JPH02279334A - 高分子複合体およびその製造方法 - Google Patents

高分子複合体およびその製造方法

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JPH02279334A
JPH02279334A JP10187689A JP10187689A JPH02279334A JP H02279334 A JPH02279334 A JP H02279334A JP 10187689 A JP10187689 A JP 10187689A JP 10187689 A JP10187689 A JP 10187689A JP H02279334 A JPH02279334 A JP H02279334A
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誠 加藤
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Yoichi Koyama
小山 陽一
Akane Okada
岡田 茜
Makoto Murase
誠 村瀬
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、付着性能、防錆性能、耐摩耗性能等に優れた
、塗膜、電極材料の保護膜等に利用することができる、
高分子化合物からなる層が積層した高分子複合体および
その製造方法に関するものである。
〔従来の技術〕
金属材料の保護にはいわゆる防錆プライマーが用いられ
、特に生産性を要求される自動車、産業機械等の保護塗
料として電着塗料が用いられている。この電着塗料はそ
の保護性能向上の要求からアニオン電着塗料からカチオ
ン電着塗料へとその転換が求められ、現時点ではカチオ
ン電着塗料がその主流となっている。しかしながら、産
業機械の使用環境の拡大、長寿命耐久性能の要求に対し
ては十分な満足を示しているとは言えない。
また、金属材料の保護膜の他のものとして、電解重合高
分子化合物の被膜がある。
この電解重合高分子化合物の被膜は、電極材料の保護被
膜等の過酷な環境で使用される被膜であり、ピロール類
、チオフェン類等の複素5員環式化合物、アズレン、ピ
レン、トリフェニレン等の多環芳香族化合物等からなる
ものである。この被膜は、電解質を添加した溶剤中に上
記電解重合高分子化合物のモノマーを溶解させて、この
溶液に電解酸化を行うことにより電極基板上に析出させ
て製造している(IBM Journal of Re
5earch & Deve lopment、第27
巻、第4号、P530 (1983年))。また、フェ
ノールあるいはアリルフェノール等の置換フェノールを
アミン水溶液中に溶解し、電解重合することにより陽極
板上に防錆性能を有する保護被膜を析出させている(特
開昭55−16075号、特開昭56−474.60号
、J、 Electrochem、 Soc、 、第1
28巻、第11号、P2276〜P2281 (198
1年))。
しかしながら、これらの被膜は、単位電気型出たりの析
出量が少ない(例えば、特開昭56−47460号にお
いては、0.4〜0.6 mg/ C)ため、長時間通
電しないと厚膜化できない(電力消費量が多い)、また
、電解重合体が剛直であるため被膜の基板への付着力が
弱(、膜の柔軟性が少ない、更に、原料モノマーの価格
が高いという問題点がある。
そこで、本発明者らは、かかる問題点を解消し、付着性
能、防錆性能、耐摩耗性能等の優れた被膜に適する高分
子化合物の複合体を開発した(特願昭63−19636
4号)。この高分子化合物の複合体は、アニオン性高分
子化合物と電解重合高分子化合物との複合化したもので
ある。しかしながら、この複合体においても過酷な環境
で使用される被膜としては、付着性能、防錆性能等に満
足しているものではない。
〔第1発明の説明〕 本第1発明(請求項(1)に記載の発明)は、上記従来
技術の問題点に鑑みなされたものであり、付着性能、防
錆性能、耐摩耗性能等に優れ、がっ過酷な環境の使用に
おいても上記性能を保持する高分子化合物の複合体を提
供することを目的とするものである。
本第1発明の高分子複合体は、高分子化合物からなる第
一層と、電解処理により電解溶媒に不溶化する性能を有
するアニオン性高分子化合物と、該アニオン性高分子化
合物の間に存在する電解重合高分子化合物とからなる第
二層とが積層したものであり、上記第二層の上記電解重
合高分子化合物の少なくとも一部が上記第一層中に存在
してなることを特徴とするものである。
本第1発明の高分子複合体は、付着性能、防錆性能、耐
摩耗性能等に優れている。また、過酷な環境において使
用しても上記の性能を保証している。この優れた効果を
有するのは以下の理由によると考えられる。
付着性能については、第二層中にアニオン性高分子化合
物の密着性が高く、しかも第二層の電解重合高分子化合
物の一部が第一層中に存在しているため、第一層と第二
層との層間付着は優れている。また、第一層は剛直とは
なりにくいものであるため第一層と被被覆物との付着性
能に優れている。従って、本発明の高分子複合体は、全
体として付着性能に優れている。なお、高度に複合化し
た第二層のみにより防錆性能、耐摩耗性能、帯電防止性
能を向上させることができるが、この第二層のみの単独
被膜では被被覆物上に被覆した場合、該被膜が剛直にな
り被被覆物との付着性能が低下し、被覆材料としての性
能が発揮できない。それに対して、本発明の高分子複合
体は、第一層が剛直とはなりに(いため第一層と被被覆
物との付着性能に優れ、従って、全体として付着性能が
向上するのである。
また、防錆性能については、第二層の電解重合高分子化
合物が撥水性、イオントラップ性、酸素トラップ性に優
れているためである。
また、耐摩耗性能については、第二層において電解重合
高分子化合物がアニオン性高分子化合物の間隙を埋めて
第二層が緻密化されていることによる。
〔第1発明のその他の発明の説明〕 以下、本第1発明を具体的にしたその他の発明を説明す
る。
本発明の高分子複合体は、高分子化合物からなる第一層
と、電解重合高分子化合物と、電解処理により電解溶媒
に不溶化する性質を有するアニオン性高分子化合物とか
らなる第二層とが積層してなるものであり、上記第二層
の電解重合高分子化合物の、少なくとも一部が第一層中
に存在してなるものである。
本発明において、第一層の高分子化合物としては、有機
、無機のいかなる高分子化合物でもよい。
例えば、ポリアクリル酸メチル、ポリアクリル酸エステ
ル重合体、変成セルローズ、塩ビー酢ビ重合体、エポキ
シ樹脂、アルキッド樹脂、変性エポキシ樹脂、ポリブタ
ジェン樹脂等が挙げられ、それらのうちの少なくとも1
種を用いる。それらの中でも塗料成分として用いられて
いる高分子化合物が望ましい。この塗料成分として用い
られる高分子化合物は、高機能を有する第二層成分を担
持せしめ、かつ、被被覆物との間の付着性能を保持しな
がら、高度にその機能性を発揮するために好適であるか
らである。上記塗料成分としては、スプレー塗装用、流
