JPH0699770B2 - 展伸用アルミニウム合金 - Google Patents
展伸用アルミニウム合金Info
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- JPH0699770B2 JPH0699770B2 JP1336255A JP33625589A JPH0699770B2 JP H0699770 B2 JPH0699770 B2 JP H0699770B2 JP 1336255 A JP1336255 A JP 1336255A JP 33625589 A JP33625589 A JP 33625589A JP H0699770 B2 JPH0699770 B2 JP H0699770B2
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は半連続鋳造によって得られる展伸用のアルミニ
ウム合金、さらに具体的には合金溶湯を半連続鋳造する
ことによって得られる鋳塊におけるAl−Fe系金属間化合
物の晶出状態を制御した展伸用アルミニウム合金に関す
るものである。
ウム合金、さらに具体的には合金溶湯を半連続鋳造する
ことによって得られる鋳塊におけるAl−Fe系金属間化合
物の晶出状態を制御した展伸用アルミニウム合金に関す
るものである。
(従来の技術) JIS1000系或いは5000系のアルミニウム合金は、合金溶
湯を所謂DC鋳造と呼ばれる半連続鋳造法によって鋳造し
た場合に、得られた鋳塊内にしばしば樅の木組織と称さ
れる特有の鋳造組織が発生する。この樅の木組織とは、
合金中に含有されるFeに基いて鋳造組織中に晶出するAl
−Fe系金属間化合物の晶出状態の相違によって、鋳塊内
に発生する一種の組織むらを指すものであって、第1図
に示されるように鋳塊の表面部と内部とに異なる相が出
現し、このためその境界部に恰も樅の木のような形の境
界面を生ずる。
湯を所謂DC鋳造と呼ばれる半連続鋳造法によって鋳造し
た場合に、得られた鋳塊内にしばしば樅の木組織と称さ
れる特有の鋳造組織が発生する。この樅の木組織とは、
合金中に含有されるFeに基いて鋳造組織中に晶出するAl
−Fe系金属間化合物の晶出状態の相違によって、鋳塊内
に発生する一種の組織むらを指すものであって、第1図
に示されるように鋳塊の表面部と内部とに異なる相が出
現し、このためその境界部に恰も樅の木のような形の境
界面を生ずる。
従来の研究によれば、鋳塊における樅の木組織の内部領
域に晶出するAl−Fe系金属間化合物を含む相はAl6Feお
よびAl3Feを主体とする相であり、また鋳塊表面部即ち
樅の木の外部領域においてはAl3FeまたはAlmFeを含む相
であることが知られている。
域に晶出するAl−Fe系金属間化合物を含む相はAl6Feお
よびAl3Feを主体とする相であり、また鋳塊表面部即ち
樅の木の外部領域においてはAl3FeまたはAlmFeを含む相
であることが知られている。
このように樅の木組織を有する鋳塊は、内部領域と外部
領域で存在する相に相違があるために、これに表面研削
後展伸加工を加えて得られた加工製品は、その表面に化
学的なエッチングを施したりアルマイト加工を施した場
合に、Al6Feを含む相とこれを含まぬ相とが異なる色調
を呈し、殊にこの表面研削面部分に樅の木組織の外部領
域相と内部領域相との境界面が存在するときにはこの部
分に内外領域相の入り交じった部分を生ずるので、相の
相違に基く色調変化を生じ製品に色むらによる欠陥を生
ずる。
領域で存在する相に相違があるために、これに表面研削
後展伸加工を加えて得られた加工製品は、その表面に化
学的なエッチングを施したりアルマイト加工を施した場
合に、Al6Feを含む相とこれを含まぬ相とが異なる色調
を呈し、殊にこの表面研削面部分に樅の木組織の外部領
域相と内部領域相との境界面が存在するときにはこの部
分に内外領域相の入り交じった部分を生ずるので、相の
相違に基く色調変化を生じ製品に色むらによる欠陥を生
ずる。
そして、鋳塊中に一旦発生した樅の木組織はその後に行
なわれる鋳塊のソーキング処理、展伸加工、熱処理など
の諸工程を経ても消滅することがないので、このような
樅の木組織の発生した鋳塊から得られた展伸材を使用し
て、化成処理や陽極酸化処理等を必要とするような製
品、例えば印刷板、器物、建造物の外装材などの用途に
使用することが出来なかった。
なわれる鋳塊のソーキング処理、展伸加工、熱処理など
の諸工程を経ても消滅することがないので、このような
樅の木組織の発生した鋳塊から得られた展伸材を使用し
て、化成処理や陽極酸化処理等を必要とするような製
品、例えば印刷板、器物、建造物の外装材などの用途に
使用することが出来なかった。
従来からこのようなアルミニウム合金における樅の木組
織に基づく問題点を解決するために、樅の木組織の境界
面の発生位置を制御し、展伸加工を施すに際して鋳塊の
研削面に樅の木組織の外部領域相と内部領域相との境界
面が存在しないようにする幾つかの方法が提案されてい
る。
織に基づく問題点を解決するために、樅の木組織の境界
面の発生位置を制御し、展伸加工を施すに際して鋳塊の
研削面に樅の木組織の外部領域相と内部領域相との境界
面が存在しないようにする幾つかの方法が提案されてい
る。
(1)鋳塊研削面が全て外部領域相によって形成される
ように外部領域相と内部領域相との境界面の発生が鋳塊
の表面から可及的に深い位置となるように制御する方
