JPH0246662B2 - - Google Patents
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- JPH0246662B2 JPH0246662B2 JP61140286A JP14028686A JPH0246662B2 JP H0246662 B2 JPH0246662 B2 JP H0246662B2 JP 61140286 A JP61140286 A JP 61140286A JP 14028686 A JP14028686 A JP 14028686A JP H0246662 B2 JPH0246662 B2 JP H0246662B2
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- corrosion resistance
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- corrosion
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- Heat Treatment Of Steel (AREA)
Description
(産業上の利用分野)
本発明は、熱間加工性に優れる高耐食オーステ
ナイトステンレス鋼に関し、特に海水熱交換器や
製紙プラトンの漂白プロセス用材料として用いる
ときに好適な、いわゆる耐酸性、耐孔食性や耐す
きま腐食性、なかでも、塩化物による腐食に対し
て優れた抵抗性を有すると共に熱間加工性にも優
れるステンレス鋼について提案する。 (従来の技術) 近年、耐食材料に要求される品質のレベルは、
安全性やメインテナンスフリーによるコストパー
フオーマンスの観点から非常に高くなつており、
これに伴いステンレス鋼も高級化の要請が高まつ
ている。 かかるステンレス鋼の耐食性については、孔
食、すきま腐食、応力腐食割れ、全面腐食、粒界
腐食等の指標がある。これらの品質指標の中で特
に孔食、すきま腐食は、ステンレス鋼の用途に関
連して最も多く直面する指標であり、特に海水熱
交換器などのように塩素イオン濃度が高く、かつ
温度も高くなる環境条件でもこれらの耐食性が良
好なものが、とりわけ重要である。 そこで、従来、耐孔食性やすきま腐食性を向上
させる方法として、CrおよびMo含有量を高くす
ることが知られていた。しかし合金元素としての
Cr、Mo含有量を高くすると、σ相などの金属間
化合物が析出し易く、耐食性の面などで安定した
品質が得られがたくなり、その上、熱間加工性が
劣化して製造上の障害になるという問題が残る。 従つて、高Cr高Moを含有する高合金について
は、耐食性の他のσ相析出に対する組織安定性、
熱間加工性を考慮した総合的な合金設計が必要で
あり、この意味で上述の既知技術は不充分であ
る。 この点を克服する技術として従来、特公昭60−
23185号として熱間加工性をも改善したものが提
案されている。しかも、この従来技術も量産化を
考えた場合極めて高い加工性が要求されるので改
善の効果はなお不充分である。 (発明が解決しようとする問題点) 一般に、σ相など金属間化合物が析出すると、
機械的性質の劣化とともに耐食性も劣化する。従
つて、オーステナイト組織を安定化させる必要が
あり、NiやNなどオーステナイト生成元素を所
定量以上含有させねばならない。しかも、工業用
材料としては、耐食性や機械的性質などの品質の
他に製造が容易であることは不可欠な要因であ
り、特にMoやCrを多く含有すると熱間加工性が
低下するので、量産化のためにはこの点に関して
の解決が必要となるのである。 要するに、本発明はSUS304やSUS316よりも
一段と優れた高Cr、Mo含有の高耐食合金の提
案、すなわち耐食性、σ相析出に対する組織安定
性および熱間加工性のいずれかの点においても優
れたオーステナイトステンレス鋼を提案すること
を目的としており、特に量産化に必要な高い熱間
加工性を有するオーステナイトステンレス鋼を提
供する。 (問題点を解決するための手段) 本発明は、耐孔食性、耐すきま腐食性など耐食
性に優れかつ、組織的にも異相の析出が出にくい
オーステナイト組織について、さらに熱間加工性
にも優れたものを得よるとする場合に、鋼中の酸
