JPH0245499B2 - - Google Patents
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- JPH0245499B2 JPH0245499B2 JP56073144A JP7314481A JPH0245499B2 JP H0245499 B2 JPH0245499 B2 JP H0245499B2 JP 56073144 A JP56073144 A JP 56073144A JP 7314481 A JP7314481 A JP 7314481A JP H0245499 B2 JPH0245499 B2 JP H0245499B2
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- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Description
〔〕 発明の背景
本発明は、テルル含有する金属酸化物触媒の活
性向上法に関する。換言すれば、本発明は、活性
の向上したテルル含有金属酸化物触媒、特に該触
媒の触媒床、の製造法に関する。 テルル含有金属酸化物触媒としては多くのもの
が知られている。たとえば、特公昭41−7774号公
報記載のモリブデン、亜鉛およびテルルの酸化物
からなる触媒、特公昭42−18447号公報記載のテ
ルルおよびセリウムの酸化物からなる触媒、特公
昭43−6045号公報記載のモリブデン、テルル、マ
ンガンおよびリンの酸化物からなる触媒、特公昭
46−2804号公報記載の鉄、アンチモン、バナジウ
ム、モリブデン、タングステンおよびテルルの酸
化物からなる触媒、特開昭54−141724号公報記載
のモリブデン、テルル、アンチモン、コバルトお
よびリンの酸化物からなる触媒、特公昭55−
16971号公報記載のテルルとモリブデンおよびタ
ングステン、バナジウム、クロム、マンガン、
鉄、コバルト、ニツケル、亜鉛、錫、ビスマス等
の酸化物からなる触媒、特開昭55−94322号公報
記載の錫、アンチモン、銅、鉄、テルル等の酸化
物からなる触媒などが、炭化水素類の酸化、アン
モ酸化、または酸化脱水素反応に有用なことが知
られている。たとえば、プロピレン(またはイソ
ブチレン)の酸化反応ではアクロレイン(または
メタクロレイン)が、アンモ酸化反応ではアクリ
ロニトリル(またはメタクリロニトリル)が、で
きる。また、ブデン−1またはブテン−2の酸化
脱水素反応では、ブタジエンができる。 これら炭化水素類の酸化、アンモ酸化または酸
化脱水素反応においては、触媒の種類または使用
条件により程度の差異はあるものの、長期の反応
使用において活性の低下が認められることが多
い。 このような活性低下の原因は様々であり、その
対策もいろいろな角度から検討されている。 テルルを含有する金属酸化物触媒においてもこ
のような現象は時折発生しており、活性の低下と
共に触媒中のテルル含量の減少が併行して起るこ
とがある。反応中に触媒が不可逆的還元をうけ、
その結果として比較的蒸気圧の大きいテルル、有
機テルル化合物、テルル水和物などとしての逃散
というかたちが想定される。しかし、活性の低下
とテルル含量の減少が直接的な関係を持たない場
合も多く、原因は必ずしも明らかになつているわ
けではない。 原因はどうであれ、実用的見地からは、劣化し
にくい触媒の開発または劣化しにくい触媒使用法
の確立および劣化した触媒の再生ということが重
要である。 劣化した触媒の再生法としては、種々の方法が
提案されているが、いずれも触媒を反応器から取
り出したのち、各種の処理をするというものが多
かつた。例えば、特公昭52−42552号公報記載の
テルルを含有するアンチモン含有酸化物触媒の再
生法、特開昭54−62193号公報記載のテルルを含
有する鉄−アンチモン系酸化物触媒の再生法、特
願昭55−67872号明細書記載のテルルを含有する
アンチモン系の複合酸化物触媒の再生法などがそ
の例である。 これらの方法を用いて劣化触媒の再生を行なう
場合は、反応を一旦停止して触媒を抜き出さざる
を得ず、その間の生産停止による経済的損失は大
きい。 反応を行ないながら、あるいは反応を停止する
にしても反応器から抜き出さずに、なんらかの方
法で性能の回復をはかることができれば非常に有
利である。 〔〕 発明の概要 要 旨 本発明はテルル含有触媒について上記の点に解
決を与えることを目的とし、テルル成分をテルル
成分源から気相で該テルル含有触媒と接触させる
ことによつてこの目的を達成しようとするもので
ある。 従つて、本発明によるテルル含有金属酸化物触
媒の活性向上法は、テルル含有金属属酸化物触媒
とテルル単体およびテルル富化触媒からなる群か
ら選ばれた少なくとも一種のテルル含有固体とを
気体雰囲気中で900℃までの温度で加熱すること、
を特徴とするものである。 効 果 本発明によれば、テルル含有金属酸化物触媒の
活性の経時変化の減少あるいは劣化触媒の目的生
成物の選択性改善を計ることができる。そのう
え、驚くべきことには、本発明方法は新しい触媒
(すなわち、劣化していない触媒)に適用しても
効果があり、従つて本発明方法は単なる触媒の再
生法の範疇を越えたものというべきである。 そして、本発明方法は、触媒を流動反応に使用
しているときに適用することができる。すなわ
ち、流動反応においては、反応を行ないながら一
部の触媒を抜き出すこと、また触媒を添加するこ
と、は容易である。これは、連続的には断続的に
も行なうことができ、操作上も簡単であつて工業
的に常時行なわれていることである。従つて、本
発明の触媒活性向上剤であるテルル含有固体を、
流動反応を行ないながら添加することも可能であ
りまた容易でもある。これは、前述のような従来
法による触媒再生法と異なり、反応を行ないつつ
実施できるので、生産の停止による損失は発生し
ない。勿論、、反応開始前に触媒と本発明による
テルル含有固体を混合し、ついで本発明による処
理を行なつた場合も、活性の向上は同様に認めら
れる。このような方法も本発明の範囲である。ま
た、反応器から取り出して、本発明による処理を
行なつた場合も、活性の向上は同様であり、この
ような方法も、本発明の範囲内である。 本発明が効果を発揮するメカニズムは明らかで
はないが、気体雰囲気(詳細後記)中での加熱処
理時にテルル含有固体から少量の揮発性テルル成
分が発生し、これが触媒上の二酸化炭素、一酸化
炭素などの副成生物の生成に関与する活性点を被
毒してこれらの生成を抑制することによつて、目
的生成物の選択率を高めるという推定が可能かも
しれない。本発明のテルル含有固体を用いる場
合、効果の発現までに要する時間は比較的短か
い。従つて、その副生成物生成活性点の被毒は、
きわめて少量のテルル成分揮発により効果的に行
なわれるもののようにみえる。しかも、効果の持
続性は比較的良好である。 なお、このメカニズムは推定に基くものであつ
て、その詳細は未だ充分に明らかとはいえない。
従つて、前記したテルル成分をテルル成分源から
テルル含有触媒と接触させるという本発明の目的
達成手段もこの観点から理解すべきである。 〔〕 発明の具体的説明 1 テルル含有金属酸化物触媒 本発明で対象とするテルル含有触媒は、炭化
水素その他の有機化合物の酸化、アンモ酸化ま
たは酸化脱水素反応による不飽和アルデヒド、
不飽和ニトリルまたはシアン化水素、あるいは
ジオレフインの製造に使用されるものであるこ
とが特に好ましい。 前記したように、テルル含有金属酸化物触媒
は既に各種のものが知られている。 本発明方法は、これらの公知のテルル含有金
属酸化物触媒に均しく適用することができる。 具体的には、アンチモン、モリブデンおよび
バナジウムからなる群から選ばれた少なくとも
1種とテルルとを含有する下記実験式で表わさ
れるテルル含有金属酸化物触媒である。 AaTebCcDdEeOx ここでAはSb、MoおよびVからなる群から
選ばれた少なくとも1種の元素、CはB、P、
As、Bi、SおよびSeからなる群から選ばれた
少なくとも1種の元素、DはLi、Na、K、
Rb、CsおよびTlからなる群から選ばれた少な
くとも1種の元素、EはMg、Ca、Sr、Ba、
Y、La、Ce、U、Ti、Zr、Nb、Ta、Cr、
W、Mn、Re、Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、
Os、Ir、Pt、Cu、Ag、Zn、Cd、Al、Ga、
In、Ge、SnおよびPbからなる群から選ばれた
少なくとも1種の元素およびOは酸素をそれぞ
れ示し、添字a、b、c、d、eおよびxは原
子比を示し、a=10のときb=0.01〜5(好ま
しくは0.05〜3)、c=0〜10(好まくは0.05〜
8)、d=0〜5(好ましくは0〜3)、e=0
〜60(好ましくは0.1〜50)、xは各成分が結合
して生成する酸化物の酸素の数である。 上記のテルル含有金属酸化物触媒はシリカ、
シリカ・アルミナ、アルミナ、シリカ・チタニ
ア、チタニア等の各種担体に担持したものであ