法。
ように外部領域相と内部領域相との境界面の発生が鋳塊
の表面から可及的に深い位置となるように制御する方
法。
(2)鋳塊の研削面が全て内部領域相によって形成され
るように該境界面が可級的に鋳塊表面から浅い位置に発
生するように制御する方法。
るように該境界面が可級的に鋳塊表面から浅い位置に発
生するように制御する方法。
上記(1)の方法を実施するための方法としては特公昭
57−15186号公報、特公昭58−6774号公報、特公昭58−1
0455号公報などに開示されているように、Feを含むアル
ミニウム合金中に適量のNi、V、Co、Ca等の元素を添加
するか、特公昭58−26421号などに開示されるていよう
に合金中に適量のMgを含有せしめ、これとともに含有さ
れるFe、Siの含有比Fe/Siを重量比で2.0+0.5×Mg%以
下とすることにより、或いは特開昭59−223141号公報な
どに開示されているように合金中に適量のBを含有せし
めた上で、Bの含有量との関連において鋳塊の冷却速度
を調節することなどにより、また特開昭61−104044号公
報に開示されるように合金中に適量のMgとCrを添加する
とともに鋳造に際し鋳造組織中のデンドライトアームス
ペイシングを小さくするように冷却速度の調節を行なう
などにより外部領域相の拡大をはかる方法などが提案さ
れている。
57−15186号公報、特公昭58−6774号公報、特公昭58−1
0455号公報などに開示されているように、Feを含むアル
ミニウム合金中に適量のNi、V、Co、Ca等の元素を添加
するか、特公昭58−26421号などに開示されるていよう
に合金中に適量のMgを含有せしめ、これとともに含有さ
れるFe、Siの含有比Fe/Siを重量比で2.0+0.5×Mg%以
下とすることにより、或いは特開昭59−223141号公報な
どに開示されているように合金中に適量のBを含有せし
めた上で、Bの含有量との関連において鋳塊の冷却速度
を調節することなどにより、また特開昭61−104044号公
報に開示されるように合金中に適量のMgとCrを添加する
とともに鋳造に際し鋳造組織中のデンドライトアームス
ペイシングを小さくするように冷却速度の調節を行なう
などにより外部領域相の拡大をはかる方法などが提案さ
れている。
また、(2)の方法を実施するための方法としては特開
昭61−110741号公報および特開昭62−275546号公報など
に開示されているように、適量のMgの存在下において合
金中のFe/Si比を重量比で6.5+3×Mg%としさらに冷却
速度を調節することによって、また特開昭59−223142号
公報などに開示されるように、合金中のBと冷却速度の
調節により内部領域相の拡大をはかる方法などが提案さ
れている。
昭61−110741号公報および特開昭62−275546号公報など
に開示されているように、適量のMgの存在下において合
金中のFe/Si比を重量比で6.5+3×Mg%としさらに冷却
速度を調節することによって、また特開昭59−223142号
公報などに開示されるように、合金中のBと冷却速度の
調節により内部領域相の拡大をはかる方法などが提案さ
れている。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら上記した従来技術においては下記のような
問題点が残されている。
問題点が残されている。
即ち、(1)の方法を実施するために、特公昭58−2642
1号公報その他に示されるように合金中にNi、V、Co、C
a等の元素を添加することは、これらの元素の特殊性か
ら合金の使用分野が限定されたり、リターン材の利用範
囲が制限されるという問題を生ずる。また特公昭58−26
421号公報に示されるように合金中におけるFe/Si量比を
2.0+0.5Mg%以下とするときは後述するように鋳塊中に
従来の樅の木組織と異なる晶出物、即ちα−AlFeSiから
なる相を生じで、これまた合金の利用範囲に制限を受け
るので好ましくない。
1号公報その他に示されるように合金中にNi、V、Co、C
a等の元素を添加することは、これらの元素の特殊性か
ら合金の使用分野が限定されたり、リターン材の利用範
囲が制限されるという問題を生ずる。また特公昭58−26
421号公報に示されるように合金中におけるFe/Si量比を
2.0+0.5Mg%以下とするときは後述するように鋳塊中に
従来の樅の木組織と異なる晶出物、即ちα−AlFeSiから
なる相を生じで、これまた合金の利用範囲に制限を受け
るので好ましくない。
またさらに特開昭59−223141号や特開昭61−104044号公
報などにおいて述べられているように鋳造に際しての鋳
塊冷却速度やデンドライトアームスペーシング制御する
ことによって樅の木組織の内外領域相界面位置の制御を
行なうことは該位置が僅かな冷却速度やデンドライトア
ームスペーシングの違いにより微妙に変化する上に、こ
の種アルミニウム合金鋳塊のサイズにおいて通常行なわ
れている鋳造条件から逸脱したものとなるために鋳造の
実施がきわめて困難となる。
報などにおいて述べられているように鋳造に際しての鋳
塊冷却速度やデンドライトアームスペーシング制御する
ことによって樅の木組織の内外領域相界面位置の制御を
行なうことは該位置が僅かな冷却速度やデンドライトア
ームスペーシングの違いにより微妙に変化する上に、こ
の種アルミニウム合金鋳塊のサイズにおいて通常行なわ
れている鋳造条件から逸脱したものとなるために鋳造の