し塗り塗装用、カーテンフロー塗装用、ローラー塗装用
の塗料、アニオン電着塗料、カオチン電着塗料等の塗料
成分が挙げられる。
スプレー塗装用の塗料としては、アミノ−アクリル塗料
、アミノ−アルキッド塗料、非水分散型(NAD)塗料
、ウレタン塗料、アクリルラッカー、ニトロセルローズ
ラッカー、エポキシ樹脂塗料、油性塗料、水性塗料(油
性系、アミノ−アルキッド系、アミノ−アクリル系等の
溶液系、分散系あるいはエマルション系塗料)等のもの
が挙げられる。また、上記アニオン電着塗料としては、
油性系、エポキシ系、アミノ−アルキッド系、アミノ−
アクリル系、ポリブタジェン系等のものが挙げられる。
また、上記カオチン電着塗料としては、エポキシ系、ア
クリル系、ポリブタジェン系、ポリアミン系等が挙げら
れる。
上記塗料成分の場合には、顔料類、硬化触媒、界面活性
剤、表面平滑剤等の通常の塗料に用いられる添加剤を添
加してもよい。
この第一層の高分子化合物の重量平均分子量としては、
300〜50,000の範囲内が望ましい。該重量平均
分子量が300未満では、脆弱すぎて実用に適さない。
また、50,000を超える場合には、均一な膜が得ら
れない。
この第一層には、通常の塗料に用いられる顔料類、硬化
触媒、界面活性剤、表面平滑剤等の添加剤が含有してい
てもよい。
第一層の厚さとしては、1μm以上とするのが望ましい
。1μm未満の場合には、被被覆物との間の付着強度が
不十分であり、十分な複合膜としての機能を発揮し得な
い。更に望ましくは、2〜20μmの範囲内がよい。
また、第二層は、電解重合高分子化合物と、電解処理に
より電解溶媒に不溶化する性質を有するアニオン性高分
子化合物とからなるものである。
上記電解重合高分子化合物とは、電解重合により重合さ
れた高分子化合物であり、複素5員環を有するもの、ベ
ンゼン環を有するもの等が挙げられ、それらの1種また
は2種以上を用いる。
例えば、複素5員環を有する高分子化合物としては、一
般式 %式% (式中R1およびR2の各々は個別に水素、ハロゲン、
ニトロ基、アミノ基、脂肪族基、不飽和脂肪族基、芳香
族基のうちの少なくとも1種を含む置換基であり、Xは
酸素、硫黄、窒素、または肪族基、芳香族基のうちの少
な(とも1種を含む置換基である。)のうちのいずれか
である。)の少なくとも1種の反復単位として表される
ものである。例えば、ポリピロール、ポリ(3−メチル
ピロール)、ポリチオフェン等が挙げられる。
また、ベンゼン環を有する高分子化合物としては、一般
式 芳香族基のうちの少なくとも1種を含む置換基で(式中
R1〜R4の各々は個別に水素、ハロゲン、ニトロ基、
アミノ基、脂肪族基、不飽和脂肪族基、芳香族基のうち
の少なくとも1種を含む置換基である。)の少なくとも
1種の反復単位として表されるものである。例えば、ポ
リフェニレン等が挙げられる。
また、ベンゼン環を有する高分子化合物の他のものとし
ては、一般式 (式中R1〜R4の各々は個別に水素、ハロゲン、ニト
ロ基、アミノ基、脂肪族基、不飽和脂肪族基、(但し、
R5、Reの各々は個別に水素、ハロゲン、ニトロ基、
アミノ基、脂肪族基、不飽和脂肪族基、芳香族基のうち
の少なくとも1種を含む置換基である。)のうちのいず
れかである。)の少なくとも1種の反復単位として表さ
れるものである。例えば、ポリアニリン、ポリフェニレ
ンエーテル、ポリフェニレンスルフィド等が挙げられる
電解重合高分子化合物の重量平均分子量としては、30
0〜50,000の範囲内が好ましい。
該分子量が300未満では、第二層が脆弱すぎて実用に
供さない。また、50,000を超えると、多孔質の第
二層となり、保護膜としての機能を有さない。
また、電解処理により電解溶媒に不溶化する性質を有す
るアニオン性高分子化合物とは、電離性官能基を有し、
該電離性官能基の少なくとも一部を対イオンで中和する
ことにより溶媒に溶解するもの、あるいは自己乳化し得
る樹脂である。また、上記電解溶媒とは、水、有機溶媒
等、電解処理に用いるあらゆる種類のものである。ここ
で、電解溶媒に不溶化するとは、例えば通常のエマルシ
ョンの凝集のように被膜構成樹脂粒体に吸着もしくは共
存する界面活性剤がその活性能を失うことによる成分自
体の凝集析出を意味するものではなく、樹脂そのものの
親水性もしくは界面活性性の変化に基づく凝集析出を意
味する。ラテックスエマルションのように樹脂そのもの
に吸着した界面活性剤の特性変化による凝集析出の場合
には製造工程における電解処理の電極構成金属の溶出を
抑える能力がなく、得られた複合体中に多量の金属イオ
ンが混入するため、防錆性能等の優れた連続膜が形成さ
れない。
電解処理により電解溶媒に不溶化する性質を有するアニ
オン性高分子化合物としては、アクリル樹脂、エポキシ
樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、アルキッド
樹脂、アクリル−ウレタン樹脂、アクリル−メラミン樹
脂、アクリル−アルキッド樹脂、エポキシ−メラミン樹
脂、ポリブタジェン樹脂等を基本骨格とするもの、ある
いはこれらの混合物である。
該アニオン性高分子化合物の重量平均分子量としては、
300〜50,000の範囲内が好ましい。該重量平均
分子量が300未満では、保護膜としての強度が得られ
ず、また、50,000を越える場合には、被被覆物の
保護に要するに足る平滑な被膜とはなりにくい。
電解重合高分子化合物と上記アニオン性高分子化合物と
の複合形態としては、以下に示すような形態が挙げられ
る。
まず、第1図の第二層の概念図に示すように、電解重合
高分子化合物とアニオン性高分子化合物とが分子単位で
絡み合い、しかも均一に分散された状態で複合化してい
る。更に、アニオン性高分子化合物中に不飽和結合のα
水素を有し、該水素が解離してカルバニオンを形成しう
るちの、あるいはカルボキシル基の水素を有し、該水素
が解離してカルボキシレイトアニオンを形成しうるもの
が含まれている場合には、結合もしくは配向による高度
複合化が可能である。
電解重合高分子化合物と前記アニオン性高分子化合物と
の複合化割合は、第二層中に電解重合高分子化合物が0
.01〜50重量%、残部(99,99〜50重量%)
アニオン性高分子化合物となるような範囲内が好ましい
。電解重合高分子化合物の割合が0.01重量%未満で
は、高分子複合体の防錆性能が低下してしまい、50重
量%を越える場合には、第一層との密着性が低下してし
まう。
また、用途に応じて、と記第二層には、チタン白、ベン
ガラ、カーボンブラック等の着色顔料、タルク、クレー
、シリカ等の体質顔料、クロム酸ストロンチウム、クロ
ム酸アンモニウム、クロム酸鉛、モリブデン酸カリウム
等の酸素酸塩系防錆顔料等、またアルカリ性高分子化合
物が二重結合の反応性を膜硬化官能基とする樹脂(例え
ば、乾性油もしくは乾性油変性アルキド、ポリブタジェ
ン系、不飽和石油樹脂系等)の場合には、コバルト、鉛
などの金属塩ドライヤー、イソシアネート硬化のアルカ
リ性高分子化合物の場合にはジブチル錫オキサイド等の