つてもよい。なお、テルル含有金属酸化物触媒
として本発明で対象とするのに特に好ましいの
は、含有されるテルルの状態がその触媒をX線
回折に付したときに金属テルルまたはテルル酸
化物の存在が認められないようなもの、であ
る。 本発明で対象とするテルル含有金属酸化物触
媒は、流動反応用の形態のものであることが好
ましい(粒径に関していえば、5〜200ミクロ
ンの範囲の粒径のものが好ましい)。流動反応
に使用中に本発明方法を適用することが容易で
あり、効果が大きいからである。 このようなテルル含有金属酸化物触媒によつ
て実施すべき反応、特に流動反応は、炭化水素
類の酸化、アンモ酸化および酸化脱水素反応が
代表的なものである。 2 テルル含有固体 本発明で使用する活性向上剤であるテルル含
有固体は、各種のものがありうる。前記のよう
に、本発明の好ましい実施態様では、活性を向
上させるべき対象触媒が流動反応用のものであ
りしかもその流動反応を実施しつつ本発明処理
を行なうのであるから、テルル含有固体も流動
可能な微粒ないし粉体の形であること、就中対
象触媒と同一条件で流動化しうるものであるこ
と、が好ましい。 1) 種類および製造 本発明のテルル含有固体の具体例として
は、テルル単体あるいはテルル富化触媒をあ
げることができる。 テルル富化触媒とはテルル成分を富化含有
する触媒であつて、反応に使用する触媒より
もテルル含有量を高めたものである。このテ
ルル富化触媒は、公知の任意の方法で製造す
ることができる。 さらに、公知の任意の方法によつて調製し
た触媒を、そのままあるいはそれを反応に使
用したのち、これにテルル成分を含む液を含
浸させ、これを乾燥および焼成することによ
り製造することもできる。 テルル成分をテルル含有金属酸化物触媒に
含浸させ、乾燥および焼成して本発明による
テルル含有固体、すなわちテルル富化触媒、
の粉体を製造する場合は、例えば、前述の公
昭52−42552号公報などに記されている方法
に準ずればよい。ただし、本発明の場合は、
例えば、アンチモン系の金属酸化物触媒にテ
ルル成分を含浸するにしても、テルル成分が
基体の触媒の構成結晶相に固溶していること
は必要条件ではない。 テルル成分を触媒に含浸させるに当つて必
要なテルル成分を含有する含浸液の調製に
は、下記のような方法が好ましい。 (1) 金属テルルの硝酸酸化 (2) 二酸化テルル、亜テルル酸の硝酸への溶
解 (3) テルル酸の水、または硝酸への溶解 (4) 金属テルルを、下記の群から選んだイオ
ンおよび(または)化合物の存在下に過酸
化水素酸化 (イ) アンモニウムイオン (ロ) アルカリ金属イオン (ハ) バナジウム、モリブデンおよびタング
ステンからなる群から選ばれた少なくと
も一種の金属の酸化物、酸素酸または酸
素酸塩 (5) 金属テルルを硝酸共存下に過酸化水素酸
化 (6) 金属テルルを硝酸酸化したのち、鉄イオ
ン共存下に過酸化水素酸化 これらの液を単独で、あるいは若干の他の
成分との混合溶液として触媒に含浸させ、乾
燥すれば、あるいはこれをさらに焼成すれ
ば、本発明で使用するテルル含有固体が得ら
れる。この場合の焼成温度は湿分を除去する
程度の比較的低温から有効であり、850℃以
下、好ましくは、750℃以下、とするのが良
い。これらの他テルルおよび(または)テル
ル化合物あるいはこれを含む物質と、触媒と
を混合加熱することによつてテルル富化媒を
調製することもできる。テルル単体をはじめ
として多くのテルル化合物は比較的融点の低
いものあるいは蒸気圧の大きいものが多いの
で、このような方法が使える場合がある。ま
た、テルルまたはテルル化合物の蒸気をその
まゝあるいは他のガスに同伴させて、触媒と
接触させることによつて、テルル成分を触媒
にに担持させる方法もテルル含有固体の一つ
の調製法となし得る。 テルル含有固体中のテルル成分は前記のよ
うなテルルの化合物、すなわちテルル以外の
金属ないしメタロイドを含まないもの(酸化
物、酸素酸および有機化合物)、がふつうで
あるが、必要に応じて金属ないしメタロイド
その他を含んでいてもよい。すなわち、この
テルル富化触媒は、テルル以外に、アルカリ
金属、アルカリ土類金属、クロム、モリブデ
ン、タングステン、バナジウム、マンガン、
レニウム、鉄、コバルト、ニツケル、パラジ
ウム、銅、銀、亜鉛、カドミウム、稀土類金
属、ホウ素、アルミニウム、ガリウム、イン
ジウム、タリウム、炭素、ケイ素、ゲルマニ
ウム、錫、鉛、リン、ヒ素、アンチモン、ビ
スマス、酸素、硫黄、セレンなどを含んでい
てもさしつかえない。これらテルル以外の成
分の種類およびその含有量は、対象触媒と混
合して活性向上処理を行なつた場合に、目的
生成物の選択性にマイナスを与えない範囲で
許容される。 一般に、このようなテルル含有固体単独で
目的の反応を行なつたとき、これらが活性を
有し、しかも目的生成物の選択性が悪い場合
でも、その反応速度が使用触媒のそれに比べ
小さいとき、または使用初期には多少反応速
度が大きくともその低下が早いときには、問
題なく使用できる。従つて、この点に留意す
れば、テルルとこれら元素の相対的割合は広
い範囲で変えられる。すなわちこれら元素
(または元素の和)をAで表わすとき、A/
テルル(重量比)は0〜100、好ましくは0
〜50、である(ただし、Aは酸素を除く)。 2) テルル含量 前記のように、本発明による処理中に系内
でテルル成分が揮発性の化合物に転化して効
力を発揮するもののようであり、事実、使用
するテルル含有固体の表面テルル濃度があま
り低いとその効果の発現に時間がかかるし、
その効果の適度も小さくなる。 テルル含量があまり少ないと、効果の発
揮、および効果の持続性という点から、テル
ル含有固体を多量に添加しなければならなく
なる。しかも、これは、本来目的反応の触媒
そのものではないから、対象触媒についての
流動反応を実施中に本発明を実施するときは
場合によつては触媒を稀釈することになり、
この流動反応を十分に進めるためには反応容
量が不足するようなことも起り得る。 このようなことを勘案すると、テルル含有
固体は、そのテルル表面濃度が0.05原子%以
上、好ましくは0.1原子%以上、テルル含量
が1重量%以上、であることが好ましい。
こゝにおけるテルル含有固体のテルルの表面
濃度は、X線電子分光(XPS)により測定
したものである。(詳細後記)。 3) 物 性 テルル含有固体の物性は、この活性向上剤
を対象触媒が流動反応系に在るときに適用し
ようとする場合その他のようにこの固体自身
も流動化して使用する場合には重要な要素で
ある。 すなわち、テルル含有固体が、触媒に比べ
て軽すぎると、流動反応中に、系外への飛散
が増え、本発明の目的に有効に作用しない
まゝに損失してしまう。 一方、テルル含有固体が対象触媒に比べて
重すぎる場合は、それ自体の損失という点で
は問題ないが、対象触媒の流動反応系に加え
る量が多すぎると流動化状態が悪化し、反応
成績が低下することもあるので注意を要す
る。 従つて、とりわけ対象触媒について流動反
応を行ないながら本発明の方法を実施しよう
とするときには、テルル含有固体は使用する
触媒に比較的近接した粒径とし、(テルル含
有固体のかさ密度)/(触媒のかさ密度)の
値が、0.05ないし8の範囲、好ましくは0.2
ないし6の範囲、にあるようにすることが望
ましい。なお、このようにして本発明を実施
する場合の対象流動反応用触媒は、かさ密度
が0.1ないし3〔g/ml〕の、5ないし200ミクロ
ン程度の粒径のものが好ましい。 3 活性向上処理 本発明によるテルル合有金属酸化物触媒の活
性向上処理は、この触媒と前記のテルル含有固
体とを気体雰囲気中で900℃までの温度で加熱
することによつて行なわれる。対象触媒とテル
ル含有固体とは、ともに流動状態にあることが
好ましい。その場合に、触媒の流動状態がこの
触媒について流動反応を行なつていることによ
り実現されている場合が最も好ましい。そのよ
うな実施態様ではこの流動反応を停止せずに本
発明が実施できるからである。 本発明の方法は、対象触媒とテルル含有固体
とを混合して固体床として加熱処理する場合に
も共通して適用可能なものである。たゞし、そ
の効果は、流動触媒を用い、の流動状態下で本
発明の処理を行なう場合にとくに大きい。流動
状態下では、触媒の動きがかなり大巾に起り得
るので、これが効果を大きくしている理由と考
えられる。 対象触媒とテルル含有固体との加熱を行なう
ための気体雰囲気(流動状状態で本発明処理を
行なう場合は、流動用の気体となることはいう
までもない)は、窒素、酸素、二酸化炭素、水
蒸気等の不活性ないし酸化性ガス、ならびに炭
化水素、アンモニア、一酸化炭素等の還元性ガ
スと酸素との混合ガス、その他がある。 これらのガスは、単なる熱処理雰囲気ガスで
ある場合もあるが、本発明の好ましい実施態様
に従つて対象触媒についての流動反応を行なつ
ているときにテルル含有固体による活性化を行
なう場合にはこの流動反応の反応雰囲気という
ことになる。たとえば、炭化水素またはアルコ
ール(たとえば、プロピレンまたはメタノー