実施がきわめて困難となる。
また(2)の方法を実施するために採られる方法、即ち
特開昭61−110741号公報および特開昭62−275546号公報
の方法における如く合金中のFe/Si量比を6.5+3×Mg%
以上に採るときは合金の絞り加工性が展伸加工と熱処理
の影響を受けやすくなり爾後加工に制限を受けたり、陽
極酸化処理を施した場合の皮膜の着色濃度が高くなり過
ぎたりするので好ましくない。
特開昭61−110741号公報および特開昭62−275546号公報
の方法における如く合金中のFe/Si量比を6.5+3×Mg%
以上に採るときは合金の絞り加工性が展伸加工と熱処理
の影響を受けやすくなり爾後加工に制限を受けたり、陽
極酸化処理を施した場合の皮膜の着色濃度が高くなり過
ぎたりするので好ましくない。
本発明は樅の木組織を発生するようなFeを含む展伸用ア
ルミニウム合金において、上記したような問題点を解決
し、特殊な添加元素を添加することなく、また特殊な鋳
塊冷却速度を採用することなく、通常行なわれるような
DC鋳造条件によって鋳造を行なうことによって樅の木組
織における内部領域相の拡大した、言換えれば内外領域
相の境界面が鋳塊表面から極めて浅い位置に存在する鋳
塊が得られるようなアルミニウム合金を提供することを
目的としたものである。
ルミニウム合金において、上記したような問題点を解決
し、特殊な添加元素を添加することなく、また特殊な鋳
塊冷却速度を採用することなく、通常行なわれるような
DC鋳造条件によって鋳造を行なうことによって樅の木組
織における内部領域相の拡大した、言換えれば内外領域
相の境界面が鋳塊表面から極めて浅い位置に存在する鋳
塊が得られるようなアルミニウム合金を提供することを
目的としたものである。
(課題を解決するための手段) 即ち本発明者らは、上記した目的を達成するために展伸
用アルミニウム合金中におけるDC鋳造における鋳造条件
や、合金中に通常的に含まれるFe、Si、Mg、Cuなどの元
素および不可避的な不純物として含まれる微量元素、Fe
/Si量比等が鋳塊の樅の木組織発生に及ぼす影響等につ
いて克明に研究検討を重ねた結果、本発明を完成するに
至ったものである。
用アルミニウム合金中におけるDC鋳造における鋳造条件
や、合金中に通常的に含まれるFe、Si、Mg、Cuなどの元
素および不可避的な不純物として含まれる微量元素、Fe
/Si量比等が鋳塊の樅の木組織発生に及ぼす影響等につ
いて克明に研究検討を重ねた結果、本発明を完成するに
至ったものである。
本発明者らの研究によれば、この種の展伸用アルミニウ
ム合金鋳塊に通常的に含有され、樅の木組織の発生状態
に影響する元素のうちで最もその影響の大きいものはCa
であって、その存在量が0.3ppm程度から既に影響を及ぼ
し、次に影響の大きい元素はSrおよびBaでありその存在
量1〜2ppm程度からその影響がではじめる。
ム合金鋳塊に通常的に含有され、樅の木組織の発生状態
に影響する元素のうちで最もその影響の大きいものはCa
であって、その存在量が0.3ppm程度から既に影響を及ぼ
し、次に影響の大きい元素はSrおよびBaでありその存在
量1〜2ppm程度からその影響がではじめる。
すでに従来技術で述べられたようなNi、V、CoやCrは10
0ppmのオーダーで初めて影響を及ぼすものであるし、通
常この種の合金中に不純物若しくは有意添加元素として
一般的に含有されるMg、Cuについては0.1%のオーダー
で影響するものであることが判明した。
0ppmのオーダーで初めて影響を及ぼすものであるし、通
常この種の合金中に不純物若しくは有意添加元素として
一般的に含有されるMg、Cuについては0.1%のオーダー
で影響するものであることが判明した。
また合金中のFe/Siの量比もかなり大きく樅の木組織の
発生状態に影響を及ぼすことが判かった。
発生状態に影響を及ぼすことが判かった。
また更にこの種展伸用アルミニウム合金の鋳造に際して
一般的に行なわれているTiB2の添加による結晶微細化処
理については通常行なわれるTiB2の量的範囲においては
樅の木組織の発生状態にそれほど大きい影響を及ぼすこ
とがないことが確認された。
一般的に行なわれているTiB2の添加による結晶微細化処
理については通常行なわれるTiB2の量的範囲においては
樅の木組織の発生状態にそれほど大きい影響を及ぼすこ
とがないことが確認された。
また合金鋳造条件においては上記の諸元素による影響を
取り除いた場合においては冷却速度は通常のDC鋳造にお
ける冷却速度の範囲、即ち2〜8℃/sec.の範囲におい
ては樅の木組織の境界面の消長にはそれほど影響がな
く、鋳造温度は若干影響を及ぼすが、特別な低温鋳込を
行なわない限り問題にならないことが判かった。
取り除いた場合においては冷却速度は通常のDC鋳造にお
ける冷却速度の範囲、即ち2〜8℃/sec.の範囲におい
ては樅の木組織の境界面の消長にはそれほど影響がな
く、鋳造温度は若干影響を及ぼすが、特別な低温鋳込を
行なわない限り問題にならないことが判かった。
本発明の展伸用アルミニウム合金は、以上の研究結果を
総合的に判断することによって完成されたものであっ
て、重量にてFe0.15〜2.0%、Si0.03〜0.5%、Ti0.005
〜0.1%、B0.0001〜0.003%以下、Mg0.4%未満、Cu0.2
%未満を不純物又は有意添加元素として含み、残部が上
記以外の不可避的不純物およびAlよりなるアルミニウム