素レベルが低いときBが極めて有効に作用して効
果があると言う知見に基づいて完成を見たもので
ある。 すなわち、高Cr高Mo含有鋼だと高温強度が大
きくなり加工性が劣化し、熱間加工時に粒界割れ
が生じ易くなる。しかし、Bを添加するとこのB
が粒界に析出して熱間加工性を向上させる。しか
しこのBは、鋼中の酸素とも結びつき易いため、
酸素レベルが高いと、粒界を強化するフリーBが
少なくなり、Bの効果が充分発揮されなくなる。 いわゆる発明者らは、B添加による熱間加工性
に対する効果が、Oレベルによつて変わり、それ
が60ppm以下になると著しく向上することを見い
出し、次の事項を骨子とする発明を完成した。 すなわち、本発明は、 C0.030wt%、Si2.0wt% Mn1.0wt%、Cr:19〜30wt% Ni:20wt%を超え30wt%以下 Mo:3.5wt%を超え6.0wt%未満、および B:0.001〜0.010wt%を基本成分として含有し、 そして、常温海水中での耐すきま腐食性を付与
するために、 Cr+3Mo+20N40なる条件を採用し、 また、組織の安定性のために Cr+2Mo+8Si+2MnNi+50N+6.4 なる条件を採用し、そして、 N0.40wt%、00.0060wt% P0.040wt%、S0.005wt% であつて、残部がFeおよび不可避的不純物より
なる熱間加工性に優れる高耐食オーステナイトス
テンレス鋼を提案する。 また、本発明によれば、上述した高耐食オース
テナイトステンレス鋼において、副成分として
Mgを0.05wt%以下含有させることができる。さ
らにまた、副成分として、W、VまたはCuの少
なくとも一種を合計で2.0wt%以下含有させるこ
とができ、この場合、組織の安定性のための条件
をCr+2Mo+8Si+2Mn+W+33VNi+Cu+
50N+6.4とする。 以下に本発明オーステナイトステンレス鋼の成
分組成限定の理由について説明する。 C:0.03wt%(以下「%」で略記する)より高い
と、溶接などの熱影響部にクロム炭化物が析出
し粒界が鋭敏化して耐食性が劣化する。 Si:耐孔食性など耐食性に有効ではあるが、2.0
%を越えると、σ相などの金属間化合物の析出
を著しく促進し、かえつて耐食性が劣化したり
靭性が劣化する。 Mm:1.0%を超えると、耐食性が劣化するとと
もに、σ相などの析出を促進する。 Cr:耐食性に不可欠の元素で、19%を下廻ると
高耐食合金の特徴が失なわれる。一方、Crは
σ相などの生成を促進し、30%を超えると組織
安定化のために高価なNiなどの多量添加が必
要となる。 Ni:σ相など異相の析出を抑える組織安定化元
素として極めて有効であり、20%以下になると
組織が不安定となる。30%を超える添加は高価
となる。 Mo:Crと同様に耐食性向上に不可欠な元素であ
る。その含有量が3.5%を下廻ると、本来の耐
食性が得られない。しかし、Crと同様、6%
以上になるとσなどの異相の析出を促進するの
で組織安定化のためににNiが多量に必要とな
る。 B:熱間加工性向上に不可欠な元素であり、その
効果を発揮するには0.001%以上必要である。
また、0.010%を越えると逆に加工性を劣化さ
せる。 W、V:耐食性に有効である。しかし、いずれも
σ相析出を促進する。また2%を超える添加は
組織を不安定としまた価格が高くなる。 Cu:耐食性に有効である。しかし、2%を超え
ると熱間加工性を劣化させる。 Mg:Sを固定し、熱間加工性を向上する。ただ
し、0.05%を超えると、高温で粒界に化合物を
析出し逆に加工性を劣化する。 N:組織安定化および耐孔食性に極めて有効であ
る。ただし、0.40%を超える添加は、鋳込み時
のブローホールの生成、高温強度が著しく高く
なることによる加工性の劣化をまねく。 0:0含有量は、Bの熱間加工性改善効果に重要
な影響があり、B添加のもとで0含有量の限定
が重要な意味を持つてくる。 即ち、本発明合金のような完全にオーステナ
イト組織においてはSなどの不純物元素が粒界
に析出し易く、熱間加工性を劣化するが、B添
加により、Sなどの有害な作用を抑えることが
できる。これは、高温(熱間加工温度)でB
は、合金中で動き易く、Sが粒界に析出する前
にBが析出して、Sの粒界析出による熱間加工