ル)、アンモニアおよび酸素(特に空気)(およ
び場合により水蒸気)の混合ガスは炭化水素ま
たはアルコールのアンモ酸化の際の反応ガスで
あり、これからアンモニアを除いたものは酸化
または酸化脱水素の際の反応ガスである。 この気体雰囲気は、過度に還元性であつては
ならない。すなわち、炭化水素類、アンモニ
ア、一酸化炭素等の還元性ガスを用いるとき
は、これらを単独で用いることはできない。こ
れら還元ガスのみの存在下の昇温した場合は、
触媒自体が還元をうけ性能の悪化をきたす。こ
れら還元性ガスは酵素共存下に用いることが必
要である。たゞし、ここで還元性ガスとは触媒
を還元する能力のあるガスを意味する。従つ
て、温度条件によつては、こゝで挙げた還元性
ガスも不活性ガスとして扱うべき場合がある。
例えば炭化水素その他の有機化合物、アンモニ
ア、一酸化炭素等も一般には3000℃以下では、
この種の反応で用いられる触媒に対する還元力
は小さいので、不活性ガスとして扱うことがで
きる。この場合は、酸素の共存は必須ではな
い。 炭化水素その他の有機化合物としては、オレ
フイン類、アルコール類、アルデヒド類などが
好んで用いられる。飽和炭化水素は、この種の
反応の触媒にとつては、むしろ不活性ガスの範
ちゆうに入れるべきものである。 これら還元性ガスは、酸素共存下に複数種混
合して、あるいは、不活性ガスと混合して用い
ることもできる。 このテルル含有固体は、対象触媒に対し、
0.01重量%以上、好ましくは0.05ないし30重量
%、の範囲で加えるのがよい。この範囲であれ
ば、使用触媒の性能能にマイナスを与えること
なく本発明の目的を達することができる。テル
ル濃度の高いテルル含有固体を使用する時には
その使用量を比較的少なく、テルル濃度の低い
テルル含有固体を使用する時にはその使用量を
比較的多く使用する。 テルル含有固体としてテルル富化触媒を用い
るときは、それがとくに異常な活性を有するも
のでない限り、任意の割合で混合使用できるの
は前述の通りである。 活性化処理温度は、900℃以下で行なわれる。
900℃を越えると触媒自体が焼結、結晶化など
により変質してしまうからである。窒素、酸
素、炭酸ガス、水蒸気等の不活性ガス存在下に
行なうときは比較的高い温度が、炭化水素その
他の有機化合物、アンモニア、一酸化炭素等の
還元性ガスと酸素の共存下に行なうときは比較
的低い温度が、選択される。 ただし、テルル含有固体中のテルルの形態が
金段属テルル、有機テルル化合物など比較的蒸
気圧の大きいものあるいはこれらを含む場合
は、ガスの種類によらず低い温度でしかも短時
間の処理で有効である。この場合、温度が高す
ぎると、反応速度の低下をきたすなど若干のマ
イナスが発生することがあるので注意を要す
る。 気体雰囲気として水蒸気を用いるときは、
700℃以上では触媒の焼結により性能が悪化す
る合があるので、実施時の温度の選択には注意
を要する。 処理温度の下限は、本発明の効果が認められ
る限り任意であるが、一般に200℃程度あるこ
とがふつうである。 なお、本発明の処理条件(温度および時間)
は、用いるテルル含有固体と使用ガスによつて
変動するので、最適の条件はその組合せによつ
て実験的に定めるべきである。また、本発明を
対象触媒についてその反応を行ないながら実施
する場合の条件は、炭化水素類の酸化、アンモ
酸化、または酸化脱水素反応で常用されるもの
と同一であつてよい。炭化水素その他の有機化
合物の酸化、アンモ酸化、または酸化脱水素反
応を行ないながら本発明の方法を実施する場合
の供給ガスモル比は、炭化水素その他の有機化
合物/酸素/アンモニア(モル比)が、1/0.3
〜10/0~5であり、反応温度は300〜600℃の範
囲で選択される。 4 実施例 以下、本発明の効果を実施例および比較例によ
つて示した。 なお、本明細書中の目的生成物の収率および選
択率は、次の定義による。 収率(%) =生成した目的生成物の炭素重量/供給した原料炭化
水素の炭素重量×100 選択率(%) =生成した目的生成物の炭素重量/反応した原料炭化
水素の炭素重量×100 活性試験条件は次の通りである。 (1) プロピレンのアンモ酸化反応 触媒流動部の内径が5cm(2インチ)、高さ
2mの流動層反応器に触媒を1200gないし1800
gの間で適宜選択して充填する。 この反応器へ次の組成のガスを見掛け線速度
が15cm/secとなるように送入する。反応圧力は
常圧である。 O2(空気で供給)/プロピレン=2.10(モル比) NH3/プロピレン =1.15(モル比) ただし、接触時間は次のように定義される。 接触時間 =触媒の充填容積〔リツトル〕*/供給ガス流速〔リ
ツトル/sec〕〔sec〕 *触媒の粗かさ密度基準 (2) メタノールのアンモ酸化反応 前項プロピレンのアンモ酸化と同じ反応器を
用いる。 この反応器へ次の組成のガス見掛け線速度が
15cm/secとなるように送入する。反応圧力は常
圧である。 O2(空気で供給)/メタノール=2.10(モル比) NH3/メタノール =1.20(モル比) H2O/メタノール =2.00(モル比) N2/メタノール =5.00(モル比) 接触時間の定義は、前項と同様である。 実施例 1 実験式が、 Fe10Sb25W0.25Te1.0O67.8(SiO2)30である流動触
媒をプロピレンのアンモ酸化反応に使用した。 反応中に(酸素/プロピレン)モル比の低下に
より玩然が低下した。 すなわち、初期にアクリロニトリル収率が80.3
%であつたものが、78.6%に低下した。 この触媒の10%を抜き出し、別途調製したテル
ル成分富化触媒と置換した。 このようにして得られたテルル含有含有固体と
テルル含有固体の混合物を用いて、前記の活性試
験条件(1)に従い、プロピレンのアンモ酸化反応を
行なつた。この結果、アクリロニトリル収率は向
上し、3時間後には、80.1%となつた。その後、
5時間反応を継続したたが、この水準を維持した
まゝであつた。 なお、こゝに用いたテルル富化触媒は、次によ
うにして調製した。 実験式が、 Fe10Sb25W0.25Te1.0O67.8(SiO2)30であり、長期
の反応に使用し活性の低下した流動触媒2Kgをと
つた。 金属テルル粉15.1gを45%硝酸540gに加え溶
解した。これに45%硝酸を加えて440mlとし、上
記の劣化触媒に注下して約1時間よく混合した。 これを200℃2時間、ついで350℃4時間焼成し
た。 このテルル富化触媒のテルル含量は2.65重量%
である。 実施例 2 実験式が、 Fe10Sb25Cu0.5Mo0.25Te1.0O68.3(SiO2)60である流
動触媒を、内径20cm(8インチ)の流動層反器に
充填し、プロピレのアンモ酸化反応を行なつた。 反応器へ供給するガスの見掛け線速度 18cm/sec 反応圧力 0.5Kg/cm2G 供給ガスモル比 O2(空気として供給)/プロピレン
2.2(モル比) NH3/プロピレン 1.1(モル比) 反応温度 450℃ 上記の反応条件で670時間反応を行なつたとこ
ろ、アクリロニトリル収率が低下し、二酸化炭素
の生成が増大した。 この劣化触媒を抜き出して、その2Kgをとつ
た。 金属テルル粉を、この劣化触媒に対して0.2%
加え、内径5cm(2インチ)の流動層反応器に充
填し、窒素ガスを通じて流動化させた。徐々に温
度を高めて、300℃に1時間保つた。 このように処理して触媒をプロピレンのアンモ
酸化反応に供した。前記の活性試験条件(1)におい
て劣化触媒のアクリロニトリル収率は、76.3%で
あつたが、このように処理した触媒はアクリロニ
トリル収率が77.8%に向上した。 実施例 3 実験式が、 Fe10Sb25Cu3Mo0.5W0.3Te1.5O73.4(SiO2)60であ
る触媒を用い、プロピレンのアンモ酸化反応を行
なつた。 反応中に酸素/プロピレンモル比を低下させた
ため、触媒が劣化した。その結果、標準条件にも
どしたものの、アクリロニトリル収率は83.2%に
低下していた。 この触媒に対し、別途調製したテルル富化触媒
の混合率を7%として前記活性試験条件(1)に従つ
て反応を行なつた。アクリロニトリル収率は徐々
に向上し、反応3時間には85.0%となつた。 なお、ここに用いたテルル富化触媒は、次のよ
うにして調製した。 実施例2で発生した劣化触媒を1.5Kgとる。 金属テルル約13.5gを45%硝酸に少しずつ加え
て、溶解させる。 パラモリブデン酸アンモニウム3.75gを純水10
mlに溶解し、これを前記のテルル硝酸溶液に加え
る。純水を加えて液量を420mlに調整したのち、
劣化触媒に加えてブレンダーで1時間よく混合し
た。 200℃で5時間および400℃で2時間熱処理後、
550℃で4時間焼成した。 実施例 4 実施例3と同じ触媒を用いて以下の実験を行な
つた。 反応中に酸素/プロピレンモル比を低下させた
ため、触媒が劣化した。その結果、標準条件にも
どしたものの、アクリロニトリル収率は82.8%に
低下していた。 この触媒に対して実施例3と同じテルル富化触