合金であって、合金中のFe/Si量比と該不可避的不純物
元素中のCa量とが第2図のに示す点、 A(Fe/Si=2,Ca=0ppm) B(Fe/Si=2,Ca=0.3ppm) C(Fe/Si=4,Ca=0.5ppm) D(Fe/Si=6,Ca=1.5ppm) E(Fe/Si=6,Ca=0ppm) を結ぶ直線にて囲まれた範囲内にあり、さらに必要に応
じ合金中の不可避的不純物のうちのSrを1ppm以下、Baを
2ppm以下、これら以外の不可避的不純物元素のうち、N
i、Co、V、Crの各含有量を0.01%以下となるようにそ
の許容範囲を定めたものである。
総合的に判断することによって完成されたものであっ
て、重量にてFe0.15〜2.0%、Si0.03〜0.5%、Ti0.005
〜0.1%、B0.0001〜0.003%以下、Mg0.4%未満、Cu0.2
%未満を不純物又は有意添加元素として含み、残部が上
記以外の不可避的不純物およびAlよりなるアルミニウム
合金であって、合金中のFe/Si量比と該不可避的不純物
元素中のCa量とが第2図のに示す点、 A(Fe/Si=2,Ca=0ppm) B(Fe/Si=2,Ca=0.3ppm) C(Fe/Si=4,Ca=0.5ppm) D(Fe/Si=6,Ca=1.5ppm) E(Fe/Si=6,Ca=0ppm) を結ぶ直線にて囲まれた範囲内にあり、さらに必要に応
じ合金中の不可避的不純物のうちのSrを1ppm以下、Baを
2ppm以下、これら以外の不可避的不純物元素のうち、N
i、Co、V、Crの各含有量を0.01%以下となるようにそ
の許容範囲を定めたものである。
(作用) 次に本発明の詳細およびその作用について説明する。
即ち、本発明者らの行なった上記の樅の木組織に関する
研究において、発明者らは鋳塊鋳造組織中に晶出するAl
3Feの結晶は針状または板状の形状でそれぞれマトリッ
クス中に独立した状態で晶出し、連続した成長は行なわ
れないことを見出した。一方Al6Fe相およびAlmFe相はネ
ットワークの形状を有しており、その晶出は成長による
場合が多いことも確認された。
研究において、発明者らは鋳塊鋳造組織中に晶出するAl
3Feの結晶は針状または板状の形状でそれぞれマトリッ
クス中に独立した状態で晶出し、連続した成長は行なわ
れないことを見出した。一方Al6Fe相およびAlmFe相はネ
ットワークの形状を有しており、その晶出は成長による
場合が多いことも確認された。
合金中に含まれる不可避的不純物中で、特に樅の木組織
の発生状態に影響を及ぼす元素はCa、Sr、Baの三つの元
素であってこれらの元素の存在は、鋳造組織中における
Al3Fe相の晶出(結晶核生成)を容易にし、過冷却を抑
える働きをする。このことは上記したCa等の元素が存在
すると、Al3Feの核発生が多くなり、Al6Feの成長に必要
な融体のネットワークが分断されて、その成長が抑えら
れてしまうことを意味する。従って、合金中に樅の木組
織の内部領域相を発達させ内外領域相の境界面を鋳塊の
表面近い位置にするためには合金中に含まれるCa、Srお
よびBaの量を可及的に低く抑える必要があることが判っ
た。殊にCaは合金原料として用いられるアルミニウム電
解地金中に既に10ppm程度が混入されており、更に合金
溶製に際して使用される溶解保持炉、溶湯中の種々の介
在物除去のために用いられるポーラスチューブフィルタ
ー等の濾過装置および鋳込樋その他の鋳造器具における
ライニング用の耐火物等からの汚染を考慮するとその影
響は無視できない。
の発生状態に影響を及ぼす元素はCa、Sr、Baの三つの元
素であってこれらの元素の存在は、鋳造組織中における
Al3Fe相の晶出(結晶核生成)を容易にし、過冷却を抑
える働きをする。このことは上記したCa等の元素が存在
すると、Al3Feの核発生が多くなり、Al6Feの成長に必要
な融体のネットワークが分断されて、その成長が抑えら
れてしまうことを意味する。従って、合金中に樅の木組
織の内部領域相を発達させ内外領域相の境界面を鋳塊の
表面近い位置にするためには合金中に含まれるCa、Srお
よびBaの量を可及的に低く抑える必要があることが判っ
た。殊にCaは合金原料として用いられるアルミニウム電
解地金中に既に10ppm程度が混入されており、更に合金
溶製に際して使用される溶解保持炉、溶湯中の種々の介
在物除去のために用いられるポーラスチューブフィルタ
ー等の濾過装置および鋳込樋その他の鋳造器具における
ライニング用の耐火物等からの汚染を考慮するとその影
響は無視できない。
一方合金中のFe/Siの量比についてはこの種のアルミニ
ウム合金において、加工性その他の理由により好適とさ
れる範囲は2〜6であるが、その範囲内において樅の木
組織の境界面の消長は合金中に含まれるCa量の多寡によ
って大きく影響されることも判かった。
ウム合金において、加工性その他の理由により好適とさ
れる範囲は2〜6であるが、その範囲内において樅の木
組織の境界面の消長は合金中に含まれるCa量の多寡によ
って大きく影響されることも判かった。
第2図はこれに関して発明者らの行なった実験結果を示
すものである。
すものである。
即ち第2図はMg、Cuなどの影響をできるだけ低く抑える
ため高純度アルミニウム地金を使用し、これにさらにFe
/Siの量比とCaの含有量を変化させてそれぞれ添加して
溶製されたアルミニウム合金から鋳造された鋳塊(断面
寸法:140mm×160mm)における樅の木組織境界面位置の