性劣化を抑制する。しかし、Bは、0との親和
力も大きく、合金中の0含有量が高いと、Bと
0が結びついて、粒界に析出するフリーBが少
なくなりBの熱間加工性改善効果が軽減され
る。即ち、0含有量によつて、Bの熱間加工性
改善効果に著しい変化があり、熱間加工性改善
に寄与する合金中のフリーBを確保するために
は、0量を低く抑える必要がある。一方、0に
よつて固定されるB量を超えるBの添加によ
り、合金中のフリーBを増加させることが考え
られるが、0含有量が多いとB添加量が増え、
Bが合金中の成分と化合物を成形して、逆に熱
間加工性を劣化させる。従つて、熱間加工性を
確保するためには、第2図に示すような適正量
でBと0とを複合させることが必要である。 したがつて、本発明鋼ではBの効果を著しく
高くして極めて優れた熱間加工性を確保するた
めに、0含有量を0.0060%以下に制限する。 P:0.040%を超えると熱間加工性、溶接性が劣
化する。 S:0.005%を超えると熱間加工性、溶接性、耐
食性を著しく劣化させる。好ましくは0.001%
以下が良い。 (実施例) 次に本発明鋼の特性について調べた実施例につ
いて説明する。 この実施例で用いた供試材の成分組織を第1表
に示す。この供試材(本発明鋼、比較鋼)は、誘
導炉にて10Kgの鋼塊とし、これを熱間鍛造した後
焼鈍、熱間圧延−焼鈍して得た。特性試験は次の
方法に従つた。 (1) 熱間加工性評価:(70t×100w×l)mm、10
Kgインゴツトを1250℃に加熱し、ハンマーにて
10t×100w×lにし、端部に生じた最大割れ長
さで評価した。 (2) 組織安定性:(2t)mm板溶体化処理材を
10NKOHで電解エツチングし、顕微鏡観察に
より、析出物の量を格子点法により測定した。 (3) 耐食性 (i) 孔食試験:10%FeCl3・6H2O+1/16NHCl、 60℃×24hr (ii) すきま腐食:10%Fecl3・6H2O+1/16 NHCl、40℃×72hr (iii) 全面腐食:5%H2SO4、沸騰6h いずれも、腐食度で評価した。すきま腐食試
験片を第1図に示す。図示の1は輪ゴム、2は
ガスケツト(テフロン柱)である。 以下に試験の結果について述べる。 (1) 熱間加工性について、 第1表に示すように、本発明各鋼は、いずれ
においても、熱間鍛造で割れが発生しておら
ず:熱間加工性は極めて良好であつた。一方、
比較各鋼においては、ボロンを含有しない鋼
A、Cおよびボロンを含有する鋼中の酸素含有
量が60ppmを超える鋼(B、E)あるいは、ボ
ロン含有量が0.01%を超える鋼(D、F、G)
のいずれも割れが発生している。特に、鋼中酸
素含有量が高くなると加工性の改善に効果のあ
るボロンが有効に働らかなくなることが判つ
た。また、0濃度が60ppmより低くてもBを添
加していない鋼()は割れが発生している。 (2) 組織安定性と耐食性について 組織安定性は、鋼に析出したσ相等の析出相
量で評価し、その結果を第1表に示す。また、
耐食性については第2表にその結果を示す。本
発明鋼の場合はいずれも析出相量は1%以下で
低く、耐食性についても孔食試験、すきま腐食
試験で腐食度は0.1g/m2・h以下と低く、全
面腐食試験で2.0g/m2・h以下であつた。 これに対して、比較鋼は、接出相量は1%を
超え、孔食およびすきま腐食試験の腐食度は
0.1g/m2・hを超えており、耐酸性に対して
も比較鋼A、Bは2g/m2・hを超えていた。 第2図は、この実施例の鋼について熱間加工
性に及ぼすBおよびO含有量の影響を調べた結
果を示す図で、熱間加工性は、Bおよび酸素量
に依存し、Bは加工性改善に有効であるが0.01
%を超えると、逆に加工性は劣化し、また、O
含有量が60ppmを超えると加工性は著しく劣化
することが確められ、B<0.001%の成分の場
合、0が低くても割れが発生することが判る。 また、第3図は、σ析出量に及ぼす各元素の
影響を示す図で、 Cr+2Mo+8Si+2Mn+W+3V>(Cr+Cu+50N+6.4) になると析出量は急増することが判つた。 さらに第4図は、耐食性に及ぼす各元素の影響
を調べたもので、Cr+3Mo+2ONが40%以上で
耐食性が良くなることが確認できた。
ナイトステンレス鋼に関し、特に海水熱交換器や
