JPH025468B2 - - Google Patents
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- Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
Description
本発明は、塗布方法に関する。従来、各種の物
品について表面保護および美観の目的で、あるい
は電気的遮蔽の目的で物品の表面に樹脂の被覆を
施すことがなされている。このような被覆は物品
に塗料を塗布することによつて容易に形成できる
ものである。 塗布方法としては、浸漬塗布、スプレー塗布、
ロールコーテイング、ブラシコーテイングなど
種々の方法があるが、できるだけ均一な塗膜の製
造については、浸漬塗布が有利である。しかしな
がら、浸漬方法によつて高度に均一化された塗膜
を形成する上で重大な障害がある。それは、ある
体積を有する被塗布部材を塗料中に浸漬させた場
合、塗料の液面が上昇し、引上げるときに下降す
る。その結果、1つには、塗料を収容している容
器の内壁と塗料の液面と境界線が上下に変動する
と、液面が上昇し(即ち、境界線が上に移動し)
たときに内壁に付着した塗料は液面が下降し(即
ち、境界線が下に移動し)ている間(完全に乾燥
状態にならないけれども)乾燥され、液面が再び
上昇してきたときに塊として塗料中に剥離混入す
る。この塊が塗膜中に混入すると厚さや物性にお
いて均一な塗膜が得られない。また、他の1つに
は、塗膜の厚さは、被塗布部材を塗料中から引上
げる速度によつて影響され、引上げ速度が大きい
程、塗膜が厚くなる。そこで、被塗布部材を引上
げるときに、塗料の液面が下方に変動したので
は、引上げ速度を一定にすることは事実上困難に
なる。 このような、問題点を解消するために、塗料を
収容する容器を非常に大きいものにして、液面の
上下変動の幅を無視できる程に小さくすること。
あるいは、液面の変動が外見上生じないように多
量の塗料を常時オーバーフローさせることも考え
られるが、前者の方法では、取扱う塗料の量が非
常に大きくなり、これを常に一定の組成に保つた
り、ゴムの混入を防止したりすることは大変な設
備と労力を必要とするし、また、後者の方法では
塗料の液面の変動を生じない大量の塗料のオーバ
ーフローをしなければならないと共に、被塗布部
材が浸漬するときにはより多くの塗料のオーバー
フローに伴う大きい液流が生じ、また引上げると
きには、より少い塗料のオーバーフローに伴う小
さい液流が生ずる、この塗料の液流の乱れは、形
成される塗膜の均一性を低下させてしまう。 而して本発明は、上記した如き欠点、即ち、塗
布操作中における塗料の液面の変動による塗膜の
不均一性を防止できる塗布方法を提供することを
主たる目的とする。 本発明による塗布方法は、被塗布部材を塗料中
に浸漬させて引上げる操作と並行して塗料の液面
の変動を防ぐための平衡部材を相対的に上下操作
することを特徴とするものである。 即ち、本発明による塗布方法においては、被塗
布部材の他に、平衡部材を浸漬引上げさせて液面
の変動を防ぐことにより、高精度の均一性を有す
る塗膜を形成できるものである。また、本発明に
よる塗布方法は、塗料の液面変動の防止を、平衡
部材の浸漬引上げ操作によつて行うため、液面変
動防止を容易・且つ確実に行うことができるもの
である。 平衡部材としては、被塗布部材と同一形状を有
するものが最も好適なものとして用いられる。被
塗布部材と同一形状とすることによつて、平衡部
材を被塗布部材と相対的に単純に操作すること
で、即ち、被塗布部材を浸漬するときには平衡部
材を引上げ、被塗布部材を引上げるときには平衡
部材を浸漬させることで塗料の液面変動は防止で
きる。さらに同一形状の場合、平衡部材自体も被
塗布部材にしたときには、2つの被塗布部材に同
時に塗布処理ができるため一層有効である。な
お、ここにいう同一形状とは、平衡部材の塗料中
に浸漬される部分の体積が被塗布部材の浸漬され
る部分の体積と同じの意味であり、外部形状は異
なつていてもよい。また、平衡部材としては、被
塗布部材とは体積が異なつているものを用いても
よい。この場合には、平衡部材の浸漬引上げ速度
を制御して、液面変動を起さないようにすればよ
い。また、被塗布部材の引上げ速度は、通常0.5
〜50cm/min特には3〜20cm/minが好適であ
る。 また、本発明の塗布方法において、長期間にわ
たり大量の被塗布部材の塗布処理を行う場合に
は、使用する塗料の組成を均一に保つために、塗