錫化合物のような硬化触媒等、通常のアニオン電着塗料
に用いられる添加剤を添加して、第二層に膜としての総
合機能を発揮させることができる。
また、本発明では、第4図に示すように、第二層62中
の電解重合高分子化合物63の一部が第一層61中にあ
たかも鎖のように侵入した形となっている。従って、第
一層と第二層の密着性は通常の界面の密着力のみで接合
しているよりも強い接合力が与えられる。また、第一層
中での電解重合高分子化合物と、高分子化合物との複合
形態は以下に示すような形態が挙げられる。第5図に示
すように、第一層中では第二層中と同様に電解重合高分
子化合物と高分子化合物とが分子単位で絡み合い、しか
も均一に分散された状態で複合化されており、層間にお
いて傾斜組織を有する組成融合体を形成している。更に
高分子化合物中に不飽和結合のα水素を有し、該水素が
解離してカルバニオンを形成しうるちの、あるいはカル
ボキシル基の水素を有し、該水素が解離してカルボキシ
レイトアニオンを形成しつるものが含まれている場合に
は、結合もしくは配位による高度な複合化が可能である
本発明の高分子複合体を保護被膜として被被覆物に被覆
する場合、第一層と被被覆物とが接触し、第二層が外側
になるように配置するのがよい。
また、本発明の高分子複合体の第二層の上に更に、電解
処理により電解溶媒に不溶化する性質を有するアニオン
性高分子化合物からなる第三層を積層させてもよい。こ
の第三層の存在により耐候性、耐汚染性、耐水性等の性
能の向上がさら付与できる。この第三層と第二層とは、
通常の多層塗りのごとく界面での接着力のみで結合して
いるだけでもよい。
また、目的に応じて、第一層と第二層との上に第一層、
第二層、第三層のうちの少なくとも1種の層が繰り返し
て積層されたもの、あるいは第一層と第二層と第三層と
の上に更に第二層と第三層、または第一層と第二層が繰
り返して積層されたものなどでもよい。この場合、第一
層と第二層の接合関係は、界面での接着力のみで結合し
ているのではなく、電解重合高分子の一部が、第一層と
第二層に渡ってあたかも鎖のごとく存在して、第一層と
第二層の接合力を強くしている。その他の層間の接合関
係は、上記と同様な接合関係でもよく、あるいは界面の
接着力のみで結合しているものでもよい。すなわち、後
述するように、本発明の高分子複合体を製造する場合、
第一層を形成した後電解処理により第二層を形成した場
合のみ、界面での接着力のみで結合しているのではなく
電解処理において低分子の電解重合性モノマーが第一層
に侵入すると共に高分子重合体を形成し、層間において
傾斜組織を有する組成融合体を形成することによって結
合する。この場合以外の層間は界面での接着力のみで結
合している。
また、本発明の高分子複合体における表面の美観等を更
に向上させたり、着色させたりする場合には該高分子複
合体上に塗装を施してもよい。
本発明の高分子複合体は、付着性能、防錆性能、耐摩耗
性能等に優れるため、自動車等への塗膜、構造材料の保
護膜、あるいは導電性を有することから導電性フィルム
等に応用することができる。
〔第2発明の説明〕 本第2発明(請求項(2)に記載の発明)は、前記の高
分子複合体を効率よく製造する方法を提供しようとする
ものである。
本第2発明の高分子複合体の製造方法は、高分子化合物
からなる第一層を形成する第一工程と、上記第一層を電
解重合高分子化合物のモノマーと、電解処理により電解
溶媒に不溶化する性質を有するアニオン性高分子化合物
とを分散または溶解せしめた電解液中に浸漬すると共に
、該第一層に電圧を印加することにより第一層の表面に
上記アニオン性高分子化合物と該アニオン性高分子化合
物の間に存在する電解重合高分子化合物とからなる第二
層を形成する第二工程とからなることを特徴とするもの
である。
本第2発明によれば、前記のごとき優れた高分子複合体
を製造することができる。
また、本第2発明では、第一層と第二層との層間におい
て傾斜組成を有する高分子複合体を製造することができ
る。すなわち、通常のハケ塗り、スプレー塗装などでは
傾斜組成を有するものが得られないのに対して、本第2
発明では、第一層に電圧を印加し、電解処理により第二
層を形成することにより第一層中に低分子の電解重合性
モノマーが第一層中にドーピングすると共に高分子重合
体を形成し、第一層と第二層との層間において傾斜組成
を有する高分子複合体を製造することができる。
〔第2発明のその他の発明の説明〕 次に、本第2発明をより具体的にしたその他の発明を説
明する。
本発明の高分子複合体の製造方法は、第一層を形成しく
第一工程)、該第一層を、電解重合高分子モノマーと、
電解処理により電解溶媒に不溶化する性質を有するアニ
オン性高分子化合物とを含む電解液に浸漬して電解処理
を行うことにより、上記第一層上に第二層を析出させる
(第二工程)ものである。
第一層の高分子化合物としては、前述の化合物が挙げら
れる。しかし、本発明では、第二層を電解処理により形
成するため、第一層の高分子化合物は、次の条件を満た
すものが望ましい。この条件を満たすものであれば、本
発明の高分子複合体の製造が容易であり、また、被被°
覆物への塗膜の要求機能および複合積層膜としての要求
機能に優れたものが得られる。その条件としては、(1
)第二工程の第二層形成時に電解処理に必要な通電性を
有すること、(2)第二工程の電解処理中に電解液に溶
解しないこと、(3)第二層を担持するに足る被膜形成
能を有することである。
本発明において、第二工程は第一層を電解液中に浸漬し
て、この第一層に電圧を印加することによって第一層上
に第二層を電解析出せしめて高度複合化させようとする
ものである。従って、第一層が、電圧印加により通電で
きない場合には、第二層は形成されない。しかしながら
、第一層の高分子化合物そのものが絶縁性であっても、
グラファイト、あるいは各種金属粉等の導電性物質を該
高分子化合物中に混入させることにより第一層に導電性
を付与することもできる。また、電解液に対して浸漬あ
るいは電解処理操作により第一層が溶解してしまうとは
、均一な第二層が形成されず、特性の優れた高分子複合
体は形成されない。このような高分子化合物としては、
高度の水溶性を有する比較的分子量の低いポリビニルア
ルコール、あるいはその誘導体等が挙げられる。また、
第二層を担持することができない高分子化合物では、十
分な強度を有する高分子複合体が得られにくく、特に本
発明の高分子複合体を単離保護膜として用いる場合の強
度が不十分である。
上記第一工程における第一層の形成方法としては、例え
ば第一層の高分子化合物を塗装により形成する、あるい
は加熱溶融状態で塗布して形成する、あるいは溶液状に
してスピンコーターにより形成する、などの方法がある
。なお、導電性基村上に第一層を形成して、該導電性基
材を第二工程における電極として用いてもよい。更に、
該導電性基材を本発明の高分子複合体の被被覆物とする
と、簡便に高分子複合体を被覆することができ、しかも
該被被覆物と高分子複合体との付着性は高い。
上記第一層の形成方法のうち、塗装により形成する場合