変化の状況を示したものである。
ため高純度アルミニウム地金を使用し、これにさらにFe
/Siの量比とCaの含有量を変化させてそれぞれ添加して
溶製されたアルミニウム合金から鋳造された鋳塊(断面
寸法:140mm×160mm)における樅の木組織境界面位置の
変化の状況を示したものである。
図中縦軸にはCa量(ppm)横軸にはFe/Si重量比を採り、
判定基準としては、鋳塊における経済的面削深さ10mmを
基準として、樅の木組織の境界面の深さが10mm以内に収
まるもの、言換えれば10mmの面削を行なった段階で鋳塊
が完全に樅の木組織の内部領域相で占められているもの
を合目的々良品(○)とし、それ以外のものを欠陥品
(●)とした。
判定基準としては、鋳塊における経済的面削深さ10mmを
基準として、樅の木組織の境界面の深さが10mm以内に収
まるもの、言換えれば10mmの面削を行なった段階で鋳塊
が完全に樅の木組織の内部領域相で占められているもの
を合目的々良品(○)とし、それ以外のものを欠陥品
(●)とした。
第2図の結果より見られるようにFe/Si量比2〜6の範
囲内において、Ca量がB(Fe/Si比2、Ca0.3ppm)、C
(Fe/S比4、Ca0.5ppm)およびD(Fe/Si比6、Ca1.5pp
m)の諸点を結ぶ直線以下の範囲で占められる量的範囲
であれば、合目的々良品が得られることが判かる。また
上記の結果によれば本発明のアルミニウム合金における
合金中のCaの最大許容量は1.5ppmであることも示されて
いる。
囲内において、Ca量がB(Fe/Si比2、Ca0.3ppm)、C
(Fe/S比4、Ca0.5ppm)およびD(Fe/Si比6、Ca1.5pp
m)の諸点を結ぶ直線以下の範囲で占められる量的範囲
であれば、合目的々良品が得られることが判かる。また
上記の結果によれば本発明のアルミニウム合金における
合金中のCaの最大許容量は1.5ppmであることも示されて
いる。
また合金中のFe、Si含有量は合金強度、耐食性、経済性
等を考慮の上でこの種のアルミニウム合金におけるごく
一般的な量的範囲に属する範囲に定めたものであり、重
量でFeは0.15〜2.0%、Siは0.03〜0.5%とした。
等を考慮の上でこの種のアルミニウム合金におけるごく
一般的な量的範囲に属する範囲に定めたものであり、重
量でFeは0.15〜2.0%、Siは0.03〜0.5%とした。
Fe量が0.15%未満であるときは合金強度が不足し、2.0
%を超えるときは耐食性が低下する。またSi量が0.03%
未満であるときは原料アルミニウム地金に高純度地金を
必要とするので経済的でないし、0.5%を超えると合金
の耐食性の低下が著しく共に好ましくない。
%を超えるときは耐食性が低下する。またSi量が0.03%
未満であるときは原料アルミニウム地金に高純度地金を
必要とするので経済的でないし、0.5%を超えると合金
の耐食性の低下が著しく共に好ましくない。
またFe/Siの量比の2〜6は合金の加工性と前記Caの含
有量と関連した樅の木組織に対する影響度の両方から定
められたものであって、その値が2以下であるときは合
金中の晶出物の殆どがα−AlFeSiとなり、本発明におい
て問題とする樅の木組織で示される相とは異なる相が出
現するので本発明の対象外となる。一方、その値が6を
超えると圧延加工して得られた板における絞り加工性が
熱処理等の影響を受けやすくなるなどの問題を生ずるの
で好ましくない。
有量と関連した樅の木組織に対する影響度の両方から定
められたものであって、その値が2以下であるときは合
金中の晶出物の殆どがα−AlFeSiとなり、本発明におい
て問題とする樅の木組織で示される相とは異なる相が出
現するので本発明の対象外となる。一方、その値が6を
超えると圧延加工して得られた板における絞り加工性が
熱処理等の影響を受けやすくなるなどの問題を生ずるの
で好ましくない。
またMg、Cuは不純物として、または時として強度調整の
ために意識的に添加される元素であるが、合金中のMg量
が0.4%以上、またCu量が0.2%以上となると樅の木組織
の生成状態に影響を及ぼすようになるのでそれぞれその
含有量を上記した値未満に留めることが望ましい。
ために意識的に添加される元素であるが、合金中のMg量
が0.4%以上、またCu量が0.2%以上となると樅の木組織
の生成状態に影響を及ぼすようになるのでそれぞれその
含有量を上記した値未満に留めることが望ましい。
また結晶微細化剤として、Tiを0.005〜0.1%、Bを0.00
01〜0.03%添加する。Ti0.005%、B0.0001%未満ではそ
の微細化効果が不充分であり、またTi0.1%、B0.03%を
超えると展伸加工を施すことにより圧延板としたときに
レザーストリークなどの表面欠陥を生じやすくなるので
ともに好ましくない。
01〜0.03%添加する。Ti0.005%、B0.0001%未満ではそ
の微細化効果が不充分であり、またTi0.1%、B0.03%を
超えると展伸加工を施すことにより圧延板としたときに
レザーストリークなどの表面欠陥を生じやすくなるので
ともに好ましくない。
またこの他僅かな含有量で樅の木組織に影響を与える不
可避的不純物としてSrおよびBaが挙げられる。これらの
元素はそれぞれSr1ppm以下、Ba2ppm以下であれば樅の木
組織の状態に影響をおよぼすことがないことが確認され
ており、原料アルミニウム地金中に含まれる量は一般的
には1ppm以下であるが、時としてCaの場合と同様に保持