料を還流することは有効である。また、塗料を還
流する場合、オーバーフローさせることは特に効
果的である。この場合には、塗料をオーバーフロ
ーさせている状態で被塗布部材を塗料中に浸漬さ
せて引上げる操作を行うと並行して、塗料のオー
バーフローを中止した場合には、塗料の液面の変
動が防止されている条件で平衡部材を該被塗布部
材とは相対的に上下操作する。塗料がオーバーフ
ローされていない状態で、塗料の液面変動は既に
平衡部材の相対的な上下操作によつて防止されて
いるので、これに塗料を外部から供給してオーバ
ーフローさせたときも供給する塗料の量は一定で
よく、また、塗料中における塗料の液流が一定に
なるので均一な塗膜を形成することができる。 次に図面により本発明の塗布方法の代表的な1
態様を説明する。 第1図は被塗布部材と平衡部材を交互に動かす
ことによつて塗布する場合の塗布工程図である。
被塗布部材と平衡部材とは同一形状にされてい
る。 図中1は塗布槽、2は塗料である。 Aは平衡部材、B1,B2は被塗布部材を示す。 矢印は被塗布部材および平衡部材の動きを、矢
印なきものは停止を示す。 第1図のa〜fの各工程の説明は以下の通りで
ある。 a:B1を予め塗料中に浸漬、停止しておく。A
を下降させる。 b:次に同一の速度でAを下降、B1を上昇させ
る。 c:B1の塗布完了。Aを塗料中停止のままB1を
更に上方へ移動し、次の新しい被塗布部材B2
と交換する。 d:B2を下降させる。 e:同一の速度で(但しbの場合の速度とは異つ
ても良い)Aを上昇、B2を下降させる。 f:Aを上昇させて停止、B2も下降させて停止
させる。 第2図は第1図のa〜fに示す各工程を横に時
間軸、縦に被塗布部材および平衡部材の位置をも
つて示したものである。 Xは被塗布部材の着脱位置、Yは塗料の液面、
Zは塗布液中の停止位置を示し、折線Bは被塗布
部材の底面の位置の変位、折線Aは平衡部材の底
面の位置変位を示すものである。 第3図は、第2図において、平衡部材Aとして
被塗布部材を用いた場合の時間に対する平衡部材
と被塗布部材との位置の変位を示すグラフであ
る。平衡部材も被塗布部材なので、平衡部材の位
置変位を示す折線Aは被塗布部材の位置変位を示
す折線Bと対象になる。 第4図〜第7図は、第1図における桶型の塗布
槽の代りにU字管型の塗布槽3を用いた塗布態様
を示している。塗布槽をU字管とすることによ
り、塗料の量はより少なくて済む。又被塗布部材
と塗布槽内壁との距離が容易に一定とすることが
できる為に、塗膜の均一性も向上する。第4図は
これらの中でも最も基本的な塗布態様を示すもの
であり、塗布槽3中に収容された塗料2は撹拌器
4で撹拌されており、平衡部材Aと被塗布部材B
とが第1図と同様に相対的に上下操作されて、被
塗布部材Bには塗膜5が形成される。平衡部材A
として被塗布部材を採用してもよい。この場合に
は塗布処理数が倍増する。 第5図は第4図に於ける撹拌の代りに、塗料を
循環させる場合の塗布態様であり、6は塗料の流
入口、7は塗料の出口である。 第6図は第5図を更に改良したもので、塗料を
塗布槽上端からオーバーフローさせる場合の塗布
態様である。第5図の場合は表面部の塗料が淀む
傾向にあるが、第6図の場合本装置例には円滑な
塗料の流れが得られる。なお、この場合塗布中に
塗料の流入口6からの補充を中止したときには、
平衡部材の上下移動によつて塗料の流面が変動し
ないように平衡部材が操作されている状態で塗料
の流入とオーバーフローが行われるのである。8
はオーバーフローした塗料の受け皿、9は流出口
を示す。 第7図は塗料の循環系を含む塗布態様である。
オーバーフローした塗料は回収パイプ14を通つ
て回収槽16に収容されここで撹拌子15によつ
て十分に撹拌され、ポンプ13によつて塗布槽3
に送り込まれる。途中フイルター12によつて塗
料は口過されてゴミ等が除かれる。 10は塗料の受け皿、11はコツクである。 このようにして、塗料の液面の変動は効果的に
防がれるものであるが、本発明において、液面変
動は厳密に皆無であることが常に要求されるもの
ではなく、塗膜の精度に実質的に影響を与えない
程度の僅かな変動は容認され実質的に液面変動防
止されたものとしてとらえることができる。 被塗布部材としては、各種の物品が任意に採用
されるが、その代表的な1例として、電子写真に
用いられる像保持部材が挙げられる。像保持部材
は表面に絶縁層または光導電層を有するものであ
り、これらの層の均一性は像形成能に著しく影響
を与えるものであり、従つて、本発明による塗布