製紙プラトンの漂白プロセス用材料として用いる
ときに好適な、いわゆる耐酸性、耐孔食性や耐す
きま腐食性、なかでも、塩化物による腐食に対し
て優れた抵抗性を有すると共に熱間加工性にも優
れるステンレス鋼について提案する。 (従来の技術) 近年、耐食材料に要求される品質のレベルは、
安全性やメインテナンスフリーによるコストパー
フオーマンスの観点から非常に高くなつており、
これに伴いステンレス鋼も高級化の要請が高まつ
ている。 かかるステンレス鋼の耐食性については、孔
食、すきま腐食、応力腐食割れ、全面腐食、粒界
腐食等の指標がある。これらの品質指標の中で特
に孔食、すきま腐食は、ステンレス鋼の用途に関
連して最も多く直面する指標であり、特に海水熱
交換器などのように塩素イオン濃度が高く、かつ
温度も高くなる環境条件でもこれらの耐食性が良
好なものが、とりわけ重要である。 そこで、従来、耐孔食性やすきま腐食性を向上
させる方法として、CrおよびMo含有量を高くす
ることが知られていた。しかし合金元素としての
Cr、Mo含有量を高くすると、σ相などの金属間
化合物が析出し易く、耐食性の面などで安定した
品質が得られがたくなり、その上、熱間加工性が
劣化して製造上の障害になるという問題が残る。 従つて、高Cr高Moを含有する高合金について
は、耐食性の他のσ相析出に対する組織安定性、
熱間加工性を考慮した総合的な合金設計が必要で
あり、この意味で上述の既知技術は不充分であ
る。 この点を克服する技術として従来、特公昭60−
23185号として熱間加工性をも改善したものが提
案されている。しかも、この従来技術も量産化を
考えた場合極めて高い加工性が要求されるので改
善の効果はなお不充分である。 (発明が解決しようとする問題点) 一般に、σ相など金属間化合物が析出すると、
機械的性質の劣化とともに耐食性も劣化する。従
つて、オーステナイト組織を安定化させる必要が
あり、NiやNなどオーステナイト生成元素を所
定量以上含有させねばならない。しかも、工業用
材料としては、耐食性や機械的性質などの品質の
他に製造が容易であることは不可欠な要因であ
り、特にMoやCrを多く含有すると熱間加工性が
低下するので、量産化のためにはこの点に関して
の解決が必要となるのである。 要するに、本発明はSUS304やSUS316よりも
一段と優れた高Cr、Mo含有の高耐食合金の提
案、すなわち耐食性、σ相析出に対する組織安定
性および熱間加工性のいずれかの点においても優
れたオーステナイトステンレス鋼を提案すること
を目的としており、特に量産化に必要な高い熱間
加工性を有するオーステナイトステンレス鋼を提
供する。 (問題点を解決するための手段) 本発明は、耐孔食性、耐すきま腐食性など耐食
性に優れかつ、組織的にも異相の析出が出にくい
オーステナイト組織について、さらに熱間加工性
にも優れたものを得よるとする場合に、鋼中の酸
素レベルが低いときBが極めて有効に作用して効
果があると言う知見に基づいて完成を見たもので
ある。 すなわち、高Cr高Mo含有鋼だと高温強度が大
きくなり加工性が劣化し、熱間加工時に粒界割れ
が生じ易くなる。しかし、Bを添加するとこのB
が粒界に析出して熱間加工性を向上させる。しか
しこのBは、鋼中の酸素とも結びつき易いため、
酸素レベルが高いと、粒界を強化するフリーBが
少なくなり、Bの効果が充分発揮されなくなる。 いわゆる発明者らは、B添加による熱間加工性
に対する効果が、Oレベルによつて変わり、それ
が60ppm以下になると著しく向上することを見い
出し、次の事項を骨子とする発明を完成した。 すなわち、本発明は、 C0.030wt%、Si2.0wt% Mn1.0wt%、Cr:19〜30wt% Ni:20wt%を超え30wt%以下 Mo:3.5wt%を超え6.0wt%未満、および B:0.001〜0.010wt%を基本成分として含有し、 そして、常温海水中での耐すきま腐食性を付与
するために、 Cr+3Mo+20N40なる条件を採用し、 また、組織の安定性のために Cr+2Mo+8Si+2MnNi+50N+6.4 なる条件を採用し、そして、 N0.40wt%、00.0060wt% P0.040wt%、S0.005wt% であつて、残部がFeおよび不可避的不純物より