、塗装後塗膜中に残存する非親水性溶剤の大部分を蒸発
乾固しておくのがよい。該溶剤が残存すると、上記塗膜
の電解液に対する濡れ性が不十分であり、第二層が形成
されにくい。また、水性塗料により塗装した場合、塗装
後溶媒である水(若干の補助有機溶剤を含む場合には該
溶剤も)を蒸発させておくのがよい。塗膜中に水が残存
すると、次の電解処理においてハジキ等の塗膜欠陥が生
じてしまう。また、塗料として、アニオン電着塗料、カ
チオン電着塗料等の電着塗料を用いる場合、通常の条件
で電着塗装を行った後、該塗膜を水洗してもあるいは水
洗しなくてもよい。
しかし、塗膜表面に付着した液滴は蒸発させるのがよい
。また、上記電着塗料では、形成時の電着析出膜の流動
を引き起こすために加熱硬化させた場合、該塗膜の膜厚
が6μm以上では絶縁膜となるため、該塗料中に前記導
電性粉体を混入させておくのがよい。
また、フィルム形成性高分子化合物を溶液状、あるいは
加熱溶液状態で上記導電性基材等の被被覆物に塗布する
場合該高分子化合物が被被覆物上への接着性がない場合
には、粘着剤を該高分子化合物に添加するのがよい。該
粘着剤の添加量としては、高分子化合物100重量部に
対して3〜200重量部とするのがよい。
上記第一層は、第二層の形成においてその表面に電解処
理により第二層を形成するため、電気伝導性であること
が必要となる。第二層形成工程における第一層の電解液
への浸漬状態での電気抵抗は、100OKΩ/crt1
以下とするのが望ましい。
1000にΩ/ crdを越える場合には、第二層の形
成に必要な電流を確保し得す、本発明の高分子複合体を
形成されない。電気抵抗が100OKΩ/cnfを越え
る高分子化合物を用いる場合には、その層厚さを1μm
以下とするか、あるいは該高分子化合物中に導電性粉体
を混入することにより、電気抵抗を減少させることがで
きる。該導電性粉体としては、グラファイト、銅、鋼、
ステンレス、亜鉛、錫等の金属粉、あるいはそれらの金
属合金粉等が挙げられ、それらのうちの少なくとも1種
を用いる。この導電性粉体の混入量としては、前記塗料
の場合、該塗料100重量部に対して0〜200重量部
の範囲内とするのがよい。200重量部を越えると第一
層の強度が低下してしまう。
また、前記フィルム形成高分子化合物の場合、該高分子
化合物100重量部に対して0〜200重量部とするの
がよい。なお、第一層の層厚さが1μm未満では、第二
層の形成時において第二層の電解重合高分子化合物の第
一層へのドーピングが進み過ぎ、第一層と第二層との機
能分離がなくなってしまう。従って、第一層の電気抵抗
を調節するには、第一層の層厚さを小さくするよりも導
電性粉体を混入するのがよい。
なお、必要があれば、第一層の形成後、その表面をサン
ドペーパー等で研磨してもよい。この場合には、第一層
と第二層との複合化が更に促進される。
第二層の形成方法は、上記形成した第一層を、電解重合
高分子化合物のモノマーとアニオン性高分子化合物とを
分散または溶解せしめた電解液中に浸漬すると共に、上
記第一層に電圧を印加するものである。これにより、第
一層上において上記アニオン性高分子化合物を析出せし
めると同時に共析した電解重合高分子化合物のモノマー
を上記アニオン性高分子化合物中で重合、複合化させる
ことによって第二層を形成する。また、第一層と第二層
との間には第二層の電解重合高分子化合物が侵入し、緊
密な構造融合を持つ接着が行われると共に、第二層では
アニオン性高分子化合物と電解重合高分子化合物とが分
子レベルで複合化する。
このような第二層の形成が単一操作により行われる。
上記電解重合高分子化合物のモノマーとしては、電解重
合が可能な高分子化合物のモノマーであり、複素5M環
を有するもの、ベンゼン環を有するもの等が挙げられ、
それらのうちの少なくとも1種を用いる。
例えば、複素5員環を有するモノマーとしては、一般式 %式% カルバゾール等が挙げられる。
また、ベンゼン環を有するモノマーとしては、一般式 (式中、R1およびR2の各々は個別に水素、ハロゲン
、ニトロ基、アミノ基、脂肪族基、不飽和脂肪族基、芳
香族基のうちの少なくとも1種を含む置換基であり、X
は酸素、硫黄、窒素または−N−(但し、R3は水素、
脂肪族基、不飽和脂肪族基、芳香族基のうちの少なくと
も1種を含む置換基である。)のうちのいずれかである
。)で表されるものであり、ピロール、N−置換ピロー
ル、β−置換ビロール、チオフェン、β−置換チオフェ
ン、フラン、β−置換フラン、インドール、(式中R’
−R’の各々は個別に水素、ハロゲン、ニトロ基、アミ
ン基、脂肪族基、不飽和脂肪族基、芳香族基のうちの少
なくとも1種を含む置換基でハロゲン、ニトロ基、アミ
ノ基、脂肪族基、不飽和脂肪族基、芳香族基のうちの少
な(とも1種を含む置換基である。)のうちのいずれか
である。
)で表されるものであり、ベンゼン、アニリン、4位を
置換されていないアニリン誘導体、トルエン、キシレン
、フェノール、4位を置換されていないフェノール誘導
体等が挙げられる。
また、アニオン性高分子化合物としては、電解処理によ
り電解溶媒に不溶化する性質を有するものである。該化
合物としては、前述の化合物が挙げられる。その中でも
、電離性官能基としてカルボキシル基、スルホン基、ホ
スホン基等の電離によりアニオンを形成せしめる官能基
を有するものであって上記電解処理により第一層上に該
電解液に不溶の被膜を析出せしめる性能を有するもので
あれば、均一な膜を形成することができる。この場合、
高分子骨核は特に制限されることはない。
上記性能を有するものは、上記電解液中に塩酸、硝酸、
酢酸等の一塩基酸を添加した時pH7〜1の間において
電解液から樹脂物質が凝集もしくは析出する現象が生じ
るものが適用できる。pH7より高い領域で直ちに凝集
沈降を生じる場合においては、電解重合高分子化合物モ
ノマーの共存下において電解液の安定が不良であって実
用性はなく、I)81未満であっても溶解性を示すアニ
オン性高分子化合物は第一層上への析出が行われない。
かかる性質を有するアニオン性高分子化合物は、油性系
、アルキド系、アクリル系、ポリブタジェン系、不飽和
石油樹脂系などのいわゆる電着塗料用高分子が好適であ
り、これらの樹脂系で相溶性があれば混合使用も可能で
ある。
アニオン性高分子化合物中には加熱もしくは空気中の酸
素等によって架橋する官能基、例えば、不飽和二重結合
、水酸基等の少なくとも一種が含まれていることが好ま
しい。またこれらの官能基は電解液中において保護基と
結合していしも電解後に続く硬化過程において再生され
るものであってもよい。更に、電析したアニオン性高分
子化合物を効果的に架橋硬化せしめるために、水分散性
のアミノ樹脂、例えば、04以下のアルコール変性低縮
合メラミン樹脂、グアナミン樹脂、尿素樹脂あるいは、
ブロック化イソシアネート化合物、レゾール型フェノー
ル型樹脂等の硬化用樹脂の混用、もしくはその一部また
は全部をアニオン性高分子化合物にグラフトまたは共重
合させたものを使用してもよい。更に、該アニオン性高
分子化合物を電解液中で保護する界面活性保護剤として