方法が最も有効に適用できる1例である。 電子写真法により、静電像またはトナー像が形
成される像保持部材としては電子写真感光体と称
せられる光導電層を有する像保持部材と光導電層
を有しない像保持部材とがあり通常、支持体とそ
の上にある像保持層から構成される。 電子写真感光体は所定の特性を得るためあるい
は適用される電子写真プロセスの種類に応じて
種々の構成をとる。電子写真感光体の代表的なも
のとして支持体上に光導電層が形成されている感
光体、および光導電層とその上の絶縁層との積層
を備えた感光体があり広く用いられている。支持
体と光導電層から構成される感光体は最も一般的
な電子写真プロセスによる、即ち帯電、画像露光
および現像、更に必要に応じて転写による画像形
成に用いられる。また絶縁層を備えた感光体にお
ける絶縁層は光導電層の保護、感光体の機械的強
度の改善、暗減衰特性の改善、または、特定の電
子写真プロセスに適用されるため、等の目的のた
めに設けられるものであり、このような絶縁層を
有する感光体または、絶縁層を有する感光体を用
いる電子写真プロセスの代表的な例は、例えば、
米国特許第2860048号公報、特公昭41−16429号公
報、特公昭38−15446号公報、特公昭46−3713号
公報、特公昭42−23910号公報、特公昭43−24748
号公報、特公昭42−19747号公報、特公昭36−
4121号公報などに記載されている。このほか、光
導電層を有しない絶縁層だけの像保持部材もあ
り、この像保持部材の用途の代表的ないくつかは
次に説明される。 (1) 例えば、特公報32−7115号公報、特公昭32−
8204号公報、特公昭43−1559号公報に記載され
ているように、電子写真感光体の繰返し使用性
の改善の目的で電子写真感光体に形成された静
電像を光導電層を持たない像保持部材に転写し
て現像を行い、次いでトナー画像は記録体に転
写される。この電子写真プロセスに用いられる
像保持部材。 (2) また、電子写真感光体に形成された静電像に
対応させて光導電層を持たない像保持部材に静
電像を形成させる他の電子写真プロセスとし
て、例えば、特公昭45−30320号公報、特公昭
48−5063号公報、特開昭51−341号公報などに
記載されているように、多数の微細な開口を有
するスクリーン状の電子写真感光体に所定の電
子写真プロセスによつて静電像を形成し、この
静電像を介して光導電層を持たない像保持部材
にコロナ帯電処理を行うことにより、コロナの
イオン流を変調させて静電像を光導電層を持た
ない像保持部材に形成させて、これをトナー現
像して記録体に転写させて最終画像を形成する
プロセスが挙げられる。この電子写真プロセス
に用いられる像保持部材などが挙げられる。 絶縁層を有する電子写真感光体の代表的な構成
は、銅、ステンレス、アルミなどの支持体上に、
光導電層と絶縁層とがある積層体である。 光導電層はZnO、CdS、CdSe、Tio2、ZnS、
ZnSe、Se、Se−Te、Se−Te−AS等、またはポ
リビニルカルバゾル等の有機半導体を、単独もし
くは結着剤樹脂と共に、貼合わせ、蒸着、スパツ
ターリング、塗布などによつて形成される。光導
電層の厚さは、使用する光導電物質の種類や特性
にもよるが一般には、5〜100μ、特には10〜50μ
程度が好適である。 一般に、光導電層の保護及び耐久性、暗減衰特
性の改善等を主目的として絶縁層を付設する場合
には絶縁層は比較的薄く設定され、特定の電子写
真プロセスに用いる場合に設けられる絶縁層は比
較的厚く設定される。 通常、絶縁層の厚さは、5〜70μ、特には10〜
50μに設定される。 光導電層の結着樹脂および絶縁層形成に用いら
れる樹脂としては通常の各種の絶縁性樹脂が適宜
用いられるものである。例えばポリエチレン、ポ
リエステル、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポ
リ塩化ビニール、ポリ酢酸ビニール、アクリル樹
脂、ポリカーボネート、シリコン樹脂、弗素樹
脂、エポキシ樹脂等である。 実施例 1 第1図に示す方法で塗布を行つた。但し、図中
A1としても被塗布部材を用いた。まず、ポリビ
ニルカルバゾール(商品名:PVK、BASF社
製)、モノクロルベンゼン及びトリニトロフルオ
レノン(TNF)を各々、10:5:10の比率(重
量比)で均一に溶解したものを塗料とした。 又、被塗布部材としては、外径80mm長さ300mm
肉厚4mmのアルミ製シリンダーを用いた。そし
