法に係る実施例は、前記公報に係る従来技
術と比較して、設定した製造条件下で許容し得る
単板含水率のバラツキ領域を著しく広く有してい
ることが明らかである。そして該領域をより高含
水率の方へ、あるいは逆に低含水率の方へ移行し
たい場合は主として前記塗布した接着剤の乾燥条
件を変更すれば良く、乾燥条件をより大とすれ
ば、より高含水率の単板を対象として、また小と
すれば、より低含水率の単板を対象として、上記
特性下で本発明は実施される。しかし、いずれに
しても、単板自体あるいは加熱処理後の表層含水
率に、少なからずやバラツキを有するのが実情で
あるので、設定した製造条件下では塗布した接着
剤が部分的にせよ前記指触乾燥以下の状態に乾燥
されることもある。けれど、たとえ斯様な状態が
発生しても、次いで塗布する接着剤は微量故に特
に問題は生じないばかりか、むしろ、実用上は生
産効率の点から指触乾燥乃至はそれより幾分乾燥
ぎみの状態を標準的な乾燥程度として、乾燥条件
を設定することもある。尚、接着力自体の増減に
ついては、主として接着剤組成、塗布量等の変更
を図り、ある程度所望の値に操作することは常道
どうりである。 このように本発明においては、必要に応じて任
意の単板含水率に焦点を定めた所定の工程で従来
技術と比較して著しく良好にして合板を製造する
ことが可能であるが、重ね合わせんとする単板に
ついては望しくは、含水率約30%以下、更には5
〜23%のものを使用する。また、あえて約35%以
上のものを使用するにあつては前記した加熱処理
を当該単板にも施し、接着面表層の含水率を低下
してから使用したり、あるいは更に接着剤をも塗
布して叙述の乾燥を行つてから使用するとよい。 また、製造した合板品質についてであるが、
JASの規格を鑑みれば、本発明の実施にあつても
高含水率状態の単板を少しの加熱処理で接着面表
層をわずかに低含水率化したのみで、はるか規格
外の高含水率合板を製造するよりは表層を約20%
以下で、しかも単板全体の平均含水率が概ね25〜
60%となるようにして規格外にあつてもより低含
水率の合板を製造する方が望しい。勿論、規格内
の高品質合板を製造すべく、加熱処理を施すこと
も可能であることは言うまでもない。加えて、仕
上り合板の接着力についても必らずしもJASの規
格内に収める必要もなく、所望の品質に至る実施
例を採用する。 尚、本願にあつては、単板内部と接着面表層と
に含水率差を有する間に、初回の接着剤塗布を実
施することを基本としているが、塗布した接着剤
の乾燥時にまでも、そのような状態を維持すべく
前記単板加熱工程、あるいはその後の工程を素早
く処理すれば、接着剤の乾燥工程でも含水率バラ
ツキに係わらず、所定の乾燥条件下で均一な乾燥
程度が得れる格別の効果があり、更に乾燥後、単
板内部からの水分で該接着剤が再湿され始めるの
を遅延させることもでき、その後の工程に時間的
余裕を与える。勿論、含水率差を有する状態をコ
ールドプレス、あるいはホツトプレスに至るまで
も維持するように、夫々の工程処理速度を高めれ
ば、より効果的であることも明らかで、総じて短
時間で処理することが肝要である。 扨て、第1表並びに第2表についてであるが、
表は番号毎に本発明の前記以外の実施例を示し
【表】
【表】
【表】
たものである。表中、接着剤組成の樹脂の項でU
は尿素樹脂(具体的には松栄化学工業株式会社製
エスレジンSE−5)、MUはメラミン尿素共縮合
樹脂(具体的には松栄化学工業株式会社製エスレ
ジンSA−30)、Pはフエノール樹脂(具体的には
松栄化学工業株式会社製エスレジンSP−100)
で、表1中の接着剤塗布とあるのは初回の塗布に
ついて、表2中の接着剤塗布とあるのは接着剤の
微量塗布についての作業条件である。番号1、
2、3、4は5プライ合板、その他は3プライ合
板の製造に関する。 扨て、図面第1図に本発明方法を実施する装置
を例示したので、以下それに基ずき説明する。図
中、Aは前記公開公報などに記載した単板加熱装
置であり、生単板1を線状体9,10で案内しつ
つ搬送しながら多数の加熱ロール11に当接して
接着面表層を低含水率化、並びに高温化し半乾燥
単板2を吐出する。次位のBは単板接合機で、前
記半乾燥単板2がすでに所定定尺長さであれば、
設置不要であるが、長い帯状のものにあつては定
尺に切断するだけの機能を有し、また不規則な小
幅単板である場合は、前後の不要部を切除し有効
部のみを接合し、定尺長さの単板3とする。C,
Eはスプレツダーで特にEは微量塗布用のもので
ある。Dは、スプレツダーCにより所定長さの単
板3に塗布した接着剤を叙述の通りに乾燥すべく
設けた接着剤乾燥装置で、該装置は移動式で多数
の棚を有し、接着剤塗布単板4を各棚の針15で