なる熱間加工性に優れる高耐食オーステナイトス
テンレス鋼を提案する。 また、本発明によれば、上述した高耐食オース
テナイトステンレス鋼において、副成分として
Mgを0.05wt%以下含有させることができる。さ
らにまた、副成分として、W、VまたはCuの少
なくとも一種を合計で2.0wt%以下含有させるこ
とができ、この場合、組織の安定性のための条件
をCr+2Mo+8Si+2Mn+W+33VNi+Cu+
50N+6.4とする。 以下に本発明オーステナイトステンレス鋼の成
分組成限定の理由について説明する。 C:0.03wt%(以下「%」で略記する)より高い
と、溶接などの熱影響部にクロム炭化物が析出
し粒界が鋭敏化して耐食性が劣化する。 Si:耐孔食性など耐食性に有効ではあるが、2.0
%を越えると、σ相などの金属間化合物の析出
を著しく促進し、かえつて耐食性が劣化したり
靭性が劣化する。 Mm:1.0%を超えると、耐食性が劣化するとと
もに、σ相などの析出を促進する。 Cr:耐食性に不可欠の元素で、19%を下廻ると
高耐食合金の特徴が失なわれる。一方、Crは
σ相などの生成を促進し、30%を超えると組織
安定化のために高価なNiなどの多量添加が必
要となる。 Ni:σ相など異相の析出を抑える組織安定化元
素として極めて有効であり、20%以下になると
組織が不安定となる。30%を超える添加は高価
となる。 Mo:Crと同様に耐食性向上に不可欠な元素であ
る。その含有量が3.5%を下廻ると、本来の耐
食性が得られない。しかし、Crと同様、6%
以上になるとσなどの異相の析出を促進するの
で組織安定化のためににNiが多量に必要とな
る。 B:熱間加工性向上に不可欠な元素であり、その
効果を発揮するには0.001%以上必要である。
また、0.010%を越えると逆に加工性を劣化さ
せる。 W、V:耐食性に有効である。しかし、いずれも
σ相析出を促進する。また2%を超える添加は
組織を不安定としまた価格が高くなる。 Cu:耐食性に有効である。しかし、2%を超え
ると熱間加工性を劣化させる。 Mg:Sを固定し、熱間加工性を向上する。ただ
し、0.05%を超えると、高温で粒界に化合物を
析出し逆に加工性を劣化する。 N:組織安定化および耐孔食性に極めて有効であ
る。ただし、0.40%を超える添加は、鋳込み時
のブローホールの生成、高温強度が著しく高く
なることによる加工性の劣化をまねく。 0:0含有量は、Bの熱間加工性改善効果に重要
な影響があり、B添加のもとで0含有量の限定
が重要な意味を持つてくる。 即ち、本発明合金のような完全にオーステナ
イト組織においてはSなどの不純物元素が粒界
に析出し易く、熱間加工性を劣化するが、B添
加により、Sなどの有害な作用を抑えることが
できる。これは、高温(熱間加工温度)でB
は、合金中で動き易く、Sが粒界に析出する前
にBが析出して、Sの粒界析出による熱間加工
性劣化を抑制する。しかし、Bは、0との親和
力も大きく、合金中の0含有量が高いと、Bと
0が結びついて、粒界に析出するフリーBが少
なくなりBの熱間加工性改善効果が軽減され
る。即ち、0含有量によつて、Bの熱間加工性
改善効果に著しい変化があり、熱間加工性改善
に寄与する合金中のフリーBを確保するために
は、0量を低く抑える必要がある。一方、0に
よつて固定されるB量を超えるBの添加によ
り、合金中のフリーBを増加させることが考え
られるが、0含有量が多いとB添加量が増え、
Bが合金中の成分と化合物を成形して、逆に熱
間加工性を劣化させる。従つて、熱間加工性を
確保するためには、第2図に示すような適正量
でBと0とを複合させることが必要である。 したがつて、本発明鋼ではBの効果を著しく
高くして極めて優れた熱間加工性を確保するた
めに、0含有量を0.0060%以下に制限する。 P:0.040%を超えると熱間加工性、溶接性が劣
化する。 S:0.005%を超えると熱間加工性、溶接性、耐
食性を著しく劣化させる。好ましくは0.001%
以下が良い。 (実施例) 次に本発明鋼の特性について調べた実施例につ
いて説明する。 この実施例で用いた供試材の成分組織を第1表
に示す。この供試材(本発明鋼、比較鋼)は、誘
導炉にて10Kgの鋼塊とし、これを熱間鍛造した後
焼鈍、熱間圧延−焼鈍して得た。特性試験は次の