媒を3%加えて、再び反応を行なつた。 アクリロニトリル収率は徐々に向上し、反応5
時間後には84.8%となつた。 上記の実施例1〜4の内容を総括すれば、下記
の第1表の通りである。
性向上法に関する。換言すれば、本発明は、活性
の向上したテルル含有金属酸化物触媒、特に該触
媒の触媒床、の製造法に関する。 テルル含有金属酸化物触媒としては多くのもの
が知られている。たとえば、特公昭41−7774号公
報記載のモリブデン、亜鉛およびテルルの酸化物
からなる触媒、特公昭42−18447号公報記載のテ
ルルおよびセリウムの酸化物からなる触媒、特公
昭43−6045号公報記載のモリブデン、テルル、マ
ンガンおよびリンの酸化物からなる触媒、特公昭
46−2804号公報記載の鉄、アンチモン、バナジウ
ム、モリブデン、タングステンおよびテルルの酸
化物からなる触媒、特開昭54−141724号公報記載
のモリブデン、テルル、アンチモン、コバルトお
よびリンの酸化物からなる触媒、特公昭55−
16971号公報記載のテルルとモリブデンおよびタ
ングステン、バナジウム、クロム、マンガン、
鉄、コバルト、ニツケル、亜鉛、錫、ビスマス等
の酸化物からなる触媒、特開昭55−94322号公報
記載の錫、アンチモン、銅、鉄、テルル等の酸化
物からなる触媒などが、炭化水素類の酸化、アン
モ酸化、または酸化脱水素反応に有用なことが知
られている。たとえば、プロピレン(またはイソ
ブチレン)の酸化反応ではアクロレイン(または
メタクロレイン)が、アンモ酸化反応ではアクリ
ロニトリル(またはメタクリロニトリル)が、で
きる。また、ブデン−1またはブテン−2の酸化
脱水素反応では、ブタジエンができる。 これら炭化水素類の酸化、アンモ酸化または酸
化脱水素反応においては、触媒の種類または使用
条件により程度の差異はあるものの、長期の反応
使用において活性の低下が認められることが多
い。 このような活性低下の原因は様々であり、その
対策もいろいろな角度から検討されている。 テルルを含有する金属酸化物触媒においてもこ
のような現象は時折発生しており、活性の低下と
共に触媒中のテルル含量の減少が併行して起るこ
とがある。反応中に触媒が不可逆的還元をうけ、
その結果として比較的蒸気圧の大きいテルル、有
機テルル化合物、テルル水和物などとしての逃散
というかたちが想定される。しかし、活性の低下
とテルル含量の減少が直接的な関係を持たない場
合も多く、原因は必ずしも明らかになつているわ
けではない。 原因はどうであれ、実用的見地からは、劣化し
にくい触媒の開発または劣化しにくい触媒使用法
の確立および劣化した触媒の再生ということが重
要である。 劣化した触媒の再生法としては、種々の方法が
提案されているが、いずれも触媒を反応器から取
り出したのち、各種の処理をするというものが多
かつた。例えば、特公昭52−42552号公報記載の
テルルを含有するアンチモン含有酸化物触媒の再
生法、特開昭54−62193号公報記載のテルルを含
有する鉄−アンチモン系酸化物触媒の再生法、特
願昭55−67872号明細書記載のテルルを含有する
アンチモン系の複合酸化物触媒の再生法などがそ
の例である。 これらの方法を用いて劣化触媒の再生を行なう
場合は、反応を一旦停止して触媒を抜き出さざる
を得ず、その間の生産停止による経済的損失は大
きい。 反応を行ないながら、あるいは反応を停止する
にしても反応器から抜き出さずに、なんらかの方
法で性能の回復をはかることができれば非常に有
利である。 〔〕 発明の概要 要 旨 本発明はテルル含有触媒について上記の点に解
決を与えることを目的とし、テルル成分をテルル
成分源から気相で該テルル含有触媒と接触させる
ことによつてこの目的を達成しようとするもので
ある。 従つて、本発明によるテルル含有金属酸化物触
媒の活性向上法は、テルル含有金属属酸化物触媒
とテルル単体およびテルル富化触媒からなる群か
ら選ばれた少なくとも一種のテルル含有固体とを
気体雰囲気中で900℃までの温度で加熱すること、
を特徴とするものである。 効 果 本発明によれば、テルル含有金属酸化物触媒の
活性の経時変化の減少あるいは劣化触媒の目的生
成物の選択性改善を計ることができる。そのう
え、驚くべきことには、本発明方法は新しい触媒
(すなわち、劣化していない触媒)に適用しても
効果があり、従つて本発明方法は単なる触媒の再
生法の範疇を越えたものというべきである。 そして、本発明方法は、触媒を流動反応に使用
しているときに適用することができる。すなわ
ち、流動反応においては、反応を行ないながら一
部の触媒を抜き出すこと、また触媒を添加するこ
と、は容易である。これは、連続的には断続的に
も行なうことができ、操作上も簡単であつて工業
的に常時行なわれていることである。従つて、本
発明の触媒活性向上剤であるテルル含有固体を、
流動反応を行ないながら添加することも可能であ
りまた容易でもある。これは、前述のような従来
法による触媒再生法と異なり、反応を行ないつつ
実施できるので、生産の停止による損失は発生し
ない。勿論、、反応開始前に触媒と本発明による
テルル含有固体を混合し、ついで本発明による処
理を行なつた場合も、活性の向上は同様に認めら
れる。このような方法も本発明の範囲である。ま
た、反応器から取り出して、本発明による処理を
行なつた場合も、活性の向上は同様であり、この
ような方法も、本発明の範囲内である。 本発明が効果を発揮するメカニズムは明らかで
はないが、気体雰囲気(詳細後記)中での加熱処
理時にテルル含有固体から少量の揮発性テルル成
分が発生し、これが触媒上の二酸化炭素、一酸化
炭素などの副成生物の生成に関与する活性点を被
毒してこれらの生成を抑制することによつて、目
的生成物の選択率を高めるという推定が可能かも
しれない。本発明のテルル含有固体を用いる場
合、効果の発現までに要する時間は比較的短か
い。従つて、その副生成物生成活性点の被毒は、
きわめて少量のテルル成分揮発により効果的に行
なわれるもののようにみえる。しかも、効果の持
続性は比較的良好である。 なお、このメカニズムは推定に基くものであつ
て、その詳細は未だ充分に明らかとはいえない。
従つて、前記したテルル成分をテルル成分源から
テルル含有触媒と接触させるという本発明の目的
達成手段もこの観点から理解すべきである。 〔〕 発明の具体的説明 1 テルル含有金属酸化物触媒 本発明で対象とするテルル含有触媒は、炭化
水素その他の有機化合物の酸化、アンモ酸化ま
たは酸化脱水素反応による不飽和アルデヒド、
不飽和ニトリルまたはシアン化水素、あるいは
ジオレフインの製造に使用されるものであるこ
とが特に好ましい。 前記したように、テルル含有金属酸化物触媒
は既に各種のものが知られている。 本発明方法は、これらの公知のテルル含有金
属酸化物触媒に均しく適用することができる。 具体的には、アンチモン、モリブデンおよび
バナジウムからなる群から選ばれた少なくとも
1種とテルルとを含有する下記実験式で表わさ
れるテルル含有金属酸化物触媒である。 AaTebCcDdEeOx ここでAはSb、MoおよびVからなる群から
選ばれた少なくとも1種の元素、CはB、P、
As、Bi、SおよびSeからなる群から選ばれた
少なくとも1種の元素、DはLi、Na、K、
Rb、CsおよびTlからなる群から選ばれた少な
くとも1種の元素、EはMg、Ca、Sr、Ba、
Y、La、Ce、U、Ti、Zr、Nb、Ta、Cr、
W、Mn、Re、Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、
Os、Ir、Pt、Cu、Ag、Zn、Cd、Al、Ga、
In、Ge、SnおよびPbからなる群から選ばれた
少なくとも1種の元素およびOは酸素をそれぞ
れ示し、添字a、b、c、d、eおよびxは原
子比を示し、a=10のときb=0.01〜5(好ま
しくは0.05〜3)、c=0〜10(好まくは0.05〜
8)、d=0〜5(好ましくは0〜3)、e=0
〜60(好ましくは0.1〜50)、xは各成分が結合
して生成する酸化物の酸素の数である。 上記のテルル含有金属酸化物触媒はシリカ、
シリカ・アルミナ、アルミナ、シリカ・チタニ
ア、チタニア等の各種担体に担持したものであ
つてもよい。なお、テルル含有金属酸化物触媒
として本発明で対象とするのに特に好ましいの
は、含有されるテルルの状態がその触媒をX線
回折に付したときに金属テルルまたはテルル酸
化物の存在が認められないようなもの、であ
る。 本発明で対象とするテルル含有金属酸化物触
媒は、流動反応用の形態のものであることが好
ましい(粒径に関していえば、5〜200ミクロ
ンの範囲の粒径のものが好ましい)。流動反応
に使用中に本発明方法を適用することが容易で
あり、効果が大きいからである。 このようなテルル含有金属酸化物触媒によつ
て実施すべき反応、特に流動反応は、炭化水素
類の酸化、アンモ酸化および酸化脱水素反応が
代表的なものである。 2 テルル含有固体 本発明で使用する活性向上剤であるテルル含
有固体は、各種のものがありうる。前記のよう