支持するとともに熱風フアン16からの熱風で乾
燥しつつ順次スプレツダーEへ接着剤乾燥済単板
5を供給する。即ち、該装置の入口部に於いて
は、接着剤塗布単板4を適時上下動するコンベア
14によつて、各棚が有する針15に刺す一方、
出口部に於いては固定のコンベア17と各棚とが
交叉することによつて接着剤乾燥済単板5を針1
5から抜き去り、スプレツダーEへ供給する。ま
た、Fは単板仕組み装置で、二度目の接着剤塗布
単板6と重ね合わせる単板8とを所定通りに仕組
み、所謂、仕組み単板7と成し、図示は略したが
コールドプレスへ供給する。勿論、その後はホツ
トプレスに接続されることは明らかである。 このような装置によつて、本発明は良好にして
効率よく実施され、安定した品質の合板を製造す
るのであるが、単板加熱装置Aから接着剤塗布用
のスプレツダーCに至るまでのコンベア12,1
3の速度、距離を適切に設定して単板の接着面表
層と内部とに含水率差を有する状態でスプレツダ
ーCに至らしめることが肝要である。また、必要
に応じて、該状態をそれ以後の工程へまでも維持
させることも可能で、更には、高温状態中でスプ
レツダーCに至らしめることも可能である。そし
て、前記した強制冷却手段としての冷却ロールを
設けるならば、コンベア13の末端位置が適して
いる。 以上、詳記した通り、本発明方法は、合板製造
工程に於ける接着技術に係り、実用化し得なかつ
た従来技術の問題点を新たな技術思想によつて払
拭することにより、含水率のバラツキに影響され
にくい実用的接着技術を完成したもので、それに
より含水率管理の容易化をはじめ、乾燥に伴う収
縮、アバレなどの歩止り損失要因等、前記諸問題
を一挙に解決して、現状並びに将来への対応に著
しく寄与すること確かである。
は尿素樹脂(具体的には松栄化学工業株式会社製
エスレジンSE−5)、MUはメラミン尿素共縮合
樹脂(具体的には松栄化学工業株式会社製エスレ
ジンSA−30)、Pはフエノール樹脂(具体的には
松栄化学工業株式会社製エスレジンSP−100)
で、表1中の接着剤塗布とあるのは初回の塗布に
ついて、表2中の接着剤塗布とあるのは接着剤の
微量塗布についての作業条件である。番号1、
2、3、4は5プライ合板、その他は3プライ合
板の製造に関する。 扨て、図面第1図に本発明方法を実施する装置
を例示したので、以下それに基ずき説明する。図
中、Aは前記公開公報などに記載した単板加熱装
置であり、生単板1を線状体9,10で案内しつ
つ搬送しながら多数の加熱ロール11に当接して
接着面表層を低含水率化、並びに高温化し半乾燥
単板2を吐出する。次位のBは単板接合機で、前
記半乾燥単板2がすでに所定定尺長さであれば、
設置不要であるが、長い帯状のものにあつては定
尺に切断するだけの機能を有し、また不規則な小
幅単板である場合は、前後の不要部を切除し有効
部のみを接合し、定尺長さの単板3とする。C,
Eはスプレツダーで特にEは微量塗布用のもので
ある。Dは、スプレツダーCにより所定長さの単
板3に塗布した接着剤を叙述の通りに乾燥すべく
設けた接着剤乾燥装置で、該装置は移動式で多数
の棚を有し、接着剤塗布単板4を各棚の針15で
支持するとともに熱風フアン16からの熱風で乾
燥しつつ順次スプレツダーEへ接着剤乾燥済単板
5を供給する。即ち、該装置の入口部に於いて
は、接着剤塗布単板4を適時上下動するコンベア
14によつて、各棚が有する針15に刺す一方、
出口部に於いては固定のコンベア17と各棚とが
交叉することによつて接着剤乾燥済単板5を針1
5から抜き去り、スプレツダーEへ供給する。ま
た、Fは単板仕組み装置で、二度目の接着剤塗布
単板6と重ね合わせる単板8とを所定通りに仕組
み、所謂、仕組み単板7と成し、図示は略したが
コールドプレスへ供給する。勿論、その後はホツ
トプレスに接続されることは明らかである。 このような装置によつて、本発明は良好にして
効率よく実施され、安定した品質の合板を製造す
るのであるが、単板加熱装置Aから接着剤塗布用
のスプレツダーCに至るまでのコンベア12,1
3の速度、距離を適切に設定して単板の接着面表
層と内部とに含水率差を有する状態でスプレツダ
ーCに至らしめることが肝要である。また、必要
に応じて、該状態をそれ以後の工程へまでも維持
させることも可能で、更には、高温状態中でスプ
レツダーCに至らしめることも可能である。そし
て、前記した強制冷却手段としての冷却ロールを
設けるならば、コンベア13の末端位置が適して
いる。 以上、詳記した通り、本発明方法は、合板製造
工程に於ける接着技術に係り、実用化し得なかつ
た従来技術の問題点を新たな技術思想によつて払
拭することにより、含水率のバラツキに影響され