方法に従つた。 (1) 熱間加工性評価:(70t×100w×l)mm、10
Kgインゴツトを1250℃に加熱し、ハンマーにて
10t×100w×lにし、端部に生じた最大割れ長
さで評価した。 (2) 組織安定性:(2t)mm板溶体化処理材を
10NKOHで電解エツチングし、顕微鏡観察に
より、析出物の量を格子点法により測定した。 (3) 耐食性 (i) 孔食試験:10%FeCl3・6H2O+1/16NHCl、 60℃×24hr (ii) すきま腐食:10%Fecl3・6H2O+1/16 NHCl、40℃×72hr (iii) 全面腐食:5%H2SO4、沸騰6h いずれも、腐食度で評価した。すきま腐食試
験片を第1図に示す。図示の1は輪ゴム、2は
ガスケツト(テフロン柱)である。 以下に試験の結果について述べる。 (1) 熱間加工性について、 第1表に示すように、本発明各鋼は、いずれ
においても、熱間鍛造で割れが発生しておら
ず:熱間加工性は極めて良好であつた。一方、
比較各鋼においては、ボロンを含有しない鋼
A、Cおよびボロンを含有する鋼中の酸素含有
量が60ppmを超える鋼(B、E)あるいは、ボ
ロン含有量が0.01%を超える鋼(D、F、G)
のいずれも割れが発生している。特に、鋼中酸
素含有量が高くなると加工性の改善に効果のあ
るボロンが有効に働らかなくなることが判つ
た。また、0濃度が60ppmより低くてもBを添
加していない鋼()は割れが発生している。 (2) 組織安定性と耐食性について 組織安定性は、鋼に析出したσ相等の析出相
量で評価し、その結果を第1表に示す。また、
耐食性については第2表にその結果を示す。本
発明鋼の場合はいずれも析出相量は1%以下で
低く、耐食性についても孔食試験、すきま腐食
試験で腐食度は0.1g/m2・h以下と低く、全
面腐食試験で2.0g/m2・h以下であつた。 これに対して、比較鋼は、接出相量は1%を
超え、孔食およびすきま腐食試験の腐食度は
0.1g/m2・hを超えており、耐酸性に対して
も比較鋼A、Bは2g/m2・hを超えていた。 第2図は、この実施例の鋼について熱間加工
性に及ぼすBおよびO含有量の影響を調べた結
果を示す図で、熱間加工性は、Bおよび酸素量
に依存し、Bは加工性改善に有効であるが0.01
%を超えると、逆に加工性は劣化し、また、O
含有量が60ppmを超えると加工性は著しく劣化
することが確められ、B<0.001%の成分の場
合、0が低くても割れが発生することが判る。 また、第3図は、σ析出量に及ぼす各元素の
影響を示す図で、 Cr+2Mo+8Si+2Mn+W+3V>(Cr+Cu+50N+6.4) になると析出量は急増することが判つた。 さらに第4図は、耐食性に及ぼす各元素の影響
を調べたもので、Cr+3Mo+2ONが40%以上で
耐食性が良くなることが確認できた。
【表】
【表】
○ 割れなし
【表】
【表】
(発明の効果)
以上説明したように本発明によれば、BとOの
含有量を厳しく調整するという本発明において特
有な合金設計により、耐酸性の他、耐孔食、耐す
きま腐食などの耐食性に優れると共に熱間加工性
にも優れたオーステナイトステンレス鋼を工業的
に安価に得ることができる。
含有量を厳しく調整するという本発明において特
有な合金設計により、耐酸性の他、耐孔食、耐す
きま腐食などの耐食性に優れると共に熱間加工性
にも優れたオーステナイトステンレス鋼を工業的
に安価に得ることができる。
第1図のa,bは、すきま腐食試験片の正面図
および側面図、第2図は、熱間加工性に及ぼす
B、Oの影響を示すグラフ、第3図は、σ相析出
量と各成分組成との関係を示すグラフ、第4図
は、耐孔食性と各成分組成との関係を示すグラフ
である。
および側面図、第2図は、熱間加工性に及ぼす
B、Oの影響を示すグラフ、第3図は、σ相析出
量と各成分組成との関係を示すグラフ、第4図
は、耐孔食性と各成分組成との関係を示すグラフ
である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 C0.030wt%、Si2.0wt% Mn1.0wt%、Cr:19〜30wt% Ni:20wt%を超え30wt%以下 Mo:3.5wt%を超え、6.0wt%未満、 および B:0.001〜0.010wt% Cr+3Mo+20N40 Cr+2Mo+8Si+2MnNi+50N+6.4 であり、そして N0.40wt%、00.0060wt% P0.040wt%、S0.005wt% であつて、残部がFeおよび不可避的不純物より