分散状態保持可能な石油系樹脂、クマロン−インデン樹
脂、ポリブタジェン樹脂、油脂等の非電解性樹脂そのも
の、もしくは、その加熱重合変性体(不活性気流中もし
くは酸素共存下で重合変性したもの、例えば油脂の場合
にはボイル油やスタンド油等を添加してもよい。かかる
非電解性樹脂を共存させる場合には電解液を調整する前
に該樹脂にアニオン性高分子化合物が十分に吸着するよ
うに両者を加熱するか、あるいは混合するのがよい。
なお、該アニオン性高分子化合物の酸価としては、30
〜200の範囲内のものが望ましい。ここでいう酸価と
は、高分子1g中に結合しているアニオン性官能基(カ
ルボキシル基、スルホン基、ホスホン基等)を中和する
のに要する水酸化カリウム(KOH)の■数である。該
酸価が30未満では、電解液中で電解重合高分子化合物
のモノマーあるいは添加剤を安定に保持するための界面
活性性が十分ではなく、電解液が不安定である。また、
酸価が200を越えると、単位電気量に対する第二層の
析出量が少なくなりすぎて実用的ではない。
電解液としては、電解重合高分子化合物のモノマーと上
記アニオン性高分子化合物とを分散または溶解させたも
のである。電解液の溶媒としては、水あるいは有機溶媒
のいかなるものでもよい。有機溶媒としては、メチルシ
クロヘキサノール、ベンジアルコール、n−ブタノール
、ブチルセロソルブ、イソプロピルセロソルブ、メチル
セロソルブ、エチルセロソルブ、イソプロパツール、エ
タノール等が挙げられるがその他、通常の電着塗装に使
用し得る有機溶媒も使用できる。
しかし、環境汚染、コスト面を考慮すると水あるいは水
と有機溶媒との混合溶媒を用いるのがよい。混合溶媒の
場合、有機溶媒の混合量は、0.001〜30%が好ま
しく、更に好ましくは3〜lO%である。30%を越え
る有機溶媒の混合は、アニオン性高分子化合物の異常な
析出の原因となる。
電解液中に上記電解重合高分子化合物のモノマーとアニ
オン性高分子化合物とを効率よく分散または溶解せしめ
るために、アニオン性高分子化合物中のアニオン性官能
基をその対イオン形成低分子化合物で中和するのが望ま
しい。上記対イオン形成低分子化合物としては、水酸化
リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアル
カリ金属水酸化物、アンモニア、あるいはモノメチルア
ミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチル
アミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ジプロピ
ルアミン、ジイソプロピルアミン、モノブチルアミン、
ジエチレントリアミン等のアルキル炭素数4以下の低級
アルコール基を有する、1級、2級もしくは3級アルキ
ルアミン類、モノエタノールアミン、ジェタノールアミ
ン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン類、
ジメチルアミツカノールのようなアルキルアルカノール
アミン類等が挙げられ、それらのうちの少な(とも1種
を用いる。更に、補助的な中和剤としてシクロへキシル
アミン、オクチルアミン、N−ジメチルアミンのような
比較的高分子量の脂肪族、指環族もしくは芳香族アミン
類を用いてもよい。
かかる場合には他の低分子アミン類と共用することが良
質な第二層を形成する上で好ましい。上記アニオン性高
分子化合物を予め、該中和剤で中和した後に電解液に分
散しても、あるいは予め該中和剤を電解液中に加え混合
しておいたものに対して上記アニオン性高分子化合物を
添加、゛攪拌分散または溶解してもかまわない。
アニオン性高分子化合物と電解重合化合物モノマーの電
解液への添加は、アニオン性高分子化合物を先に電解液
に分散または溶解させてもよく、電解重合高分子化合物
を先に分散または溶解させてもよく、あるいは両者を同
時に分散または溶解させてもよい。いずれの場合でも両
者を十分に攪拌混合することが好ましい。
また、上記2成分の電解液中に分散または溶解させる各
々の添加量としては、電解重合高分子化合物のモノマー
の場合、電解液全体(上記2成分を含んだ状態)に対し
て0.001〜30重量%の範囲内が好ましく、更に好
ましくは0.01〜20重量%の範囲内である。0.0
01重量%未満では、膜化した場合、防錆性能を発揮し
ない場合があり、また、30重量%を越える場合には、
電解液に沈澱が生じて電解液の安定性が悪くなり、更に
製造した複合体の均一性が損なわれる。
一方、アニオン性高分子化合物の添加量は、電解液全体
(2成分を含んだ状態)に対して2〜40重量%の範囲
内が好ましく、更に好ましくは5〜30重量%の範囲内
である。2重量%未満では、経済的な処理時間で十分な
保護機能を有する被膜厚が得られず、また40重量%を
越える場合には、電解液の粘度が高くなり、未析出電解
液の系外への持ち出しによる損失が大きく得策ではない
なお、第二層の上に更に層を形成する場合には、第二層
に電気伝導性を付与するための導電性粉体を電解液に混
入してお(のがよい。
電解液のp I−1は、上記モノマー及びアニオン性高
分子化合物が安定に存在する状態であれば制限されるも
のではない。
電解液への第一層の浸漬は、第一層と対極との両方を上
記電解液に浸漬しても、あるいは第二層は陽極上に析出
するので第一層のみを陽極として上記電解液に浸漬して
もよい。例えば、電解液の容器が導電性の場合、その容
器を対極すなわち陰極として使用してもよく、また別の
導電体を電極として直接電解液に浸漬してもよい。また
対極をイオン交換膜(カオチン交換膜)や半透膜で隔離
し、内部に塩基性電解溶液を満たしたいわゆる隔膜陰極
を電解液に浸漬したいわゆる隔膜法を用いても、さらに
は塩橋電極を対極としてもよい。ただし、隔膜陰極もし
くは塩橋を対極に使用する場合、電解液に用いる塩基が
第一層を浸漬した電解液中の中和剤と異なる場合には該
塩基が、電解液中へ移行混入しない構造にすべきである
。移行混入した場合には一定組成の高分子複合体が形成
されない。なお、第一層はそのまま浸漬してもよいが、
導電性基材に付着された形で浸漬してもよい。
例えば、第一工程で導電性基材上に第一層を塗布等によ
り形成したものをそのまま浸漬してもよい。
また、適用し得る導電性物体および対極は、導電性のも
のであればよく、特に制限されるものではない。例示す
れば、白金、金、ステンレススチール、化成処理鋼板、
化成処理を施した、もしくは施さない亜鉛鋼板、アルミ
板、銅板、ブリキ板、メツキ処理したプラスチック板、
あるいはそれらの加工物等が挙げられる。上記導電性物
体と対極との材質は同じでも異なるものでもよい。
本発明においては、電解液に上記第一層を浸漬すると共
に該第一層に電圧を印加することにより、アニオン性高
分子化合物と電解重合高分子化合物の七ツマ−とが共析
出し、同時に電解重合高分子化合物のモノマーが電解重
合し、アニオン性高分子化合物と複合化して第一層上に
析出する。電極への電圧の印加は、上記第一層と対極と