て、第1図に従つて塗布操作を行つた。 即ち、第3図a〜fは、2つの被塗布部材を交
互に塗布する(即ち、1方の被塗布部材に平衡部
材の役割りを持たせるものである)場合の、塗布
工程である。又、第4図は、第3図の各工程に対
応する被塗布部材の上下位置関係を模式的に示し
たものである。 第3図に従つて塗布工程を説明する。 a…一方のシリンダーを先に塗料中に沈めてお
き、然る後にもう他方のシリンダーを液面位置
まで下降させる。次に b…殆ど同じ速度(10cm/分)で他方のシリンダ
ーを塗料中に降下、一方のシリンダーを上昇さ
せる。 c…一方のシリンダーは塗布完了し上昇を続ける
(100cm/分の高速に切り換える)他方のシリン
ダーは塗料中で停止状態のままである。 d…一方のシリンダーは上方の定位置で新しいシ
リンダーと交換され、然る後100cm/分の速度
で液面位置まで下降する。この間他方のシリン
ダーは停止状態のままである。 e…bと同じ工程で他方のシリンダーが塗布され
る。 f…cと同じ工程で他方のシリンダーは塗布完了
する。 この様にして塗布された被塗布部材を、100℃
の乾燥で20分間乾燥した。この時の膜厚は7μで
あつた。このようにして感光体を製造した。 比較試料として、全く同一の塗布装置、塗料及
び塗布条件で、平衡部材(第1図の場合はA)を
使わずに塗布・乾燥した試料を作成した。この場
合は、当然のこと乍ら、塗料の液面は、塗布部材
の下降時には上昇し、塗布部材の上昇時には下降
する。この為、感光体被膜の表面を目視にて比較
した場合でも、比較試料には塗布ムラ、ダレ等の
乱れが確認された。一方本発明による方法で作成
した感光体には、塗布膜表面の乱れは認められな
かつた。 上述た二つの試料を(i)帯電(5.7KV)(ii)像露光
(25Lux・sec)(iii)現像(磁気ブラシ法)(iv)転写帯
電5.4KV、(v)ブラシクリーニング、から成るプロ
セスによつて画像出し評価を行なつたところ、比
較試料は塗布面の乱れに対応した画像の乱れが認
められたが、本発明によつて作成した感光体に
は、画像の乱れは認められなかつた。 実施例 2 第7図に示す塗布法により行つた。即ち、塗布
槽3をU字管とし、且つ塗料を塗布槽上端からオ
ーバーフローさせて液循環させつつ塗布した。塗
布槽はU字管である為塗料の流れは均一で、オー
バーフローする為に塗布液表面は常にリフレツシ
ユされる利点がある。更に溶剤の蒸発による粘度
変化は回収された塗料に溶剤を少しずつ添加して
補つた。又塗料中に混入したゴミ等はフイルター
12によつて除去した。 本実施例では、実施例1と全く同一の塗料、被
塗布部材を用いて、連続して20本の感光体を作成
し、更に比較の為に実施例1で作つた比較試料を
連続して20本作成した。 各々の試料の1本目と20本目を比較した結果を
下の表に示す。
品について表面保護および美観の目的で、あるい
は電気的遮蔽の目的で物品の表面に樹脂の被覆を
施すことがなされている。このような被覆は物品
に塗料を塗布することによつて容易に形成できる
ものである。 塗布方法としては、浸漬塗布、スプレー塗布、
ロールコーテイング、ブラシコーテイングなど
種々の方法があるが、できるだけ均一な塗膜の製
造については、浸漬塗布が有利である。しかしな
がら、浸漬方法によつて高度に均一化された塗膜
を形成する上で重大な障害がある。それは、ある
体積を有する被塗布部材を塗料中に浸漬させた場
合、塗料の液面が上昇し、引上げるときに下降す
る。その結果、1つには、塗料を収容している容
器の内壁と塗料の液面と境界線が上下に変動する
と、液面が上昇し(即ち、境界線が上に移動し)
たときに内壁に付着した塗料は液面が下降し(即
ち、境界線が下に移動し)ている間(完全に乾燥
状態にならないけれども)乾燥され、液面が再び
上昇してきたときに塊として塗料中に剥離混入す
る。この塊が塗膜中に混入すると厚さや物性にお
いて均一な塗膜が得られない。また、他の1つに
は、塗膜の厚さは、被塗布部材を塗料中から引上
げる速度によつて影響され、引上げ速度が大きい
程、塗膜が厚くなる。そこで、被塗布部材を引上
げるときに、塗料の液面が下方に変動したので
は、引上げ速度を一定にすることは事実上困難に
なる。 このような、問題点を解消するために、塗料を
収容する容器を非常に大きいものにして、液面の
上下変動の幅を無視できる程に小さくすること。
あるいは、液面の変動が外見上生じないように多
量の塗料を常時オーバーフローさせることも考え
られるが、前者の方法では、取扱う塗料の量が非