なる熱間加工性に優れる高耐食オーステナイトス
テンレス鋼。 2 C0.030wt%、Si2.0wt% Mn1.0wt%、Cr:19〜30wt% Ni:20wt%を超え、30wt%以下 Mo:3.5wt%を超え6.0wt%未満 B:0.001〜0.010wt%を含有し、かつ W、VまたはCuの少なくとも一種を合計で
2.0wt%以下含有し、 Cr+3Mo+20N40 Cr+2Mo+8Si+2Mn+W+3V Ni+Cu+50N+6.4 であり、そして N0.40wt%、00.0060wt% P0.040wt%、S0.005wt% であつて、残部がFeおよび不可避的不純物より
なる熱間加工性に優れる高耐食オーステナイトス
テンレス鋼。 3 C0.030wt%、Si2.0wt% Mn1.0wt%、Cr:19〜30wt% Ni:20wt%を超え30wt%以下 Mo:3.5wt%を超え6.0wt%未満 Mg0.05wt% B:0.001〜0.010wt%を含有し、 Cr+3Mo+20N40 Cr+2Mo+8Si+2MnNi+50N+6.4 N0.40wt%、00.0060wt% P0.040wt%、S0.005wt% であつて、残部がFeおよび不可避的不純物より
なる熱間加工性に優れる高耐食オーステナイトス
テンレス鋼。 4 C0.030wt%、Si2.0wt% Mn1.0wt%、Cr:19〜30wt% Ni:20wt%を超え30wt%以下、 Mo:3.5wt%を超え6.0wt%未満 B:0.001〜0.010wt%、および Mg0.05wt%を含有し、かつ W、VまたはCuの少なくとも一種を合計で
2.0wt%以下含有し、 Cr+3Mo+20N40 Cr+2Mo+8Si+2Mn+W+3V Ni+Cu+50N+6.4 であり、そして N0.40wt%、00.0060wt% P0.040wt%、S0.005wt% であつて、残部がFeおよび不可避的不純物より
なる熱間加工性に優れる高耐食オーステナイトス
テンレス鋼。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14028686A JPS62297443A (ja) | 1986-06-18 | 1986-06-18 | 熱間加工性に優れる高耐食オ−ステナイトステンレス鋼 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14028686A JPS62297443A (ja) | 1986-06-18 | 1986-06-18 | 熱間加工性に優れる高耐食オ−ステナイトステンレス鋼 |
Related Child Applications (1)
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| JPS62297443A JPS62297443A (ja) | 1987-12-24 |
| JPH0246662B2 true JPH0246662B2 (ja) | 1990-10-16 |
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Family Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP14028686A Granted JPS62297443A (ja) | 1986-06-18 | 1986-06-18 | 熱間加工性に優れる高耐食オ−ステナイトステンレス鋼 |
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-
1986
- 1986-06-18 JP JP14028686A patent/JPS62297443A/ja active Granted
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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