の間に印加する。印加する電圧は直流電圧とする。この
通電する直流電圧の波型は交流からの全波もしくは半波
整流波であっても、パルス波であってもよく、特に制限
されるものではないが、その電流密度の最大値は0.0
1 mA/cnr以上とするのがよい。これ未満であっ
ても第一層と対極との間の電位が電解液中の電解重合高
分子化合物上ツマ−の酸化電位もしくはアニオン性高分
子化合物の最小電析電位(アニオン性高分子化合物が第
一層面に電析するに要する最小電流密度を確保するため
の電位)の大きい方の電位が確保されれば第二層は形成
され・るが、実用的な速度での第二層の形成には0.1
m A / crd以上、好ましくは0.5 mA/c
d以上とするのがよい。電圧印加方法は、定電圧法であ
っても定電流法であっても、さらには昇圧法であっても
よい。
また、第一層が抵抗となるので、高い電流密度を確保す
るため、導電性物体に直接第二層を電析により形成する
場合(特願昭63−196364号)よりも高い電圧を
印加する。印加する電圧の条件としては、第一層と対極
との距離、あるいは製造する高分子複合体の形状によっ
て変化するが、1〜750ボルト、0.5〜6000秒
の範囲内で電圧を印加するのがエネルギー面、経済面よ
り好ましい。
最大電流密度は、第一層が、絶縁破壊を生じない範囲で
あれば、電解操作効率を勘案して任意に設定できる。さ
らに第一層への電圧の印加は該電解液中に第一層を浸漬
する以前に行ってもぐ通電入槽)、電解液に浸漬後行っ
ても(全没通電)よい。
電解操作を行う場合の電解液温度は電解液が凍結もしく
は沸騰しない温度範囲であれば第二層形成に対して特に
支障はないが、電解液の安定性(電解液組成物の変質、
分解)を考慮すれば、5〜50℃が好ましい。5℃未満
の低温では電解液からの凝集沈降が起こりやすいし、5
0°Cを越えるとアニオン性高分子化合物の分解が進み
やすい。
第一層と第二層のみからなる高分子複合体を形成する場
合には、上記工程後膣高分子複合体を加熱硬化せしめて
複合積層化を完了するのがよい。
更に、3層以上の多重積層物を形成する場合には、前記
第一工程→第二工程あるいは第二工程の処理操作等を繰
り返して行う。これにより、各種の機能目的に合致した
高分子複合体を製造することができる。この多重積層物
処理を行う場合の処理操作は前記第一工程、第二工程と
同一であっても異なってもよい。この選択は、積層物の
目的と合致する種類の高分子化合物もしくは材料を広く
選択することができる。但し、前記第二工程を行う場合
には、その前工程終了時の既形成積層物の電気抵抗が、
当該電解処理液中で100OKΩ/ cr&以下とする
。100OKΩ/crlを越えると、該電解操作におい
て層が形成し得ない。
以上のようにして高分子複合体を形成した後、該複合体
を硬化するのがよい。選択した複合体の材質がラッカー
や常温硬化型材料からなる場合、例えば、ニトロセルロ
ースラッカー、アクリルラッカー、フィルム形成熱可塑
性高分子、乾性油変性アルキド樹脂塗料などを第一層に
、常温硬化型電着塗料などを第二層のアニオン高分子化
合物に使用した場合には室温もしくは100℃以下の低
温での強制乾燥で複合体を硬化することが可能である。
しかし、第二層においてのアニオン性高分子化合物と電
解重合高分子化合物との間の高度複合化と第一層との融
合接着性を促進させるためには100°C以上の温度で
加熱することがよく、好ましくは電解液中に含まれるア
ニオン性高分子化合物の硬化温度より高い温度での硬化
がよい。加熱温度の上限は特に制限はないが、複合体の
主構造が急激に分解する温度以下が好ましく、一般には
350℃以下が好ましい。また、第一層に導電性基材を
付着させた形で電解液に浸漬する場合には、硬化処理温
度は該導電性基材の耐熱性によって制限を受ける。また
、加熱硬化により上記導電性基材が溶融もしくは実用に
耐えない変形、発泡等を引き起こす場合においては、本
発明の高分子複合体の種類に制限を受ける。例えば、樹
脂めっき製品上へ本発明の複合体を形成する場合、導電
性基材の溶融温度以下で加熱硬化することができるラッ
カーと常乾電着塗料との複合体を形成するのがよい。
上記電解操作を実施し、第二層が析出して形成された高
分子複合体を電解液から取り出し、該高分子複合体上に
付着した未析出電解液を除去するのがよい。
しかし、高分子複合体表面の平滑性等の外観の均一性に
高度の要求がない場合には上記水洗を省略しても高分子
複合体の性能には影響を与えない。
以上のように、上記第一工程および第二工程を行うこと
により、優れた高分子複合体が得られるが、特に第二層
のアニオン性高分子化合物と電解重合高分子化合物モノ
マーの選択において、電解重合高分子化合物モノマーか
ら得られる重合体とアニオン性高分子化合物との間に限
定された親和性を有する場合には第二工程において第一
層と第二層との界面付近に電解重合高分子化合物を多量
に含み、かつ第二層のその反対側は少量の電解重合高分
子化合物しか含まないか、全く含まない2層構造の第二
層が同一電解液からの電解操作で乾性される。この2層
構造は電解操作に続く加熱硬化に到る操作中も保持され
、かかる材質を選択した場合の高分子複合体は、第一層
上にアニオン性高分子化合物と電解重合高分子化合物か
らなる第二層と、その上にアニオン性高分子化合物から
なる第三層が形成された3層構造となる。かかる構造を
形成する材質は第一層に関しては特に制限はないが、第
二層形成電解液成分としてのアニオン性高分子化合物に
高酸価乾性油変性アルキド樹脂、C4以下のアルキル鎖
を有する(メタ)アクリル酸エステルを主成分とする高
酸価アクリル樹脂のうちの少なくとも1種を、また、電
解重合高分子化合物モノマーにピロールを選択すればよ
い。
本発明では非常に多くの種類の被被覆物表面に優れた付
着性を有すると共に優れた防錆機能、耐摩耗性を有する
高分子複合体を製造することができる。また、第一層と
の組合せにより使用目的に合致した広範囲の機能を有す
る高分子複合体を製造することができる。しかも、通常
の多層塗りのごとく各層が界面での接着力のみで結合し
ているのではなく、電解処理において、低分子の電解重
合性高分子化合物モノマーが第一層にドーピングすると
共に高分子重合体を形成し、層間において傾斜組成を有
する組成融合体を形成することができる。通常の電解重
合高分子化合物のみによる電解操作においては、その処
理する電解重合高分子化合物が、巨大分子であるために
第一層へのドーピングが行われず、界面層のみの接着と
なり、本発明のごとき組成融合形の積層物は形成されな
い。
本発明において、導電性基材の表面に本発明の高分子複
合体を形成せしめる場合においては、第一層形成材質と
導電性基材とを、両者間の接着力、目的機能の合致を考
慮して選択するが、本発明の高分子複合体を単離し、複
合体形成に用いた導電性基材以外の被被覆物に接着剤等
で接着せしめて使用することも可能である。かかる場合
には第一層に例えばフィルム形成材料を用いて本発明に
より形成された高分子複合体を有機溶媒処理もしくは化
学薬品処理(例えば、導電性基材の酸溶解処理)もしく