炉耐火材やポーラスチューブフィルターや樋材等の鋳造
装置器具等からの汚染によって許容限界値以上に達する
ことがあるのでその挙動に充分留意する必要がある。
可避的不純物としてSrおよびBaが挙げられる。これらの
元素はそれぞれSr1ppm以下、Ba2ppm以下であれば樅の木
組織の状態に影響をおよぼすことがないことが確認され
ており、原料アルミニウム地金中に含まれる量は一般的
には1ppm以下であるが、時としてCaの場合と同様に保持
炉耐火材やポーラスチューブフィルターや樋材等の鋳造
装置器具等からの汚染によって許容限界値以上に達する
ことがあるのでその挙動に充分留意する必要がある。
その他の不可避的不純物元素中で樅の木組織に影響を及
ぼす元素はNi、V、Co、Cr等であるがこれらの元素は10
0ppmのオーダーで含有されて始めてその影響が出てくる
ものであり、通常の不純物含有範囲ではそれほど問題に
はならないが、合金原料として返り材等を使用した場合
に上記したオーダーを超えることも予想されるので念の
ため、これら他の不可避的元素の含有量を各0.01%以下
に定めた。
ぼす元素はNi、V、Co、Cr等であるがこれらの元素は10
0ppmのオーダーで含有されて始めてその影響が出てくる
ものであり、通常の不純物含有範囲ではそれほど問題に
はならないが、合金原料として返り材等を使用した場合
に上記したオーダーを超えることも予想されるので念の
ため、これら他の不可避的元素の含有量を各0.01%以下
に定めた。
本発明の展伸用アルミニウム合金を溶製するに当たっ
て、合金中におけるFe、Si含有量およびFe/Siの量比は
原料となるアルミニウム地金の配合量を調整することに
よって制御できる。
て、合金中におけるFe、Si含有量およびFe/Siの量比は
原料となるアルミニウム地金の配合量を調整することに
よって制御できる。
またCaの含有量は地金溶製段階でおよそ十数ppmであ
り、其の後の鋳造段階でさらにその量の増加が見込ま
れ、何れにしても無視できない程度にその含有量が多い
ので、溶解保持炉中でAlF系フラックス処理と塩素ガス
による溶湯処理を行なうことによって少なくとも溶製段
階終了時点で1.5ppm以下可及的に少なくなるように脱Ca
処理を施しておく必要がある。
り、其の後の鋳造段階でさらにその量の増加が見込ま
れ、何れにしても無視できない程度にその含有量が多い
ので、溶解保持炉中でAlF系フラックス処理と塩素ガス
による溶湯処理を行なうことによって少なくとも溶製段
階終了時点で1.5ppm以下可及的に少なくなるように脱Ca
処理を施しておく必要がある。
またSr、Baもその含有が本発明の許容範囲を超えること
が見込まれる場合には、脱Ca処理と同様の手法によって
これらの元素の低減をはかる必要がある。
が見込まれる場合には、脱Ca処理と同様の手法によって
これらの元素の低減をはかる必要がある。
なお上記溶解保持炉中での上記元素含有の低減措置のみ
で不充分であるような場合には、ポーラスチューブフィ
ルターや鋳造用器具のライニング等を吟味することによ
って、可及的にこれらの元素による再汚染を防止するこ
とも考慮しなければならないことは勿論のことであり、
また場合によって濾過処理を施した溶湯に再度上記した
ような含有量の低減処理を行なうことも考慮する必要が
ある。
で不充分であるような場合には、ポーラスチューブフィ
ルターや鋳造用器具のライニング等を吟味することによ
って、可及的にこれらの元素による再汚染を防止するこ
とも考慮しなければならないことは勿論のことであり、
また場合によって濾過処理を施した溶湯に再度上記した
ような含有量の低減処理を行なうことも考慮する必要が
ある。
本発明の展伸用アルミニウム合金を用いての鋳造は何等
特殊の鋳造条件によって行なうことなく従来この種のア
ルミニウム合金を半連続鋳造するための一般的な条件を
適用して鋳造を行なうことによって、樅の木組織の内部
領域相の発達した、言換えれば僅かの研削量で、爾後の
工程において樅の木組織による弊害の出ないような高品
質な鋳塊を得ることができる。
特殊の鋳造条件によって行なうことなく従来この種のア
ルミニウム合金を半連続鋳造するための一般的な条件を
適用して鋳造を行なうことによって、樅の木組織の内部
領域相の発達した、言換えれば僅かの研削量で、爾後の
工程において樅の木組織による弊害の出ないような高品
質な鋳塊を得ることができる。
(実施例) 次に本発明の実施例について述べる。
第1表は本実施例に使用した展伸用アルミニウム合金の
化学組成について示したものである。
化学組成について示したものである。
第1表中実施番号1〜5には本発明の合金の、また実施
番号6〜10は比較のため行なった本発明以外の合金組成
を有する合金についての化学組成値およびFe/Si量比に
ついて示した。
番号6〜10は比較のため行なった本発明以外の合金組成
を有する合金についての化学組成値およびFe/Si量比に
ついて示した。
また第2表は第1表に示す展伸用アルミニウム合金を溶
製し、これを半連続鋳造装置を使用して断面508mm×108
0mmの鋳塊を鋳造したときの鋳造速度、冷却速度、鋳造
温度などの鋳造条件および鋳塊に生じた樅の木組織にお
ける内外領域相境界面の鋳塊表面から測った最深部の位
置を示したものである。
製し、これを半連続鋳造装置を使用して断面508mm×108
0mmの鋳塊を鋳造したときの鋳造速度、冷却速度、鋳造