に、本発明の好ましい実施態様では、活性を向
上させるべき対象触媒が流動反応用のものであ
りしかもその流動反応を実施しつつ本発明処理
を行なうのであるから、テルル含有固体も流動
可能な微粒ないし粉体の形であること、就中対
象触媒と同一条件で流動化しうるものであるこ
と、が好ましい。 1) 種類および製造 本発明のテルル含有固体の具体例として
は、テルル単体あるいはテルル富化触媒をあ
げることができる。 テルル富化触媒とはテルル成分を富化含有
する触媒であつて、反応に使用する触媒より
もテルル含有量を高めたものである。このテ
ルル富化触媒は、公知の任意の方法で製造す
ることができる。 さらに、公知の任意の方法によつて調製し
た触媒を、そのままあるいはそれを反応に使
用したのち、これにテルル成分を含む液を含
浸させ、これを乾燥および焼成することによ
り製造することもできる。 テルル成分をテルル含有金属酸化物触媒に
含浸させ、乾燥および焼成して本発明による
テルル含有固体、すなわちテルル富化触媒、
の粉体を製造する場合は、例えば、前述の公
昭52−42552号公報などに記されている方法
に準ずればよい。ただし、本発明の場合は、
例えば、アンチモン系の金属酸化物触媒にテ
ルル成分を含浸するにしても、テルル成分が
基体の触媒の構成結晶相に固溶していること
は必要条件ではない。 テルル成分を触媒に含浸させるに当つて必
要なテルル成分を含有する含浸液の調製に
は、下記のような方法が好ましい。 (1) 金属テルルの硝酸酸化 (2) 二酸化テルル、亜テルル酸の硝酸への溶
解 (3) テルル酸の水、または硝酸への溶解 (4) 金属テルルを、下記の群から選んだイオ
ンおよび(または)化合物の存在下に過酸
化水素酸化 (イ) アンモニウムイオン (ロ) アルカリ金属イオン (ハ) バナジウム、モリブデンおよびタング
ステンからなる群から選ばれた少なくと
も一種の金属の酸化物、酸素酸または酸
素酸塩 (5) 金属テルルを硝酸共存下に過酸化水素酸
化 (6) 金属テルルを硝酸酸化したのち、鉄イオ
ン共存下に過酸化水素酸化 これらの液を単独で、あるいは若干の他の
成分との混合溶液として触媒に含浸させ、乾
燥すれば、あるいはこれをさらに焼成すれ
ば、本発明で使用するテルル含有固体が得ら
れる。この場合の焼成温度は湿分を除去する
程度の比較的低温から有効であり、850℃以
下、好ましくは、750℃以下、とするのが良
い。これらの他テルルおよび(または)テル
ル化合物あるいはこれを含む物質と、触媒と
を混合加熱することによつてテルル富化媒を
調製することもできる。テルル単体をはじめ
として多くのテルル化合物は比較的融点の低
いものあるいは蒸気圧の大きいものが多いの
で、このような方法が使える場合がある。ま
た、テルルまたはテルル化合物の蒸気をその
まゝあるいは他のガスに同伴させて、触媒と
接触させることによつて、テルル成分を触媒
にに担持させる方法もテルル含有固体の一つ
の調製法となし得る。 テルル含有固体中のテルル成分は前記のよ
うなテルルの化合物、すなわちテルル以外の
金属ないしメタロイドを含まないもの(酸化
物、酸素酸および有機化合物)、がふつうで
あるが、必要に応じて金属ないしメタロイド
その他を含んでいてもよい。すなわち、この
テルル富化触媒は、テルル以外に、アルカリ
金属、アルカリ土類金属、クロム、モリブデ
ン、タングステン、バナジウム、マンガン、
レニウム、鉄、コバルト、ニツケル、パラジ
ウム、銅、銀、亜鉛、カドミウム、稀土類金
属、ホウ素、アルミニウム、ガリウム、イン
ジウム、タリウム、炭素、ケイ素、ゲルマニ
ウム、錫、鉛、リン、ヒ素、アンチモン、ビ
スマス、酸素、硫黄、セレンなどを含んでい
てもさしつかえない。これらテルル以外の成
分の種類およびその含有量は、対象触媒と混
合して活性向上処理を行なつた場合に、目的
生成物の選択性にマイナスを与えない範囲で
許容される。 一般に、このようなテルル含有固体単独で
目的の反応を行なつたとき、これらが活性を
有し、しかも目的生成物の選択性が悪い場合
でも、その反応速度が使用触媒のそれに比べ
小さいとき、または使用初期には多少反応速
度が大きくともその低下が早いときには、問
題なく使用できる。従つて、この点に留意す
れば、テルルとこれら元素の相対的割合は広
い範囲で変えられる。すなわちこれら元素
(または元素の和)をAで表わすとき、A/
テルル(重量比)は0〜100、好ましくは0
〜50、である(ただし、Aは酸素を除く)。 2) テルル含量 前記のように、本発明による処理中に系内
でテルル成分が揮発性の化合物に転化して効
力を発揮するもののようであり、事実、使用
するテルル含有固体の表面テルル濃度があま
り低いとその効果の発現に時間がかかるし、
その効果の適度も小さくなる。 テルル含量があまり少ないと、効果の発
揮、および効果の持続性という点から、テル
ル含有固体を多量に添加しなければならなく
なる。しかも、これは、本来目的反応の触媒
そのものではないから、対象触媒についての
流動反応を実施中に本発明を実施するときは
場合によつては触媒を稀釈することになり、
この流動反応を十分に進めるためには反応容
量が不足するようなことも起り得る。 このようなことを勘案すると、テルル含有
固体は、そのテルル表面濃度が0.05原子%以
上、好ましくは0.1原子%以上、テルル含量
が1重量%以上、であることが好ましい。
こゝにおけるテルル含有固体のテルルの表面
濃度は、X線電子分光(XPS)により測定
したものである。(詳細後記)。 3) 物 性 テルル含有固体の物性は、この活性向上剤
を対象触媒が流動反応系に在るときに適用し
ようとする場合その他のようにこの固体自身
も流動化して使用する場合には重要な要素で
ある。 すなわち、テルル含有固体が、触媒に比べ
て軽すぎると、流動反応中に、系外への飛散
が増え、本発明の目的に有効に作用しない
まゝに損失してしまう。 一方、テルル含有固体が対象触媒に比べて
重すぎる場合は、それ自体の損失という点で
は問題ないが、対象触媒の流動反応系に加え
る量が多すぎると流動化状態が悪化し、反応
成績が低下することもあるので注意を要す
る。 従つて、とりわけ対象触媒について流動反
応を行ないながら本発明の方法を実施しよう
とするときには、テルル含有固体は使用する
触媒に比較的近接した粒径とし、(テルル含
有固体のかさ密度)/(触媒のかさ密度)の
値が、0.05ないし8の範囲、好ましくは0.2
ないし6の範囲、にあるようにすることが望
ましい。なお、このようにして本発明を実施
する場合の対象流動反応用触媒は、かさ密度
が0.1ないし3〔g/ml〕の、5ないし200ミクロ
ン程度の粒径のものが好ましい。 3 活性向上処理 本発明によるテルル合有金属酸化物触媒の活
性向上処理は、この触媒と前記のテルル含有固
体とを気体雰囲気中で900℃までの温度で加熱
することによつて行なわれる。対象触媒とテル
ル含有固体とは、ともに流動状態にあることが
好ましい。その場合に、触媒の流動状態がこの
触媒について流動反応を行なつていることによ
り実現されている場合が最も好ましい。そのよ
うな実施態様ではこの流動反応を停止せずに本
発明が実施できるからである。 本発明の方法は、対象触媒とテルル含有固体
とを混合して固体床として加熱処理する場合に
も共通して適用可能なものである。たゞし、そ
の効果は、流動触媒を用い、の流動状態下で本
発明の処理を行なう場合にとくに大きい。流動
状態下では、触媒の動きがかなり大巾に起り得
るので、これが効果を大きくしている理由と考
えられる。 対象触媒とテルル含有固体との加熱を行なう
ための気体雰囲気(流動状状態で本発明処理を
行なう場合は、流動用の気体となることはいう
までもない)は、窒素、酸素、二酸化炭素、水
蒸気等の不活性ないし酸化性ガス、ならびに炭
化水素、アンモニア、一酸化炭素等の還元性ガ
スと酸素との混合ガス、その他がある。 これらのガスは、単なる熱処理雰囲気ガスで
ある場合もあるが、本発明の好ましい実施態様
に従つて対象触媒についての流動反応を行なつ
ているときにテルル含有固体による活性化を行
なう場合にはこの流動反応の反応雰囲気という
ことになる。たとえば、炭化水素またはアルコ
ール(たとえば、プロピレンまたはメタノー
ル)、アンモニアおよび酸素(特に空気)(およ
び場合により水蒸気)の混合ガスは炭化水素ま
たはアルコールのアンモ酸化の際の反応ガスで
あり、これからアンモニアを除いたものは酸化
または酸化脱水素の際の反応ガスである。 この気体雰囲気は、過度に還元性であつては
ならない。すなわち、炭化水素類、アンモニ
ア、一酸化炭素等の還元性ガスを用いるとき
は、これらを単独で用いることはできない。こ
れら還元ガスのみの存在下の昇温した場合は、
触媒自体が還元をうけ性能の悪化をきたす。こ
れら還元性ガスは酵素共存下に用いることが必
要である。たゞし、ここで還元性ガスとは触媒
を還元する能力のあるガスを意味する。従つ
て、温度条件によつては、こゝで挙げた還元性
ガスも不活性ガスとして扱うべき場合がある。
例えば炭化水素その他の有機化合物、アンモニ