常に大きくなり、これを常に一定の組成に保つた
り、ゴムの混入を防止したりすることは大変な設
備と労力を必要とするし、また、後者の方法では
塗料の液面の変動を生じない大量の塗料のオーバ
ーフローをしなければならないと共に、被塗布部
材が浸漬するときにはより多くの塗料のオーバー
フローに伴う大きい液流が生じ、また引上げると
きには、より少い塗料のオーバーフローに伴う小
さい液流が生ずる、この塗料の液流の乱れは、形
成される塗膜の均一性を低下させてしまう。 而して本発明は、上記した如き欠点、即ち、塗
布操作中における塗料の液面の変動による塗膜の
不均一性を防止できる塗布方法を提供することを
主たる目的とする。 本発明による塗布方法は、被塗布部材を塗料中
に浸漬させて引上げる操作と並行して塗料の液面
の変動を防ぐための平衡部材を相対的に上下操作
することを特徴とするものである。 即ち、本発明による塗布方法においては、被塗
布部材の他に、平衡部材を浸漬引上げさせて液面
の変動を防ぐことにより、高精度の均一性を有す
る塗膜を形成できるものである。また、本発明に
よる塗布方法は、塗料の液面変動の防止を、平衡
部材の浸漬引上げ操作によつて行うため、液面変
動防止を容易・且つ確実に行うことができるもの
である。 平衡部材としては、被塗布部材と同一形状を有
するものが最も好適なものとして用いられる。被
塗布部材と同一形状とすることによつて、平衡部
材を被塗布部材と相対的に単純に操作すること
で、即ち、被塗布部材を浸漬するときには平衡部
材を引上げ、被塗布部材を引上げるときには平衡
部材を浸漬させることで塗料の液面変動は防止で
きる。さらに同一形状の場合、平衡部材自体も被
塗布部材にしたときには、2つの被塗布部材に同
時に塗布処理ができるため一層有効である。な
お、ここにいう同一形状とは、平衡部材の塗料中
に浸漬される部分の体積が被塗布部材の浸漬され
る部分の体積と同じの意味であり、外部形状は異
なつていてもよい。また、平衡部材としては、被
塗布部材とは体積が異なつているものを用いても
よい。この場合には、平衡部材の浸漬引上げ速度
を制御して、液面変動を起さないようにすればよ
い。また、被塗布部材の引上げ速度は、通常0.5
〜50cm/min特には3〜20cm/minが好適であ
る。 また、本発明の塗布方法において、長期間にわ
たり大量の被塗布部材の塗布処理を行う場合に
は、使用する塗料の組成を均一に保つために、塗
料を還流することは有効である。また、塗料を還
流する場合、オーバーフローさせることは特に効
果的である。この場合には、塗料をオーバーフロ
ーさせている状態で被塗布部材を塗料中に浸漬さ
せて引上げる操作を行うと並行して、塗料のオー
バーフローを中止した場合には、塗料の液面の変
動が防止されている条件で平衡部材を該被塗布部
材とは相対的に上下操作する。塗料がオーバーフ
ローされていない状態で、塗料の液面変動は既に
平衡部材の相対的な上下操作によつて防止されて
いるので、これに塗料を外部から供給してオーバ
ーフローさせたときも供給する塗料の量は一定で
よく、また、塗料中における塗料の液流が一定に
なるので均一な塗膜を形成することができる。 次に図面により本発明の塗布方法の代表的な1
態様を説明する。 第1図は被塗布部材と平衡部材を交互に動かす
ことによつて塗布する場合の塗布工程図である。
被塗布部材と平衡部材とは同一形状にされてい
る。 図中1は塗布槽、2は塗料である。 Aは平衡部材、B1,B2は被塗布部材を示す。 矢印は被塗布部材および平衡部材の動きを、矢
印なきものは停止を示す。 第1図のa〜fの各工程の説明は以下の通りで
ある。 a:B1を予め塗料中に浸漬、停止しておく。A
を下降させる。 b:次に同一の速度でAを下降、B1を上昇させ
る。 c:B1の塗布完了。Aを塗料中停止のままB1を
更に上方へ移動し、次の新しい被塗布部材B2
と交換する。 d:B2を下降させる。 e:同一の速度で(但しbの場合の速度とは異つ
ても良い)Aを上昇、B2を下降させる。 f:Aを上昇させて停止、B2も下降させて停止
させる。 第2図は第1図のa〜fに示す各工程を横に時
間軸、縦に被塗布部材および平衡部材の位置をも
つて示したものである。 Xは被塗布部材の着脱位置、Yは塗料の液面、
Zは塗布液中の停止位置を示し、折線Bは被塗布
部材の底面の位置の変位、折線Aは平衡部材の底
面の位置変位を示すものである。 第3図は、第2図において、平衡部材Aとして
被塗布部材を用いた場合の時間に対する平衡部材
と被塗布部材との位置の変位を示すグラフであ