温度などの鋳造条件および鋳塊に生じた樅の木組織にお
ける内外領域相境界面の鋳塊表面から測った最深部の位
置を示したものである。
なお、冷却速度の測定は鋳型内における合金溶湯の表面
下20mmの位置で行ない、また鋳造温度の測定は鋳型壁か
ら50mm内部で且つ溶湯表面下20mmの位置で行なった。
下20mmの位置で行ない、また鋳造温度の測定は鋳型壁か
ら50mm内部で且つ溶湯表面下20mmの位置で行なった。
第2表から判かるように、各元素の含有量が本発明に定
めた範囲内にあり、且つFe/Si比とCa量とが第2図A〜
Eで囲まれた本発明の範囲内にある本発明のアルミニウ
ム合金(実施番号1〜5)においては、鋳造条件の多少
の変化に拘らず樅の木組織の内外領域相の境界面の最深
部が10mm以内であるのに対して本発明に定めた化学組成
値を逸脱した化学組成値の元素を含有するか、またはFe
/Si比とCa量とが第2図に示すA〜Eで囲まれた本発明
の範囲を逸脱した範囲を示す比較実施例のアルミニウム
合金(実施番号6〜10)においては樅の木組織境界面の
最深部の値が15mm以上で且つバラツキが大きく、このこ
とは本発明による展伸用アルミニウム合金は表面研削の
経済的深さである10mmの表面研削を施すことによって研
削面は完全に樅の木組織の内部領域相となっており、従
ってこの鋳塊を展伸加工して得られた製品はこれに化学
皮膜、または陽極酸化皮膜を施した場合において着色む
らに基く不良品を生ずることがないこと、これに対して
比較実施例に用いた展伸用アルミニウム合金において
は、鋳塊に10mmの研削を施した場合に、樅の木組織境界
面の最深部の値のバラツキ及びこれと最浅部との変動幅
によって鋳塊表面には樅の木組織の内外領域相が入り交
じった状態で存在する確率が高く、従って爾後の加工工
程を経て得られた製品に安定的に樅の木組織による欠陥
を生じないものを得ることが困難であることを示してい
る。
めた範囲内にあり、且つFe/Si比とCa量とが第2図A〜
Eで囲まれた本発明の範囲内にある本発明のアルミニウ
ム合金(実施番号1〜5)においては、鋳造条件の多少
の変化に拘らず樅の木組織の内外領域相の境界面の最深
部が10mm以内であるのに対して本発明に定めた化学組成
値を逸脱した化学組成値の元素を含有するか、またはFe
/Si比とCa量とが第2図に示すA〜Eで囲まれた本発明
の範囲を逸脱した範囲を示す比較実施例のアルミニウム
合金(実施番号6〜10)においては樅の木組織境界面の
最深部の値が15mm以上で且つバラツキが大きく、このこ
とは本発明による展伸用アルミニウム合金は表面研削の
経済的深さである10mmの表面研削を施すことによって研
削面は完全に樅の木組織の内部領域相となっており、従
ってこの鋳塊を展伸加工して得られた製品はこれに化学
皮膜、または陽極酸化皮膜を施した場合において着色む
らに基く不良品を生ずることがないこと、これに対して
比較実施例に用いた展伸用アルミニウム合金において
は、鋳塊に10mmの研削を施した場合に、樅の木組織境界
面の最深部の値のバラツキ及びこれと最浅部との変動幅
によって鋳塊表面には樅の木組織の内外領域相が入り交
じった状態で存在する確率が高く、従って爾後の加工工
程を経て得られた製品に安定的に樅の木組織による欠陥
を生じないものを得ることが困難であることを示してい
る。
(効果) 以上述べたように、本発明の展伸用アルミニウム合金は
従来この種のアルミニウム合金において問題とされてい
た樅の木組織に基く欠陥を解消するために行なわれてい
たNi、V、Co、Cr、Ca等の特殊元素の添加や合金の半連
続鋳造に際して特殊な冷却速度を採用することなく、単
に樅の木組織の発生状態に関与するような不可避的不純
物の含有量の調整、並びに合金のFe/Si比と不可避的不
純物中のCa含有量との制御を行なうのみで、通常の鋳造
条件内で鋳塊の鋳造を行なうことにより樅の木組織の内
外領域相の境界面を鋳塊の極く浅い位置に安定して存在
させることができ、これによって極く少ない研削量で研
削後の表面全面に樅の木組織の内部領域相を持った鋳塊
を得ることができるので、これを展伸加工して得られた
アルミニウム合金製品に陽極酸化処理などの表面処理を
施した場合に、均一美麗な表面を有する製品を得ること
ができるので工業的に優れた発明であると云うことがで
きる。
従来この種のアルミニウム合金において問題とされてい
た樅の木組織に基く欠陥を解消するために行なわれてい
たNi、V、Co、Cr、Ca等の特殊元素の添加や合金の半連
続鋳造に際して特殊な冷却速度を採用することなく、単
に樅の木組織の発生状態に関与するような不可避的不純
物の含有量の調整、並びに合金のFe/Si比と不可避的不
純物中のCa含有量との制御を行なうのみで、通常の鋳造
条件内で鋳塊の鋳造を行なうことにより樅の木組織の内
外領域相の境界面を鋳塊の極く浅い位置に安定して存在
させることができ、これによって極く少ない研削量で研
削後の表面全面に樅の木組織の内部領域相を持った鋳塊
を得ることができるので、これを展伸加工して得られた
アルミニウム合金製品に陽極酸化処理などの表面処理を
施した場合に、均一美麗な表面を有する製品を得ること
ができるので工業的に優れた発明であると云うことがで
きる。
第1図は展伸用アルミニウム合金鋳塊における樅の木組
織の発生状況を示す鋳塊断面図である。 第2図は合金中のFe/Si量比とCa含有量とが樅の木組織
の発生に関与する状況を示す相関図である。