ア、一酸化炭素等も一般には3000℃以下では、
この種の反応で用いられる触媒に対する還元力
は小さいので、不活性ガスとして扱うことがで
きる。この場合は、酸素の共存は必須ではな
い。 炭化水素その他の有機化合物としては、オレ
フイン類、アルコール類、アルデヒド類などが
好んで用いられる。飽和炭化水素は、この種の
反応の触媒にとつては、むしろ不活性ガスの範
ちゆうに入れるべきものである。 これら還元性ガスは、酸素共存下に複数種混
合して、あるいは、不活性ガスと混合して用い
ることもできる。 このテルル含有固体は、対象触媒に対し、
0.01重量%以上、好ましくは0.05ないし30重量
%、の範囲で加えるのがよい。この範囲であれ
ば、使用触媒の性能能にマイナスを与えること
なく本発明の目的を達することができる。テル
ル濃度の高いテルル含有固体を使用する時には
その使用量を比較的少なく、テルル濃度の低い
テルル含有固体を使用する時にはその使用量を
比較的多く使用する。 テルル含有固体としてテルル富化触媒を用い
るときは、それがとくに異常な活性を有するも
のでない限り、任意の割合で混合使用できるの
は前述の通りである。 活性化処理温度は、900℃以下で行なわれる。
900℃を越えると触媒自体が焼結、結晶化など
により変質してしまうからである。窒素、酸
素、炭酸ガス、水蒸気等の不活性ガス存在下に
行なうときは比較的高い温度が、炭化水素その
他の有機化合物、アンモニア、一酸化炭素等の
還元性ガスと酸素の共存下に行なうときは比較
的低い温度が、選択される。 ただし、テルル含有固体中のテルルの形態が
金段属テルル、有機テルル化合物など比較的蒸
気圧の大きいものあるいはこれらを含む場合
は、ガスの種類によらず低い温度でしかも短時
間の処理で有効である。この場合、温度が高す
ぎると、反応速度の低下をきたすなど若干のマ
イナスが発生することがあるので注意を要す
る。 気体雰囲気として水蒸気を用いるときは、
700℃以上では触媒の焼結により性能が悪化す
る合があるので、実施時の温度の選択には注意
を要する。 処理温度の下限は、本発明の効果が認められ
る限り任意であるが、一般に200℃程度あるこ
とがふつうである。 なお、本発明の処理条件(温度および時間)
は、用いるテルル含有固体と使用ガスによつて
変動するので、最適の条件はその組合せによつ
て実験的に定めるべきである。また、本発明を
対象触媒についてその反応を行ないながら実施
する場合の条件は、炭化水素類の酸化、アンモ
酸化、または酸化脱水素反応で常用されるもの
と同一であつてよい。炭化水素その他の有機化
合物の酸化、アンモ酸化、または酸化脱水素反
応を行ないながら本発明の方法を実施する場合
の供給ガスモル比は、炭化水素その他の有機化
合物/酸素/アンモニア(モル比)が、1/0.3
〜10/0~5であり、反応温度は300〜600℃の範
囲で選択される。 4 実施例 以下、本発明の効果を実施例および比較例によ
つて示した。 なお、本明細書中の目的生成物の収率および選
択率は、次の定義による。 収率(%) =生成した目的生成物の炭素重量/供給した原料炭化
水素の炭素重量×100 選択率(%) =生成した目的生成物の炭素重量/反応した原料炭化
水素の炭素重量×100 活性試験条件は次の通りである。 (1) プロピレンのアンモ酸化反応 触媒流動部の内径が5cm(2インチ)、高さ
2mの流動層反応器に触媒を1200gないし1800
gの間で適宜選択して充填する。 この反応器へ次の組成のガスを見掛け線速度
が15cm/secとなるように送入する。反応圧力は
常圧である。 O2(空気で供給)/プロピレン=2.10(モル比) NH3/プロピレン =1.15(モル比) ただし、接触時間は次のように定義される。 接触時間 =触媒の充填容積〔リツトル〕*/供給ガス流速〔リ
ツトル/sec〕〔sec〕 *触媒の粗かさ密度基準 (2) メタノールのアンモ酸化反応 前項プロピレンのアンモ酸化と同じ反応器を
用いる。 この反応器へ次の組成のガス見掛け線速度が
15cm/secとなるように送入する。反応圧力は常
圧である。 O2(空気で供給)/メタノール=2.10(モル比) NH3/メタノール =1.20(モル比) H2O/メタノール =2.00(モル比) N2/メタノール =5.00(モル比) 接触時間の定義は、前項と同様である。 実施例 1 実験式が、 Fe10Sb25W0.25Te1.0O67.8(SiO2)30である流動触
媒をプロピレンのアンモ酸化反応に使用した。 反応中に(酸素/プロピレン)モル比の低下に
より玩然が低下した。 すなわち、初期にアクリロニトリル収率が80.3
%であつたものが、78.6%に低下した。 この触媒の10%を抜き出し、別途調製したテル
ル成分富化触媒と置換した。 このようにして得られたテルル含有含有固体と
テルル含有固体の混合物を用いて、前記の活性試
験条件(1)に従い、プロピレンのアンモ酸化反応を
行なつた。この結果、アクリロニトリル収率は向
上し、3時間後には、80.1%となつた。その後、
5時間反応を継続したたが、この水準を維持した
まゝであつた。 なお、こゝに用いたテルル富化触媒は、次によ
うにして調製した。 実験式が、 Fe10Sb25W0.25Te1.0O67.8(SiO2)30であり、長期
の反応に使用し活性の低下した流動触媒2Kgをと
つた。 金属テルル粉15.1gを45%硝酸540gに加え溶
解した。これに45%硝酸を加えて440mlとし、上
記の劣化触媒に注下して約1時間よく混合した。 これを200℃2時間、ついで350℃4時間焼成し
た。 このテルル富化触媒のテルル含量は2.65重量%
である。 実施例 2 実験式が、 Fe10Sb25Cu0.5Mo0.25Te1.0O68.3(SiO2)60である流
動触媒を、内径20cm(8インチ)の流動層反器に
充填し、プロピレのアンモ酸化反応を行なつた。 反応器へ供給するガスの見掛け線速度 18cm/sec 反応圧力 0.5Kg/cm2G 供給ガスモル比 O2(空気として供給)/プロピレン
2.2(モル比) NH3/プロピレン 1.1(モル比) 反応温度 450℃ 上記の反応条件で670時間反応を行なつたとこ
ろ、アクリロニトリル収率が低下し、二酸化炭素
の生成が増大した。 この劣化触媒を抜き出して、その2Kgをとつ
た。 金属テルル粉を、この劣化触媒に対して0.2%
加え、内径5cm(2インチ)の流動層反応器に充
填し、窒素ガスを通じて流動化させた。徐々に温
度を高めて、300℃に1時間保つた。 このように処理して触媒をプロピレンのアンモ
酸化反応に供した。前記の活性試験条件(1)におい
て劣化触媒のアクリロニトリル収率は、76.3%で
あつたが、このように処理した触媒はアクリロニ
トリル収率が77.8%に向上した。 実施例 3 実験式が、 Fe10Sb25Cu3Mo0.5W0.3Te1.5O73.4(SiO2)60であ
る触媒を用い、プロピレンのアンモ酸化反応を行
なつた。 反応中に酸素/プロピレンモル比を低下させた
ため、触媒が劣化した。その結果、標準条件にも
どしたものの、アクリロニトリル収率は83.2%に
低下していた。 この触媒に対し、別途調製したテルル富化触媒
の混合率を7%として前記活性試験条件(1)に従つ
て反応を行なつた。アクリロニトリル収率は徐々
に向上し、反応3時間には85.0%となつた。 なお、ここに用いたテルル富化触媒は、次のよ
うにして調製した。 実施例2で発生した劣化触媒を1.5Kgとる。 金属テルル約13.5gを45%硝酸に少しずつ加え
て、溶解させる。 パラモリブデン酸アンモニウム3.75gを純水10
mlに溶解し、これを前記のテルル硝酸溶液に加え
る。純水を加えて液量を420mlに調整したのち、
劣化触媒に加えてブレンダーで1時間よく混合し
た。 200℃で5時間および400℃で2時間熱処理後、
550℃で4時間焼成した。 実施例 4 実施例3と同じ触媒を用いて以下の実験を行な
つた。 反応中に酸素/プロピレンモル比を低下させた
ため、触媒が劣化した。その結果、標準条件にも
どしたものの、アクリロニトリル収率は82.8%に
低下していた。 この触媒に対して実施例3と同じテルル富化触
媒を3%加えて、再び反応を行なつた。 アクリロニトリル収率は徐々に向上し、反応5
時間後には84.8%となつた。 上記の実施例1〜4の内容を総括すれば、下記
の第1表の通りである。
【表】
【表】
第1表中のテルル表面濃度は、電子分光(X−
線フオトスペクトロスコピー)により測定し、検
出元素の原子%で表示した。 測定にはPH1550型装置を用い、試料は銅テー
プに担持した。 こゝで用いたテルル含有固体のうち、テルルを
富化した触媒については、それのみによる活性試
験結果も表中にあわせ記した。いずれも、触媒に
比べアクリロニトリル収率が低く、反応速度も小
さくなつている。 このようなテルル富化触媒を加えて反応を行な
つたとき、触媒単独の場合に比べ、反応成績が低
下するどころか向上するということは予想しなか
つたことである。 実施例 5 実験式が Fe10Sb25Cu0.5Mo0.25Te1.0O68.3(SiO2)60である