る。平衡部材も被塗布部材なので、平衡部材の位
置変位を示す折線Aは被塗布部材の位置変位を示
す折線Bと対象になる。 第4図〜第7図は、第1図における桶型の塗布
槽の代りにU字管型の塗布槽3を用いた塗布態様
を示している。塗布槽をU字管とすることによ
り、塗料の量はより少なくて済む。又被塗布部材
と塗布槽内壁との距離が容易に一定とすることが
できる為に、塗膜の均一性も向上する。第4図は
これらの中でも最も基本的な塗布態様を示すもの
であり、塗布槽3中に収容された塗料2は撹拌器
4で撹拌されており、平衡部材Aと被塗布部材B
とが第1図と同様に相対的に上下操作されて、被
塗布部材Bには塗膜5が形成される。平衡部材A
として被塗布部材を採用してもよい。この場合に
は塗布処理数が倍増する。 第5図は第4図に於ける撹拌の代りに、塗料を
循環させる場合の塗布態様であり、6は塗料の流
入口、7は塗料の出口である。 第6図は第5図を更に改良したもので、塗料を
塗布槽上端からオーバーフローさせる場合の塗布
態様である。第5図の場合は表面部の塗料が淀む
傾向にあるが、第6図の場合本装置例には円滑な
塗料の流れが得られる。なお、この場合塗布中に
塗料の流入口6からの補充を中止したときには、
平衡部材の上下移動によつて塗料の流面が変動し
ないように平衡部材が操作されている状態で塗料
の流入とオーバーフローが行われるのである。8
はオーバーフローした塗料の受け皿、9は流出口
を示す。 第7図は塗料の循環系を含む塗布態様である。
オーバーフローした塗料は回収パイプ14を通つ
て回収槽16に収容されここで撹拌子15によつ
て十分に撹拌され、ポンプ13によつて塗布槽3
に送り込まれる。途中フイルター12によつて塗
料は口過されてゴミ等が除かれる。 10は塗料の受け皿、11はコツクである。 このようにして、塗料の液面の変動は効果的に
防がれるものであるが、本発明において、液面変
動は厳密に皆無であることが常に要求されるもの
ではなく、塗膜の精度に実質的に影響を与えない
程度の僅かな変動は容認され実質的に液面変動防
止されたものとしてとらえることができる。 被塗布部材としては、各種の物品が任意に採用
されるが、その代表的な1例として、電子写真に
用いられる像保持部材が挙げられる。像保持部材
は表面に絶縁層または光導電層を有するものであ
り、これらの層の均一性は像形成能に著しく影響
を与えるものであり、従つて、本発明による塗布
方法が最も有効に適用できる1例である。 電子写真法により、静電像またはトナー像が形
成される像保持部材としては電子写真感光体と称
せられる光導電層を有する像保持部材と光導電層
を有しない像保持部材とがあり通常、支持体とそ
の上にある像保持層から構成される。 電子写真感光体は所定の特性を得るためあるい
は適用される電子写真プロセスの種類に応じて
種々の構成をとる。電子写真感光体の代表的なも
のとして支持体上に光導電層が形成されている感
光体、および光導電層とその上の絶縁層との積層
を備えた感光体があり広く用いられている。支持
体と光導電層から構成される感光体は最も一般的
な電子写真プロセスによる、即ち帯電、画像露光
および現像、更に必要に応じて転写による画像形
成に用いられる。また絶縁層を備えた感光体にお
ける絶縁層は光導電層の保護、感光体の機械的強
度の改善、暗減衰特性の改善、または、特定の電
子写真プロセスに適用されるため、等の目的のた
めに設けられるものであり、このような絶縁層を
有する感光体または、絶縁層を有する感光体を用
いる電子写真プロセスの代表的な例は、例えば、
米国特許第2860048号公報、特公昭41−16429号公
報、特公昭38−15446号公報、特公昭46−3713号
公報、特公昭42−23910号公報、特公昭43−24748
号公報、特公昭42−19747号公報、特公昭36−
4121号公報などに記載されている。このほか、光
導電層を有しない絶縁層だけの像保持部材もあ
り、この像保持部材の用途の代表的ないくつかは
次に説明される。 (1) 例えば、特公報32−7115号公報、特公昭32−
8204号公報、特公昭43−1559号公報に記載され
ているように、電子写真感光体の繰返し使用性
の改善の目的で電子写真感光体に形成された静
電像を光導電層を持たない像保持部材に転写し
て現像を行い、次いでトナー画像は記録体に転
写される。この電子写真プロセスに用いられる
像保持部材。 (2) また、電子写真感光体に形成された静電像に
対応させて光導電層を持たない像保持部材に静
電像を形成させる他の電子写真プロセスとし