織の発生状況を示す鋳塊断面図である。 第2図は合金中のFe/Si量比とCa含有量とが樅の木組織
の発生に関与する状況を示す相関図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 市川 勝三 静岡県庵原郡蒲原町蒲原1丁目34番1号 株式会社日軽技研内 (72)発明者 永山 信夫 静岡県庵原郡蒲原町蒲原161番地 日本軽 金属株式会社蒲原製造所内 (56)参考文献 特開 昭54−17315(JP,A) 特開 昭61−110741(JP,A) 特開 昭61−104044(JP,A)
Claims (2)
- 【請求項1】重量にてFe0.15〜2.0%、Si0.03〜0.5%、
Ti0.005〜0.1%、B0.0001〜0.003%、Mg0.4%未満およ
びCu0.2%未満を不純物又は有意添加元素として含み、
残部が上記以外の不可避的不純物およびAlよりなるアル
ミニウム合金であって、合金中におけるFe/Si量比と該
不可避的不純物元素中のCa量とが第2図に示す点、 A(Fe/Si=2,Ca=0ppm) B(Fe/Si=2,Ca=0.3ppm) C(Fe/Si=4,Ca=0.5ppm) D(Fe/Si=6,Ca=1.5ppm) E(Fe/Si=6,Ca=0ppm) を結ぶ直線にて囲まれた範囲内にあることを特徴とする
展伸用アルミニウム合金。 - 【請求項2】さらに、不可避的不純物中のSrが1ppm以
下、Baが2ppm以下であり、Ca、SrおよびBaを除いた不可
避的不純物のうち、Ni、Co、VおよびCrが各0.01%以下
であることを特徴とする請求項1記載の展伸用アルミニ
ウム合金。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1336255A JPH0699770B2 (ja) | 1989-12-27 | 1989-12-27 | 展伸用アルミニウム合金 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1336255A JPH0699770B2 (ja) | 1989-12-27 | 1989-12-27 | 展伸用アルミニウム合金 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH03199335A JPH03199335A (ja) | 1991-08-30 |
| JPH0699770B2 true JPH0699770B2 (ja) | 1994-12-07 |
Family
ID=18297234
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1336255A Expired - Fee Related JPH0699770B2 (ja) | 1989-12-27 | 1989-12-27 | 展伸用アルミニウム合金 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0699770B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP5209814B1 (ja) * | 2012-08-01 | 2013-06-12 | 古河スカイ株式会社 | 電池ケース用アルミニウム合金板及びその製造方法 |
| JP5209815B1 (ja) * | 2012-08-01 | 2013-06-12 | 古河スカイ株式会社 | 電池蓋用アルミニウム合金板及びその製造方法 |
| JP6685079B2 (ja) * | 2014-04-11 | 2020-04-22 | 株式会社Uacj | 表面品質に優れたアルミニウム合金板 |
Family Cites Families (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CH615697A5 (ja) * | 1975-04-24 | 1980-02-15 | Alusuisse | |
| JPS586774B2 (ja) * | 1977-07-09 | 1983-02-07 | 昭和電工株式会社 | 圧延用アルミニウム合金 |
| JPS5854317B2 (ja) * | 1980-06-27 | 1983-12-03 | 日立造船株式会社 | 低質燃料油輸送管の凝固防止装置 |
| US4389797A (en) * | 1981-06-23 | 1983-06-28 | The Htc Corporation | Continuous vapor processing system |
| JPS61104044A (ja) * | 1984-10-23 | 1986-05-22 | Sukai Alum Kk | 圧延用ai合金鋳塊 |
| JPS61110741A (ja) * | 1984-11-01 | 1986-05-29 | Sukai Alum Kk | 展伸用アルミニウム合金鋳塊およびその製造方法 |
-
1989
- 1989-12-27 JP JP1336255A patent/JPH0699770B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH03199335A (ja) | 1991-08-30 |
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