流動触媒を、内径20cm(8インチ)の流動床反応
器に充填し、プロピレンのアンモ酸化反応を行な
つた。 反応器へ供給するガスの見掛け線速度 1cm/sec 反応圧力 0.5Kg/cm2G 供給ガスモル比 O2(空気として供給)/プロピレン
2.2(モル比) NH3/プロピレン 1.1(モル比) 反応温度 450℃ 上記の反応条件で670時間反応を行なつたとこ
ろ、アクリロニトリル収率が低下し、二酸化炭素
の生成が増大した。 この劣化触媒を抜き出して、その2Kgをとつ
た。この劣化触媒に対して、別途調製したテルル
富化触媒が10%になるように混合し、前記活性試
験条件(1)に従つて反応を行なつた。アクリロニト
リル収率は徐々に向上し、反応3時間後にアクリ
ロニトリル収率は78.1%となつた。 なお、劣化触媒のみを使用して前記の活性試験
条件(1)に従つて反応を行なつた場合のアクリロニ
トリル収率は、76.3%であつた。 この実施例で使用したテルル富化触媒は、次の
ようにして調製したものである。 上記の実験式をもつ流動触媒(使用前の劣化し
ていないもの)1Kgをとる。テルル酸56gを水
0.27リツトルに溶解し、この溶液を触媒とよく混
合した。ついで、120℃で5時間乾燥後、350℃で
2時間焼成した。このようにして調製したテルル
富化触媒中のテルル含量は4.4%である。 実施例 6 Te0.5Mo10W1Fe2Co3Ni3Bi1O43.5(SiO2)50であ
る流動床触媒を、活性試験条件(2)に従い、メタノ
ールのアンモ酸化反応に用いた。 供給ガスの酸素/メタノールモル比を低めた反
応により、徐々に青酸収率が低下してきた。この
モル比を活性試験の標準条件にもどしたが、初期
には84.0%であつた青酸収率が81.9%にまで低下
していた。 この劣化触媒に対し金属テルル粉を0.1%加え
再び反応を行つた。時間の経過と共に青酸収率は
向上し、3時間後には青酸収率が83.5%となつ
た。
線フオトスペクトロスコピー)により測定し、検
出元素の原子%で表示した。 測定にはPH1550型装置を用い、試料は銅テー
プに担持した。 こゝで用いたテルル含有固体のうち、テルルを
富化した触媒については、それのみによる活性試
験結果も表中にあわせ記した。いずれも、触媒に
比べアクリロニトリル収率が低く、反応速度も小
さくなつている。 このようなテルル富化触媒を加えて反応を行な
つたとき、触媒単独の場合に比べ、反応成績が低
下するどころか向上するということは予想しなか
つたことである。 実施例 5 実験式が Fe10Sb25Cu0.5Mo0.25Te1.0O68.3(SiO2)60である
流動触媒を、内径20cm(8インチ)の流動床反応
器に充填し、プロピレンのアンモ酸化反応を行な
つた。 反応器へ供給するガスの見掛け線速度 1cm/sec 反応圧力 0.5Kg/cm2G 供給ガスモル比 O2(空気として供給)/プロピレン
2.2(モル比) NH3/プロピレン 1.1(モル比) 反応温度 450℃ 上記の反応条件で670時間反応を行なつたとこ
ろ、アクリロニトリル収率が低下し、二酸化炭素
の生成が増大した。 この劣化触媒を抜き出して、その2Kgをとつ
た。この劣化触媒に対して、別途調製したテルル
富化触媒が10%になるように混合し、前記活性試
験条件(1)に従つて反応を行なつた。アクリロニト
リル収率は徐々に向上し、反応3時間後にアクリ
ロニトリル収率は78.1%となつた。 なお、劣化触媒のみを使用して前記の活性試験
条件(1)に従つて反応を行なつた場合のアクリロニ
トリル収率は、76.3%であつた。 この実施例で使用したテルル富化触媒は、次の
ようにして調製したものである。 上記の実験式をもつ流動触媒(使用前の劣化し
ていないもの)1Kgをとる。テルル酸56gを水
0.27リツトルに溶解し、この溶液を触媒とよく混
合した。ついで、120℃で5時間乾燥後、350℃で
2時間焼成した。このようにして調製したテルル
富化触媒中のテルル含量は4.4%である。 実施例 6 Te0.5Mo10W1Fe2Co3Ni3Bi1O43.5(SiO2)50であ
る流動床触媒を、活性試験条件(2)に従い、メタノ
ールのアンモ酸化反応に用いた。 供給ガスの酸素/メタノールモル比を低めた反
応により、徐々に青酸収率が低下してきた。この
モル比を活性試験の標準条件にもどしたが、初期
には84.0%であつた青酸収率が81.9%にまで低下
していた。 この劣化触媒に対し金属テルル粉を0.1%加え
再び反応を行つた。時間の経過と共に青酸収率は
向上し、3時間後には青酸収率が83.5%となつ
た。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 テルル含有金属酸化物触媒とテルル単体およ
びテルル富化触媒からなる群から選ばれた少なく
とも一種のテルル含有固体とを気体雰囲気中で
900℃までの温度で加熱することを特徴とする、
テルル含有金属酸化物触媒の活性向上法。 2 テルル含有固体が、テルル含有金属酸化物触
媒に対して0.01重量%以上の割合で存在する、特
許請求の範囲第1項記載の方法。 3 テルル含有固体のテルル含量が1重量%以上
である、特許請求の範囲第1項または第2項記載
の方法。 4 テルル含有金属酸化物触媒が、粒径5ないし
200ミクロンの範囲の流動触媒であり、その流動
化状態においてテルル含有固体と混合される、特
許請求の範囲第1項〜第3項のいずれかに記載の
方法。 5 テルル含有固体のかさ密度とテルル含有金属
酸化物触媒のかさ密度の比が0.2ないし6の範囲
にある、特許請求の範囲第1項〜第4項のいずれ
かに記載の方法。 6 テルル含有固体としてのテルル富化触媒が、
金属酸化物触媒または使用済みの金属酸化物触媒
にテルル成分を富化したものである、特許請求の
範囲第1項〜第5項のいずれかに記載の方法。 7 テルル富化触媒が、下記の(1)〜(6)のいずれか
の方法によつて調製したテルル含有溶液を、テル
ル含有金属酸化物触媒に含浸させ、これを乾燥後
300℃ないし850℃の温度で焼成することにより調
製したものである、特許請求の範囲第1項〜第6
項のいずれかに記載の方法。 (1) 金属テルルの硝酸酸化、 (2) 二酸化テルルまたは亜テルル酸の硝酸への溶
解、 (3) テルル酸の水または硝酸への溶解、 (4) 金属テルルを、下記の群から選んだイオンお
よび(または)化合物の存在下に過酸化水素酸
化 (イ) アンモニウムイオン (ロ) アルカリ金属イオン (ハ) バナジウム、モリブデンおよびタングステ
ンからなる群から選ばれた少なくとも一種の
金属の酸化物、酸素酸または酸素酸塩 (5) 金属テルルを硝酸共存下に過酸化水素酸化 (6) 金属テルルを硝酸酸化したのち、鉄イオン共
存下に過酸化水素酸化 8 テルル含有金属酸化物触媒が、有機化合物の
酸化、アンモ酸化または酸化脱水素反応による不
飽和アルデヒド、不飽和ニトリルまたはシアノ化
水素あるいはジオレフインの製造に使用されるも
のである、特許請求の範囲第1項〜第7項のいず
れかに記載の方法。
Priority Applications (24)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP56073144A JPS57187039A (en) | 1981-05-15 | 1981-05-15 | Activity improving method for metallic oxide catalyst containing tellurium |
| DE19823217700 DE3217700A1 (de) | 1981-05-15 | 1982-05-11 | Verfahren zur verbesserung der aktivitaet von tellur enthaltenden metalloxidkatalysatoren |
| CA000402825A CA1189844A (en) | 1981-05-15 | 1982-05-12 | Process for improving activity of tellurium containing metal oxide catalysts |
| IT8248402A IT1154303B (it) | 1981-05-15 | 1982-05-13 | Procedimento per migliorare l'attivita' di catalizzatori di ossidi metallici contenenti tellurio |
| GB08213931A GB2101004B (en) | 1981-05-15 | 1982-05-13 | Process for improving activity of tellurium containing metal oxide catalysts |