は導電性基材の電解処理を実施することによって高分子
複合体が単離できる。かかる場合、第一層の第二層と反
対の側もしくは導電性基材表面に通電を妨げない適当な
処理(例えば接着強度の弱い被覆層の形成等)を行うこ
とによって複合体単離を容易に行うことができる。
本発明の高分子複合体の表面の美観等をさらに向上させ
たり、着色させたりする必要がある場合には該高分子複
合体上に公知の塗装を施すことができる。
〔実施例〕
以下、本発明の詳細な説明する。
実施例1 アニオン性不飽和アルキッド電着樹脂(大日本インキ(
株制 ウォータ・ゾール141LpA  150重量部
とウォータ・ゾール193LpA  73重量部との混
合物)223重量部をトリエチルアミン7.8重量部で
中和し、イソプロピルアルコール22重量部及びアセト
ン7重量部を添加した後、これらを水744重量部に分
散させて、水分散フェスを得た。この水分散フェスは、
pH7,3、電導率2000μs/cm (25°C)
であった。また、分散された電着樹脂粒子の平均粒子径
は光弾性散乱法(コールタ−社、 model N4 
 SUB −MICRON  ParticleAna
lyzer)によると約40nmであった。上記電解液
100重量部にアニリン5重量部を添加し、攪拌分散器
により分散させた。これにより乳白色のアニリン分散ワ
ニスを得た。このアニリン分散ワニスは、pH7,4、
電導率1700μs/cm(25°C)であり、分散さ
れた電着樹脂とアニリンとの粒子の平均粒子径は、約1
0100n光弾性散乱法による)であった。
ポリブタジェン型カチオン電着樹脂(日本石油化学■製
EC−1800−150/100)を酢酸により中和し
、分散した。これにより水分散ワニスを得た。
第2図の電解処理装置の概念図に示すようにカチオン電
着樹脂水分散フェスを横4cmX奥行2cm×高さ8c
mのガラスセル1に入れ、上記フェスからなる電解液2
中に冷間圧を鋼板(J I S規格5PCD担当品、日
本鋼管(株制)31と5US304シート(厚さ0.1
mm) 32とも浸漬すると共に両電極間に接続した直
流電源4により冷間圧延鋼板31を陰極として両電極間
に100Vの定電圧を5秒間印加した。これにより冷間
圧延鋼板上に白色の被膜を得た。
上記アニリン分散ワニスに上記と同様にして上記被膜を
形成した冷間圧延鋼板(被膜−冷間圧延鋼板)と5US
304シートとを浸漬すると共に被膜−冷間圧延鋼板を
陽極とじ110vの定電圧を約1分間印加した。その後
、被膜−冷間圧延鋼板をワニスから取り出し、180℃
で25分間焼は付けた。これにより冷間圧延鋼板上に茶
かつ色の平滑な被膜を得た。この被膜の断面構造を走査
型電子顕微鏡で観察すると3層構造であった。3層を元
素分析すると第3図の概略図に示すように鋼板54に近
い層51(層厚さ約2μm)はポリアニリンがカチオン
電着樹脂に複合化した層(該層中でのポリアニリンの含
有量約2重量%)でその上の層52(層厚さ約3μm)
はアニオン電着樹脂とポリアニリンの複合層(該層中で
のポリアニリンの含有量約13重量%)で、最表面の層
53(層厚さ約10μm)は主としてアニオン電着樹脂
のみより成る層であった。
実施例2 スチレン、アクリル酸、メチルメタアクリレート、2−
エチルへキシルアクリレート、2−ヒドロキシルエチル
アクリレートよりなるアクリル電着樹脂に硬化剤として
ブロックイソシアネートを10phr添加して、不揮発
成分15%の水分散ワニスを調整した。上記水分散ワニ
ス100重量部に対してピロール5重量部を添加してピ
ロール分散ワニスを得た。エピコート828 (油化シ
ェルエホキシ製)とアマニ油脂肪酸、無水マレイン酸、
ブタノール、プロピレングリコールより合成したアマニ
油変性エポキシ電着樹脂をジメチルエタノールアミンで
中和し、水分散ワニスを得た。
上記水分散ワニスに一対の電極を浸漬すると共に冷間圧
延鋼板を陽極にして画電極に50Vの定電圧を5秒間印
加した。これにより冷間圧延鋼板上に薄黄色の被膜を得
た。
実施例1と同様にしてこの被膜を形成した冷間圧延鋼板
(被膜−冷間圧延鋼板)と5US304シート(厚さ0
.1 mm)とを実施例1と同様にして上記ピロール分
散ワニスに浸漬すると共にこの被膜−冷間圧延鋼板を陽
極として両電極間に70Vの定電圧を約1分間印加した
その後、被膜−冷間圧延鋼板をワニスから取り出し、1
70℃で25分間焼は付けた。これを走査型電子顕微鏡
で観察すると2層構造の積層物が形成されており、さら
に詳細に分析した結果、鋼板との界面からアマニ油変性
エポキシ電着樹脂層(層厚さ約2μm)、ポリピロール
とアクリル電着樹脂とからなる層(層厚さ約18μm、
該層中でのポリピロールの含有量約5重量%)であり、
アマニ油変性エポキシ層中には約2重量%のポリピロー
ルが含まれていることが分かった。
実施例3 スチレン、メチルメタアクリレート、2−エチルへキシ
ルアクリレート、アクリル酸よりなるアクリル樹脂と架
橋剤としてのメラミンとからなるもの100重量部にグ
ラファイトを70重量部添加し、塗料化した。上記塗料
を鋼板にスプレー塗装した。塗膜中に含まれる溶剤を蒸
発させるためにデシケータ−の中に入れ、真空ポンプで
デシケータ−内を減圧にした。1時間後これを取り出し
鋼板上に被膜を得た。
エピコー)1004  (油化シェルエポキシ製)と脱
水ヒマシ油、脂肪酸、無水マレイン酸からなる変性エポ
キシ樹脂を合成し、ジメチルアミンで中和し、水を添加
して水分散ワニスを得た。上記ワニス100重量部に対
しピロールを3重量部添加し攪拌分散器より分散した。
これに上記アクリルを形成した鋼板(アクリル−鋼板)
とSUS 304シート(厚さ0.1 mm)とを浸漬
すると共に上記アクリル−鋼板を陽極、SUS 304
シートを陰極として両電極間に150Vの定電圧を1分
間印加した。その後、アクリル−鋼板をワニスから取り
出し、180℃で25分間焼は付けた。この膜を走査型
電子顕微鏡で観察すると2層構造であることが分かった
。さらに詳細に分析した結果、鋼板に近い層よりポリピ
ロールがアクリル樹脂に複合化した層(層厚さ約20μ
m、該層中でのポリピロールの含有量約2重量%)、ポ
リピロール−変性エポキシ電着樹脂層(層厚さ約20μ
m、該層中でのポリピロールの含有量20重量%)であ
ることがわかった。
比較例1 実施例1で使用したポリブタジェン型カチオン電着樹脂
(日本石油化学(株製 EC−1800−1,50/1
00)分散ワニスに実施例1と同様にして、冷間圧延鋼
板と対極としてSUS 304シートを浸漬すると共に
冷間圧延鋼板を陰極として両電極間に150vの定電圧
を1分間印加した。
焼付は硬化により冷間圧延鋼板上に薄橙色の被膜を得た
。走査型電子顕微鏡により断面構造を観察した結果、ポ
リブタジェン型カチオン電着樹脂からなる1層の膜(膜
厚さ約20μm)であることが分かった。
比較例2 実施例1で使用したアニリン分散ワニスに実施例1と同
様に冷間圧延鋼板と対極として5O8304シートとを
浸漬する共に冷間圧延鋼板を陽極として両電極間に80