て、例えば、特公昭45−30320号公報、特公昭
48−5063号公報、特開昭51−341号公報などに
記載されているように、多数の微細な開口を有
するスクリーン状の電子写真感光体に所定の電
子写真プロセスによつて静電像を形成し、この
静電像を介して光導電層を持たない像保持部材
にコロナ帯電処理を行うことにより、コロナの
イオン流を変調させて静電像を光導電層を持た
ない像保持部材に形成させて、これをトナー現
像して記録体に転写させて最終画像を形成する
プロセスが挙げられる。この電子写真プロセス
に用いられる像保持部材などが挙げられる。 絶縁層を有する電子写真感光体の代表的な構成
は、銅、ステンレス、アルミなどの支持体上に、
光導電層と絶縁層とがある積層体である。 光導電層はZnO、CdS、CdSe、Tio2、ZnS、
ZnSe、Se、Se−Te、Se−Te−AS等、またはポ
リビニルカルバゾル等の有機半導体を、単独もし
くは結着剤樹脂と共に、貼合わせ、蒸着、スパツ
ターリング、塗布などによつて形成される。光導
電層の厚さは、使用する光導電物質の種類や特性
にもよるが一般には、5〜100μ、特には10〜50μ
程度が好適である。 一般に、光導電層の保護及び耐久性、暗減衰特
性の改善等を主目的として絶縁層を付設する場合
には絶縁層は比較的薄く設定され、特定の電子写
真プロセスに用いる場合に設けられる絶縁層は比
較的厚く設定される。 通常、絶縁層の厚さは、5〜70μ、特には10〜
50μに設定される。 光導電層の結着樹脂および絶縁層形成に用いら
れる樹脂としては通常の各種の絶縁性樹脂が適宜
用いられるものである。例えばポリエチレン、ポ
リエステル、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポ
リ塩化ビニール、ポリ酢酸ビニール、アクリル樹
脂、ポリカーボネート、シリコン樹脂、弗素樹
脂、エポキシ樹脂等である。 実施例 1 第1図に示す方法で塗布を行つた。但し、図中
A1としても被塗布部材を用いた。まず、ポリビ
ニルカルバゾール(商品名:PVK、BASF社
製)、モノクロルベンゼン及びトリニトロフルオ
レノン(TNF)を各々、10:5:10の比率(重
量比)で均一に溶解したものを塗料とした。 又、被塗布部材としては、外径80mm長さ300mm
肉厚4mmのアルミ製シリンダーを用いた。そし
て、第1図に従つて塗布操作を行つた。 即ち、第3図a〜fは、2つの被塗布部材を交
互に塗布する(即ち、1方の被塗布部材に平衡部
材の役割りを持たせるものである)場合の、塗布
工程である。又、第4図は、第3図の各工程に対
応する被塗布部材の上下位置関係を模式的に示し
たものである。 第3図に従つて塗布工程を説明する。 a…一方のシリンダーを先に塗料中に沈めてお
き、然る後にもう他方のシリンダーを液面位置
まで下降させる。次に b…殆ど同じ速度(10cm/分)で他方のシリンダ
ーを塗料中に降下、一方のシリンダーを上昇さ
せる。 c…一方のシリンダーは塗布完了し上昇を続ける
(100cm/分の高速に切り換える)他方のシリン
ダーは塗料中で停止状態のままである。 d…一方のシリンダーは上方の定位置で新しいシ
リンダーと交換され、然る後100cm/分の速度
で液面位置まで下降する。この間他方のシリン
ダーは停止状態のままである。 e…bと同じ工程で他方のシリンダーが塗布され
る。 f…cと同じ工程で他方のシリンダーは塗布完了
する。 この様にして塗布された被塗布部材を、100℃
の乾燥で20分間乾燥した。この時の膜厚は7μで
あつた。このようにして感光体を製造した。 比較試料として、全く同一の塗布装置、塗料及
び塗布条件で、平衡部材(第1図の場合はA)を
使わずに塗布・乾燥した試料を作成した。この場
合は、当然のこと乍ら、塗料の液面は、塗布部材
の下降時には上昇し、塗布部材の上昇時には下降
する。この為、感光体被膜の表面を目視にて比較
した場合でも、比較試料には塗布ムラ、ダレ等の
乱れが確認された。一方本発明による方法で作成
した感光体には、塗布膜表面の乱れは認められな
かつた。 上述た二つの試料を(i)帯電(5.7KV)(ii)像露光
(25Lux・sec)(iii)現像(磁気ブラシ法)(iv)転写帯
電5.4KV、(v)ブラシクリーニング、から成るプロ
セスによつて画像出し評価を行なつたところ、比
較試料は塗布面の乱れに対応した画像の乱れが認
められたが、本発明によつて作成した感光体に
は、画像の乱れは認められなかつた。 実施例 2 第7図に示す塗布法により行つた。即ち、塗布