| MX192687A MX162726A (es) | 1981-05-15 | 1982-05-14 | Procedimiento para mejorar la actividad de los catalizadores de oxido metalico que contienen telurio,usados para reacciones de oxidacion,amoxidacion o dehidrogenacion oxidativa de compuestos organicos |
| BR8202794A BR8202794A (pt) | 1981-05-15 | 1982-05-14 | Processo para melhorar a atividade de catalisadores de oxidos metalicos contendo telurio |
| FR8208507A FR2505675A1 (fr) | 1981-05-15 | 1982-05-14 | Procede pour ameliorer l'activite de catalyseurs aux oxydes metalliques contenant du tellure |
| BG056664A BG50715A3 (en) | 1981-05-15 | 1982-05-14 | Method for improving the activity of tellurium containing metal oxide catalysts |
| SU823440811A SU1367844A3 (ru) | 1981-05-15 | 1982-05-14 | Способ активации теллурсодержащего металлокисного катализатора |
| NL8202012A NL8202012A (nl) | 1981-05-15 | 1982-05-14 | Werkwijze voor het verbeteren van de activiteit van telluriumbevattende metaaloxyde-katalysatoren. |
| RO82107533A RO86276A (ro) | 1981-05-15 | 1982-05-14 | Procedeu de regenerare a unui catalizator pe baza de oxid de telur |
| ES512235A ES512235A0 (es) | 1981-05-15 | 1982-05-14 | Un procedimiento para mejorar la actividad de los catalizadores de oxidos metalicos que contienen teluro. |
| AT0189882A AT384558B (de) | 1981-05-15 | 1982-05-14 | Verfahren zur regenerierung von tellurhaeltigen metalloxidkatalysatoren |
| IN550/CAL/82A IN156786B (ja) | 1981-05-15 | 1982-05-15 | |
| KR8202141A KR890003702B1 (ko) | 1981-05-15 | 1982-05-15 | 텔루륨-함유 금속 산화물 촉매의 활성을 증진시키는 방법 |
| US06/379,205 US4618593A (en) | 1981-05-15 | 1982-05-17 | Process for improving activity of tellurium containing metal oxide catalysts |
| DD82250185A DD210218A5 (de) | 1981-05-15 | 1982-05-17 | Verfahren zur verbesserung der aktivitaet von tellur enthaltenden metalloxidkatalysatoren |
| DD82239913A DD202630A5 (de) | 1981-05-15 | 1982-05-17 | Verfahren zur verbesserung der aktivitaet von tellur enthaltenden metalloxidkatalysatoren |
| ES519785A ES519785A0 (es) | 1981-05-15 | 1983-02-14 | Un procedimiento para mejorar la actividad de catalizadores de oxidos metalicos que contienen teluro. |
| IN625/MAS/84A IN162232B (ja) | 1981-05-15 | 1984-08-22 | |
| US06/669,978 US4709070A (en) | 1981-05-15 | 1984-11-09 | Process for improving activity of tellurium containing metal oxide catalysts |
| GB08522898A GB2163365B (en) | 1981-05-15 | 1985-09-17 | Process for improving activity of tellurium containing metal oxide catalysts |
| US06/847,074 US4709071A (en) | 1981-05-15 | 1986-05-21 | Process for improving activity of tellurium containing metal oxide catalysts |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP56073144A JPS57187039A (en) | 1981-05-15 | 1981-05-15 | Activity improving method for metallic oxide catalyst containing tellurium |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS57187039A JPS57187039A (en) | 1982-11-17 |
| JPH0245499B2 true JPH0245499B2 (ja) | 1990-10-09 |
Family
ID=13509704
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP56073144A Granted JPS57187039A (en) | 1981-05-15 | 1981-05-15 | Activity improving method for metallic oxide catalyst containing tellurium |
Country Status (2)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS57187039A (ja) |
| RO (1) | RO86276A (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US20060122055A1 (en) * | 2004-12-06 | 2006-06-08 | Gaffney Anne M | (Amm)oxidation catalyst and catalytic (amm)oxidation process for conversion of lower alkanes |
| CN104203908B (zh) * | 2012-02-29 | 2016-12-07 | 三菱丽阳株式会社 | 丙烯腈的制造方法 |
| US9181178B2 (en) | 2012-02-29 | 2015-11-10 | Mitsubishi Rayon Co., Ltd. | Method for producing acrylonitrile |
-
1981
- 1981-05-15 JP JP56073144A patent/JPS57187039A/ja active Granted
-
1982
- 1982-05-14 RO RO82107533A patent/RO86276A/ro unknown
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| RO86276A (ro) | 1985-11-30 |
| JPS57187039A (en) | 1982-11-17 |
| RO86276B (ro) | 1985-11-01 |
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