にくい実用的接着技術を完成したもので、それに
より含水率管理の容易化をはじめ、乾燥に伴う収
縮、アバレなどの歩止り損失要因等、前記諸問題
を一挙に解決して、現状並びに将来への対応に著
しく寄与すること確かである。
第1図は本発明を実施する装置例を図示した側
面図、第2図は従来方法と本発明方法とによつて
製造した合板の接着力を比較した接着力図表で、
22は従来方法による結果、20並びに21は本
発明方法による結果を図示したものである。第3
図は、加熱処理を施した単板の含水率分布を図示
した含水率分布図表である。 図中、1…生単板、2…半乾燥単板、4…接着
剤塗布単板、5…接着剤乾燥済単板、8…重ね合
わせる単板、9並びに10…線状体、11…加熱
ロール、15…針、A…単板加熱装置、B…単板
接合機、C並びにE…スプレツダー、D…接着剤
の乾燥装置、F…仕組み装置である。
面図、第2図は従来方法と本発明方法とによつて
製造した合板の接着力を比較した接着力図表で、
22は従来方法による結果、20並びに21は本
発明方法による結果を図示したものである。第3
図は、加熱処理を施した単板の含水率分布を図示
した含水率分布図表である。 図中、1…生単板、2…半乾燥単板、4…接着
剤塗布単板、5…接着剤乾燥済単板、8…重ね合
わせる単板、9並びに10…線状体、11…加熱
ロール、15…針、A…単板加熱装置、B…単板
接合機、C並びにE…スプレツダー、D…接着剤
の乾燥装置、F…仕組み装置である。
Claims (1)
- 1 ベニヤ単板を加熱して接着面表層を乾燥し、
該表層と内部とに含水率差を有する間に前記接着
面に接着剤を塗布し、次いで塗布した接着剤を指
触乾燥程度乃至はそれ以上に乾燥し、更に前記乾
燥した接着剤層又は重ね合わせんとするベニヤ単
板に微量の接着剤を塗布してから、各ベニヤ単板
を重ね合わせて熱圧締することを特徴とする合板
の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10875381A JPS5811102A (ja) | 1981-07-11 | 1981-07-11 | 合板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10875381A JPS5811102A (ja) | 1981-07-11 | 1981-07-11 | 合板の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5811102A JPS5811102A (ja) | 1983-01-21 |
| JPH0226570B2 true JPH0226570B2 (ja) | 1990-06-11 |
Family
ID=14492628
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10875381A Granted JPS5811102A (ja) | 1981-07-11 | 1981-07-11 | 合板の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5811102A (ja) |
Families Citing this family (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6016021A (ja) * | 1983-07-08 | 1985-01-26 | Fujitsu Ltd | コンプリメンタリロジツク回路 |
| JPS6016022A (ja) * | 1983-07-08 | 1985-01-26 | Fujitsu Ltd | コンプリメンタリロジツク回路 |
| JPS6016020A (ja) * | 1983-07-08 | 1985-01-26 | Fujitsu Ltd | コンプリメンタリロジツク回路 |
| JPS63173486U (ja) * | 1987-05-06 | 1988-11-10 | ||
| JP5787395B2 (ja) * | 2011-03-30 | 2015-09-30 | 株式会社パルウッドマテリアル | 木質複合板の製造方法 |
-
1981
- 1981-07-11 JP JP10875381A patent/JPS5811102A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS5811102A (ja) | 1983-01-21 |
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