槽3をU字管とし、且つ塗料を塗布槽上端からオ
ーバーフローさせて液循環させつつ塗布した。塗
布槽はU字管である為塗料の流れは均一で、オー
バーフローする為に塗布液表面は常にリフレツシ
ユされる利点がある。更に溶剤の蒸発による粘度
変化は回収された塗料に溶剤を少しずつ添加して
補つた。又塗料中に混入したゴミ等はフイルター
12によつて除去した。 本実施例では、実施例1と全く同一の塗料、被
塗布部材を用いて、連続して20本の感光体を作成
し、更に比較の為に実施例1で作つた比較試料を
連続して20本作成した。 各々の試料の1本目と20本目を比較した結果を
下の表に示す。
【表】
このように本実施例で得られた感光体の塗膜は
均一で、画像形成された場合にも、鮮明な画像が
得られた。
均一で、画像形成された場合にも、鮮明な画像が
得られた。
第1図は本発明による塗布方法の1態様であ
り、第1図のa,b,c,d,eおよびfは、塗
布操作の各工程を示す説明図である。第2図およ
び第3図は、第1図に示す塗布方法を実施する場
合の時間の経過に対する被塗布部材と平衡部材の
位置変化を示すグラフである。第4図、第5図、
第6図および第7図はそれぞれ、本発明の塗布方
法の他の態様を示す説明図である。 A……平衡部材、B1およびB2……被塗布部材、
1……塗布槽、2……塗料。
り、第1図のa,b,c,d,eおよびfは、塗
布操作の各工程を示す説明図である。第2図およ
び第3図は、第1図に示す塗布方法を実施する場
合の時間の経過に対する被塗布部材と平衡部材の
位置変化を示すグラフである。第4図、第5図、
第6図および第7図はそれぞれ、本発明の塗布方
法の他の態様を示す説明図である。 A……平衡部材、B1およびB2……被塗布部材、
1……塗布槽、2……塗料。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 被塗布部材を塗料中に浸漬させて引上げる操
作と並行して塗料の液面の変動を防ぐための平衡
部材を相対的に上下操作することを特徴とする塗
布方法。 2 塗料をオーバーフローさせている状態で被塗
布部材を塗料中に浸漬させて引上げる操作を行う
と並行して、塗料のオーバーフローを中止した場
合には、塗料の液面の変動が防止されている条件
で平衡部材を該被塗布部材とは相対的に上下操作
することを特徴とする塗布方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2597481A JPS57140675A (en) | 1981-02-24 | 1981-02-24 | Coating method |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2597481A JPS57140675A (en) | 1981-02-24 | 1981-02-24 | Coating method |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS57140675A JPS57140675A (en) | 1982-08-31 |
| JPH025468B2 true JPH025468B2 (ja) | 1990-02-02 |
Family
ID=12180694
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2597481A Granted JPS57140675A (en) | 1981-02-24 | 1981-02-24 | Coating method |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS57140675A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS62155961A (ja) * | 1985-12-27 | 1987-07-10 | Mita Ind Co Ltd | ドラム塗布方法および塗布装置 |
-
1981
- 1981-02-24 JP JP2597481A patent/JPS57140675A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS57140675A (en) | 1982-08-31 |
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