Vの定電圧を約1分間印加した。その後、これを180
°Cで25分間焼き付けることにより冷間圧延鋼板上に
茶かっ色のアルキッド電着樹脂とポリアニリンとからな
る平滑な被膜(膜厚さ約20μm、ポリアニリンの含有
量約8重量%)を得た。
比較例3 実施例2で使用したアマニ油変性エポキシ分散ワニスに
実施例2と同様にして冷間圧延鋼板と、対極としてSU
S 304シートとを浸漬すると共に冷間圧延鋼板を陽
極として60Vの定電圧を50秒間印加した。170°
Cで25分間焼き付けることにより冷間圧延鋼板上に橙
色の被膜を得た。
走査型電子顕微鏡により断面構造を観察した結果アマニ
油変性エポキシ樹脂からなる1層の膜(膜厚さ約20μ
m)であった。
比較例4 実施例2で使用したピロール分散ワニスに実施例2と同
様にして冷間圧延鋼板と対極として5US304シート
とを浸漬すると共に冷間圧延鋼板を陽極として60Vの
定電圧を70秒間印加した。
170°Cで25分間焼き付けることにより冷間圧延鋼
板上にアクリル電着樹脂とポリピロールとからなる黒色
の被膜(膜厚さ約20μm、ポリピロールの含有量約6
重量%)を得た。
比較例5 実施例3で使用したグラファイト含有アクリル樹脂塗料
を実施例3と同様に冷間圧延鋼板にスプレー塗装した。
これを180℃で25分間焼付は塗膜を得た。走査型電
子顕微鏡による観察でこの塗膜はグラファイト含有アク
リル樹脂からなる1層の均質な膜(膜厚さ約20μm)
であった。
比較例6 実施例3で使用したピロール分散ワニスに実施例3と同
様に冷間圧延鋼板と対極として5US3Ω4シートを浸
漬すると共に冷間圧延鋼板を陽極として両電極間に80
Vの定電圧を50秒間印加した。これを180°Cで2
5分間焼付は変性エポキシ樹脂とポリピロールとからな
る塗膜(膜厚さ約20μm、ポリピロールの含有量約2
0重量%)を得た。
比較例7 アニリン塩酸塩0.1M水溶液中に導電性ガラス(IT
Oガラス3cmX6cm)とを対極として5US304
シート(厚み0.1 mm)を浸漬した。両極間に定電
流50μA/cJで20分間通電し、ITOガラス」二
にポリアニリンを得た。乾燥後、走査型電子顕微鏡によ
り断面構造を観察した結果、ポリアニリンからなる1層
の膜(膜厚さ約10μm)であることが分かった。
比較例8 実施例1で使用したポリブタジェン型カチオン電着樹脂
水分散ワニスに実施例1と同様にして冷間圧延鋼板と対
極としてSUS 304シートを浸漬すると共に冷間圧
延鋼板を陰極として両電極間に100Vの定電圧を5秒
間印加した。これにより冷間圧延鋼板上にカチオン電着
樹脂からなる白色の被膜(膜厚さ約20μm)を得た。
実施例1で使用したアルキッド電着樹脂(ウォーターゾ
ールl 4.1. L pとウォーターゾール193L
pA)の混合物をトリエチルアミンで中和し、水を添加
し固型分比約10重量%に調整した。これにピロール1
5gを分散させ塗料とした。これを前述の冷間圧延鋼板
上に得た白色の被膜上にハケ塗りした。180°Cで2
5分間焼は付けて塗膜化したが、カチオン電着樹脂層と
ピロール−アルキッド電着樹脂層間で層間ハクリが起き
、試験に供することができなかった。
(評価) 実施例1〜3及び比較例1〜6において形成し焼付は硬
化させた被膜について以下のように特性を評価した。そ
の結果を第1表に示す。
耐食性能:被膜にナイフで長さ3cmのカットを入れ3
5度で5重量%のNaCn水溶液 を噴霧し、カット部よりの錆の発生幅 が3mmになる時間を測定した。
第1表より明らかなように、本実施例の被膜は、比較例
の膜よりも耐食性能に優れていることが分かる。
また、実施例1〜3及び比較例2.4.6において形成
し、焼付は硬化させた被膜について以下のように特性を
評価した。その結果を第2表に示す。
耐水性能:被膜を40°Cの温水中に500時間浸漬後
ナイフでlmmX1mmのゴバン目状カット100個を
切込み、この部分に セロハン粘着テープを貼りつけて急速 にはがしとった時の残存ゴバン目の数 を測定した。
第2表より明らかなように、°本実施例の被膜は、比較
例の被膜よりも耐水性能に優れていることが分かる。
また、実施例1と比較例7において形成し、焼付は硬化
させた被膜について以下のように特性を評価した。その
結果を第3表に示す。
鉛筆硬度;被膜を6B〜9H硬度の三菱ユニ鉛筆で引ら
掻き、キズの生成する硬度の1 段階下の硬度を測定した。
第3表より明らかなように、本実施例の被膜は比較例の
被膜よりも耐摩耗性に優れていることが分かる。
また、実施例1と比較例8において形成し、焼付は硬化
させた被膜について以下のように特性を評価した。その
結果を第4表に示す。
付着性能:被膜にナイフでlmmX1mmのゴバン目状
カット100個を切込み、この部分 にセロハン粘着テープを貼りつけて急 速にはがしとった時の残存ゴバン目の 数を測定した。
第4表より明らかなように、本実施例の被膜は、比較例
の膜よりも層間の付着性能が向上していることが分かる
。これは、第二層のポリアニリンが第一層中に析出して
いるためと考えられる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明にかかる高分子複合体の第二層における
複合形態を示す概念図、第2図は実施例1において使用
した電解処理装置の概念図、第3図は実施例1において
製造した高分子複合体の断面概念図、第4図は本発明に
かかる高分子複合体の第一層と第二層との関係を示す概
念図、第5図は本発明にかかる高分子複合体の第一層に
おける複合形態を示す概念図である。 1・・・電解セル、 2・・・電解液 31・・・導電性基村上に形成した第一層31.32・
・・電極、 4・・・直流電源51.61・・・第一層 52.62・・・第二層 53・・・第三層、 54・・・鋼板 63・・・電解重合高分子化合物

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)高分子化合物からなる第一層と、電解処理により
    電解溶媒に不溶化する性質を有するアニオン性高分子化
    合物と、該アニオン性高分子化合物の間に存在する電解
    重合高分子化合物とからなる第二層とが積層したもので
    あり、上記第二層の上記電解重合高分子化合物の少なく
    とも一部が上記第一層中に存在することを特徴とする高
    分子複合体。
  2. (2)高分子化合物からなる第一層を形成する第一工程
    と、上記第一層を、電解重合高分子化合物のモノマーと
    、電解処理により電解溶媒に不溶化する性質を有するア
    ニオン性高分子化合物とを分散または溶解せしめた電解
    液中に浸漬すると共に、該第一層に電圧を印加すること
    により第一層の表面に上記アニオン性高分子化合物と、
    該アニオン性高分子化合物の間に存在する電解重合高分
    子化合物とからなる第二層を形成する第二工程とからな
    ることを特徴とする高分子複合体の製造方法。
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